JPH06297482A - 衝撃吸収材の製造方法 - Google Patents

衝撃吸収材の製造方法

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Publication number
JPH06297482A
JPH06297482A JP5093323A JP9332393A JPH06297482A JP H06297482 A JPH06297482 A JP H06297482A JP 5093323 A JP5093323 A JP 5093323A JP 9332393 A JP9332393 A JP 9332393A JP H06297482 A JPH06297482 A JP H06297482A
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JP
Japan
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impact
absorbing material
skin layer
foam
mold
Prior art date
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Pending
Application number
JP5093323A
Other languages
English (en)
Inventor
Tosaku Amakawa
東作 天川
Masayuki Miura
真之 三浦
Akihiro Isaka
明洋 井坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yokohama Rubber Co Ltd
Original Assignee
Yokohama Rubber Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Yokohama Rubber Co Ltd filed Critical Yokohama Rubber Co Ltd
Priority to JP5093323A priority Critical patent/JPH06297482A/ja
Publication of JPH06297482A publication Critical patent/JPH06297482A/ja
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  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、衝撃吸収性能に影響を与え
るスキン層を発生させることなく、安価で容易に製品と
しての良好な衝撃吸収材を得ることが可能な衝撃吸収材
の製造方法を提供することにある。 【構成】 硬質発泡樹脂材料Sをモールド6に入れ、成
形される衝撃吸収材において衝撃力の吸収に関与する面
4を加熱すると共に、衝撃力の吸収に関与しない面3を
冷却し、この冷却する面3にのみスキン層3a,3bを
形成することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車等に用いられる衝
撃吸収材の製造方法に関し、更に詳しくは、衝撃吸収性
能に影響を与えるスキン層の発生を有効に防止可能な衝
撃吸収材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、トラック等の追突対策と
して、路上作業車のバンパー回り等に衝撃吸収材が用い
られている。また近年、自動車の側部からの追突 (側
突) に対する人命保護対策として、ドアの部分に衝撃吸
収材を使用する提案がなされている。これらの衝撃吸収
材は、一般に、硬質ウレタンフォーム等の硬質発泡樹脂
体から構成され、追突時の衝撃により一定の強度を保ち
ながら徐々に崩壊することで、衝撃のエネルギーを吸収
するようにしている。この状態を示す良好な衝撃吸収性
能を表す特性曲線を図6に示す。
【0003】上述した衝撃吸収材は、例えば、以下に述
べるモールド法或いは切り出し法により製造することが
出来る。モールド法は、製品形状をしたモールドに硬質
発泡樹脂材料を流し込み、全体を均一の温度で加熱して
該硬質発泡樹脂材料を発泡成形するようにしている。こ
の方法は、製造された衝撃吸収材をそのまま製品として
使用することが出来ると言う利点がある反面、衝撃吸収
材の表面に発泡しない硬い部分、所謂スキン層が発生
し、図7の特性曲線に示すように、衝撃が加わった初期
にこのスキン層を破壊するためにピークaが発生して、
一定の強度を保ちながら徐々に崩壊するという衝撃吸収
体として機能を十分に果たすことが出来ないと言う問題
があった。
【0004】この問題の解決策として、モールド内の硬
質発泡樹脂材料を高い温度で加熱成形することによりス
キン層が少なくなることが知られているが、その結果、
反応が全体的に速くなり過ぎて、良好な発泡状態を持っ
た衝撃吸収材を得ることが出来ないと言う矛盾がある。
また、切り出し法は、大型のモールドに硬質発泡樹脂材
料を流し込み、全体を均一の温度で加熱して該硬質発泡
樹脂材料を発泡成形し、これからスキン層を切り捨てる
と共に、製品形状に切り出して衝撃吸収材としている。
この方法により上記問題点は解決される。しかし、製品
形状にするまでの作業が煩雑となり、更に捨てられるス
キン層の部分の材料が無駄になり、製造コストが高くな
ると言う問題があった。また、切断された表面が荒くな
ると共に、切断により表面の気泡に潰れが生じると言う
問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、衝撃
吸収性能に影響を与えるスキン層を発生させることな
く、安価で容易に製品としての良好な衝撃吸収材を得る
ことが可能な衝撃吸収材の製造方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の衝撃吸収材の製造方法は、硬質発泡樹脂材料をモー
ルドに入れ、成形される衝撃吸収材において衝撃力の吸
収に関与する面を加熱すると共に、衝撃力の吸収に関与
しない面を冷却し、この冷却する面にのみスキン層を形
成することを要旨とする。
【0007】
【作用】上述したように本発明は、衝撃力の吸収に関与
する面を加熱し、衝撃力の吸収に関与しない面を冷却す
ることにより、この冷却する面にのみスキン層を形成す
るため、衝撃吸収性能に影響を付与する圧縮方向にスキ
ン層がなく、良好な衝撃吸収性能を有する衝撃吸収材を
製造することが出来る。
【0008】また、スキン層の防止が可能とされている
従来の高い温度で加熱成形しても発泡材料のゲル化を早
めることなく、適度の時間でゲル化することが可能であ
り、良好な発泡状態を持った衝撃吸収材を得ることが出
来る。また更に、切り出し等の加工を不要にして、その
まま製品として使用することが可能で、衝撃吸収材の製
造が容易である。
【0009】
【実施例】以下、添付図面に基づいて本発明の実施例を
説明する。図1は本発明の衝撃吸収材の製造方法により
製造された衝撃吸収材の1例を示す説明断面図で、この
衝撃吸収材1は気泡部2aを有する発泡体2の上下面
に、それぞれ発泡しない硬い部分、所謂スキン層3a,
3bを備えた構成となっている。即ち、上方向から衝撃
力Aが加わる場合、その衝撃力Aの吸収に関与する面4
にはスキン層が形成されず、衝撃力Aの吸収に関与しな
い面3にスキン層3a,3bが形成されている。
【0010】上述した構成からなる衝撃吸収材1は以下
のようにして製造することが出来る。即ち、先ず図2
(a) に示すように、モールド6に硬質発泡樹脂材料S
を流し込む。続いて、図2 (b) に示すように、モール
ド6の側面を加熱して硬質発泡樹脂材料Sの側部を加熱
する (衝撃吸収材1において衝撃力Aの吸収に関与する
面4となる部分を加熱する) と共に、モールド6の上下
を冷却して硬質発泡樹脂材料Sの上下の面を冷却する
(衝撃力Aの吸収に関与しない面3となる部分を冷却す
る) 。加熱温度としては、80℃以上130℃以下が好
ましく、また冷却温度としては、50℃以下が望まし
い。
【0011】所定の時間加熱成形した後、モールド6か
ら取り出す。得られた衝撃吸収材1は、図1に示すよう
に、上下面、即ち衝撃力Aの吸収に関与しない面3に
は、それぞれ発泡しない硬いスキン層3a,3bが形成
され、また、側面、即ち衝撃力Aの吸収に関与する面4
にはスキン層が形成されていない。このように本発明
は、衝撃力Aの吸収に関与する面3となる部分を加熱
し、衝撃力Aの吸収に関与しない面3となる部分を冷却
することにより、この冷却する面3にのみスキン層3
a,3bを形成するため、衝撃吸収性能に影響を付与す
る圧縮方向にスキン層がなく、良好な衝撃吸収性能を有
する衝撃吸収材1を製造することが出来る。
【0012】また、スキン層の防止が可能とされている
従来の高い温度で加熱成形しても発泡材料のゲル化を早
めることなく、適度の時間でゲル化することが可能であ
り、良好な発泡状態を持った衝撃吸収材1を得ることが
出来る。また更に、切り出し等の加工が不要であり、そ
のまま製品として使用することも可能で、衝撃吸収材1
を容易に製造することが出来る。
【0013】本発明に用いられる硬質発泡樹脂材料S
は、従来公知のものが使用可能で、例えば硬質ウレタン
フォーム、硬質ポリプロピレンフォーム、硬質フェノー
ルフォーム、硬質ポリスチレンフォーム等の硬質発泡樹
脂材料が好ましく用いられる。気泡部2aの成形は、独
立した気泡であっても、連通した気泡であっても特に限
定されない。硬質ウレタンフォームの発泡材料にあって
は、水発泡させたものが環境上好ましく用いることが出
来る。また、発泡体2の引張り強度を高めて割れを防止
するため、綿、ガラス繊維、炭素繊維等の短繊維を硬質
発泡樹脂材料Sに混入するようにしてもよい。
【0014】図3は、本発明の製造方法に用いられるモ
ールドの好ましい例を示し、このモールド6は側部7に
電熱線8が配設され、硬質発泡樹脂材料Sを側面から加
熱するようになっている。また、上蓋9及び下蓋10に
はそれぞれ冷却水用の通路9a,10aが設けられ、硬
質発泡樹脂材料Sの上下を冷却可能な構成となってい
る。11は側部7と上下の蓋9,10との間に配設され
た断熱材である。このモールド6により、図1の衝撃吸
収材1を容易に製造することが出来る。
【0015】上述したモールド6の側面の加熱は、電熱
線8の代わりに、蒸気熱の利用により加熱することも可
能であり、また、モールド6の上下面の冷却も、気体等
を用いて行ってもよいことは言うまでもない。以下に、
本発明を更に具体的に説明する。表1に示す配合割合か
らなる硬質発泡樹脂材料をモールドに入れ、側面を12
0℃で加熱しながら、下面を15℃、上面を室温で冷却
し、15分間発泡成形して、縦100mm、横100mm、
高さ80mmの本発明の衝撃吸収材を得た。
【0016】この衝撃吸収材の表面を観察したところ、
上下面には略3mmのスキン層が形成されていたが、側面
にはスキン層が全く形成されていなかった。また、衝撃
吸収材を切断してその発泡状態を調べたところ、ゲル化
が早すぎることもなく良好であった。また、表1に示す
配合割合からなる硬質発泡樹脂材料をモールドに入れ、
全体を40℃で加熱して製造した従来の衝撃吸収材、及
び全体を120℃で加熱して製造した衝撃吸収材を得
た。
【0017】40℃で加熱した従来の衝撃吸収材は、表
面全体に3〜5mmのスキン層が形成され、また120℃
で加熱成形した衝撃吸収材にあっては、スキン層が形成
されなかった反面、ゲル化が早すぎて半分程度の発泡し
か得られなかった。また、本発明の衝撃吸収材と40℃
で加熱した従来の衝撃吸収材とを、下記に示す条件で衝
撃吸収性能試験を行ったところ、図4 (a),(b) に
示す結果を得た。なお、図5は硬質発泡樹脂材料を水発
泡させた時の水分量 (発泡体を構成する樹脂100重量
部に対する重量部) と発泡体の圧縮強度との関係をグラ
フ図である。衝撃吸収性能試験 東洋精機製作所製衝撃試験機を用い、圧縮速度5.5mm
/secで衝撃吸収材を圧縮し、その時の圧縮率に対する圧
縮強度を測定した。
【0018】 図4 (a) から明らかなように、本発明の製造方法によ
り得られた衝撃吸収材は、衝撃が加わった初期にピーク
が発生せず、所定の強度を保ちながら徐々に衝撃吸収材
が崩壊し、衝撃のエネルギーを有効に吸収していること
が判る。これに対して、従来の衝撃吸収材は、図4
(b) から明らかなように、衝撃と同時にピークaが発
生し、一定の強度を保ちながら徐々に崩壊するという衝
撃吸収材として機能を十分に果たすことが出来ないのが
判る。
【0019】
【発明の効果】本発明は上記のように、衝撃力の吸収に
関与する面を加熱すると共に、衝撃力の吸収に関与しな
い面を冷却し、この冷却する面にのみスキン層を形成す
るため、良好な衝撃吸収性能を有する衝撃吸収材を製造
することが出来る。また、スキン層の防止が可能とされ
ている従来の高い温度で加熱成形しても発泡材料のゲル
化を早めることなく、適度の時間でゲル化することが可
能であり、良好な発泡状態を持った衝撃吸収材を得るこ
とが出来る。
【0020】また更に、衝撃吸収性能に影響を付与する
圧縮方向に沿った面にスキン層が形成されないため、切
り出し等の加工を不要にして、そのまま製品として使用
することが可能で、良好な衝撃吸収性能を有する衝撃吸
収材を容易で安価に製造することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法により得られた衝撃吸収材の
1例を示す説明断面図である。
【図2】(a) , (b) は本発明の衝撃吸収材の製造方
法を示す説明図である。
【図3】本発明の製造方法に用いられるモールドの好ま
しい例を示す断面図である。
【図4】(a) は図2の製造方法により得られた本発明
の衝撃吸収材の衝撃吸収性能試験結果を示すグラフ図、
(b) は従来の製造方法により得られた衝撃吸収材の衝
撃吸収性能試験結果を示すグラフ図である。
【図5】水発泡における発泡倍率を示すグラフ図であ
る。
【図6】良好な衝撃エネルギー吸収をする衝撃吸収材の
衝撃吸収性能を示すグラフ図である。
【図7】スキン層によるピークが発生する衝撃吸収材の
衝撃吸収性能を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1 衝撃吸収材 2 発泡体 3 衝撃力の吸収に関与しない面 3a,3b
スキン層 4 衝撃力の吸収に関与する面 6 モール
ド A 衝撃力 S 硬質発
泡樹脂材料
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 105:04 B29L 31:30 4F

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬質発泡樹脂材料をモールドに入れ、成
    形される衝撃吸収材において衝撃力の吸収に関与する面
    を加熱すると共に、衝撃力の吸収に関与しない面を冷却
    し、この冷却する面にのみスキン層を形成することを特
    徴とする衝撃吸収材の製造方法。
JP5093323A 1993-04-20 1993-04-20 衝撃吸収材の製造方法 Pending JPH06297482A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5093323A JPH06297482A (ja) 1993-04-20 1993-04-20 衝撃吸収材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

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JP5093323A JPH06297482A (ja) 1993-04-20 1993-04-20 衝撃吸収材の製造方法

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JPH06297482A true JPH06297482A (ja) 1994-10-25

Family

ID=14079083

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JP5093323A Pending JPH06297482A (ja) 1993-04-20 1993-04-20 衝撃吸収材の製造方法

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JP (1) JPH06297482A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009527382A (ja) * 2006-02-24 2009-07-30 バイエル マテリアルサイエンス アクチェンゲゼルシャフト 自動車用の軽量の遮音カバーを製造するための改良された方法および、そのカバー

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009527382A (ja) * 2006-02-24 2009-07-30 バイエル マテリアルサイエンス アクチェンゲゼルシャフト 自動車用の軽量の遮音カバーを製造するための改良された方法および、そのカバー

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