JPH0629536Y2 - 焼結金属による軸受 - Google Patents

焼結金属による軸受

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JPH0629536Y2
JPH0629536Y2 JP1988025971U JP2597188U JPH0629536Y2 JP H0629536 Y2 JPH0629536 Y2 JP H0629536Y2 JP 1988025971 U JP1988025971 U JP 1988025971U JP 2597188 U JP2597188 U JP 2597188U JP H0629536 Y2 JPH0629536 Y2 JP H0629536Y2
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JP
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bearing
sintered metal
oil
lubricating
air
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JP1988025971U
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勇 菊池
眞紀 菊池
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勇 菊池
眞紀 菊池
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Description

【考案の詳細な説明】 「考案の目的」 本考案は焼結金属による軸受に係り、内部に潤滑成分貯
留部を形成すると共に該貯留部からの潤滑油の無意味な
損失を防止して耐用性、潤滑性を高めた焼結金属軸受を
簡易且つ低コストに製造せしめ、その有効利用を図ろう
とするものである。
(産業上の利用分野) 焼結金属のみを用い潤滑成分を有効に保持するようにし
た軸受。
(従来の技術) 焼結合金を用い、潤滑成分を含有する軸受は、従来より
広く知られている。即ち、一般に含油軸受と呼ばれるも
のであって、粉末金属による圧粉成形体の多孔質組織の
中に潤滑性を発揮するための油類や固体潤滑剤(粉末)
を含有させてなるものであって、これを軸受材として利
用することにより含有成分による優れた潤滑効果を得し
めようとするものである。上記した焼結金属体を形成す
るための原料金属粉末としては、鉄系、青銅系又は銅系
などの金属粉末を1種若しくは2種以上用途に応じて適
宜に用いるのが一般的であり、通常上記潤滑成分の含有
量は潤滑油含浸の場合において通常15〜28vol%、
特に18〜25vol%である。即ちその潤滑性を有効に
得るためには気孔率を高めて含油量を大とすることが必
要であるが、この気孔率を大とすると機械的強度が劣化
し、割れ、欠損その他の不利を招くので上記の程度の製
品とするものである。
実願昭60−8014(実開昭61−124720)お
よび実願昭59−46757(実開昭60−15922
4)においては内側焼結金属体に対して油分が外側に滲
出することを阻止するシール部材を用いて潤滑成分を貯
留することが提案されている。
(考案が解決しようとする課題) 然し上記のような従来一般のものにおいてはその潤滑
性、あるいは潤滑持続性が必ずしも充分でない。即ち潤
滑成分が減少すると軸受特性が急激に低下することとな
る。特に焼結金属の多孔組織の含滲された潤滑油はその
全量が的確に滲出するものでなく、一般的には含油量の
半量程度が滲出した以後においては油分の組織内附着な
どに原因して滲出量が急激に低下する。又この滲出性を
向上すべく気孔率を大とすると、上記のような機械的強
度の低下のみならず使用の頭初において過剰な油分が滲
出して機器や周囲を汚損する。
実願昭60−8014(実開昭61−124720)お
よび実願昭59−46757(実開昭60−15922
4)のものは実地的に軸受として使用した場合において
軸との摺動回転によって巻込まれた空気が内側の含油焼
結金属体内含浸油分を押出し無意味に含浸油分を消費す
る。即ち、全体が多孔質からなる通常の含油軸受の場合
は、軸の回転によって軸と軸受内径の隙間から巻き込ま
れた空気が微細な泡となって軸受内に油と共に押し込ま
れるが、この微細な泡状の空気は軸受内を油と共に循環
して軸受外径面に達すると空気のみが軸受外へ放出さ
れ、油は毛細管現象により軸受の多孔部に保持されると
いう合理的な現象が起こり、この現象が含油軸受の機能
のポイントとも言える。ところが、外径をシールされた
中空軸受では軸に巻き込まれ、軸受内に押し込まれた空
気が軸受外径から放出されず軸受中空部に貯留され、貯
留された微細な泡が集合して大きな空気の塊となってし
まうことが確認され、この大きな空気の塊は油や空気の
微細な泡と異なり軸受の微細な空孔に再び入って行けな
いので中空部に留まり、ついには中空部がすべて空気で
満たされてしまうようなこととなり、更に空気が送り込
まれて高圧になると中空部の空気が一気に軸受外へ吹き
出し、多孔質部の油も押出してしまうことになる。また
押出された油分の飛散によって周辺を汚損する不利があ
り、しかも外側部体の製作加工および内側部体との組付
けに工数が嵩み、コストアップとなる不利がある。
「考案の構成」 (課題を解決するための手段) 軸受部を有する環状の内側圧粉成形焼結金属部体におけ
る一側に接合部を突設し、同じく他側に接合部を突出し
た外側圧粉成形焼結金属部体よりなり、上記した各接合
部で他方の部体に接合すると共に、両環状部体間に潤滑
成分貯留部を形成したことを特徴とする焼結金属による
軸受。
(作用) 内側圧粉成形焼結金属部体と外側圧粉成形焼結金属部体
との間に潤滑成分貯留部としての空気が各接合部によっ
て確保される。即ちこの空間として形成された潤滑成分
貯留部は100%が潤滑油などを収容することとなるの
で含油量の高い軸受体となる。
内側圧粉成形焼結金属部体はその多孔組織により支承さ
れた軸部材面に給油する。
一側に接合部を突設した内側および外側の圧粉成形焼結
金属部体は圧粉成形が容易で量産的に製造することがで
きる。又圧粉成形時において接合部などの機械的強度が
高く得られる。
外側圧粉成形焼結金属部体を用いることにより軸材の回
転摺動によって巻き込まれた空気をこの外側圧粉成形焼
結金属体から適当に放出せしめ、即ちこの点においては
従来の一体的な焼結金属体と同様に作用して含浸油分の
散逸消費を回避する。
前記した潤滑成分貯留部には繊維組織のパッドを収容す
ることにより内側圧粉成形焼結金属体の内周全面に対す
る均等な潤滑油の分布供給を図ると共に軸受に取り込ま
れた微細な気泡の軸受中空部内での集合を防止し微細な
まま油と共に循環させて軸受外径面から放出させ、過大
な油分滲出を抑制する。
(実施例) 上記したような本考案によるものの具体的な実施態様を
添附図面に示すものについて説明すると、第1図に示す
ように圧粉成形焼結金属部体である内側部体1と外側部
体2を用い、内側部体1の一側外面に接合部11を突設
し、外側部体2の他側内面にも接合部21が一体に形成
されたものとして準備する。このような両部体1、2は
何れも圧粉成形し焼結し、更にはサイジングして所定寸
法に仕上げられたもので、円筒状をなすこれらの部体
1、2の圧粉成形ないしサイジングに当り、前記接合部
11、21は何れも単一行程で簡易に一体のものとして
得られる。
この第1図のように得られたものは第2図のように組付
けられ、両部体1、2の接合部11、21間にリング状
の空間3の形成されたものとして製品とされる。
前記した空間3は本考案においては潤滑成分貯留部であ
って減圧条件などを採用し、少くとも内側部体1の気孔
組織を介して空間3の空気を排除した条件下で浸油する
ことによりその焼結金属成形体における気孔組織をも含
めた全般に対し有効に滲油させることができる。なお第
3図に示すように空間3にフエルト、パルプファイバ
ー、布などの繊維質充填材4を装入しておくことにより
前記のように含滲される潤滑油を均等に分布保持するこ
とができ、又過剰な油分の滲出を回避できる。なお潤滑
油としてはモビル油やマシン油などの油類のみならずグ
リースなどをも採用することができる。
「考案の効果」 以上説明したような本考案によるときは内外部体間に形
成された空間部を潤滑成分貯留部とするものであるから
前記した従来一般の焼結金属成形体によるものに比し含
油量を大幅に向上することができ、従ってその潤滑性能
や耐用性を著しく高め得るものであり、しかも一側に接
合部を形成した内側部体と外側部体を用いるものである
からその製作が容易で量産的に適切な性能を有する製品
を低コストに提供し得ることとなり、また軸受けされた
回転軸の摺動時に巻込まれた空気を適宜に外側焼結金属
組織から逃がし、無為な油分損失をなからしめて周辺を
汚損することなく耐用性の高い利用を図らしめるなどの
効果を有しており、工業的にその効果の大きい考案であ
る。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の技術的内容を示すものであって、第1図
は本考案における各部体の分解状態を示した断面図、第
2図はその結合状態を示した断面図、第3図は本考案に
よる別の実施態様を示した断面図である。 然してこれらの図面において、1は内側部体、2は外側
部体、3は空間部、4は繊維質充填材、11、21は夫
々接合部を示すものである。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸受部を有する環状の内側圧粉成形焼結金
    属部体における一側に接合部を突設し、同じく他側に接
    合部を突出した外側圧粉成形焼結金属部体よりなり、上
    記した各接合部で他方の部体に接合すると共に、両環状
    部体間に潤滑成分貯留部を形成したことを特徴とする焼
    結金属による軸受。
JP1988025971U 1988-03-01 1988-03-01 焼結金属による軸受 Expired - Lifetime JPH0629536Y2 (ja)

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JPH01131031U JPH01131031U (ja) 1989-09-06
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004113747A1 (ja) * 2003-06-20 2004-12-29 Hitachi Powdered Metals Co., Ltd. 焼結含油滑り軸受

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JPS60159224U (ja) * 1984-04-02 1985-10-23 株式会社 落合製作所 潤滑油保持部付軸受
JPS61124720U (ja) * 1985-01-25 1986-08-06

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JP4521876B2 (ja) * 2003-06-20 2010-08-11 日立粉末冶金株式会社 焼結含油滑り軸受

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