JPH089450Y2 - 油飛散防止複合焼結含油軸受 - Google Patents

油飛散防止複合焼結含油軸受

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JPH089450Y2
JPH089450Y2 JP1988144416U JP14441688U JPH089450Y2 JP H089450 Y2 JPH089450 Y2 JP H089450Y2 JP 1988144416 U JP1988144416 U JP 1988144416U JP 14441688 U JP14441688 U JP 14441688U JP H089450 Y2 JPH089450 Y2 JP H089450Y2
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oil
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sintered
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英雄 四方
忠義 矢野
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Hitachi Powdered Metals Co Ltd
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Hitachi Powdered Metals Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、焼結含油軸受の油飛散または油漏れを防止
し、軸受の寿命を向上させた油飛散防止複合焼結含油軸
受に関する。
〔従来の技術〕
従来、第4図に示すように、軸1を支承する焼結含油
軸受2はハウジング3内に圧入されて使用されている。
また第5図に示すように、調芯型焼結含油軸受の球軸
受4はバネ5によって取付けられている。これらの軸受
の運転中の油漏れ防止技術としては、従来、スラストワ
ッシャーを取付けて油が外部へ飛散することを防止する
構造(実開昭50-5041)、軸受内径面の面取りを大きく
した形状によるもの、軸受端面部に凹凸をつけて防止す
る技術(実公昭53-5378)等の試みがなされているが、
完全な油漏れ対策になっていない。
一方、プラスチック系軸受の摩耗特性を改善し、油を
飛散させずに給油するために、プラスチック系軸受に、
焼結金属多孔体から成るほぼ同内径の多孔性軸受部を両
側に介在させてハウジング内に収納した軸受が特開昭‐
60-211121に開示されている。この技術は無孔のプラス
チック系軸受の耐摩耗性向上を図るものである。
〔考案が解決しようとする課題〕
本考案は、焼結多孔質含油軸受の油漏れを防止し、長
寿命の潤滑性能を保証することを目的とするもので、プ
ラスチック系軸受とは異なり含油軸受が使用中にスエッ
トする油を吸着し、停止中にこれを含油軸受に戻すよう
にしたものである。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は、油飛散防止複合焼結含油軸受であって、 ラジアル荷重を支持する焼結多孔質含油軸受、およ
び この焼結含油軸受の軸長手方向端面に当接し、該含
油軸受の気孔より大きな径の気孔を有する多孔質部材 を組み合わせて構成すると共に、 前記多孔質部材は少くなくとも前記含油軸受のスエ
ット油両を吸収する余剰気孔容積を有すると共に含油軸
受の内径より0.01〜0.1m大きな内径を有するようにして
おき、 含油総量は前記軸受及び多孔質部材が温度70〜120
℃で内包する量とし、余剰の油が外部に漏出しないよう
にしたことを特徴とする。
前記多孔質部材が焼結金属、セラミックスおよびプラ
スチックから選ばれたいずれかの材料によって構成され
たものがよい。
また、前記多孔質部材が焼結含油軸受内径より大きな
内径を有することが好ましく、また、前記多孔質部材の
内径が、前記含油軸受から離隔する方向に内径が大とな
るテーパを有する部材とすれば漏油防止効果が一層向上
する。
〔作用〕
本考案はラジアル荷重を支持する焼結含油軸受の気孔
径より大きい気孔径を有する多孔質部材を合油軸受の側
部に当接させておくことを特徴とするものである。原理
上は軸受からスエットする油を保油するだけの無含油気
孔を保有させることによって達成される。焼結合油軸受
は、気孔率が18〜25%程度であり、この気孔内に含油さ
れている。この軸受は使用状態において周囲環境、摩擦
熱により昇温し、油の熱膨張が起こるとともに軸回転に
よる含浸油の移動循環が起こり、これらによって主に軸
受端面から油がスエットする。油の体積膨張は20℃から
150℃に昇温すると約9%膨張する。(例えば潤滑ハン
ドブックP256参照) なお、含油総量は前記軸受及び多孔質部材が温度70〜
120℃で内包する量とすることによって、余剰の油が外
部に漏出することがなく、一方、運転初期の潤滑が確実
に確保される。
油が軸受の端面から出やすいのは、通常焼結含油軸受
の内外径はサイジングされ目つぶれしているのに、端面
はサイジングパンチで押されただけなので、表面気孔が
多いからである。
運転中に焼結含油軸受およびフェルトの温度が上昇し
これらから浸出した余分な油が外部へ出ようとした場
合、この軸受端面に当接する多孔質部材が油を吸引し、
運転停止により温度が下がったとき毛細管力の差によっ
て多孔質部材が吸引した油を気孔径の小さい、即ち毛細
管力の大きい焼結含油軸受へ戻し、循環させる。これに
よって、油漏れがなく、再運転の際に油が不足すること
がなく、運転初期の潤滑が十分となると共に軸受の寿命
が大巾に向上するものである。
従って気孔径の差、言いかえれば毛細管力の差が大き
いほど効果がある。しかし、あまり焼結含油軸受の気孔
径を小さくすると油の浸出性が悪くなり、軸受性能を劣
化させる。従って、隣接して当接する多孔質部材の気孔
径を大きくする方が実際使用上では好ましい。
また、逆に焼結含油軸受の気孔径が多孔質部材の気孔
径より大であると、せっかく含油した油が多孔質部材へ
吸引されてしまい、焼結含油軸受の性能を劣化させてし
まう。また同等の気孔径でも同じ傾向を示す。
ラジアル荷重を支持する焼結含油軸受の材質およびこ
れと当接する多孔質部材の材質は制限されないが、毛細
管力の差を生じさせる材料、例えば気孔径、密度、通気
度等に差を生じさせる材料を用いる必要がある。
含油軸受に当接させる多孔質部材としては種々の材料
を使用することができるが、有機繊維性のいわゆるフェ
ルト材では微小な糸が軸と軸受との間にからみ、軸受性
能を劣化させるので好ましくない。従って、焼結金属や
セラミックス、プラスチック等の固形多孔質部材であっ
て、油との濡れ性がよいものが好ましい。
〔実施例〕
第1図はストレートタイプ(円筒状)の軸受の実施例
を示す。ラジアル荷重を支持する通常の密度6.4g/cm3
含油率23vol%、平均気孔径50μmの青銅系焼結含油軸
受2の両端(軸1の長手方向両端)に、多孔質部材6と
して密度6.0g/cm3、有孔多孔率30%、平均気孔径100μ
mの青銅系焼結合金を当接させてハウジング3に圧入し
た。この多孔質部材6の内径は軸1に接触しない程度に
含油軸受2の内径より大きくしている。この内径差はク
リアランスや軸受全長によって異なるが通常0.01〜0.1m
mが適している。用途によっては多孔質部材6を含油軸
受2の片側のみに配置しても良い。
これらの組み合わせにて軸を回転させ、油漏れ度合い
を見ると、従来の軸受に比べて、まったく油漏れが見ら
れなかった。
また、本考案の組み合わせの軸受は次のようにして得
ることができる。すなわち、例えば焼結含油軸受部材に
は通常の減圧油浸を行い、これに当接する多孔質部材は
油に浸漬するだけとしておき、両部材を接触させて70〜
120℃に加熱し、表面に付着した油を取り去った後冷却
すれば、含油軸受2がスエットする油量に相当する余剰
の気孔容積を保有させることができ、両部材の油量がバ
ランスされ、軸受使用時に外部に漏油することがない。
なお、軸1が固定で軸受2が回転する構造の軸受や軸
受が直線的にスライドする構造の軸受でも同様の効果が
得られた。
第2図は調芯型の球軸受4の場合の実施例を示す。ラ
ジアル荷重を支持する含油率23vol%、平均気孔径50μ
mの通常のFe-Cu系焼結含油軸受2の片側に、多孔質部
材6として密度6.0g/cm3、有孔多孔率30%、平均気孔径
100μmの無含油の青銅系焼結合金を嵌合圧入した。ま
た多孔質部材6の内径は軸1に接触しない程度に含油軸
受2の内径より大きくしている。これらの組合わせにて
軸1を回転させ、油漏れ度合いをみると、従来の球軸受
に比べて、まったく油漏れは見られなかった。特に縦軸
で運転すると、その差は顕著であった。
また、以上の本考案の軸受に更にスラストワッシャー
を使用しても差支えない。
第3図は本考案の多孔質部材6の内径にテーパ7を設
けたもので、軸面上の油8が楔状となり、(図はテーパ
および隙間を誇張して示してある)油の飛散防止効果が
著しい。
〔考案の効果〕
以上のように、本考案によって、従来の油漏れによる
周囲の汚染や軸受の寿命の低下がなくなりまた初期潤滑
性のよい軸受を得ることできる。従って、自動車、家
電、事務機等の広範囲に使用されている焼結含油軸受に
用いると優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例の模式的縦断面図、第2図、第
3図は、他の実施例の模式的縦断面図、第4図、第5図
は従来例を示す模式的縦断面図である。 1……軸、2……含油軸受 3……ハウジング、4……球軸受 5……スプリング、6……多孔質部材 7……テーパ

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ラジアル荷重を支持する焼結多孔質含油軸
    受と、該焼結含油軸受部の軸長手方向端面に当接し該含
    油軸受の気孔より大きな径の気孔を有する多孔質部材と
    を組合わせてなり、前記多孔質部材は前記含油軸受のス
    エット油量を吸収する余剰気孔容積を有すると共に前記
    含油軸受の内径より0.01〜0.1mm大きな内径を有し、含
    油総量は前記軸受及び多孔質部材が温度70〜120℃で内
    包する量であることを特徴とする油飛散防止複合焼結含
    油軸受。
  2. 【請求項2】前記多孔質部材が焼結金属、セラミックス
    およびプラスチックから選ばれたいずれかの材料からな
    る請求項1記載の油飛散防止複合焼結含油軸受。
JP1988144416U 1988-11-07 1988-11-07 油飛散防止複合焼結含油軸受 Expired - Lifetime JPH089450Y2 (ja)

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JPS61156719U (ja) * 1985-03-20 1986-09-29

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