JPH0629479B2 - 焼結機パレツト用球状黒鉛鋳鉄 - Google Patents
焼結機パレツト用球状黒鉛鋳鉄Info
- Publication number
- JPH0629479B2 JPH0629479B2 JP15673086A JP15673086A JPH0629479B2 JP H0629479 B2 JPH0629479 B2 JP H0629479B2 JP 15673086 A JP15673086 A JP 15673086A JP 15673086 A JP15673086 A JP 15673086A JP H0629479 B2 JPH0629479 B2 JP H0629479B2
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- JP
- Japan
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- pallet
- cast iron
- spheroidal graphite
- graphite cast
- weight
- Prior art date
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- Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)
- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 焼結機のパレットに使用される球状黒鉛鋳鉄に関する。
従来の技術 一般に焼結機のパレットは、例えば多数のパレットを連
結し、水平方向に配置された2つの回転体に巻回して無
端状経路を形成し、上面経路で移動するパレット上に原
料を供給し、点火して焼結鉱を得るもので、従来のパレ
ットにはC:3.5重量%(以下単に%と省略する。)S
i:3.0%以下、Mn:0.4〜0.6%、P:0.12%以下、
S:0.03%以下、球状化処理剤:0.1%以下の化学成分
の球状黒鉛鋳鉄が使用されていた。
結し、水平方向に配置された2つの回転体に巻回して無
端状経路を形成し、上面経路で移動するパレット上に原
料を供給し、点火して焼結鉱を得るもので、従来のパレ
ットにはC:3.5重量%(以下単に%と省略する。)S
i:3.0%以下、Mn:0.4〜0.6%、P:0.12%以下、
S:0.03%以下、球状化処理剤:0.1%以下の化学成分
の球状黒鉛鋳鉄が使用されていた。
発明が解決しようとする問題点 焼結機パレットは常温から最高450℃付近までのヒート
パターンで繰り返し使用されるため、上記従来のパレッ
ト本来はその両側壁に割れや曲りによる寸法歪が発生し
てパレットの寿命を短かくし、また、パレット底部下面
が短期間で曲りを生じ、即ち1年経過では数mm、3〜4
年で20mmもの曲りが発生するため、給排鉱部においてパ
レットの底部を通して焼結用空気を吸引するためにパレ
ット下部に設けられたウインドボックスとパレット底部
と間に設けられた気密用エアーシールが変形して隙間を
生じ、外気が吸引され、焼結効率を低下させる原因にも
なっていた。
パターンで繰り返し使用されるため、上記従来のパレッ
ト本来はその両側壁に割れや曲りによる寸法歪が発生し
てパレットの寿命を短かくし、また、パレット底部下面
が短期間で曲りを生じ、即ち1年経過では数mm、3〜4
年で20mmもの曲りが発生するため、給排鉱部においてパ
レットの底部を通して焼結用空気を吸引するためにパレ
ット下部に設けられたウインドボックスとパレット底部
と間に設けられた気密用エアーシールが変形して隙間を
生じ、外気が吸引され、焼結効率を低下させる原因にも
なっていた。
本発明は上記問題点を解決して割れ、寸法歪及び曲りが
少なく寿命を延長可能な焼結機パレット用球状黒鉛鋳鉄
を提供することを目的とする。
少なく寿命を延長可能な焼結機パレット用球状黒鉛鋳鉄
を提供することを目的とする。
問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために本発明はC:3.4〜3.8重量
%、Si:1.85〜3.0重量%、Mn:0.2〜0.6重量%、
P:0.12重量%以下、S:0.03重量%以下、Ni:0.8
〜1.3重量%、Mo:0.4〜0.6重量%、球状化処理剤:
0.1重量%以下および残部をFeからなる成分とした
ものである。
%、Si:1.85〜3.0重量%、Mn:0.2〜0.6重量%、
P:0.12重量%以下、S:0.03重量%以下、Ni:0.8
〜1.3重量%、Mo:0.4〜0.6重量%、球状化処理剤:
0.1重量%以下および残部をFeからなる成分とした
ものである。
作 用 上記成分のうちNi:0.8〜1.3%により黒鉛の球状化を
阻害せずに引張強さ及び硬さを向上させるとともに伸び
を減少させ、Mo:0.4〜0.6%により高温500℃ぐらい
までの引張強さを増加させて、焼結機パレットに使用し
た場合に割れ、寸法歪等も少なくパレット寿命を延ばす
ことができ、パレット本体の性能を高めることができ
る。
阻害せずに引張強さ及び硬さを向上させるとともに伸び
を減少させ、Mo:0.4〜0.6%により高温500℃ぐらい
までの引張強さを増加させて、焼結機パレットに使用し
た場合に割れ、寸法歪等も少なくパレット寿命を延ばす
ことができ、パレット本体の性能を高めることができ
る。
実施例 以下本発明の一実施例を説明する。焼結機パレットの割
れや寸法歪を減少させるために、400〜450℃における引
張強さを向上させるとともに伸びを小さくすればよいこ
とに着目し、Feを基本材料とした球状黒鉛鋳鉄にNi
及びMoを添加した。Niは2重量%(以下単に%と省
略する)以下で黒鉛の球状化を阻害せずに引張強さ、硬
さを増加させ、また伸びを減少させる元素であり、Mo
は機械的性質を向上させるだけでなく、特に500℃まで
の高温引張り強さを増大させる。
れや寸法歪を減少させるために、400〜450℃における引
張強さを向上させるとともに伸びを小さくすればよいこ
とに着目し、Feを基本材料とした球状黒鉛鋳鉄にNi
及びMoを添加した。Niは2重量%(以下単に%と省
略する)以下で黒鉛の球状化を阻害せずに引張強さ、硬
さを増加させ、また伸びを減少させる元素であり、Mo
は機械的性質を向上させるだけでなく、特に500℃まで
の高温引張り強さを増大させる。
次に試験片を製作し、実験した結果について説明する。
テストピース1〜6は第1表に示すように成分のうち
C,Si,Mn,P,Sはほぼ近い値で、テストピース1は
従来例と同じNi,Moを添加しないものを使用した。
上記成分に従い6種類のテストピースを低周波誘導炉に
て溶解し、フラン樹脂鋳型で供試材(JIS5502の4号Y
ブロック)に鋳込んだ。その供試材をJIS Z 2201の
4号に機械加工し、室温、250℃,350℃,450℃で引張試
験を行った。その結果を第2表に示す。
C,Si,Mn,P,Sはほぼ近い値で、テストピース1は
従来例と同じNi,Moを添加しないものを使用した。
上記成分に従い6種類のテストピースを低周波誘導炉に
て溶解し、フラン樹脂鋳型で供試材(JIS5502の4号Y
ブロック)に鋳込んだ。その供試材をJIS Z 2201の
4号に機械加工し、室温、250℃,350℃,450℃で引張試
験を行った。その結果を第2表に示す。
上記第2表により、従来のテストピース1に比較して、
テストピース2〜6はすべて高温での引張強さは向上し
ているが、その伸びについてはテストピース4〜6も増
大しており焼結機パレット用に適さない。テストピース
2及び3が高温の引張強ささも高く、かつ伸びも小さく
焼結機パレット用に適することがわかる。つまり、Mi
-Moの添加量については、Niが0.8%を下まわる量お
よびMoが0.4%を下まわる量では球状黒鉛鋳鉄の引張
強さは向上しない。また少なくともどちらか一方がNi
1.3%,Mo0.6%を越えた場合には鋳鉄にベイナイト組
織が発生して引張強さは増大するが伸びも増大する。従
ってNiの添加量は0.8〜1.3%,Moの添加量は0.4〜
0.6%が最適であることが判明した。
テストピース2〜6はすべて高温での引張強さは向上し
ているが、その伸びについてはテストピース4〜6も増
大しており焼結機パレット用に適さない。テストピース
2及び3が高温の引張強ささも高く、かつ伸びも小さく
焼結機パレット用に適することがわかる。つまり、Mi
-Moの添加量については、Niが0.8%を下まわる量お
よびMoが0.4%を下まわる量では球状黒鉛鋳鉄の引張
強さは向上しない。また少なくともどちらか一方がNi
1.3%,Mo0.6%を越えた場合には鋳鉄にベイナイト組
織が発生して引張強さは増大するが伸びも増大する。従
ってNiの添加量は0.8〜1.3%,Moの添加量は0.4〜
0.6%が最適であることが判明した。
上記テストピース2及び3の成分の球状黒鉛鋳鉄を使用
して焼結機パレットを製作し使用したところ高温割れや
曲りも発生せず、従来のパレットでは底部下面に数mmの
曲りが発生するのに比べて大幅な改善が認められ、パレ
ットの寿命の延長を可能とした。
して焼結機パレットを製作し使用したところ高温割れや
曲りも発生せず、従来のパレットでは底部下面に数mmの
曲りが発生するのに比べて大幅な改善が認められ、パレ
ットの寿命の延長を可能とした。
発明の効果 以上に述べたごとく本発明によれば、Ni:0.8〜1.3%
及びMo:0.4〜0.6%を含有する球状黒鉛鋳鉄を焼結鉱
パレットに使用したことにより温度変化による割れ、曲
りによる寸法歪をなくし、パレット自身の寿命を延ばす
ことができるとともに、パレット下面の曲りによるウイ
ンドボックスエアシールの隙間をなくし、ウインドボッ
クス内への外気の侵入を防止して、効率のよい焼結を可
能にできる。
及びMo:0.4〜0.6%を含有する球状黒鉛鋳鉄を焼結鉱
パレットに使用したことにより温度変化による割れ、曲
りによる寸法歪をなくし、パレット自身の寿命を延ばす
ことができるとともに、パレット下面の曲りによるウイ
ンドボックスエアシールの隙間をなくし、ウインドボッ
クス内への外気の侵入を防止して、効率のよい焼結を可
能にできる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大塩 勝啓 大阪府大阪市西区江戸堀1丁目6番14号 日立造船株式会社内 (72)発明者 仲本 隆美 大阪府大阪市西区江戸堀1丁目6番14号 日立造船株式会社内 (56)参考文献 特開 昭54−136533(JP,A) 特開 昭56−13421(JP,A) 特開 昭59−80749(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】C:3.4〜3.8重量%、Si:1.85〜3.0重
量%、Mn:0.2〜0.6重量%、P:0.12重量%以下、
S:0.03重量%以下、Ni:0.8〜1.3重量%、Mo:0.
4〜0.6重量%、球状化処理剤:0.1重量%以下および
残部をFeからなることを特徴とする焼結機パレット用
球状黒鉛鋳鉄。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15673086A JPH0629479B2 (ja) | 1986-07-02 | 1986-07-02 | 焼結機パレツト用球状黒鉛鋳鉄 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15673086A JPH0629479B2 (ja) | 1986-07-02 | 1986-07-02 | 焼結機パレツト用球状黒鉛鋳鉄 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6311649A JPS6311649A (ja) | 1988-01-19 |
JPH0629479B2 true JPH0629479B2 (ja) | 1994-04-20 |
Family
ID=15634076
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15673086A Expired - Lifetime JPH0629479B2 (ja) | 1986-07-02 | 1986-07-02 | 焼結機パレツト用球状黒鉛鋳鉄 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0629479B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1183267C (zh) * | 1999-06-08 | 2005-01-05 | 旭技术株式会社 | 非奥氏体等温淬火处理球墨铸铁 |
JP6190552B1 (ja) * | 2017-02-17 | 2017-08-30 | 新日鉄住金エンジニアリング株式会社 | 耐クリープ性に優れた耐熱球状黒鉛鋳鉄 |
-
1986
- 1986-07-02 JP JP15673086A patent/JPH0629479B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6311649A (ja) | 1988-01-19 |
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