JPH06293841A - 発泡ポリラクチド成形体 - Google Patents

発泡ポリラクチド成形体

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JPH06293841A
JPH06293841A JP5293049A JP29304993A JPH06293841A JP H06293841 A JPH06293841 A JP H06293841A JP 5293049 A JP5293049 A JP 5293049A JP 29304993 A JP29304993 A JP 29304993A JP H06293841 A JPH06293841 A JP H06293841A
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polylactide
lactide
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foaming
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Hans-Josef Dr Sterzel
ハンス−ヨーゼフ、シュテルツェル
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BASF SE
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ポリラクチド中にL−ラクチドまたはD−ラク
チドを高い割合で含むことにより発泡粒子の融着性を改
善した発泡ポリラクチド成形体を提供すること。 【構成】発泡剤を含有する非晶質ポリラクチド粒子と発
泡剤を含有しない微粉のポリラクチドとの混合物を発泡
させることにより得られる発泡ポリラクチド成形体およ
びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本願発明は発泡ポリラクチド成形体および
その製造方法に関するものである。ポリ−L−ラクチ
ド、ポリ−D−ラクチド、およびL−ラクチドとD−ラ
クチドとの共重合体は生物を分解可能な重合体として公
知であり、その腐敗により自然な分解生成物を生じるの
ではなく、バイオマスおよび二酸化炭素のみを生じる。
従ってポリラクチドは、特に包装の分野で大きな利用価
値を有する。
【0002】更にポリラクチドは、完全に再生原料から
製造することができる:L−ラクチド、D−ラクチド、
DL−ラクチドまたはそれらの混合物は乳酸から得ら
れ、非対称炭素原子を保持し、開環重合され、高分子生
成物を生成する。
【0003】単独重合のD−ラクチドおよびL−ラクチ
ドは約175℃の融点を有し、引張弾性率は室温で35
00から4000N/mm2 であり、引張強さは60から
70N/mm2 であり、一方重量平均分子量は50000
から200000g/mol であり、ガラス転移温度は5
0℃である。
【0004】
【従来技術】ポリラクチド溶融体を、ジフルオロメタ
ン、1,1−ジフルオロエタンまたは1,1,1,3,
3−ペンタフルオロブタンのような弗素化された発泡剤
と押出機中で混合し、ダイを通した後、溶融体を減圧
し、膨張させ発泡を形成させる(Chemical Abstracts 1
16 (26): 257043 w)。得られたポリラクチド溶融体は、
発泡剤の膨張による急冷のために非晶質になる。
【0005】欧州特許出願公開第507554号公報
に、主としてポリラクトン酸、または乳酸とさらにヒド
ロキシカルボン酸の共重合体からなる分解可能な重合体
が開示されている。
【0006】ドイツ特許願第P4230097号明細書
により、高強度で高耐熱性の生物分解可能重合体は、タ
ルクのような核形成剤を含むポリラクチドを発泡剤と混
合し、更に80から140℃、望ましくは約100℃
で、膨張させるかまたは発泡させることによりポリラク
チドから製造される。
【0007】上記のことは例えばポリラクチド溶融体を
発泡剤、例えばn−ブタン、シクロペンタン、アセト
ン、蟻酸メチルまたはそれらの混合物と、対応する高い
蒸気圧下で混合することにより行われる。発泡剤を有す
る溶融体は軟化温度以下までの温度で対抗圧力下で急冷
され、80から140℃の加熱で発泡剤が蒸発して膨張
する非晶質粒状生成物を形成し、更に意図した通り部分
結晶質になる。
【0008】特にポリ−L−ラクチドの単独重合体の形
態(ポリ−D−ラクチドの単独重合体の形態でも同様で
あるごとく)において、高率で(一般に80%まで)高
い剛性および強度特性を有する部分結晶質になる傾向が
あり、一方約175℃の高い融点により非常に高い耐熱
性が得られる。
【0009】しかしながら、もし発泡成形体が、発泡剤
を含む粒を加熱された金型中で発泡させることにより製
造されるならば、高い配向と高い結晶度により、発泡工
程の終わりで必要な粒子の融着が、絞り比が高い場所で
充分に得られないという問題が起こる可能性がある。
【0010】この問題はL−ラクチドまたはD−ラクチ
ドの単独重合体を、他のいずれかの光学的対掌体を増量
して含むコポリラクチドに置き換えることにより回避す
ることができる。このことは融着を拡大し、発泡に要す
る最終温度を低下させる。例えば10.3重量%のD−
単位をポリ−L−ラクチド内に導入することにより加熱
速度16℃/分のDSC(走査型示差熱量計)により測
定された融点を170℃から139℃に低下させ、結晶
度を約87%から63%に低下させる(Kolloid-Z.u Z.
Polymere 251 巻 (1973) 980-990)。しかしながら、得
られた成形体の機械的性質には悪影響を及ぼす。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本願発明の課題は、ポ
リラクチド中にL−ラクチドまたはD−ラクチドを高い
割合で含むことにより発泡粒子の融着性を改善した発泡
ポリラクチド成形体を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本願発明の目的は、発泡
ポリラクチド成形体が、発泡剤を含有するポリラクチド
粒子と発泡剤を含有しない基本のポリラクチド粒子を混
合し、この混合物を、成形体を製造するのに用いること
によって達成されることが見出された。
【0013】従って本願発明は、発泡剤を含有する非晶
質ポリラクチド粒子と発泡剤を含有しない微粉のポリラ
クチド粒子との混合物を発泡させることにより得られる
発泡ポリラクチド成形体を提供することである。
【0014】本願発明はまた、発泡剤を含有する非晶質
ポリラクチド粒子と発泡剤を含有しない微粉のポリラク
チド粒子との混合物を、金型中で発泡させることにより
得られる発泡ポリラクチド成形体の製造方法を提供する
ことである。
【0015】本願発明の目的のためのポリラクチドは、
ポリ−L−ラクチド、ポリ−D−ラクチド、L−ラクチ
ドとD−ラクチドの共重合体、およびまたL−ラクチド
および/またはD−ラクチドと乳酸の他に少量のα−ヒ
ドロキシカルボン酸との共重合体である。これらのα−
ヒドロキシカルボン酸は、一般に生物分解性および機械
的性質に作用するので、極く少量で使用される。本願発
明のポリラクチドは一般に優先的にD−またはL−光学
的対掌体から構成される。
【0016】本願発明の特に望ましい態様においては、
発泡剤を含有するポリラクチド粒子と発泡剤を含有しな
い微粉のポリラクチド粒子が互いに無関係に、それぞれ
少なくとも90重量%のL−またはD−光学的対掌体か
ら作られる。
【0017】発泡剤を含有する本願発明によるポリラク
チド粒子は、例えばn−ブタン、n−ペンタン、シクロ
ペンタン、アセトン、蟻酸メチルまたはそれらの混合物
とポリラクチド溶融体と混合することにより得られる。
【0018】発泡剤を有する溶融体は軟化温度以下まで
の温度で対抗圧力下で急冷され、発泡剤を含有する非晶
質粒状生成物を生成し造粒される。
【0019】蟻酸メチルまたはアセトンのような極性発
泡剤は、極性発泡剤による不完全な結晶化を理想的に回
避するために、一般にn−ペンタンのような発泡剤と混
合される。
【0020】核形成剤を含んでも良い、約1mmサイズの
微細な非晶質ポリラクチド粒子は水中に懸濁され、発泡
剤と50℃以下の温度で、100バールの圧力で10時
間までの期間に混合される。
【0021】また非晶質ポリラクチド粒子を液状発泡剤
または発泡剤混合物で、室温で含浸させ、更に液状発泡
剤または発泡剤混合物を傾斜除去し、続いて粒子を昇温
した温度で発泡させることもできる。
【0022】均一に発泡させるために、発泡剤を含浸さ
せるべきポリラクチド粒子は、一般に含浸前の粒子に対
して0.2から0.5重量%の微粉の不均質な核形成
剤、望ましくはタルクが付与される。核形成剤は通常押
出機を用いて溶融体に混合され、押出型を通して押し出
され、更に押出成形物は材料を非晶質の状態に保持する
ために水槽中に急冷される。乾燥は50℃以下で行うの
が、結晶化を防ぐのに有利である。
【0023】次に発泡剤による含浸が行われる。使用さ
れる発泡剤は、望ましくは低蒸気圧の極性および非極性
溶媒の混合物であり、発泡剤はとにかく、かなり少ない
程度の結晶化のみが、ガラス軟化温度以下での含浸の間
に起こるように選択される。蟻酸メチルおよびペンタン
の混合物が用いられるのが好ましい。
【0024】例えば0.5から5mmサイズの、含浸され
る粒子は一般に30℃以下で1から20時間発泡剤中に
置かれ、次に発泡剤から篩い分けかまたは傾斜法により
分離される。含浸されていず、従って発泡剤を含まない
ポリラクチドとの混合物は単純なタンブルミキサー中で
実施され得る。
【0025】発泡剤で含浸されていない基本ポリラクチ
ドの割合は、全混合物に対して一般に0.01から50
重量%、望ましくは0.1から20重量%、特に望まし
くは0.2から10重量%である。粒子サイズは一般に
0.001から0.5mm、望ましくは0.01から0.
1mmであり、含浸されていないポリラクチドは例えば粒
子の低温粉砕または非溶媒のポリラクチド溶液を沈殿さ
せることにより調製される。
【0026】本願発明の方法において、含浸されていな
いポリラクチドの結晶化に要する時間は、一般に100
から165℃で2から10分であり、特定の製造条件に
依存する。発泡剤を含まないポリラクチドはまた核形成
剤も含まないのが望ましい。
【0027】成形体は例えば、165℃の蒸気が直接通
過する0.5から1mmの細孔を有する金型中または内部
が165℃までの温度の蒸気に曝されるオートクレーブ
中で製造される。それ自身公知の他の態様、例えば液体
の加熱移動媒体で間接的に、或は電気的に加熱される金
型を使用することができる。ポリラクチドの極性のため
にマイクロ波加熱もまた適用可能である。
【0028】蒸気が加熱に用いられる場合、接触時間は
重要な意味のあるポリラクチドの鹸化をさけることがで
きるように、2〜3分間に限定するのが好ましい。
【0029】本願発明の混合物が発泡成形体の製造に用
いられるならば、基本の含浸されていないポリラクチド
は発泡の間に明らかに軟化するが、拡張せず、従って初
期の非晶質の状態で存在する。同時にその粘度は対応す
る量に従って減少し、結晶化を受ける配向された発泡ポ
リラクチド中の溶解度のために、膨張する粒子が膨張圧
下で発泡工程の終期に向かって互いに接着することにな
る。次に成形体は最終温度で更に保持し、その間核形成
せず接着した材料が同様に結晶化し、その結果発泡成形
体の耐熱性にとにかく顕著な悪影響を及ぼさない。
【0030】
【実施例】実施例 溶媒としてのクロロホルム中の0.1%濃度の溶液で、
25℃で測定された固有粘度1.68を有するポリ−L
−ラクチド5kgを、20gの微粉状タルクと粉末に
し、溶融し更に押出機中で205℃で均質化した。溶融
体は直径2mmの押出型を通して押出し、得られたストラ
ンドは水槽に通された。ストランドは0.7から1mmの
直径が得られるような速度で引き抜かれ、1mmの長さに
機械的に切断された。このようにして得られた非晶質粒
状の製品は40℃の空気流のもとに乾燥された。粒状物
のあるものは3容量部の蟻酸メチルおよび4容量部のn
−ペンタンの発泡剤混合物中で、20℃で6時間撹拌さ
れた。それから発泡剤は傾斜除去され、粒状物は簡単に
空気乾燥された。
【0031】タルクまたは発泡剤を付与していないポリ
−L−ラクチド粒10gを100mlのクロロホルム中に
40℃で溶解した。それからこの溶液は1リットルの強
撹拌したメタノール中に徐々に添加し、ポリラクチドが
沈殿してきた。沈殿したポリラクチドを濾別し、室温で
簡単に乾燥し、それから得られた粉末粒子の90重量%
が0.03mm以下のサイズになるまで液体窒素冷却下で
粉砕した。
【0032】最後に発泡剤を含有した粒子40gを、発
泡剤を含有していない微粉のポリ−L−ラクチド1.6
gと、密閉容器を振盪することにより混合した。混合物
は1リットルの容量を有し、壁に直径1mmの複数の穴を
穿孔された金型中に導入された。金型はシールされ、沸
騰水の入った容器に入れられた。5分後金型を水から取
り出し、冷水中に急冷し、解放した。取り出した成形体
は結合性と曲げ強さを有していた。
【0033】比較例 本願発明による実施例は、ポリ−L−ラクチドが発泡さ
れる粒に混合されずに繰り返された。金型解放時に見ら
れたものは、個々の発泡粒に容易に分離される成形体で
あった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発泡剤を含有する非晶質ポリラクチド粒子
    と発泡剤を含有しない微粉のポリラクチドとの混合物を
    発泡させることにより得られる発泡ポリラクチド成形
    体。
JP5293049A 1992-11-26 1993-11-24 発泡ポリラクチド成形体 Withdrawn JPH06293841A (ja)

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DE4239781A DE4239781A1 (de) 1992-11-26 1992-11-26 Formkörper aus geschäumten Polylactiden und Verfahren zu ihrer Herstellung
DE4239781.2 1992-11-26

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