JPH0629379U - 直流電動機用整流装置 - Google Patents
直流電動機用整流装置Info
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- JPH0629379U JPH0629379U JP3174693U JP3174693U JPH0629379U JP H0629379 U JPH0629379 U JP H0629379U JP 3174693 U JP3174693 U JP 3174693U JP 3174693 U JP3174693 U JP 3174693U JP H0629379 U JPH0629379 U JP H0629379U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】直流電動機用整流装置のブラシに接続されるノ
イズ除去用コンデンサの端子導線が振動により破断する
おそれをなくして信頼性を向上させる。 【構成】ブラシ保持板1またはブラシホルダ2の少なく
とも一方と一体にコンデンサ収納用ボックス14を設け
る。コンデンサ収納用ボックス14内にノイズ除去用コ
ンデンサ15を収納し、ボックス14内に樹脂16を注
入する。樹脂16によりコンデンサ15をボックス14
内に固定する。
イズ除去用コンデンサの端子導線が振動により破断する
おそれをなくして信頼性を向上させる。 【構成】ブラシ保持板1またはブラシホルダ2の少なく
とも一方と一体にコンデンサ収納用ボックス14を設け
る。コンデンサ収納用ボックス14内にノイズ除去用コ
ンデンサ15を収納し、ボックス14内に樹脂16を注
入する。樹脂16によりコンデンサ15をボックス14
内に固定する。
Description
【0001】
本考案は、直流電動機の整流装置に関するものである。
【0002】
ブラシを有する直流電動機は、巻線界磁あるいは永久磁石界磁を有する固定子 と、該固定子の内側に軸受により支承されて回転する回転子とからなり、回転子 には電機子鉄心に巻回された電機子巻線と、該電機子巻線に接続された整流子と が設けられている。固定子側にはブラシ保持板が設けられていて、該ブラシ保持 板に固定された複数のブラシホルダ内にそれぞれブラシが保持されている。上記 ブラシ保持板、ブラシホルダ、ブラシ及び整流子が整流装置を構成し、各ブラシ と整流子とが互いに接触して整流作用を行なう。
【0003】 この種の直流電動機では、整流子とブラシとにより整流作用が行なわれる際に 電気的なノイズが発生して他の電気機器に悪影響を及ぼすので、このノイズの除 去のために複数のブラシ相互間にノイズ除去用のコンデンサが接続されることが 多い。
【0004】 図12(A)は、ノイズ除去用コンデンサを設けた従来の直流電動機用整流装 置を示した(一部を切除して示す。)もので、同図において、1は円板状のブラ シ保持板である。ブラシ保持板1上には複数のブラシホルダ2,2,…が保持さ れている。ブラシホルダ2,2,…内にはそれぞれブラシ3,3,…が保持され 、各ブラシ3はコイルばね5により付勢されて整流子(図示せず)に当接させら れている。
【0005】 15は、隣り合うブラシホルダ2,2の間に配置されたノイズ除去用コンデン サで、このノイズ除去用コンデンサから導出されたリード端子(線状または帯板 状の端子)15a,15aは、図12(B)に示したように、ブラシ保持板1に 取付けられたハトメ状の中継端子金具30,30内に挿入されている。各中継端 子金具30にはまた図示しない電源端子に接続されるリード線31の芯線とブラ シ3につながる可撓導体からなるピグテール4とが挿入され、これらが半田32 により中継端子金具30に接続されている。また図示してないが、他のブラシか ら導出されたピグテールも同様にブラシ保持板に取付けられた他の中継端子金具 に接続され、所定の中継端子金具間がリード線を介して接続されて整流回路が構 成される。
【0006】
上記のように、従来の整流装置では、ノイズ除去用コンデンサ15から導出し た一対の単銅線からなるリード端子15aの先端部を、ブラシ保持板1に取付け た中継端子金具30に直接半田付けして、該リード端子15aを介してコンデン サ15をブラシ保持板1に支持していた。そのため、電動機の運転中に振動が生 ずると、コンデンサ15が大きく振動してリード端子15aの中継端子金具30 との接続部付近に大きな繰り返し応力が生じ、この部分でリード端子が破断する 恐れがあった。
【0007】 また従来の整流装置では、ブラシが4個以上設けられている場合でも、ノイズ 除去用コンデンサは1個だけ設けて、該コンデンサを電源端子間に接続していた が、4個以上のブラシが設けられている場合にノイス除去用コンデンサを1個だ け設けたのではノイズを十分に除去できない場合があった。
【0008】 本考案の目的は、電動機の振動によりノイズ除去用コンデンサの端子導線が破 断するおそれをなくして信頼性を向上させた直流電動機用整流装置を提供するこ とにある。
【0009】 本考案の他の目的は、ノイズ除去効果を向上させることができるようにした直 流電動機用整流装置を提供することにある。
【0010】
本考案は、直流電動機の固定子側に固定されるブラシ保持板と、該ブラシ保持 板に保持された複数のブラシホルダと、複数のブラシホルダ内にそれぞれ保持さ れて直流電動機の回転子側に設けられた整流子に接触させられる複数のブラシと を備えた直流電動機用整流装置に係わるものである。
【0011】 本考案においては、上記ブラシ保持板またはブラシホルダに一体にコンデンサ 収納用ボックスが設けられ、該コンデンサ収納用ボックス内にノイズ除去用コン デンサが収納される。ノイズ除去用コンデンサはコンデンサ収納用ボックス内に 充填された樹脂により該ボックス内に固定され、該コンデンサから導出された端 子が所定のブラシに接続される。
【0012】 ブラシホルダ及びブラシが4個以上設けられている場合には、隣り合うブラシ ホルダ間にそれぞれコンデンサ収納用ボックスが設けられて、各コンデンサ収納 用ボックス内にノイズ除去用コンデンサが固定される。この場合、各コンデンサ 収納用ボックス内に収納されたノイズ除去用コンデンサは、各コンデンサ収容用 ボックスの両側に配置されたブラシホルダ内にそれぞれ保持されたブラシに接続 される。
【0013】 上記のように、4個以上のブラシ相互間にノイズ除去用コンデンサが設けられ る場合には、各ブラシに対応させて設けた配線板によりブラシとコンデンサとの 間の配線を行うのが好ましい。本考案の好ましい構成例では、ブラシ保持板の大 形化を防ぐため、各配線板は、その一部が対応するブラシが保持されたブラシホ ルダの上を横切る状態で配置される。配線板の取付を容易にするため、配線板に 少なくとも1つの取付孔が設けられるとともに、各配線板の取付孔に対応する配 線板固定用突起がブラシ保持板側に設けられ、対応する配線板固定用突起と配線 板の取付孔とが嵌合された状態で各配線板がブラシ保持板に対して固定される。 また各配線板には対応するブラシの両側にそれぞれ配置されたコンデンサの近傍 に達するコンデンサ接続部が一体に設けられて、該コンデンサ接続部と所定のコ ンデンサの端子とが接続され、各配線板に対応するブラシから導出された導線が 接続される。
【0014】 上記の構成において、ブラシホルダはブラシ保持板に一体に形成されていても よく、ブラシ保持板と別体に形成されてネジ止め等の適宜の手段によりブラシ保 持板に固定されていてもよい。
【0015】
上記のように、ブラシ保持板またはブラシホルダと一体に形成したコンデンサ 収納用ボックス内にノイズ除去用コンデンサを収納して、該コンデンサを樹脂に よりボックス内に固定するようにすると、電動機が振動してもコンデンサの本体 とブラシ保持板との間に相対的な振動が生じることはないため、コンデンサの端 子に大きな繰り返し応力が集中して該端子を構成する導線が破断するのを防ぐこ とができる。
【0016】 また4個以上のブラシが設けられている場合に、隣り合うブラシホルダ相互間 にそれぞれコンデンサ収納用ボックスを設けて、各コンデンサ収納用ボックス内 に固定したコンデンサを両側のブラシに接続するようにすると、ブラシ相互間に それぞれノイズ除去用コンデンサが接続されるため、電源端子間のみに1個のノ イズ除去用コンデンサを接続していた従来の整流装置に比べて、ノイズの除去効 果を高めることができる。
【0017】 更に、4個以上のブラシが設けられて、隣り合うブラシ相互間にそれぞれノイ ズ除去用コンデンサが接続される場合に、上記のように各ブラシに対応させて設 けた配線板により各ブラシと隣接のノイズ除去用コンデンサとの間の接続を行う ようにすると、僅かなスペースで配線を整然と行うことができるため、狭いスペ ースに配線を収めることができる上に、配線処理を容易にすることができる。ま た配線板に設けた取付孔にブラシ保持板に設けた突起を嵌合させることにより各 配線板をブラシ保持板に固定するようにすると、配線板の位置決め及び固定を容 易にすることができるため、配線板の取付を容易にして製造能率を向上させるこ とができる。
【0018】
図1ないし図4は、本考案を4極の直流電動機に用いるブラシ保持装置に適用 した実施例を示したものである。これらの図において、1は合成樹脂からなる円 板状のブラシ保持板、2,2,…は固定子の4個の磁極に対応してブラシ保持板 1の表面上に周方向に90度間隔で配置された同一の形状寸法を有する4個の合 成樹脂製のブラシホルダであり、4個のブラシホルダ2,2,…はブラシ保持板 1と一体に形成されている。
【0019】 3,3,…は、ブラシホルダ2,2,…内にそれぞれ保持されてそれぞれの先 端部3a,3a,…が図示しない整流子に接触させられたブラシで、図2に示し たように、各ブラシ3には編組導体等の可撓性を有する導体からなるピグテール 4の一端が接続されている。5は、ブラシホルダ2内に配置されてブラシ3の後 端を弾圧するコイルばねで、各コイルばね5のブラシ3と反対側の端部は、各ブ ラシホルダ2の後端部付近に形成された段部2aに係止されたばね押え6により 押えられている。コイルばね5により各ブラシ3が図示しない整流子側(径方向 の内側)に付勢されている。
【0020】 ブラシ保持板1は、隣り合うブラシホルダ2,2間の中間位置にそれぞれコン デンサ収納用ボックス14を一体に有している。本実施例では、各コンデンサ収 納用ボックス14がブラシ保持板1の表面側に設けられ、各コンデンサ収納用ボ ックス14内にノイズ除去用コンデンサ15が収納されている。ノイズ除去用コ ンデンサ15が収納された各コンデンサ収納用ボックス14内には樹脂16が充 填され、該樹脂16により各ノイズ除去用コンデンサ15がボックス14内に固 定されている。
【0021】 90度間隔で配置された4個のブラシのうちの隣り合う2個のブラシのそれぞ れに対応させて同形状の配線板7,7´が設けられ、他の2個のブラシのそれぞ れに対応させて対称な形状を有する配線板8,8´が設けられている。本実施例 で用いている配線板7,7´及び8,8´は、黄銅板等の良導電性の金属材料か らなっていて、これらの配線板により所定のブラシとノイズ除去用コンデンサと の間が接続されている。
【0022】 更に詳細に説明すると、図示の配線板7及び7´は、対応するブラシを保持す るブラシホルダ2の上を横切るように配置されたブラシ接続部7a及び7a´と 、該ブラシ接続部の両端から同じ側に突出した1対の腕部7b,7b及び7b, 7b´とを有するほぼコの字形の形状に形成されている。これらの配線板におい ては、各腕部7b,7b´の先端部7b1,7b1´がコンデンサ接続部となってい て、各コンデンサ接続部7b1,7b1´は対応するブラシの両側に配置されたコン デンサ収納用ボックス14,14の近傍に達するように、斜め外側に折れ曲った 形状に形成されている。
【0023】 配線板7,7´のブラシ接続部7a,7a´の両端にそれぞれ取付孔が設けら れ、配線板7,7´に対応するブラシホルダ2の両側の部分には、図3(A)に 示したように配線板7,7´の取付孔にそれぞれ整合する支柱9,9がブラシ保 持板1と一体に設けられている。図3(B)に示したように、各支柱9の先端に はピン状の配線板固定用突起9aが設けられ、該突起9aが配線板7または7´ の対応する取付孔に嵌合されている。そして各突起9aの頭部が加熱軟化された 状態で押し潰されて拡大頭部9a1が形成され、該拡大頭部9a1により配線板7, 7´が支柱9に対して押さえられて固定されている。
【0024】 他の配線板8及び8´は、上記配線板7及び7´と同様に、対応するブラシが 保持されたブラシホルダ2の上を横切るように配置されたブラシ接続部8a及び 8a´と、該ブラシ接続部の両端から同じ側に突出した1対の腕部8b,8b及 び8b´,8b´とを有するほぼコの字形の部分(配線板7と同形の部分)と、 ブラシ保持部8a及び8a´の一端側から突出したくの字形の入力端子部(電源 端子部)8c及び8c´とを一体に有していて、腕部8b,8b及び8b´,8 b´の先端のコンデンサ接続部8b1,8b1及び8b1´,8b1´がブラシ接続部8 a及び8a´の下のブラシホルダ2の両側のコンデンサ収納用ボックス14,1 4の近傍に達するように形成されている。配線板8,8´の取付構造は配線板7 ,7´のそれと同様であり、ブラシ保持部8a,8a´の両端に設けられた取付 孔のそれぞれにブラシ保持板に設けられた支柱9の先端の配線板固定用突起9a が嵌合された後、該突起が潰されて配線板8,8´が支柱9に固定されている。 各コンデンサ収納用ボックス内に固定されたコンデンサ15からはリード端子 15a,15aが導出され、各リード端子15aが配線板7,7´,8または8 ´のコンデンサ接続部に半田付けやスポット溶接等により接続されている。
【0025】 また配線板8,8´の入力端子部8c,8c´には外部引出電線13,13´ の一端にそれぞれ取付けられた端子金具が当接され、入力端子部8c,8c´と 導線13,13´の端部の端子金具とがネジ20,20´により共締めされた状 態でブラシ保持板1に締結されている。電線13,13´の他端は図示しない直 流電源の正負の出力端子に接続される。
【0026】 図2に示したように、配線板7,7´及び8,8´のそれぞれのブラシ接続部 7a,7a´及び8a,8a´には、対応するブラシ3に一端が接続されたピグ テール4の他端が半田付け等により接続されている。
【0027】 固定子(図示せず)の同極性の2個の磁極に対応して180度対向位置にある 1組の端子金具7,8間が相互にリード線10により接続され、また固定子の他 の同極性の2個の磁極に対応して180度対向位置にある他の1組の端子金具7 ´,8´間が相互にリード線11により接続されている。なお図1においては、 接続導線10及び11をそれぞれ途中で切除して示している。
【0028】 本実施例の電気的構成は図4に示した通りで、配線板7,7´,8,8´によ り各ブラシ3がその両側に配置されたノイズ除去用コンデンサ15,15に接続 され、180度対向位置に配置されたブラシ相互間がリード線10または11と 配線板7,8または7´,8´とを介して相互に接続されている。
【0029】 上記の実施例では、図3に見られるように、コンデンサ収納用ボックス14が 、端子金具7または8側に開口した状態で設けられているが、図5に示したよう に、コンデンサ収納用ボックス14の底部を配線板7,7´,8,8´側に位置 させて、該ボックスをブラシ保持板1の裏面側に開口させるようにしてもよい。 図5のようにコンデンサ収納用ボックスを設ける場合には、該ボックスの底部に 設けた小孔を通してコンデンサ15のリード端子15a ,15b を導出するよう にする。
【0030】 図5のように構成した場合には、ボックス14の開口部がブラシ保持板1の裏 面と同一平面上にあり、ボックス14の開口部付近に端子金具等が存在しない。 従ってボックス14内に樹脂を注入する際に樹脂注入ノズルや樹脂容器が端子金 具等に当たることがないため、樹脂の注入作業を容易にすることができ、作業性 を良好にすることができる。
【0031】 図6ないし図11は本考案の他の実施例を示したもので、これらの図において 、上記実施例の各部と同等の部分にはそれぞれ同一の符号を付してある。この実 施例では、図5に示した例と同様に、コンデンサ収納ボッスク14がブラシ保持 板1の裏面側に開口するように設けられていて、コンデンサ収納ボックス14の 底部はブラシホルダ2の上面と同一平面上に位置するように設けられている。
【0032】 本実施例で用いる配線板8及び8´はそれぞれ図10及び図11に示した通り で、対応するブラシホルダ2の上に配置されたブラシ接続部8a及び8a´と、 ブラシ接続部8a及び8a´の両端から同じ側に突出した1対の腕部8b,8b 及び8b´,8b´と、各腕部8b,8b´の先端に形成されたコンデンサ接続 部8b1,8b1´と、ブラシ接続部8a及び8a´の一端側に折り曲げ部8d及び 8d´を介してつながる入力端子部8c及び8c´と、ブラシ接続部8a及び8 a´の他端側に形成された舌状の突出部8e及び8e´とからなっている。コン デンサ接続部8b1,8b1´の先端にはコンデンサのリード端子を係入するための 溝8b2,8b2´が形成され、入力端子部8c,8c´の中間部には外部導出電線 13.13´に取付けられた端子金具を接続するための端子接続部8c1,8c1´ が形成されている。端子接続部8c1,8c1´にはそれぞれネジを通すための取付 孔8c2,8c2´が形成され、入力端子部8c,8c´の先端にはブラシ間を接続 するためのリード線10,11が半田付け等により接続されるリード線接続部8 c3,8c3´が形成されている。また突出部8e,8e´には取付孔8e1,8e1´ が形成されている。
【0033】 上記配線板8,8´は、それぞれのブラシ接続部8a,8a´がブラシホルダ 2,2´の上を横切るように配置されている。ブラシ保持板1には、図8(A) に示すような支柱9が、各配線板の取付孔に対応させて設けられていて、各支柱 9の先端に設けられた配線板固定用突起9aが対応する取付孔8e1または8e1´ に嵌合され、各突起9aの配線板8または8´から突出した部分にストップリン グ21が嵌合されている。ストップリング21は、金属製のリングの内周側から 複数の爪21aを斜めに突出させた周知のもので、各ストップリング21により 配線板8,8´の突出部8eが支柱9に対して押さえられて固定されている。図 6はストップリング22を嵌合する前の状態を示し、図7はストップリング22 を嵌合して配線板を固定した後の状態を示している。
【0034】 配線板8,8´の入力端子部8c,8c´の端子接続部8c1,8c1´はブラシ 保持板1の表面のコンデンサ収納用ボックス14に隣接する領域に形成された台 座部1aの上に配置され、端子接続部8c1,8c1´の取付孔8c2,8c2´とブラ シ保持板1に設けられた貫通孔(図示せず。)とをそれぞれ貫通させて端子ボル ト22が設けられている。ブラシ保持板1の裏面側で各端子ボルト22にナット が螺合され、該ナット及び端子ボルト22により、配線板8,8´がブラシ保持 板1に締結されている。端子ボルト22のブラシ保持板1の裏面側から突出した 端部に外部導出電線が接続される。
【0035】 本実施例では、ブラシ保持板1の外周部に、台座部1aを間にしてコンデンサ 収納用ボックス14と対向する起立壁1bが設けられている。また端子ボルト2 2の頭部には、図9に示すように、斜め外側に突出した係止部23a,23bを 有する係止金具23が固着され、各端子ボルト22を配線板8,8´の取付孔8 c2,8c2´とブラシ保持板1の貫通孔とに挿入した際に、係止金具23の係止部 23a,23bがコンデンサ収納用ボックス14及び起立壁1bの対向面に当接 して端子ボルト22の抜け止めを図るようになっている。このような係止金具を 取付けておくと、端子ボルト22にナットを螺合させるまでの間に端子ボルトが 抜け落ちるのを防ぐことができるため、組み立てを容易にすることができる。
【0036】 配線板8及び8´のコンデンサ接続部8b1,8b1及び8b1´,8b1´のそれぞ れは、対応するブラシの両側に配置されたコンデンサ収納用ボックス14,14 内のコンデンサ15,15からそれぞれ導出されたリード端子15a,15aに 半田付け等により接続されている。また配線板8,8´のブラシ接続部8a,8 a´には対応するブラシから導出されたピグテール4が半田付け等により接続さ れている。
【0037】 他の配線板7及び7´は対称な形状に形成されていて、ブラシ接続部7a及び 7a´と、ブラシ接続部7a及び7a´の両端から折れ曲った1対の腕部7b, 7b及び7b´,7b´と、ブラシ接続部7a及び7a´の一端側のコーナ部か ら外側に突出した舌状の突出部7c及び7c´とを一体に有しており、対の腕部 7b,7b及び7b´,7b´の先端部がコンデンサ接続部7b1,7b1及び7b1 ´,7b1´となっている。配線板7,7´の取付孔はブラシ接続部7a,7a´ の一端側の突出部7c,7c´と、ブラシ保持部7a,7a´の他端側のコーナ 部とにそれぞれ設けられ、これらの取付孔にブラシ保持板1に設けられた対応す る配線板固定用突起9aが嵌合されている。配線板7,7´を貫通して突出した 各突起9aにストップリング21が嵌合されて配線板7,7´がブラシ保持板1 に対して固定されている。また配線板7及び7´のコンデンサ接続部7b1,7b1 及び7b1´,7b1´のそれぞれは、対応するブラシの両側に配置されたコンデン サ15,15から導出されたリード端子15a,15aに接続されている。ブラ シ接続部7a,7a´には対応するブラシから導出されたビグテール4が接続さ れている。
【0038】 配線板8のリード線接続部8c3と配線板7との間がリード線10により接続さ れ、配線板8´のリード線接続部8c3´と配線板7´との間がリード線11によ り接続されている。
【0039】 上記の実施例では、コンデンサ収納用ボックス14をブラシ保持板1と一体に 形成したが、コンデンサ収納用ボックスはブラシ保持板またはブラシホルダのい ずれか一方のみと一体に形成してもよく、ブラシ保持板及びブラシホルダの双方 と一体に形成してもよい。
【0040】 上記の実施例のように、隣接するブラシ相互間にそれぞれノイズ除去用コンデ ンサを接続すると、ノイズ除去効果を高めることができる。しかし本考案はこの ような構成に限定されるものではなく、直流電源の正負の出力端子にそれぞれ接 続される一対のブラシ間のみにノイズ除去用コンデンサを接続するようにしても よい。
【0041】 上記の実施例では、4極の直流電動機に用いる整流装置を例にとったが、一般 に2n(nは1以上の整数)極の直流電動機で2n個のブラシを備えた直流電動 機用整流装置に本考案を適用することができる。
【0042】
以上のように、本考案によれば、ブラシ保持板またはブラシホルダと一体に形 成したコンデンサ収納用ボックス内にノイズ除去用コンデンサを収納して、該コ ンデンサを樹脂によりボックス内に固定するようにしたので、電動機が振動して もコンデンサの本体とブラシ保持板との間に相対的な振動が生じることがない。 従って、コンデンサの端子に大きな繰り返し応力が集中して加わって該端子を構 成する導線が破断するのを防ぐことができる。
【0043】 また請求項2に記載した考案によれば、4個以上のブラシが設けられている場 合に、ブラシ相互間にそれぞれノイズ除去用コンデンサが接続されるため、電源 端子間のみに1個のノイズ除去用コンデンサを接続していた従来の整流装置に比 べてノイズの除去効果を高めることができる。
【0044】 更に請求項3に記載した考案によれば、4個以上のブラシが設けられて隣り合 うブラシ相互間にそれぞれノイズ除去用コンデンサが接続される場合に、各ブラ シに対応させて設けた配線板により各ブラシと隣接のノイズ除去用コンデンサと の間の接続を行うようにしたので、僅かなスペースで配線を整然と行って狭いス ペースに配線を収めることができる上に、配線処理を容易にすることができる利 点がある。
【0045】 また請求項3に記載した考案では配線板に設けた取付孔にブラシ保持板に設け た突起を嵌合させることにより各配線板をブラシ保持板に固定するようにしたの で、配線板の位置決め及び固定を容易にすることができ、配線板の取付を容易に して製造能率を向上させることができる。
【図1】本考案の一実施例を示した正面図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】(A)は図1のB−B線断面図、(B)は配線
板固定用突起を配線板の取付孔に嵌合させた状態を示す
断面図である。
板固定用突起を配線板の取付孔に嵌合させた状態を示す
断面図である。
【図4】図1の実施例の電気的接続を示した回路図であ
る。
る。
【図5】本考案の他の実施例におけるコンデンサ収納用
ボックス及び該ボックス内へのノイズ除去用コンデンサ
の収納状態を示した断面図である。
ボックス及び該ボックス内へのノイズ除去用コンデンサ
の収納状態を示した断面図である。
【図6】本考案の他の実施例の配線板を固定する前の状
態を示す正面図である。
態を示す正面図である。
【図7】図6の実施例の配線板を固定した後の状態を示
す正面図である。
す正面図である。
【図8】(A)は図6及び図7の実施例における配線板
の固定構造を示した断面図、(B)は同実施例で用いる
ストップリングの斜視図である。
の固定構造を示した断面図、(B)は同実施例で用いる
ストップリングの斜視図である。
【図9】同実施例で用いる端子ボルトを示した正面図で
ある。
ある。
【図10】(A)及び(B)はそれぞれ同実施例で用い
る配線板の底面図及び正面図である。
る配線板の底面図及び正面図である。
【図11】(A)及び(B)はそれぞれ同実施例で用い
る他の配線板の正面図及び右側面図である。
る他の配線板の正面図及び右側面図である。
【図12】(A)は従来例を一部切除して示した正面図
である。(B)は(A)の要部の断面図である。
である。(B)は(A)の要部の断面図である。
1 ブラシ保持板 2 ブラシホルダ 3 ブラシ 4 ピグテール 5 コイルバネ 6 ばね押え 7,7´8,8´ 配線板 10,11 リード線 14 コンデンサ収納用ボックス 15 ノイズ除去用コンデンサ 16 樹脂
Claims (3)
- 【請求項1】 直流電動機の固定子側に固定されるブラ
シ保持板と、該ブラシ保持板に保持された複数のブラシ
ホルダと、前記複数のブラシホルダ内にそれぞれ保持さ
れて直流電動機の回転子側に設けられた整流子に接触さ
せられる複数のブラシとを備えた直流電動機用整流装置
において、 前記ブラシ保持板またはブラシホルダに一体にコンデン
サ収納用ボックスが設けられ、 前記コンデンサ収納用ボックス内にノイズ除去用コンデ
ンサが収納されて該コンデンサが該ボックス内に充填さ
れた樹脂により固定され、 前記ノイズ除去用コンデンサから導出された端子が所定
のブラシに接続されていることを特徴とする直流電動機
用整流装置。 - 【請求項2】 前記ブラシホルダ及びブラシは4個以上
設けられていて隣り合うブラシホルダ間にそれぞれ前記
コンデンサ収納用ボックスが設けられ、 各コンデンサ収納用ボックス内に固定されたノイズ除去
用コンデンサは各コンデンサ収容用ボックスの両側に配
置されたブラシホルダ内にそれぞれ保持されたブラシ間
に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の直
流電動機用整流装置。 - 【請求項3】 各ブラシに対応する配線板が設けられ、 各配線板は少なくとも1つの取付孔を有していて、その
一部が対応するブラシが保持されたブラシホルダの上を
横切る状態で配置され、 前記ブラシ保持板は各配線板の取付孔に対応する配線板
固定用突起を有していて、対応する配線板固定用突起と
配線板の取付孔とが嵌合された状態で各配線板がブラシ
保持板に対して固定され、 各配線板は対応するブラシの両側にそれぞれ配置された
コンデンサの近傍に達するコンデンサ接続部を一体に有
していて、該コンデンサ接続部と所定のコンデンサの端
子とが接続され、 各配線板には対応するブラシから導出された導線が接続
されていることを特徴とする請求項2に記載の直流電動
機用整流装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3174693U JPH0629379U (ja) | 1992-06-15 | 1993-06-14 | 直流電動機用整流装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4075892 | 1992-06-15 | ||
JP4-40758 | 1992-06-15 | ||
JP3174693U JPH0629379U (ja) | 1992-06-15 | 1993-06-14 | 直流電動機用整流装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0629379U true JPH0629379U (ja) | 1994-04-15 |
Family
ID=26370255
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3174693U Pending JPH0629379U (ja) | 1992-06-15 | 1993-06-14 | 直流電動機用整流装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0629379U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07322570A (ja) * | 1994-05-23 | 1995-12-08 | Mabuchi Motor Co Ltd | 小型モータ |
JP2012138994A (ja) * | 2010-12-24 | 2012-07-19 | Aisin Seiki Co Ltd | 回転電機 |
-
1993
- 1993-06-14 JP JP3174693U patent/JPH0629379U/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07322570A (ja) * | 1994-05-23 | 1995-12-08 | Mabuchi Motor Co Ltd | 小型モータ |
JP2012138994A (ja) * | 2010-12-24 | 2012-07-19 | Aisin Seiki Co Ltd | 回転電機 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19981110 |