JPH06293668A - アミド結合生成剤及び生成方法 - Google Patents

アミド結合生成剤及び生成方法

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JPH06293668A
JPH06293668A JP5277527A JP27752793A JPH06293668A JP H06293668 A JPH06293668 A JP H06293668A JP 5277527 A JP5277527 A JP 5277527A JP 27752793 A JP27752793 A JP 27752793A JP H06293668 A JPH06293668 A JP H06293668A
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water
reaction
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Katsushige Takashita
勝滋 高下
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Sanshin Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ペプチド合成、およびその他のアミド類の合成
時に使用されるアミド結合の生成剤、およびアミドの生
成方法に関する。 【構成】下記一般式で表わされる活性エステルと一般式
H−Yで表わされるアミノ酸を作用させると、W−Yで
表わされるアミノ酸誘導体が高収率、高純度で得られ
る。 W-O-p-C64-S+(CH32 ・X- (ここでWはアリールスルホニル基、またはアミノ酸の
残基であり、X はハロゲンイオン、過塩素酸イオン、
硫酸水素イオン、メチル硫酸イオン、p−トルエンスル
ホン酸イオンを示す。Yは、側鎖および/またはα−カ
ルボキシル基に適当な保護基を導入した、またはしてい
ないアミノ酸の残基をいう。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はペプチド合成、タンパ
ク質の化学修飾、およびその他の産業上有用なアミド類
の合成時に使用されるアミド結合の生成剤、およびそれ
を使用してなるアミドの生成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年多くのペプチド性ホルモン及び甘味
料に代表される呈味性ペプチドなどの生理活性ペプチド
の化学的合成法が発表されている。これらペプチド、さ
らにはその他の産業上有用なアミド類の化学的合成法と
しては古くから多くの方法が採用されている。たとえば
酸塩化物を用いる方法、酸アジドを用いる方法、ジシク
ロヘキシルカルボジイミドなどの脱水縮合剤を用いる方
法、およびカルボキシル成分を活性なエステルに変換
し、求核置換反応を促進させる活性なエステル法などが
知られている。
【0003】これらの種々の方法中、特に酸アミド結合
を生成させるにあたっては、活性エステル法はその他の
方法と異なり、反応系に水が存在しても進行する特徴を
有している。このため、各種の活性エステルは、ペプチ
ド合成の分野において重要な反応試薬にもなっている。
従来用いられている活性エステルは、p−ニトロフェノ
ール、ペンタクロルフェノールなどのフェノール誘導体
とのエステルおよびN−ヒドロキシスクシンイミドとの
エステルが公知である。
【0004】しかしながら前者のフェノール系活性エス
テルは反応性においては優れているものの、アミノリシ
ス後、生成するフェノール誘導体の除去が困難であり、
再結晶あるいはクロマトグラフィによる精製を実施しな
いと満足のいく純度は得られない。N−ヒドロキシスク
シンイミドは、それ自体水溶性であり生成物からの除去
は容易であるが、反応収率において満足の行く結果が得
られない。さらにこれらの試薬を用いる反応において、
その中間体として生成するエステル化合物は水に対して
難溶であるという欠点を有する。また、4−ヒドロキシ
−2−メチルフェニルジメチルスルホニウム ヨージド
は、J.Amer.Chem.Soc.,80,3425(1958)に記載された公知
化合物であり、酸性度の高い水溶性フェノール誘導体と
して知られている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、ペプチドの
化学合成法及びその他の産業上有用なアミド類を合成す
る方法として、下記のスルホニウム化合物(1)が、活
性エステルとして特に優れており、アミド結合の生成剤
として有用に作用することを発見した。
【化5】 W-O-p-C64-S+(CH32 ・X- (1) (ここでWはアリールスルホニル基、またはそのα−ア
ミノ基および/または側鎖に適当な保護基を導入した、
あるいは導入していないアミノ酸の残基であり、X は
ハロゲンイオン、過塩素酸イオン、硫酸水素イオン、メ
チル硫酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオンを示
す。)
【0006】本発明の開示する方法によれば、フェノー
ルスルホニウム塩から誘導した、上記一般式(1)で表
わされる活性エステルを基質として、一般式H−Yで表
わされる適当なアミノ酸を作用すれば、W−Yで表わさ
れる、目的とするアミノ酸誘導体を高収率、高純度で得
ることができる。ここでYは、側鎖および/またはα−
カルボキシル基に適当な保護基を導入した、またはして
いないアミノ酸の残基であり、残基とは、アミノ酸のN
末端から水素を除いた基をいう。
【0007】本発明に関して、アミド化後生成する4−
ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウム化合物はその
イオン性のために水溶性である。そのため、従来の活性
エステルにおいて問題とされている、反応後の分解除去
において、目的物から水洗することにより容易に分離除
去される特徴をも有している。また、本発明の一般式
(1)で示される活性エステル自体もほとんどの場合水
溶性であるために、求核剤として水溶性な化合物である
アミノ酸を用いる場合、反応溶媒として水単独の系を選
択することができる。
【0008】また従来、これと類似の反応を行う際には
反応に関与しない官能基および側鎖などは、反応を実施
する前に適当な保護基で保護する必要があったが、本発
明の水溶性活性エステルは、反応溶媒として水を使用す
ることができるために、その水溶液のpHを調節するこ
とで反応してはならない部位をプロトン化し、不活性な
状態を任意に作ることができる。その結果、側鎖及び官
能基などは、無保護のまま、反応を実施することができ
る。このことは従来の活性エステルにはない重要な特徴
であり、有機溶媒による変性の問題を解決する手段とな
り得る。さらに一般の有機溶媒を用いる系でのアミド類
の合成に関しても、従来の活性エステルとは反応収率に
おいて差異はない。
【0009】
【発明の作用】本発明の活性エステルは、従来のp-ニト
ロフェノール、ペンタクロロフェノール、N−ヒドロキ
シスクシンイミドのエステルと比較して、反応性に関し
ては、同等又はそれ以上の反応収率を与える。さらに本
発明の活性エステルの大きな特徴としては、本発明の一
般式(1)で示される活性エステル自体も水溶性である
ことであり、水溶媒単独でアミド化反応を実施すること
が可能である。また、タンパク質の化学修飾の場合は有
機溶媒等を使用しないため、変性はおこり得ないという
従来の活性エステルにはない作用を有している。
【0010】本発明の活性エステルは反応溶媒として水
を使用することのみに限定されるものではなく、他の一
般的な水と相溶性のある溶媒あるいは水と相溶性のない
溶媒を使用したとしても十分その効力を発揮する。たと
えば有機溶媒に失活しないアミド類の合成法において
は、本発明のエステルを溶解させることのできるクロロ
ホルム、ジクロロメタン、酢酸エチルなどと水との二層
不均一系においても、反応はすみやかに進行する。かつ
また、カルボン酸アミド結合の生成のみではなく、他の
産業上有用なアミド類の合成にも広く適応することが可
能である。
【0011】
【実施例】
実施例1 水溶液中での反応 ベンジルオキシカルボニルアラニルグリシンの合成 ジメチル[(4−ベンジルオキシカルボニルアラニルオ
キシ)フェニル]スルホニウムメチル硫酸塩4.33gを水2
0mlに溶解させ、室温にて攪拌しながらグリシン0.68gと
トリエチルアミン1.28mlとの水溶液20mlを滴下した。12
時間攪拌し反応液に2%HClを加えpH2とし、水溶液を酢
酸エチル100mlを2回抽出した。酢酸エチル層を乾燥し、
減圧下濃縮し得られた残渣にエーテルを加えて白色結晶
物を得た。 収率 1.58g (61.9%) m.p. 134.1〜135.3℃ [α]D -17.5°(c1. Alc)
【0012】実施例2 クロロホルム−水二層系での反応 ベンジルオキシカルボニルアラニルバリンの合成 ジメチル[(4−ベンジルオキシカルボニルアラニルオ
キシ)フェニル]スルホニウムp−トルエンスルホン酸
塩4.14gをクロロホルム50mlに溶解させ、室温にて攪拌
しながらバリン0.91gとトリエチルアミン1.1mlとの水溶
液20mlを滴下し、8時間室温で攪拌した。反応液を分液
し、クロロホルム層を水洗乾燥後、減圧下濃縮し得られ
た残渣にエーテルを加えて白色結晶物を得た。 収率 2.42g (75.0%) m.p. 121.5〜124.2℃ [α]D -12.0°(c1. Alc)
【0013】実施例3 アセトニトリル−水の均一混合溶媒での反応 トシルフェニルアラニンの合成 ジメチル[(4−p−トルエンスルホニルオキシ)フェ
ニル]スルホニウム過塩素酸塩4.08gをアセトニトリル5
0mlに溶解させ、室温にて攪拌しながらフェニルアラニ
ン1.65gとトリエチルアミン1.4mlとの水溶液50mlを滴下
した。5時間攪拌し反応液に2%HClを加えpH2とすると
白色結晶が析出した。結晶をろ取し60%アルコールから
再結晶すると目的物が得られた。 収率 2.08g (65.0%) m.p. 133.5〜135.1℃
【0014】
【発明の効果】実施例から明らかのように、本発明のア
ミド結合生成剤は従来の活性エステルに比べて、アミノ
酸の側鎖及び官能基などは、無保護のまま、反応を実施
することができること、アミド化後生成するスルホニウ
ム化合物は水溶性であるため、反応後の分解除去におい
て、目的物から水洗することにより容易に分離除去され
る特徴をも有していることなどの特性を有している。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07K 5/06 Z 8318−4H

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式1で表わされるエステルスルホニ
    ウム塩によるアミド結合生成剤。 【化1】 W-O-p-C64-S+(CH32 ・X- (1) (ここでWはアリールスルホニル基、またはそのα−ア
    ミノ基および/または側鎖に適当な保護基を導入した、
    あるいは導入していないアミノ酸の残基であり、X は
    ハロゲンイオン、過塩素酸イオン、硫酸水素イオン、メ
    チル硫酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオンを示
    す。)
  2. 【請求項2】 一般式2で表わされるエステルスルホニ
    ウム塩と一般式3で表わされるアミノ酸を反応させるこ
    とを特徴とする一般式4記載のアミド化合物の生成方
    法。 【化2】 W-O-p-C64-S+(CH32 ・X- (2) 【化3】H−Y (3) 【化4】W−Y (4) (ここでWはアリールスルホニル基、またはそのα−ア
    ミノ基および/または側鎖に適当な保護基を導入した、
    あるいは導入していないアミノ酸の残基であり、X は
    ハロゲンイオン、過塩素酸イオン、硫酸水素イオン、メ
    チル硫酸イオン、p−トルエンスルホン酸イオンを示
    す。Yは、側鎖および/またはα−カルボキシル基に適
    当な保護基を導入した、またはしていないアミノ酸の残
    基である。)
  3. 【請求項3】 一般式2で表わされるエステルスルホニ
    ウム塩と一般式3で表わされるアミノ酸の反応を水溶媒
    中で行うことを特徴とする特許請求の範囲第2項記載の
    アミド化合物の生成方法。
  4. 【請求項4】 一般式2で表わされるエステルスルホニ
    ウム塩と一般式3で表わされるアミノ酸の反応を水溶性
    有機溶媒単独あるいは、水と水溶性有機溶媒の混合系中
    で行うことを特徴とする特許請求の範囲第2項記載のア
    ミド化合物の生成方法。
  5. 【請求項5】 一般式2で表わされるエステルスルホニ
    ウム塩と一般式3で表わされるアミノ酸の反応を水と相
    溶性のない溶媒単独、あるいは水と相溶性のない溶媒と
    水との2相系で行うことを特徴とする特許請求の範囲第
    2項記載のアミド化合物の生成方法。
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