JPH06293058A - 熱可塑性合成物質から或る物質を成形するための型用の型締装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱可塑性の合成物質から或る物質を造るため
の、特に吹込成形機により中空体を吹込み成形するため
の型用の型締装置を提供すること。 【構成】 機枠１４のプラテン２と３から離れているク
ロスヘッド１３が引張り棒８、押し棒９およびアクチュ
エータ２９とをそれぞれ機枠面に対して垂直に指向して
いるリンク機構１５，１６，１８を介して結合してお
り、一方他方のプラテン２に直接そのカンチレバーアー
ム１２を介して取付いているクロスヘッド７が機枠１４
の引張り棒８および押し棒９と結合部１０；１１を介し
て剛性に結合されていること

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、案内タイ・バー上を線
状に摺動可能に案内されていて、アクチュエータ、例え
ば型締モータ並びに同期装置により相互方向に運動可能
な二つのプラテン、および少なくとも一つの引張り棒、
押し棒並びにこれらの棒を端部において互いに結合して
いるクロスヘッドとから成る機枠とを備え、かつこの機
枠にあって引張り棒と押し棒とが互いに平行にそしてク
ロスヘッドがプラテンの摺動方向に対して横方向に指向
しており、この場合一方のクロスヘッドがカンチレバー
アームを介して直接プラテンの一つに取付いており、他
方のクロスヘッドが中間に挿入されたアクチュエータに
より第二のプラテンと結合されている様式の、熱可塑性
の合成物質から或る物質を成形するための、特に吹込成
形機により中空体を吹込み成形するための型用の型締装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】ヨーロッパ特許第０ ３００ ２２３号
により冒頭に記載した様式の型締装置は既に公知技術に
属しているが、この型締装置にあってはアクチュエータ
を備えた機枠は頑丈なハウジングに懸架されており、こ
のハウジングは機枠から独立した別個の案内タイ・バー
を担持しており、またこの型締装置にあっては機枠のク
ロスヘッドが少なくともプラテンおよび／または間挿さ
れたアクチュエータに支持部材を介して取付いており、
これらの支持部材の軸面が型締力の作用線上の両プラテ
ン間に存在している。これにより、プラテンのための案
内と型締力を加える手段とが目的に叶った方法でかつ同
時に場所をとることなく互いに解離することが可能とな
る。従って、型締力の伝達を行う機枠はプラテンの案内
部に対して不利な影響を与えることなく自由に変形可能
である。従って、プラテン相互の正確な調節運動は、機
枠が型締力の作用下で変形した場合でも達せられる。何
故なら同期装置が変形力をこおむることのない位置でこ
の機枠と結合されているからである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、型締力の作
用の影響下でも機枠の変形が許容されるのみならず、こ
の型締力がこの型締力によって生じる不利な作用を型工
具と案内部の領域内において補正するのに利用されるよ
うに構成された冒頭に記載した様式の型締装置を提供す
ることである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明により提案された構成は、機枠のプラテンから
離れているクロスヘッドが引張り棒、押し棒およびアク
チュエータとおそれぞれ機枠面に対して垂直に指向して
いるリンク機構を介して結合しており、一方他方のプラ
テンに直接そのカンチレバーアームを介して取付いてい
るクロスヘッドが機枠の引張り棒および押し棒と結合部
を介して剛性に結合されていることである。

【０００５】プラテンから離れている−他方の−クロス
ヘッドを機枠内に専ら関節状の機構として分岐すること
により、このクロスヘッドをモーメントが荷重されるこ
となく、従って機枠面の方向で任意に傾斜状態におくこ
とが可能となる。従って型締力の作用の下で機枠の引張
り棒の延長および押し棒の短縮が生じた場合、クロスヘ
ッドはモーメントが荷重されることなく相応する傾斜位
置に運動可能であり、引張り棒と押し棒の長さの差が補
正され、この場合押し棒と引張り棒と剛性に結合されて
いるクロスヘッドに対する反作用は生じることがない。

【０００６】本発明により、同期装置を機枠のプラテン
から離れている−他方の−クロスヘッドに押し棒のため
のリンク部内で設けのが有利であることが分かった。何
故ならこの同期装置は他方では同時に、アクチュエータ
を第二のプラテンに枢着しているリンク部と結合されて
いるからである。これにより、型締力の作用下での型工
具のそのカリバー位置に関してのずれが認容し得る程度
に僅かとなる。

【０００７】以下に添付した図面に図示した実施例につ
き本発明を詳しく説明する。

【０００８】

【実施例】図１には型締装置１が図示されている。この
型締装置は吹込成形機で熱可塑性合成物質から中空体を
造るための型との協働作業に、並びに例えば他の様式
で、例えば射出成形により熱可塑性の合成物質から或る
物質を造るのに使用れる型との協働作業に適している。

【０００９】このような型締装置１は公知の様式で特別
な移送システムにより、例えば平行四辺形振動部材を介
して、二つの異なる作業ステーション間を、例えばホー
ス押出しステーションと吹込みステーション間を往復動
する。

【００１０】型締装置１は第一のプラテン２と第二のプ
ラテン３とを備えており、この場合これらのプラテンに
型半分４，５が固定されている。上記の構造にあってプ
ラテン２はクロスヘッド７に載置されており、このクロ
スヘッドは引張り棒８と押し棒９の後方端部に剛性に、
例えばそれぞれ一つの固定ねじ１０と１１により固定さ
れている。引張り棒８と押し棒９は互いに間隔をもって
平行に整向されており、クロスヘッド７に対して正確に
直角に延在しており、このクロスヘッドのカンチレバー
アーム１２にはプラテン２が固着されている。引張り棒
８と押し棒９はそれらの他端部でそれぞれ他のクロスヘ
ッド１３に取付いており、このクロスヘッドおよびクロ
スヘッド７と共に機枠１４を形成している。しかし引張
り棒８と押し棒９は−既に述べたように−クロスヘッド
７と固定ねじ１０と１１とによりそれぞれ一つの自体剛
性な結合を形成しているが、これらはクロスヘッド１３
とはそれぞれ機枠面に対して垂直に整向されているリン
ク部１５，１６により結合されている。この場合、クロ
スヘッド１３はカンチレバーアーム１７を、特に両クロ
スヘッド１２と１７が同じ方向で側方へともしくは上方
へと機枠１４から延在するように、備えている。機枠１
４の引張り棒８と押し棒９は一方では、二つの等しい終
端板１９と二つのこれらの終端板を間隔をもって互いに
結合しているスリーブ管２０とから成る機枠の枠組１８
により保持されている。他方では、クロスヘッド１７方
向にこの機枠の枠組１８から突出している引張り棒８と
押し棒９の部分は、第二のプラテン３が固定されている
ブラケット２４を備えたトラバース２３の摺動可能な継
ぎ手２１と２２のための案内タイ・バーを形成してい
る。

【００１１】機枠の枠組１８の終端板１９は、図３から
認められるように、垂直なアングル脚部と水平なアング
ル脚部とを備えた本質的にアングル状の形状を有してい
る。両終端板１９を経て両スリーブ管２０は垂直なアン
グル脚部と結合しており、他方この終端板の水平なアン
グル脚部内には二つの担持軸２５が挿入されており、こ
れらの担持軸に平行四辺形リンク部２６と２７が取付い
ており、これらの平行四辺形リンク部は例えば（図示し
ていない）ブラケットに懸架されている。この場合、図
３から、上記のように平行四辺形リンク部２６が反りを
付されたもしくは湾曲された形状を有しており、他方平
行四辺形リンク部２７は真っ直ぐに形成されているのが
認められる。クロスヘッド１３のカンチレバーアーム１
７にはリンク部１５，１６に対して軸平行なリンク部２
８を介してアクチュエータ２９、−例えば液圧或いは空
圧のピストン−シリンダ−ユニット−が型締モータとし
て懸架されている。この型締モータのピストン３０はこ
の場合トラバース２３のブラケット２４に取付いてお
り、このトラバース２３は継ぎ手２１と２２とを介して
引張り棒８と押し棒９の長手方向部分上に摺動可能に保
持されている。この引張り棒８と押し棒９は機枠１４の
機能にとって重要な部分を形成しているのみならず、同
時にトラバース２３、そのブラケット２４とこれに固定
されている第二のプラテン３のための案内タイ・バーと
しても利用される。アクチュエータ２９のピストンロッ
ド３０のトラバース２３のブラケット２４との結合はリ
ンク部３１を介して行われ、このリンク部は自体すべて
の−機枠１４のクロスヘッド１３と１７に存在している
−残りのリンク部１５，１６および２８に対して平行に
整向されている。

【００１２】型締装置１の両プラテン２と３およびこの
型締装置によって担持されている型工具６の型半分４，
５も型締モータを形成しているアクチュエータ２９が作
動されて際互いの方向に同期して所定のカリバー位置に
相応して運動可能であるようにするため、機枠の枠組１
８に同期装置３２が設けられている。この同期装置は同
じ長さのレバー３３を備えており、このレバーはリンク
部３４を中心にして角度運動可能に機枠の枠組１８に懸
架されている。この場合、同じ長さのレバー３３の一方
のアームは連結ロッド３５を介してトラバース２３のブ
ラケット２４との結合されており、このブラケットにプ
ラテン３が座着されている。この場合、連結ロッド３５
は一方ではリンク部３１に取付いているが、他方この連
結ロッドは同じ方向に整向されているリンク部３６を介
して同じ長さのレバー３３と結合されている。二腕のレ
バー３３の他方のアームには他の連結ロッド３７がリン
ク部３８を介して接続されており、この連結ロッド自体
はリンク部１６内において押し棒９とクロスヘッド１３
間で機枠１４に設けられている。従って同期装置３２は
型締装置１に、型締力の作用の影響の下に生じる機枠１
４の変形が殆どカリバー面３９−３９に対する型分割面
のずれが生じないように、設けられている。即ち、この
ずれは同期装置の上記の特別な配設によって補正され
る。

【００１３】型締装置１の機枠１４の上記の配設と構成
および型工具６の型半分４，５のための両プラテン２，
３とのこの型締装置の協働作用は、型締作用の影響下で
誘起される機枠１４の変形が、型分割面の不都合な傾斜
位置に拮抗するのに利用されるばかりでなく、カリバー
位置のカリバー面３９−３９からの不利なずれを阻止す
るのにも利用されるように、行われる。型締分割面の傾
斜位置は型工具６の案内ブッシュ並びにこの型工具６内
のナイフエッジにおける過剰の磨耗を招くが、他方カリ
バー位置のずれは吹込マンドレルの過剰の磨耗およびパ
リソンの綺麗な定寸を不可能とする。

【００１４】図１から図３を基として上に詳しく説明し
た型締装置１のシステイマテックな機能は特に図４と図
５とから明瞭に認められる。この場合、図４は無負荷状
態での、即ちアクチュエータ２９により誘起される型締
作用に何ら影響されない状態での機枠１４と同期装置３
２の本質的なリンク機構運動を示している。これに対し
て図５からは、機枠１４と同期装置３２がアクチュエー
タ２９により型締作用の作用を受けている際の、これら
の部材のリンク機構運動状態が伺われる。

【００１５】図５に例示的に記入した寸法は、型締作用
の影響下で機枠１４において引張り棒８の弾性的な延
長、押し棒９の弾性的な短縮およびクロスヘッド７と１
３のどの程度の湾曲が生じるかを示しており、またこの
場合この変形がカリバー面３９−３９を基準にしてプラ
テン２，３の方向でもしくは型工具６の方向でどのよう
に補正されるかを示している。

【００１６】この作用態様は型締装置の構成事情、即ち
機枠１４のプラテン２，３から離れているクロスヘッド
１３が引張り棒８、押し棒９およびアクチュエータ２９
とそれぞれ機枠面に対して垂直に指向しているリンク部
１６，１５，１８を介して結合し合っており、他方直接
一方のプラテン２に取付いているクロスヘッド７が機枠
１４の引張り棒８および押し棒９と固定ねじ１０，１１
により剛性に結合されていると言う事情に決定的に左右
される。

【００１７】型締位置を占める型工具６のカリバー面３
−３９に対する整向に関して、同期装置３２が一方では
リンク部３１内でプラテン３のためのトラバース２３の
ブラケット２４に取付いており、他方同期装置は押し棒
９のためのリンク部１６内でクロスヘッド１３に接続さ
れているのが有利であることが分かった。

【００１８】図５において、寸法ａ）は無負荷状態での
全システムの長さ寸法に相当する。寸法ｂ）とｃ）は負
荷状態でのクロスヘッド７と１３の曲げのために使用さ
れる。寸法ｄ）はシステムの負荷状態での引張り棒８の
長さに相当し、一方寸法ｅ）はシステムの負荷状態での
押し棒９の短縮に相当する。寸法ｆ）は寸法ｃ），ｄ）
とｅ）の合計に相当し、寸法ｇ）は寸法ｅ）を寸法ａ）
から差し引いた寸法である。寸法ｈ）は寸法ｂ）を寸法
ｆ）とｇ）とから差し引いた寸法である。

【００１９】クロスヘッド１３はリンク部１５と１６と
を介して引張り棒８と押し棒９と、並びにカンチレバー
アーム１７はリンク部を介してアクチュエータ２９と結
合しているが、クロスヘッド１３とカンチレバーアーム
１７は全システムの負荷状態にあって全くモーメントを
受けることがない。これは誇張して示した図５から明瞭
に認められる。従って、ねじ結合部１１を介して形成さ
れる押し棒９とクロスヘッド７間の結合は適当な方法に
より右方向に−寸法ｂ）に従って−移動可能である。即
ち、負荷の状態で生じる引張り棒８と押し棒９間の長さ
のさに基づいて生じるカンチレバーアーム１２とのクロ
スヘッド７の傾斜位置が補正される。更に引張り棒８は
モーメントの荷重を受けるはことなく、従ってもはや湾
曲することがない。

【００２０】

【発明の効果】本発明による型締装置により、型締力の
作用の影響下でも機枠の変形が許容され、この型締力が
これによって生じる不利な作用が型工具と案内部の領域
内において補正される。

【図面の簡単な説明】

【図１】吹込成形機で中空体を造るための型用の型締装
置の側面図と部分縦断面図である。

【図２】図１の矢印ＩＩの方向で見た断面図である。

【図３】図１の矢印ＩＩＩの方向で見た断面図である。

【図４】無負荷状態での図１に示した型締装置の機能態
様の簡略化した図である。

【図５】負荷状態での図１に示した型締装置の機能態様
の簡略化した図である。

【符号の説明】

１ 型締装置 ２ 第一のプラテン ３ 第二のプラテン ４ 第一の型半分 ５ 第二の型半分 ６ 型工具 ７，１３ クロスヘッド ８ 引張り棒 ９ 押し棒 １０，１１ 固定ねじ結合部 １２，１７ カンチレバーアーム １４ 機枠 １５，１６，２８，３１，３４，３８ リンク部 １９ 終端板 ２０ 継ぎ手管 ２１，２２ 継ぎ手部材 ２３ トラバース ２４ ブラケット ２５ 担持軸 ２６，２７ 平行四辺形リンク機構 ２９ アクチュエータ ３０ 連結ロッド ３２ 同期装置 ３３ アームの長さが同じなレバー ３５，３７ 連結ロッド ３６ 連結ロッド ３９−３９ カリバー面

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 案内タイ・バー上を線状に摺動可能に案
   内されていて、アクチュエータ、例えば型締モータ並び
   に同期装置により相互方向に運動可能な二つのプラテ
   ン、および少なくとも一つの引張り棒、押し棒並びにこ
   れらの棒を端部において互いに結合しているクロスヘッ
   ドとから成る機枠とを備え、かつこの機枠にあって引張
   り棒と押し棒とが互いに平行にそしてクロスヘッドがプ
   ラテンの摺動方向に対して横方向に指向しており、この
   場合一方のクロスヘッドがカンチレバーアームを介して
   直接プラテンの一つに取付いており、他方のクロスヘッ
   ドが中間に挿入されたアクチュエータにより第二のプラ
   テンと結合されている様式の、熱可塑性の合成物質から
   或る物質を成形するための、特に吹込成形機により中空
   体を吹込み成形するための型用型締装置において、機枠
   （１４）のプラテン（２と３）から離れているクロスヘ
   ッド（１３）が引張り棒（８）、押し棒（９）およびア
   クチュエータ（２９）とをそれぞれ機枠面に対して垂直
   に指向しているリンク機構（１５，１６，１８）を介し
   て結合しており、一方他方のプラテン（２）に直接その
   カンチレバーアーム（１２）を介して取付いているクロ
   スヘッド（７）が機枠（１４）の引張り棒（８）および
   押し棒（９）と結合部（１０；１１）を介して剛性に結
   合されていることを特徴とする熱可塑性合成物質から或
   る物質を成形するための型用の型締装置。
2. 【請求項２】 同期装置（３２）が機枠（１４）のプラ
   テン（２と３）から離れているクロスヘッド（１３）に
   押し棒（９）のためのリンク部（１６）において連結ロ
   ッド（３７）を介して取付いていることを特徴とする請
   求項１に記載の型締装置。
3. 【請求項３】 同期装置（３２）が同じリンク部（３
   １）を介して第二のプラテンと作用結合しており、この
   リンク部に型締モータとして働くアクチュエータ（２
   ９）が取付いていることを特徴とする型締装置。