JPH06292573A - 同種又は異種宿主内での活性Pseudomonas glumaeリパーゼの産生 - Google Patents

同種又は異種宿主内での活性Pseudomonas glumaeリパーゼの産生

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JPH06292573A
JPH06292573A JP3261485A JP26148591A JPH06292573A JP H06292573 A JPH06292573 A JP H06292573A JP 3261485 A JP3261485 A JP 3261485A JP 26148591 A JP26148591 A JP 26148591A JP H06292573 A JPH06292573 A JP H06292573A
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lipase
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glumae
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ヤンネテイエ・ウイルヘルミナ・ボス
Leon Gerardus J Frenken
レオン・ヘラルダス・イエー・フレンケン
Cornelis Theodorus Verrips
コルネリス・セオドラス・フエルリプス
Christiaan Visser
クリステイアーン・フツセール
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    • C12N15/75Vectors or expression systems specially adapted for prokaryotic hosts other than E. coli, e.g. Lactobacillus, Micromonospora for Bacillus
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/14Hydrolases (3)
    • C12N9/16Hydrolases (3) acting on ester bonds (3.1)
    • C12N9/18Carboxylic ester hydrolases (3.1.1)
    • C12N9/20Triglyceride splitting, e.g. by means of lipase

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 洗剤又は洗浄用組成物で使用するのに適した
リパーゼの製造に関する。 【構成】 P. glumae PG1(CBS 32
2.89)から単離する活性Pseudomonas
glumaeリパーゼその他の、洗剤系に好ましく適用
できるリパーゼの同種宿主での産生と、特に例えばBa
cillussubtilisのような異種宿主での産
生とを開示する。後者には“ヘルパー機能”または“リ
パーゼ特異的な安定化/転位タンパク質”が必要であ
り、そのため、リパーゼ遺伝子と協奏的に発現した場合
にリパーゼの産生及び転位/分泌に係わる中間体の安定
化を促進し得る遺伝子を用いる。宿主は組換え体DNA
法で形質転換し、修飾リパーゼは特定部位に突然変異を
誘発する技術か、または通常の突然変異誘発技術によっ
て造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、洗剤又は洗浄用組成物
で使用するのに適したリパーゼの製造に係わる。本発明
は特に、同種又は異種宿主内での効果的なリパーゼ産生
に係わる。本発明はより特定的には、オランダBaar
nのCentraalbureauvoor Schi
mmelculturesにCBS 322.89で寄
託されたP.glumae PG1から単離されるPs
eudomonas glumaeリパーゼの種々の宿
主内での産生に係わる。本明細書では、Pseudom
onasを表すのにP.という略号も使用する。
【0002】本明細書のP.glumae PG1に由
来するリパーゼの場合は、Pseudomonas g
lumae(別称Pseudomonas gladi
oli)並びに緊密な関係をもつPseudomona
s種、例えばPseudomonas cepacia
及びP.solanacearumが同種宿主と見なさ
れる。これらの細菌の大部分は本出願人の早期公開され
ていない同時係属特許出願EP−A−407 225号
及びWO−A−91/00920号に記述されている。
これらをここで援用する。グラム陰性菌又はグラム陽性
菌並びに下等真核生物であり得る他の微生物は総て異種
宿主と見なすことができる。
【0003】
【従来の技術】原核生物によって排出される多くのタン
パク質はシグナルペプチドに依存しながら細胞質膜を通
って転位される。これらのタンパク質は、アミノ酸20
〜40のN末端延長部、即ちプレ配列又はシグナル配列
を有する前駆体分子として細胞内で産生される。この配
列は、タンパク質の転位の後で又は最中に、極めて特異
的なシグナルペプチダーゼによって切り離される。シグ
ナル配列のアミノ酸配列の間には相同が殆ど見られない
が、これらの配列は共通の構造を有する(vonHei
jne、1985)。3つの特徴的部分は、正の電荷を
もつ(n)−領域、疎水性(h)−領域、及び主として
小さい中性残基からなりタンパク質分解開裂部位を含む
(c)−領域である(Gierasch、1989)。
シグナル配列の中には前記長さより遥かに長いものもあ
り、これらは例えばスブチリシンのプレ−プロシグナル
配列と見なすことができる。プレ配列は正規のシグナル
配列と類似の機能を有するが、プロ配列は酵素活性の制
御に関係し、酵素が活性になる前に加水分解されなけれ
ばならない(Zhu、1988)。
【0004】タンパク質の転位には前記シグナル配列の
他に、細胞質成分及び膜結合(membrane as
sociated)成分を含む移出手段(export
apparatus)も使用される。大腸菌(Esc
herichia coli)に関してはタンパク質の
転位に必要な一組のタンパク質が同定され、そのうちの
幾つかはクローニングされ特性が解明された。これらの
タンパク質は、SecA(PrlD)(Schmid
t、1988;Akita、1990)、SecB(K
umamoto、1989)、SecD(Garde
l、1987)、SecE(PrlG)(Schat
z、1989)、SecY(PrlA)(Cerret
ti、1983;Bieker、1990)、GroE
L(Laminet、1990)、トリガー因子(tr
igger factor)(Crooke、198
8)である。これらのタンパク質の一部(SecB、G
roEL、トリガー因子)は細胞質中に存在し、前駆体
分子を転位受容状態(translocation c
ompetent state)に維持すベく「分子シ
ャペロン(molecular chaperon
s)」として機能する(Lecker、1989)。1
6kdのSecBタンパク質は四量体複合体を形成し、
細胞質ゾルシグナル認識因子であると考えられている
(Watanabe、1989;Lecker、199
0)。GroELは14個の同一65kdサブユニット
からなる環状オリゴマーを形成する。GroELはGr
oESと一緒に、加水分解可能なMg2+−ATPの存
在下で、増殖に不可欠であり且つ熱ショック反応にも関
与するGroE複合体を形成する(Laminet、1
990)。トリガー因子は、リボソーム50Sサブユニ
ットに結合し前駆体タンパク質及び細胞質膜と相互に作
用し合う63kdタンパク質である(Crooke、1
988;Lill、1988)。SecA遺伝子産物は
ATPアーゼ活性を有する大きな(102kd)内膜結
合タンパク質である(Lill、1989)。SecY
(68kd)及びSecE(13.6kd)は転位を仲
介しながら相互作用することが判明した必須膜タンパク
質である(Bieker、1990)。
【0005】最近になって、SecY相同体が枯草菌
(Bacillus subtilis)から単離され
た(Suh、1990;Nakamura、199
0)。これは、グラム陰性菌及びグラム陽性菌の移出手
段が類似していることを示唆するものである。グラム陽
性菌の場合は細胞質膜を通る転位が培養培地中への排出
を意味する。しかしながらグラム陰性菌の場合は、タン
パク質が培養培地中に放出される前に第2の膜も通過し
なければならない。グラム陰性菌の外膜を通して行われ
るタンパク質の転位は、特殊なヘルパータンパク質を必
要とする所与のタンパク質又はタンパク質群に多かれ少
なかれ特異的なものと言える。例えば、Xanthom
onas campestris pathovar
campestrisのプロテアーゼがそうである(L
iu、1990)。構造遺伝子及びヘルパー遺伝子を大
腸菌中に移して機能発現及び培地中への排出を達成する
のに成功した例もある(d’Enfert、1987;
Schiebel、1989)。場合によっては、補足
的転位タンパク質が不要なこともある。Neisser
ia gonorrhoeaeのIgAプロテアーゼ
(Pohlner、1987)及びSerratia
marcescensのセリンプロテアーゼ(Yana
gida、1986;Miyazaki、1989)は
その2つの例である。これらの酵素は両方とも、前駆体
を案内して細胞質膜を通過させるN末端シグナル配列と
外膜を通る転位を生起させるC膜ペプチドとを有するプ
レプロ酵素として産生される。これら2種類の酵素は、
大腸菌からの特殊なヘルパー遺伝子の発現を必要とせず
に、大腸菌によって産生され排出され得る。
【0006】本出願人の同時係属特許出願EP−A−4
07 225号には、IPTGを任意に用いてBYPO
プレート上でpUR6502又はpUR6522により
形質転換した異種グラム陰性宿主Pseudomona
s putidaWCS358を増殖させたところ、驚
くべき結果が得られたと記述されている。即ち、pUR
6522(lipA遺伝子とtacプロモーターの後の
1.5kb以上の下流フラグメントとの発現可能な組合
わせを含む)の導入によって形質転換したP.puti
da WCS358が有意量のリパーゼを産生する(大
ハロ形成によって立証)のに対し、pUR6502(l
ipA遺伝子とtacプロモーターの後の約700bp
以下の下流フラグメントとを含む)を含む株はリパーゼ
を殆ど産生しないことが判明したのである。この発見
は、BamHI部位を超えて延びるリパーゼ遺伝子の
3’領域によってコードされるリパーゼに特異的な「ヘ
ルパー機能(helper function)」の存
在を示唆するものである。
【0007】本発明の目的は、微生物を用いてリパーゼ
を産生するための改良された方法を提供することにあ
る。本発明の別の目的は、生来のプロモーターを通常の
方法又は特定部位の突然変異誘発によって有意に最適化
することによりPseudomonas glumae
内でのリパーゼの産生を改善することにある。
【0008】P.glumae PG1に由来するプレ
リパーゼ遺伝子だけでは、異種宿主内で活性リパーゼを
産生するのに必ずしも十分ではないことが判明した。ま
た、このリパーゼ遺伝子の下流のP.glumae P
G1には、特にこのリパーゼ遺伝子がP.putida
のような異種宿主内で発現される場合には細胞外活性リ
パーゼの適当な及び/又は最適な産生に関与する別の遺
伝子が存在することも明らかになった。この研究を続け
た結果、これら2つの遺伝子(即ちリパーゼ及びORF
2)はPseudomonas glumae染色体中
に2遺伝子オペロンの形態で存在することが判明した。
【0009】本明細書では、このヘルパー機能を「OR
F2遺伝子産物」又は「リパーゼ特異的安定化/転位タ
ンパク質」として説明する。このタンパク質をコードす
るDNA配列は「ORF2」又は「ORF2遺伝子」と
して示す。タンパク質の折り畳みがタンパク質の安定化
及び転位の両方にとって重要な要因であることは理解さ
れよう。
【0010】EP−A−331 376号(AMAN
O)には、PseudomonascepaciaFE
RM−12−33(FERM BP−2293)に由来
する「リパーゼの産生に関与する遺伝子」が記述されて
いる。但し、この遺伝子のDNA配列は明らかにされて
おらず、(リパーゼ)タンパク質のアミノ酸配列がこの
遺伝子によってコードされると説明されているだけであ
る。このアミノ配列を、本明細書の図3に示したリパー
ゼ産生グラム陰性菌P.glumae PG1に由来す
るリパーゼ特異的安定化/転位タンパク質のアミノ酸配
列と比較すれば、これらのタンパク質が互いにかなり異
なるものであることは明らかである。これらの異なるタ
ンパク質が互いに同じ機能を有するとは考えられない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、最も一般的
に言えば、リパーゼを産生することができる形質転換さ
れた微生物に係わる。この微生物は、少なくとも1種類
の発現可能なリパーゼ遺伝子と、リパーゼ特異的安定化
/転位タンパク質をコードする少なくとも1種類の発現
可能な遺伝子とを含み、これらの遺伝子はいずれか一方
又は両方がリパーゼ産生グラム陰性菌に由来する。本発
明は、本発明の形質転換した微生物を用いてリパーゼを
産生する方法にも係わる。
【0012】
【課題を解決するための手段】リパーゼを産生すること
ができる微生物は発現可能なリパーゼ遺伝子の同種又は
異種宿主であり得る。例えば、Pseudomonas
glumaeをグラム陰性宿主菌として使用する場合
は、好ましくは複数のコピーの形態で存在するその菌自
体の同種リパーゼ遺伝子を使用することができる。しか
しながら、幾つかの洗剤酵素製造業者により好ましい酵
素産生体として使用されているという理由で別の宿主例
えば枯草菌を用いる方が好ましい場合には、P.glu
maeに由来するリパーゼ遺伝子が枯草菌に対して異種
のものになる。本発明の形質転換微生物は発現可能なリ
パーゼ遺伝子の他にリパーゼ特異的安定化/転位タンパ
ク質も含む。
【0013】形質転換すベき微生物は下記の群から選択
し得る: (a)Pseudomonadaceae科のもの、好
ましくはPseudomonas属、より好ましくは
P.cepacea、P.gladioli、P.gl
umae、P.mendocina、 P.putid
a及びP.stutzeri種のものを含むグラム陰性
菌; (b)Bacillaceae科、好ましくはBaci
llus属のものを含むグラム陽性菌; (c)酵母属Hansenula、Kluyverom
yces、Pichia、Saccharomyces
及びカビ属Aspergillusのものを含む真核生
物、並びに他の下等真核生物。
【0014】前記遺伝子のいずれか一方又は両方の由来
源となり得る適当なグラム陰性菌はPseudomon
adaceae科のもの、好ましくはPseudomo
nas属、より好ましくはP.cepacea、P.g
ladioli、P.glumae、P.mendoc
ina、 P.putida及びP.stutzeri
種のものである。
【0015】好ましいリパーゼ遺伝子はP.gluma
e PG1に由来するリパーゼをコードするか、又はC
hromobacter viscosum var
lipolyticum NRRL B−3637由来
のリパーゼに対する抗血清、Alcaligenes
PL−679、ATCC 31371もしくはFERM
−P 3783由来のリパーゼに対する抗血清、あるい
はPseudomonas fluorescens
IAM 1057由来のリパーゼに対する抗血清と免疫
交差反応するリパーゼをコードする。
【0016】洗剤組成物中のリパーゼの性能はまだ改良
の余地があるため、好ましくは、リパーゼをコードする
遺伝子が野性型リパーゼ遺伝子を修飾したもの、例えば
同時係属特許出願EP−A−407 225号に記載の
ような修飾遺伝子である本発明の微生物を使用する。前
記修飾体は、対応する修飾リパーゼによりリパーゼ特異
的安定化/転位タンパク質の安定化/転位機能が減損す
る事態を伴わずに洗剤又は洗浄システムのリパーゼの効
果を改善すべく、特定部位の突然変異誘発を含む組換え
DNA技術によって得ることができる。そこで本発明
は、洗剤システム中でより高い性能を示す修飾リパーゼ
の製造にも係わる。
【0017】好ましいリパーゼ特異的安定化/転位タン
パク質は、特にPseudomonas glumae
PG1由来のリパーゼ遺伝子と共に使用する場合に
は、Pseudomonas glumae PG1か
ら単離したリパーゼ特異的安定化/転位タンパク質であ
るが、本質的に同じ安定化/転位活性を有する他のリパ
ーゼ特異的安定化/転位タンパク質を使用することもで
きる。例えば、タンパク質又はその遺伝子が本明細書に
記載のようなPseudomonas glumae
PG1由来のリパーゼ特異的安定化/転位タンパク質又
はその遺伝子と同じか又は実質的な(配列)相同を有す
るようなリパーゼ特異的安定化/転位タンパク質を使用
してもよい。
【0018】また、安定化/転位活性が類似していれ
ば、Pseudomonas glumae PG1に
由来するリパーゼ特異的安定化/転位タンパク質又はそ
のエピトープに対する抗血清との免疫交差反応を起こす
リパーゼ特異的安定化/転位タンパク質を使用すること
もできる。グラム陰性菌によって産生されるリパーゼの
安定化/転位タンパク質をコードする遺伝子はPCR技
術のような公知の方法によって容易に単離できる。
【0019】リパーゼ産生方法を改善する方法の1つ
は、プロモーター活性が野性型における活性の少なくと
も2倍になるように、(特にプロモーター内で)転写を
調節する配列であって、遺伝子を2つ含んでいて転写後
にリパーゼ及びリパーゼ特異的安定化/転位タンパク質
両方のポリシストロニックメッセンジャーRNAとなる
オペロンを制御する配列に突然変異を含む微生物を製造
することからなる。別の方法として、これらの遺伝子の
前方にある生来のプロモーター配列を、より強力でより
適切なプロモーター、例えば強力な誘導tacプロモー
ターで置換することもできる。勿論、これらの方法を組
合わせて使用してもよい。このようにして転写又はプロ
モーター活性をより良く調節すると、リパーゼの産生及
び分泌が増大し得る。
【0020】後述の実施例で示すように、リパーゼ遺伝
子構造及び/又はそのmRNAを含む発現プラスミドの
安定性は、(好ましくは宿主と同種の)シグナル配列を
コードする遺伝子フラグメントがリパーゼ遺伝子の前に
存在し、そのとき、前記シグナル配列と前記リパーゼ遺
伝子との間にはリパーゼのシグナル配列のC末端部分を
コードする一連のヌクレオチド、好ましくは前記C末端
部分から数えて45個以下、より好ましくは24個以下
のヌクレオチド(特に図2〜6に示したヌクレオチド列
のいずれか1つ)が含まれていると改善され得ることが
判明した。このヌクレオチド列は、宿主細胞と同種のシ
グナル配列のATG(開始)コドンによって決定される
読取り枠内にリパーゼ遺伝子が配置されるような多数の
ヌクレオチドを含む。本発明は理論的考察には限定され
ないが、この長さのヌクレオチドによってコードされる
アミノ酸は良好な転位とプレ(プロ)リパーゼからリパ
ーゼへの正確なプロセッシングとにとって重要なのもの
と考えられる。
【0021】本発明は、前述のようなリパーゼ産生微生
物の製造方法にも係わる。この方法は、組換えDNA修
飾方法を用いて微生物を形質転換し、それによってリパ
ーゼをコードする遺伝子の少なくとも1つのコピー及び
リパーゼ特異的安定化/転位タンパク質をコードする遺
伝子の少なくとも1つのコピーの両方を前記微生物中に
導入し、その結果後者の遺伝子がリパーゼ遺伝子の発現
と協奏的に前記微生物中に発現されるようにすることか
らなる。遺伝子コピーの数はベクターの選択又は宿主の
染色体上への複数のコピーの組込みによって調整し得
る。
【0022】好ましい方法の1つでは、前記遺伝子の両
方を、翻訳後にリパーゼ及びリパーゼ安定化/転位タン
パク質両方のポリシストロニックメッセンジャーRNA
となる2つの遺伝子を含むオペロンとして導入する。本
発明のリパーゼ産生微生物内でのリパーゼ産生を改善す
る方法の最も直接的な手法は、組換えDNA技術の使用
であるが、一般的な突然変異によって適切な突然変異を
得ることもできる。
【0023】前記2つの遺伝子は2遺伝子オペロン中で
相互に結合してもよいが、互いに同じ又は異なる強力な
プロモーターの制御下で2つの別個の遺伝子として使用
することもできる。異なるプロモーターを使用する場合
には、これらのプロモーターを同時に誘発することが重
要である。別個の遺伝子として用いる場合は、これらの
遺伝子を同一の又は異なるプラスミド上に存在させる
か、又は宿主の染色体内に存在させ得る。これは、特に
下等真核生物の場合には、同種宿主及び異種宿主の両方
に適用できる。
【0024】本発明は、(好ましくはリパーゼ産生グラ
ム陰性菌に由来する)リパーゼ特異的安定化/転位タン
パク質をコードするヌクレオチド配列にも係わる。本発
明は特に、図3に示すようなリパーゼ特異的安定化/転
位タンパク質をコードする配列を提供する。ORF2遺
伝子はG+C含量が極めて高い約200個分の長さのヌ
クレオチド含むことが判明した。これは、後述の実施例
で説明するように、P.glumaeに対して異種であ
ると考えられる宿主では問題を起こすことが明らかにな
った。
【0025】そこで異種宿主の場合には、G+C含量の
極めて高い遺伝子の部分を、好ましくは、G+C含量及
びコドンの使用態様が宿主内で十分に発現された遺伝子
のG+C含量及びコドンの使用態様と合致するように修
飾する。実施例で示すように、この操作はリパーゼ特異
的安定化/転位タンパク質の最初の約200個のアミノ
酸をコードするORF2遺伝子の部分を修飾することに
よって達成できる。
【0026】例えば、発現プラスミド及び/又はmRN
Aの安定性を改善するためには、前記ヌクレオチド配列
の最初の約200個のコドンを、これらが本質的に同じ
アミノ酸をコードするように、但し宿主細胞内で極めて
十分に翻訳されるメッセンジャーRNAのG+C含量と
同じか又はほぼ同じG+C含量を有するように修飾し得
る。この実施態様の一変形例では、ORF2配列全体
が、この配列を発現する意図の宿主細胞中で極めて十分
に翻訳されやすいメッセンジャーRNAのG+C含量と
実質的に同じG+C含量を有する。同種宿主の場合に
は、G+C含量の高い配列を置換しても有利であり得
る。
【0027】本発明は更に、形質転換した微生物によっ
てリパーゼを産生する方法にも係わる。この方法は、前
述のような本発明の形質転換微生物をリパーゼが産生さ
れ且つ好ましくは分泌されるような条件下で培養し、次
いでリパーゼを回収することからなる。
【0028】本発明は、本発明の微生物によって産生さ
れ且つ好ましくは単離されたリパーゼを含む洗剤又は洗
浄用組成物にも係わる。
【0029】ここで実施例を挙げて本発明をより詳細に
説明する。使用する技術は本質的に、例えばJ.Sam
brook,E.F.Fritsch及びT.Mani
atis著Molecular Cloning:a
Laboratory Manual;第2版(198
9)、Cold Spring Harbour La
boratory Pressに記載のもの、又は未公
開同時係属特許出願EP−A−407 225及びWO
−A−91/00920に記載のものである。
【0030】
【実施例】
実施例1P.glumae PG1のORF2遺伝子の単離 P.glumae PG1の遺伝子ライブラリーを、大
腸菌1046(met、gal、lac、hsdR、p
hx、supE、hsdM、recA)内に維持されて
いるコスミドベクターc2RB(Bates及びSwi
ft,1983)中に構築した。lipA遺伝子を単離
すベく、P.glumaeリパーゼのNH末端アミノ
酸配列をベースとする放射性標識した混合プローブを用
いて前記ライブラリーをスクリーニングにかけた。この
方法で幾つかの適切なコスミドクローンを得、そのうち
の1つをpUR6000と名付けた。このコスミドクロ
ーンから幾つかのサブクローン、特にpUR6001、
pUR6002及びpUR6006を形成した。これら
のサブクローンも放射性標識した混合プローブとの間で
陽性反応を生じた。これらのプラスミドの形成は未公開
同時係属出願EP−A−407 225号及びWO−A
−91/00920号に詳述されている。これらの特許
出願明細書にはlipA構造遺伝子の完全なヌクレオチ
ド配列も記述されている。この遺伝子は、成熟リパーゼ
に先行する39個のアミノ酸からなるN末端延長部を含
むリパーゼ前駆体をコードすることが判明した。この延
長部は、シグナル配列としては比較的長いと思われた
が、リパーゼの分泌シグナルとして機能すると想定し
た。
【0031】約2.2kbのBamHIフラグメントの
上、並びに同時係属特許出願EP−A−407 225
号に記載のpUR6001及びpUR6002の中に存
在するlipA遺伝子の下流のDNA配列について更に
研究を進めた結果、lipA遺伝子のすぐ下流にはAT
G(開始)コドンが存在することが判明した(位置15
59)。このATGの前には推定上のRBSが存在し、
後には読取り枠(ORF2)が存在する。BamHIフ
ラグメントのORF2部分には終結コドンが存在してい
なかったため、この読取り枠が下流のBamHI部位を
超えて延びていることは明らかである。
【0032】ORF2の完全配列を決定するためには、
pUR6006中の或るSacII部位の存在を使用で
きることが判明した。というのも、制限酵素の分析の結
果、リパーゼ遺伝子の下流にBamHI部位を含む約
1.2kbのSacIIフラグメントが存在することが
判明したからである。そこで、プラスミドpEMBL9
(Dente,L.ら、1983)のマルチプルクロー
ニング部位を、SacII部位1つとEcoRI部位及
びSacII部位間のBglII部位1つとを含むEc
oRI−HindIIIフラグメントで置換することに
よってプラスミドpUR6026を形成した。pUR6
006の約1.2kbのSacIIフラグメントをpU
R6026の単一SacII部位にサブクローンして2
つのプラスミドを得た。これらのプラスミドはSacI
Iフラグメントを互いに異なる向きで有していた(pU
R6012A及びpUR6012B、図1参照)。正確
なプラスミド(pUR6012A)の決定は適当な制限
酵素を用いて後述の実施例5に記載の方法で行った。
【0033】このSacIIフラグメントの配列分析と
先にpUR6001及びpUR6002のBamHIフ
ラグメントから得た配列データとに基づいて、ORF2
は長さが1062bpであり(図2〜6参照)、アミノ
酸353個のタンパク質をコードする(図7参照)と結
論された。図8は幾つかの制限地図(全部は図示してな
い)と前述の配列データとから推定したlipA遺伝子
の回りの染色体の状態を示している。
【0034】ORF2の開始コドンはlipA遺伝子の
終結コドンと重なり合っている(TGATG)。TGA
コドン及びATGコドンがこのように重複又は近接する
現象は以前から観察されており(Brunel 198
8,Givskov 1988,Zylstra 19
89、Noda 1990)、ポリシストロニックmR
NA上に転写された隣接シストロンの存在を示す。OR
F2開始コドンの正面にプロモーター配列は検出されな
かったが、リボソーム結合部位(RBS)として機能し
得る推定上の配列は前述のように存在していた。
【0035】ORF2のコドンの使用態様(位置155
9〜2617)は図2〜6から明らかなようにP.ae
fuginosaのコドン優先表(West及びIgl
ewski,1988)と合致する。全ORF2のG+
C含量は77%(第3位置のG+C=91.5%)であ
り、これはPseudomonbaceaeに関して一
般的な数値である。しかしながら、89%という極めて
高いG+C含量を有する約200bp(約1680〜約
1880)の列は特徴的なものである。この列は、逆方
向反復の存在に起因して、堅固なステム−ループ構造を
形成し得る。この種のステム−ループ構造はmRNAの
分解を調整し、既に発表されているように示差遺伝子発
現を引き起こす(Chen 1988、Brawerm
an 1990)。
【0036】従ってこの実施例では、ORF2のDNA
配列とこの配列によってコードされるアミノ酸配列とが
得られる。これらの配列は夫々図2〜6及び7に示し
た。実施例2 ORF2遺伝子産生機能 ORF2の機能を研究するために、この遺伝子の特異的
失活を実施した。pBR322のテトラサイクリン耐性
遺伝子をpUR6012A(実施例1参照)の唯一のB
amHI部位に挿入することにより、ORF2の破壊を
行った(図1参照)。なお、その前にそのベクター及び
その断片の付着端を充填した。得られたプラスミドをp
UR6200と命名した。このプラスミドは、pUR6
012中に存在しておりpUR6026(実施例1参
照)のEcoRI−HindIII挿入断片に由来する
BglII部位を含んでいる。プラスミドpUR620
0をBg1IIで消化し且つHindIIIで部分的に
消化し、消化混合物を、付着端を充填した後にpRZ1
02(Jorgensenら,1979)の唯一のBa
mHI部位中にクローニングした。連結混合物をE.c
oli S17−1に形質転換し、カナマイシン(25
mg/l)及びテトラサイクリン(25mg/l)を含
むLB寒天上で平板培養した。得られたコロニーから、
Tc耐性遺伝子が挿入された染色体SacIIを含む約
2.6kbの挿入体を担う、プラスミドがコードしたp
UR6208を単離した。
【0037】E.Coli S17−1(pUR620
8)で二親交配(biparental matin
g)し、80mg/lのテトラサイクリンを補充したM
MEプレート(0.2g/l MgSO−7HO、
2g/lクエン酸塩−HO、10g/l KHPO
、3.5g/l NaNHHPO・4HO、
0.5%グルコース及び1.5%寒天)においてトラン
ス接合体を選択することにより、pUR6208をP.
glumae PG1中に導入した。幾つかのトランス
接合体を、MME−Km(100mg/l)、MME−
Tc(80mg/l)及びBYPO−Tc(10g/l
トリプチカーゼペプトン、3g/l酵母抽出物、5g/
l牛肉抽出物、5g/l NaCl、7g/l KH
PO、50ml/lオリーブオイルエマルジョン、及
び80mg/lテトラサイクリンを含む1.5%寒天)
の各プレートに移した後に得られた結果に従い、3種の
異なる発現型、即ち(a)Tc耐性,Km感受性,Li
、(b)Tc耐性,Km耐性,Lip、及び
(c)Tc耐性,Km耐性,LiPを同定することが
できた。これらの株のサザン分析はそれぞれ、(a)の
場合には、二重交叉が起こって、無傷のORF2遺伝子
が破壊遺伝子によって置き換えられ、(b)の場合に
は、単一の交叉がSacII断片の5’領域に起こり、
(c)の場合には、単一の交叉がSacII断片の3’
領域に起こることを示した。
【0038】タイプ(a)のトランス接合体を表わすも
のをP.glumae PG4と称し、更なる調査に使
用した。PG4をBYPOプレート上で10日間増殖さ
せた後にも清澄化ゾーンは検出されず、長期にインキュ
ベートした後でさえもPG4によって活性リパーゼは産
生されないことが立証されたが、一方では同じ条件下で
PG1は、約5日後にはリパーゼの形成及び分泌を示唆
する清澄化ゾーンを示した。
【0039】更に、PG4突然変異株を使用し、P.g
lumaeの生理機能とタンパク質、特にLipAの転
位とに及ぼすORF2失活の作用を研究した。0.5%
グルコースまたは0.5%オレイン酸のいずれかを補充
したPG培地((NHSO) 6g/l、KH
PO3.5g/l、CaCl0.02g/l、酵
母抽出物2g/l、MgSO・7HO1g/l及び
微量元素(Egli,100倍)10ml/l,pH
6.5)中でのPG1とPG4の増殖を比較したとこ
ろ、差は全く現われなかった。このことは、炭素源とし
てのグルコースまたはオレイン酸の存在下で、必ずしも
リパーゼが形成されなくとも細菌は増殖し得るという事
実と一致する。
【0040】スキムミルクプレート上でのプロテアーゼ
の分泌も同様である(図9)。これは、ORF2遺伝子
産物がP.glumaeの(脂質)代謝にも共通タンパ
ク質分泌系にも影響しないことを意味しており、ORF
2が、リパーゼのみの安定化/転位に極めて特異的であ
ることを示唆するものである。PG1またはPG4をP
G/オレイン酸培地中で培養した後、かかる培養体のm
RNAをノザン分析したところ、両ケースで、LipA
遺伝子のPvuII断片とハイブリダイズし、ヌクレオ
チド792〜1472(図2〜6)に対応する約140
0個のヌクレオチドのmRNAバンドが存在することが
判った(図10)。このことは、ORF2遺伝子及び存
在し得るいかなるORF2遺伝子産物のどちらもlip
A遺伝子の転写調節に関与していないことを示唆してい
る。リパーゼ誘導条件、即ちPG/オレイン酸培地中で
PG4細胞を増殖させたところ、細胞中にも培地中にも
ウェステン分析によってリパーゼは検出されず、一方P
G1では、細胞及び培地の両方でリパーゼが検出され
た。
【0041】PG1及びPG4においてリパーゼをコー
ドするmRNAの量はおおよそ同じであり、しかも転写
効率に影響し得るリパーゼ遺伝子のヌクレオチド配列の
変更は導入されなかったので、ORF2遺伝子産物は
P.glumaeにおけるリパーゼの安定化/転位に不
可欠であると結論し得る。
【0042】実施例3P.glumae PG4のリパーゼ産生の相補性 プラスミドpUR6500、pUR6502及びpUR
6522は、同時係属特許出願EP−A−407 22
5号の第80頁〜第82頁に記載されている。プラスミ
ドpEM4は、pEMBL9(前記実施例1参照)のE
coRI−HindIIIのマルチクローニング部位
を、配列: を有する合成DNA断片で置き換えることにより得た。
【0043】この新たなマルチクローニング部位は、与
えられた順に、EcoRI(GAATTC)、PstI
(CTGCAG)、MluI(ACGCGT)、Hin
dIII(AAGCTT)の制限部位を含んだ。プラス
ミドpUR6098は、pUR6006(上記実施例1
及び図8参照)中に存在する約2kbのPstI−Ml
uI断片を、2つの同じ制限酵素で消化したpEM4中
にクローニングすることにより製造した。pUR609
8由来の約2kbのEcoRI−HindIII断片
を、同じ2つの制限酵素で消化したpUR6500中に
クローニングし、pUR6520を得た。クローニング
処理の宿主としてE.coli JM109を使用し
た。
【0044】プラスミドpUR6500、pUR650
2、pUR6520及びpUR6522を、二親交配に
よってP.glumae PG4中に個々に導入した。
対照のために、プラスミドpUR6500及びpUR6
522を野生型P.glumae PG1中にも同様に
して個々に導入した。
【0045】カナマイシン100mg/lを含むMME
−Kmプレートにおいてトランス接合体を選択し、それ
らを、カナマイシン100mg/lを含み且つ0.5m
Mイソプロピル−チオガラクトシド(IPTG)を含む
または含まないBYPO−Kmプレートに移した。30
℃で1週間インキュベートした後、リパーゼ産生を評価
した(表1及び図11)。pUR6500、pUR65
20またはpUR6522を含むPG4の除去実験(c
uring experiments)は、相同組換え
による組込みが行われなかったことを示した。
【0046】PG−オレイン酸培地中で増殖させた上記
所与の4種のプラスミドを含むPG4細胞のウェスタン
分析の結果を図12に与える。図12には、P.glu
mae由来の染色体DNAを含まないプラスミドによっ
て形質転換された野生型リパーゼ産生細菌の対照とし
て、pUR6500を含むPG1の結果も表してある。
【0047】上記実験の結果は、ORF2遺伝子をPG
4中において2つの方法で発現させることが可能であ
り、いずれも、P.glumaeにおけるリパーゼの安
定化/転位を媒介するタンパク質を産生する結果となる
ことが判る。
【0048】一方の方法は、(pUR6522に由来す
る)LipA及びORF2遺伝子産物の両方をコードす
るポリシストロニックmRNAから翻訳されるものであ
った。他方の方法は、(pUR6520に由来する)O
RF2のみをコードするmRNAから翻訳されるもので
あり、一方リパーゼは、(Tc耐性遺伝子の挿入によっ
てORF2が失活されている染色体に由来する)Lip
Aをコードする別のmRNAから翻訳された。株Pse
udomonas glumae PG4(pUR65
20)は、1990年9月18日付けでthe Cen
traalubureau voor Schimme
lcultures,Baarn,オランダに受託番号
CBS405.90で寄託されている。
【0049】実施例4 リパーゼの発現及び分泌の向上 リパーゼがそれ自体のプロモーターによって培養液中で
産生するには、産生率が比較的低い、プロテアーゼ及び
糖脂質などの他の成分が産生されるなどの幾つかの欠点
を有し、これは、洗剤系における用途に適した形態でリ
パーゼを単離する後続処理に悪影響を及ぼす。
【0050】上記問題点を小さくする1つの方法は、
(LipA及びORF2の両方を含む)リパーゼオペロ
ンの発現を向上させる(好ましくは誘導可能であり、ま
た好ましくはより強力な)別のプロモーターを使用する
ことである。従って、全リパーゼ及びORF2遺伝子が
誘導可能なtacプロモーター下に置かれたプラスミド
pUR6522を用いて実験を行った。対照として、
P.glumae由来の染色体DNAは含まないが、p
UR6522中に存在するのと同じ発現可能なKm耐性
遺伝子を含むプラスミドpUR6500を使用した。
【0051】図9に示したように、P.glumae
PG4(pUR6522)または野生型P.gluma
e PG1(pUR6522)によって産生されたリパ
ーゼの量は実際に、P.glumae PG1(pUR
6500)またはP.glumae PG4(pUR6
500)を用いた同様の実験におけるよりも高かった。
更に、pUR6522含有株によって産生されたリパー
ゼの精製はより容易と言える。
【0052】実施例5 E.coliにおけるリパーゼ発現 pUR6502の約1.8kbのEcoRI断片を、や
はりEcoRIで消化したpMMB67EH(Furs
te,1986)中にクローニングすることにより、p
UR6518と称されるプラスミドを得た。この断片は
異なる2つの向きで挿入することができたので、(ta
cプロモーターに関して)正しい向きを選択する必要が
あった。このために,EcoRI断片を含むプラスミド
をBamHIで消化し、得られた断片をアガロースゲル
電気泳動によって同定した。これで、EcoRI断片を
所望の向きで担う構築体を決定することができ、これを
pUR6518と称した。E.coli JM109を
プラスミドpUR6518、pUR6522、pUR6
518+pUR6520で形質転換し、また対照として
pUR6500でも形質転換し、形質転換体を(IPT
Gを含むまたは含まない)BYPOプレート上で増殖さ
せた。
【0053】形質転換体のいずれにおいても清澄化ゾー
ンは見られず、これは、生物学的に活性なリパーゼが分
泌されなかったことを示す。プラスミドにおける構築エ
ラーまたは欠失を排除するために、プラスミドを単離
し、これに制限酵素分析を実施した。全てのプラスミド
は無傷と見られ、E.coli JM109中で安定性
を維持できた。得られた株を用いた更なる実験を以下に
説明する。
【0054】E.coli JM109(pUR651
8) 一晩培養したものを、OD660が約0.15になるま
で希釈することにより、LB培地中でのE.coli
JM109(pUR6518)の増殖実験を行った。
1.5時間増殖させた後、IPTGを終濃度0.2mM
になるまで加えてtacプロモーターを誘導し、次いで
更に2時間インキュベートした。誘導しなかった対照培
養体(pUR6518またはpUR6500を含む株;
結果は示さず)と比較し、IPTGの添加は、細胞の増
殖に著しく影響した(図10)。
【0055】pHスタット法によって分析すると、培地
中にリパーゼ活性は検出されなかった。この方法は、p
H=9.0及び30℃で、pHスタット(PHM84
Research pH計、Radiometer(コ
ペンハーゲン)製のABU80自動ビュレット及びTT
A60滴定装置並びにデータ処理のためのAppleI
Iコンピュータ)における遊離脂肪酸の形成を追跡する
ことからなる。滴定液は0.05N NaOH(Mer
ck製のTitrisol)であった。プローブとして
lipA遺伝子から誘導したPvuII断片を使用し、
単離mRNAをノザン分析すると、一方は約1400個
のヌクレオチドで、他方は約2300個のヌクレオチド
の2つの主バンドが示された(実施例2参照)。プロー
ブとしてORF2のNruI断片(ヌクレオチド185
4〜2524、図2〜6参照)を使用したノザン分析
は、約2300個のヌクレオチドに対応するバンドを示
した(図15)。
【0056】誘導細胞のウェスタン分析(図16参照)
からは、細胞内リパーゼが存在したことが判った。図1
4では、強力な細胞溶解を示すOD660の著しい減少
が見られた。幾らかのリパーゼが培地中に見られたが、
これは細胞溶解に起因するものであって、細胞内容物の
少なくとも一部分が培地中に放出されたのである。
【0057】更に、50ml培養ブロス中に存在する
E.coli JM109 (pUR6518)の細胞
を遠心分離によってペレット化し、その細胞ペレットを
1mlの塩溶液(0.9%w/v)中に懸濁させ、次い
でフレンチプレスで処理して細胞を破壊し、得られた物
質を4℃で一晩保存した。そうすると驚ろくべきこと
に、細胞を破壊した直後にはリパーゼ活性は認められな
かったのが、このときにはpHスタット法によって少量
のリパーゼ活性を測定することができた。これは、リパ
ーゼmRNAの対応するタンパク質への翻訳が行われた
が、ただし不活性の形態で産生されたことを立証するも
のである。所定の条件下で、この不活性形態を活性形態
に再生することができると考えられる。
【0058】E.coli JM109(pUR652
2) ORF2遺伝子がE.coli中で機能タンパク質とし
て発現されるか決定するために、プラスミドpUR65
22をE.coli JM109中に導入した。この形
質転換細胞に上記と同じ実験を実施し、以下の結果を得
た。
【0059】lipAから誘導したPvuIIプローブ
を使用したノザン分析は、長さ約1400個及び260
0個のヌクレオチドの2つのバンドを検出する結果とな
った。後者のバンドは、lipA及び全ORF2の両方
をコードするのに十分な長さであった。これは、約26
00〜1800ヌクレオチドの広いバンドを示した、O
RF2から誘導したNruIプローブ(図15)を使用
することにより確証された。
【0060】細胞抽出物のウェスタン分析は、かなりの
量のリパーゼが産生されたことを示した。培地のウェス
タン分析はリパーゼを全く示さなかった(図16参
照)。この点において、E.coliはP.gluma
eとは明らかに異なる。この予想外の結果は、ポリシス
トロニックmRNAの高度の不安定性及び/またはE.
coli中でのORF2遺伝子メッセンジャーの不十分
な翻訳によって説明され得る。
【0061】E.coli中にORF2遺伝子が存在し
ても検出可能な量のリパーゼを培地中に生じる結果とは
ならないが、lipA遺伝子を含み、且つORF2(p
UR6522)を含むかまたはORF2(pUR651
8)を含まないプラスミドを担うE.coli細胞の増
殖及び溶解において、少なくともウェスタン分析または
pHスタット法によっては検出されないが有意な差が認
められた。ORF2遺伝子を含まない細胞は増殖が乏し
くて溶解が速く、これは、リパーゼは産生されたがそれ
がブロックされたか、またはORF2遺伝子産物の不在
により細胞膜を破壊したことを示唆する。ORF2遺伝
子産物を含む細胞は増殖に停滞を示したのみであり、図
16に示したように培地中のリパーゼ産物の欠乏から明
らかなように溶解はなかった。
【0062】E.coli JM109(pUR651
8+pUR6520) ポリシストロニックmRNAの高度の不安定性及び/ま
たはE.coli中のORF2遺伝子メッセンジャーの
不十分な翻訳の(上記示唆された)可能性を試験するた
めに、E.coli JM109をpUR6520及び
pUR6518で一緒に形質転換し、これに上記と同じ
実験を実施した。両プラスミドを含む株は増殖に停滞を
示さなかったが、増殖速度は、pUR6500を含む対
照株より幾分小さかった。細胞溶解の徴候は見られなか
った。しかしながら、BYPOプレート上でも培地中で
も活性リパーゼは検出されなかった。NruIプローブ
を使用してのノザン分析は、長さ約1200個のヌクレ
オチドの明らかなバンドを示した(図15)。
【0063】培地中のリパーゼのウェスタン分析は陰性
であったが、細胞中ではリパーゼが検出された(図1
6)。pUR6518、pUR6522及びpUR65
18+pUR6520を用いた上記実験から、以下の結
論が得られる: (1)ノザン分析の結果から見て、E.coli中での
ポリシストロニックlipA/ORF2メッセンジャー
の安定性は乏しい、(2)ORF2の転写またはORF
2 mRNAの安定性のいずれかまたは両方はあまり優
れているとは言えない、(3)両メッセンジャーにおけ
るORF2の翻訳は、mRNAのORF2部分に存在す
るG+Cの含有量が高い約200のヌクレオチドの領域
の故に、あまり効率的であるとは言えず、このような高
いG+C含有量はE.coliにおいては異例である。
【0064】株E.coli JM109(pUR65
18)、E.coli JM109(pUR6520)
及びE.coli JM109(pUR6522)は、
1990年9月18日付けでthe Centraal
ubureau voorSchimmelcultu
res,Baarn,オランダに受託番号それぞれCB
S406.90、CBS407.90及びCBS40
8.90で寄託されている。
【0065】実施例6 P.putida WCS358におけるリパーゼの発
株P.putida WCS358はリパーゼを産生し
ないし、lipA遺伝子から誘導したDNAプローブと
ハイブリダイズする遺伝子を有するので、これを選択し
た。プラスミドpUR6500、pUR652及びpU
R6522をP・putida中に二親交配によって導
入し、これによってpUR6500を対照として使用し
た(実施例3〜5参照)。
【0066】P.putida WCS358(pUR
6502) IPTGを含むBHI培地中でpUR6502を含むト
ランス接合体を増殖させた後に、上記実施例5に記載し
たpHスタット法を用いて活性を測定すると、リパーゼ
活性は検出されなかった。しかしながらIPTGを含む
BYPOプレート上では、長期のインキュベーションの
後に小さな清澄化ゾーンが見られた。これは恐らく、飢
餓及びこれに続く細胞溶解の後にリパーゼが放出された
ためであろう。
【0067】かかるトランス接合体の細胞物質のウェス
タン分析は、E.coli(pUR6518)と同じ結
果を与えた。即ち、リパーゼは産生されたが分泌されな
かった。これは、P.putida WCS358に
は、ORF2遺伝子産物に機能的に関連する遺伝子を発
現する能力が欠如していることを意味する。(通常は、
リパーゼ合成及び脂肪酸代謝に関係するタンパク質の産
生を導入し得る)IPTGに加えて脂肪酸も存在する条
件下でさえもP.putidaは、pUR6502中に
存在するリパーゼ遺伝子の発現によって形成されるリパ
ーゼを分泌できない。明らかにこれは、P.putid
a PG1由来のORF2遺伝子産物、またはP.pu
tida WCS358の機能的に等価の産物の不在に
起因している。これは、Pseudomonadsにお
いてさえもORF2遺伝子産物の機能が全く固有である
ことを意味している。
【0068】P.putida WCS358(pUR
6522) pUR6522を導入した後に得られたトランス接合体
の幾つかをBYPO−Km−IPTGプレート上に移し
た。30℃で約5日間インキュベートした後、10個の
コロニーのうち4つにおいて清澄化ゾーンが見られた。
これら4つのリパーゼ陽性コロニーをbrain−he
art−infusion(BHI)培地(DIFCO
製)上で培養し、IPTGを加える(終濃度0.2m
M)ことにより誘導した。上記4つの誘導株のうちの1
つを更に調査し、pHスタット法から、活性形態のリパ
ーゼを分泌したことが判った。
【0069】この株のウェスタン分析は、細胞抽出物及
び培地の両方においてリパーゼの存在を確証した。従っ
てP.putida WCS358は、E.coliと
は対照的に、ポリシストロニックメッセンジャーからO
RF2遺伝子を翻訳し、活性リパーゼを分泌することが
できる。しかしながら、10株中たった4株のみしか細
胞外活性リパーゼを産生できなかったので、更なる改善
の見込みがある(実施例8参照)。
【0070】実施例7 Bacillus subtilisにおけるリパーゼ
の発現 グラム陰性菌は酵素の大規模生産に最も適した細菌では
ないので、ORF2が、グラム陽性菌、即ちBacil
lus subtilisにおけるlipA遺伝子産物
の産生に良い影響を及ぼすか試験することにした。全リ
パーゼ遺伝子に加えてORF2遺伝子を含むプラスミド
pUR6785を構築した。これは以下のように行なっ
た: (1)(同時係属特許出願EP−A−407 225号
に記載のlipA及びORF2の一部分を含む)pUR
6002の約2.1kbのEcoRI−BamHI断片
を、複製開始点を含む前述のpUR6012AのEco
RI−BamHI単離断片に連結することにより、プラ
スミドpUR6016を得、(2)(同時係属特許出願
EP−A−407 225号に記載の合成リパーゼ遺伝
子の5’部分を含む)pUR6038の約0.5kbの
EcoRI−SalI断片を、pUR6016の複製開
始点を含むEcoRI−SalI単離断片に連結するこ
とにより、プラスミドpUR6781を得、(3)(部
分合成/部分野生型lipA遺伝子及び野生型ORF2
全遺伝子を含む)pUR6781の約2.5kbのEc
oRI−HindIII断片を、pMS51の複製開始
点を含むEcoRI−HindIII単離断片中に連結
することにより、pUR6783を得た。プラスミドp
MS51は、pUC9(J.Norranderら,1
983)のEcoRI−HindIIIマルチクローニ
ング部位を、配列: を有し、EcoRI部位、BstEII部位(GGTN
ACC)、RBS(GGAGG)、EcoRI(GAA
TTC)及び残りのHindIII部位のものと相容性
の付着端を含む合成DNA断片で置き換えることにより
得た。
【0071】(4)pUR6783由来の(合成RBS
の後ろに前記lipA遺伝子及び前記ORF2遺伝子を
含む)約2.5kbのBstEII−HindIII断
片を、プラスミドベクターpMS48(欧州特許出願E
P−A−157 441号参照)の複製開始点を含むB
stEII−HindIII断片に連結し、プラスミド
pUR6785を得た。
【0072】安定プラスミドpUR6773(同時係属
特許出願EP−A−407 225号に記載のもの)ま
たはpUR6785のいずれかを含む形質転換Baci
llus subtilis DB105(spo
をBYPOプレート上で増殖させた。Bacillus
subtilis DB105(pUR6773)株
は、1990年10月17日付けでthe Centr
aalubureauvoor Schimmelcu
ltures,Baarn,オランダに寄託されてい
る。約5日後、pUR6773を含むコロニーは清澄化
ゾーンを与えなかったが、pUR6785を含むコロニ
ーは顕著な清澄化ゾーンを示したことが判った(図17
参照)。
【0073】カナマイシン25mg/lを補充したLB
培地中で一晩、株を増殖させた後に得られた細胞物質の
ウェスタン分析は、pUR6773またはpUR678
5のいずれかを含むBacillus subtili
s細胞がリパーゼを含むことを示した。Bacillu
s subtilis(pUR6785)の上清を調査
すると、ウェスタン分析によってリパーゼの存在が検出
された。Bacillus subtilis(pUR
6773)は、LB培養液中で増殖させると極めて迅速
に溶解することから、産生株として容認し得ないと立証
された。
【0074】Bacillus subtilis(p
UR6785)株を実験室用発酵器内で、Bacill
us subtilisによるグアーα−ガラクトシダ
ーゼの産生及び排出(Overbeekeら,199
0)に使用するのと同一の条件下に培養し、約48時間
後に試料を採取した。この試料を10−10倍まで希釈
し、希釈物を、カナマイシン25mg/lを含むBYP
Oプレートに移した。驚くベきことには、37℃で約1
週間インキュベートした後、10%未満のコロニーしか
清澄化ゾーンを示さなかった。この観察の後、優れた産
生株及び非産生株の両方からプラスミドを単離し、これ
に制限酵素分析を実施した。この結果から、非産生株に
おけるプラスミドは、ORF2のPstI−BamHI
断片に元来は位置する約0.4kbのDNA断片を失っ
ていたことが判った(図18参照)。この断片は、G+
C含有量が極めて高い前述の約200bpと重複した。
従って、このG+Cに富むDNA断片を、実施例8に記
載するように、少なくともBacilliにおいてより
安定な合成断片と置き換えることが推奨される。
【0075】実施例8 ORF2遺伝子の5’末端におけるGC富領域の置き換
E.coli及びP.putidaにおいてORF2と
組み合わせたリパーゼ遺伝子の発現が困難であることを
示した実施例5〜6で得られた結果は、ORF2のG+
Cに富む部分がかかる問題点の原因であることを強く示
唆している。Bacillus subtilisに対
しては前記実施例においてこのことが立証されている。
かかる問題点を解消する解決策は、ORF2のG+Cに
富むDNA断片の少なくとも一部分を、実質的に同じア
ミノ酸をコードするがG+C含有量がより少ない断片で
置き換えることであろう。従って、(1)問題の宿主の
好ましいコドンの使用とより一致しており及び/または
(2)ステム−ループ構造の形成の可能性を低下させる
コドンを使用することとした。好ましい変更は、ORF
2を、問題の宿主の好ましいコドン使用に完全に適合さ
せることであろう。ORF2遺伝子のこのような断片を
合成するのに使用される方法は、合成lipA遺伝子の
ための同時係属特許出願EP−A−407 225号に
記載のものと実質的に同じである。このような合成配列
の例を図19,20に与える。
【0076】Bacillus subtilis及び
E.coliにおける(部分)合成ORF2遺伝子の構
築と同様に、Saccharomyces cerev
isiae、Hansenula polymorph
a及びAspergillus nigerのような他
の宿主細胞においてもこれを構築することができる。勿
論、種々の宿主細胞に対して、優先される所定のコドン
は変えることができ、結果的に、多数の合成断片を製造
することができる。
【0077】実施例9 GC含有量がより低い部分合成lipB遺伝子の構築 同時係属特許出願EP−A−407 225号の実施例
3に記載のカセット系を使用し、合成オリゴヌクレオチ
ドから出発して図19及び図20に表したDNA配列を
組み立てた。図19に示した配列をプラスミドpUR6
600中にクローニングしてプラスミドpET25を得
た。pUR6600は合成リパーゼ遺伝子を含むpEM
BL9の誘導体であり、前記特許出願の実施例3に記載
のものである。プラスミドpUR6012AをPvuI
及びHindIIIで消化し、配列: を有する合成オリゴヌクレオチドの存在下に再度連結
し、プラスミドpET33を得た。
【0078】A.発現プラスミドpUR6523及びp
UR6524の構築 pET25の約430bpのPvuI/BamHI断片
とEcoRI/PvuIリンカー: とを一緒に、EcoRI及びBamHIで消化したpE
T33ベクター中に連結し、pET35を得た。部分合
成lipB遺伝子を含むこのプラスミドから、EcoR
I−HindIII断片(約1080bp)をプラスミ
ドpMMB67EH(アンピシリン耐性)及びpUR6
500(カナマイシン耐性)中にクローニングし、それ
ぞれpUR6523及び6524を得た。これらのプラ
スミドにおける部分合成lipB遺伝子の発現は、誘導
可能なtacプロモーターの制御下にある。
【0079】B.発現プラスミドpUR6525の構築 pET33の約440bpのBamHI/HindII
I断片を、同じ酵素で消化したpET25ベクター中に
連結した。得られたプラスミドをpET37と命名し
た。このプラスミドは、約2160bpのEcoRI/
HindIII断片上に合成リパーゼ遺伝子とこれに続
く部分合成lipB遺伝子とを含んでいた。このEco
RI/HindIII断片を発現ベクターpUR650
0中に連結し、誘導可能なtacプロモーターの後ろに
両遺伝子があるプラスミドpUR6525を得た。
【0080】実施例10 P.glumae PG4の相補性 PG4株にpUR6524またはpUR6525を導入
し、細胞を0.5mMのIPTGを補ったBYPOプレ
ート上で増殖させたところ、リパーゼ産生表現型が得ら
れた。この結果は実施例3に一致し、部分合成lipB
遺伝子が機能することを証明する。
【0081】更に、P. glumae PG4(pU
R6522)及びPG4(pUR6525)のリパーゼ
産生レベルの比較から、後者の方が多くのリパーゼを産
生することが判明した。このことは、野生型のリパーゼ
遺伝子、及びlipB遺伝子の一部をG+C含有率のよ
り低い合成フラグメントによって置き換えることがリパ
ーゼ産生レベルに正の影響を及ぼすことを示唆してい
る。このようにして、実施例4に述べた以上の産生促進
も可能となる。
【0082】実施例11 E. coliでのリパーゼ発現 E. coli JM109にpUR6525を導入
し、この細胞株を0.2mMのIPTG及び25μg/
mlのカナマイシンを補ったBYPO培地上で増殖させ
たところ、37℃で一晩インキュベーション後に清澄化
ゾーンが視覚的に確認できた。0.2mMのIPTG、
100μg/mlのアンピシリン及び25μg/mlの
カナマイシンを補ったBYPO培地上で増殖させた、p
UR6503+pUR6523を含むE. coli
JM109に関しても同様の結果が得られた。
【0083】上記タンパク質またはその機能性突然変異
体をコードする他の合成遺伝子もリパーゼ産生の促進に
用い得ると理解される。
【0084】実施例12 プレリパーゼのリーダー配列のC末端に位置するアミノ
酸の役割決定 先に述べた、本出願の同時係属出願であるヨーロッパ特
許出願第EP−A−407 225号には、成熟リパー
ゼをコードする遺伝子フラグメントよりスブチリシンプ
レプロ配列またはα−アミラーゼプレ配列をコードする
遺伝子フラグメントの方が上流に位置する発現プラスミ
ドはBacillus subtilisでもその他の
Bacillus株でも安定に維持され得ないことを開
示した。しかし、スブチリシンBPN′プレ配列の下流
に位置する39個のコドンから成る長いプレ配列の少な
くとも最後の(即ちC末端に位置する)7個のコドンの
下流に位置する成熟リパーゼ遺伝子を用いれば、Bac
illus subtilisにおいて安定に維持され
る発現プラスミドを生成することが可能であった。その
うえ、細胞外でのリパーゼ活性を検出することができ
た。
【0085】本発明によればこの実施例は、Bacil
lus subtilisでのリパーゼ産生を、ORF
2遺伝子と、同種シグナル配列及び該配列に続くリパー
ゼ遺伝子の少なくとも成熟リパーゼをコードする部分を
含むDNAフラグメントとの両方を含むプラスミドを上
記宿主に導入することによって促進することに係わる。
この宿主を形質転換する一方法として、同時係属出願第
EP−A−407 225号の第64ページで言及した
プラスミドpUR6766、pUR6767、pUR6
768またはpUR6773を、この宿主において安定
に維持され得るORF2の発現プラスミドである第二の
発現プラスミドと共に導入することを挙げることができ
る。この方法は、先の実施例3及び5に述ベた実験に類
似する。あるいは他の場合には、lipA遺伝子産物と
ORF2遺伝子産物との両方をコードするポリシストロ
ニックmRNAを介して二遺伝子オペロン由来のlip
A及びORF2を発現し得るBacillus宿主の発
現プラスミドを導入することによってBacillus
宿主の形質転換を行ない得る。例えば、プラスミドpU
R6766、pUR6767及びpUR6768中に存
在する合成リパーゼ遺伝子は、(1)同種Bacill
us subtilis遺伝子のリーダー配列、(2)
場合によってはリパーゼリーダー配列のC末端の一部、
(3)リパーゼをコードするDNAフラグメント、
(4)終止コドン、(5)ORF2、(6)終止コド
ン、及び好ましくは(7)転写ターミネーターをこの順
序で含むDNAフラグメントによって置き換えることが
できる。当然ながら、起こり得るリパーゼの増量または
リパーゼ発現の増進を調べるのに、成熟リパーゼをコー
ドする野生型遺伝子フラグメントに替えてその修飾体を
用いることも可能である。このことは、ORF2及びリ
ーダー配列、またはその一部の修飾体にも該当する。
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連続的に機能する。
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ロンタンパク質(SecB、トリガー因子及びGroE
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herichia coli外膜を透過して排出される
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【0102】Noda, Y. et al., J.
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psis tetragonoloba(Guar)由
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【0106】Schmidt, M.G., Roll
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輸送を防止するsecA遺伝子及びsecA(ts)変
異株のヌクレオチド配列。
【0107】Suh, J.−W., Boylan,
S.A., Thomas, S.M., Dola
n, K.M., Oliver, D.B. and
Price, C.W., Mol. Microb
iol., 4(2), 305−314 (199
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種遺伝子の単離:Eubacteriaの共通タンパク
質輸送路の形跡。
【0108】Watanabe, M. and Bl
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細胞質ゾルシグナル認識因子として機能する。
【0109】West, S.E.H. and Ig
lewski, B.H., Nucleic Aci
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988) Pseudomonas aeruginosaでのコ
ドン使用。
【0110】Zhu, X., Otha, Y.,
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(1989) スブチリシンのプロ配列は分子間処理において変性スブ
チリシンの再生を導き得る。
【0111】Zylstra, G.J., Olse
an, R.H. and Ballou, D.
P., J. Bacteriol., 171, 5
915−5921 (1989) Pseudomonas cepaciaの、プロトカ
テクエート3,4−ジオキシゲナーゼのα及びβサブユ
ニットの遺伝子の遺伝体制及び配列。
【0112】
【図面の簡単な説明】
【図1】pUR6026、pUR6012及びpUR6
200の構成経路の概略的説明図である。E=EcoR
I、H=HindIII、S=SacII、A=Ava
I、BII=BglII、B=BamHI。
【図2】リパーゼ酵素をコードするlipA遺伝子(共
に下線を引いた位置483−ATGからGTG−155
6まで)と、ORF2遺伝子(共に上方に線を引いた位
置1559−ATGからGGT−2617まで)とを含
むP. glumae染色体DNAフラグメントのヌク
レオチド配列を示す説明図である。
【図3】同上。
【図4】同上。
【図5】同上。
【図6】同上。図2〜図6は本来一続きの図である。
【図7】図2〜図6のヌクレオチド配列から推定され
る、ORF2遺伝子によってコードされたタンパク質の
アミノ酸配列を示す説明図である。
【図8】P. glumaeリパーゼ遺伝子付近の染色
体状態を示す概略的説明図である。E=EcoRI、S
=SacII、SI=SalI、P=PstI、C=C
laI、M=MluI、B=BamHI。
【図9】プロテアーゼ産生を測定した、P. glum
ae PG1(野生型)、PG4及びPGT89(PG
1のプロテアーゼネガティブなTn5突然変異体、ヨー
ロッパ特許出願第EP−A−407 225号参照)の
コロニーが生じたスキムミルクプレート(10%のスキ
ムミルクを補ったLB寒天培地)の説明図である。
【図10】16S(1500ヌクレオチド)及び23S
(2900ヌクレオチド)のリボソームRNAが認めら
れる、P. glumae PG1及びPG4のノザン
法分析の結果を示す説明図である。レーン1:PG1、
レーン2:PG4。
【図11】プラスミド; 1=pUR6500 2=pUR6502 3=pUR6520 4=pUR6522 を含むP. glumae PG4コロニーが生じた
(100mg/lのカナマイシン及び0.5mMのIP
TGを補った)BYPOプレートの説明図である。
【図12】ウェスタン法分析の結果を示す説明図であ
る。 レーン1:PG1(pUR6500) 細胞 レーン2:PG1(pUR6500) 上澄み レーン3:PG4(pUR6500) 細胞 レーン4:PG4(pUR6500) 上澄み レーン5:基準の成熟リパーゼ レーン6:PG4(pUR6502) 上澄み レーン7:PG4(pUR6502) 細胞 レーン8:PG4(pUR6520) 細胞 レーン9:PG4(pUR6520) 上澄み レーン10:PG4(pUR6522) 細胞 レーン11:PG4(pUR6522) 上澄み レーン12:基準の成熟リパーゼ
【図13】P. glumaeコロニー; 1=PG1(pUR6500) 2=PG1(pUR6522) 3=PG4(pUR6500) 4=PG4(pUR6522) が生じた(100mg/lのカナマイシン及び0.5m
MのIPTGを補った)BYPOプレートの説明図であ
る。
【図14】異なるプラスミド構成を含むE. coli
JM109の増殖曲線を示すグラフである。異なる細
胞株を25mg/lのカナマイシンを補ったLB培地で
一晩培養した培養物を製造し、その際E. coli
JM109(pUR6518+pUR6520)の場合
のみLB培地に25mg/lのカナマイシンと100m
g/lのアンピシリンとを補った。得られた培養物を、
同じ抗生物質を含有する75mlの新鮮LB培地中でO
D660が約0.15となるまで稀釈した後、時間の経
過に従って増殖を追跡した。90分間の増殖後、IPT
Gを最終濃度が0.2mMとなるように添加することに
よってプロモーターを誘導した。
【図15】プラスミド; レーン1:pUR6518 レーン2:pUR6518+pUR6520 レーン3:pUR6522 を含むE. coli株由来のmRNAのノザン法分析
の結果を示す説明図である。 Aのプローブ=PvuIIフラグメント(位置792か
ら1472まで) Bのプローブ=NruIフラグメント(位置1857か
ら2526まで)
【図16】異なるプラスミドを含むE. coli株の
ウェスタン法分析の結果を示す説明図である。細胞及び
上澄みは、細菌E. coliを図14の説明に述べた
諸条件下に増殖させた後に得た。 レーン1:pUR6518 細胞 レーン2:pUR6522 細胞 レーン3:pUR6518+pUR6520 細胞 レーン4:基準の成熟リパーゼ レーン5:pUR6500 細胞 レーン6:空き レーン7:pUR6500 上澄み レーン8:pUR6518 上澄み レーン9:pUR6522 上澄み レーン10:pUR6518+pUR6520 上澄み
【図17】プラスミド; 1=pUR6772 2=pUR6773 3=pUR6785 を含むB. subtilisコロニーが生じた(25
mg/lのカナマイシンを補った)BYPOプレートの
説明図である。
【図18】リパーゼを産生するB. subtilis
コロニー(lip)及びリパーゼネガティブとなった
B. subtilisコロニー(lip)から単離
したpUR6785の制限酵素分析の結果を示す説明図
である。 レーン1:lip BstEII及びHindII
Iで消化 レーン2:lip BstEII及びHindII
Iで消化 レーン3:マーカーA レーン4:マーカーB レーン5:lip PstI及びBamHIで消化 レーン6:lip PstI及びBamHIで消化
【図19】二遺伝子オペロン由来のlipA遺伝子及び
ORF2遺伝子をコードする構成中の(G+C含有率の
高いDNA片鎖を含む、位置1545から2199まで
の)対応する野生型P. glumae染色体フラグメ
ントと置き換え得る、考えられる合成PstI−Bam
HIフラグメントのヌクレオチド配列を示す説明図であ
る。(ここに示した配列はリパーゼの最後の四つのアミ
ノ酸と、ORF2の最初の214のアミノ酸とをコード
する。)
【図20】分離プロモーターの後にORF2遺伝子を含
む構成中の(G+C含有率の高いDNA片鎖を含む)野
生型P. glumae染色体ORF2遺伝子フラグメ
ントの5′部分と置き換え得る、考えられる合成Eco
RI−BamHIフラグメントのヌクレオチド配列を示
す説明図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年3月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】pUR6026、pUR6012及びpUR6
200の構成経路の概略的説明図である。E=EcoR
I、H=HindIII、S=SacII、A=Ava
I、BII=BglII、B=BamHI。
【図2】リパーゼ酵素をコードするlipA遺伝子(共
に下線を引いた位置483−ATGからGTG−155
6まで)と、ORF2遺伝子(共に上方に線を引いた位
置1559−ATGからGGT−2617まで)とを含
むP. glumae染色体DNAフラグメントのヌク
レオチド配列を示す説明図である。
【図3】リパーゼ酵素をコードするlipA遺伝子(共
に下線を引いた位置483−ATGからGTG−155
6まで)と、ORF2遣伝子(共に上方に線を引いた位
置1559−ATGからGGT−2617まで)とを含
むP. glumae染色体DNAフラグメントのヌク
レオチド配列を示す説明図である。
【図4】リパーゼ酵素をコードするlipA遣伝子(共
に下線を引いた位置483−ATGからGTG−155
6まで)と、ORF2遺伝子(共に上方に線を引いた位
置1559−ATGからGGT−2617まで)とを含
むP. glumae染色体DNAフラグメントのヌク
レオチド配列を示す説明図である。
【図5】リパーゼ酵素をコードするlipA遺伝子(共
に下線を引いた位置483−ATGからGTG−155
6まで)と、ORF2遺伝子(共に上方に線を引いた位
置1559−ATGからGGT−2617まで)とを含
むP. glumae染色体DNAフラグメントのヌク
レオチド配列を示す生物の形態の説明図である。
【図6】リパーゼ酵素をコードするlipA遺伝子(共
に下線を引いた位置483−ATGからGTG−155
6まで)と、ORF2遺伝子(共に上方に線を引いた位
置1559−ATGからGGT−2617まで)とを含
むP. glumae染色体DNAフラグメントのヌク
レオチド配列を示す電気泳動の説明図である。図2〜図
6は本来一続きの図である。
【図7】図2〜図6のヌクレオチド配列から推定され
る、ORF2遺伝子によってコードされたタンパク質の
アミノ酸配列を示す生物の形態の説明図である。
【図8】P. glumaeリパーゼ遺伝子付近の染色
体状態を示す電気泳動の説明図である。E=EcoR
I、S=SacII、SI=SalI、P=PstI、
C=ClaI、M=MluI、B=BamHI。
【図9】プロテアーゼ産生を測定した、P. glum
ae PG1(野生型)、PG4及びPGT89(PG
1のプロテアーゼネガティブなTn5突然変異体、ヨー
ロッパ特許出願第EP−A−407 225号参照)の
コロニーが生じたスキムミルクプレート(10%のスキ
ムミルクを補ったLB寒天培地)の生物の形態の写真で
ある。
【図10】16S(1500ヌクレオチド)及び23S
(2900ヌクレオチド)のリボソームRNAが認めら
れる、P. glumae PG1及びPG4のノザン
法分析の結果を示す電気泳動の写真である。レーン1:
PG1、レーン2:PG4。
【図11】プラスミド; 1=pUR6500 2=pUR6502 3=pUR6520 4=pUR6522 を含むP. glumae PG4コロニーが生じた
(100mg/lのカナマイシン及び0.5mMのIP
TGを補った)BYPOプレートの生物の形態の写真で
ある。
【図12】ウェスタン法分析の結果を示す電気泳動の写
真である。 レーン1:PG1(pUR6500) 細胞 レーン2:PG1(pUR6500) 上澄み レーン3:PG4(pUR6500) 細胞 レーン4:PG4(pUR6500) 上澄み レーン5:基準の成熟リパーゼ レーン6:PG4(pUR6502) 上澄み レーン7:PG4(pUR6502) 細胞 レーン8:PG4(pUR6520) 細胞 レーン9:PG4(pUR6520) 上澄み レーン10:PG4(pUR6522) 細胞 レーン11:PG4(pUR6522) 上澄み レーン12:基準の成熟リパーゼ
【図13】P. glumaeコロニー; 1=PG1(pUR6500) 2=PG1(pUR6522) 3=PG4(pUR6500) 4=PG4(pUR6522) が生じた(100mg/lのカナマイシン及び0.5m
MのIPTGを補った)BYPOプレートの生物の形態
の写真である。
【図14】異なるプラスミド構成を含むE. coli
JM109の増殖曲線を示すグラフである。異なる細
胞株を25mg/lのカナマイシンを補ったLB培地で
一晩培養した培養物を製造し、その際E. coli
JM109(pUR6518+pUR6520)の場合
のみLB培地に25mg/lのカナマイシンと100m
g/lのアンピシリンとを補った。得られた培養物を、
同じ抗生物質を含有する75mlの新鮮LB培地中でO
D660が約0.15となるまで稀釈した後、時間の経
過に従って増殖を追跡した。90分間の増殖後、IPT
Gを最終濃度が0.2mMとなるように添加することに
よってプロモーターを誘導した。
【図15】プラスミド; レーン1:pUR6518 レーン2:pUR6518+pUR6520 レーン3:pUR6522 を含むE. coli株由来のmRNAのノザン法分析
の結果を示す電気泳動の写真である。 Aのプローブ=PvuIIフラグメント(位置792か
ら1472まで) Bのプローブ=NruIフラグメント(位置1857か
ら2526まで)
【図16】異なるプラスミドを含むE. coli株の
ウェスタン法分析の結果を示す電気泳動の写真である。
細胞及び上澄みは、細菌E. coliを図14の説明
に述べた諸条件下に増殖させた後に得た。 レーン1:pUR6518 細胞 レーン2:pUR6522 細胞 レーン3:pUR6518+pUR6520 細胞 レーン4:基準の成熟リパーゼ レーン5:pUR6500 細胞 レーン6:空き レーン7:pUR6500 上澄み レーン8:pUR6518 上澄み レーン9:pUR6522 上澄み レーン10:pUR6518+pUR6520 上澄み
【図17】プラスミド; 1=pUR6772 2=pUR6773 3=pUR6785 を含むB. subtilisコロニーが生じた(25
mg/lのカナマイシンを補った)BYPOプレートの
生物の形態の写真である。
【図18】リパーゼを産出するB. subtilis
コロニー(lip)及びリパーゼネガティブとなった
B. subtilisコロニー(lip)から単離
したpUR6785の制限酵素分析の結果を示す電気泳
動の写真である。 レーン1:lip BstEII及びHindIII
で消化 レーン2:lip BstEII及びHindIII
で消化 レーン3:マーカーA レーン4:マーカーB レーン5:lip PstI及びBamHIで消化 レーン6:lip PstI及びBamHIで消化
【図19】二遺伝子オペロン由来のlipA遺伝子及び
ORF2遺伝子をコードする構成中の(G+C含有率の
高いDNA片鎖を含む、位置1545から2199まで
の)対応する野生型P. glumae染色体フラグメ
ントと置き換え得る、考えられる合成PstI−Bam
HIフラグメントのヌクレオチド配列を示す説明図であ
る。(ここに示した配列はリパーゼの最後の四つのアミ
ノ酸と、ORF2の最初の214のアミノ酸とをコード
する。)
【図20】分離プロモーターの後にORF2遺伝子を含
む構成中の(G+C含有率の高いDNA片鎖を含む)野
生型P. glumae染色体ORF2遺伝子フラグメ
ントの5′部分と置き換え得る、考えられる合成Eco
RI−BamHIフラグメントのヌクレオチド配列を示
す説明図である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図13
【補正方法】変更
【補正内容】
【図13】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正内容】
【図15】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図16
【補正方法】変更
【補正内容】
【図16】
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図17
【補正方法】変更
【補正内容】
【図17】
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図18
【補正方法】変更
【補正内容】
【図18】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C12N 9/20 C12R 1:38) (C12N 9/20 C12R 1:40) (C12N 9/20 C12R 1:125) (C12N 1/21 C12R 1:38) (C12N 1/21 C12R 1:40) (C12N 1/21 C12R 1:125) (C12N 15/55 C12R 1:38) (72)発明者 コルネリス・セオドラス・フエルリプス オランダ国、3142・カー・ベー・マースル イス、ハヘドールン・18 (72)発明者 クリステイアーン・フツセール オランダ国、2907.ベー・イエー・カペ レ・アー/デー・エイツセル、ミヌーセル フ・77

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1つの発現可能なリパーゼ遺伝
    子と、リパーゼ特異的安定化/転位タンパク質をコード
    する少なくとも1つの発現可能な遺伝子とを含み、これ
    らの遺伝子のいずれか一方又は両方がリパーゼ産生グラ
    ム陰性菌に由来したものである、リパーゼを産生するこ
    とができる形質転換した微生物。
  2. 【請求項2】グラム陰性菌がPseudomonada
    ceae科のもの、好ましくはPseudomonas
    属、より好ましくはP.cepacea、P.glad
    ioli、P.glumae、P.mendocin
    a、 P.putida及びP.stutzeri種の
    ものである請求項1に記載の微生物。
  3. 【請求項3】リパーゼ特異的安定化/転位タンパク質
    が、図7の配列を有するPseudomonas gl
    umae PG1に由来するタンパク質と本質的に同じ
    リパーゼ特異的安定化/転位活性を有する請求項1又は
    2に記載の微生物。
  4. 【請求項4】リパーゼ特異的安定化/転位タンパク質又
    はその遺伝子が本明細書に記載のPseudomona
    s glumae PG1に由来するリパーゼ特異的安
    定化/転位タンパク質又はその遺伝子と同じか又は実質
    的相同を有する請求項1から3のいずれか一項に記載の
    微生物。
  5. 【請求項5】リパーゼ特異的安定化/転位タンパク質
    が、Pseudomonas glumae PG1に
    由来するリパーゼ特異的安定化/転位タンパク質又はそ
    のエピトープに対する抗血清との免疫交差反応を起こす
    請求項3に記載の微生物。
  6. 【請求項6】下記の群: (a)Pseudomonadaceae科のもの、好
    ましくはPseudomonas属、より好ましくは
    P.cepacea、P.gladioli、P.gl
    umae、P.mendocina、 P.putid
    a及びP.stutzeri種のものを含むグラム陰性
    菌; (b)Bacillaceae科、好ましくはBaci
    llus属のものを含むグラム陽性菌; (c)酵母属Hansenula、Kluyverom
    yces、Pichia、Saccharomyces
    及びカビ属Aspergillusのものを含む真核生
    物並びに他の下等真核生物から選択される請求項1から
    5のいずれか一項に記載の微生物。
  7. 【請求項7】プロモーター活性が野性型における活性の
    少なくとも2倍になるように、特にプロモーター配列内
    で転写を調節し且つ遺伝子を2つ含むオペロンを制御す
    る配列内に1つ又は複数の突然変異を含み、前記オペロ
    ンが転写後にリパーゼ及びリパーゼ特異的安定化/転位
    タンパク質両方のポリシストロニックメッセンジャーR
    NAとなる請求項1から6のいずれか一項に記載の微生
    物。
  8. 【請求項8】リパーゼ又はその遺伝子がPseudom
    onas glumae PG1由来のリパーゼ又はそ
    の遺伝子と同じであるか又は実質的相同を有する請求項
    1から7のいずれか一項に記載の微生物。
  9. 【請求項9】リパーゼがChromobacter v
    iscosum var lipolyticum N
    RRL B−3637由来のリパーゼに対する抗血清、
    Alcaligenes PL−679、ATCC 3
    1371もしくはFERM−P 3783由来のリパー
    ゼに対する抗血清、又はPseudomonas fl
    uorescens IAM 1057由来のリパーゼ
    に対する抗血清、並びに同時係属特許出願EP−A−4
    07 225号に記載のような改良された突然変異リパ
    ーゼに対する抗血清との免疫交差反応を起こす請求項1
    から8のいずれか一項に記載の微生物。
  10. 【請求項10】リパーゼをコードする遺伝子が野性型リ
    パーゼ遺伝子を修飾したものであり、この修飾が、洗剤
    又は洗浄システムのリパーゼの効果を改善すべく、特定
    部位の突然変異誘発を含む組換えDNA技術によって得
    られる請求項1から9のいずれか一項に記載の微生物。
  11. 【請求項11】修飾がリパーゼ特異的安定化/転位タン
    パク質の安定化/転位機能を損うものではない請求項1
    0に記載の微生物。
  12. 【請求項12】リパーゼ遺伝子の前に宿主と同種のシグ
    ナル配列が存在し、このシグナル配列と前記リパーゼ遺
    伝子との間にリパーゼのシグナル配列のC末端部分をコ
    ードする一連のヌクレオチド、好ましくは45個以下、
    より好ましくは24個以下のヌクレオチドが含まれてい
    るか、又はアミノ酸をコードする一連ヌクレオチドであ
    って図2〜6に示すヌクレオチド列と同じかもしくは本
    質的に類似したヌクレオチド列が含まれており、このヌ
    クレオチド列が、宿主細胞と同種のシグナル配列のAT
    G(開始)コドンによって決定される読取り枠内にリパ
    ーゼ遺伝子が配置されるような多数のヌクレオチドを含
    んでいる請求項1から11のいずれか一項に記載の微生
    物。
  13. 【請求項13】組換えDNA修飾方法を用いて微生物を
    形質転換し、それによってリパーゼをコードする遺伝子
    の少なくとも1つのコピー及びリパーゼ特異的安定化/
    転位タンパク質をコードする遺伝子の少なくとも1つの
    コピーの両方を前記微生物内に導入し、その結果後者の
    遺伝子がリパーゼ遺伝子の発現と協奏して前記微生物中
    に発現されるようにすることからなる請求項1から12
    のいずれか一項に記載のリパーゼ産生微生物の製造方
    法。
  14. 【請求項14】前記遺伝子の両方を、遺伝子を2つ含み
    翻訳後にリパーゼ及びリパーゼ安定化/転位タンパク質
    双方のポリシストロニックメッセンジャーRNAとなる
    オペロンとして導入する請求項13に記載の方法。
  15. 【請求項15】突然変異を一般的な突然変異によって得
    る請求項7に記載の方法。
  16. 【請求項16】好ましくはリパーゼ産生グラム陰性菌に
    由来するリパーゼ特異的安定化/転位タンパク質をコー
    ドするヌクレオチド配列。
  17. 【請求項17】図7に示すようなリパーゼ特異的安定化
    /転位タンパク質をコードする請求項16に記載のヌク
    レオチド配列。
  18. 【請求項18】ヌクレオチド配列の最初の約200個の
    コドンが本質的に同じアミノ酸をコードするが、当該宿
    主細胞内で極めて十分に翻訳されるメッセンジャーRN
    AのG+C含量と同じか又はほぼ同じG+C含量を有す
    る請求項16又は17に記載の配列。
  19. 【請求項19】前記配列を発現するための宿主細胞中で
    極めて十分に翻訳されるメッセンジャーRNAのG+C
    含量及びコドンの使用態様と実質的に同じG+C含量及
    びコドンの使用態様を有する請求項16から18のいず
    れか一項に記載の配列。
  20. 【請求項20】形質転換した微生物によってリパーゼを
    産生する方法であって、請求項1から12のいずれか一
    項に記載の微生物をリパーゼが産生され且つ好ましくは
    分泌されるような条件下で培養し、次いでリパーゼを回
    収することからなる方法。
  21. 【請求項21】請求項1から12のいずれか一項に記載
    の微生物によって産生されたリパーゼを含む洗剤又は洗
    浄用組成物。
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