JPH062891Y2 - プラスチツクケ−ス - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、各種電子機器、計測機器、光学機器等のよう
に、精密で機械的振動や衝撃を避けなければならない物
品を収納し、安全に保管、携帯することができるプラス
チックケースに関するものである。

従来の技術 従来、ビデオカメラ、パーソナルコンピュータ、ワード
プロセッサ、電子楽器等の各種電子機器、計測機器、光
学機器等のように、振動や衝撃を避ける必要がある物品
を収納して保管し、携帯するためのプラスチックケース
は、種々のものがあり、そのうちで中空二重壁構造のケ
ース内に電子機器等の機器本体の収納リセスと、さらに
その付属機器等の収納リセスを形成したものは、例えば
特公昭４９−１８７４８号公報に記載されているよう
に、広く知られ、かつ用いられている。

考案が解決しようとする問題点 ところで、中空二重壁構造のケース内部に、収納リセス
を形成したプラスチックケースにおいては、内壁と外壁
の間が中空となっているので、ある程度の緩衝性を有す
るが、この種のケースは軽量であることが望まれため薄
肉壁で構成されるところから、ケースが中空二重壁構造
であってもそれ自体で特に高い緩衝性を期待することは
ケースの構成上困難であり、上記のような精密でしかも
振動や衝撃に弱い物品を、必ずしも十分に保護すること
ができないものであった。

本考案は、かかる従来の問題点に鑑み、収納物品の収納
リセス構成体を中空二重壁構造とし、かつ、ケース本体
と別体に構成してケース本体内に設けることにより、収
納する各種物品に応じた収納リセス構成体を用いるのみ
で、特にその保護性に優れた汎用性の大なるプラスチッ
クケースを提供することを目的とするものである。

問題点を解決するための手段 本考案は、その目的を達成するための技術的手段とし
て、次のように構成した。

すなわち、その構成は、内部に底面および側面を有する
リセスを形成したケース本体のリセス内に、内部を少な
くとも収納物品の一部外面に沿う形状とし、外面をケー
ス本体の上記リセスの底面および側面に沿わせた形状と
した中空二重壁構造であり、底面内壁に陥没部を形成し
た収納リセス構成体を嵌込み、かつ上記陥没部を固着部
材でケース本体のリセスの底面に固着してなることを特
徴とするプラスチックケース。

としたものである。

なお、ケース本体は、中空二重壁構造または発泡プラス
チック等で構成した緩衝性に優れたものとするのが好ま
しい。

作用 本考案に係るプラスチックケースは、前記のように構成
されているので、ケース本体内に形成する収納リセスを
収納物品ごとに、それに応じて最も緩衝効果に優れたも
のとすることができ、ケース本体自体の緩衝性と収納リ
セス構成体が中空二重壁構造であることと相俟って、収
納物品に対する振動や衝撃からの保護性が大いに向上す
る。

実施例 本考案の一実施例を図面について説明する。

図面には小型コンピュータ本体およびその付属品を収納
するプラスチックケースが例示されている。

第１図ないし第３図において、1はケース本体であっ
て、このケース本体1は、熱可塑性プラスチックをブロ
ー成形して中空二重壁構造に構成したものであり、その
内部には、コンピュータ本体2を収納する部位となるリ
セス3、操作レバー4,5、アダプタ6、カセット7の各収納
リセス8,9,10,11がそれぞれ形成されている。12はコー
ドの収納部である。上記リセス3は、底面3aおよび側面3
bを有するものであり、リセス3内には、熱可塑性プラス
チックをブロー成形して構成された中空二重壁構造の収
納リセス構成体13が嵌込まれており、この収納リセス構
成体13は、その内部が収納物品であるコンピュータ本体
2のほぼ下半部の外形に沿う形状をなし、かつ外形がリ
セス3の内面に沿う形状をなすものであって、リセス3内
には収納リセス構成体13によってコンピュータ本体2の
収納リセス14が構成されている。リセス3の底部に当た
るケース本体1の内壁は外壁と一体に溶着されており、
その部分には外面側が凹部で内面側が凸部となる突起部
15が複数形成されている。収納リセス構成体13の底面外
壁には、上記突起部15に対応する凹部16が形成されてお
り、かつその凹部16に対応する内壁側には陥没部17が形
成されている。収納リセス構成体13の外壁には凸面部18
が複数形成されている。リセス3内に嵌込まれた収納リ
セス構成体13は、突起部15に凹部16が嵌合して位置決め
がなされる。そして、凹部16と突起部15間に固着部材で
あるリベット20を打込んでリセス3に収納リセス構成体1
3を固着する。この固着状態では、凸面部18によってリ
セス3の底面と収納リセス構成体13の底面間には間隙19
が設けられるようになっている。なお、リベット3の頭
部が陥没部17内に、その先端部が凹部16内に収まって外
部には露出しない構造となっている。

ケース本体1には開閉自在の蓋体21が設けられている。
この蓋体21は、ケース本体1と一体にブロー成形して構
成された中空二重壁構造のものであって、ブロー成形時
に圧縮薄肉化されたヒンジによってケース本体1に連結
されている。22はショルダーベルトである。

第４図にはプラスチックケースの全体が示されている。
なお、23はラッチである。

以上のように構成されたプラスチックケースにおいて、
収納物品であるコンピュータ本体2の収納リセス14は、
リセス3内に嵌込む収納リセス構成体13によって構成さ
れ、この収納リセス構成体13は、中空二重壁構造であっ
てしかもその内部がコンピユータ本体2の外面に沿い、
かつ外面がリセス3の内面に沿う形状となっているの
で、中空二重壁構造であってそれ自体に相当な緩衝性を
有するケース本体1と相俟って、きわめて大なる緩衝効
果を得ることができ、しかもリセス構成体13をケース本
体1のリセス3に固着するリベット20の頭部はリセス構成
体13で形成されるリセス内に突出せず、収納物品の振動
や衝撃に対する保護性が著しく向上する。

また、収納リセス構成体13を交換するのみで、収納物品
の種類等に応じた汎用プラスチックケースとすることが
できる。

考案の効果 本考案によれば、ケース本体のリセス内の底面および側
面に中空二重壁構造の収納リセス構成体を安定かつ確実
に支持して緩衝性に優れたものとすることができるう
え、収納物品のリセス構成体をその陥没部に固着部材を
納めてケース本体のリセスの底面に固着することがで
き、しかも、収納する各種物品に応じた収納リセス構成
体を用いるのはで、特に収納物品の保護性に優れた汎用
性の大なるプラスチックケースを得ることができる。

【図面の簡単な説明】 図面は本考案の一実施例を示し、第１図はプラスチック
ケースのケース本体の平面図、第２図は第１図における
Ａ−Ａ線断面図、第３図は第２図の一部を拡大した断面
図、第４図はプラスチックケースの全体斜視図である。 1…ケース本体、2…収納物品であるコンピュータ本体、
3…リセス、13…収納リセス構成体、14…収納リセス、1
5…突起部、16…凹部、17…陥没部、18…凹面部、19…
間隙、20…リベット、21…蓋体

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】内部に底面および側面を有するリセスを形
   成したケース本体のリセス内に、内部を少なくとも収納
   物品の一部外面に沿う形状とし、外面をケース本体の上
   記リセスの底面および側面に沿わせた形状とした中空二
   重壁構造であり、底面内壁に陥没部を形成した収納リセ
   ス構成体を嵌込み、かつ上記陥没部を固着部材でケース
   本体のリセスの底面に固着してなることを特徴とするプ
   ラスチックケース。