JPH06288780A - 車両位置検出装置 - Google Patents
車両位置検出装置Info
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- JPH06288780A JPH06288780A JP7712393A JP7712393A JPH06288780A JP H06288780 A JPH06288780 A JP H06288780A JP 7712393 A JP7712393 A JP 7712393A JP 7712393 A JP7712393 A JP 7712393A JP H06288780 A JPH06288780 A JP H06288780A
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- traveling
- data
- vehicle
- history data
- macro
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- Navigation (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 累積誤差の解消を図り、車両位置検出装置の
高精度化を実現する。 【構成】 センサからの方位信号S1と、距離信号S2
とによって走行軌跡記録部4はヒストリデータS6を生
成し、現在位置までの走行軌跡のデータが新しいものか
ら順に遡って順次的にストアされる。マクロ位置補正部
5はマクロ起動要求信号S5に応答して、ヒストリデー
タS6を順次的に遡って読出し、道路データと比較照合
してマッチングを行い、現在位置を特定してその位置座
標データであるマクロマップマッチング出力信号S8を
ミクロ位置補正部3に出力し、ミスマッチングを補正さ
せる。これによって誤差の累積を解消し、現在位置の検
出精度を向上させる。
高精度化を実現する。 【構成】 センサからの方位信号S1と、距離信号S2
とによって走行軌跡記録部4はヒストリデータS6を生
成し、現在位置までの走行軌跡のデータが新しいものか
ら順に遡って順次的にストアされる。マクロ位置補正部
5はマクロ起動要求信号S5に応答して、ヒストリデー
タS6を順次的に遡って読出し、道路データと比較照合
してマッチングを行い、現在位置を特定してその位置座
標データであるマクロマップマッチング出力信号S8を
ミクロ位置補正部3に出力し、ミスマッチングを補正さ
せる。これによって誤差の累積を解消し、現在位置の検
出精度を向上させる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、いわゆるナビゲーショ
ン装置などと称せられる車両位置検出装置に関する。
ン装置などと称せられる車両位置検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、自動車など走行車両には、ナビゲ
ーション装置と称せられる車両位置検出装置が搭載され
ている。これは方位センサや車速センサなどによって検
出される走行軌跡と、CD−ROM装置などのメモリに
ストアされている地図データとを照合して自車両の現在
位置を算出し、その際に生じる誤差を修正して表示装置
のディスプレイ画面に現在位置を表示することによっ
て、運転者に対して進路決定の支援などを行う装置であ
る。
ーション装置と称せられる車両位置検出装置が搭載され
ている。これは方位センサや車速センサなどによって検
出される走行軌跡と、CD−ROM装置などのメモリに
ストアされている地図データとを照合して自車両の現在
位置を算出し、その際に生じる誤差を修正して表示装置
のディスプレイ画面に現在位置を表示することによっ
て、運転者に対して進路決定の支援などを行う装置であ
る。
【0003】典型的な先行技術は図11に示されてい
る。車両位置検出装置21は、走行位置検出部22と、
地図などの道路データがストアされているCD−ROM
装置26と、液晶ディスプレイなどの表示装置27とか
ら構成されている。前記走行位置検出部22は、地磁気
センサなどによって実現される方位センサ22aと、ス
ピードメータなどと連動される車速センサ22bと、走
行信号作成部22cとによって形成される。走行信号作
成部22cは、走行中に方位センサ22aから出力され
る方向信号S11と、車速センサ22bから出力される
速度信号S12とに基づいて、方位データと距離データ
とをもつ走行ベクトル信号S13を生成して位置検出部
26で順次加算させる。このように方位センサ22aと
車速センサ22bから得られる走行ベクトルを順次加算
して現在位置を算出する方法は推測航法と呼ばれてい
る。位置検出部26は、算出された現位置をCD−RO
M装置26から入力される道路データS14と比較照合
し、マップマッチングを行う。これによって誤差を補正
して自車の現在位置を算出し、表示部27に表示する。
る。車両位置検出装置21は、走行位置検出部22と、
地図などの道路データがストアされているCD−ROM
装置26と、液晶ディスプレイなどの表示装置27とか
ら構成されている。前記走行位置検出部22は、地磁気
センサなどによって実現される方位センサ22aと、ス
ピードメータなどと連動される車速センサ22bと、走
行信号作成部22cとによって形成される。走行信号作
成部22cは、走行中に方位センサ22aから出力され
る方向信号S11と、車速センサ22bから出力される
速度信号S12とに基づいて、方位データと距離データ
とをもつ走行ベクトル信号S13を生成して位置検出部
26で順次加算させる。このように方位センサ22aと
車速センサ22bから得られる走行ベクトルを順次加算
して現在位置を算出する方法は推測航法と呼ばれてい
る。位置検出部26は、算出された現位置をCD−RO
M装置26から入力される道路データS14と比較照合
し、マップマッチングを行う。これによって誤差を補正
して自車の現在位置を算出し、表示部27に表示する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来技術
のマップマッチングでは、入力されるデータはその都度
比較照合されて現在位置が算出されるけれども、局所的
な、いわばミクロマップマッチングである。一方地磁気
センサによる方位検出は地形や建物、平行する鉄道など
の影響で誤差が生じ、車速センサによる走行距離検出も
タイヤの空気圧、路面の状況などで誤差が生じる。また
たとえば道路が並行していたり交差したりしているとき
には道路データとの比較照合が困難で、ミスマッチング
による誤差が生じる。このような誤差は走行するにした
がって次第に累積され、ついには表示される地点が大き
くずれてしまい、現在位置が画面上で実際とは違う位置
に表示されるという問題点がある。
のマップマッチングでは、入力されるデータはその都度
比較照合されて現在位置が算出されるけれども、局所的
な、いわばミクロマップマッチングである。一方地磁気
センサによる方位検出は地形や建物、平行する鉄道など
の影響で誤差が生じ、車速センサによる走行距離検出も
タイヤの空気圧、路面の状況などで誤差が生じる。また
たとえば道路が並行していたり交差したりしているとき
には道路データとの比較照合が困難で、ミスマッチング
による誤差が生じる。このような誤差は走行するにした
がって次第に累積され、ついには表示される地点が大き
くずれてしまい、現在位置が画面上で実際とは違う位置
に表示されるという問題点がある。
【0005】本発明の目的は、上述のような問題点を解
決し、誤差の累積を解消する車両位置検出装置を提供す
ることである。
決し、誤差の累積を解消する車両位置検出装置を提供す
ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、予め定める時
間間隔で車両の現在の走行位置を検出する走行位置検出
手段と、走行位置検出手段からの出力と、予めストアさ
れている道路データとを照合してマップマッチングを行
い、車両の走行位置を補正する第1位置補正手段と、走
行位置検出手段からの出力に対応して車両の走行軌跡パ
ターンを作成する走行軌跡記録手段と、走行軌跡記録手
段からの出力と予めストアされている道路データとを照
合してパターンマッチングを行い、車両の走行位置を補
正する第2位置補正手段とを含むことを特徴とする車両
位置検出装置である。
間間隔で車両の現在の走行位置を検出する走行位置検出
手段と、走行位置検出手段からの出力と、予めストアさ
れている道路データとを照合してマップマッチングを行
い、車両の走行位置を補正する第1位置補正手段と、走
行位置検出手段からの出力に対応して車両の走行軌跡パ
ターンを作成する走行軌跡記録手段と、走行軌跡記録手
段からの出力と予めストアされている道路データとを照
合してパターンマッチングを行い、車両の走行位置を補
正する第2位置補正手段とを含むことを特徴とする車両
位置検出装置である。
【0007】また本発明の第2位置補正手段は、前記走
行軌跡記録手段から出力される走行軌跡パターンを遡及
してパターンマッチングを行い、車両の走行位置を特定
することを特徴とする。
行軌跡記録手段から出力される走行軌跡パターンを遡及
してパターンマッチングを行い、車両の走行位置を特定
することを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明に従う車両位置検出手段は、走行位置検
出手段によって予め定める時間間隔で車両の現在の走行
位置を検出し、検出される位置と予めストアされている
道路データとを、第1位置補正手段によって照合してマ
ップマッチングを行い、検出される走行位置を補正す
る。走行軌跡記録手段は、前記走行位置検出手段からの
出力に基づき、走行軌跡パターンを作成する。第2位置
補正手段は走行軌跡パターンと予めストアされている道
路データとを照合してパターンマッチングを行う。これ
によって車両の走行位置を補正するので誤差の累積を解
消する。
出手段によって予め定める時間間隔で車両の現在の走行
位置を検出し、検出される位置と予めストアされている
道路データとを、第1位置補正手段によって照合してマ
ップマッチングを行い、検出される走行位置を補正す
る。走行軌跡記録手段は、前記走行位置検出手段からの
出力に基づき、走行軌跡パターンを作成する。第2位置
補正手段は走行軌跡パターンと予めストアされている道
路データとを照合してパターンマッチングを行う。これ
によって車両の走行位置を補正するので誤差の累積を解
消する。
【0009】また本発明に従う車両位置検出装置は、第
2位置補正手段によって、前記ストアされている走行軌
跡パターンを遡及して道路データと照合し、パターンマ
ッチングを行って位置を特定する。遡及して照合するの
で、たとえばパターンマッチングを行う範囲を順次拡大
しながらできるだけ少ないデータで現在の走行位置を正
確に補正することができる。
2位置補正手段によって、前記ストアされている走行軌
跡パターンを遡及して道路データと照合し、パターンマ
ッチングを行って位置を特定する。遡及して照合するの
で、たとえばパターンマッチングを行う範囲を順次拡大
しながらできるだけ少ないデータで現在の走行位置を正
確に補正することができる。
【0010】
【実施例】図1は、本発明の一実施例の車両位置検出装
置1の構成を示すブロック図である。車両位置検出装置
1は、走行位置検出手段である走行位置検出部2と、第
1位置補正手段である第1位置補正部3と、走行軌跡記
録手段である走行軌跡記録部4と、第2位置補正手段で
ある第2位置補正部5と、地図などの道路データがスト
アされているCD−ROM装置6と、液晶ディスプレイ
などで実現される表示装置7との各ブロックによって構
成されている。前記走行位置検出部2には、方位センサ
2aと、車速センサ2bと、走行信号作成部2cとが設
けられ、方位センサ2aはたとえば地磁気センサなどで
実現され、車速センサ2bはたとえばプロペラシャフト
に取り付けられる磁石と、リードスイッチとによるパル
ス発生器などによって実現される。前記センサ2a,2
bは予め定められる時間間隔、たとえば0.5秒ごとに
走行方位と走行距離とを検出し、方位信号S1と距離信
号S2とを走行信号作成部2cに入力する。走行信号作
成部2cはこれらの信号から走行方位と走行距離のベク
トル成分をもつ走行ベクトル信号S3を第1位置補正部
3と走行軌跡記録部4とに個別に入力する。第1位置補
正部3は、推測航法によって走行ベクトル信号S3から
自車の現在の走行位置を算出し、CD−ROM装置6か
ら読出される道路データS4とのマップマッチングを行
って誤差を補正し、表示装置7の画面上に現在位置を表
示する。ここでのマップマッチングは、従来技術の項で
述べたと同様のミクロマップマッチングである。本発明
において注目すべきは、走行軌跡記録部4と、第2位置
補正部5とを設け、後述するように走行軌跡パターンを
遡及することによって広域的なマクロマップマッチング
を行い、従来技術の問題点であるミクロマップマッチン
グに起因する累積誤差を解消し、位置検出精度の向上を
図るようにしていることである。
置1の構成を示すブロック図である。車両位置検出装置
1は、走行位置検出手段である走行位置検出部2と、第
1位置補正手段である第1位置補正部3と、走行軌跡記
録手段である走行軌跡記録部4と、第2位置補正手段で
ある第2位置補正部5と、地図などの道路データがスト
アされているCD−ROM装置6と、液晶ディスプレイ
などで実現される表示装置7との各ブロックによって構
成されている。前記走行位置検出部2には、方位センサ
2aと、車速センサ2bと、走行信号作成部2cとが設
けられ、方位センサ2aはたとえば地磁気センサなどで
実現され、車速センサ2bはたとえばプロペラシャフト
に取り付けられる磁石と、リードスイッチとによるパル
ス発生器などによって実現される。前記センサ2a,2
bは予め定められる時間間隔、たとえば0.5秒ごとに
走行方位と走行距離とを検出し、方位信号S1と距離信
号S2とを走行信号作成部2cに入力する。走行信号作
成部2cはこれらの信号から走行方位と走行距離のベク
トル成分をもつ走行ベクトル信号S3を第1位置補正部
3と走行軌跡記録部4とに個別に入力する。第1位置補
正部3は、推測航法によって走行ベクトル信号S3から
自車の現在の走行位置を算出し、CD−ROM装置6か
ら読出される道路データS4とのマップマッチングを行
って誤差を補正し、表示装置7の画面上に現在位置を表
示する。ここでのマップマッチングは、従来技術の項で
述べたと同様のミクロマップマッチングである。本発明
において注目すべきは、走行軌跡記録部4と、第2位置
補正部5とを設け、後述するように走行軌跡パターンを
遡及することによって広域的なマクロマップマッチング
を行い、従来技術の問題点であるミクロマップマッチン
グに起因する累積誤差を解消し、位置検出精度の向上を
図るようにしていることである。
【0011】第1位置補正部3は、マップマッチングの
際に補正される誤差の評価により、あるいはマップマッ
チングの際に複数の現在位置候補が現出したときなど
に、マクロマップマッチング起動要求信号S5を第2位
置補正部5に出力してマクロマップマッチングを実行さ
せる。
際に補正される誤差の評価により、あるいはマップマッ
チングの際に複数の現在位置候補が現出したときなど
に、マクロマップマッチング起動要求信号S5を第2位
置補正部5に出力してマクロマップマッチングを実行さ
せる。
【0012】走行軌跡記録部4には図示しないバッファ
メモリが備えられ、走行信号作成部2cから出力される
走行ベクトル信号S3に基づき、自車の走行軌跡パター
ンが現在位置から遡る一定区間にわたって作成されて順
次的にストアされる。走行ベクトルS3は同一値が連続
して入力されるとその間は直線とみなされる。またたと
えば直線道路における車線変更などのように緩やかな方
位の変化は、変化量が予め定める範囲内であれば直線と
みなされる。直線区間はデータ圧縮が行われてパターン
がストアされる。こうして順次的に記録される走行軌跡
パターンをヒストリデータと称し、走行軌跡記録部4か
ら読出されるヒストリデータ信号には参照符S6を付
す。ヒストリデータは距離Wと方位θとのベクトル量の
有限個の集合であって、Hn(Wn,θn)のように表
される。nは記録区間(0,1,2,…)を表し、最新
区間は0、以下過去に遡る順に1,2,…が付される。
このように現在位置にいたるまでのヒストリデータを遡
及するために、バッファメモリには後述するリングバッ
ファの概念が用いられる。
メモリが備えられ、走行信号作成部2cから出力される
走行ベクトル信号S3に基づき、自車の走行軌跡パター
ンが現在位置から遡る一定区間にわたって作成されて順
次的にストアされる。走行ベクトルS3は同一値が連続
して入力されるとその間は直線とみなされる。またたと
えば直線道路における車線変更などのように緩やかな方
位の変化は、変化量が予め定める範囲内であれば直線と
みなされる。直線区間はデータ圧縮が行われてパターン
がストアされる。こうして順次的に記録される走行軌跡
パターンをヒストリデータと称し、走行軌跡記録部4か
ら読出されるヒストリデータ信号には参照符S6を付
す。ヒストリデータは距離Wと方位θとのベクトル量の
有限個の集合であって、Hn(Wn,θn)のように表
される。nは記録区間(0,1,2,…)を表し、最新
区間は0、以下過去に遡る順に1,2,…が付される。
このように現在位置にいたるまでのヒストリデータを遡
及するために、バッファメモリには後述するリングバッ
ファの概念が用いられる。
【0013】第2位置補正部5によって、現在位置にい
たるまでのヒストリデータ信号S6が遡って順次読出さ
れ、CD−ROM装置6から読出される道路データ信号
S7の内容とのマップマッチングが行われる。第2位置
補正部5によって過去の走行軌跡にまで遡って行われる
このような広域的なマップマッチングをマクロマップマ
ッチングと称する。マクロマップマッチングによって特
定される現在位置の位置座標信号S8が第1位置補正部
3に入力され、第1位置補正部3によって現在位置が補
正される。次に本発明の要旨である、走行軌跡記録部4
と第2位置補正部5とによって実行されるマクロマップ
マッチングについて説明する。
たるまでのヒストリデータ信号S6が遡って順次読出さ
れ、CD−ROM装置6から読出される道路データ信号
S7の内容とのマップマッチングが行われる。第2位置
補正部5によって過去の走行軌跡にまで遡って行われる
このような広域的なマップマッチングをマクロマップマ
ッチングと称する。マクロマップマッチングによって特
定される現在位置の位置座標信号S8が第1位置補正部
3に入力され、第1位置補正部3によって現在位置が補
正される。次に本発明の要旨である、走行軌跡記録部4
と第2位置補正部5とによって実行されるマクロマップ
マッチングについて説明する。
【0014】図2の(1)はヒストリデータHnを説明
する図であり、図2の(2)は道路データS9を説明す
る図である。ヒストリデータHnは、図2の(1)に示
されるような複数の走行区間H0,H1,H2,…,に
対応して、表1に示される距離データW0,W1,W
2,…と、方位データθ0,θ1,θ2,…とのベクト
ル量から成るデータ配列である。自車は図の左方から右
方に走行し、現在地点Amに位置しているとすれば、走
行軌跡である区間H0のヒストリデータH0(W0,θ
0)が最新のデータであり、以下H1(W1,θ1),
H2(W2,θ2),…のように、区間を遡って走行軌
跡パターンが順次ストアされることになる。
する図であり、図2の(2)は道路データS9を説明す
る図である。ヒストリデータHnは、図2の(1)に示
されるような複数の走行区間H0,H1,H2,…,に
対応して、表1に示される距離データW0,W1,W
2,…と、方位データθ0,θ1,θ2,…とのベクト
ル量から成るデータ配列である。自車は図の左方から右
方に走行し、現在地点Amに位置しているとすれば、走
行軌跡である区間H0のヒストリデータH0(W0,θ
0)が最新のデータであり、以下H1(W1,θ1),
H2(W2,θ2),…のように、区間を遡って走行軌
跡パターンが順次ストアされることになる。
【0015】
【表1】
【0016】CD−ROM装置9から入力される道路デ
ータS7は、地図に基づいて作成されるデータであり、
図2の(2)に示される複数の道路R1,R2,R3に
対応する距離データWnと、方位データθnとから成る
データ配列Ln(Wn,θn)と、複数の地点N1,N
2,N3に対応する位置座標Nn(Xn,Yn)とから
成るデータ配列とによって構成されており、道路Rに関
する前記データ配列をリンクLnと呼び、地点Nに関す
る前記データ配列をノードNnと呼ぶ。リンクとノード
には番号(n=0,1,2,…)が付されて、表2に示
されるような道路Rnと地点Nnとの接続関係を表わす
情報を持っている。
ータS7は、地図に基づいて作成されるデータであり、
図2の(2)に示される複数の道路R1,R2,R3に
対応する距離データWnと、方位データθnとから成る
データ配列Ln(Wn,θn)と、複数の地点N1,N
2,N3に対応する位置座標Nn(Xn,Yn)とから
成るデータ配列とによって構成されており、道路Rに関
する前記データ配列をリンクLnと呼び、地点Nに関す
る前記データ配列をノードNnと呼ぶ。リンクとノード
には番号(n=0,1,2,…)が付されて、表2に示
されるような道路Rnと地点Nnとの接続関係を表わす
情報を持っている。
【0017】
【表2】
【0018】ヒストリデータHnは、たとえば0.5秒
ごとに走行信号作成部2cから導出される走行ベクトル
3に基づいて走行軌跡記録部4によって生成されるが、
走行ベクトルS3が同一値で連続して入力されると、そ
の間は直線とみなしてデータ圧縮を行い、このようにし
て順次得られるヒストリデータHn(Wn,θn)を走
行軌跡記録部4が常に有限個(本実施例ではたとえば0
〜49の50番地である)ストアする。記録の方法には
リングバッファという概念を用いる。
ごとに走行信号作成部2cから導出される走行ベクトル
3に基づいて走行軌跡記録部4によって生成されるが、
走行ベクトルS3が同一値で連続して入力されると、そ
の間は直線とみなしてデータ圧縮を行い、このようにし
て順次得られるヒストリデータHn(Wn,θn)を走
行軌跡記録部4が常に有限個(本実施例ではたとえば0
〜49の50番地である)ストアする。記録の方法には
リングバッファという概念を用いる。
【0019】図3はリングバッファを示す。図3の
(1)に示されるように、たとえば8個のメモリ領域を
もつバッファメモリMに、データA7,A6,…,A
2,A1,A0の8個のデータが、この順に順次的に書
込まれてストアされているとする。データの読出しにあ
たっては、ポインタをデータA0を起点として時計方向
に順次移動させることによって、データを最新のものか
ら順次遡って読出すことができる。新しくデータAmが
入力されると、図3の(2)に示されるように、最も古
いデータA7が消去され、代わってその位置にデータA
mが書込まれる。したがって図3に示されるリングバッ
ファMには常に8個のデータがストアされ、最新データ
から順次さかのぼって読出すことができる。本実施例で
は走行軌跡記録部4にこのようなリングバッファを備
え、常に有限個のヒストリデータHn(本実施例ではた
とえばn=0〜49の50個である)を新しい順にスト
アしている。走行中に第1位置補正部3から第2位置補
正部5に対してマクロ起動要求信号S5が出力される
と、第2位置補正部5は走行軌跡記録部4にストアされ
ている前記ヒストリデータHnを遡って順次読出して、
現在地点にいたるまでの走行軌跡と、CD−ROM装置
9から入力される道路データ信号S7のデータ内容との
相関を調べ、マクロマップマッチングを実行する。マク
ロマップマッチングによって得られるノードNnの位置
座標Nn(Xn,Yn)のデータを現在位置を示すマク
ロマップマッチング出力信号S8として第1位置補正部
3に出力し、再補正することによって、ミクロマップマ
ッチングのミスマッチングを解消することができる。
(1)に示されるように、たとえば8個のメモリ領域を
もつバッファメモリMに、データA7,A6,…,A
2,A1,A0の8個のデータが、この順に順次的に書
込まれてストアされているとする。データの読出しにあ
たっては、ポインタをデータA0を起点として時計方向
に順次移動させることによって、データを最新のものか
ら順次遡って読出すことができる。新しくデータAmが
入力されると、図3の(2)に示されるように、最も古
いデータA7が消去され、代わってその位置にデータA
mが書込まれる。したがって図3に示されるリングバッ
ファMには常に8個のデータがストアされ、最新データ
から順次さかのぼって読出すことができる。本実施例で
は走行軌跡記録部4にこのようなリングバッファを備
え、常に有限個のヒストリデータHn(本実施例ではた
とえばn=0〜49の50個である)を新しい順にスト
アしている。走行中に第1位置補正部3から第2位置補
正部5に対してマクロ起動要求信号S5が出力される
と、第2位置補正部5は走行軌跡記録部4にストアされ
ている前記ヒストリデータHnを遡って順次読出して、
現在地点にいたるまでの走行軌跡と、CD−ROM装置
9から入力される道路データ信号S7のデータ内容との
相関を調べ、マクロマップマッチングを実行する。マク
ロマップマッチングによって得られるノードNnの位置
座標Nn(Xn,Yn)のデータを現在位置を示すマク
ロマップマッチング出力信号S8として第1位置補正部
3に出力し、再補正することによって、ミクロマップマ
ッチングのミスマッチングを解消することができる。
【0020】図4は本実施例によるマクロマップマッチ
ングの動作を説明するためのフローチャートである。図
4において図1〜図3に対応する部分には同一の参照符
を付し、これらの図をあわせて参照しつつ説明する。ス
テップn1で、たとえばミクロマップマッチングの誤差
の評価によって、あるいはマップマッチングを行う際に
複数の表示位置候補が現出した際などに、第1位置補正
部3から第2位置補正部5に対してマクロ起動要求信号
S5が出力される。第2位置補正部5はマクロ起動要求
信号S5に応答して、ステップn2で走行軌跡記録部4
にストアされているヒストリデータHnを順次読出し、
同時にCD−ROM装置6から道路データ信号S7を読
出して両者の比較照合によってパターンマッチングが行
われる。パターンマッチングは、まず最新のヒストリデ
ータH0から順に道路データと比較し、ヒストリデータ
のパターンと似ているリンクを候補経路として抽出し、
ヒストリデータとの近似の度合を表す値である確率値を
算出し、最も高い確率値のリンクの端部のノードを現在
地として抽出するアルゴリズムである。このようなアル
ゴリズムは文字認識などに多く用いられている。ただし
その実行にあたっては、1番目のヒストリデータH0の
始点は前述の道路データのノードに対応していなければ
ならないが、マクロ起動時に必ずしもヒストリデータH
0の始点がノードに対応しているとは限らないので、実
行にあたってヒストリデータH0の加工を行う必要があ
る。このためステップn3でヒストリデータH0の加工
が行われる。加工の手順は最新のヒストリデータH0か
ら順次さかのぼってそれまでの走行軌跡が調査され、
(1),隣接するヒストリデータHnとHn+1との角
度差がある値以上であるか、(2),山道での旋回入口
かの2つのうちのどちらかを満たす場合等、ヒストリデ
ータの端点が道路データのノードに対応する地点まで調
査し、そのヒストリデータが始点とされる。
ングの動作を説明するためのフローチャートである。図
4において図1〜図3に対応する部分には同一の参照符
を付し、これらの図をあわせて参照しつつ説明する。ス
テップn1で、たとえばミクロマップマッチングの誤差
の評価によって、あるいはマップマッチングを行う際に
複数の表示位置候補が現出した際などに、第1位置補正
部3から第2位置補正部5に対してマクロ起動要求信号
S5が出力される。第2位置補正部5はマクロ起動要求
信号S5に応答して、ステップn2で走行軌跡記録部4
にストアされているヒストリデータHnを順次読出し、
同時にCD−ROM装置6から道路データ信号S7を読
出して両者の比較照合によってパターンマッチングが行
われる。パターンマッチングは、まず最新のヒストリデ
ータH0から順に道路データと比較し、ヒストリデータ
のパターンと似ているリンクを候補経路として抽出し、
ヒストリデータとの近似の度合を表す値である確率値を
算出し、最も高い確率値のリンクの端部のノードを現在
地として抽出するアルゴリズムである。このようなアル
ゴリズムは文字認識などに多く用いられている。ただし
その実行にあたっては、1番目のヒストリデータH0の
始点は前述の道路データのノードに対応していなければ
ならないが、マクロ起動時に必ずしもヒストリデータH
0の始点がノードに対応しているとは限らないので、実
行にあたってヒストリデータH0の加工を行う必要があ
る。このためステップn3でヒストリデータH0の加工
が行われる。加工の手順は最新のヒストリデータH0か
ら順次さかのぼってそれまでの走行軌跡が調査され、
(1),隣接するヒストリデータHnとHn+1との角
度差がある値以上であるか、(2),山道での旋回入口
かの2つのうちのどちらかを満たす場合等、ヒストリデ
ータの端点が道路データのノードに対応する地点まで調
査し、そのヒストリデータが始点とされる。
【0021】ステップn4で最新のヒストリデータH0
と道路データの検索範囲内のリンクLnとの対応が調査
される。図5の(1)は隣接するヒストリデータH0,
H1を示し、地点a2→a1→a0にいたる走行軌跡が
示されている。図5の(2)は道路データを示し、ノー
ドN1,N2,N3とこれらに接続されるリンクL1,
L2,L3とが示されている。マッチングはまず図6の
(1)に示される最新のヒストリデータH0に対応する
リンクの検索から始められる。道路データのリンクの中
でヒストリデータH0との方位差がある値以下のリンク
が検索され、リンクL1,L3が候補として登録され
る。次に図7の(1)に示されるようにヒストリデータ
H1との対応が調査される。図5の(1),(2)を参
照すると、ノードN3にはヒストリデータH1に対応す
るリンクを持たないから、前記2つの候補からリンクL
3が削除され、リンクL2が選択される。したがってノ
ードN0の位置座標N0(X0,Y0)が現在位置a0
に対応するデータとなる。
と道路データの検索範囲内のリンクLnとの対応が調査
される。図5の(1)は隣接するヒストリデータH0,
H1を示し、地点a2→a1→a0にいたる走行軌跡が
示されている。図5の(2)は道路データを示し、ノー
ドN1,N2,N3とこれらに接続されるリンクL1,
L2,L3とが示されている。マッチングはまず図6の
(1)に示される最新のヒストリデータH0に対応する
リンクの検索から始められる。道路データのリンクの中
でヒストリデータH0との方位差がある値以下のリンク
が検索され、リンクL1,L3が候補として登録され
る。次に図7の(1)に示されるようにヒストリデータ
H1との対応が調査される。図5の(1),(2)を参
照すると、ノードN3にはヒストリデータH1に対応す
るリンクを持たないから、前記2つの候補からリンクL
3が削除され、リンクL2が選択される。したがってノ
ードN0の位置座標N0(X0,Y0)が現在位置a0
に対応するデータとなる。
【0022】また道路データ上のリンクの長さは、交差
点などによって切り出されることがあるので、ヒストリ
データHnの長さとは必ずしも一致しない。また道路デ
ータにY字路分岐などが現出することもある。このよう
な場合には道路データの中のリンクをヒストリデータの
長さ以上にまで延長してつなぎ合わせ、あるいはそれぞ
れの分岐路の方位をヒストリデータの方位と比較するな
どの処理を行う必要がある。ステップn5で処理Aとあ
るのはこれらの処理を示し、処理の内容は図4の(2)
のステップp1〜p4に示されている。次に処理Aの動
作を、図8〜図10をあわせて参照して説明する。
点などによって切り出されることがあるので、ヒストリ
データHnの長さとは必ずしも一致しない。また道路デ
ータにY字路分岐などが現出することもある。このよう
な場合には道路データの中のリンクをヒストリデータの
長さ以上にまで延長してつなぎ合わせ、あるいはそれぞ
れの分岐路の方位をヒストリデータの方位と比較するな
どの処理を行う必要がある。ステップn5で処理Aとあ
るのはこれらの処理を示し、処理の内容は図4の(2)
のステップp1〜p4に示されている。次に処理Aの動
作を、図8〜図10をあわせて参照して説明する。
【0023】ステップp1では、リンク接続関係の調査
とそれに続くリンク延長とが行われる。具体的には図8
において、(2)に示される道路データでノードNaま
ではマッチングがとれており、続いて図8の(1)のヒ
ストリデータHaとのマッチングをとる場合を想定す
る。まず、ヒストリデータHaの方位θaとリンクLa
の方位θmとが比較され |θa−θm|≦α1(αは予め定める値。以下において同じ) …(1) によってリンクLaが選択される。次にヒストリデータ
Haの長さWaとリンクLaの長さLmとが比較されて Wa ≧ Lm …(2) によってリンクを延長する必要があると判断される。よ
ってまず隣接するリンクLbの方位θmとヒストリデー
タHaの方位θaとが比較されて |θa−θm| ≦ α2 …(3) によってリンクLbがリンクLaにつなぎあわされて、
その長さがヒストリデータHaの長さWaとが比較され Wa ≦ Lm + Ln …(4) によってヒストリデータHaとの比較を終える。このと
き延長できないリンクはステップp2で延長できない距
離分、確率値を下げる。
とそれに続くリンク延長とが行われる。具体的には図8
において、(2)に示される道路データでノードNaま
ではマッチングがとれており、続いて図8の(1)のヒ
ストリデータHaとのマッチングをとる場合を想定す
る。まず、ヒストリデータHaの方位θaとリンクLa
の方位θmとが比較され |θa−θm|≦α1(αは予め定める値。以下において同じ) …(1) によってリンクLaが選択される。次にヒストリデータ
Haの長さWaとリンクLaの長さLmとが比較されて Wa ≧ Lm …(2) によってリンクを延長する必要があると判断される。よ
ってまず隣接するリンクLbの方位θmとヒストリデー
タHaの方位θaとが比較されて |θa−θm| ≦ α2 …(3) によってリンクLbがリンクLaにつなぎあわされて、
その長さがヒストリデータHaの長さWaとが比較され Wa ≦ Lm + Ln …(4) によってヒストリデータHaとの比較を終える。このと
き延長できないリンクはステップp2で延長できない距
離分、確率値を下げる。
【0024】次にY字路などの分岐点とのマッチングは
ステップp3で行われる。具体的には図9の(1)のヒ
ストリデータHbと、図9の(2)の道路データとのマ
ッチングをとる場合を想定する。ただし前記と同様の手
順によってリンクLcは候補として登録済みとする。ヒ
ストリデータHbの方位θbと分岐リンクLe,Lfの
方位θe,θfとが比較され |θb−θe| ≦ α3 …(5) |θb−θf| ≦ α4 …(6) によってリンクLe,Lfはともに選択条件を満たして
いるので、両方ともノードNdを始点とする候補経路と
して登録される。
ステップp3で行われる。具体的には図9の(1)のヒ
ストリデータHbと、図9の(2)の道路データとのマ
ッチングをとる場合を想定する。ただし前記と同様の手
順によってリンクLcは候補として登録済みとする。ヒ
ストリデータHbの方位θbと分岐リンクLe,Lfの
方位θe,θfとが比較され |θb−θe| ≦ α3 …(5) |θb−θf| ≦ α4 …(6) によってリンクLe,Lfはともに選択条件を満たして
いるので、両方ともノードNdを始点とする候補経路と
して登録される。
【0025】このようにして1つのヒストリデータHn
の比較を終えると、ステップp4で各候補経路に対して
確率値が算出される。確率値は方位、長さ、接続関係の
3つの関数として算出される。確率値算出が終わると図
4の(1)のステップn6へ進んで次のヒストリデータ
が読込まれ、ステップn7で直進か、旋回かが判断され
る。判断は直前の方位差θ(n−1)と直後の方位差θ
nとが比較され |θ(n−1)−θn| > α5 …(7) ならば旋回で |θ(n−1)−θn| ≦ α5 …(8) ならば直進と判定される。直進の場合にはステップn8
に進み、前記ステップn5と同様の処理A(ステップp
1〜p4)が実行され、確率値が算出されてステップn
10に進む。また旋回と判定されるとステップn9へ移
り、旋回についてヒストリデータと道路データとのマッ
チング動作である処理Bが実行される。
の比較を終えると、ステップp4で各候補経路に対して
確率値が算出される。確率値は方位、長さ、接続関係の
3つの関数として算出される。確率値算出が終わると図
4の(1)のステップn6へ進んで次のヒストリデータ
が読込まれ、ステップn7で直進か、旋回かが判断され
る。判断は直前の方位差θ(n−1)と直後の方位差θ
nとが比較され |θ(n−1)−θn| > α5 …(7) ならば旋回で |θ(n−1)−θn| ≦ α5 …(8) ならば直進と判定される。直進の場合にはステップn8
に進み、前記ステップn5と同様の処理A(ステップp
1〜p4)が実行され、確率値が算出されてステップn
10に進む。また旋回と判定されるとステップn9へ移
り、旋回についてヒストリデータと道路データとのマッ
チング動作である処理Bが実行される。
【0026】処理Bは、図4の(3)にその手順が示さ
れている。具体的には図10の(1)に示される逆L字
形に連続する2つのヒストリデータHc,Hdと、図1
0の(2)に示される道路データとのマッチングを想定
する。旋回時のカーブの走行軌跡は、図1の走行軌跡記
録装置4で補正され、図10の(1)のように二つのヒ
ストリデータHc,Hdがベクトルとして接続されて示
されるけれども、センサの誤差などによって正確ではな
く、図10の(1)のHcとHdの交点Cが、図10の
(2)のノードNhと一致しない場合がある。このため
処理Bでは、ステップq1で検索範囲を設け、その範囲
内でヒストリデータとの方位差が一定の値以下のものを
選択する。これにはまず図10の(2)において、旋回
直前のヒストリデータHcとマッチングする点Pを中心
とする検索範囲S内のノードを調査し、ノードNhを得
る。次いで旋回後のヒストリデータHdとノードNhに
接続されるリンクLh,Liとの方位差が調べられ、ス
テップq2で方位が一致しないリンクLgは選択候補か
ら削除される。
れている。具体的には図10の(1)に示される逆L字
形に連続する2つのヒストリデータHc,Hdと、図1
0の(2)に示される道路データとのマッチングを想定
する。旋回時のカーブの走行軌跡は、図1の走行軌跡記
録装置4で補正され、図10の(1)のように二つのヒ
ストリデータHc,Hdがベクトルとして接続されて示
されるけれども、センサの誤差などによって正確ではな
く、図10の(1)のHcとHdの交点Cが、図10の
(2)のノードNhと一致しない場合がある。このため
処理Bでは、ステップq1で検索範囲を設け、その範囲
内でヒストリデータとの方位差が一定の値以下のものを
選択する。これにはまず図10の(2)において、旋回
直前のヒストリデータHcとマッチングする点Pを中心
とする検索範囲S内のノードを調査し、ノードNhを得
る。次いで旋回後のヒストリデータHdとノードNhに
接続されるリンクLh,Liとの方位差が調べられ、ス
テップq2で方位が一致しないリンクLgは選択候補か
ら削除される。
【0027】ステップq3では前記ステップq1で調査
した結果、方位差が所定値以下のものが複数個得られる
場合に、これらを複数候補として登録し、処理Bから図
4の(1)のステップn8に戻り、直進または旋回のそ
れぞれの場合について前記処理Aと同一手順が実行さ
れ、各候補の確率値が求められる。ステップn8の処理
Aが実行されるとステップn9に進み、確率値が所定値
以下の候補を削除する。これは、確率値が低いものは正
確である可能性が低いと考え、無駄な計算量を減らすた
めである。ステップn9が実行されるとステップn11
に進み、確率値から候補が1つに絞られたかどうかが判
断される。候補が1つの場合にはステップn13へ移
り、短時間で処理を終了することができる。候補が1つ
でない場合には次のステップn12へ進んでヒストリデ
ータが終わりかどうかが判断される。終わりであればス
テップn13へ進み、未了であればステップn6に戻っ
てヒストリデータが終了するか、候補が1つになるまで
の手順が繰り返される。
した結果、方位差が所定値以下のものが複数個得られる
場合に、これらを複数候補として登録し、処理Bから図
4の(1)のステップn8に戻り、直進または旋回のそ
れぞれの場合について前記処理Aと同一手順が実行さ
れ、各候補の確率値が求められる。ステップn8の処理
Aが実行されるとステップn9に進み、確率値が所定値
以下の候補を削除する。これは、確率値が低いものは正
確である可能性が低いと考え、無駄な計算量を減らすた
めである。ステップn9が実行されるとステップn11
に進み、確率値から候補が1つに絞られたかどうかが判
断される。候補が1つの場合にはステップn13へ移
り、短時間で処理を終了することができる。候補が1つ
でない場合には次のステップn12へ進んでヒストリデ
ータが終わりかどうかが判断される。終わりであればス
テップn13へ進み、未了であればステップn6に戻っ
てヒストリデータが終了するか、候補が1つになるまで
の手順が繰り返される。
【0028】本発明では、確率値が1位のものを選んで
マクロマップマッチングの結果とするのが基本である
が、車両の走行経路は道路データのコースを走行すると
は限らず、必ずしも正解が1位になっているとは限らな
い。したがってステップn13では第2位置補正部5に
よって結果を採用するかどうかが判断される。その場
合、前記確率値に予めしきい値を定め、前述のようなデ
ータに無い道路を走行している場合などでは、前記確率
値が1位でもその値が前記しきい値よりも低いときに
は、信頼性が低いと判断して否定し、第1位置補正部3
に座標を渡さず、ステップn16へ移ってマクロ起動要
求はクリアされ、ステップn1へ戻って次のマクロ起動
要求に備え待機する。また1位と2位との差が小さいと
きも、「判定不能」として第1位置補正部3に位置座標
データを渡さず、マクロ起動要求はクリアされる。
マクロマップマッチングの結果とするのが基本である
が、車両の走行経路は道路データのコースを走行すると
は限らず、必ずしも正解が1位になっているとは限らな
い。したがってステップn13では第2位置補正部5に
よって結果を採用するかどうかが判断される。その場
合、前記確率値に予めしきい値を定め、前述のようなデ
ータに無い道路を走行している場合などでは、前記確率
値が1位でもその値が前記しきい値よりも低いときに
は、信頼性が低いと判断して否定し、第1位置補正部3
に座標を渡さず、ステップn16へ移ってマクロ起動要
求はクリアされ、ステップn1へ戻って次のマクロ起動
要求に備え待機する。また1位と2位との差が小さいと
きも、「判定不能」として第1位置補正部3に位置座標
データを渡さず、マクロ起動要求はクリアされる。
【0029】ステップn13に戻って、第2位置補正部
5が前記確率値1位の候補の先頭ノード、すなわち図5
の(2)のリンクL1が接続されているノードN0が現
在位置として検出され、現在位置座標N0(X0,Y
0)のデータが第2位置補正部5によって選択、抽出さ
れる。ただし前記第2位置補正部5によるマッチング中
も、車両が移動しているときは、前記抽出される位置座
標N0(X0,Y0)に移動データが加算されて、マク
ロマップマッチング出力信号S8として第2位置補正部
5から第1位置補正部3に出力される。第1位置補正部
3はこれによって現在位置を再補正し、CD−ROM装
置6から出力される道路データS4によって表示装置7
に表示される地図画面上に、マクロマップマッチングに
よって補正された前記現在位置を合成表示する。なお前
記移動分のデータは走行軌跡記録部4に最新のヒストリ
データとしてストアされることになる。
5が前記確率値1位の候補の先頭ノード、すなわち図5
の(2)のリンクL1が接続されているノードN0が現
在位置として検出され、現在位置座標N0(X0,Y
0)のデータが第2位置補正部5によって選択、抽出さ
れる。ただし前記第2位置補正部5によるマッチング中
も、車両が移動しているときは、前記抽出される位置座
標N0(X0,Y0)に移動データが加算されて、マク
ロマップマッチング出力信号S8として第2位置補正部
5から第1位置補正部3に出力される。第1位置補正部
3はこれによって現在位置を再補正し、CD−ROM装
置6から出力される道路データS4によって表示装置7
に表示される地図画面上に、マクロマップマッチングに
よって補正された前記現在位置を合成表示する。なお前
記移動分のデータは走行軌跡記録部4に最新のヒストリ
データとしてストアされることになる。
【0030】本実施例においては、第1位置補正部3か
らのマクロ起動要求信号S5に応答して、第2位置補正
部5が自動的にマクロマップマッチング動作を行うよう
にしているけれども、たとえば手動スイッチなどによっ
てもマクロ起動要求が入力できるようにし、随時マクロ
マップマッチングを行わせるようにしてもよい。これに
よって走行中の任意の時点で車両位置検出装置1を補正
することができるので信頼性を向上させることができ
る。
らのマクロ起動要求信号S5に応答して、第2位置補正
部5が自動的にマクロマップマッチング動作を行うよう
にしているけれども、たとえば手動スイッチなどによっ
てもマクロ起動要求が入力できるようにし、随時マクロ
マップマッチングを行わせるようにしてもよい。これに
よって走行中の任意の時点で車両位置検出装置1を補正
することができるので信頼性を向上させることができ
る。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、第1位置
補正手段は、走行位置検出手段から予め定められる時間
間隔で出力される走行位置と、予めストアされている道
路データとを照合してマップマッチングを行い、車両の
走行位置を補正する。また走行軌跡記録手段は、前記走
行位置検出手段からの出力に応答して車両の走行軌跡パ
ターンを作成する。第2位置補正手段は前記ストアされ
ている走行軌跡パターンを読出し、道路データと照合し
てパターンマッチングを行うことによって位置を特定す
る。これによって第1位置補正手段の行うマップマッチ
ングの際に生じる誤差の累積を防止し、車両位置の検出
精度を向上させることができる。
補正手段は、走行位置検出手段から予め定められる時間
間隔で出力される走行位置と、予めストアされている道
路データとを照合してマップマッチングを行い、車両の
走行位置を補正する。また走行軌跡記録手段は、前記走
行位置検出手段からの出力に応答して車両の走行軌跡パ
ターンを作成する。第2位置補正手段は前記ストアされ
ている走行軌跡パターンを読出し、道路データと照合し
てパターンマッチングを行うことによって位置を特定す
る。これによって第1位置補正手段の行うマップマッチ
ングの際に生じる誤差の累積を防止し、車両位置の検出
精度を向上させることができる。
【0032】また本発明によれば、第2位置補正手段は
走行軌跡記録手段から走行軌跡パターンを遡及して読出
す。このとき、マッチング範囲を拡大しながらパターン
マッチングを行うようにすることによって、現在位置を
迅速かつ正確に補正することができる。
走行軌跡記録手段から走行軌跡パターンを遡及して読出
す。このとき、マッチング範囲を拡大しながらパターン
マッチングを行うようにすることによって、現在位置を
迅速かつ正確に補正することができる。
【図1】本発明の一実施例の車両位置検出装置の電気的
構成を示すブロック図である。
構成を示すブロック図である。
【図2】本発明におけるヒストリデータを説明する図で
ある。
ある。
【図3】本発明におけるリングバッファを説明する図で
ある。
ある。
【図4】図1図示の実施例の動作を示すフローチャート
である。
である。
【図5】本発明によるヒストリデータと道路データとの
マクロマップマチング動作を示す図である。
マクロマップマチング動作を示す図である。
【図6】本発明によるヒストリデータと道路データとの
マクロマップマチング動作を示す図である。
マクロマップマチング動作を示す図である。
【図7】本発明によるヒストリデータと道路データとの
マクロマップマチング動作を示す図である。
マクロマップマチング動作を示す図である。
【図8】本発明によるヒストリデータと道路データとの
マクロマップマチング動作を示す図である。
マクロマップマチング動作を示す図である。
【図9】本発明によるヒストリデータと道路データとの
マクロマップマチング動作を示す図である。
マクロマップマチング動作を示す図である。
【図10】本発明によるヒストリデータと道路データと
のマクロマップマチング動作を示す図である。
のマクロマップマチング動作を示す図である。
【図11】従来技術による車両の位置検出装置の電気的
構成を示すブロック図である。
構成を示すブロック図である。
1 車両位置検出装置 2 走行位置検出部 2a 方位センサ 2b 車速センサ 2c 走行信号作成部 3 ミクロマップマッチング位置補正部 4 走行軌跡記録部 5 マクロマップマッチング位置補正部 6 CD−ROM装置 7 表示装置 Hn ヒストリデータ Ln リンクデータ Nn ノードデータ Nn(Xn,Yn) 位置座標 S1 方位信号 S2 距離信号 S3 走行ベクトル信号 S4,S7 道路データ信号 S5 マクロマップマッチング起動要求信号 S6 ヒストリデータ信号 S8 マクロマップマッチング出力信号
Claims (2)
- 【請求項1】 予め定める時間間隔で車両の現在の走行
位置を検出する走行位置検出手段と、 走行位置検出手段からの出力と、予めストアされている
道路データとを照合してマップマッチングを行い、車両
の走行位置を補正する第1位置補正手段と、 走行位置検出手段からの出力に対応して車両の走行軌跡
パターンを作成する走行軌跡記録手段と、 走行軌跡記録手段からの出力と予めストアされている道
路データとを照合してパターンマッチングを行い、車両
の走行位置を補正する第2位置補正手段とを含むことを
特徴とする車両位置検出装置。 - 【請求項2】 前記第2位置補正手段は、前記走行軌跡
記録手段から出力される走行軌跡パターンを遡及してパ
ターンマッチングを行い、車両の走行位置を特定するこ
とを特徴とする請求項1に記載の車両位置検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7712393A JPH06288780A (ja) | 1993-04-02 | 1993-04-02 | 車両位置検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7712393A JPH06288780A (ja) | 1993-04-02 | 1993-04-02 | 車両位置検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06288780A true JPH06288780A (ja) | 1994-10-18 |
Family
ID=13625025
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7712393A Withdrawn JPH06288780A (ja) | 1993-04-02 | 1993-04-02 | 車両位置検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06288780A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10307037A (ja) * | 1997-05-02 | 1998-11-17 | Pioneer Electron Corp | ナビゲーション装置 |
JP2005017306A (ja) * | 2004-08-27 | 2005-01-20 | Pioneer Electronic Corp | ナビゲーション装置 |
JP2012141139A (ja) * | 2010-12-28 | 2012-07-26 | Aisin Aw Co Ltd | 補正位置特定装置、補正位置特定方法および補正位置特定プログラム |
CN114777758A (zh) * | 2022-03-21 | 2022-07-22 | 江苏盛海智能科技有限公司 | 一种基于激光雷达建图定位的初始位置确定方法及终端 |
-
1993
- 1993-04-02 JP JP7712393A patent/JPH06288780A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10307037A (ja) * | 1997-05-02 | 1998-11-17 | Pioneer Electron Corp | ナビゲーション装置 |
JP2005017306A (ja) * | 2004-08-27 | 2005-01-20 | Pioneer Electronic Corp | ナビゲーション装置 |
JP2012141139A (ja) * | 2010-12-28 | 2012-07-26 | Aisin Aw Co Ltd | 補正位置特定装置、補正位置特定方法および補正位置特定プログラム |
CN114777758A (zh) * | 2022-03-21 | 2022-07-22 | 江苏盛海智能科技有限公司 | 一种基于激光雷达建图定位的初始位置确定方法及终端 |
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