JPH06288120A - 高層建物の風荷重低減装置 - Google Patents
高層建物の風荷重低減装置Info
- Publication number
- JPH06288120A JPH06288120A JP10024993A JP10024993A JPH06288120A JP H06288120 A JPH06288120 A JP H06288120A JP 10024993 A JP10024993 A JP 10024993A JP 10024993 A JP10024993 A JP 10024993A JP H06288120 A JPH06288120 A JP H06288120A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wind
- fins
- cross
- rise building
- sectional shape
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 風荷重の影響が大きい高層建物および超高層
建物において、構造体に作用する風荷重を小さくし、経
済的な部材断面の設計を可能とし、また風荷重による転
倒モーメントを小さくして基礎部材の経済的な部材断面
の設計を可能とする。 【構成】 構造体（１）の外周面に縦軸（６）によって
回転可能な複数のフィン（３）を設け、構造体（１）の
断面形状のデータ、風向および風速値に応じ最小の風力
係数になるように、複数のフィン（３）の方向、各フィ
ン（３）の回転量および必要動力を演算して、フィン
（３）の駆動装置（７）を自動制御することによってフ
ィン（３）によって形成される断面形状を、流線形に最
も近似した形状となるようにした。
建物において、構造体に作用する風荷重を小さくし、経
済的な部材断面の設計を可能とし、また風荷重による転
倒モーメントを小さくして基礎部材の経済的な部材断面
の設計を可能とする。 【構成】 構造体（１）の外周面に縦軸（６）によって
回転可能な複数のフィン（３）を設け、構造体（１）の
断面形状のデータ、風向および風速値に応じ最小の風力
係数になるように、複数のフィン（３）の方向、各フィ
ン（３）の回転量および必要動力を演算して、フィン
（３）の駆動装置（７）を自動制御することによってフ
ィン（３）によって形成される断面形状を、流線形に最
も近似した形状となるようにした。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】この発明は、高層建物特に超高層
建物に対する風向きに応じて風力係数が最も小さくなる
ように断面形状を自動制御することによって風荷重を低
減する装置に関するものである。
建物に対する風向きに応じて風力係数が最も小さくなる
ように断面形状を自動制御することによって風荷重を低
減する装置に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、構造物が受ける風荷重を低減させ
るために建物の断面形状に施される技術は矩形断面の場
合に、その四隅の角を隅切り、または曲面形状にするも
のが知られているだけで、円形断面の建物について施さ
れる技術は知られていない。
るために建物の断面形状に施される技術は矩形断面の場
合に、その四隅の角を隅切り、または曲面形状にするも
のが知られているだけで、円形断面の建物について施さ
れる技術は知られていない。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】高層建物の部材断面
は、長期鉛直荷重による応力、または長期鉛直荷重と地
震時荷重を組み合わせた荷重による応力で決定されるこ
とが多いが、超高層構造物では長期鉛直荷重と風荷重を
組み合わせた荷重による応力で決定されることが多い。
そして、構造物に作用する風荷重に正比例する風力係数
は、構造物の断面形状、レイノルズ数、アスペクト比、
表面粗度等の因子によって変化する。また、断面形状に
関しては、正方形より円、円より風向き方向に長軸を有
する楕円さらには流線形である方が風力係数は小さくな
る。
は、長期鉛直荷重による応力、または長期鉛直荷重と地
震時荷重を組み合わせた荷重による応力で決定されるこ
とが多いが、超高層構造物では長期鉛直荷重と風荷重を
組み合わせた荷重による応力で決定されることが多い。
そして、構造物に作用する風荷重に正比例する風力係数
は、構造物の断面形状、レイノルズ数、アスペクト比、
表面粗度等の因子によって変化する。また、断面形状に
関しては、正方形より円、円より風向き方向に長軸を有
する楕円さらには流線形である方が風力係数は小さくな
る。
【０００４】この発明は、これらの因子の中で構造体の
断面形状に着目し、風向きおよび風速により風力係数が
最も小さくなるように断面形状を自動的に制御するこ
と、風荷重が小さくなることによって地上部の部材断面
の経済的な設計を可能とすること、および超高層建物に
おいて特に大きな影響を受ける風荷重による転倒モーメ
ントを小さくすることにより基礎部材の経済的な部材の
設計を可能とすることを課題とするものである。
断面形状に着目し、風向きおよび風速により風力係数が
最も小さくなるように断面形状を自動的に制御するこ
と、風荷重が小さくなることによって地上部の部材断面
の経済的な設計を可能とすること、および超高層建物に
おいて特に大きな影響を受ける風荷重による転倒モーメ
ントを小さくすることにより基礎部材の経済的な部材の
設計を可能とすることを課題とするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】この発明は、前記の課題
を解決するため、構造体の外周面に縦軸によって回転可
能な複数のフィンを設け、構造体の断面形状のデータ、
風向および風速値に応じ最小の風力係数になるように、
複数のフィンの方向、各フィンの回転量および必要動力
を演算して、フィンの駆動装置を自動制御することによ
ってフィンによって形成される断面形状を、流線形に最
も近似した形状となるようにした高層建物の風荷重低減
装置からなる手段を講じるものである。
を解決するため、構造体の外周面に縦軸によって回転可
能な複数のフィンを設け、構造体の断面形状のデータ、
風向および風速値に応じ最小の風力係数になるように、
複数のフィンの方向、各フィンの回転量および必要動力
を演算して、フィンの駆動装置を自動制御することによ
ってフィンによって形成される断面形状を、流線形に最
も近似した形状となるようにした高層建物の風荷重低減
装置からなる手段を講じるものである。
【０００６】
【実施例】この発明の実施例について図面を参照して説
明する。図１の（Ａ）は高層建物の最上部付近を示すも
ので、構造体１の外周壁面２には数階分の長さのフィン
３が、図１の（Ｂ）に示すように上下のブラケット４、
５の間にフィン３の縦軸６によって回転可能に支承さ
れ、その上端には電動機のような駆動装置７が連結され
ている。図２はその外観の一部を示す斜視図である。構
造体１の最上階８の屋上９には風向計１０および風速計
１１が一体的に設けられている。最上階８には制御演算
を行うコンピューター１２が設置され、構造体１の断面
形状のデータ、風向計１０および風速計１１での計測値
がコンピューター１２に入力され、風向きに応じた風力
係数が最小となるように、複数のフィン３の方向、各フ
ィン３の回転量、それに必要な動力量を演算して駆動装
置７を自動制御し、構造体１の外周に設けられた複数の
フィン３によって形成される構造体１の断面形状を、風
の抵抗を最も受けにくい流線形に近似した形状に変形さ
せるようにするものである。この場合、フィン３の数を
ある程度増減することにより一層流線形に近い形状とす
ることができる。図中、破線１３で示したものは計測値
の通信回線および駆動装置７の動力配線であって、図面
の複雑化を避けるため実際は２本で示すべきところを単
線で示したものである。
明する。図１の（Ａ）は高層建物の最上部付近を示すも
ので、構造体１の外周壁面２には数階分の長さのフィン
３が、図１の（Ｂ）に示すように上下のブラケット４、
５の間にフィン３の縦軸６によって回転可能に支承さ
れ、その上端には電動機のような駆動装置７が連結され
ている。図２はその外観の一部を示す斜視図である。構
造体１の最上階８の屋上９には風向計１０および風速計
１１が一体的に設けられている。最上階８には制御演算
を行うコンピューター１２が設置され、構造体１の断面
形状のデータ、風向計１０および風速計１１での計測値
がコンピューター１２に入力され、風向きに応じた風力
係数が最小となるように、複数のフィン３の方向、各フ
ィン３の回転量、それに必要な動力量を演算して駆動装
置７を自動制御し、構造体１の外周に設けられた複数の
フィン３によって形成される構造体１の断面形状を、風
の抵抗を最も受けにくい流線形に近似した形状に変形さ
せるようにするものである。この場合、フィン３の数を
ある程度増減することにより一層流線形に近い形状とす
ることができる。図中、破線１３で示したものは計測値
の通信回線および駆動装置７の動力配線であって、図面
の複雑化を避けるため実際は２本で示すべきところを単
線で示したものである。
【０００７】図３は円形断面の構造体１ａにおける場合
を示すもので、左側の矢印１４方向の風は、構造体１ａ
を取り巻く各フィン３の方向の変化に従って、細い線の
矢印１５で示すように流線形に近い流れに従って構造体
１ａの外周を流れるため、風力係数は円形断面の構造体
１ａに比べて遥かに小さい値で済むこととなる。なお、
フィン３を囲む円形の鎖線１６はフィン３の回転範囲を
示すものである。
を示すもので、左側の矢印１４方向の風は、構造体１ａ
を取り巻く各フィン３の方向の変化に従って、細い線の
矢印１５で示すように流線形に近い流れに従って構造体
１ａの外周を流れるため、風力係数は円形断面の構造体
１ａに比べて遥かに小さい値で済むこととなる。なお、
フィン３を囲む円形の鎖線１６はフィン３の回転範囲を
示すものである。
【０００８】図４は構造体１ｂの断面がほぼ四角形の場
合を示すもので、図３と同様左側の矢印１７方向の風
は、適当なフィン３の数と配置によって、細い線の矢印
１８で示すように楕円に近い流れを生じ、円形断面の構
造体１ａのものよりは風力係数は大きいが、フィン３の
ないものに比べて風力係数は小さいものとなる。
合を示すもので、図３と同様左側の矢印１７方向の風
は、適当なフィン３の数と配置によって、細い線の矢印
１８で示すように楕円に近い流れを生じ、円形断面の構
造体１ａのものよりは風力係数は大きいが、フィン３の
ないものに比べて風力係数は小さいものとなる。
【０００９】
【発明の効果】この発明は、構造体の周面に回動可能に
設けたフィンによって、構造体に対する風の抵抗を少な
くすることができ、また風荷重が小さくなるため、経済
的な部材断面の設計が可能となり、特に風荷重による影
響の大きい超高層建物においては、地上部の骨組みだけ
でなく、風荷重による転倒モーメントが小さくなるの
で、基礎部材の経済的な部材断面の設計が可能となる。
設けたフィンによって、構造体に対する風の抵抗を少な
くすることができ、また風荷重が小さくなるため、経済
的な部材断面の設計が可能となり、特に風荷重による影
響の大きい超高層建物においては、地上部の骨組みだけ
でなく、風荷重による転倒モーメントが小さくなるの
で、基礎部材の経済的な部材断面の設計が可能となる。
【図１】（Ａ）はこの発明の１実施例を示すもので、縦
断正面図、（Ｂ）は一部を拡大して示した正面図であ
る。
断正面図、（Ｂ）は一部を拡大して示した正面図であ
る。
【図２】図１（Ａ）の一部の斜視図である。
【図３】円形断面の構造体におけるフィンの位置と風の
流れの関係を説明した平面図である。
流れの関係を説明した平面図である。
【図４】正方形断面の構造体におけるフィンの位置と風
の流れの関係を説明した平面図である。
の流れの関係を説明した平面図である。
１ 構造体 ３ フィン ６ 縦軸 ７ 駆動装置
Claims (2)
- 【請求項１】 構造体（１）の外周面に縦軸（６）によ
って回転可能な複数のフィン（３）を設け、構造体
（１）の断面形状に応じ最小の風力係数になるように、
フィン（３）によって形成される断面形状を流線形に最
も近似した形状となるようにした高層建物の風荷重低減
装置。 - 【請求項２】 構造体（１）の断面形状のデータ、風向
および風速値によって最小の風力係数となるように、複
数のフィン（３）の方向、各フィン（３）の回転量およ
び必要動力量を演算して、フィン（３）の駆動装置
（７）を自動制御する請求項１の高層建物の風荷重低減
装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10024993A JPH06288120A (ja) | 1993-04-02 | 1993-04-02 | 高層建物の風荷重低減装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10024993A JPH06288120A (ja) | 1993-04-02 | 1993-04-02 | 高層建物の風荷重低減装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06288120A true JPH06288120A (ja) | 1994-10-11 |
Family
ID=14268961
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10024993A Pending JPH06288120A (ja) | 1993-04-02 | 1993-04-02 | 高層建物の風荷重低減装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06288120A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007320685A (ja) * | 2006-05-31 | 2007-12-13 | Hitachi Ltd | エレベーター装置 |
| US7836642B2 (en) | 2004-07-26 | 2010-11-23 | Renscience Ip Holdings Inc. | Roof edge windscreen |
| US7866095B2 (en) | 2004-09-27 | 2011-01-11 | Renscience Ip Holdings Inc. | Roof edge vortex suppressor |
| CN109898678A (zh) * | 2019-04-16 | 2019-06-18 | 同济大学建筑设计研究院(集团)有限公司 | 建筑物结构及翼板组件 |
| WO2022216001A1 (ko) * | 2021-04-06 | 2022-10-13 | 주식회사 포스코 | 부유식 플랫폼 및 이를 구비하는 부유식 해상 풍력발전장치 |
-
1993
- 1993-04-02 JP JP10024993A patent/JPH06288120A/ja active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7836642B2 (en) | 2004-07-26 | 2010-11-23 | Renscience Ip Holdings Inc. | Roof edge windscreen |
| US7866095B2 (en) | 2004-09-27 | 2011-01-11 | Renscience Ip Holdings Inc. | Roof edge vortex suppressor |
| US8161692B2 (en) | 2004-09-27 | 2012-04-24 | Renscience Ip Holdings, Inc. | Roof edge vortex suppressor |
| JP2007320685A (ja) * | 2006-05-31 | 2007-12-13 | Hitachi Ltd | エレベーター装置 |
| CN109898678A (zh) * | 2019-04-16 | 2019-06-18 | 同济大学建筑设计研究院(集团)有限公司 | 建筑物结构及翼板组件 |
| WO2022216001A1 (ko) * | 2021-04-06 | 2022-10-13 | 주식회사 포스코 | 부유식 플랫폼 및 이를 구비하는 부유식 해상 풍력발전장치 |
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