JPH06287543A - ガスケット用シート材 - Google Patents

ガスケット用シート材

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JPH06287543A
JPH06287543A JP9196492A JP9196492A JPH06287543A JP H06287543 A JPH06287543 A JP H06287543A JP 9196492 A JP9196492 A JP 9196492A JP 9196492 A JP9196492 A JP 9196492A JP H06287543 A JPH06287543 A JP H06287543A
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carbon black
sheet material
fiber
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Shunji Nakamura
俊二 中村
Katsumi Watanabe
勝美 渡辺
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 応力緩和特性が良好で、かつ優れた圧縮・復
元特性およびシール性を有するガスケット用シート材を
提供する。 【構成】 無機繊維または有機繊維あるいはこの両者か
らなる基材繊維に、無機質充填材として、カーボンブラ
ックおよび粘土を加えた組成物でシート材を構成する。
カーボンブラックは、シート材の中で自らのストラクチ
ャー構造を維持し、骨格を作る役割を果たし、このスト
ラクチャー構造がその他の原材料と絡まり合い、微細な
空隙をもつ網目構造を形成する。この微細な空隙がシー
ト材の弾力性を生み、圧縮・復元性に優れ、かつ応力緩
和特性が良好なシート材を形成する要因となる。また、
カーボンブラックと粘土を混合使用することにより、上
記特性を維持したままシール性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車、船舶、化学工
業、各種機器などに用いられるガスケット用シート材の
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】ガスケット用シート材を製造する研究は
盛んに行なわれている。例えば、特開昭63−1799
90号公報および特開昭63−182499号公報に
は、無機繊維または有機繊維あるいは両者から成る基材
繊維に、無機質充填材としてタルク、クレー、グラファ
イト、カオリン、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウ
ム、バーミキュライト、珪藻土、ウオラストナイト、ゼ
オライト、膨張黒鉛などを用いることが開示されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来のガスケット用シート材にあっては、高温用
ガスケット材に要求される性能や条件を充分に満足する
ものが得られていない。即ち、上記ガスケット用シート
材においては、ガスケットやパッキンとして要求される
応力緩和特性が被熱によって著しく低下し、これらの性
能低下に起因してガスケット締め付け残留応力の低下
と、内部流体漏れ(実体漏れ、接面漏れ)の発生につな
がるという問題がある。
【0004】また、エンジンのシリンダーヘッドガスケ
ットに見られるような振動や歪み及び膨張・収縮などが
発生するような動的状況に使用される場合には、圧縮・
復元特性が劣るため、接合面の動きに追従できず、低締
め付け面圧部でのシール性を確保できないという問題も
ある。
【0005】
【発明の目的】本発明は、上記の問題に鑑みてなされた
ものであって、応力緩和特性が良好で、かつ優れた圧縮
・復元特性およびシール性を有するガスケット用シート
材を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、基材繊維
に添加する無機質充填材として、カーボンブラックおよ
び粘土の特性に着目し、これを充填材として使用するこ
とにより、ガスケット用シート材に要求される圧縮・復
元特性、応力緩和特性およびシール特性が増大すること
を見出し、その知見に基づいて本発明を完成したもので
ある。
【0007】即ち、本願の第1の発明によるガスケット
用シート材は、無機繊維または有機繊維あるいは、この
両者からなる基材繊維、有機結合材、カーボンブラック
10〜50重量%およびその他の無機質充填材から成る
ことを要旨としている。さらに、本願の第2の発明によ
るガスケット用シート材は、無機繊維または有機繊維あ
るいは、この両者からなる基材繊維、有機結合材、カー
ボンブラック10〜50重量%、粘土5〜85重量%お
よびその他の無機質充填材から成ることを要旨としてい
る。
【0008】本発明における粘土とは、可塑性の比較的
大きいもの、例えば木節粘土、ボールクレー、ガイロメ
粘土などが適している。また、その他の無機質充填材と
してはタルク、クレーグラファイト、カオリン、ケイ酸
マグネシウム、ケイ酸カルシウム、バーミキュライト、
珪藻土、ウオラストナイト、ゼオライト、膨脹黒鉛、セ
ピオライト等が使用できる。
【0009】
【作用】前記構成のガスケット用シート材において、無
機質充填材として配合されたカーボンブラックは、シー
ト材の中で自らのストラクチャー構造を維持し、骨格を
作る重要な役割を有している。この独特のストラクチャ
ー構造がその他の原材料と絡まり合い、微細な空隙をも
つ網目構造が形成される。この微細な空隙がシート材の
弾力性を生み、圧縮・復元特性に優れ、かつ応力緩和特
性が良好なシート材を形成する要因となっている。
【0010】また、無機質充填材としてカーボンブラッ
クと粘土を混合使用することにより、上記特性を維持し
たままシール性が大幅に向上するシート材が得られる。
粘土は可塑性が大きいため、応力緩和特性を必要とする
用途への応用は一般に困難なものとされていたが、カー
ボンブラックと混合使用することにより、欠点とされて
いた可塑性がカーボンブラックの網目構造で保護され、
粘土の持つ保水性をシール特性に生かすことができる。
また、水分を含んだ粘土は適度の膨潤をすることで締め
付け圧力は相対的に増大し、低締め付け圧でのシール性
が確保される。
【0011】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例に基づい
て具体的に説明する。本発明のガスケット用シート材
は、カーボンブラック、粘土、その他無機質充填材、有
機結合材および繊維材料の水分散スラリーを調製し、こ
れを長網式抄造機や円網式抄造機などによる通常の抄造
法によって抄造することにより得られる。
【0012】上記によって得られたガスケット用シート
材は、図1に示した構造模式図のように、カーボンブラ
ックのストラクチャー構造が三次元網目構造をなし、そ
の隙間に粘土またはその他無機質充填材が詰まった構造
となっている。
【0013】実施例(1) 繊維材料10重量%、カーボンブラック20重量%、カ
オリン65重量%、NBRラテックス5重量%よりなる
組成物を用い、上記方法によりガスケット用シート材を
得た。
【0014】実施例(2) 繊維材料10重量%、カーボンブラック30重量%、カ
オリン55重量%、NBRラテックス5重量%よりなる
組成物を用いて、実施例(1)と同様にしてガスケット
用シート材を得た。
【0015】実施例(3) 繊維材料10重量%、カーボンブラック30重量%、木
節粘土55重量%、NBRラテックス5重量%よりなる
組成物を用いて、実施例(1)と同様にしてガスケット
用シート材を得た。
【0016】実施例(4) 繊維材料10重量%、平均粒径21mμのカーボンブラ
ック30重量%、木節粘土55重量%、アクリルエマル
ジョン5重量%よりなる組成物を用いて、実施例(1)
と同様にしてガスケット用シート材を得た。
【0017】実施例(5) 繊維材料10重量%、平均粒径30mμのカーボンブラ
ック30重量%、木節粘土55重量%、アクリルエマル
ジョン5重量%よりなる組成物を用いて、実施例(1)
と同様にしてガスケット用シート材を得た。
【0018】実施例(6) 繊維材料10重量%、平均粒径41mμのカーボンブラ
ック30重量%、木節粘土55重量%、アクリルエマル
ジョン5重量%よりなる組成物を用いて、実施例(1)
と同様にしてガスケット用シート材を得た。
【0019】実施例(7) 繊維材料10重量%、平均粒径84mμのカーボンブラ
ック30重量%、木節粘土55重量%、アクリルエマル
ジョン5重量%よりなる組成物を用いて、実施例(1)
と同様にしてガスケット用シート材を得た。
【0020】実施例(8) 繊維材料10重量%、平均粒径94mμのカーボンブラ
ック30重量%、木節粘土55重量%、アクリルエマル
ジョン5重量%よりなる組成物を用いて、実施例(1)
と同様にしてガスケット用シート材を得た。
【0021】比較例(1) 繊維材料10重量%、カオリン82重量%、NBRラテ
ックス8重量%よりなる組成物を用いて、実施例(1)と
同様にしてガスケット用シート材を得た。
【0022】比較例(2) 繊維材料10重量%、カオリン85重量%、NBRラテ
ックス5重量%よりなる組成物を用いて、実施例(1)と
同様にしてガスケット用シート材を得た。
【0023】各実施例(1)〜(8)および各比較例
(1),(2)に記載した組成物を用いて円網式抄造機
により得られた0.8mm厚さのシート材を0.25mm厚
さのフック立て鋼板の両側に貼合わせ、1.25mm厚さ
のガスケットを得た。次に得られたガスケットの密度、
圧縮・復元率、応力緩和率、シール性を下記試験に基づ
いて求めた。
【0024】ガスケットの圧縮・復元率:JIS R3
453(石綿ジョイントシート)の試験方法に準じて求
めた。 ガスケットの応力緩和率:ASTM−F38−80の試
験方法に準じた装置に、10mm×32mmに打ち抜いた試
験片をセットし、締め付け圧210kgf/cm2で締め付
け、温度200℃で22時間処理後冷却し、応力緩和を
測定した。
【0025】ガスケットのシール性:外径80mm、内径
64mmのドーナツ型に打ち抜いた試料をフランジにはさ
み、所定の締め付け面圧で締め、試料の内側にラジエー
タ冷却水の50%水溶液を満たし、これに所定の内圧を
加え、内液の漏れを確認した。締め付け面圧と内圧の条
件は以下に示す通りである。 条件1…締め付け面圧50kgf/cm2、内圧1〜8kgf/c
m2、各圧力10分間保持 条件2…締め付け面圧100kgf/cm2、内圧5kgf/cm2
30分毎確認 条件3…締め付け面圧50kgf/cm2、内圧8kgf/cm2、3
0分毎確認
【0026】上記実施例および比較例の性能試験の結果
を下記の表1に示す。表1の試験結果に示すように、カ
ーボンブラックを使用したガスケット用シート材は、そ
の添加量に応じて圧縮・復元特性、シール特性の向上が
認められる。さらに、カーボンブラックと木節粘土を混
合使用したガスケット用シート材では、シール特性に著
しい向上が認められる。
【0027】また、実施例(4)〜(8)に示すよう
に、カーボンブラックの平均粒径を選択することにより
圧縮・復元特性およびシール特性を変化させることがで
きる。なお、本発明によるガスケット用シート材は、フ
ック立て鋼板に貼合わせて構成するシート材への使用に
限定されるものではなく、渦巻ガスケット用ペーパー、
金属被覆ガスケットやフッ素樹脂シート被覆ガスケット
の中芯材などにも有用である。
【0028】
【表1】
【0029】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
カーボンブラックおよび粘土の特性に着目し、それをガ
スケット用シート材組成物の充填材として使用したの
で、ガスケット用シート材に要求される圧縮・復元特
性、応力緩和特性およびシール特性を大幅に向上改善さ
せることができる。
【0030】特に、液体シール性を目的とするガスケッ
トにおいては、ガスケット締め付け残留応力と内部流体
のシール圧に密接な相関関係があるが、本発明によれ
ば、いかなる締め付け面圧においても良好なシール特性
を発揮し、かつ応力緩和特性が高温に至るまで発揮させ
ることができるので、高水準でのガスケット締め付け残
留応力を確保し、初期シール性の経時変化を防ぐことが
可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるガスケット用シート材の構成模式
図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機繊維または有機繊維あるいは、この
    両者からなる基材繊維、有機結合材、カーボンブラック
    10〜50重量%およびその他の無機質充填材から成る
    ことを特徴とするガスケット用シート材。
  2. 【請求項2】 無機繊維または有機繊維あるいは、この
    両者からなる基材繊維、有機結合材、カーボンブラック
    10〜50重量%、粘土5〜85重量%およびその他の
    無機質充填材から成ることを特徴とするガスケット用シ
    ート材。
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JPS59100182A (ja) * 1982-11-12 1984-06-09 テイ−アンドエヌ・マテリアルズ・リサ−チ・リミテツド 非石綿可撓性シ−ト材料およびそれよりなるガスケツト

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