JPH06287496A - 偽造防止印刷インキ - Google Patents
偽造防止印刷インキInfo
- Publication number
- JPH06287496A JPH06287496A JP7308593A JP7308593A JPH06287496A JP H06287496 A JPH06287496 A JP H06287496A JP 7308593 A JP7308593 A JP 7308593A JP 7308593 A JP7308593 A JP 7308593A JP H06287496 A JPH06287496 A JP H06287496A
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- JP
- Japan
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- ink
- printing
- rosin
- eraser
- printing ink
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】消しゴムで擦ることによりインキ皮膜が擦りと
られる機能とインキ消し等の脱色剤により変色もしくは
脱色される機能とを有する偽造防止印刷インキを提供す
る。 【構成】バインダー成分としてロジンもしくはロジン変
性樹脂を含有し、着色剤として酸性染料を含有すること
を特徴とする偽造防止印刷インキ。
られる機能とインキ消し等の脱色剤により変色もしくは
脱色される機能とを有する偽造防止印刷インキを提供す
る。 【構成】バインダー成分としてロジンもしくはロジン変
性樹脂を含有し、着色剤として酸性染料を含有すること
を特徴とする偽造防止印刷インキ。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は有価証券類，通帳，乗車
券，入場券，投票用紙等偽造されることにより財産権が
侵害される恐れのある印刷物において、偽造を防止する
ことを目的とした印刷インキに関する。更に詳しくは、
紙などの基材に地紋、彩紋等を印刷する印刷インキにお
いて、消しゴムで擦ることによりインキ皮膜が擦りとら
れる機能とともに、脱色剤によって変色もしくは脱色さ
れる２種類の機能を有する偽造防止印刷インキに関す
る。
券，入場券，投票用紙等偽造されることにより財産権が
侵害される恐れのある印刷物において、偽造を防止する
ことを目的とした印刷インキに関する。更に詳しくは、
紙などの基材に地紋、彩紋等を印刷する印刷インキにお
いて、消しゴムで擦ることによりインキ皮膜が擦りとら
れる機能とともに、脱色剤によって変色もしくは脱色さ
れる２種類の機能を有する偽造防止印刷インキに関す
る。
【０００２】
【従来の技術】有価証券類において偽造を防止する手段
として、従来、種々の方法が考案されてきた。 例え
ば、印刷による偽造防止策としては、下記のようなもの
がある。 小切手などの金額座の部分や名前などを記入する部分
に下刷りに淡い色を印刷しておき、この印刷物に消しゴ
ムで数字や文字，名前などを消して改ざんした場合、下
刷の地紋が消色もしくは変色機能をインキに付与させる
方法。 無色のインキを用いて肉眼では判別できないようなか
くし印刷を行いインキ消し液により、かくし印刷部分が
発色もしくは変色機能をインキに付与させる方法。
として、従来、種々の方法が考案されてきた。 例え
ば、印刷による偽造防止策としては、下記のようなもの
がある。 小切手などの金額座の部分や名前などを記入する部分
に下刷りに淡い色を印刷しておき、この印刷物に消しゴ
ムで数字や文字，名前などを消して改ざんした場合、下
刷の地紋が消色もしくは変色機能をインキに付与させる
方法。 無色のインキを用いて肉眼では判別できないようなか
くし印刷を行いインキ消し液により、かくし印刷部分が
発色もしくは変色機能をインキに付与させる方法。
【０００３】上記の方法は、一つの改ざん手段に対して
は有効であるが、他の改ざんでは殆ど効果がないという
ように、それぞれ一長一短があった。例えば、の方法
は、消しゴムを使用して改ざんした場合は直ちに判別で
きるが、インキ消しを使用して改ざんした場合には判別
できないという問題点を有していた。又、従来の偽造防
止印刷インキは、水を使用しない活版あるいは樹脂版に
よる凸版印刷方式が主流であったが、平版印刷方式によ
り印刷可能な偽造防止印刷インキも望まれている。
は有効であるが、他の改ざんでは殆ど効果がないという
ように、それぞれ一長一短があった。例えば、の方法
は、消しゴムを使用して改ざんした場合は直ちに判別で
きるが、インキ消しを使用して改ざんした場合には判別
できないという問題点を有していた。又、従来の偽造防
止印刷インキは、水を使用しない活版あるいは樹脂版に
よる凸版印刷方式が主流であったが、平版印刷方式によ
り印刷可能な偽造防止印刷インキも望まれている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、消しゴムで
擦ることによりインキ皮膜が擦りとられる機能とインキ
消し等の脱色剤により変色もしくは脱色される機能とを
有する偽造防止印刷インキを提供することを目的として
いる。
擦ることによりインキ皮膜が擦りとられる機能とインキ
消し等の脱色剤により変色もしくは脱色される機能とを
有する偽造防止印刷インキを提供することを目的として
いる。
【０００５】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、バ
インダー成分としてロジンもしくはロジン変性樹脂を含
有し、着色剤として酸性染料を含有することを特徴とす
る偽造防止印刷インキに関する。
インダー成分としてロジンもしくはロジン変性樹脂を含
有し、着色剤として酸性染料を含有することを特徴とす
る偽造防止印刷インキに関する。
【０００６】本発明における着色剤としては、インキ消
しや脱色剤によって脱色もしくは変色する染料である。
脱色剤とは従来からのインキ消し、消去可能なサインペ
ン等の筆記用具に対して用いられるものであり、主とし
てハイドロサルファイト、次亜鉛素酸ナトリウム等の塩
基性還元剤もしくは酸性酸化剤を含み、さらに塩基性化
合物もしくは酸性化合物を含有するものがある。これら
各種脱色剤に対して脱色もしくは変色する酸性染料が本
発明の着色剤として用いられる。好ましくは耐光性を初
めとした印刷後の経時における耐性が優れており、更に
は印刷時においても凸版印刷や樹脂版を使用したドライ
オフセット印刷の他に水を用いた平版印刷をも考慮した
場合、耐水性の優れたレーキ化された染料が着色剤とし
て使用される。
しや脱色剤によって脱色もしくは変色する染料である。
脱色剤とは従来からのインキ消し、消去可能なサインペ
ン等の筆記用具に対して用いられるものであり、主とし
てハイドロサルファイト、次亜鉛素酸ナトリウム等の塩
基性還元剤もしくは酸性酸化剤を含み、さらに塩基性化
合物もしくは酸性化合物を含有するものがある。これら
各種脱色剤に対して脱色もしくは変色する酸性染料が本
発明の着色剤として用いられる。好ましくは耐光性を初
めとした印刷後の経時における耐性が優れており、更に
は印刷時においても凸版印刷や樹脂版を使用したドライ
オフセット印刷の他に水を用いた平版印刷をも考慮した
場合、耐水性の優れたレーキ化された染料が着色剤とし
て使用される。
【０００７】本発明の酸性染料としては、ナフトールア
ゾ染料に代表されるモノアゾ系染料やジスアゾ系染料、
他にアントラキノン系染料やトリフェニルメタン系等、
水酸基、スルフォン基を有する、もしくは置換されても
よいアミノ基を有するアゾ染料等の化合物が好ましい。
ゾ染料に代表されるモノアゾ系染料やジスアゾ系染料、
他にアントラキノン系染料やトリフェニルメタン系等、
水酸基、スルフォン基を有する、もしくは置換されても
よいアミノ基を有するアゾ染料等の化合物が好ましい。
【０００８】本発明で好ましく使用されるナフトールア
ゾ系染料の例としては、アミドナフトールレッドＧ、ア
ミドナフトールレッド６Ｂ、アマランス、ニューコクシ
ン、サンセットイエローＦＣＦ、及びこれらのアルミニ
ウムレーキ化合物等がある。トリフェニルメタン系染料
の例としては、キシレンブルーＶＳ、ブリリアントブル
ーＦＣＦ、ファーストグリーンＦＣＦ等がある。他にエ
リスロシン、フロキシン、ローズベンガル、タートラジ
ン、インジゴーカーミン、及びこれらのアルミニウムレ
ーキ化合物がある。
ゾ系染料の例としては、アミドナフトールレッドＧ、ア
ミドナフトールレッド６Ｂ、アマランス、ニューコクシ
ン、サンセットイエローＦＣＦ、及びこれらのアルミニ
ウムレーキ化合物等がある。トリフェニルメタン系染料
の例としては、キシレンブルーＶＳ、ブリリアントブル
ーＦＣＦ、ファーストグリーンＦＣＦ等がある。他にエ
リスロシン、フロキシン、ローズベンガル、タートラジ
ン、インジゴーカーミン、及びこれらのアルミニウムレ
ーキ化合物がある。
【０００９】本発明の着色剤は、印刷インキ中に５〜５
０重量％含有して使用される。インキバインダー成分と
しては平版も含めた印刷適性と消しゴムによる消色性、
すなわち消しゴムにより擦ると基材から用意に離脱しや
すい樹脂類を用いることが好ましい。この樹脂類として
は、ロジンもしくはロジン変性アルキッド樹脂、ロジン
変性フェノール樹脂等のロジン変性樹脂がある。ロジン
変性樹脂とした場合、変性樹脂中に占めるロジンの含有
量は３０〜８５重量％である。
０重量％含有して使用される。インキバインダー成分と
しては平版も含めた印刷適性と消しゴムによる消色性、
すなわち消しゴムにより擦ると基材から用意に離脱しや
すい樹脂類を用いることが好ましい。この樹脂類として
は、ロジンもしくはロジン変性アルキッド樹脂、ロジン
変性フェノール樹脂等のロジン変性樹脂がある。ロジン
変性樹脂とした場合、変性樹脂中に占めるロジンの含有
量は３０〜８５重量％である。
【００１０】本発明の印刷インキ中は上記成分の他に、
印刷インキを調整するための溶剤、植物油類を配合す
る。溶剤は、モーターオイル等の鉱物油やスピンドル油
等の高沸点石油留分があり、植物油類としては、大豆
油、ナタネ油、ヒマシ油等の半乾性油類、又はアマニ
油、キリ油等の乾性油類がある。半乾性油，乾性油類
は、そのインキ中の含有量が多いと消しゴムによって容
易に基材から離脱する機能が失われるので好ましくなく
が、印刷機上での安定性などの印刷適性を考慮すると、
印刷インキ中０〜１０重量％、好ましくは２〜８重量％
を含有させることがよい。
印刷インキを調整するための溶剤、植物油類を配合す
る。溶剤は、モーターオイル等の鉱物油やスピンドル油
等の高沸点石油留分があり、植物油類としては、大豆
油、ナタネ油、ヒマシ油等の半乾性油類、又はアマニ
油、キリ油等の乾性油類がある。半乾性油，乾性油類
は、そのインキ中の含有量が多いと消しゴムによって容
易に基材から離脱する機能が失われるので好ましくなく
が、印刷機上での安定性などの印刷適性を考慮すると、
印刷インキ中０〜１０重量％、好ましくは２〜８重量％
を含有させることがよい。
【００１１】本発明の偽造防止印刷インキを調整するに
はロジン又はロジン変性樹脂、溶剤、植物油等を加熱溶
解して得られるビヒクル類と酸性染料及び活性剤、乾燥
促進剤等の補助剤等を、三本ロールミル、ボールミル等
の各種練肉機械によって常法により練肉することにより
製造することができる。
はロジン又はロジン変性樹脂、溶剤、植物油等を加熱溶
解して得られるビヒクル類と酸性染料及び活性剤、乾燥
促進剤等の補助剤等を、三本ロールミル、ボールミル等
の各種練肉機械によって常法により練肉することにより
製造することができる。
【００１２】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。実施例における「部」は重量部を表す。 実施例１ ロジン ３０ 部 アマニ油 ５ 部 モーターオイル ２５ 部 インジゴーカーミン ２５ 部 白艶華 １５ 部
る。実施例における「部」は重量部を表す。 実施例１ ロジン ３０ 部 アマニ油 ５ 部 モーターオイル ２５ 部 インジゴーカーミン ２５ 部 白艶華 １５ 部
【００１３】上記組成にて試作したインキを印刷し、別
版にて上記インキに色合わせをした一般油性インキと２
版にて絵柄を構成させる。印刷は平版（ＰＳ版) による
オフセット印刷にて行ったが、印刷適性は良好であっ
た。以下同様にして表１に示す処方によりインキを調整
し、オフセット印刷により絵柄を構成させた印刷サンプ
ルを得た。
版にて上記インキに色合わせをした一般油性インキと２
版にて絵柄を構成させる。印刷は平版（ＰＳ版) による
オフセット印刷にて行ったが、印刷適性は良好であっ
た。以下同様にして表１に示す処方によりインキを調整
し、オフセット印刷により絵柄を構成させた印刷サンプ
ルを得た。
【００１４】
【表１】
【００１５】比較例１ ＴＲ２００（星光化学社製ロジン変性フェノール樹脂、樹脂中のロジン量約４５ 重量％） ３０部 アラキード５３５０（荒川化学製アルキッドワニス） １０部 大豆油 ３ 部 モーターオイル ３５ 部 ファーストグリーンＦＣＦ ７ 部 白艶華 １５ 部
【００１６】比較例２ ロジン ３０ 部 アマニ油 １３ 部 モーターオイル ３０ 部 アマランス １２ 部 白艶華 １５ 部
【００１７】得られたサンプルに関して、インキ消し液
（ＧＡＮＧＹ インキ消し液No. 500)の（酸性液）と
（アルカリ性液）を両方、または一方を塗布するとと
もに、別の箇所を消しゴムで擦り、サンプルの脱色、変
色状態を観察した。各実施例のインキはいずれも、イン
キ消し液で脱色または変色が認められ、消しゴムに対し
ては擦りとられてほとんど消色しているを確認した。こ
れに対し、一般油性インキで印刷した部分はインキ消し
液, 消しゴムの両者に関して変化がほとんど認められな
かった。また、比較例１、及び比較例２のインキはイン
キ消し液に対しては脱色がみとめられたが、消しゴムに
対しては擦りとられることはなかった。
（ＧＡＮＧＹ インキ消し液No. 500)の（酸性液）と
（アルカリ性液）を両方、または一方を塗布するとと
もに、別の箇所を消しゴムで擦り、サンプルの脱色、変
色状態を観察した。各実施例のインキはいずれも、イン
キ消し液で脱色または変色が認められ、消しゴムに対し
ては擦りとられてほとんど消色しているを確認した。こ
れに対し、一般油性インキで印刷した部分はインキ消し
液, 消しゴムの両者に関して変化がほとんど認められな
かった。また、比較例１、及び比較例２のインキはイン
キ消し液に対しては脱色がみとめられたが、消しゴムに
対しては擦りとられることはなかった。
【００１８】
【発明の効果】本発明の偽造防止印刷インキは、ロジン
もしくはロジン変性樹脂をバインダー成分として使用す
ることによる消しゴムで擦ることによりインキ皮膜が擦
りとられる機能と、酸性染料を使用することによるイン
キ消し等の脱色剤により変色もしくは脱色される機能の
２種類の偽造防止機能を兼ね備えているため、有価証券
類，通帳，乗車券，入場券，投票用紙等偽造されること
により財産権が侵害される恐れのある印刷物の偽造防止
効果が一層信頼性のあるものとなった。
もしくはロジン変性樹脂をバインダー成分として使用す
ることによる消しゴムで擦ることによりインキ皮膜が擦
りとられる機能と、酸性染料を使用することによるイン
キ消し等の脱色剤により変色もしくは脱色される機能の
２種類の偽造防止機能を兼ね備えているため、有価証券
類，通帳，乗車券，入場券，投票用紙等偽造されること
により財産権が侵害される恐れのある印刷物の偽造防止
効果が一層信頼性のあるものとなった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 広瀬 真 東京都台東区台東一丁目５番１号 凸版印 刷株式会社内
Claims (1)
- 【請求項１】 バインダー成分としてロジンもしくはロ
ジン変性樹脂を含有し、着色剤として酸性染料を含有す
ることを特徴とする偽造防止印刷インキ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7308593A JPH06287496A (ja) | 1993-03-31 | 1993-03-31 | 偽造防止印刷インキ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7308593A JPH06287496A (ja) | 1993-03-31 | 1993-03-31 | 偽造防止印刷インキ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06287496A true JPH06287496A (ja) | 1994-10-11 |
Family
ID=13508148
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7308593A Pending JPH06287496A (ja) | 1993-03-31 | 1993-03-31 | 偽造防止印刷インキ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06287496A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010077436A (ja) * | 1996-04-29 | 2010-04-08 | Sicpa Holding Sa | 機密保護書類を印刷するための滲出性インク |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS58157873A (ja) * | 1982-03-15 | 1983-09-20 | Toppan Printing Co Ltd | 改「ざん」防止用印刷インキ |
-
1993
- 1993-03-31 JP JP7308593A patent/JPH06287496A/ja active Pending
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS58157873A (ja) * | 1982-03-15 | 1983-09-20 | Toppan Printing Co Ltd | 改「ざん」防止用印刷インキ |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010077436A (ja) * | 1996-04-29 | 2010-04-08 | Sicpa Holding Sa | 機密保護書類を印刷するための滲出性インク |
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