JPH06287269A - ブロックイソシアナート及びこれを必須成分とする一液型熱硬化性組成物 - Google Patents

ブロックイソシアナート及びこれを必須成分とする一液型熱硬化性組成物

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JPH06287269A
JPH06287269A JP5073529A JP7352993A JPH06287269A JP H06287269 A JPH06287269 A JP H06287269A JP 5073529 A JP5073529 A JP 5073529A JP 7352993 A JP7352993 A JP 7352993A JP H06287269 A JPH06287269 A JP H06287269A
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blocking agent
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isocyanate
polyisocyanate
block isocyanate
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JP5073529A
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English (en)
Inventor
Taketoshi Usui
健敏 臼井
Yoshiyuki Asahina
芳幸 朝比奈
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】ヘキサメチレンジイソシアナート、イソホロン
ジイソシアナート等の脂肪族または脂環族ジイソシアナ
ートから誘導されるイソシアヌレート変性ポリイソシア
ナート等のイソシアナート基をオキシム系化合物と活性
メチレン系化合物の2種の化合物でブロックしたブロッ
クポリイソシアナートであり、これを必須成分とするポ
リウレタン系一液型熱硬化性組成物。 【効果】本発明のブロックイソシアナートを用いたポリ
ウレタン系一液型熱硬化性組成物は、ポリウレタンの耐
候性、可撓性、耐薬品性の優れた性能に加え、熱等によ
る黄変がなく、かつ比較的低温で硬化させることが出
来、例えば外観を重要視する自動車のボディー及びプラ
スチック用の塗料として優れた性能を発揮する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はブロックイソシアナート
及び一液型熱硬化性組成物、更に詳しくは低温硬化性と
加熱黄変性に共に優れた塗膜をあたえるブロックイソシ
アナート及びそれを用いた一液型熱硬化性組成物に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリウレタン樹脂塗料は、非常に
優れた耐摩耗性、耐薬品性、耐汚染性を有している上
に、脂肪族または脂環族イソシアナートより誘導された
ポリイソシアナートを用いたポリウレタン樹脂塗料は更
に耐候性に優れ、その需要は増加する傾向にある。しか
しながら、一般にポリウレタン樹脂塗料は二液性である
ため使用には極めて不便であった。すなわち、通常のウ
レタン塗料はポリオール成分とポリイソシアナート成分
の二成分からなり、別々に貯蔵し、塗装時に両成分を混
合する必要がある。また、一旦混合した塗料は数時間〜
数日間でゲル化して使用できなくなるのが現状である。
このことは、自動車、建築あるいは、弱電気塗装の様な
ライン塗装を行う分野においては自動塗装を行うことを
極めて困難にしている。更に、作業終了後の塗装機及び
塗装槽の洗浄を充分に行う必要があるので作業効率は著
しく低下する。
【0003】従来前記の欠点を改善するために、活性な
イソシアナート基のすべてを活性水素含有化合物(以
下、ブロック剤と記す)で封鎖したブロックイソシアナ
ートを用いることが提案されている。このブロックイソ
シアナートは、常温ではポリオールとは反応しないが、
比較的高温ではブロック剤を解離し活性なイソシアナー
ト基が再生されポリオールと反応し架橋反応が起こる性
質を有する。
【0004】しかしながら前記ブロックイソシアナート
は架橋温度が高いか、また低い場合にはそれを用いた塗
膜の黄変が大きいのが現状である。例えば、特開昭60
−149572号公報に活性メチレン系化合物で封鎖さ
れたブロックイソシアナートが記載されており、120
℃という低温で焼付けされている。焼付け温度はある程
度まで改良されたもののこの種の化合物をブロック剤と
して用いると塗膜の黄変が大きく、本来外観を向上させ
る目的で用いられる塗料の機能を著しく低下させてい
る。
【0005】また黄変の低いブロックイソシアナートと
して例えば特開平2−620号公報にオキシム系化合物
で封鎖されたブロックイソシアナートが記載されている
がこれらのブロックイソシアナートは実施例に記載され
ている様に高い焼付け温度が必要であり、エネルギー的
に不利であるばかりでなく、基材の耐熱性が必要であり
その用途が限定されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は硬化温度が低
く、かつ黄変の低いブロックイソシアナート及びそれを
用いた塗料組成物の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ポリイソシアナー
トをオキシム系化合物及び活性メチレン系化合物からな
るブロック剤で封鎖したブロックイソシアナートを用い
ることで上記課題が解決できることを見いだし本発明に
至った。
【0008】即ち、本発明は、脂肪族または脂環族ジイ
ソシアナートから誘導されたポリイソシアナートをオキ
シム系化合物及び活性メチレン系化合物からなるブロッ
ク剤で封鎖したブロックイソシアナートであり、オキシ
ム系化合物からなるブロック剤でブロックしたイソシア
ナート基(A)と活性メチレン系化合物からなるブロッ
ク剤で封鎖したイソシアナート基(B)との割合(A)
/(B)が10/90〜90/10である上記ブロック
イソシアナート、および多価ヒドロキシ化合物と上記ブ
ロックイソシアナートを主成分とする一液型熱硬化性組
成物である。
【0009】以下本発明を更に詳しく述べる。本発明の
ブロックイソシアナートはポリイソシアナートのイソシ
アナート基をオキシム系化合物と活性メチレン系化合物
の両方を用いて公知の方法で反応させることによって得
られる。本発明に用いられるポリイソシアナートは脂肪
族または脂環族ジイソシアナートより誘導される。前記
の脂肪族ジイソシアナートとしては、炭素数4〜30の
ものが、脂環族ジイソシアナートとしては、炭素数8〜
30のものが好ましく、例えば、1,4−テトラメチレ
ンジイソシアナート、1,5−ペンタメチレンジイソシ
アナート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアナート
(以下HMDIと称す)、2,2,4(または2,4,
4)−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシア
ナート、リジンジイソシアナート、イソホロンジイソシ
アナート(以下IPDIと称す)、1,3−ビス(イソ
シアナートメチル)−シクロヘキサン、4,4’−ジシ
クロヘキシルメタンジイソシアナート、キシリレンジイ
ソシアナート、テトラメチルキシレンジイソシアナート
等を挙げることが出来る。中でも耐候性、工業的入手の
容易さから、HMDI、IPDIが好ましい。これら
は、単独で使用してもよく、2種以上混合して使用して
もよい。
【0010】前記のジイソシアナートより誘導されるポ
リイソシアナートとしては、例えばイソシアヌレート型
ポリイソシアナート、ビュレット型ポリイソシアナー
ト、ウレタン型ポリイソシアナート等がある。好ましく
は、耐候性、耐熱性に優れた、イソシアヌレート型ポリ
イソシアナートである。より好ましくは、平均官能基数
すなわち1分子中のイソシアナート基の数が3以上、重
量平均分子量が500以上であるイソシアヌレート型ポ
リイソシアナートである。この1分子中のイソシアナー
ト基の数が3未満であるとゲル分率(%)の低下を招く
(比較例9参照)。
【0011】イソシアヌレート型ポリイソシアナートを
合成する際、例えば特開昭57−47321号公報や特
開昭61−111371号公報等の様にヒドロキシル化
合物を用いて変性してもよい。変性に用いられるヒドロ
キシル化合物としては、例えば、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、フェノール等のモノヒドロキシ
ル化合物、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,3−ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキ
サンジオール、シクロヘキサンジオール、ネオペンチル
グリコール、2,2,4−トリメチル1,3−ペンタン
ジオール等のジヒドロキシル化合物、トリメチロールプ
ロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等の多価ヒ
ドロキシ化合物、アクリルポリオール類、ポリエステル
ポリオール類、ポリエーテルポリオール類、脂肪族炭化
水素ポリオール類、エポキシ樹脂類、フッ素ポリオール
類等のポリオール等がある。これらは、単独で使用して
も、2種以上の併用でもよい。
【0012】イソシアヌレート化反応は通常触媒が用い
られる。ここで用いられる触媒は、一般に塩基性を有す
るものが好ましく、例えば第4級アンモニウム塩やそれ
らの有機弱酸塩、アルキルカルボン酸のアルキル金属
塩、金属アルコラート、アミノシリル基含有化合物等が
ある。触媒濃度は、通常、イソシアナート化合物に対し
て10ppm〜1.0%の範囲から選択される。
【0013】反応は溶剤の有無に関わらず行うことが出
来る。溶剤を用いる場合、イソシアナート基に対して不
活性な溶剤を用いる必要がある。反応温度は、通常20
〜160℃、好ましくは40〜130℃である。反応が
目的の収率に達したならば、例えば、スルホン酸、燐酸
等により触媒を失活させ、反応を停止する。
【0014】未反応物と溶剤を除去し、イソシアヌレー
ト型ポリイソシアナートを得る。オキシム系ブロック剤
としては、例えばホルムアルドキシム、アセトアルドキ
シム、アセトンオキシム、メチルエチルケトキシム、シ
クロヘキサノンオキシム等があり、特にアセトンオキシ
ム、メチルエチルケトキシムが好ましい。活性メチレン
系ブロック剤としては、例えばマロン酸ジメチル、マロ
ン酸ジエチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、
アセチルアセトン等があり、特にアセト酢酸メチル、ア
セト酢酸エチルが好ましい。これらは、単独で使用して
もよく、2種以上混合して使用してもよい。
【0015】ブロックイソシアナート中の、オキシム系
ブロック剤でブロックしたイソシアナート基(A)と活
性メチレン系ブロック剤でブロックしたイソシアナート
基(B)との割合(A)/(B)は任意に選択すること
が出来るが、(A)/(B)が10/90より小さいと
耐加熱黄変性が低下し、90/10より大きいと活性メ
チレン系ブロック剤による低温反応性の効果がほとんど
現れなくなるので、(A)/(B)が10/90〜90
/10の間が好ましい。更に好ましくは30/70〜8
0/20の間である。
【0016】2種のブロック剤によるブロック化は、同
時に行っても良いし、一方のブロック剤で先にブロック
してから残った遊離イソシアナート基を他方のブロック
剤でブロックしても構わない。ブロック化反応は、溶剤
の存在の有無に関わらず行うことが出来る。溶剤を用い
る場合、イソシアナート基に対して不活性な溶剤を用い
る必要がある。ブロック化反応終了後はイソシアナート
基に対して活性な溶剤で希釈することが出来る。
【0017】ブロック化反応に際して、錫、亜鉛、鉛等
の有機金属塩及び3級アミン等を触媒として用いてもよ
い。ブロック化反応は、一般に−20〜150℃で行う
ことが出来るが、好ましくは0〜100℃である。10
0℃以上では副反応を起こす可能性があり、他方、あま
り低温になると反応速度が小さくなり不利である。実質
的に活性なイソシアナート基がなくなる様にブロックさ
れることが好ましい。
【0018】本発明の多価ヒドロキシル化合物は通常被
覆用に用いられるものであれば特に制限なく使用可能で
あり、少なくとも1分子中に2個以上の水酸基を含有す
る化合物である。この様なものの例としては、アクリル
ポリオール類、ポリエステルポリオール類、ポリエーテ
ルポリオール類、脂肪族炭化水素ポリオール類、エポキ
シ樹脂類、フッ素ポリオール類等が挙げられる。中でも
好ましいのはアクリルポリオール類、ポリエステルポリ
オール類、フッ素ポリオール類である。
【0019】このうち、アクリルポリオール類は、例え
ば、以下のような水酸基含有ビニルモノマーとその他の
モノマーから通常の方法により重合することが出来る。
水酸基含有ビニルモノマーとしては、例えば(メタ)ア
クリル酸ヒドロキシメチル、(メタ)アクリル酸ヒドロ
キシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、
(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル、N−メチロール
(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリルアミド、N、N−ジヒドロキシエチル(メ
タ)アクリルアミド等が挙げられる。その他のビニルモ
ノマーとしては、例えば(メタ)アクリル酸メチル、
(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピ
ル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル
酸iso−ブチル、(メタ)アクリル酸3−ベンジル、
(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸シク
ロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−ヘプチル、(メ
タ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−オク
チル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸
ラウリル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、
(メタ)アクリル酸2−エチルブチルなどの(メタ)ア
クリル酸のアルキルエステル;(メタ)アクリル酸、ク
ロトン酸、イタコン酸、フマール酸、マレイン酸などの
カルボキシル基含有モノマー;スチレン、ビニルトルエ
ン、グリシジルメタアクリレートなどが挙げられる。ま
た、該アクリルポリオール類は、水酸基価が20〜15
0好ましくは30〜100、酸価が0〜50、好ましく
は5〜20、重量平均分子量が3000〜10000
0、好ましくは5000〜30000の範囲であること
が望ましい。
【0020】ポリエステルポリオール類は、例えばフタ
ル酸及びその酸無水物、イソフタル酸、テレフタル酸、
トリメリット酸、及びその酸無水物、ヘキサヒドロフタ
ル酸及びその酸無水物、コハク酸、アジピン酸、ピメリ
ン酸、セバシン酸、ブラシリン酸などの多塩基酸成分と
例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,6
−ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、グリセ
リン、ペンタエリスリトール、トリシクロデカンジメタ
ノールなどのポリオール成分を常法に従い縮合重合させ
ることにより製造することが出来るものである。これら
のポリエステルポリオールは水酸基価20〜150、好
ましくは30〜130が適しており、酸価は50以下、
好ましくは5〜30が適している。
【0021】ポリエーテルポリオール類としては、例え
ばグリセリン、プロピレングリコール等の多価アルコー
ルの単独または、混合物に、エチレンオキサイド、プロ
ピレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドの単独ま
たは混合物を付加して得られるポリエーテルポリール
類、ポリテトラメチレングリコール類、更にアルキレン
オキサイドにエチレンジアミン、エタノールアミン類な
どの多官能化合物を反応させて得られるポリエーテルポ
リオル類及び、これらポリエーテル類を媒体としてアク
リルアミド等を重合して得られる、いわゆるポリマーポ
リオール類等が含まれる。
【0022】脂肪族炭化水素ポリオール類としては、例
えば末端水素基化ポリブタジエンやその水素添加物等が
挙げられる。エポキシ樹脂類としては、例えばノボラッ
ク型、β−メチルエピクロ型、環状オキシラン型、グリ
シジルエーテル型、グリコールエーテル型、脂肪族不飽
和化合物のエポキシ型、エポキシ化脂肪族エステル型、
多価カルボン酸エステル型、アミノグリシジル型、ハロ
ゲン化型、レゾルシン型等のエポキシ樹脂類及びこれら
エポキシ樹脂に塩基性アミノ化合物を反応させた樹脂が
挙げられる。
【0023】フッ素ポリオール類としては、例えば特開
昭57−34107号公報、特開昭61−275311
号公報等で開示されているフルオロオレフィン、シクロ
ヘキシルビニルエーテル、モノカルボン酸ビニルエステ
ル等の共重合体等が挙げられる。ブロックポリイソシア
ナートの潜在イソシアナート基と多価ヒドロキシル化合
物の水酸基のモル比は通常0.5〜2.5に設定され
る。
【0024】本発明の一液型熱硬化性組成物は、ブロッ
クポリイソシアナート以外の硬化剤を併用することが出
来る。その硬化剤としては、例えばメチル化メラミン、
メチロール化メラミン、ブチロール化メラミン等のメラ
ミン樹脂、メチル化尿素、ブチル化尿素等の尿素樹脂等
がある。本発明の組成物には、以下に示すような当該技
術分野で常用される原料が使用できる。例えば、キナク
リドン系、アゾ系、フタロシアニン系等の有機顔料、酸
化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、シリカ等の
無機顔料、その他、炭素系顔料、金属箔状顔料、防錆顔
料等の顔料、ヒンダードアミン系、ベンゾトリアゾール
系等の紫外線吸収剤、ヒンダードフェノール系、リン
系、イオウ系、セミカルバジド系等の酸化防止剤、ウレ
タン化(ブロック剤解離)触媒、レベリング剤、レオロ
ジーコントロール剤、顔料分散剤等の添加剤や溶剤等。
【0025】本発明組成物は、鋼板、表面処理鋼板等の
金属やプラスチック等の被塗物素材に直接塗布して用い
ることが出来る。また、通常の自動車塗装と同様に該被
塗物素材にプライマー/中塗りを施した塗膜面に本発明
の組成物をビヒクルとする塗料を上塗りとして、あるい
は、通常のソリッド塗料やメタリック塗料を上塗り塗装
した後に上塗りを保護するためのクリヤー塗料として用
いることが出来る。
【0026】本発明の組成物は、自動車上中塗り塗料、
プラスチック塗料、プレコートメタル用塗料等や、本発
明の組成物を水分散させることにより電着塗料等に用い
ることが出来る。本発明の組成物を自動車上塗り塗料と
して使用する場合の塗装方法は、例えば、本発明組成物
を15〜30秒(フォードカップ#4、20℃)程度の
塗装粘度に調節し、静電塗装、エアスプレーを用いて乾
燥膜厚で10〜60μm程度になるようにする。また焼
き付け硬化条件は、120〜180℃程度で10〜30
分間程度である。
【0027】
【実施例】本発明を実施例を挙げて、更に詳しく説明す
るが本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例中の「部」は重量基準である。 (黄変度△bの測定)デジタル自動測色色差計(スガ試
験機(株)製)で測定したb値の焼付け前塗膜のb値と
の差(増加分)を表す。 (ゲル分率の測定)硬化塗膜をアセトンに24時間浸漬
し、その時の重量残存率(%)を表す。
【0028】
【実施例1】撹拌機、温度計、還流冷却管を取り付けた
4ツ口フラスコにヘキサメチレンジイソシアナート(H
MDI)を原料としたイソシアヌレート型ポリイソシア
ナート化合物(旭化成工業(株)の商品名「デュラネー
トTPA−100」、平均官能基数3.2、重量平均分
子量680)100部、キシレン100部、2エチルヘ
キサン酸亜鉛0.1部を入れオイルバスで90℃に加熱
しアセト酢酸エチル7部を滴下し撹拌しながら反応させ
る。滴下終了3時間後には反応液のNCO%がほぼ理論
値の10.1%であった。次にフラスコをオイルバスか
ら出し降温後、メチルエチルケトキシム43部を温度が
60℃を越えないような早さで約1時間かけ分割添加し
た。赤外スペクトルによるイソシアナート基の吸収が消
失した事を確認しブロックイソシアナート(AB−1)
を得た(表1参照)。
【0029】次にこのブロックイソシアナート(AB−
1)を用いて塗料の調整を行った。ブロックイソシアナ
ート(AB−1)100部、アクリルポリオール(大日
本インキ化学工業(株)の商品名「アクリディックA−
801」、固形分50%、水酸基価50mgKOH/
g)239部、ジブチル錫ジラウレート0.9部を混合
し、酢酸エチル/トルエン/酢酸ブチル/キシレン/プ
ロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(重
量比30/30/20/15/5)からなるシンナーで
塗料粘度がフォードカップ#4で20秒になるように調
整した。これをエアースプレーガンで乾燥塗膜が50ミ
クロンになるように白色タイル、及びポリプロピレン板
に塗装し、室温で30分セッティング後、白色タイルは
160℃で1時間焼付けし、焼付け塗膜の黄変度b値を
測定した。ポリプロピレン板は120℃で30分間焼付
けしゲル分率を測定した。結果を表2に示す。
【0030】
【実施例2〜5】表1に示す仕込比で実施例1と同様に
してブロックイソシアナート(AB−2〜AB−5)を
得、表2に示す配合比で、実施例1と同様に塗膜を作成
し、黄変度とゲル分率の測定を行った。結果を表2に示
す。
【0031】
【実施例6】撹拌機、温度計、還流冷却管を取り付けた
4ツ口フラスコにイソホロンジイソシアナート(IPD
I)を原料としたイソシアヌレート型ポリイソシアナー
ト化合物(ヒュルス社の商品名「IPDI−T189
0」、平均官能基数3.3、重量平均分子量1370)
100部、キシレン95部、2エチルヘキサン酸亜鉛
0.1部を入れオイルバスで90℃に加熱しアセト酢酸
エチル27部を滴下し撹拌しながら反応させる。滴下終
了3時間後には反応液のNCO%がほぼ理論値の3.8
%であった。次にフラスコをオイルバスから出し降温
後、メチルエチルケトキシム18部を温度が60℃を越
えないような早さで約1時間かけ分割添加した。赤外ス
ペクトルによるイソシアナート基の吸収が消失した事を
確認しブロックイソシアナート(AB−6)を得た。
【0032】表2に示す配合比で、実施例1と同様に塗
膜を作成し、黄変度とゲル分率の測定を行った。結果を
表2に示す。
【0033】
【比較例1】撹拌機、温度計、還流冷却管を取り付けた
4ツ口フラスコにHMDIを原料としたイソシアヌレー
ト型ポリイソシアナート化合物(旭化成工業(株)の商
品名「デュラネートTPA−100」)100部とキシ
レン98部を入れ、それにメチルエチルケトキシム48
部を60℃を越えない早さで1時間かけ分割添加した。
赤外スペクトルによるイソシアナート基の吸収が消失し
た事を確認しブロックイソシアナート(A−1)を得
た。
【0034】表2に示す配合比で、実施例1と同様に塗
膜を作成し、黄変度とゲル分率の測定を行った。結果を
表2に示す。
【0035】
【比較例2】撹拌機、温度計、還流冷却管を取り付けた
4ツ口フラスコにHMDIを原料としたイソシアヌレー
ト型ポリイソシアナート化合物(旭化成工業(株)の商
品名「デュラネートTPA−100」)100部、キシ
レン113部と2エチルヘキサン酸亜鉛0.1部を入れ
オイルバスで90℃に加熱しアセト酢酸エチル71部を
滴下し撹拌しながら反応させる。滴下終了後12時間反
応させた。赤外スペクトルによるイソシアナート基の吸
収が消失した事を確認しブロックポリイソシアナート
(B−1)を得た。
【0036】表2に示す配合比で、実施例1と同様に塗
膜を作成し、黄変度とゲル分率の測定を行った。結果を
表2に示す。
【0037】
【比較例3〜7】比較例1で得たブロックイソシアナー
ト(A−1)と比較例2で得たブロックイソシアナート
(B−1)を硬化剤成分として、表2で示す配合比で、
実施例1と同様に塗膜を作成し、黄変度とゲル分率の測
定を行った。結果を表2に示す。
【0038】
【比較例8】撹拌機、温度計、還流冷却管を取り付けた
4ツ口フラスコにIPDIを原料としたイソシアヌレー
ト型ポリイソシアナート化合物(ヒュルス社の商品名
「IPDI−T1890」)100部とキシレン90部
入れ、それにメチルエチルケトキシム36部を60℃を
越えない早さで1時間かけ分割添加した。赤外スペクト
ルによるイソシアナート基の吸収が消失した事を確認し
ブロックイソシアナート(A−2)を得た。
【0039】次に、撹拌機、温度計、還流冷却管を取り
付けた4ツ口フラスコにIPDIを原料としたイソシア
ヌレート型ポリイソシアナート化合物(ヒュルス社の商
品名「IPDI−T1890」)100部、キシレン1
01部、2エチルヘキサン酸亜鉛0.1部を入れ、オイ
ルバスで90℃に加熱しアセト酢酸エチル53部を滴下
し撹拌しながら反応させる。滴下終了後12時間反応さ
せた。赤外スペクトルによるイソシアナート基の吸収が
消失した事を確認しブロックイソシアナート(B−2)
を得た。
【0040】ブロックイソシアナート(A−2)とブロ
ックイソシアナート(B−2)を硬化剤成分として、表
2で示す配合比で、実施例1と同様に塗膜を作成し、黄
変度とゲル分率の測定を行った。結果を表2に示す。
【0041】
【比較例9】撹拌機、温度計、還流冷却管を取り付けた
4ツ口フラスコにHMDI(官能基数 2、分子量16
8)100部、キシレン153部、2エチルヘキサン酸
亜鉛0.1部を入れオイルバスで90℃に加熱しアセト
酢酸エチル80部を滴下し撹拌しながら反応させる。滴
下終了3時間後には反応液のNCO%がほぼ理論値の
7.5%であった。次にフラスコをオイルバスから出し
降温後、メチルエチルケトキシム53部を温度が60℃
を越えないような早さで約1時間かけ分割添加した。赤
外スペクトルによるイソシアナート基の吸収が消失した
事を確認しブロックイソシアナート組成物(AB−7)
を得た。
【0042】表2に示す配合比で、実施例1と同様に塗
膜を作成し、黄変度とゲル分率の測定を行った。結果を
表2に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【発明の効果】本発明のブロックイソシアナート組成物
を用いた一液型熱硬化性組成物は、ポリウレタン被覆物
の耐候性、可撓性、耐薬品性、の優れた性能に加え、熱
等による黄変がなくかつ比較的低温で硬化させることが
でき、例えば外観を重要視する自動車のボディー及びプ
ラスチック用の塗料として優れた性能を発揮する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脂肪族または脂環族ジイソシアナートから
    誘導されたポリイソシアナートをオキシム系化合物及び
    活性メチレン系化合物からなるブロック剤で封鎖したブ
    ロックイソシアナート。
  2. 【請求項2】オキシム系化合物からなるブロック剤でブ
    ロックしたイソシアナート基(A)と活性メチレン系化
    合物からなるブロック剤で封鎖したイソシアナート基
    (B)との割合(A)/(B)が10/90〜90/1
    0である請求項1記載のブロックイソシアナート。
  3. 【請求項3】多価ヒドロキシ化合物と請求項1記載のブ
    ロックイソシアナートを主成分とする一液型熱硬化性組
    成物。
JP5073529A 1993-03-31 1993-03-31 ブロックイソシアナート及びこれを必須成分とする一液型熱硬化性組成物 Withdrawn JPH06287269A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9701863B2 (en) 2012-07-16 2017-07-11 Empire Technology Development Llc Self-renewing hydrophilic organic coatings
CN109180908A (zh) * 2018-11-05 2019-01-11 合肥聚合辐化技术有限公司 一种可低温固化的封闭型聚氨酯固化剂及其制备方法
CN113444225A (zh) * 2019-06-11 2021-09-28 河北晨阳工贸集团有限公司 一种聚氨酯固化剂和包括该固化剂的聚氨酯涂料

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