JPH062849A - 触媒燃焼器 - Google Patents

触媒燃焼器

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JPH062849A
JPH062849A JP18576992A JP18576992A JPH062849A JP H062849 A JPH062849 A JP H062849A JP 18576992 A JP18576992 A JP 18576992A JP 18576992 A JP18576992 A JP 18576992A JP H062849 A JPH062849 A JP H062849A
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Yasushi Ozawa
靖 小沢
Mikio Sato
幹夫 佐藤
Junji Hirano
純司 平野
Mikito Saiga
幹人 雑賀
Shinji Watanabe
伸次 渡邊
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Central Research Institute of Electric Power Industry
Kansai Electric Power Co Inc
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Central Research Institute of Electric Power Industry
Kansai Electric Power Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低NOxでかつ安定な燃焼を実現できるよう
にする。 【構成】複数の触媒燃焼部1,1と予混合ノズル2とを
ほぼ同一平面で円周上に並列に配置すると共に、それら
の下流に触媒燃焼部1から噴射される触媒燃焼ガス11
と予混合ノズル2から噴射される予混合ガス12とを希
薄予混合燃焼させる予混合燃焼部8を配置し、予混合ガ
ス12が触媒燃焼ガス11の流れに向いかつ少なくとも
その主たる流れが予混合燃焼部8内で一方向に旋回する
方向に噴射される予混合ノズル2の噴射口を設け、予混
合ノズル2から噴射される予混合ガス12によって予混
合燃焼部8に旋回流を発生させ、触媒燃焼ガス11と衝
突し予混合ガス12との混合拡散を助けると共に旋回流
9の中心に淀み流または循環流10を形成させてこれを
火種とし触媒燃焼ガス11と予混合ガス12との安定な
希薄予混合燃焼を可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃焼器に関する。更に
詳述すると、本発明は触媒燃焼と予混合燃焼とを併用し
た燃焼器、なかでもガスタービン用に用いて好適な触媒
燃焼器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、燃焼器なかでもガスタービン
用燃焼器のNOx排出量を抑制するため、触媒燃焼法の
利用が考えられている。しかし、これは触媒の耐熱温度
が低いために実用化が難しい。そこで、触媒燃焼と気相
燃焼とを組合せて、触媒を耐熱温度以下で使用できるよ
うにした触媒燃焼器が提案されている。
【0003】従来、このような燃焼器としては、特開昭
60-205128 号が提案されている。この燃焼方式は、図6
に示すように、燃焼器のライナ101に充填された触媒
102の上流側の燃料ノズル103から供給される燃料
を触媒102で触媒燃焼させる一方、触媒102の下流
で補助燃料を供給し、気相燃焼を起こさせるようにして
いる。補助燃料は、触媒102の下流に設置されたスワ
ラー104の羽根の表面105に穿孔された燃料噴射用
の小孔106から供給される。したがって、補助燃料は
スワラー104内を通過する触媒燃焼ガス中に噴射さ
れ、かつスワラー104を通過するよことによって与え
られる旋回流で触媒燃焼ガスと撹拌される。これによ
り、触媒温度を触媒の耐熱温度以下に保ちかつそれより
も高温の必要とする温度の燃焼ガスを得るようにしてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図6の
燃焼器は触媒出口の下流において燃料が直接噴射される
ために拡散燃焼を生じ易い。このため、拡散燃焼による
NOxの増大の影響を受け易く、NOx低減が難しい。
【0005】また、触媒の下流にスワラーのような撹拌
手段を設けるため、高温の触媒燃焼ガスが直接撹拌手段
に衝突し、撹拌手段の熱による損傷を避けられない。こ
のため、撹拌手段の焼損防止を図るために複雑な冷却構
造が必要となる。
【0006】更に、図6の燃焼器は撹拌手段を設けるた
め、燃焼器の圧力損失が増大し熱効率の低下を招く。
【0007】本発明は、低NOxで安定燃焼を実現で
き、かつ信頼性の高い触媒燃焼器を提供することを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本発明の触媒燃焼器は、複数の触媒燃焼部と予混合
ノズルとをほぼ同一平面で円周上に並列に配置すると共
に、それらの下流に触媒燃焼部から噴射される触媒燃焼
ガスと予混合ノズルから噴射される予混合ガスとを希薄
予混合燃焼させる予混合燃焼部を配置し、予混合ガスが
触媒燃焼ガスの流れに向いかつ少なくともその主たる流
れが予混合燃焼部内で一方向に旋回する方向に噴射され
る予混合ノズルの噴射口を設けるようにしている。ここ
で、予混合ガスはその全量を同一旋回方向に噴射させて
も良いし、一部を主たる旋回方向とは逆方向に噴射させ
るようにしても良い。
【0009】また、本発明の触媒燃焼器は、触媒燃焼部
と予混合ノズルは周方向に交互に配置するようにしてい
る。
【0010】また、本発明の触媒燃焼器は、触媒燃焼部
および予混合ノズルと並列にこれらの中心に燃料及び燃
焼用空気が流れない非流路部を設け、その下流にデッド
スペースを設けて淀み流または循環流を発生させ、保炎
源を形成して希薄予混合燃焼させるようにしている。こ
のとき、非流路部の断面積と触媒燃焼部と予混合ノズル
を合せた断面積との比が1対30以上でかつ1対5以下
の範囲とすることが好ましい。更に、予混合ノズルの下
流側の端部輪郭形状が淀み流または循環流の発生し易い
形状であることが予混合燃焼部における予混合燃焼を安
定させる上で好ましい。
【0011】また、本発明の触媒燃焼器において、触媒
燃焼部から噴出される燃焼ガスと、予混合ノズルから噴
出される予混合ガスの流量比は標準状態の体積換算で3
対7以上でかつ9対1以下であることが好ましい。
【0012】
【作用】したがって、予混合ノズルから噴射される予混
合ガスによって予混合燃焼部に旋回流が発生する。特
に、予混合ガスの全量が同じ方向に噴射される場合には
強い旋回流が発生する。一方、予混合ガスの一部を主た
る旋回方向とは逆方向にも噴射する場合には、旋回力は
劣るものの、触媒燃焼ガスとの接触面積が増え、混合性
が良くなる。この旋回流は触媒燃焼部から噴射される触
媒燃焼ガスと衝突し予混合ガスとの混合拡散を助ける。
しかも、旋回流がその中心に負圧部を発生させて淀み流
または循環流を形成させるので、これが火種となり触媒
燃焼ガスと燃焼が不安定な予混合ガスとの安定な希薄予
混合燃焼を達成する。特に、非流路部を中心に設けた
り、予混合ノズルの下流端輪郭形状を角形などにする場
合、淀み流や循環流の発生が促進される。そして、予混
合燃焼部に噴射される触媒燃焼部からの未燃燃料を含む
燃焼ガスと予混合ガスとの混合による希薄予混合燃焼に
よって、燃焼ガスの燃焼器出口温度を触媒耐熱温度以上
の高温にする。このとき、触媒出口の下流に予混合ガス
が噴射されるために、拡散燃焼を生じる虞が全くない。
そして、サーマルNOxを生成する1700℃以上の超
高温域は発生せず、サーマルNOxが抑制される。
【0013】
【実施例】以下、本発明の構成を図面に示す実施例に基
づいて詳細に説明する。
【0014】図1−図3に本発明の触媒燃焼器をガスタ
ービン用燃焼器に適用した実施例を示す。この触媒燃焼
式ガスタービン用燃焼器は、複数の触媒燃焼部1,1,
1と予混合ノズル2,2,2とをほぼ同一平面で円周上
に並列に配置すると共に、それらの下流に触媒燃焼部1
から噴射される触媒燃焼ガス11と予混合ノズル2から
噴射される予混合ガス12とを希薄予混合燃焼させる予
混合燃焼部8を配置し、予混合ノズル2から噴射される
予混合ガス12が触媒燃焼ガス11に向けかつ円周方向
に噴射させる噴射口3,…,3を放射方向に配置して成
る。例えば、この燃焼器は、図2に示すように、触媒燃
焼部1と予混合ノズル2とを周方向に交互に配置すると
共に、予混合ノズル2の片側に予混合ガス噴射口3を設
けている。また、触媒燃焼部1並びに予混合ノズル2の
中心には燃料及び燃焼用空気が流れない非流路4が設け
られている。
【0015】通常、ガスタービン燃焼器は、ケーシング
(外筒)13とライナ(内筒)14との2重筒構造が採
られ、ライナ14とケーシング13との間に形成された
空気流路15にガスタービン側から供給される圧縮空気
を導入し、予混合ノズル2と触媒燃焼部1にそれぞれ供
給するように設けられている。尚、ライナ14とケーシ
ング13との間に導入される圧縮空気の一部はライナ1
4の冷却空気として、あるいは希釈空気として触媒燃焼
部1及び予混合ノズル2を経ずに直接ライナ14の内側
の予混合燃焼部8に供給されるように設けられている。
【0016】予混合ノズル2は、図2に示すように、ラ
イナ11内を径方向に横切るようにして円周方向に触媒
燃焼部1と交互に必要数だけ配置され、予混合ガスを触
媒燃焼ガス11の流れに向けかつ少なくとも主たる流れ
が一方向に旋回する方向に噴射させ、触媒燃焼ガス11
と強制的に拡散混合させつつ旋回流9を形成するように
設けられている。この予混合ノズル2は、定格運転時に
所定の空気比例えばNOxが多量に発生する予混合ガス
濃度より薄い予混合ガスをライナ14で構成された予混
合燃焼部8に供給するように設けられている。尚、予混
合ノズル2の噴射口3の配置および形状は、図2のもの
に特に限定を受けるものではなく予混合燃焼部8に旋回
流9を発生できるものであれば良い。例えば、図5の
(A)に示すように、噴射角度θを小さくして触媒燃焼
ガス11の乱れを少なくし、より下流において混合する
ように設けたり、図5の(B)に示すように片側の面に
おいて触媒燃焼ガス11と直角に予混合ガスを噴射させ
るようにしても良い。また、図5の(C)若しくは
(D)に示すように、予混合ノズル2の両側に噴射口
3,3´を設けて両側に同時に噴射するようにし、かつ
その片側の噴射口3´を小さくするか、あるいは噴射口
3´の数を減らすことによって旋回流9の形成を可能と
するようにしても良い。この場合、同じ方向にのみ予混
合ガスを噴射させる図2あるいは図5の(A),(B)
の場合に比べて旋回力については劣るものの、触媒燃焼
ガス11との衝突面積が増大して混合され易くなる。
【0017】また、予混合ノズル2には、例えば上流側
にライナ14内を放射状に仕切るほぼ矩形状の空気導入
管17が接続されると共にその内部に燃料ノズル7が配
置されている。空気導入管17はライナ14内を触媒燃
焼部1に連通する空間(予混合部16)と予混合ノズル
2に連通する空間とに区画している。したがって、開口
面積比に従って分配される圧縮空気と燃料ノズル7から
噴出した燃料により、所定濃度の予混合ガスを得て予混
合ノズル2に供給するように設けられている。勿論、こ
のライナ14内の仕切りは上述の空気導入管17による
方法に限定されず、例えば触媒燃焼部1を構成するセグ
メントチューブなどによって実質的に仕切られておれば
足りる。尚、本実施例では、予混合ノズル2の上流のラ
イナ14内の全域を空気導入管17で放射状に仕切っ
て、触媒燃焼部1と予混合ノズル2とでは別個に濃度制
御された予混合ガスを供給するようにしているが、これ
に特に限定されるものではなく、少なくとも各燃料ノズ
ル6,7よりも下流側においてライナ14内が分割され
て触媒燃焼部1と予混合ノズル2とに別々に濃度制御さ
れた予混合ガスを供給するように設けられていれば良
い。
【0018】また、予混合燃焼部8は、特に限定される
ものではないが、例えばセラミックスなどでライナ14
の内周壁面が包囲されて冷却の必要性がほとんどない熱
ロスの小さな構造、あるいは多数の冷却用空気を流入さ
せる構造によって構成されている。例えば、金属筒を構
造材とし内壁をセラミックスとすることで、より温度が
均一で安定性のある燃焼場を得ることができる。この場
合、セラミックスはタイルのようなものでも、繊維状の
ものでも良い。また、ライナ全体をセラミックスで成形
することも可能である。
【0019】触媒燃焼部1は、例えばケーシングに触媒
を充填したセグメント構造から成り、その上流側に予混
合部16を有している。予混合部16としては特に限定
されるものではないが、例えば圧縮空気を流入させる単
なる空間の中に燃料ノズル6を開口し、押し込められる
燃焼用空気と燃料とを予混合するような構成でも良い。
触媒としては、多数の貫通孔を有する一体型の触媒が使
用可能であり、ハニカム型、海綿型若しくは繊維型の一
体型母材の表面に活性成分を担持したものが好ましく、
最も好ましくはハニカム型母材の使用である。さらに、
触媒の構成材料としては、耐熱合金あるいはセラミック
ス等の母材および貴金属あるいは卑金属酸化物等の活性
成分の使用が好ましい。ここで、耐熱合金としてはイン
コネル、ハステロイ、セラミックスとしてはコーディエ
ライト、窒化ケイ素、炭化ケイ素、貴金属としては白
金、パラジウム、卑金属酸化物としてはクロム酸化物、
コバルト酸化物等の使用が好ましい。
【0020】尚、予混合ガスは、通常、圧縮空気そのも
のの熱で触媒燃焼に十分な温度を有しているが、温度が
不足しているときにはタービン排ガスとの熱交換や他の
熱源の導入によって補うことも可能である。例えば、本
実施例の場合、予混合部16にはプリバーナ5を装備し
ており、触媒燃焼可能な温度の予混合ガスを得ることが
できるように設けられている。また、この触媒燃焼部1
に供給される燃料と予混合ノズル2に供給される燃料と
は同じである必要はなく、全く別の種類の燃料を採用し
ても良い。
【0021】前記予混合ノズル2及び触媒燃焼部1を構
成する材料としては、耐熱性材料例えば耐熱合金やセラ
ミックス等の使用が好ましい。ここで、セラミックスと
しては、例えば炭化ケイ素系セラミックス、窒化ケイ素
系セラミックス、サイアロン(Sialon)等の使用が好ま
しい。
【0022】この燃焼器は、触媒燃焼ガス11によって
も予混合燃焼の安定性が維持されているため、触媒燃焼
ガス11と予混合ガス12の流量比については、標準状
態の体積換算で3対7以上でかつ9対1以下の範囲に設
定することが好ましい。この流量比が3対7未満の触媒
燃焼ガス11が不足した状態となると、燃焼の安定性が
低下して失火などを招く虞がある。逆に、流量比が9対
1を越えて予混合ガスが不足すると、旋回流9が発生せ
ず混合保炎効果が低下し、NOxが増加する。
【0023】また、非流路部4の断面積とこれを除く触
媒燃焼部1と予混合ノズル2を合せた断面積との比は1
対30以上でかつ1対5以下の範囲に設定することが好
ましい。この断面積比が1対30未満のときには淀み流
または循環流の形成が不十分となる。また、断面積比が
1対5を越えると、流路の減少による圧力損失の増大を
招くこととなる。
【0024】空気及び燃料は、例えば、定格負荷時の触
媒燃焼部1の出口温度と燃焼器の出口ガス温度をそれぞ
れ所定温度に保ち、しかも触媒燃焼部1では完全燃焼さ
せず定まった範囲(例えば触媒燃焼部への供給燃料の5
〜50 Vol%)の未燃分を予混合燃焼部8に供給するよ
うに、触媒仕様に合わせた流量、流速に制御されること
によって達成される。それによって、予混合燃焼部8で
は安定かつNOx発生の極めて少ない燃焼が可能とな
る。例えば触媒燃焼部1中の図示していない第1の温度
センサによって触媒燃焼部1の温度が触媒耐熱温度以下
(通常800〜1300℃)になるよう触媒燃焼部1へ
の燃料量を制御する。更に、触媒燃焼部1への空気配分
及び触媒燃焼部1の温度を基に触媒燃焼部1で発生する
エネルギーが予混合燃焼部8の保炎に最低限必要なエネ
ルギー(例えば燃焼器全体の発熱量の1/20以上)を
確保し、かつ図示していないライナ出口の第2の温度セ
ンサによって測定される燃焼器出口ガス温度が所定温度
(通常1000〜1500℃)となるように、図示して
いない各燃焼用空気分配弁の開度及び予混合ノズル2へ
の燃料供給量を制御する。以上の一連の操作により安定
な予混合燃焼と触媒層の保護が図られる。
【0025】以上のように構成した本発明のガスタービ
ン用燃焼器によると、次のようにして稼動される。
【0026】まず、コンプレッサからの燃焼器への空気
供給開始した後、プリバーナ5に燃料を供給して予燃焼
を行い、その燃焼ガスにより触媒を触媒燃焼可能な温度
に予熱する。次に、燃料ノズル6に燃料を供給して前述
の予燃焼ガスと混合し、触媒燃焼部1にその混合ガスを
供給して触媒燃焼を行う。一方、燃料ノズル7から燃料
を予混合ノズル2の上流に供給して空気と混合し、予混
合ガスとして触媒燃焼部1からの触媒燃焼ガス中に予混
合ノズル2の噴出口3から噴射する。その結果、予混合
燃焼部8に旋回流9が発生し、触媒燃焼ガス11と予混
合ガス12との混合が促進されると共に予混合燃焼部8
の中心軸上に淀み流または循環流10が発生する。更
に、図3に示すように、予混合ノズル2の下流側の端部
輪郭形状が淀み流または循環流の発生し易い形状例えば
角形になっている場合、その下流においても淀み流また
は循環流10が発生するので、これが保炎源となり安定
な希薄予混合燃焼が可能となる。
【0027】これによって、本発明の燃焼器によると、
LNG、LPG、石炭ガス化ガス等の低カロリーガスそ
の他のガス燃料及びジーゼル油、メタノール等の液体燃
料を燃焼させ、低NOxで高温の燃焼ガスを得ることが
できる。即ち、予混合燃焼部8の保炎に最低限必要な未
燃燃料を確保しつつ完全燃焼しない量だけ、例えば10
00℃以下の触媒燃焼ガスを得るだけの燃料と空気とを
触媒燃焼部1に供給して触媒燃焼させる一方、予混合ノ
ズル2に残りの燃料と空気を供給して希薄予混合ガスを
生成し、それを触媒燃焼部1から噴射される触媒燃焼ガ
ス11に向けて衝突するように周方向に噴射し、触媒燃
焼ガス11と予混合ガス12とを混合した旋回流を形成
し安定な希薄予混合燃焼を行う。そして、NOxの発生
を抑制すると共にガスタービン用燃焼器として必要な燃
焼器出口温度例えば1300℃の燃焼ガスを得る。
【0028】尚、上述の実施例は本発明の好適な実施の
一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の
要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能であ
る。例えば、本実施例ではガスタービン用触媒燃焼器に
ついて主に説明したがこれに特に限定されるものではな
く、通常の燃焼器にも適用できる。
【0029】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
の触媒燃焼器は、複数の触媒燃焼部と予混合ノズルとを
ほぼ同一平面で円周上に並列に配置すると共に、それら
の下流に触媒燃焼部から噴射される触媒燃焼ガスと予混
合ノズルから噴射される予混合ガスとを希薄予混合燃焼
させる予混合燃焼部を配置し、予混合ガスが触媒燃焼ガ
スの流れに向いかつ少なくともその主たる流れが予混合
燃焼部内で一方向に旋回する方向に噴射される予混合ノ
ズルの噴射口を設けるようにしているので、予混合ノズ
ルから噴射される予混合ガスによって予混合燃焼部に旋
回流が発生し、触媒燃焼ガスと衝突し予混合ガスとの混
合拡散を助けると共に旋回流の中心に淀み流または循環
流を形成させてこれを火種とし触媒燃焼ガスと予混合ガ
スとの安定な希薄予混合燃焼を可能とする。
【0030】また、本発明の燃焼器によると、保炎源と
なる淀み流または循環流を予混合燃焼部に発生させ得る
ので元来不安定となり易い希薄予混合燃焼の安定化が図
れる。特に、本発明において非流路部を中心に設けた
り、予混合ノズルの下流端輪郭形状を淀み流や循環流の
発生し易い形状とした場合、火種となる淀み流や循環流
の発生が促進されより安定な希薄予混合燃焼を可能とす
る。また、予混合ガスの一部を主たる旋回方向とは逆方
向に噴射させる場合、予混合ガスと触媒燃焼ガスとの混
合がより促進され、局所的な高温燃焼の発生を防ぐこと
ができる。
【0031】しかも、本発明によれば、触媒の下流に撹
拌手段を設置する必要がないので、撹拌手段の熱による
損傷対策が不要となるし、また撹拌手段の設置による燃
焼器圧力損失の上昇を回避できる。また、本発明によれ
ば、触媒燃焼ガスと予混合ガスの混合が促進されるの
で、局所的高温域が発生せず、NOxの発生を極めて低
く抑制でき、また燃焼器出口ガス温度の均一性が向上し
てその下流に設置されるタービン翼の損傷を防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の触媒燃焼器の原理図である。
【図2】図1のII-II 線断面図である。
【図3】図2のIII-III 線断面図である。
【図4】図1のIV-IV 線断面図である。
【図5】(A)〜(D)は予混合ノズルの一例を示す要
部拡大縦断面図及びその正面図である。
【図6】従来の触媒燃焼式ガスタービン用燃焼器の一例
を示す図で、(A)は概略構造図、(B)はスワラーの
羽根を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 触媒燃焼部 2 予混合ノズル 3 予混合ガス噴射口 4 非流路 5 プリバーナ 6 燃料ノズル 7 燃料ノズル 8 予混合燃焼部 9 旋回流 10 淀み流または循環流
フロントページの続き (72)発明者 平野 純司 大阪府大阪市北区中之島三丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 雑賀 幹人 大阪府大阪市北区中之島三丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 渡邊 伸次 大阪府大阪市北区中之島三丁目3番22号 関西電力株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の触媒燃焼部と予混合ノズルとをほ
    ぼ同一平面で円周上に並列に配置すると共に、それらの
    下流に前記触媒燃焼部から噴射される触媒燃焼ガスと予
    混合ノズルから噴射される予混合ガスとを希薄予混合燃
    焼させる予混合燃焼部を配置し、前記予混合ガスが前記
    触媒燃焼ガスの流れに向いかつ少なくともその主たる流
    れが前記予混合燃焼部内で一方向に旋回する方向に噴射
    される前記予混合ノズルの噴射口を設けたことを特徴と
    する触媒燃焼器。
  2. 【請求項2】 予混合ノズルから噴射される予混合ガス
    の全量が一方向に旋回する方向に噴射されることを特徴
    とする請求項1記載の触媒燃焼器。
  3. 【請求項3】 予混合ノズルから噴射される予混合ガス
    の一部が主たる旋回方向とは逆方向にも噴射されること
    を特徴とする請求項1記載の触媒燃焼器。
  4. 【請求項4】 前記触媒燃焼部と予混合ノズルは周方向
    に交互に配置されていることを特徴とする請求項1ない
    し3のいずれかに記載の触媒燃焼器。
  5. 【請求項5】 前記触媒燃焼部および予混合ノズルと並
    列にこれらの中心に燃料及び燃焼用空気が流れない非流
    路部を設け、その下流にデッドスペースを設けて淀み流
    または循環流を発生させ、保炎源を形成して希薄予混合
    燃焼させることを特徴とする請求項1ないし4のいずれ
    かに記載の触媒燃焼器。
  6. 【請求項6】 前記非流路部の断面積と触媒燃焼部と予
    混合ノズルを合せた断面積との比が1対30以上でかつ
    1対5以下であることを特徴とする請求項5記載の触媒
    燃焼器。
  7. 【請求項7】 前記予混合ノズルの下流側の端部輪郭形
    状が淀み流または循環流の発生し易い形状であることを
    特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の触媒燃
    焼器。
  8. 【請求項8】 前記触媒燃焼部から噴出される燃焼ガス
    と、予混合ノズルから噴出される予混合ガスの流量比が
    標準状態の体積換算で3対7以上でかつ9対1以下であ
    ることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載
    の触媒燃焼器。
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