JP3901371B2 - ガスタービン燃焼器に燃料と空気を供給するガスタービンのための装置、燃料および空気をガスタービンエンジン燃焼器中に噴射する気化装置、及び燃料および空気をガスタービンエンジン燃焼器中に噴射する方法 - Google Patents

ガスタービン燃焼器に燃料と空気を供給するガスタービンのための装置、燃料および空気をガスタービンエンジン燃焼器中に噴射する気化装置、及び燃料および空気をガスタービンエンジン燃焼器中に噴射する方法 Download PDF

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    • F23R3/02Continuous combustion chambers using liquid or gaseous fuel characterised by the air-flow or gas-flow configuration
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Description

【0001】
【技術分野】
この発明は、ガスタービンエンジンに用いられる装置に関し、特にその燃焼器に対して燃料と空気を供給するガスタービンのための装置、及び燃料および空気を噴射する気化装置、並びに燃料および空気を噴射する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガスタービンエンジンでは、空気を圧縮機で圧縮し、燃焼器中で燃料と混合し、点火して高熱燃焼ガスを発生し、燃焼ガスを下流に1つ以上のタービン段に流し、タービン段で燃焼ガスからエネルギーを抽出する。燃焼器の性能は、エンジン効率や排ガス放出物に影響する。一方、燃料と空気の混合が燃焼器の性能を左右する。燃焼器の設計にはいろいろなトレードオフが一般に必要なため、種々の熱交換率を有する燃焼器設計が従来から多数提案されている。
【0003】
望ましくない排ガス放出物には、未燃焼の炭化水素、一酸化炭素(CO)、酸化窒素(NOx)などが含まれる。これらの排ガス放出物は、燃料・空気混合物の均一性や燃焼前の燃料の気化量により左右される。燃料と空気を混合する代表的なガスタービンエンジン気化装置は、燃料噴射ノズルを燃焼器の上流ドーム端に取り付けたスワールカップに装着した構成である。スワールカップは、代表的には、2列の旋回羽根を含み、これらの旋回羽根が同方向回転または逆方向回転して噴射された燃料のまわりに空気を旋回させ、適当な燃料・空気混合物を形成する。燃料・空気混合物は燃焼器中に送りだし燃焼に供する。
【0004】
ガスタービンエンジンの気化装置は、特定のエンジン設計に応じて、またエンジンが航空機推進用か船舶・工業(M&I=marine and industrial)用途向けかによって、構成がいちじるしく異なる。NOx放出物を低減させるには、代表的には、燃焼器を希薄燃料・空気混合物で運転する。しかし、希薄混合気を用いると、通常、燃焼器の低速出力性能が低下し、COおよびHC放出物が増加し、また希薄混合気は、希薄火炎吹き消え(LBO=lean flame blowout)、自動点火そして逆火を生じやすい。
【0005】
NOx放出物は、燃焼器に多重ドームを設ける、たとえば別々の段で作動する半径方向に離間した2列の気化装置を有するダブルドームを設けることによっても、低減することができる。たとえば、半径方向外側の気化装置は、その寸法と構成をパイロット運転に適切なものとし、アイドル運転から最速出力まですべてのモードでのエンジン運転の間、連続的に作動させる。半径方向内側の気化装置は、その寸法と構成を主運転に適切なものとし、アイドル運転を超えたときのみ、エンジンのより高速運転用に燃料供給する。
【0006】
このようにすれば、燃焼器を異なる速力設定すべてで運転するのに必要な燃料の量を、外側気化装置と内側気化装置の間で選択的に分割することができ、排ガス放出物の低減した適切な燃焼器性能を得ることができる。
燃焼器の性能は、燃焼器の出口での燃焼ガスの半径方向および円周方向温度分布の相対的均一性の指標である、周知のプロファイルファクタおよびパターンファクタによっても評価される。これらのファクタは、燃焼器から燃焼ガスを最初に受け取る高圧タービンの効率と寿命を左右する。
【0007】
外側および内側気化装置両方に用いられる代表的なスワールカップは、ベンチュリの形態の管状部材を2列の旋回羽根間に配置した構成である。ベンチュリには、一次列の旋回羽根からの噴射された燃料および旋回空気を適当な高速に加速するのに適当な寸法の最少流れ面積のスロートを与え、これにより燃料噴射ノズルの面上での炭素生成を低減し、また燃焼器内の火炎面が前方にスワールカップ中に燃料ノズルに向かって伝播するのを防止する、という2つの主要目的がある。また、ベンチュリの内面にそってノズルからの燃料が膜を形成し、その膜はスワールカップに流れる旋回空気により爆風霧化される。
【0008】
これらの多数の関連した要素が燃焼性能に影響することから見て、スワールカップの設計を改良することにより燃焼器性能をさらに向上させることが望まれている。
【0009】
【発明の概要】
本発明は内側スワールカップと、前記内側スワールカップより前記ガスタービンの半径方向外側に配置された外側スワールカップとを備えている。この内側および外側スワールカップのそれぞれは、燃料を管状本体中に噴射する燃料噴射ノズルを受け入れる入口を一端に有し、燃料を燃焼器中に排出する出口を軸線方向反対端に有し、そして入口と出口の軸線方向中間に軸線と直交する方向に延びる環状隔壁を有する管状本体と、前記本体入口に隣接して前記環状隔壁に半径方向内向きに傾斜されて取り付けられ、空気を前記管状本体中に第1の旋回方向にて前記噴射燃料のまわりに流す、一列の第1の旋回羽根と、追加の空気を前記管状本体中に第2の旋回方向にて前記噴射燃料および前記第1旋回空気両方のまわりに流すため、前記第1旋回羽根に隣接して前記環状隔壁に半径方向内向きに傾斜されて取り付けられ、前記本体出口から上流に離間された一列の第2の旋回羽根と、を備えている。そして、前記内側スワールカップの前記第1及び第2の旋回羽根の間には半径方向流れ障壁が介在せず、前記追加の空気が、前記管状本体中に第2の旋回方向にて前記噴射燃料および前記第1の旋回羽根からの空気のまわりに直接流され、且つ、前記外側スワールカップは、その環状隔壁から軸線方向後方に延在するベンチュリを備え、該ベンチュリによって前記第2の旋回羽根の追加の空気を前記噴射燃料および前記第1の旋回羽根の空気から半径方向について分離して流すよう構成されている。
【0010】
この発明の構成、目的および効果をさらに明瞭にするために、以下に、添付の図面を参照しながら、本発明の好適なまた具体的な実施例を説明する。
【0011】
【実施例の記載】
図1は、本発明の好適な実施例による燃焼器を含むガスタービンエンジンの一部を示す軸線方向断面図である。図1に例示したガスタービンエンジン10は、長さ方向または軸線方向中心軸線12のまわりに軸対称である。エンジン10は圧縮機14を含み、この圧縮機14は、圧縮空気16を環状燃焼器18に供給できるものであれば、通常の形態のいずれでもよい。燃焼器18は、通常通りに、半径方向外側のライナ18a、半径方向内側のライナ18bおよびこれらライナの上流端に連結された環状ドーム18cが設けられており、これらが環状燃焼器室18dを画定する。
【0012】
好適な実施例では、燃焼器18はダブルドームであり、一列の半径方向外側のパイロットスワールカップ20と、この発明の好適な実施例にしたがって構成された、一列の半径方向内側の主スワールカップ22とが内部に通常通りに装着されている。共通の燃料インジェクタ24は、1対の半径方向外側および内側燃料噴射ノズル24a、24bを外側および内側スワールカップ20、22にそれぞれ配置して、燃料26をスワールカップ中に通常の態様で噴射する構成である。
【0013】
別々のスワールカップ20、22で空気16と燃料26とを混合して、適当な燃料・空気混合物を形成し、これを燃焼室18dに吐き出し、通常の態様で点火して高熱燃焼ガス28を発生する。燃焼ガス28を燃焼器18から通常の高圧タービンノズル30aおよびこれと協動する高圧タービン30bに吐き出す。高圧タービン30bは、ロータディスクから半径方向外向きに延在するタービンブレードの列を含む。ロータディスクは圧縮機14に適切に連結されて、作動中に圧縮機に動力を供給する。
【0014】
図1に示す燃焼器18は、ダブルドーム18cおよび二列のスワールカップ20、22を有し、アイドル運転から最速出力までのエンジンの運転中に排気ガス放出物を減少させるとともに、適切な燃焼器性能を得るように構成されている。燃料インジェクタ24および外側スワールカップ20は通常の構成とすることができ、これらと協動する内側スワールカップ22は、排気ガス放出物をさらに減少させるとともに、燃焼器の性能をさらに向上させるように、本発明にしたがって適当に修正されている。
【0015】
具体的には、外側スワールカップ20の一つおよび共通の燃料インジェクタ24と協動する、本発明の好適な実施例による改良型内側スワールカップ22を図2にさらに詳細に示す。円周方向に離間された内側スワールカップ22はそれぞれ管状本体32を含み、この管状本体32は、それ自身の長さ方向または軸線方向中心軸線のまわりに軸対称であり、その前方または上流端に環状入口32aを有し、この環状入口32aは内側燃料ノズル24bを受け入れ、そこから燃料26を受け取る。管状本体32は、その軸線方向反対側の下流または後方端に環状出口32bを有し、この環状出口32bは、本体入口32aと同軸に配置され、燃料26を燃焼室18dに吐き出す。管状本体32は、中央に穴が貫通する平坦なディスクの形態の環状隔壁(セプタム)32cも含み、この隔壁32cが前記本体入口32aと出口32bとの軸線方向中間に配置されている。
【0016】
図2および3において、内側スワールカップ22それぞれは、円周方向に離間された第1の旋回羽根34の第1(または一次)列の形態の手段を含み、これらの第1旋回羽根34は、本体入口32aに隣接して隔壁32cの前面に固着され、第1の旋回空気を管状本体32中に第1の旋回方向に、かつ噴射燃料26の周りに円周方向に流す。ここで第1の旋回方向とは、たとえば図3で見て反時計方向である。内側スワールカップ22は、円周方向に離間された第2の旋回羽根36の第2(または二次)列の形態の手段も含み、これらの第2旋回羽根36は、第1旋回羽根34より下流に同羽根に隣接して隔壁32cの後面に固着され、かつ本体出口32bから上流に離間され、追加の(第2の)旋回空気を管状本体32中に第2の旋回方向に、かつ噴射燃料26および第1旋回空気のまわりに直接流す。ここで第2の旋回方向とは、たとえば図3で見てやはり反時計方向である。
【0017】
図2に示すように、隔壁32cはこの発明によれば、第1旋回羽根34および第2旋回羽根36の軸線方向中間で終端し、両者間に半径方向流れ障壁またはベンチュリを形成せず、第1および第2旋回羽根34および36から吐き出された空気同士を直接直ちに接触させる。しかし、以下に詳述する通り本発明では、旋回羽根34および36間に通常の流れ障壁またはベンチュリを設けない点を除けば、内側スワールカップ22は通常通り構成される。
【0018】
このことは、図2に示す協働する外側スワールカップ20と比較することで、明らかになる。外側スワールカップ20は、従来の態様で同様に構成されているが、管状ベンチュリ32dが隔壁32cの半径方向内端と一体に形成され、そこから軸線方向後方に延在している。ベンチュリ32dを画定する内側表面は、流れを加速する最小流れ面積のスロートまで収束し、ついで出口まで拡大する。ベンチュリの外側表面は代表的には、直円筒形である。ベンチュリは燃料および第1旋回空気を加速し、また一方、その出口まで第2旋回空気を燃料および第1旋回空気から半径方向に分離する。
【0019】
外側および内側スワールカップ20および22いずれについても、第1および第2旋回羽根34および36を隔壁32cを含めて主本体32との共通鋳造品として形成することができる。この実施例では、本体32は、一体の前方プレート32eを第1旋回羽根34の前端と共通に鋳造して、通常のマウントを構成し、マウントにはめ込んだ通常のフローティングフェルール38に燃料ノズル24a、24bを摺動自在に装着する。本体32自体は、燃焼器ドーム18cの相補形の穴に適切に固定され、そこに溶接またはろう付けすることができる。
【0020】
外側スワールカップ20は、アイドル運転から最速出力までのあらゆる運転モードの間、燃焼器のパイロット性能を付与するために設けられているので、これらの外側スワールカップ20は、その第1および第2旋回羽根34および36を通して燃料26のパイロット部分を空気16のパイロット部分と混合するのに適当な寸法とする。これに対応して、内側スワールカップ22は、アイドル運転より大きな出力設定から最速出力までの燃焼器の主性能にふさわしい寸法とする。寸法および内側スワールカップ22にベンチュリ32dが存在しないこと以外には、外側および内側スワールカップ20および22は通常の態様で同様に構成すればよい。
【0021】
通常の燃焼器では、第1および第2旋回羽根34および36間に適当な形態のベンチュリ32dまたは他の半径方向流れ障壁を用いるが、本発明者等は、そこからベンチュリ32dを取り除くことにより、内側スワールカップ22における燃料と空気との混合が改良され、また対応して長いプレミキサ滞留時間が得られることを見いだした。このように、第2旋回羽根36からの空気が第1旋回羽根34からの空気およびそこに噴射された燃料26と直接かつ直ちに接触し、このとき外側スワールカップ20の場合のような障壁または遅延はない。内側スワールカップ22では燃料噴霧化と蒸発が促進され、またそこから燃焼室18dに排出される燃料・空気混合物の均一性が向上する。
【0022】
図2および図3に示すベンチュリレス(ベンチュリのない)内側スワールカップ22は、燃焼器18の運転方法の改良を可能にし、この運転方法では、まず、燃料26を内側スワールカップ22の上流端に噴射する。つぎに、第一に、内側スワールカップ22中で空気16の一部を第1の旋回方向に、かつ噴射された燃料26のまわりに同軸的に旋回させて流し、第二に、内側スワールカップ22中で空気16の別の部分(追加の空気)を第2の旋回方向に、かつ噴射された燃料26および前記第 1 の旋回方向に旋回されて流された空気のまわりに同軸的に旋回させて流す。このとき両者間に半径方向流れ障壁またはベンチュリが存在しない。このことは、内側スワールカップ22内での燃料と空気との予混合を向上する。つぎに燃料・空気混合物を燃焼室18dに排出し、点火し、燃焼させて燃焼ガス28を生成する。
【0023】
図2および図3に示すように、第1および第2旋回羽根34および36を半径方向内向きに傾斜させ、空気16を半径方向内向きにかつ噴射燃料26のまわりに円周方向に旋回させるのが好ましい
【0024】
図3に示した好適な実施例では、第1および第2旋回羽根34および36を同様に傾斜させ(同方向傾斜)、第1および第2旋回方向を等しくしている。この旋回方向は、図3では反時計方向である。このようにして、第1および第2旋回羽根34および36は、それぞれの空気部分を噴射燃料26のまわりに同方向回転で半径方向に旋回させる。
【0025】
このことは、図2および図3に示す外側スワールカップ20の第1および第2旋回羽根34および36の配向とは対照的である。外側スワールカップ20では、第1および第2旋回羽根34および36が半径方向内方に互いに反対向きに傾斜され、両方の羽根34および36からの空気を、互いに反対の第1および第2旋回方向に逆方向回転させる。この図示例では、第1旋回羽根34について時計方向回転を、第2旋回羽根36について反時計方向回転を示している。
【0026】
逆方向回転旋回羽根および同方向回転旋回羽根はともに当業界で周知であるが、試験では、好適な実施例における内側スワールカップ22の第1および第2旋回羽根34および36による同方向回転の方が有利なことが確認された。たとえば、内側スワールカップ22を、外側スワールカップ20について図示したものと同様の従来のベンチュリを用いた基準設計または同様の設計と比較した場合、広い範囲のスワラ等価比(すなわち燃料/空気比)にわたって一酸化炭素(CO)放出のいちじるしい低下が確認された。
【0027】
内側スワールカップ22においてベンチュリがないことにより流れ加速効果が失われる点を補うために、本体出口32bの流れ面積を適切に減少させて、そこを通る流れを加速するのがよい。本体出口32bは、それ以外には通常の構成である。この発明によるベンチュリレススワールカップ22の別の予期せざる利点は、図示したダブルドーム設計によるものである。前述したように、燃焼器性能は、燃焼器18の出口から吐き出される燃焼ガス28の温度の半径方向均一性の指標である、周知のプロファイルファクタによっても評価される。エンジンアイドル運転中、内側ノズル24bから内側スワールカップ22への燃料26の噴射を停止し、一方、内側スワールカップ22内の第1および第2旋回羽根34および36それぞれを通る空気部分は流れ続け、内側スワールカップ22内に燃料がなく、かつ両者間に流れ障壁またはベンチュリ無く、単純に混合される。アイドル運転中、燃料26を外側ノズル24aのみから対応する外側スワールカップ20中に噴射し、燃料・空気混合物を点火し、燃焼プロセスを維持する。しかし、燃焼器18内を通過する間、内側スワールカップ22からの旋回空気が燃焼ガス28と混合し続け、試験により確認された通りにプロファイルファクタを向上させる。
【0028】
外側スワールカップ20にはベンチュリ32dを維持して、火炎安定および希薄火炎吹き消え余裕などのその通常の効果を得る。内側スワールカップ22がベンチュリレスであるので、このことはアイドル運転にとって特に重要である。前述したように、燃焼器性能は、種々の評価基準を用いて評価する。そして、通常、特定の燃焼および燃料噴射設計から見て、性能のトレードオフが必要とされる。この発明は、内側スワールカップ22からベンチュリ32dを除外することにより、一酸化炭素などの排ガス放出物の低減や、開示したダブルドーム形状におけるプロファイルファクタの改良を含む、燃焼器の性能向上をはかる。
【0029】
以上、この発明の好適な実施例と考えられる構成について説明したが、当業者には上述した説明からこの発明の他の変更が明らかであり、このような変更例や変形例も特許請求の範囲に包含される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施例による燃焼器を含むガスタービンエンジンの一部を示す軸線方向断面図である。
【図2】図1に示した燃焼器のドーム端の一部破断した拡大立面図で、この発明の実施例による1対のスワールカップおよび協働する燃料インジェクタを示す。
【図3】図2の3−3線方向に見たスワールカップの後ろに面した面の図である。
【符号の説明】
18 燃焼器
24 燃料インジェクタ
26 燃料
32 管状本体
32a 入口
32b 出口
32c 隔壁
34 第1旋回羽根
36 第2旋回羽根

Claims (7)

  1. ガスタービン燃焼器(18)に燃料と空気を供給するガスタービンのための装置であって、
    内側スワールカップ(22)と、前記内側スワールカップより前記ガスタービンの半径方向外側に配置された外側スワールカップ(20)とを備え、
    前記内側および外側スワールカップのそれぞれが、
    燃料を管状本体中に噴射する燃料噴射ノズル(24b、24a)を受け入れる入口(32a)を一端に有し、燃料を燃焼器(18)中に排出する出口(32b)を軸線方向反対端に有し、そして入口と出口の軸線方向中間に軸線と直交する方向に延びる環状隔壁(32c)を有する管状本体(32)と、
    前記本体入口に隣接して前記環状隔壁(32c)に半径方向内向きに傾斜されて取り付けられ、空気を前記管状本体中に第1の旋回方向にて前記噴射燃料のまわりに流す、一列の第1の旋回羽根(34)と、
    追加の空気を前記管状本体中に第2の旋回方向にて前記噴射燃料および前記第1旋回空気両方のまわりに流すため、前記第1旋回羽根に隣接して前記環状隔壁に半径方向内向きに傾斜されて取り付けられ、前記本体出口から上流に離間された一列の第2の旋回羽根(36)と、を備え、
    前記内側スワールカップ(22)の前記第1及び第2の旋回羽根の間には半径方向流れ障壁が介在せず、前記追加の空気が、前記管状本体中に第2の旋回方向にて前記噴射燃料および前記第1の旋回羽根からの空気のまわりに直接流され、
    前記外側スワールカップ(20)は、その環状隔壁(32c)から軸線方向後方に延在するベンチュリ(32d)を備え、該ベンチュリによって前記第2の旋回羽根の追加の空気を前記噴射燃料および前記第1の旋回羽根の空気から半径方向について分離して流す、
    ガスタービンのための装置。
  2. 前記内側スワールカップの第1および第2旋回羽根は同方向に傾斜され、第1および第2旋回方向が等しい前記空気及び追加の空気の同方向回転を行う、請求項1記載のガスタービンのための装置。
  3. 前記内側および外側スワールカップは、一対のノズル(24a、24b)を有する共通燃料インジェクタ(24)から燃料を受け取る、請求項1又は2に記載のガスタービンのための装置。
  4. 前記外側スワールカップの第1および第2旋回羽根は反対方向に傾斜され、第1および第2旋回方向が反対向きの前記空気及び追加の空気の逆方向回転を行う、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のガスタービンのための装置。
  5. ガスタービン半径方向外側の外側スワールカップ(20)と半径方向内側の内側スワールカップ(22)とを通して燃料および空気をガスタービンエンジン燃焼器(18)中に噴射する方法において、
    前記燃料を前記内側及び外側スワールカップの入口(32a)で噴射する工程と、
    一部の空気を、管状本体(32)を持つ前記内側及び外側スワールカップの軸方向と直交する第1の旋回方向にて、前記内側及び外側スワールカップ中のそれぞれに前記噴射燃料のまわりに同軸的に旋回させて流す工程と、
    前記外側スワールカップ(20)では、追加の空気を、軸線方向後方に延在するベンチュリ(32d)によって、前記噴射燃料および前記一部の空気から半径方向について分離して流すと共に、前記内側スワールカップでは、追加の空気を、前記第1の旋回方向と同方向の第2の旋回方向にて、前記一部の空気と前記追加の空気との間にベンチュリを介在させずに、前記噴射燃料および前記一部の空気のまわりに同軸的に旋回させて該内側スワールカップ中に流す工程と、
    前記噴射燃料、前記一部の空気及び追加の空気を、前記内側及び外側スワールカップのそれぞれの出口(32b)から前記燃焼器中に送りだす工程とを含む噴射方法。
  6. 低速出力アイドルモードでの運転時に、前記外側スワールカップへは燃料を噴射を維持し、前記内側スワールカップへは燃料の噴射を停止する、請求項5記載の噴射方法。
  7. 燃料および空気をガスタービンエンジン燃焼器(18)中に噴射する気化装置において、
    内側スワールカップ(22)と、前記内側スワールカップより前記ガスタービンの半径方向外側に配置された外側スワールカップ(20)と、前記燃料を前記内側及び外側スワールカップの入口(32a)に噴射する手段と、を備え、
    管状本体(32)を持つ前記内側および外側スワールカップのそれぞれが、一部の空気を軸方向と直交する第1の旋回方向にて前記噴射燃料のまわりに同軸的に旋回させて前記各スワールカップ中に流す手段を備え、
    前記内側スワールカップ(22)は、追加の空気を、前記第1の旋回方向と同方向の第2の旋回方向にて、前記一部の空気および前記追加の空気の間にベンチュリを介在させずに、前記噴射燃料および前記一部の空気の両方のまわりに同軸的に旋回させて該内側スワールカップ中に流す手段を備え、
    前記外側スワールカップ(20)は、軸線方向後方に延在し、追加の空気を、前記噴射燃料および前記一部の空気から半径方向について分離して流すベンチュリ( 32 d)を備える、気化装置。
JP35268898A 1997-12-18 1998-12-11 ガスタービン燃焼器に燃料と空気を供給するガスタービンのための装置、燃料および空気をガスタービンエンジン燃焼器中に噴射する気化装置、及び燃料および空気をガスタービンエンジン燃焼器中に噴射する方法 Expired - Fee Related JP3901371B2 (ja)

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