JPH0828873A - ガスタービン燃焼器 - Google Patents

ガスタービン燃焼器

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JPH0828873A
JPH0828873A JP16771194A JP16771194A JPH0828873A JP H0828873 A JPH0828873 A JP H0828873A JP 16771194 A JP16771194 A JP 16771194A JP 16771194 A JP16771194 A JP 16771194A JP H0828873 A JPH0828873 A JP H0828873A
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premixing
fuel
combustion
flame
gas turbine
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JP16771194A
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English (en)
Inventor
Kazuyuki Ito
和行 伊藤
Shigeyoshi Kobayashi
成嘉 小林
Masaya Otsuka
雅哉 大塚
Shigeru Azuhata
茂 小豆畑
Yasutaka Komatsu
康孝 小松
Haruo Urushiya
春雄 漆谷
Nobuyuki Iizuka
信之 飯塚
Tadataka Murakami
忠孝 村上
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】広い負荷範囲にわたって安定に燃焼でき、NO
x排出量の低減を図る。 【構成】拡散燃焼用バーナの外周に環状の予混合ノズル
3を配置し、予混合ノズルを円周方向に複数個に分割し
て複数の予混合室10を形成し、数個の予混合室をまと
めて予混合室ユニット11を複数設けたガスタービン燃
焼器において、予混合室ユニット11毎に保炎器12を
設け、保炎器12の最下流端面をそれぞれの予混合室ユ
ニット11からの噴出混合気気流に収まるようにする。
予混合室ユニット11毎に燃料流量を独立に制御し、ガ
スタービンの負荷に応じて燃料供給方法を変える。 【効果】複数の予混合室ユニットの出口に配置される保
炎器で各予混合室ユニットによる燃焼火炎を安定に保持
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガスタービンの燃焼器に
係り、特に窒素酸化物(以下NOxと称する)を低減する
のに好適なガスタービン燃焼器に関する。
【0002】
【従来の技術】天然ガスや灯油,軽油等の窒素含有量の
少ない燃料の燃焼時に発生するNOxは、空気中の窒素
が酸化されて発生するサーマルNOxである。サーマル
NOxの生成は温度依存性が高く、一般にこれらの燃料
を使用するガスタービンでは、火炎温度の低減が低NO
x燃焼法の基本思想である。ガスタービンの燃焼器は、
ガスタービン負荷に応じて燃料流量が変化するが、ボイ
ラ等で使用される燃焼器とは異なり、起動時と低負荷時
を除けば空気流量はほぼ一定であり、燃料と空気との質
量流量比である燃空比が部分負荷から100%定格負荷
の間で大きく変化する。また、燃料流量が最大となる定
格負荷付近でも、燃料の完全燃焼に必要な理論空気量の
2倍近い多量の空気が供給される。従って、大過剰の空
気で火炎を形成する希薄燃焼が行えるようにする必要が
ある。
【0003】気体燃料の燃焼法は、燃料と空気とが混合
しながら燃焼する拡散燃焼法と,燃料と空気とを予め混
合してノズルより噴出して燃焼する予混合燃焼法に大別
される。拡散燃焼は火炎安定性に優れ、広い燃空比範囲
で火炎を形成できるが、燃料と空気が混合しながら燃焼
するため、火炎内で空間的に燃空比は大きく変化し、希
薄燃焼を試みても燃料の一部は燃料過剰の状態で燃焼す
る。従って、局所的に火炎温度が高くなり、多量のNO
xが発生しやすい。
【0004】予混合燃焼では、燃料と空気とを燃焼室に
投入する前に混合する。従って、この燃焼法は、拡散燃
焼よりは火炎内の燃空比の均一化を図りやすく、混合の
不均一による局所的な高温部の形成を逃れられるため、
NOx低減の効果は大きいが、安定に火炎を形成できる
燃空比、及び燃料と空気の混合気の噴出速度の条件が拡
散燃焼より狭い。特に、ガスタービンの起動から100
%負荷までの運転、あるいは緊急時の負荷遮断運転で
は、燃料流量が幅広く変化するため、予混合燃焼だけで
ガスタービンを運用するのは困難であり、起動からある
部分までは拡散燃焼を使用し、ある負荷以上で予混合燃
焼を開始する二段燃焼法が採用される。二段燃焼法を採
用する燃焼器でも、拡散燃焼用と予混合燃焼用の燃焼室
をそれぞれ独立して設ける燃焼器と(例えば、特開昭61
−22106号,特開昭61−22127号公報参照)、拡散と予混
合燃焼を同じ燃焼室で行う燃焼器(例えば、特開昭63−
161318号公報参照)とがある。
【0005】また、ガスタービン負荷の上昇、即ち燃料
流量の増加と共に燃空比が増加し、火炎温度が上昇する
ため、負荷の上昇に伴いNOx発生量は増加する。二段
燃焼法を採用すると予混合燃焼開始後にはNOx排出量
を低減できるが、予混合燃焼開始前の拡散燃焼時にはN
Ox発生量が増える。広い負荷範囲でNOxを抑制する
には、できるだけ低いガスタービン負荷で予混合燃焼を
開始して、拡散燃焼でのNOxの発生を抑制する必要が
ある。
【0006】予混合火炎を形成するには、混合気の噴出
速度と燃空比をある範囲内に設定する必要がある。噴出
速度が高く燃空比が小さくなると火炎は吹き消え、噴出
速度が低く燃空比が大きくなると混合気噴出ノズル内に
火炎が入る、所謂、逆火となる。火炎形成に必要な燃料
と空気量はノズルの噴出口面積で決定され、ノズル噴出
口面積を大きくすれば、安定燃焼に必要な速度で噴出す
るのに必要な空気と燃料流量が増え、予混合燃焼のでき
るガスタービン負荷は高くなる。ノズル噴出口面積を小
さくすれば、少ない空気と燃料流量とで安定に予混合火
炎を形成できるが、予混合燃焼できる燃料流量の割合が
少なくなり、拡散燃焼で燃焼する燃料流量の割合が増加
するためNOx発生量は増える。従って、高負荷運転時
のNOxを減少しようとすると、予混合ノズルが大きく
なるため、予混合燃焼で運転できるガスタービン負荷は
高くなる。
【0007】これらの課題を解決するための一例とし
て、拡散燃焼と予混合燃焼用の空気流量を調節する機構
を設け、空気流量配分の最適化により広い負荷範囲でN
Oxや一酸化炭素等を低減する燃焼器が既に提案されて
いる(例えば、特開昭60−91141号,特開昭60−218535
号,特開昭61−153316号,特開昭61−52523号,特開昭6
1−153316号公報参照)。また、予混合ノズルを複数個
設け、負荷に応じて使用するノズルの数を変える燃焼器
も提案されている(例えば実開平2−100060号参照)。
【0008】さらに、予混合燃焼を安定化するには、燃
焼反応が開始する領域、即ち保炎領域を明確に形成させ
るのが有効である。これには、予混合気気流に対して障
害となる物体を予混合ノズル出口近傍に配置し、該物体
の後流に形成される循環流を保炎領域とさせる技術があ
る。該物体は、一般に保炎器と呼ばれ、ガスタービン燃
焼器に適用された例として、特開平4−103906号,特開
平5−113207号公報等がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上述べた燃焼器で
も、これまでより少ないNOx排出量でガスタービンを
運用できるが、更に性能を向上するには、次の課題があ
る。燃焼室を分ける場合には、それぞれの燃焼を独立し
て行わせるため、火炎同士の干渉が避けられ安定に火炎
を形成できるが、燃焼用空気も拡散火炎用と予混合火炎
用に分離するため、予混合燃焼の割合を大きくできな
い。また、同じ燃焼室で拡散火炎と予混合火炎を形成
し、空気を拡散火炎用と予混合火炎用の両方に共用する
場合には、例えばガスタービン負荷の低い時には、予混
合火炎用の空気で拡散火炎の燃空比が小さくなり、未燃
分が排出され易くなることがある等の課題がある。
【0010】また、広い負荷範囲で更にNOxを低減す
るためには、予混合ノズルを大きくして予混合燃焼割合
を増大すると共に、低い負荷から予混合燃焼を開始し、
拡散燃焼で発生するNOxを極力少なくする必要があ
る。
【0011】前記従来技術のうち、空気流量調節機構を
設けた燃焼器では、低い負荷で予混合燃焼を行うため
に、予混合燃焼用の空気量を減少させると、予混合気の
噴出速度も小さくなり、逆火の可能性がある。従って、
特に予混合ノズル噴出口面積を大きくした時に、予混合
燃焼開始負荷を下げるのに十分ではなかった。
【0012】一方、予混合ノズルを複数個設け、負荷に
応じて使用するノズルの数を変える燃焼器では、軸心に
対し同心状に複数の環状予混合ノズルを設けた構造であ
るため、使用する予混合ノズルの数を増やしてゆく時、
比較的低温度の予混合火炎を用いて次の予混合ノズルに
着火しなければならず、2段目以降の予混合ノズルの着
火性が悪くなる問題点があった。更に、隣り合う予混合
ノズルの火炎が接触する面積が広く、予混合火炎同士が
干渉して、圧力変動(燃焼振動)が大きくなり、燃焼器
の寿命が短くなるという問題もあった。
【0013】また、保炎器を設けることで低い燃空比で
も安定に燃焼させることができ、ある程度予混合燃焼開
始負荷を下げることができるが、大幅なNOxの低減に
は尚不十分であった。
【0014】そこで本発明の目的は、広い負荷範囲にわ
たって安定に燃焼でき、NOxの低減を図ることができ
るガスタービンの燃焼器を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係るガスタービ
ン燃焼器は、拡散燃焼用バーナ及び拡散燃焼用と予混合
燃焼用との両方に使用可能なバーナを中心部に有し、そ
の外周に燃料と空気の混合気を噴出する環状の予混合ノ
ズルを有し、該環状の予混合ノズルを円周方向に分割し
て複数の予混合室を形成するように構成したガスタービ
ン燃焼器において、前記複数の予混合室のうち、円周方
向に隣接する所定数の予混合室毎にまとめて複数の予混
合室ユニットを構成し、該複数の予混合室ユニットから
の混合気が燃焼室に噴出する出口近傍に、該予混合室ユ
ニットからの噴出混合気気流の抵抗体となる保炎器を設
け、かつ、該保炎器を前記予混合室ユニット毎に分割し
て設けて、当該予混合室ユニットの下流に位置する前記
保炎器の少なくとも最下流端面が、前記予混合室ユニッ
トからの噴出混合気気流中に収まるように構成し、該複
数の予混合室ユニット毎に独立に供給燃料流量を制御す
る手段を設け、前記ガスタービンの低負荷運転時には、
前記複数の予混合室ユニットのうち所定数の予混合室ユ
ニットに燃料を投入し、高負荷運転時には、全ての予混
合室ユニットに燃料を投入するように構成したことを特
徴とする。
【0016】前記複数の予混合室ユニットの下流に配置
される前記保炎器は、円環状の共通の支持部で前記予混
合ノズルに接合してもよい。
【0017】さらに、前記複数の予混合室ユニットにつ
いて、隣接する予混合室ユニットの円周方向境界面には
冷却空気を投入できるようにしてもよい。また、前記保
炎器の前記円環状の共通の支持部において、前記隣接す
る予混合ユニットの円周方向境界面に位置する前記支持
部から冷却空気を流せるようにしてもよい。
【0018】本発明によるガスタービン燃焼器を、ガス
タービン及びガスタービン発電プラントに組み込むこと
によって、燃焼の安定性及び環境汚染防止に対する信頼
性を高めることができる。
【0019】
【作用】本発明によるガスタービン燃焼器は、燃焼器中
心部に拡散燃焼用バーナあるいは拡散燃焼用と燃料と空
気の混合気である予混合気噴出用との両方に使用可能な
バーナを有し、その外周に燃料と空気の混合気を噴出す
る環状の予混合ノズルを有する。そして、該環状の予混
合ノズルを円周方向に分割して複数の予混合室を形成す
るように構成し、さらに前記複数の予混合室について、
円周方向に隣接する所定数の予混合室毎にまとめて複数
の予混合室ユニットを構成する。
【0020】更に、該複数の予混合室ユニットからの混
合気が燃焼室に噴出する出口近傍に、該予混合室ユニッ
トからの噴出混合気気流の抵抗体となる保炎器を設け、
かつ、前記複数の予混合室ユニットそれぞれについて、
それぞれ当該予混合室ユニットの下流に位置する前記保
炎器の少なくとも最下流端面が、完全に前記それぞれの
予混合室ユニットからの噴出混合気気流中に収まるよう
に構成すると共に、該複数の予混合室ユニット毎に独立
に供給燃料流量を制御する手段を設ける。
【0021】そして更に、前記ガスタービンの低負荷運
転時には、前記複数の予混合室ユニットのうち所定数の
予混合室ユニットに燃料を投入し、高負荷運転時には、
全ての予混合室ユニットに燃料を投入するようにする。
【0022】この本発明によるガスタービン燃焼器によ
れば、ガスタービンの低負荷運転時、つまり燃料流量が
少ない時には、前記複数の予混合室ユニットのうち所定
数の予混合室ユニットにのみ燃料を供給するので、使用
する予混合室ユニットの燃空比を、分割数の倍率で高く
することができる。従って、予混合ノズルの分割数を増
すことにより、より低い負荷から予混合燃焼を開始で
き、部分負荷でのNOx排出量を低減することができ
る。
【0023】また、複数の予混合室ユニットに燃料を供
給して予混合燃焼させる場合、隣り合う予混合火炎の接
触する面積が小さく、予混合火炎同士の干渉が少なくな
り、燃焼振動も低減できる。
【0024】さらに、該複数の予混合室ユニットからの
混合気が燃焼室に噴出する出口近傍に、該予混合室ユニ
ットからの噴出混合気気流の抵抗体となる保炎器が設け
られ、かつ、前記複数の予混合室ユニットそれぞれにつ
いて、それぞれ当該予混合室ユニットの下流に位置する
前記保炎器の少なくとも最下流端面が、完全に前記それ
ぞれの予混合室ユニットからの噴出混合気気流中に収ま
るように構成されている。ここで、前記保炎器の最下流
端面が噴出混合気気流中に完全に収まっていると、該保
炎器の後流には強い循環流が形成され、低い燃空比でも
失火することなく安定な予混合火炎ができる。したがっ
て、前記予混合ユニットに供給する燃料流量が少なくて
も運用が可能となるので、前記予混合ノズルの必要分割
数を低減することができ、分割した前記予混合室ユニッ
トに必要な燃料制御機器の数を低減できる。
【0025】また、ガスタービンの低負荷運転時には、
隣接する前記予混合室ユニットの一方に燃料と空気の混
合気が供給され、他方に空気のみが供給される場合があ
る。この時、前者の予混合室ユニットの出口に配置され
ている保炎器には火炎が形成される。一方、後者の予混
合室ユニットの出口に配置されている保炎器は、該保炎
器の少なくとも最下流端面は該予混合室ユニットからの
噴出気流中に収まるように構成されているので火炎が形
成されず、また、該保炎器が隣接する予混合室ユニット
による火炎のゆらぎにさらされることはない。従って、
保炎器で最も高温となる最下流端面の温度は、該保炎器
が配置される前記予混合室ユニットの燃焼条件できま
り、燃焼条件の時間的変動が大きくなければ、該予混合
室ユニット毎にほぼ均一になる。したがって、該保炎器
に過度の熱応力が繰り返しかかり、該保炎器に亀裂が入
ったり、破損したりする可能性を少なくすることができ
る。ここで、予混合ノズル出口に配置する保炎器が破損
したり焼損したりする可能性を少なくする方法として、
特開平5−113207 号公報に、保炎器を中空にし、中空部
に空気、または霧状水滴を同伴した空気から成る冷却媒
体を流入させ、該冷却媒体を燃焼室内に放出する方法が
提案されている。この場合、該冷却媒体の噴出口を設け
るために、前記保炎器の最下流端面は分割されている。
しかし、前記予混合ノズルは分割されておらず、該予混
合ノズルの分割数に対応して前記保炎器を配置すること
により、低い燃空比で安定燃焼させる作用はない。従っ
て、本発明とは明らかに構成が異なる。
【0026】さらに、本発明では、予混合室ユニットに
分割された各予混合ノズルから噴出される予混合気は、
どれも燃焼器中心部に設けた拡散燃焼用の燃料噴射ノズ
ル、あるいは拡散燃焼用の燃料噴出用と燃料と空気の混
合気である予混合気噴出用の両方に使用可能な噴射ノズ
ルからの火炎と接触できることになる。前記燃焼器中心
部のノズルから拡散燃焼を形成させると、各予混合室ユ
ニットは、予混合火炎よりも高温となる拡散火炎によっ
て着火されることになり、負荷上昇時、より安定に使用
する予混合室ユニットの数を増加させてゆくことができ
る。
【0027】ここで、前記燃焼器中心部のノズルを拡散
燃焼用の燃料噴出用と燃料と空気の混合気である予混合
気噴出用の両方に使用可能な構成にしておくと、前記分
割された予混合室ユニットに着火可能で、かつ、未燃分
の排出が許容値以下となる条件の燃焼火炎を形成できる
範囲で、前記燃焼器中心部のノズルから予混合燃料を供
給できるので、部分負荷でのNOxをさらに低減でき
る。また、定格負荷においても、拡散燃焼用に配分した
空気を予混合燃焼用に用いることができるので、NOx
を低減できる。ここで、前記分割された予混合室ユニッ
トに着火できる条件、及び前記燃焼器中心部のノズルに
予混合燃料を供給した時の未燃分の排出条件は、該分割
された予混合室ユニットのうち何個に燃焼火炎が形成さ
れているかによっても異なる。従って、前記燃焼器中心
部のノズルに予混合燃料を供給開始する時点は、前記予
混合室ユニットに燃料を供給する以前でも良いし、複数
個の予混合室ユニットを着火させた後でも良く、特には
限定されない。
【0028】本発明では、前記複数の予混合室ユニット
の下流に配置される前記保炎器は、円環状の共通の支持
部で前記予混合ノズルに配置されてもよい。これは、該
保炎器の配置が、長期間の運転で熱変形によりずれる事
態が生じるのを防止するためのものである。本発明で
は、該予混合ノズルは環状であり、燃焼器の円周方向に
複数の予混合室ユニットに分割されるから、保炎器もリ
ングの一部を削除した形状となる。この様な形状の該保
炎器が高温の燃焼ガスにさらされると、徐々に熱変形を
起こし、配置がずれる可能性がある。燃焼器での燃焼を
長期間にわたって安定に行わせるためには、前記保炎器
は前記予混合ユニット出口に正確に配置されていること
が望ましい。そこで、該保炎器を円環状の共通の支持部
で構成する。該支持部は予混合気気流中にあるので、そ
の構造材の温度は前記保炎器の最下流端面よりもかなり
低く、実質的に熱変形は生じない。したがって、該支持
部を共通の構造部材として、予混合ノズルと接合するこ
とで、前記分割された予混合室ユニット毎に配置される
前記保炎器の配置がずれるのを防止することができる。
【0029】また、本発明では、前記複数の予混合室ユ
ニットについて、隣接する予混合室ユニットの円周方向
境界面には冷却空気を投入できるようにしてもよい。こ
れは、前記保炎器を環状の共通の支持部で前記分割され
た予混合ノズル出口に配置する場合、該分割個所である
前記予混合室ユニットの円周方向境界面に位置する前記
支持部の部分から、火炎が形成され、該支持部よりも下
流側にある前記保炎器部分を加熱する事態が生じるのを
防止するためのものである。該支持部は、前記予混合ユ
ニットの円周方向境界面に位置する部分の先端は鋭利に
し、また、厚さも望ましくは10mm以下として、当該部
分から火炎が形成されない形状とするのが望ましい。該
形状とすることで、定常状態のガスタービン燃焼器の運
転条件では、前記支持部の先端から火炎が形成されるこ
とはない。しかし、前記複数の予混合室ユニットの円周
方向境界面に冷却空気を投入できるようにしておくと、
前記予混合ノズルの燃料流量が一時的に急激に増えるよ
うな過わた的な運転状態でも、前記予混合室ユニットの
円周方向境界面の予混合気は火炎の吹き消え条件にある
ので、確実に前記支持部の先端から火炎が形成されるの
を防止できる。
【0030】また、本発明では、前記保炎器の前記円環
状の共通の支持部において、前記隣接する予混合室ユニ
ットの円周方向境界面に位置する前記支持部から冷却空
気を流せるようにしてもよい。該支持部から冷却空気を
流すことにより、該支持部から火炎が形成されるのを確
実に防止でき、前述と同様の作用効果がある。
【0031】そして、このようなガスタービン燃焼器を
組み込むことにより、ガスタービン及びガスタービン発
電プラントの信頼性が向上する。
【0032】
【実施例】
〔実施例1〕図1に本発明の一実施例を示す。図2は図
1を下流側から見た時の一部分を示す。ガスタービン
は、空気圧縮機,燃焼器,タービンから構成される。空
気圧縮機からの空気は燃焼器へ導入され、ここで燃料を
燃焼し、高温の気体となってタービンへ導かれる。燃焼
器は、燃焼室1,拡散燃焼用燃料ノズル2,予混合ノズ
ル3から構成される。
【0033】空気圧縮機からの燃焼用空気20は、燃焼
器下流から、燃焼室1を形成するライナ表面を冷却し
て、燃焼器上流へ導かれる。燃焼室1へは、空気は拡散
燃料分散用空気20A,燃焼器構成部材の冷却空気20
B,予混合燃焼用空気20Cとして供給される。燃料
は、拡散燃焼用燃料ノズル2,予混合燃焼用燃料ノズル
4から噴出される。
【0034】拡散燃焼用燃料ノズル2は燃焼器中心に配
置され、その外周に円錐形の隔壁5を介して、円環状の
予混合ノズル3が配置される。この時の拡散燃焼用燃料
ノズル2と予混合ノズル3との間の半径方向の距離は、
拡散火炎30の燃焼ガスが拡散火炎30の後流側から拡
散燃焼用燃料ノズル2の燃料出口側まで十分に循環でき
るように離しておくことが重要である。このような循環
流を発生させることにより、拡散火炎30の安定性を向
上させることができる。
【0035】拡散燃焼用の燃料40は、拡散燃焼用燃料
ノズル2の燃料噴出口から噴出される。拡散燃焼用燃料
ノズル2の外周には拡散燃料分散用空気20Aの流路6
が設けられ、燃料40と共に燃焼室1内へ噴出される。
拡散燃焼用燃料ノズル2と拡散燃料分散用空気の噴出用
ノズルとによって拡散燃焼用バーナが構成される。拡散
燃料分散用空気20Aは流路6出口に設けられた旋回羽
根により旋回流32として、燃焼室1内へ投入される。
拡散燃料分散用空気20Aを使わずに、燃料を直接、旋
回流32として噴出しようとすると、ガスタービン負荷
即ち燃料流量によって旋回成分の運動量が変化する。こ
れを避け、燃料流量に依らず常にある程度の旋回の運動
量を確保するため、拡散燃料分散用空気20Aを旋回流
32として投入する。本実施例では、拡散燃料分散用空
気20Aは、燃焼室中心に向かって噴出される。
【0036】予混合ノズル3には、複数の予混合燃焼用
燃料ノズル4と仕切板7とで、複数の予混合室10が構
成される。ここで、仕切板7は、予混合燃焼用燃料ノズ
ル4から噴射される予混合燃料の拡散を制限して燃焼用
空気20Cとの混合を促進させるためのものであり、予
混合ノズル3の出口まで仕切るものではない。したがっ
て、隣接する予混合室10内を流れる混合気は、予混合
ノズル出口では、一部混合する。予混合ノズル3の出口
には、分割板9が配置される。分割板9は、予混合燃料
用ノズル4の上流側から予混合ノズル3の出口まで仕切
り、本実施例では5個の予混合室10から構成される予
混合室ユニット11を形成させるものである。したがっ
て、隣接する予混合室ユニット11を流れる混合気は、
予混合ノズル3出口まで交じりあうことはない。本実施
例では、予混合室ユニットの数は4個である。ただし、
予混合室10及び予混合室ユニット11の数は、特には
限定されない。
【0037】予混合ノズル3出口には、保炎器12が接
合板8によって配置される。接合板8の接合位置は特に
は限定されない。保炎器12は、環状の予混合ノズル3
に対応して環状に形成され、その断面は頂点が上流側を
向くように配された三角形形状をしており、保炎器12
の後流側に発生する循環流34によって、予混合火炎3
5を安定に保持するものである。図3は予混合ノズル3
の出口部分の一部を拡大して図示したものである。分割
板9で仕切られた予混合室ユニット11の境界では、保
炎器12の最下流端面12Aは削除されており、各予混
合ユニット11から噴出される気流22は、それぞれの
下流に配置されている保炎器12を完全に包込むように
なっている。従って、保炎器12からは安定な予混合火
炎35が形成される。ここで、保炎器12の円周方向の
分割面である側面12Bの形状は、図4のようにまっす
ぐにするのが製作上は最も簡単である。しかし、予混合
ノズル3が大型となり、出口付近で流れが偏流する場合
には、保炎器12の最下流端面以外の側面12Bからも
火炎が形成される恐れがある。そこで、図5のように保
炎器12の側面12Bに角度θをつけると、側面12B
に沿う流れが加速されるので、この部分に火炎が形成さ
れるのを防止できる。ここで、角度θは、通常は120
〜170゜の範囲にすると、側面12Bでの気流の状態
を良好に保てる。ただし、角度θが180゜は図4の場
合に相当する。また、図5で、最下流端面にできる角部
12Cから渦が発生し、角部12Cが赤熱する可能性が
あるが、図6のように角部を削ると、この事態が発生す
るのを回避できる。
【0038】上述した個々の作用効果を総合したガスタ
ービン燃焼器の運用の実施例について、図12及び図1
3で説明する。
【0039】燃料80は、ガスタービンの負荷信号94
に基づき、燃料流量制御装置90により制御され、各ノ
ズルに供給される燃料(A),(B),(C),(D),
(E)が分割される。例えば、燃料流量制御装置90から
の制御信号92Aによって、燃料制御弁82Aの開度す
なわち燃料流量が調節されて、拡散燃焼用燃料ノズル2
に燃料(A)が供給される。同様に、燃料(B),
(C),(D),(E)は、それぞれ燃料流量制御装置9
0からの制御信号92B,92C,92D,92Eによ
って、それぞれ燃料制御弁82B,82C,82D,8
2Eの開度すなわち燃料流量が調節されて、それぞれの
予混合燃焼用燃料ノズル4に供給される。
【0040】ガスタービン起動時及び低負荷時には、燃
料(A)を拡散燃焼用燃料ノズル2に供給し、拡散燃焼
単独運転を行う。予混合開始負荷に到達した時、拡散燃
焼用燃料(A)を減らし、その分だけ4個の予混合室ユ
ニット11の一つに燃料(B)を供給する。ここで、予
混合室ユニット11には、5本の予混合燃焼用燃料ノズ
ル4が配置されており、燃料(B)は該ノズル4から噴
射され、空気と混合して予混合気となる。本実施例で
は、この予混合室ユニット11の構成は他の予混合室ユ
ニットでも同じなので、以下、単に予混合室ユニット1
1と表示する。そして、予混合室ユニット11の出口に
は、予混合気の噴流で少なくともその最下流端面が完全
に包込まれるようになっている保炎器12が接合されて
いる。したがって、拡散燃焼用燃料ノズル2で形成され
る火炎で着火された予混合室ユニット11の火炎は、低
い燃空比でも安定に燃焼される。また、隣接する予混合
室ユニット11の出口に配置される保炎器12には火炎
が形成されない。
【0041】さらに高い負荷で運転する場合には、燃料
(B)の供給量を減らし、その分だけ燃料(C)の供給
量を増やす。この状態で負荷を上昇する場合には、燃料
(B),(C)の供給量が概略同じになるようにすると、
局所的に高温部分が発生することがなく、排出NOxレ
ベルを低くできる。この場合にも、各予混合室ユニット
11の出口に配置される保炎器12は、それぞれに対応
する予混合室ユニット11からの混合気の噴出流に包込
まれているので、隣接する予混合室ユニット11に形成
される火炎に影響されない。したがって、保炎器の温度
分布はそれ自身で形成する火炎によってのみ決まるの
で、保炎器12に過度の熱応力がかかることがない。
【0042】この状態で負荷を上昇させていくと、燃焼
室1内の燃焼ガスの平均温度は、燃料の着火温度よりも
大きくなる。したがって、このような条件になった時点
から燃料(D)及び燃料(E)を供給すると、連続的に
負荷を上昇させることができる。以後、定格負荷に至る
過程で、燃焼器から排出されるNOxや一酸化炭素,未
燃分の排出特性を勘案して、図13に示すように、拡散
燃焼用ノズル及び各予混合室ユニットへの燃料供給量を
決める。
【0043】本実施例によれば、予混合室ユニットの出
口に配置する保炎器に低い燃空比で安定に火炎を形成で
き、しかも隣接する予混合室ユニットの噴出気流に影響
を受けないので、予混合室ユニットへの燃料の供給を排
出NOxの少ない低い燃空比ででき、しかも保炎器に過
度の熱応力が発生するのを防止できる作用効果がある。
【0044】〔実施例2〕本発明による他の実施例を図
7,図8に示す。図7は、分割した予混合室ユニット1
1の出口に配置した保炎器12の一部分を下流側から見
たものを示す。図8は、本実施例の保炎器12の一部分
を立体的に示したものである。本実施例においては、予
混合室ユニット11の出口に配置される保炎器12は円
環状の共通の支持部13と一体構造となっており、最下
流端面12Aのみ各予混合室ユニット11毎に別個に構
成される。支持部13は、図1に示したように、接合板
8で予混合ノズル3と接合される。本実施例による保炎
器を配置したガスタービン燃焼器の運用方法は、実施例
1と同様である。
【0045】保炎器12の最下流端面に火炎が形成され
ると、保炎器12は高温の燃焼ガス及び混合気気流との
伝熱により温度分布を持つ。保炎器12はリングの一部
を削除した形状になっているので、内部に温度分布がで
きると、各部の伸びが異なり、側面部に反りができるよ
うな力が働く。しかし、本実施例では、保炎器12を円
環状の共通の支持部13で支持し、また、支持部13が
高温燃焼ガスの影響を受けない上流側で予混合ノズル3
と接合されているため、支持部13はその位置からずれ
ず、従って、長期間の運転後も保炎器12の配置がずれ
るのを防ぐことができる。その結果、保炎器12の配置
がずれて、予混合ノズル3から噴出される気流が乱れて
燃焼が不安定となる事態が生じることはない。
【0046】本実施例によれば、円環状の共通の支持部
で保炎器を支持するため、長期間の運転後も保炎器の配
置がずれず、安定な燃焼が提供できる効果がある。
【0047】〔実施例3〕本発明による他の実施例を図
9に示す。図9は、実施例2と同様に、分割した予混合
室ユニット11の出口に配置した保炎器12の一部分を
下流側から見たものを示す。本実施例では、保炎器の構
造は実施例2と同様である。実施例2と異なるのは、隣
接する予混合室ユニット11の円周方向境界面に多孔板
14を配置し、孔15から冷却空気を流せるようにした
ことである。冷却空気は、図1で2枚の分割板9を予混
合燃焼用燃料ノズル4の上流側まで配置して、空気の流
路を形成すれば良い。本実施例においてもガスタービン
燃焼器の運用方法は、実施例1,2と同様である。
【0048】ガスタービンの負荷が上昇し、予混合室ユ
ニット11に供給される混合気の燃空比が大きくなる
と、保炎器12の支持部13の後流のせん断層に火炎が
形成される可能性が生じる。このせん断層火炎は不安定
であり、燃焼条件が非定常に変動するような場合には、
支持部13まで火炎が戻り、保炎器12を焼損させる可
能性がある。これを防止するには、予混合室ユニット1
1の円周方向境界面に位置する支持部13の軸方向端面
を鋭利にして支持部13に火炎が付着するのを防止する
のが良い。さらに、本実施例のように、隣接する予混合
室ユニット11の円周方向境界面に多孔板14を配置
し、孔15から冷却空気を流すことで、支持部13に火
炎が付着するのを完全に防止できる。
【0049】本実施例によれば、支持部材13に火炎が
付着するのを完全に防止できるので、保炎器12の信頼
性を高めることができる効果がある。
【0050】〔実施例4〕本発明による他の実施例を図
10,図11に示す。図10は、実施例2,3と同様
に、分割した予混合室ユニット11の出口に配置した保
炎器12の一部分を下流側から見たものを示す。図11
は、保炎器12及び支持部13の一部分の断面図であ
る。本実施例では、実施例3の隣接する予混合室ユニッ
ト11の円周方向境界面部分の形状から、さらに支持部
13に冷却空気が通過する孔16を設ける。冷却空気
は、図11に示すように、多孔板14からの冷却空気の
一部を受ける開口部17を設けて取り込み、そこから孔
16を通過させて支持部13から噴出させる。本実施例
の場合、冷却空気が直接支持部13から噴出するので、
火炎が支持部13に付着することはない。
【0051】本実施例によれば、支持部13に火炎が付
着するのを完全に防止できるので、保炎器12の信頼性
を高めることができる効果がある。
【0052】〔実施例5〕本発明による他の実施例を図
14,図15に示す。図15は図14を下流側から見た
時の一部分を示す。図1,図2の実施例と異なるのは、
燃焼器中心に配置される拡散燃焼用燃料ノズル2よりも
上流側に予混合燃焼用燃料ノズル18を設け、流路6か
ら噴出する気流を、拡散燃料分散用空気あるいは予混合
気とする点である。ここで、予混合燃焼用燃料ノズル1
8の本数は、空気と燃料との混合が均一に行われるもの
であれば、特には限定されない。また、本実施例では、
図15のように、予混合室ユニットの数を3個としてい
る。本実施例では、流路6は図1に比べて大きくなって
おり、より多くの空気が流れるように構成している。
【0053】本実施例による燃料流量調節の運用方法を
図16に示す。ただし、燃料(A)は拡散燃焼用燃料ノ
ズル2への供給燃料、燃料(B)は予混合燃焼用燃料ノ
ズル18への供給燃料、燃料(C),(D),(E)は、
それぞれ3個に分割された各予混合室ユニット11に配
置されている予混合燃焼用燃料ノズル4への供給燃料を
表す。
【0054】ガスタービン起動時及び低負荷時には、燃
料(A)を拡散燃焼用燃料ノズル2に供給し、拡散燃焼
単独運転を行う。予混合燃焼開始負荷に到達した時、予
混合燃焼用燃料ノズル18から燃料(B)を供給する。
さらに負荷が上昇すると、燃料(A)を減らし、その分
だけ燃料(C)を3個の予混合室ユニット11の一つに
供給する。さらに負荷が上昇すると、燃料(C)を減ら
し、その分だけ燃料(D)を3個の予混合室ユニット1
1の一つに供給する。そして、最後に燃料(E)を供給
する。また、燃料(B)の供給流量を増やし、燃料
(A)の供給流量を減らして定格負荷に至る。本実施例
では、燃焼器中心に配置されるノズルは拡散燃焼用と予
混合燃焼用の両方に使用可能であるので、定格負荷では
燃料(A)を全燃料流量の5%以下に減少させることがで
きる。したがって、定格負荷でもNOx排出量を減少さ
せることができる。
【0055】本実施例によれば、定格負荷での拡散燃焼
用燃料流量割合を減少できるので、定格負荷でのNOx
排出量を低減できる効果がある。
【0056】以上の実施例1〜6に示した本発明のガス
タービン燃焼器を、ガスタービン燃焼器内で発生した燃
焼気体により駆動されるタービン及び該タービンの回転
軸に接続された空気圧縮機等と周知の方法で組み合わせ
ると、失火の恐れのない信頼性に優れたガスタービンが
構成される。
【0057】また、本発明のガスタービン燃焼器を、該
ガスタービン燃焼器内で発生した燃焼気体により駆動さ
れるガスタービン及び該ガスタービンの駆動により発電
を行う発電機等と周知の方法で組み合わせると、信頼性
に優れたガスタービン発電プラントが構成される。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば、複数の予混合室ユニッ
トの出口に配置される保炎器で各予混合室ユニットによ
る燃焼火炎を安定に保持できる。しかも、該保炎器を長
期間の使用後も破損等が生じるのを回避できる。したが
って、前記予混合室ユニットに供給する燃料流量を独立
に制御することで、ガスタービンの広い負荷条件でNOx
排出量の少ない安定した燃焼が行える効果がある。
【0059】そして、本発明のガスタービン燃焼器を組
み込むことによって、燃焼の安定性に優れたガスタービ
ン,ガスタービン発電プラントが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるガスタービン燃焼器の
断面図。
【図2】図1の一部を下流側から見た図。
【図3】本発明の一実施例による保炎器近傍の説明図。
【図4】本発明の一実施例による保炎器の一部を示す斜
視図。
【図5】本発明の一実施例による保炎器の一部を示す斜
視図。
【図6】本発明の一実施例による保炎器の一部を示す斜
視図。
【図7】本発明の一実施例を示す保炎器近傍の説明図。
【図8】本発明の一実施例を示す保炎器近傍の説明図。
【図9】本発明の一実施例を示す保炎器近傍の説明図。
【図10】本発明の一実施例を示す保炎器近傍の説明
図。
【図11】本発明の一実施例による保炎器近傍の部分構
造を示す断面図。
【図12】本発明の一実施例によるガスタービン燃焼器
の燃料流量制御系統の説明図。
【図13】本発明の一実施例によるガスタービン燃焼器
の燃料流量制御方法の説明図。
【図14】本発明の他の実施例によるガスタービン燃焼
器の断面図。
【図15】図14の一部を下流側から見た図。
【図16】本発明の他の実施例によるガスタービン燃焼
器の燃料流量制御方法の説明図。
【符号の説明】
1…燃焼室、2…拡散燃焼用燃料ノズル、3…予混合ノ
ズル、4,18…予混合燃焼用燃料ノズル、5…隔壁、
6…流路、7…仕切板、8…接合板、9…分割板、10
…予混合室、11…予混合室ユニット、12…保炎器、
13…支持部、14…多孔板、15,16…孔、17…
開口部、20…燃焼用空気、30…拡散火炎、32…旋
回流、34…循環流、35…予混合火炎、40,80…
燃料、82…燃料制御弁、90…燃料流量制御装置、9
4…負荷信号。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F23D 23/00 Z F23R 3/06 3/12 3/18 3/30 3/34 (72)発明者 小豆畑 茂 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 小松 康孝 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 漆谷 春雄 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 飯塚 信之 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (72)発明者 村上 忠孝 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】拡散燃焼用バーナ及び拡散燃焼用と予混合
    燃焼用との両方に使用可能なバーナを中心部に有し、 その外周に燃料と空気の混合気を噴出する環状の予混合
    ノズルを有し、 該環状の予混合ノズルを円周方向に分割して複数の予混
    合室を形成するように構成したガスタービン燃焼器にお
    いて、 前記複数の予混合室のうち、円周方向に隣接する所定数
    の予混合室毎にまとめて複数の予混合室ユニットを構成
    し、 該複数の予混合室ユニットからの混合気が燃焼室に噴出
    する出口近傍に、該予混合室ユニットからの噴出混合気
    気流の抵抗体となる保炎器を設け、かつ、該保炎器を前
    記予混合室ユニット毎に分割して設けて、当該予混合室
    ユニットの下流に位置する前記保炎器の少なくとも最下
    流端面が、前記予混合室ユニットからの噴出混合気気流
    中に収まるように構成し、 該複数の予混合室ユニット毎に独立に供給燃料流量を制
    御する手段を設け、 前記ガスタービンの低負荷運転時には、前記複数の予混
    合室ユニットのうち所定数の予混合室ユニットに燃料を
    投入し、高負荷運転時には、全ての予混合室ユニットに
    燃料を投入するように構成したことを特徴とするガスタ
    ービン燃焼器。
  2. 【請求項2】前記複数の予混合室ユニットの下流に配置
    される前記保炎器は、円環状の共通の支持部により前記
    予混合ノズルに固定されていることを特徴とする請求項
    1記載のガスタービン燃焼器。
  3. 【請求項3】請求項2において、隣接する前記予混合室
    ユニットの円周方向境界面に位置する前記支持部から冷
    却空気を流せるようにしたことを特徴とするガスタービ
    ン燃焼器。
  4. 【請求項4】複数の前記予混合室ユニットが隣接する円
    周方向境界面に冷却空気の通路を設けたことを特徴とす
    る請求項1乃至3のいずれかに記載のガスタービン燃焼
    器。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006144759A (ja) * 2004-11-25 2006-06-08 Toyota Central Res & Dev Lab Inc ガスタービン用予混合燃焼器およびその燃料供給制御方法
JP2015135212A (ja) * 2014-01-17 2015-07-27 ヤンマー株式会社 ガスタービンエンジン
CN113028449A (zh) * 2021-02-26 2021-06-25 中国空气动力研究与发展中心设备设计与测试技术研究所 一种燃气发生器流线型燃料分流盘
JP2021524011A (ja) * 2018-05-15 2021-09-09 エア プロダクツ アンド ケミカルズ インコーポレイテッドAir Products And Chemicals Incorporated ガスタービンにおいて燃焼安定性を向上させるシステムおよび方法

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