JPH06281804A - 回折格子アレイおよびそれを用いた立体像表示装置 - Google Patents
回折格子アレイおよびそれを用いた立体像表示装置Info
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- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03H—HOLOGRAPHIC PROCESSES OR APPARATUS
- G03H1/00—Holographic processes or apparatus using light, infrared or ultraviolet waves for obtaining holograms or for obtaining an image from them; Details peculiar thereto
- G03H1/04—Processes or apparatus for producing holograms
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- Holo Graphy (AREA)
Abstract
共に視差を持つ立体像の表示が簡便にでき、光学的にも
作製が容易で、安価で大量生産可能なことを最も主要な
目的としている。 【構成】本発明は、光を発散または集光する機能を有す
る回折格子からなるセルを、平面状の基板に複数個配列
し、上記セルを、勾配、または勾配および格子間隔が近
い領域で空間的に、横方向、または横方向および縦方向
に分割し、この各分割領域を各視差画像(1方向)に対
応させた回折格子アレイとし、またこの回折格子アレイ
を基本デバイスとして備え、横方向のみに視差を持つ立
体像を表示することを特徴としている。
Description
格子アレイおよびそれを用いた立体像表示装置に係り、
特に横方向のみに視差を持つ、または横方向・縦方向共
に視差を持つ立体像の表示が簡便にでき、かつ光学的に
も作製が容易で、しかも安価で大量生産が可能な回折格
子アレイおよびそれを用いた立体像表示装置に関するも
のである。
格子からなる複数の微小なドットを配置することによ
り、回折格子パターンが形成されたディスプレイが多く
使用されてきている。この種の回折格子パターンを有す
るディスプレイを作製する方法としては、例えば“特開
昭60−156004号公報”に開示されているような
方法がある。この方法は、2光束干渉による微小な干渉
縞(以下、回折格子とする)を、そのピッチ、方向、お
よび光強度を変化させて、感光性フィルムに次々と露光
するものである。
置を用い、かつコンピュータ制御により、平面状の基板
が載置されたX−Yステージを移動させて、基板の表面
に回折格子からなる複数の微小なドットを配置すること
により、ある絵柄の回折格子パターンが形成されたディ
スプレイを作製する方法が、本発明者によって提案され
てきている。その方法は、1988年11月25日にフ
ァイルされた“米国特許出願シリアル番号第276,4
69号”に開示されている。
うな作製方法によって作製されたディスプレイにおいて
は、回折格子パターンを有するディスプレイの絵柄とし
て、イメージスキャナ等で入力した画像、あるいはコン
ピュータ・グラフィックスにより作製された2次元的な
画像などが使用されている。このため、回折格子パター
ンによって表現される絵柄は、回折格子が配置されてい
る基板上の平面に位置するために、平面的(2次元的)
な絵柄しか表現することができず、立体的(3次元的)
な絵柄を表現できないという問題がある。
に成されたもので、横方向のみに視差を持つ、または横
方向・縦方向共に視差を持つ立体像の表示が簡便にで
き、かつ光学的にも作製が容易で、しかも安価で大量生
産が可能な回折格子アレイおよびそれを用いた立体像表
示装置を提供することを目的とする。
めに、まず、請求項1に記載の発明の回折格子アレイ
は、光を発散または集光する機能を有する回折格子から
なるセルを、平面状の基板に複数個配列し、セルを、格
子の勾配が近い領域で空間的に横方向に分割し、この各
分割領域を各視差画像(1方向)のピクセルに対応させ
ている。
装置は、立体像を表示する装置において、上記請求項1
に記載の回折格子アレイを基本デバイスとして備え、横
方向のみに視差を持つ立体像を表示するようにしてい
る。
アレイは、光を発散または集光する機能を有する回折格
子からなるセルを、平面状の基板に複数個配列し、セル
を、格子の勾配および格子間隔が近い領域で空間的に横
方向および縦方向に分割し、この各分割領域を各視差画
像(2方向)のピクセルに対応させている。
示装置は、立体像を表示する装置において、上記請求項
11に記載の回折格子アレイを基本デバイスとして備
え、横方向・縦方向共に視差を持つ立体像を表示するよ
うにしている。
像機能を有するフレネルゾーンプレートを用いる。
応する視差画像の対応するピクセルの明るさに比例した
面積の回折格子のみを基板に形成している。
対応する視差画像の対応するピクセルの明るさに比例し
た面積のみを光が透過するように、基板表面に遮光層ま
たは透光層を設けている。
置の光の入射または出射の強度を空間光変調素子によっ
て制御することにより、立体像を表示できるようにして
いる。
置の光の波長を光周波数フィルターによって選択するこ
とにより、フルカラーの画像を表示できるようにしてい
る。
算し、R,G,Bの各色に対応させた格子間隔を持つ回
折格子セル3個を1組とし、対応する視差画像の対応す
るピクセルのRの値に基づいて、R用のセルの各分割領
域に対応する位置の光の入射または出射の強度を空間光
変調素子によって制御し、Rの光の波長を光周波数フィ
ルターによって選択し、これをR,G,Bの各色、全視
差画像全ピクセルについて同様の操作をすることによ
り、フルカラーの立体像を表示できるようにしている。 λ=dx (sinβx −sinθx ) λ=dy (sinβy −sinθy ) (λ:光の波長、dx :格子間隔のX成分、dy :格子
間隔のY成分、θx :X−Z面内での入射角、θy :Y
−Z面内での入射角、βx :X−Z面内での回折角、β
y :Y−Z面内での回折角) また、上記セルの各分割領域において、対応する視差画
像の対応するピクセルの明るさに比例した面積を空間光
変調素子によって透過部とするようにしている。
対応する視差画像の対応するピクセルの明るさに比例し
た透過率を空間光変調素子によって実現するようにして
いる。
の回折格子アレイおよびそれを用いた立体像表示装置に
おいては、横方向に視差のある立体像を、縦方向に広い
視域で観察することができる。
有する回折格子を用いることにより、視域の領域分けが
任意に行なえ、また視点移動時に滑らかな立体感を感じ
させることができる。
の発明の回折格子アレイおよびそれを用いた立体像表示
装置においては、横方向、縦方向共に視差のある立体像
を、縦方向、横方向に広い視域で観察することができ
る。
有する回折格子を用いることにより、視域の領域分けが
任意に行なえ、また視点移動時に滑らかな立体感を感じ
させることができる。
光の入射または出射の強度を空間光変調素子によって制
御することにより、立体動画像を表示することができ
る。
光の入射または出射の強度を空間光変調素子によって制
御し、セルの各分割領域に対応する位置の光の波長を光
周波数フィルターによって選択することにより、単色の
立体動画像を表示することができる。
る視差画像の対応するピクセルの明るさに比例した面積
のみを光が透過するように、基板表面に印刷等の方法で
遮光層または透光層を設けることにより、極めて短時間
にかつ安価にしかも簡便に立体像を表示する装置を作製
することができる。
光の波長を光周波数フィルターによって選択することに
より、フルカラーの立体像の観察ができる。
る視差画像の対応するピクセルの明るさに比例した面積
を空間光変調素子によって透過部とすることにより、空
間光変調素子が光の透過/遮断の2値制御デバイスで
も、立体像の表示を実現することができる。
する視差画像の対応するピクセルの明るさに比例した透
過率を空間光変調素子によって実現することにより、空
間光変調素子が、回折格子セルの分割領域の大きさの分
解能があれば、階調のある立体像の表示を実現すること
ができる。
フ型の回折格子が利用できることにより、エンボス等の
方法による安価で簡便な生産によって、大量生産を行な
うことができる。
能を有する回折格子からなるセルを、平面状の基板に複
数個配列し、上記セルを、格子の勾配、または格子の勾
配および格子間隔が近い領域で空間的に、横方向、また
は横方向および縦方向に分割し、この各分割領域を各視
差画像(1方向または2方向)に対応させた回折格子ア
レイを得、またこの回折格子アレイを基本デバイスとし
て用いて、横方向のみ、または横方向・縦方向共に視差
を持つ立体像の表示を可能とする立体像表示装置を得る
点にある。
ー化も比較的容易であり、また液晶表示素子等の空間光
変調素子との組み合わせにより、立体動画表示もでき
る。
向のみに視差を持つ立体像表示装置を作製した場合、縦
方向に視域が広くなるという効果がある。
向・縦方向共に視差を持つ立体像表示装置を作製した場
合、縦方向・横方向に視域が広くなるという効果があ
る。
明の一実施例について、図面を参照して詳細に説明す
る。
を図1(a)または図1(b)[望ましくは図1
(a)]に示すように、光を集光する機能を有する回折
格子からなる(回折格子の太さが段々細くかつ間隔が段
々狭くなるような回折格子パターンが描かれている)セ
ル1を、図2に示すように、平面状の基板2に複数個配
列し、さらにこのセル1を、図3に示すように、格子の
勾配が近い領域で空間的に横方向に分割し、この各分割
領域を各視差画像(1方向)に対応させるか、あるいは
上記セル1を、図4に示すように、格子の勾配および格
子間隔が近い領域で空間的に横方向および縦方向に分割
し、この各分割領域を各視差画像(2方向)に対応させ
ている。
(b)の回折格子セル1のパターンを上下方向を逆に
し、かつ回折格子の太さをほぼ等しく描いており、以後
の各図面における該当部分についても、それぞれ同様の
扱いとして描くことにする。
域分割数は、視差画像の数と等しく、任意の視差画像の
任意のピクセルは、回折格子アレイの同位置のセルの中
の、その視差画像に割り当てられた領域に対応してい
る。ここで、左方向から見た時の視差画像は、回折格子
セル1の右の分割領域に対応し、中央から見た時の視差
画像は、回折格子セル1の中央の分割領域に対応してい
る。
場合は、上方向から見た時の視差画像は、回折格子セル
1の下の分割領域に対応し、下方向から見た時の視差画
像は、回折格子セル1の上の分割領域に対応している。
は、対応する分割領域の回折格子の面積、あるいはその
領域に対応した空間光変調素子の透過面積もしくは光透
過率に比例する。
成、およびその微小領域での回折について、図2および
図5を用いて説明する。
た入射光の場合を示している。この場合、図の+1次の
回折光の回折角βx ,βy は、次式に従う。
Y成分、θx ,θy はX−Z面内およびY−Z面内での
入射角、βx はX−Z面内での回折角、βy はY−Z面
内での回折角を示している。なお、X−Y面内での回折
格子の勾配は、Ω=tan-1(dy /dx )である。
子がどの方向に光を出射するかがわかる。従って、全回
折格子セル1において、ある1つの観察位置から観察さ
れる条件を備えた回折格子領域を使って画像を表現(そ
の領域への入射光の強度の制御、あるいは出射した回折
光の強度の制御をすることを指す)すれば、その観察位
置からのみ、その画像が観察できる。そして、これを全
観察位置について行なえば、すなわち回折格子セル1中
の全領域について処理することになり、各方向に各視差
画像を表示することができ、従って両眼視差による立体
像の観察が可能となる。
6に示すような光学系を用いて、2光束干渉法により作
製することが可能であり、この回折格子セル1の作製を
同一乾板上で位置を変えながら行なうことにより、本実
施例の回折格子アレイ2を得ることができる。
源から発生してミラーで反射したレーザービームを、ハ
ーフミラーで2つに分岐し、一方はレンズ系を通して平
行光として感光材料に入射し、またこの感光材料の同位
置に、もう一方のレーザービームを別のレンズ系を通し
て集束光として入射する。これにより、感光材料中に、
2つの光による干渉縞が記録される。そして、このよう
な操作を感光材料の位置を変えながら行なうことで、全
面に干渉縞が記録された回折格子アレイを得る。なお、
この回折格子アレイが表面レリーフ型であれば、容易に
エンボスによる複製が可能である。
折格子セル1毎の最適な集束位置を計算し、これに基づ
いて光学系を少しずつ変更しながら各回折格子セル1を
作製することにより、最も望ましい回折格子アレイ2が
得られる。
には、感光材料直前の集束光を作るレンズを、シリンド
リカルレンズにしてもよい。
等の機能を有する格子を計算し、電子線描画装置等の微
細加工能力のある装置で描画して、回折格子セル1を作
製することも可能である。
2においては、縦方向、横方向に、光をある決められた
領域に広げて回折するデバイスを実現することができ
る。
1からなる回折格子アレイ2の場合には、格子間隔のX
成分の変化によって、横方向に光が広がって回折する光
を、回折格子の横方向の領域分割によって横方向に視野
を分割し、それぞれの分割された視野に異なる視差画像
を再生し、また格子間隔のY成分の変化によって縦方向
に光が広がって回折されるため、横方向のみに視差のあ
る立体像を縦方向に広い視域で観察することができる。
らなる回折格子アレイ2の場合には、格子間隔のY成分
の変化によって縦方向に広がって回折する光を、回折格
子の縦方向の領域分割によって縦方向に視野を分割し、
それぞれの分割された視野に異なる視差画像を再生する
ため、横方向、縦方向共に視差のある立体像を観察する
ことができる。
の一つ一つが、光を集光する機能を持っていることによ
る。すなわち、各回折格子が光を集光する機能を有する
ため、セル内の微小領域について考えると、その微小領
域からの回折光は、ある特定の方向に出射している。セ
ル内の異なる微小領域に着目すると、その回折光は異な
る特定の方向に出射している。換言すると、光を集光す
る機能を有する回折格子は、それぞれ異なる方向に光を
出射する微小な回折格子の連続的な集合体と考えること
ができる。
さを持った微小領域に分割し、離れたところにあるX−
Y面に平行な観察面を考えると、各微小領域からの回折
光は、ある程度の広がりを持っている。しかし、観察面
において、各微小領域の回折光は互いに連続でありなが
ら、重ならない。
1を並べた回折格子アレイ2で、観察面での視差方向と
同じ視差方向から得た視差画像を、対応する視差方向に
回折光を出射する回折格子領域を画素として、回折する
領域分割数に等しい数だけ表示することにより、観察面
で自然な立体感を持った立体像の観察が可能となる。ま
た、この場合、観察者が観察面内で上下左右に視点を移
動すると、立体像が滑らかに変化し、自然な視点移動感
が得られる。観察面の前後に視点を移動した場合も、か
なりの自由度で自然な立体感が得られる。さらに、観察
可能領域(視域)を外れた場合は、観察者には何も観察
されず、観察可能領域を観察者が容易に認識できる(例
えば、レンチキュラーレンズを用いた立体像ディスプレ
イ等では、設定された観察領域を外れた時、像の立体感
の反転等が起こり、しかも観察者にとってその境界の認
識は難しい)。
は、横方向のみに視差を持つ、または横方向・縦方向共
に視差を持つ立体像を、自然な立体感を伴って表示する
ことができる。
レリーフ型の回折格子とすることができることから、エ
ンボス法によって安価に大量生産が可能となる。このた
め、これを基本デバイスとして用いることにより、各種
の立体像表示装置(例えば、ディスプレイ、立体テレ
ビ、立体ハードコピー等)を、比較的安価に大量に実現
することができる。
本実施例の回折格子アレイを組み合わせたような構成で
立体テレビが、またエンボス複製された本実施例の回折
格子アレイを高解像度のプリンターの紙の代わりに用い
ることで立体ハードコピーを実現することができる。
例について、具体的に説明する。
を用いた立体像表示装置であるディスプレイの構成例を
示すもので、図7(a)はその分解斜視図、図7(b)
は主構成部分の断面拡大図をそれぞれ示している。
ディスプレイは、樹脂層(回折格子形成層)11A、そ
の表面の反射層(Al蒸着層等)11Bよりなる前述し
た回折格子アレイ11と、回折格子アレイ11の前面に
設けられた光周波数フィルターであるカラーフィルター
層12と、カラーフィルター層12の前面に設けられた
遮光層(印刷層)13とから構成している。
微小領域について考えると、白色の入射光に対して、遮
光層13により透過/遮光が選択され、カラーフィルタ
ー層12により入射光の中からある波長が選択され、回
折格子アレイ11に到達して、回折格子アレイ11の表
面に形成されている反射層11Bにより、高効率で光が
回折される。この時、回折光の出射方向は、この微小領
域の格子間隔のX成分によりX方向の回折角βx が決ま
り、格子間隔のY成分によりY方向の回折角βy が決ま
る。そして、この回折角の方向から観察すると、前記図
2および図5で述べたように、この微小領域が光って見
える。
フィルター層12の配置関係は、図示と逆であってもよ
い。また、図7は遮光層13を備えたものであるが、遮
光層部分を設ける代わりに、該当部分の回折格子を破壊
するようにしても、同様の効果が得られる。
を用いた立体像表示装置である立体テレビの構成例を示
すもので、図8(a)はその分解斜視図、図8(b)は
主構成部分の断面拡大図をそれぞれ示している。
立体テレビは、前述した回折格子アレイ21と、回折格
子アレイ21の後面に設けられた空間光変調素子である
液晶表示素子22と、液晶表示素子22の後面に設けら
れたカラーフィルター層23とから構成している。
小領域について考えると、白色の入射光に対して、カラ
ーフィルター層23により入射光の中からある波長が選
択され、液晶表示素子22により光の透過/遮断が選択
されて、透過した光は回折格子アレイ21に到達する。
ここで、回折格子アレイ21は、光透過性の樹脂板等で
形成されており、到達した光は透過時に回折される。こ
の時、回折光の出射方向は、この微小領域の格子間隔の
X成分によりX方向の回折角βx が決まり、格子間隔の
Y成分によりY方向の回折角βy が決まる。そして、こ
の回折角の方向から観察すると、前記図2および図5で
述べたように、この微小領域が選択された波長で光って
見える。
23、液晶表示素子22、回折格子アレイ21は、その
配置順序を入れ替えてもよい。
図9および図10を用いて説明する。
差を持たせる被写体24の撮影の様子を示している。こ
こでは、3×3のカメラ25の配置により、立体の被写
体24の視差画像を9枚得ている。
像の一例をそれぞれ示している。いま、それぞれの視差
画像の同座標の黒い四角で示されたピクセルについて考
えると、図示右下部の本実施例の立体テレビの同座標の
位置にある回折格子セルの各分割領域に相当している。
この時、それぞれの視差画像の黒い四角に当たるピクセ
ルの明るさが、回折格子セルの各分割領域に対応した空
間光変調素子(液晶表示素子22)上の領域における透
過率に比例するように、空間光変調素子を制御する。こ
のような操作を全てのピクセルについて行ない、所定の
位置から単色光を入射すると、立体像が観察できる。
に示すように、上記操作のピクセルの明るさをピクセル
のRの値とし、Rの色の光のみを透過するフィルターを
その回折格子セルに合わせて配置する。また、残りの
G,Bについても、この操作を繰り返せばよい。
を用いた立体像表示装置である立体ハードコピーの作製
例を示す概要図である。
しては、図11に示すように、入力された視差画像31
を基に、コンピューター32によって遮光層のパターン
を計算し、コンピューター32の周辺機器であるプリン
ター33に、遮光層のパターンを出力することによっ
て、大量生産された前記回折格子アレイ34上に遮光層
を設けることにより、立体像のハードコピー35を得る
ことができる。
ーは、図12に示すように(図12(a)はその分解斜
視図、図12(b)は主構成部分の断面拡大図をそれぞ
れ示している)、本実施例の立体ハードコピーは、樹脂
層(回折格子形成層)41A、その表面の反射層(Al
蒸着層等)41Bよりなる前述した回折格子アレイ41
と、回折格子アレイ41の前面に設けられた保護層42
と、保護層42の前面に設けられた遮光層(印刷層)4
3とから構成している。
て、微小領域について考えると、白色の入射光に対し
て、遮光層43により光の透過/遮断が選択され、保護
層42を通して回折格子アレイ41に到達して、回折格
子アレイ41の表面に形成されている反射層41Bによ
り、高効率で光が回折される。この時、回折光の出射方
向は、この微小領域の格子間隔のX成分によりX方向の
回折角βx が決まり、格子間隔のY成分によりY方向の
回折角βy が決まる。そして、この回折角の方向から観
察すると、前記図2および図5で述べたように、この微
小領域が光って見える。
都度形成することにより、極めて短時間に立体ハードコ
ピーを得ることができる。
施例の立体像表示装置においては、次のような効果が得
られるものである。
眼式(視差画像が2枚で、各々の視差画像を左右の眼に
振り分けて立体像の観察を可能にする)の方法が一般的
である。しかし、これらの方法は、観察者が特殊なめが
ね等をかけなければならず、また2眼式であるために、
立体物を見る時に特有の視点を変えた時の像の変化は存
在しない。
術としては、「マルチプレックスホログラム」、「レン
チキュラー板とTVの組み合わせ」等がある。しかし、
前者は決められた画像の繰り返しであり、後者は視点の
位置が変わると立体感が反転したりといった難点があ
る。さらに、両者とも、立体像とは言っても横方向の視
差のみである。
では、観察者に特別な器具の装着を必要とせず、比較的
広い視野で立体像の観察が可能となる。また、所定の視
域から若干外れた場合、画像が見えなくなり、立体感が
反転するようなことがないため、観察者が視域を認識し
易く、従って極めて見易い。さらに、横方向の視差に加
えて縦方向の視差もあり、立体感を得易く、立体像の観
察に適している。さらにまた、R,G,Bの各波長用の
光周波数フィルターを組み合わせ(例えば、テレビのカ
ラーフィルター)、各光周波数フィルターの構成単位に
合わせて回折格子セル1をそれぞれ配置することによっ
て、フルカラーの立体動画像を表示することが可能とな
る。
の一つとして、例えば3Dプリンターが挙げられる。し
かし、これは、ホログラム上の各点について、リップマ
ンホログラムに似た撮影を行なわなければならないた
め、画素数に比例して時間がかかり、さらに撮影前に現
像処理等も必要である。
では、レーザー光のような特殊な光を使う必要がなく、
またコンピュータ用のプリンター、プロッター等の精度
が十分であれば、遮光部となる部分を出力すればよく、
紙にプリントアウトする感覚で、極めて短時間で立体像
のハードコピーを得ることが可能となる。これは、コピ
ー機、印刷機の場合にも適用できる、すなわち、立体像
コピー機、立体印刷を実現することが可能となる。
られるものである。
により縦方向に光が集光後、広がって回折されるため、
横方向に視差のある立体像を縦方向にも広い視域で観察
することが可能となる。
格子を用いているため、視域の領域分けが任意に行な
え、また視点移動時に滑らかな立体感を感じさせること
ができる。
により縦方向に集光後、広がって回折する光を、回折格
子の縦方向の領域分割によって縦方向に視野を分割し、
それぞれの分割された視野に異なる視差画像を再生する
ため、横方向、縦方向共に視差のある立体像を観察する
ことが可能となる。
る本実施例の回折格子アレイを用意し、不要な領域にあ
る回折格子を、熱あるいは圧力で破壊することによって
回折光の方向が制御できるため、加熱,加圧等の方法に
より回折格子を部分的に破壊する場合に、極めて短時間
にかつ簡便に立体像を表示する立体像表示装置を作製す
ることが可能となる。
る本実施例の回折格子アレイを用意し、不要な領域にあ
る回折格子の表面に、印刷等の方法を用いて遮光層を形
成するだけで回折光の方向が制御できるため、極めて短
時間にかつ安価にしかも簡便に立体像を表示する立体像
表示装置を作製することが可能となる。
の組み合わせにより、空間光変調素子の遮光パターンを
制御するだけで回折光の方向が制御できるため、空間光
変調素子の制御により、立体動画像を表示することが可
能となる。
の場合、数枚〜数十枚視差画像のピクセルの各値のみ)
が比較的少なくて済むため、電送等によるリアルタイム
な立体像の表示や、ビデオのような立体像情報蓄積の可
能性がある。
子セルに合わせて配置することで、その回折格子セルか
ら出射される光の波長を選択することができるため、フ
ルカラーの立体像の観察が可能となる。
を変化させれば、回折光の強度が制御できるため、空間
光変調素子が光の透過/遮断の2値制御デバイスでも、
立体像の表示装置を実現することが可能となる。
させれば、回折光の強度が制御できるため、空間光変調
素子が、回折格子セルの分割された領域の大きさの分解
能があれば、立体像の表示装置を実現することが可能と
なる。
レリーフ型の回折格子が利用できることにより、エンボ
ス等の方法による安価で簡便な生産によって、大量生産
を行なうことが可能となる。また、光学的にも作成が容
易である。
イの大きさを大きくすることができる。その結果、体積
位相型の回折格子も作製可能となり、よって波長選択性
が付与されると共に、回折効率が著しく向上する。ま
た、連続階調での回折格子の表現が可能となり、よって
2値の矩形パターンと比べて画質が向上する。
を各種の立体像表示装置に適用することにより、立体像
の観察時に、縦方向、横方向共に視域の広い立体像の観
察が可能になること、回折光の出射領域が限定されてい
るため、観察者が立体像の観察可能な領域を認識し易い
こと等の効果が得られる。
もの)の作製時には、本実施例の大量生産された回折格
子アレイを利用することにより、表面に形成する遮光層
(印刷層)のマスクパターンのみを変化させるのみで、
極めて短時間にかつ低コストにて立体像表示装置を作製
することができる。
ではなく、次のようにしても同様に実施できるものであ
る。
て、光を集光する機能を有する回折格子からなるセルを
用いる場合について説明したが、これに限らず、回折格
子セルとして、光を発散させる機能を有する回折格子か
らなるセルを用いる場合についても、前述と同様の考え
方で実施して、同様の効果を実現できるものである。
格子を、2光束干渉により作製する場合の方法の一例を
示す光学系の概要図である。図13に示すように、レー
ザー光源から発生してミラーで反射したレーザービーム
を、ハーフミラーで2つに分岐し、一方はレンズ系を通
して平行光として感光材料に入射し、またこの感光材料
の同位置に、もう一方のレーザービームをミラーで反射
し、レンズ系を通して発散光として入射する。これによ
り、感光材料中に、2つの光による干渉縞が記録され
る。そして、このような操作を感光材料の位置を変えな
がら行なうことで、全面に干渉縞が記録された回折格子
アレイを得る。なお、この回折格子アレイが表面レリー
フ型であれば、容易にエンボスによる複製が可能であ
る。
回折格子からなるセルの入射光と回折光との関係を示す
側面図、図14(b)は光を発散する機能を有する回折
格子からなるセルの入射光と回折光との関係を示す側面
図である。
は、遮光層を設ける場合について説明したが、これに限
らず、透光層を設ける場合についても、前述と同様の効
果を実現できるものである。
は、回折格子を反射型で使用する場合について説明し、
図8の実施例では、回折格子を透過型で使用する場合に
ついて説明したが、これに限らず、反射型、透過型のい
ずれで使用するようにしてもよい。
を発散または集光する機能を有する回折格子からなるセ
ルを、平面状の基板に複数個配列し、上記セルを、格子
の勾配(または格子の勾配および格子間隔)が近い領域
で空間的に横方向(または横方向および縦方向)に分割
し、この各分割領域を各視差画像(1方向または2方
向)に対応させた回折格子アレイとし、またこの回折格
子アレイを基本デバイスとして備え、横方向のみに(ま
たは横方向、縦方向共に)視差を持つ立体像を表示する
ようにしたので、横方向のみに視差を持つ、または横方
向・縦方向共に視差を持つ立体像の表示が簡便にでき、
かつ光学的にも作製が容易で、しかも安価で大量生産が
可能な回折格子アレイおよびそれを用いた立体像表示装
置が提供できる。
概要図。
面図。
平面図。
解析の様子を説明するための概要図。
折格子を2光束干渉により作製する場合の方法の一例を
示す光学系の概要図。
プレイの構成例を示す概要図。
レビの構成例を示す概要図。
について説明するための概要図。
元の被写体との対応関係について説明するための概要
図。
ハードコピーの作製例を示す概要図。
ハードコピーの構成例を示す概要図。
能を有する回折格子を2光束干渉により作製する場合の
方法の一例を示す光学系の概要図。
らなるセルの入射光と回折光との関係をそれぞれ示す側
面図。
11A…樹脂層(回折格子形成層)、11B…反射層、
12…カラーフィルター層、13…遮光層(印刷層)、
21…回折格子アレイ、22…液晶表示素子、23…カ
ラーフィルター層、24…被写体、25…カメラ、31
…視差画像、32…コンピューター、33…プリンタ
ー、34…回折格子アレイ、35…立体ハードコピー、
41…回折格子アレイ、41A…樹脂層(回折格子形成
層)、41B…反射層、42…保護層、43…遮光層
(インク層)。
Claims (20)
- 【請求項1】 光を発散または集光する機能を有する回
折格子からなるセルを、平面状の基板に複数個配列し、 前記セルを、格子の勾配が近い領域で空間的に横方向に
分割し、この各分割領域を各視差画像(1方向)のピク
セルに対応させていることを特徴とする回折格子アレ
イ。 - 【請求項2】 前記回折格子として、軸外結像機能を有
するフレネルゾーンプレートを用いるようにしたことを
特徴とする請求項1に記載の回折格子アレイ。 - 【請求項3】 立体像を表示する装置において、 前記請求項1に記載の回折格子アレイを基本デバイスと
して備え、横方向のみに視差を持つ立体像を表示するよ
うにしたことを特徴とする立体像表示装置。 - 【請求項4】 前記セルの各分割領域において、対応す
る視差画像の対応するピクセルの明るさに比例した面積
の回折格子のみを前記基板に形成したことを特徴とする
請求項3に記載の立体像表示装置。 - 【請求項5】 前記セルの各分割領域において、対応す
る視差画像の対応するピクセルの明るさに比例した面積
のみを光が透過するように、前記基板表面に遮光層また
は透光層を設けたことを特徴とする請求項3に記載の立
体像表示装置。 - 【請求項6】 前記セルの各分割領域に対応する位置の
光の入射または出射の強度を空間光変調素子によって制
御することにより、立体像を表示できるようにしたこと
を特徴とする請求項3に記載の立体像表示装置。 - 【請求項7】 前記セルの各分割領域に対応する位置の
光の波長を光周波数フィルターによって選択することに
より、フルカラーの画像を表示できるようにしたことを
特徴とする請求項3に記載の立体像表示装置。 - 【請求項8】 前記格子間隔を下記式により計算し、
R,G,Bの各色に対応させた格子間隔を持つ回折格子
セル3個を1組とし、対応する視差画像の対応するピク
セルのRの値に基づいて、R用のセルの前記各分割領域
に対応する位置の光の入射または出射の強度を空間光変
調素子によって制御し、Rの光の波長を光周波数フィル
ターによって選択し、これをR,G,Bの各色、全視差
画像全ピクセルについて同様の操作をすることにより、
フルカラーの立体像を表示できるようにしたことを特徴
とする請求項3に記載の立体像表示装置。 λ=dx (sinβx −sinθx ) λ=dy (sinβy −sinθy ) (λ:光の波長、dx :格子間隔のX成分、dy :格子
間隔のY成分、θx :X−Z面内での入射角、θy :Y
−Z面内での入射角、βx :X−Z面内での回折角、β
y :Y−Z面内での回折角) - 【請求項9】 前記セルの各分割領域において、対応す
る視差画像の対応するピクセルの明るさに比例した面積
を空間光変調素子によって透過部とするようにしたこと
を特徴とする請求項3に記載の立体像表示装置。 - 【請求項10】 前記セルの各分割領域において、対応
する視差画像の対応するピクセルの明るさに比例した透
過率を空間光変調素子によって実現するようにしたこと
を特徴とする請求項3に記載の立体像表示装置。 - 【請求項11】 光を発散または集光する機能を有する
回折格子からなるセルを、平面状の基板に複数個配列
し、 前記セルを、格子の勾配および格子間隔が近い領域で空
間的に横方向および縦方向に分割し、この各分割領域を
各視差画像(2方向)のピクセルに対応させていること
を特徴とする回折格子アレイ。 - 【請求項12】 前記回折格子として、軸外結像機能を
有するフレネルゾーンプレートを用いるようにしたこと
を特徴とする請求項11に記載の回折格子アレイ。 - 【請求項13】 立体像を表示する装置において、 前記請求項11に記載の回折格子アレイを基本デバイス
として備え、横方向・縦方向共に視差を持つ立体像を表
示するようにしたことを特徴とする立体像表示装置。 - 【請求項14】 前記セルの各分割領域において、対応
する視差画像の対応するピクセルの明るさに比例した面
積の回折格子のみを前記基板に形成したことを特徴とす
る請求項13に記載の立体像表示装置。 - 【請求項15】 前記セルの各分割領域において、対応
する視差画像の対応するピクセルの明るさに比例した面
積のみを光が透過するように、前記基板表面に遮光層ま
たは透光層を設けたことを特徴とする請求項13に記載
の立体像表示装置。 - 【請求項16】 前記セルの各分割領域に対応する位置
の光の入射または出射の強度を空間光変調素子によって
制御し、前記セルの各分割領域に対応する位置の光の波
長を光周波数フィルターによって選択することにより、
単色の立体像を表示できるようにしたことを特徴とする
請求項13に記載の立体像表示装置。 - 【請求項17】 前記セルの各分割領域に対応する位置
の光の波長を光周波数フィルターによって選択すること
により、フルカラーの画像を表示できるようにしたこと
を特徴とする請求項13に記載の立体像表示装置。 - 【請求項18】 前記格子間隔を下記式により計算し、
R,G,Bの各色に対応させた格子間隔を持つ回折格子
セル3個を1組とし、対応する視差画像の対応するピク
セルのRの値に基づいて、R用のセルの前記各分割領域
に対応する位置の光の入射または出射の強度を空間光変
調素子によって制御し、Rの光の波長を光周波数フィル
ターによって選択し、これをR,G,Bの各色、全視差
画像全ピクセルについて同様の操作をすることにより、
フルカラーの立体像を表示できるようにしたことを特徴
とする請求項13に記載の立体像表示装置。 λ=dx (sinβx −sinθx ) λ=dy (sinβy −sinθy ) (λ:光の波長、dx :格子間隔のX成分、dy :格子
間隔のY成分、θx :X−Z面内での入射角、θy :Y
−Z面内での入射角、βx :X−Z面内での回折角、β
y :Y−Z面内での回折角) - 【請求項19】 前記セルの各分割領域において、対応
する視差画像の対応するピクセルの明るさに比例した面
積を空間光変調素子によって透過部とするようにしたこ
とを特徴とする請求項13に記載の立体像表示装置。 - 【請求項20】 前記セルの各分割領域において、対応
する視差画像の対応するピクセルの明るさに比例した透
過率を空間光変調素子によって実現するようにしたこと
を特徴とする請求項13に記載の立体像表示装置。
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