JPH06281602A - 表面分析兼イオン注入装置 - Google Patents

表面分析兼イオン注入装置

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Publication number
JPH06281602A
JPH06281602A JP5092351A JP9235193A JPH06281602A JP H06281602 A JPH06281602 A JP H06281602A JP 5092351 A JP5092351 A JP 5092351A JP 9235193 A JP9235193 A JP 9235193A JP H06281602 A JPH06281602 A JP H06281602A
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JP
Japan
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sample
chamber
ion
ion implantation
surface analysis
Prior art date
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Application number
JP5092351A
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English (en)
Inventor
Masataka Hirose
全高 廣瀬
Arata Yokoyama
新 横山
Rajimusukii Zubiniefu
ズビニエフ・ラジムスキー
Yoshiaki Agawa
阿川  義昭
Yuzo Sakurada
勇蔵 桜田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ulvac Inc
Original Assignee
Ulvac Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 [目的] 装置全体としてコンパクトで試料にイオン注
入も、その表面分析も行なうことができ、かつ一旦大気
中にイオン注入された試料を取出す必要がなく行なうこ
とができること。 [構成] 試料チャンバ50内にゴニオメータ21を設
け、これに対向してコリメートアパーチャー17a、1
7bから到来するイオンビームを照射される試料を保持
する。同試料チャンバ50内にサンプルホルダ112を
移動自在に設け、少なくともイオン注入位置と、試料受
け渡し位置とをとることができ、この試料受け渡し位置
は試料搬送ロッド41の先端部に取り付けられた試料を
受けることができ、かつこれから転送することができ、
イオン注入された試料はこの試料搬送ロッド41を往動
させることにより、ゴニオメータ21に近接した位置で
停止し、この試料保持部に転送させることができ、かつ
表面分析した後にこの試料をこの先端部で受けて準備室
40から外方に取出すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は表面分析を兼ねたイオン
注入装置に関する。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】図4及び図5はこの種の
装置の従来例を示すものであるが、図においてほぼ直方
形状の遮蔽箱1内には高電圧ターミナル2が配設されて
おり、これは図示せずとも遮蔽箱1のグランド電位の床
上に取り付けられた複数本の絶縁支柱によって、このグ
ランド床から所定の印加電圧(この場合は約200k
V)に対して、充分な耐電圧を保証する距離を隔てて設
置されている。
【0003】また更に、高電圧ターミナル2は所定の印
加電圧に対して、充分な耐電圧を有する空間距離を隔て
て遮蔽箱1によって覆われている。
【0004】高電圧ターミナル2内には公知のように、
イオン源3が配設されており、これに真空配管Rを介し
て質量分離磁石4が結合されている。これは更に、真空
配管Rを介して加速管5に接続されており、この他端部
は遮蔽箱1の内壁面に固定されている。
【0005】遮蔽箱1外では、加速管5は一対のイオン
ビーム集束磁気レンズ6a、6bに接続されており、こ
れは更に、ビーム配管14を介してスイッチング磁石7
に接続されている。これは公知の構造を有するが、この
コイルに流す電流によって、分離管15a側か15b側
に上流側からのイオンビームを通すように構成されてい
る。
【0006】図4において鎖線Aで示す範囲がイオン注
入用ビームラインの領域を示し、また鎖線Bで示す領域
は表面分析用ビームライン領域である。
【0007】イオン注入用ビームライン領域Aにおいて
は、分岐管15bにX−Y走査チャンバ8が接続されて
おり、この内部にY方向走査プレート(一対の偏向電
極)9及びやはり一対の偏向電極からなるX方向走査プ
レート10が配設されている。また、X−Y走査チャン
バ8は注入チャンバ11に接続されており、これの外壁
面には注入チャンバ11内を排気するための真空ポンプ
13が取り付けられている。また、注入チャンバ11内
には、サンプルホルダ12が設けられている。
【0008】表面分析用ビームライン領域Bにおいて
は、スイッチング磁石7の一方の分岐管15aにイオン
走行ビーム配管16が接続されており、この両端部近く
には、コリメートアパーチャー17a、17bが設けら
れている。また、イオン走行ビーム配管16の下流側端
部には、分析チャンバ18が接続されており、この内部
に回転テーブル19が分析チャンバ18と同心的に配設
され、その中心軸のまわりに回動可能に配設されてい
る。
【0009】回転テーブル19上には、図5に明示され
る静電型分析器20が配設されており、また、その中心
部近くにはゴニオメータ21が配設されている。ゴニオ
メータ21は公知の構成を有するものであるが、回転テ
ーブル19とは、独立して並進運動、回転運動が行なわ
れるように構成されている。
【0010】分析チャンバ18の外壁部には真空ポンプ
22が設けられており、これにより、分析チャンバ18
内を所定の減圧度に排気するように構成されている。
【0011】次に、図5を参照して回転テーブル19上
に配設される各構造物につき、その詳細を説明すると、
静電型分析器20の全体は一点鎖線で示されているが、
これは直方形状のケーシング内に各構成要素を内蔵させ
ており、その内部の下方領域には一対の円弧状の偏向電
極25a、25bが所定の距離をおいて配設されてい
る。これは、ホルダーとしてのゴニオメータ21に取り
付けられたサンプルにイオンビーム31が当てられるの
であるが、これから散乱したイオンビーム31aを電極
25a、25b間の空隙に導き、ここでローレンツ力を
イオンに加えられるのであるが、これが上方へと導出さ
れ、偏向電極25a、25bの上方にはスリット板26
が設けられており、これに形成されたスリット孔26a
を通ったイオンビームは荷電粒子増倍管兼位置検出器2
7に導入され、この出力端子28は分析器20のケーシ
ングの上壁部に形成した挿通孔を通り、更に分析チャン
バ18の上壁部に形成した孔を通って外部のデータ処理
システムに接続される。
【0012】また、高電圧電源29が分析チャンバ18
の外方に設けられており、この出力端から高圧ケーブル
30が導出され、分析チャンバ18の真空壁を介して同
チャンバ内に導入され、上述の偏向電極25a、25b
に接続されている。
【0013】従来例の表面分析を兼ねたイオン注入装置
は以上のように構成されるが、次にこの作用について説
明する。
【0014】表面分析を兼ねたイオン注入装置は以上の
ように構成されるが、次にこの作用について説明する。
図4において、イオン源3は図示せずとも真空ポンプ及
び配管を介して気体分子が排気され、真空状態に保たれ
ている。このイオン源3中には高電圧ターミナル2内に
収納され、図示されていないがガスボンベより所望する
イオンの材料となるガスと、同じく図示されていない電
源供給装置から電力が供給されると、イオン源3中でプ
ラズマが生成され、やはり図示されていないが、イオン
源3に印加した電圧によって、このイオン源3から高電
圧ターミナル2の電位までイオンが加速される。イオン
源3から導出されるイオンは、質量分離磁石4内に収納
されている真空配管内に入射し、この内部で発生してい
る磁場とイオンの持つ速度によるローレンツ力によって
イオンの軌道が曲げられ、この時、質量分離電磁石4に
入力している電流値を調節することにより、所望のイオ
ンがこれから導出されて、下流側の加速管5内へと導か
れる。
【0015】図示されていないが、高電圧発生装置によ
り高電圧ターミナル2に印加される電圧により加速管5
内に入射したイオンは、上述の高電圧とイオンの値数の
積のエネルギーをもってグランド電位まで加速され、遮
蔽箱1外の集束用レンズ6a、6bによって集束された
後に、下流側に配設されるイオン注入ビームライン領域
Aか表面分析ビームライン領域Bに導かれることになる
のであるが、これはスイッチング磁石7のコイルに流す
電流によりいずれかが選択され、今イオン注入ビームラ
イン領域Aに導入される場合を説明すると、このイオン
はX方向及びY方向の偏向電極9、10により、所定の
軌跡にのせられる。
【0016】また、X−Yの走査プレート9、10に
は、ある周波数の電圧が印加されているので、注入チャ
ンバ11内に配設されたサンプル台の試料上にこのイオ
ンビームが一様に照射され、この試料にイオンが注入さ
れる。
【0017】次に表面分析用ビームライン領域Bについ
て説明すると、スイッチング磁石7により分岐管15a
側に導かれたイオンビーム31は、イオン走行ビーム配
管16内に配設された一対のコリメートアパーチャー1
7a、17bを通過させることにより、このコリメート
アパーチャー17a、17bの孔径とコリメートアパー
チャー17a、17b間の距離で定まる発散角を有する
ビームとなり、このイオンビーム31は分析チャンバ1
8内に入射され、ゴニオメータ21に取り付けられた試
料に照射される。
【0018】図5において照射されたイオンビーム31
がゴニオメータ21に取り付けられた試料上で散乱さ
れ、31aで示すビーム流れとなり、静電型分析器20
の偏向電極25a、25b間に導入される。この時、こ
れら偏向電極25a、25bに印加された電圧により、
散乱されたイオンビーム粒子31aの内、荷電粒子のみ
が偏向電極25a、25b間に形成されている電界によ
って偏向されて、スリット板26により更に分別され、
検出器27に導かれる。この流れの信号を図示していな
いが、信号ケーブル28を介してデータ処理システムに
供給され、その散乱されたエネルギー及び散乱された角
度に応じたエネルギースペクトル及び角度スペクトルが
得られる。
【0019】
【発明が解決しようとする問題点】従来の表面分析を兼
ねたイオン注入装置は、以上のような構成を有し、かつ
作用を行なうのであるが、静電型分析器20の容積はW
×H×Dは100mm×350mm×150mmとかな
り大きく、このような分析器20を載置させる回転テー
ブル19の半径(図中rで示す)も約20cm〜25c
m程度必要となり、この結果、回転テーブル19を収納
する分析チャンバ18に至っては、その直径が40cm
〜50cmにもなってしまう。その結果、分析チャンバ
18を図示するようにスイッチング磁石7の下流側に設
置する場合、ビームライン16の長さを大きくしなけれ
ばならない。このために注入チャンバ11を分析チャン
バ18と共にスイッチング磁石7から同程度の距離をお
いて併設する場合には、スイッチング磁石7によって不
純物除去のために偏向する角度(図4において角度α)
で走査チャンバ8及び注入チャンバ11の間の距離、す
なわちtanαの長さ(図4においてLで示す)が大き
くなり、注入チャンバ11と分析チャンバ18の距離が
このように大きくなると、装置全体として大型化してし
まう。
【0020】一方、イオンチャンバ11内においては、
イオン注入により試料へのダメージ及びこのイオン注入
による試料の結晶性の変化などの測定を行なうために
は、この試料を注入チャンバ11から分析チャンバ18
に移さなければならないが、この時、大気に触れるとこ
の試料が汚れてしまい表面の情報が失われてしまう恐れ
がある。そこで、注入チャンバ11内でイオン注入され
た試料を大気に触れさせずに、分析チャンバ19内に搬
送するためには注入チャンバ11と分析チャンバ18と
の間に真空バルブなどを間に挟んで真空配管で接続し、
真空搬送機構を新たに設け、サンプルホルダー12とゴ
ニオメータ21との間で受け渡しを行なえるようにしな
ければならないが、このような搬送機構は複雑であり、
コストも高くる。本発明はこのような問題に鑑みてなさ
れ、イオン注入された試料の表面分析を行なうチャンバ
に搬送するのに、コストを従来より大巾に小とし、装置
全体を小型化することのできる表面分析を兼ねたイオン
注入装置を提供することを目的とする。
【0021】
【問題点を解決するための手段】以上の目的は、イオン
ビームの走行方向を所定の2方向のうちいずれかの方向
に切換えるための切換手段と、該切換手段に前記2方向
の一方で気密に接続された表面分析用チャンバと、前記
2方向の他方で気密に接続されたイオン注入用チャンバ
と、前記表面分析用チャンバ内で前記一方の方向で投射
されるイオンビームを受けるように試料を支持する第1
支持台と、該第1支持台に支持された試料に近接して配
設され、該試料に投射されるイオンビームの該試料から
の散乱イオンビームを受けて、これを分析するための表
面分析器と、前記イオン注入用チャンバ内で前記他方の
方向で投射されるイオンビームを受けるように試料を支
持する第2支持台とを備えた表面分析兼イオン注入装置
において、前記表面分析用チャンバと前記イオン注入用
チャンバとを、外壁部を共通にして一体化し、前記表面
分析器は半導体検出器であることを特徴とする表面分析
兼イオン注入装置、によって達成される。
【0022】又、以上の目的は、イオンビーム導入口を
設けた真空チャンバ内に試料を支持するための支持台を
設け、該支持台に取り付けた試料に近接して、該試料に
前記イオンビーム導入口より導入されたイオンビームを
投射して、これから散乱するイオンビームを受ける半導
体検出器を移動可能に設け、前記真空チャンバの外壁部
の開口部に気密に取り付けられた真空保持バルブを介し
て試料を一旦収容するための予備室を接続し、該予備室
及び前記開口を通って前記真空チャンバ内に導入及びこ
れから導出可能な試料搬送ロッドを設け、該試料搬送ロ
ッドにより前記支持台との間でイオン注入すべき及びイ
オン注入された試料の受け渡しを行なうようにし、表面
分析するときには前記半導体検出器を前記支持台に取り
付けた試料に近接した位置におき、イオンを注入すると
きには、離隔した位置に移動させるようにしたことを特
徴とする表面分析兼イオン注入装置、によって達成され
る。
【0023】
【作用】半導体検出器は、従来の静電型表面分析器に比
べてはるかに小型であり、かつイオン注入用チャンバと
表面分析用チャンバとを外壁部を共通にして一体化した
ので、装置全体を大巾に小とすることができる。
【0024】また、一つの真空チャンバ内で、かつ一つ
の支持台上で試料にイオンを注入することができ、かつ
表面分析を行なうことができ、更にこの支持台にイオン
を注入して表面分析をすべき試料の支持台の受け渡しを
試料搬送ロッドにより行なうことができるので、試料が
大気に触れることを防止しながら装置全体を大巾に縮小
することができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の各実施例について図面を参照
して説明する。なお、上記従来例に対応する部分につい
ては同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0026】図1において、スイッチング磁石15の上
流側に配設される高電圧ターミナル2やイオン加速管5
などは図示省略するが、これらは従来と全く同様である
ので、説明も省略する。
【0027】本発明に係わる試料チャンバ50内には従
来例と異なり、この試料チャンバ50内にコリメートア
パーチャー17a、17bが対向して配設されている。
この下流側のコリメートアパーチャー17bの更に下流
側にはファラデーフラッグ34が矢印で示す方向に移動
可能に配設されており、コリメートアパーチャー17b
の孔に対向する位置と、これから側方へ移動して、これ
から回避した位置を選択的に取ることができる。ゴニオ
メータ21の上には試料42が取り付けられているが、
これにイオンビームが当てられて、これから散乱するビ
ームを受けるように、半導体検出器33が配設されてい
るが、この半導体検出器33は公知の構成を有し、イオ
ンビームがこれに衝突することにより、半導体内にホー
ルと電子の対が発生するが、これが両電極に加えられて
いる電位によってどちらかに急激に流れ、パルスが発生
する。これにより、散乱されたイオンビームのエネルギ
ーや、そのイオン数を検知するようになっている。これ
は半導体の空乏層を利用しているのであるが、このつく
り方で表面障壁型(略称SSD:Surfacebar
rier Silicon solid state
Detector)、リチウムドリフト型、高純度真空
半導体型があり、本実施例では、表面障壁型の半導体検
出器33を用いている。
【0028】試料チャンバ50は全体として図1で示す
ような形状を呈するが、この端壁部でゴニオメータ21
の背後には、真空保持扉35が開閉自在に設けられてい
る。一方、イオン注入系ではY偏向プレート9及びX偏
向プレート10がやはり試料チャンバ50内に図示する
ように対向して配設されており、この下流側には試料ホ
ルダ112が軸112aのまわりに実線及び一点鎖線で
示すように回動自在、かつその位置を保持するように設
けられている。この背後の試料チャンバ50の端壁部に
は、真空保持扉37が開閉自在に設けられている。
【0029】また、試料チャンバ50の図において下壁
部には、真空保持バルブ38を介して予備室、あるいは
試料準備チャンバ40が接続されており、これの一側壁
部には試料導入口39が設けられている。更に、上述の
真空保持バルブ38及び試料準備チャンバ40を貫通し
て矢印方向に往復動自在に試料搬送ロッド41が配設さ
れている。これは試料チャンバ50内で一点鎖線で示す
ように、ゴニオメータ21の試料保持部及びイオン注入
用の試料台112に近接した位置で位置決めして停止す
るように構成されている。
【0030】本発明の実施例による表面分析を兼ねたイ
オン注入装置は以上のように構成されるが、次にこの作
用について説明する。
【0031】まず、試料導入口39を開けて試料搬送ロ
ッド41の先端部に試料を取り付けて、予備室40内に
位置させる。ここで、真空保持バルブ38は閉じたまま
で(なお、ロッド41は予備室40の前壁に気密に摺動
自在とする。)予備室40を図示しない排気系により排
気する。所定の圧力まで下がると、真空保持バルブ38
を開けて予備室40内で試料42を取り付けている試料
搬送ロッド41を往動させる。この時、試料チャンバ5
0内では、サンプルホルダ112には一点鎖線で示す左
方位置をとっており、この保持部に試料搬送ロッド41
の先端部に取り付けられた試料を転送し取り付ける。こ
の後、試料搬送ロッド41は後退する。そしてサンプル
ホルダ112は軸112aのまわりに時計方向に90°
回動し、実線で示す位置をとる。すなわち、X−Yプレ
ート9、10から投射されるビームを直角に受けるよう
にセットする。この後、図示しないイオン加速器よりイ
オンを加速し、スイッチング磁石15でサンプルホルダ
112側に偏向し、かつX−Yプレート9、10に電圧
を印加して、サンプルホルダ112上の試料42にイオ
ンを二次元的に均一に照射する。
【0032】このように所定のイオンを注入し終える
と、次にこのサンプルホルダ112を反時計方向に90
°回動し、試料搬送ロッド41に対向する位置をとる。
ここで試料搬送ロッド41の先端部にサンプルホルダ1
12からイオンを注入された試料42を受け取る。この
後、サンプルホルダ112は軸112aのまわりに時計
方向に180°回動し、一点鎖線で示す右方位置をと
る。次いで、試料搬送ロッド41は往動し、ゴニオメー
タ21に近接する位置で停止する。ここでゴニオメータ
21の試料保持部に試料搬送ロッド41の先端部からイ
オンを注入された試料42を搭載する。次いで、スイッ
チング磁石15を切換えて、所望するイオンを分別して
分析系に導入する。この分析系に導入されたイオンビー
ムは一対のコリメートアパーチャー17a、17bによ
りコリメートされてゴニオメータ21に取り付けられた
試料42の上に照射する。照射されたイオンの内、試料
42の表面上で後方散乱されるイオンが半導体検出器3
3に入射する。
【0033】半導体検出器33内で形成された信号は、
ケーブルによって試料チャンバ50の壁面を通して大気
側に取出され、表面分析処理システム(RBS等)に導
入され、データ処理される。分析が終了し、試料42は
試料搬送ロッド41の先端部に再び載せ代えられ、(こ
のとき、サンプルホルダ12は一点鎖線の右方位置にあ
る)真空保持バルブ38が開けられ、予備室40に搬送
される。この時、予備室40はバルブ38が開けられる
前に真空状態に保たれているものとする。予備室40に
搬送された試料42は、真空保持バルブ38が閉じられ
た後に予備室40が図中に示されていないが、ガス導入
口よりパージガスが導入され、大気圧に戻される。この
後で試料導入口39を開けてテスト済の試料が外部に取
出される。
【0034】次に図2を参照して、本発明の第2実施例
による表面分析を兼ねたイオン注入装置について説明す
る。なお、従来例及び第1実施例に対応する部分につい
ては同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0035】本実施例では、やはりイオンの加速電圧を
200kVと設定しており、質量分離磁石4は高電圧タ
ーミナル2内ではなく、グランド電位側に設置すること
により、イオン加速部Cを第1実施例より、更にコンパ
クトにしている。
【0036】また、コリメートアパーチャー17a、1
7b及び半導体検出器33は分析チャンバ50内で図示
しない移動機構により、上流側から到来するイオンビー
ムを妨げない位置に移動可能としている。そして、試料
42を分析する場合には図示の位置に移動できるように
している。すなわち、本実施例ではイオン注入用ビーム
ラインと分析用ビームラインを一つにすることで試料室
50を、更にコンパクトなものとすることができ、この
中央部に試料ホルダ51を設けている。本実施例では、
イオン加速部Cでは質量分離磁石4を内蔵させていない
ので、イオン加速部Cを従来より大巾に小型化すること
ができるが、このイオン加速部Cと試料チャンバ50と
の間のイオンビームを通過させる通路を有効に利用する
ことにより、イオン加速部Cを含む全装置を大巾にコン
パクトにしている。また、本実施例において質量分離磁
石4の下流側に集束用のレンズ(磁気、電場などいずれ
も可)を設置してもよい。また、図においてX方向走査
プレート10の中性粒子トラックを設けるようにしても
よい。その他の作用効果は第1実施例と同様である。
【0037】図3は本発明の第3実施例による表面分析
を兼ねたイオン注入装置を示すものであるが、上記実施
例及び従来例に対応する部分については同一の符号を付
し、その詳細な説明は省略する。
【0038】すなわち、本実施例によれば、試料チャン
バ50内に分析側とイオン注入側とを分離する隔壁43
を設け、これに試料搬送ロッド41を挿通自在に真空仕
切りバルブ36を設けている。これにより、上記実施例
の作用効果の他に表面分析側とイオン注入側とで独立し
て真空度を変えることができるが、特に表面分析では超
真空が望ましいので、この場合にはイオン注入側には関
係なく、所定の圧力に排気することができる。その他の
作用、効果は第1、第2実施例と同様である。
【0039】以上、本発明の各実施例について説明した
が、勿論、本発明はこれらに限定されることなく、本発
明の技術的思想に基いて種々の変形が可能である。
【0040】例えば、以上の実施例では、加速部におい
てはイオンを200kVで加速するようにしたが、この
数値はこれに限ることなく、更に高い加速電圧で加速さ
せるようにしてもよい。
【0041】また、以上の実施例では、半導体検出器3
3を可動に設けたが、固定させてもよい。
【0042】以上の実施例では、また試料搬送ロッド4
1は、単にロッド状として図示したが、これは従来真空
容器内で、例えば準備室からスパッタ室、あるいはこの
逆で試料を受け渡ししている、全ての構造が適用可能で
ある。
【0043】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の表面分析を
兼ねたイオン注入装置によれば、装置全体を大巾にコン
パクトにすることができ、従って各部の組立てなどに要
するコストも大巾に低下させることができ、またイオン
注入された試料の表面分析を行なうために、一旦大気に
取出す必要がないので、試料の表面分析を正確に行なう
ことができる。これが複雑な搬送機構を必要とせず搬送
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による表面分析を兼ねたイ
オン注入装置の部分破断平面図である。
【図2】本発明の第2実施例による表面分析を兼ねたイ
オン注入装置の部分破断平面図である。
【図3】本発明の第3実施例による部分破断平面図であ
る。
【図4】従来例の表面分析を兼ねたイオン注入装置の部
分破断平面図である。
【図5】同要部の拡大斜視図である。
【符号の説明】
33 半導体検出器 41 搬送ロッド 50 試料チャンバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 阿川 義昭 神奈川県茅ケ崎市萩園2500番地 日本真空 技術株式会社内 (72)発明者 桜田 勇蔵 神奈川県茅ケ崎市萩園2500番地 日本真空 技術株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオンビームの走行方向を所定の2方向
    のうちいずれかの方向に切換えるための切換手段と、該
    切換手段に前記2方向の一方で気密に接続された表面分
    析用チャンバと、前記2方向の他方で気密に接続された
    イオン注入用チャンバと、前記表面分析用チャンバ内で
    前記一方の方向で投射されるイオンビームを受けるよう
    に試料を支持する第1支持台と、該第1支持台に支持さ
    れた試料に近接して配設され、該試料に投射されるイオ
    ンビームの該試料からの散乱イオンビームを受けて、こ
    れを分析するための表面分析器と、前記イオン注入用チ
    ャンバ内で前記他方の方向で投射されるイオンビームを
    受けるように試料を支持する第2支持台とを備えた表面
    分析兼イオン注入装置において、前記表面分析用チャン
    バと前記イオン注入用チャンバとを、外壁部を共通にし
    て一体化し、前記表面分析器は半導体検出器であること
    を特徴とする表面分析兼イオン注入装置。
  2. 【請求項2】 前記外壁部の開口部に気密に取り付けら
    れた真空保持バルブを介して試料を一旦収容するための
    予備室を接続し、該予備室及び前記開口を通って前記一
    体化したチャンバ内に導入及びこれから導出可能な試料
    搬送ロッドを設け、該試料搬送ロッドにより前記第2支
    持台との間でイオン注入すべき及びイオン注入された試
    料の受け渡しを行ない、かつ前記第1支持台との間でイ
    オン注入された及び表面分析された試料の受け渡しを行
    なうようにした請求項1に記載の表面分析兼イオン注入
    装置。
  3. 【請求項3】 前記半導体検出器は前記試料に対向する
    方向が変更し得るように回動可能である請求項1に記載
    の表面分析兼イオン注入装置。
  4. 【請求項4】 前記第2支持台は3つの位置に回動可能
    であり、第1の角度位置で前記試料搬送ロッドとの間で
    試料の受け渡しを行ない、第2の角度位置でイオンビー
    ムの照射を受け、第3の角度位置で該第2支持台の側方
    を通過すべく前記試料搬送ロッドの移動を許容する請求
    項2に記載の表面分析兼イオン注入装置。
  5. 【請求項5】 前記一体化チャンバ内を前記表面分析用
    チャンバ側と前記イオン注入用チャンバ側とを気密に画
    成するように隔壁を設けた請求項1に記載の表面分析兼
    イオン注入装置。
  6. 【請求項6】 前記外壁部の開口部に気密に取り付けら
    れた真空保持バルブを介して試料を一旦収容するための
    予備室を接続し、該予備室及び前記開口を通って前記一
    体化したチャンバ内に導入及びこれから導出可能な試料
    搬送ロッドを設け、該試料搬送ロッドにより前記第2支
    持台との間でイオン注入すべき及びイオン注入された試
    料の受け渡しを行ない、前記隔壁部に仕切りバルブを設
    けて、該仕切りバルブを前記試料搬送ロッドは挿通自在
    で、かつ前記第1支持台との間でイオン注入された及び
    表面分析された試料の受け渡しを行なうようにした請求
    項5に記載の表面分析兼イオン注入装置。
  7. 【請求項7】 イオンビーム導入口を設けた真空チャン
    バ内に試料を支持するための支持台を設け、該支持台に
    取り付けた試料に近接して、該試料に前記イオンビーム
    導入口より導入されたイオンビームを投射して、これか
    ら散乱するイオンビームを受ける半導体検出器を移動可
    能に設け、前記真空チャンバの外壁部の開口部に気密に
    取り付けられた真空保持バルブを介して試料を一旦収容
    するための予備室を接続し、該予備室及び前記開口を通
    って前記真空チャンバ内に導入及びこれから導出可能な
    試料搬送ロッドを設け、該試料搬送ロッドにより前記支
    持台との間でイオン注入すべき及びイオン注入された試
    料の受け渡しを行なうようにし、表面分析するときには
    前記半導体検出器を前記支持台に取り付けた試料に近接
    した位置におき、イオンを注入するときには、離隔した
    位置に移動させるようにしたことを特徴とする表面分析
    兼イオン注入装置。
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