JPH06281504A - 高温炉内温度の読み取り表示記録装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温炉内温度情報をセンサが検出し直ちに無
線にて、炉外に置かれた受信部に伝達して、リアルタイ
ムで炉内温度を表示記録及び制御用信号を出力する装置
を、産業界に提供すること。 【構成】 高温炉内を通過する、温度センサは耐熱容器
に収められた信号変換部を構成する電圧変換器３に接続
され、その温度情報を無線送信器５及びアンテナ８を介
して送信する信号変換部１と高温炉の近傍に置かれた、
この電波を受信器１２で受信し変換器１３で所定の信号
処理を受けて、温度情報を表示する表示器１４と、温度
情報を記録する記録器１５及び制御用信号出力器１８と
を含む受信表示部１０を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、温度センサがワークと
一緒に炉内を移動しながら、炉内温度分布を無線又は誘
導無線にて送信し、炉外受信器でリアルタイムに取り出
し表示記録及び炉内温度を制御する装置に関するもので
ある。

【０００２】

【従来の技術】従来の炉内温度測定では、ワークや炉内
移動装置に熱電対温度センサを固定しそのけーブルを炉
外まで長く伸ばし、記録計に接続し記録紙にペンがきさ
せている。この方式では多点の測定の場合、センサケー
ブルが多数本となりまた測定が終わるとセンサケーブル
を炉外に手繰り出す必要があり取扱いがめんどうであ
る。また測定中はセンサケーブルがじゃまになり、ワー
クを炉内に投入することができない。このため、ワーク
を投入した状態での炉内温度の測定ができなかった。他
に、データロガー方式があるがこの方式では、リアルタ
イムでの炉内温度情報を取り出し表示することができな
い。このため炉内温度制御部にフィードバックをかけ精
度の高い炉内温度分布を実現するのが困難である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明では温度センサ
がワークと一緒に移動しながら測定した炉内温度情報を
無線にて発信し、炉外に置かれた受信機にて受信復調し
リアルタイムに炉内温度を表示記録することができる。

【０００４】一方で取り出した温度情報の一部を、例え
ば４〜２０ｍＡの信号に変換して炉内温度制御部にフィ
ードバックしてより精度の高い温度分布を炉内に実現す
ることができる。

【０００５】また炉体の劣化診断及びその修理に必要な
情報を、時間軸と温度情報にて提供することができる。
以上の如く、従来の装置では出来なかったことを、可能
にすることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明の構成を説明する
と、炉内をワークと一緒に移動する （イ） 複数の温度センサと、このセンサの一端に接続
された （ロ） センサ信号変換回路及び、その信号で変調され
た無線電波を送信する無線送信機（この項の装置は耐熱
容器に収容されている）と （ハ） 耐熱容器外に伸びたアンテナ。 （ニ） 炉内からの送信信号を受信して復調する受信ユ
ニットと、その復調された信号を表示記録する装置と （ホ） 復調信号の一部を、例えば４〜２０ｍＡの制御
信号に変換して出力する装置。 （ヘ） 炉体の入口から出口外まで張り渡された一本の
誘導アンテナ（この項の誘導アンテナは炉体内からの電
波が外部に伝達されない炉構造体の場合に使用する） 以上のように構成する。

【０００７】

【作用】本発明の作用を述べると、炉体内温度分布は、
温度センサが炉内を移動すると同時に無線電波で炉外に
伝達されるので、炉外に置かれた受信装置により、リア
ルタイムで炉内温度情報を取り出し表示及び記録するこ
とができる。

【０００８】また炉内温度分布が高い精度で要求される
場合は、受信装置で取り出した温度情報の一部を制御信
号に変換して、温度制御部にフィードバックすることに
より実現することができる。

【０００９】炉体構造が金属板等により製作され、電波
が炉体内より外部に伝達されない構造の場合は、炉体入
口から出口外まで一本の電導体を張り渡し、誘導無線に
て炉内温度情報を取り出すことができる。

【００１０】

【実施例】以下本発明を実施例によって説明する。図１
は、本発明の一実施例の構成を示すブロック図である。
温度センサは熱電対を使用し必要に応じて、その数を増
減できる。熱電対２からの出力電圧は、耐熱容器内に収
容されている信号変換部１内の電圧変換器３３によりり
例えば１〜５Ｖの電圧信号に変換し出力させる。この電
圧は熱電対の出力に基ずく電圧である。

【００１１】変換した電圧を信号変換部１内のＡ／Ｄ変
換器４に入力してデジタル信号に変換する。従ってＡ／
Ｄ変換器４のデジタル信号出力は、熱電対２によって倹
出した温度に対応している。

【００１２】Ａ／Ｄ変換器４によって変換されたデジタ
ル信号によって、副搬送波をＭＳＫ変調し、ＭＳＫ変調
された副搬送波によって、搬送波をＦＭ変調して、アン
テナ８を介して送信する送信部器とを備えている。

【００１３】一方受信表示部１０は、アンテナ１１を介
して受信した、送信器５からの送信信号を受信して変換
器１３にて温度情報を復調し、熱電対２の出力電圧に対
応するデジタル信号を表示器１４に出力する。

【００１４】また変換器１３のデジタル信号の一部は、
Ｄ／Ａ変換器１７に出力され例えば４〜２０ｍＡの電流
に変換されて、制御制御信号として出力される。

【００１５】ここで、変換部１３、Ｄ／Ａ変換器１７及
び表示き１４はマイクロコンヒュータ１６の支援により
構成される。

【００１６】上記までは、温度センサが１個の場合とし
て説明したがセンサが２個以上の場合は、センサ信号に
対応する電圧変換器１３の出力信号を、マルチプレクサ
７により切り替えてＡ／Ｄ変換器に出力することによ
り、複数のセンサの信号を同一の搬送周波数を用いて、
時分割の方式により送信できる。

【００１７】同様に、受信表示部１０では受信復調した
温度情報を、送信変換部１に同期して切り替え、複数の
センサに対応して温度情報を出力することができる。

【００１８】なお上記した実施例では、温度センサが熱
電対の場合を説明したが、他の温度センサ例えば測温抵
抗体などにて、温度検出する場合も同様である。

【００１９】

【発明の効果】以上説明したごとく本発明によれば、炉
内温度をワークを投入しながら即ち実際の稼働状態で計
測し、その炉内温度分布をリアルタイムで連続的に表示
画面にグラフ描画することができる。またリアルタイム
で、炉内温度制御部にフィードバックすることができる
ので炉内温度を予測制御でなく、ワークの投入に応じた
実際に必要とする温度分布を炉内に実現できる。さらに
炉内のワーク搬送機のスピードは既知なので、温度分布
表示器のグラフ描画時間軸を決めることにより、炉内の
劣化又は不良場所を診断できる効果もある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の構成を示すブロック図であ
る。

【符号の説明】

１ 信号変換部 ２ 熱電対センサ ３ 電圧変換器 ４ Ａ／Ｄ変換器 ５ 送信器 ６ ＣＰＵ ７ マルチプレクサ ８ アンテナ １０ 受信表示部 １１ アンテナア １２ 受信器 １３ 変換器 １４ 表示器 １５ 記録器 １６ ＣＰＵ １７ Ｄ／Ａ変換器 １８ ４〜２０ｍＡ出力器

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 炉内を移動するワークと一緒に移動す
   る複数の温度センサと、そのセンサに接続された信号変
   換機からの出力信号を、無線送信機により発信し、炉外
   に置かれた受信部でその電波を受信して復調し、炉内温
   度情報を読み取り表示記録する装置。
2. 【請求項２】 炉が金属板などによる密閉構造で無線
   電波にて炉外受信部と通信できない場合は、炉入口から
   出口外まで導線を貫通させ、誘導無線にて炉外に置かれ
   た受信器で受信、復調し温度情報を読み取り表示記録す
   る装置。
3. 【請求項３】１、２の方式によって得た温度情報を、例
   えば４〜２０ｍＡ等の信号に変換、炉内温度制御部にフ
   ィードバックを行い炉内温度をより精密に制御する装
   置。