JPH06280062A - ナフテン酸による腐食の抑制剤及び抑制方法 - Google Patents
ナフテン酸による腐食の抑制剤及び抑制方法Info
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- JPH06280062A JPH06280062A JP5354273A JP35427393A JPH06280062A JP H06280062 A JPH06280062 A JP H06280062A JP 5354273 A JP5354273 A JP 5354273A JP 35427393 A JP35427393 A JP 35427393A JP H06280062 A JPH06280062 A JP H06280062A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 原油の精製設備等に使用するに適切な、炭化
水素のナフテン酸による200〜400℃での鉄系金属
の腐食を抑制する添加剤を提供する。 【構成】 鉄系金属表面に接触するナフテン酸を腐食量
で含む炭化水素流体を処理する方法において、炭化水素
流体に腐食抑制量のスルホン化アルキル置換フェノール
を添加する。添加方法として、炭化水素流体に接触する
金属表面に腐食抑制バリヤ層を形成するに有効な量でス
ルホン化アルキル置換フェノールを添加し、腐食抑制バ
リヤ層を維持するために充分なスルホン化アルキルフェ
ノールを維持する。炭化水素流体は約200〜400℃
の温度の原油、精製軽油留分、精製軽潤滑油留分、精製
大気圧タワーボトム、精製真空タワーボトム等であり、
例えば0.2以上の高い酸価の炭化水素に特に有効であ
る。好ましいスルホン化アルキルフェノールはノニルフ
ェノールスルホン酸である。
水素のナフテン酸による200〜400℃での鉄系金属
の腐食を抑制する添加剤を提供する。 【構成】 鉄系金属表面に接触するナフテン酸を腐食量
で含む炭化水素流体を処理する方法において、炭化水素
流体に腐食抑制量のスルホン化アルキル置換フェノール
を添加する。添加方法として、炭化水素流体に接触する
金属表面に腐食抑制バリヤ層を形成するに有効な量でス
ルホン化アルキル置換フェノールを添加し、腐食抑制バ
リヤ層を維持するために充分なスルホン化アルキルフェ
ノールを維持する。炭化水素流体は約200〜400℃
の温度の原油、精製軽油留分、精製軽潤滑油留分、精製
大気圧タワーボトム、精製真空タワーボトム等であり、
例えば0.2以上の高い酸価の炭化水素に特に有効であ
る。好ましいスルホン化アルキルフェノールはノニルフ
ェノールスルホン酸である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高温の炭化水素流体中の
ナフテン酸の腐食抑制剤に関係し、より詳しくは、ナフ
テン酸の腐食抑制剤としてのスルホン化アルキルフェノ
ールの使用に関する。
ナフテン酸の腐食抑制剤に関係し、より詳しくは、ナフ
テン酸の腐食抑制剤としてのスルホン化アルキルフェノ
ールの使用に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】原油と
その留分の処理は、ナフテン酸の腐食により配管や他の
付帯設備に損傷を与えることが従来より広く知られてい
る。一般的に言って、ナフテン酸の腐食は、処理する原
油が1グラムのサンプル中の酸を中和するに必要な水酸
化カリウムのミリグラムで表される中和価又は全酸価
(TAN)において0.2以上の値を有するときに発生
する。また、ナフテン酸を含む炭化水素が約200〜4
00℃(約400〜750°F)のときにナフテン酸の
腐食がより厳しく、また流体の速度が大きく、流体がプ
ロセスにおいて衝突する表面、例えば移送ライン、リタ
ーンベンド、制限された流れ領域でより厳しいことが知
られている。また、石油精製設備におけるナフテン酸腐
食の問題の背景を、文献「Gutzeit, MaterialsPerforma
nce, 24〜35頁, 1977年10月」、「Piehl, NACE Corrosi
on 87 Meeting, Paper No.196, 3月9〜13日、1987
年」、「Scattergood ら、NACE Corrosion87 Meeting,
Paper No.197,3月9〜13日、1987年」に見ることがで
きる。
その留分の処理は、ナフテン酸の腐食により配管や他の
付帯設備に損傷を与えることが従来より広く知られてい
る。一般的に言って、ナフテン酸の腐食は、処理する原
油が1グラムのサンプル中の酸を中和するに必要な水酸
化カリウムのミリグラムで表される中和価又は全酸価
(TAN)において0.2以上の値を有するときに発生
する。また、ナフテン酸を含む炭化水素が約200〜4
00℃(約400〜750°F)のときにナフテン酸の
腐食がより厳しく、また流体の速度が大きく、流体がプ
ロセスにおいて衝突する表面、例えば移送ライン、リタ
ーンベンド、制限された流れ領域でより厳しいことが知
られている。また、石油精製設備におけるナフテン酸腐
食の問題の背景を、文献「Gutzeit, MaterialsPerforma
nce, 24〜35頁, 1977年10月」、「Piehl, NACE Corrosi
on 87 Meeting, Paper No.196, 3月9〜13日、1987
年」、「Scattergood ら、NACE Corrosion87 Meeting,
Paper No.197,3月9〜13日、1987年」に見ることがで
きる。
【0003】ナフテン酸の腐食を抑制するいろいろな取
り組みには中和及び/又は処理する原油からのナフテン
酸の除去、全体の中和価を下げるために腐食性高酸価オ
イルに低酸価オイルをブレンドする、配管及び付帯設備
の材料に比較的高価な耐腐食性合金を使用するがある。
これらの試みは付加的な処理を必要とする及び/又は原
油の処理コストをかなり高くする点において概して不利
益である。一方で、種々のアミン又はアミンをベースに
した腐食抑制剤が市販されているが、これらは一般にナ
フテン酸腐食の高温環境においては有効でない。Zetlme
isl らの米国特許第4941994 号は、所望によりチアゾリ
ンと組み合わせたジアルキル又はトリアルキルホスフィ
ットを含むナフテン酸腐食抑制剤を開示している。しか
しながら、亜燐酸(phosphorous) 化合物は原油の処理に
使用する触媒、例えば固定床の水素化処理装置や水素添
加分解装置の触媒の機能を損なうことが知られている。
ホスフィット安定剤を使用しなければ鉄が炭化水素中に
10〜20ppmまで蓄積し、触媒を損なうことがある
ため、原油処理設備はしばしば望ましくない状態に陥
る。
り組みには中和及び/又は処理する原油からのナフテン
酸の除去、全体の中和価を下げるために腐食性高酸価オ
イルに低酸価オイルをブレンドする、配管及び付帯設備
の材料に比較的高価な耐腐食性合金を使用するがある。
これらの試みは付加的な処理を必要とする及び/又は原
油の処理コストをかなり高くする点において概して不利
益である。一方で、種々のアミン又はアミンをベースに
した腐食抑制剤が市販されているが、これらは一般にナ
フテン酸腐食の高温環境においては有効でない。Zetlme
isl らの米国特許第4941994 号は、所望によりチアゾリ
ンと組み合わせたジアルキル又はトリアルキルホスフィ
ットを含むナフテン酸腐食抑制剤を開示している。しか
しながら、亜燐酸(phosphorous) 化合物は原油の処理に
使用する触媒、例えば固定床の水素化処理装置や水素添
加分解装置の触媒の機能を損なうことが知られている。
ホスフィット安定剤を使用しなければ鉄が炭化水素中に
10〜20ppmまで蓄積し、触媒を損なうことがある
ため、原油処理設備はしばしば望ましくない状態に陥
る。
【0004】ナフテン酸の腐食は、通常の錆や他の種類
の腐食から容易に識別される。ナフテン酸の腐食は非水
系環境中で発生し、腐食系の流れと接触する金属に特徴
的な溝を形成し、高温での硫黄からの攻撃と区別される
と思われる。一方で、錆は一般に酸化性環境中で鋼の表
面に接触する水によって生じる。このため、種々のスル
ホネート、例えばドデシルベンゼン、ジノニルナフタレ
ンのような芳香族のスルホン酸の主として金属塩やアミ
ン塩が金属表面を処理するために使用されており、金属
表面に防錆コーティングを形成させることにより水分と
空気の接触によって発生する腐食を防止する。一般に、
コーティングは化学吸着によって金属表面にしっかりと
結合した極性層、及び概して疎水性物質である非極性層
若しくはバリヤ層を含み、酸素や水のような腐食性分子
が金属表面に到達することを妨げる。Gustavsen らの
「NACE Corrosion 89 Meeting, Paper No.449,4月17〜
21日、1989年」を参照されたい。ここで、ドデシルベン
ゼンスルホネートやジノニルナフタレンスルホネートの
ような通常の防錆剤はナフテン酸腐食の抑制には概して
有効でない。
の腐食から容易に識別される。ナフテン酸の腐食は非水
系環境中で発生し、腐食系の流れと接触する金属に特徴
的な溝を形成し、高温での硫黄からの攻撃と区別される
と思われる。一方で、錆は一般に酸化性環境中で鋼の表
面に接触する水によって生じる。このため、種々のスル
ホネート、例えばドデシルベンゼン、ジノニルナフタレ
ンのような芳香族のスルホン酸の主として金属塩やアミ
ン塩が金属表面を処理するために使用されており、金属
表面に防錆コーティングを形成させることにより水分と
空気の接触によって発生する腐食を防止する。一般に、
コーティングは化学吸着によって金属表面にしっかりと
結合した極性層、及び概して疎水性物質である非極性層
若しくはバリヤ層を含み、酸素や水のような腐食性分子
が金属表面に到達することを妨げる。Gustavsen らの
「NACE Corrosion 89 Meeting, Paper No.449,4月17〜
21日、1989年」を参照されたい。ここで、ドデシルベン
ゼンスルホネートやジノニルナフタレンスルホネートの
ような通常の防錆剤はナフテン酸腐食の抑制には概して
有効でない。
【0005】したがって、ナフテン酸の腐食温度で有効
であり、触媒で処理する炭化水素に使用するに適切なナ
フテン酸腐食抑制剤が入手できれば極めて望ましい。
であり、触媒で処理する炭化水素に使用するに適切なナ
フテン酸腐食抑制剤が入手できれば極めて望ましい。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用効果】本発明は、
スルホン化アルキル置換フェノールがナフテン酸を含む
炭化水素の流体又は流れの中に極めて低濃度で存在した
ときにナフテン酸腐食抑制剤として極めて有効であると
いった発見に基づく。この驚くべき発見は、高価な耐腐
食合金をプロセスの配管や設備に使用することや、例え
ば中和やブレンドのようなナフテン酸腐食を抑制するた
めの炭化水素原料の特別な前処理を必要とせずに比較的
高いナフテン酸含有量を有する炭化水素の腐食作用を抑
制することを可能にする。また、本発明は炭化水素の鉄
含有量を下げることができ、スルホン化アルキルフェノ
ールは触媒毒ではないため、水素化処理装置や水素添加
分解装置の触媒の長期の寿命を提供する。このように、
本発明は製油所の原油や多くの炭化水素プロセスの流れ
におけるナフテン酸腐食抑制剤を提供する。
スルホン化アルキル置換フェノールがナフテン酸を含む
炭化水素の流体又は流れの中に極めて低濃度で存在した
ときにナフテン酸腐食抑制剤として極めて有効であると
いった発見に基づく。この驚くべき発見は、高価な耐腐
食合金をプロセスの配管や設備に使用することや、例え
ば中和やブレンドのようなナフテン酸腐食を抑制するた
めの炭化水素原料の特別な前処理を必要とせずに比較的
高いナフテン酸含有量を有する炭化水素の腐食作用を抑
制することを可能にする。また、本発明は炭化水素の鉄
含有量を下げることができ、スルホン化アルキルフェノ
ールは触媒毒ではないため、水素化処理装置や水素添加
分解装置の触媒の長期の寿命を提供する。このように、
本発明は製油所の原油や多くの炭化水素プロセスの流れ
におけるナフテン酸腐食抑制剤を提供する。
【0007】1つの面において、本発明は、ナフテン酸
の腐食量を含む炭化水素が鉄系金属表面に接触するプロ
セスに改良を提供する。改良は腐食抑制量のスルホン化
アルキルフェノールを含む炭化水素流体によって特徴づ
けられる。もう1つの面において、本発明は、スルホン
化アルキルフェノールをナフテン酸腐食を抑制するに有
効な量で均一に混合でき、ナフテン酸の腐食量が存在す
る炭化水素流体を含む物質の組成物を提供する。
の腐食量を含む炭化水素が鉄系金属表面に接触するプロ
セスに改良を提供する。改良は腐食抑制量のスルホン化
アルキルフェノールを含む炭化水素流体によって特徴づ
けられる。もう1つの面において、本発明は、スルホン
化アルキルフェノールをナフテン酸腐食を抑制するに有
効な量で均一に混合でき、ナフテン酸の腐食量が存在す
る炭化水素流体を含む物質の組成物を提供する。
【0008】別な面において、本発明は、高温の炭化水
素流体に接触する鉄系表面のナフテン酸腐食の抑制方法
を提供する。この方法は、流体に接触する金属表面に腐
食抑制バリヤ層を形成するに有効な量で炭化水素流体に
スルホン化アルキルフェノールを添加する過程を含む。
次いでこの方法は、腐食抑制バリヤ層を保持するため
に、金属表面に接触する炭化水素流体中に充分なスルホ
ン化アルキルフェノールを維持する過程を含む。したが
って、製油プロセスの配管や設備の金属表面は、比較的
多い投与量のスルホン化アルキルフェノールを最初に導
入し、次いで投与量を下げて或るレベルに維持すること
によって保護することができる。
素流体に接触する鉄系表面のナフテン酸腐食の抑制方法
を提供する。この方法は、流体に接触する金属表面に腐
食抑制バリヤ層を形成するに有効な量で炭化水素流体に
スルホン化アルキルフェノールを添加する過程を含む。
次いでこの方法は、腐食抑制バリヤ層を保持するため
に、金属表面に接触する炭化水素流体中に充分なスルホ
ン化アルキルフェノールを維持する過程を含む。したが
って、製油プロセスの配管や設備の金属表面は、比較的
多い投与量のスルホン化アルキルフェノールを最初に導
入し、次いで投与量を下げて或るレベルに維持すること
によって保護することができる。
【0009】本発明の別な面に炭化水素の流れの触媒的
処理方法がある。この方法は、(a)腐食量のナフテン酸
を含む炭化水素の流れに腐食抑制量のスルホン化アルキ
ルフェノールを添加し、(b) プロセス配管の金属表面を
腐食抑制炭化水素の流れに接触させ、(c) 炭化水素処理
触媒を腐食抑制炭化水素の流れに接触させ、金属表面の
下流で炭化水素の流れに鉄化合物の触媒毒の量が実質的
に存在しないようにする過程を含む。
処理方法がある。この方法は、(a)腐食量のナフテン酸
を含む炭化水素の流れに腐食抑制量のスルホン化アルキ
ルフェノールを添加し、(b) プロセス配管の金属表面を
腐食抑制炭化水素の流れに接触させ、(c) 炭化水素処理
触媒を腐食抑制炭化水素の流れに接触させ、金属表面の
下流で炭化水素の流れに鉄化合物の触媒毒の量が実質的
に存在しないようにする過程を含む。
【0010】本発明は原油、軽油留分、軽潤滑油留分、
大気圧タワーボトム、真空タワーボトムを含み、高温例
えば約200〜400℃(約400〜750°F)の炭
化水素流体に使用するに特に適し、中でも炭化水素の混
合物又は流れが0.2以上の酸価を有する場合に適す
る。スルホン化アルキルフェノールは好ましくは5〜2
00ppmで存在する。アルキルフェノールのアルキル
部分(複数でもよい)は好ましくは4〜20の炭素原子
を有し、アルキル置換フェノールは殆どがスルホン化、
好ましくは少なくとも70%がスルホン化されている。
ノニルフェノールスルホン酸はナフテン酸腐食に特に有
効であることが見出されている。
大気圧タワーボトム、真空タワーボトムを含み、高温例
えば約200〜400℃(約400〜750°F)の炭
化水素流体に使用するに特に適し、中でも炭化水素の混
合物又は流れが0.2以上の酸価を有する場合に適す
る。スルホン化アルキルフェノールは好ましくは5〜2
00ppmで存在する。アルキルフェノールのアルキル
部分(複数でもよい)は好ましくは4〜20の炭素原子
を有し、アルキル置換フェノールは殆どがスルホン化、
好ましくは少なくとも70%がスルホン化されている。
ノニルフェノールスルホン酸はナフテン酸腐食に特に有
効であることが見出されている。
【0011】本発明に有用なスルホン化アルキルフェノ
ールは、一般にアルキルフェノールのスルホン化、例え
ばアルキルフェノールを三酸化フェノール又は発煙硫酸
に接触させることによって合成する。概して或るスルホ
ン化アルキルフェノールは副生物として得ることができ
るが、その生成物は主としてアルキルフェノールのスル
ホン酸である。スルホン化/硫酸化の程度は、例えばシ
クロヘキシルアミンの滴定によって測定することができ
る。好ましくはスルホン化アルキルフェノールは少なく
とも約70%がスルホン化されており、より好ましくは
少なくとも約80%がスルホン化されている。
ールは、一般にアルキルフェノールのスルホン化、例え
ばアルキルフェノールを三酸化フェノール又は発煙硫酸
に接触させることによって合成する。概して或るスルホ
ン化アルキルフェノールは副生物として得ることができ
るが、その生成物は主としてアルキルフェノールのスル
ホン酸である。スルホン化/硫酸化の程度は、例えばシ
クロヘキシルアミンの滴定によって測定することができ
る。好ましくはスルホン化アルキルフェノールは少なく
とも約70%がスルホン化されており、より好ましくは
少なくとも約80%がスルホン化されている。
【0012】アルキルフェノールは一般に少なくとも1
つのアルキル基を有するが、1又は2のアルキル基をさ
らに含むジアルキルフェノールやトリアルキルフェノー
ルを含むことができ、用語「アルキルフェノール」は、
本明細書ではモノ、ジ、及びトリアルキルフェノールを
まとめて言及するに用いる。アルキル基は、ナフテン酸
腐食を抑制すべき概ね非水系の炭化水素の流れの中にス
ルホン化アルキルフェノールを可溶化するために必要で
ある。低級アルキル基は炭化水素中での限られた溶解性
しか付与しないため、あまり好ましくない。一般に不十
分である。一方で、事実上、如何に大きなアルキル基で
も理論的に使用することができるが、概して利点が少な
く、スルホン化アルキルフェノールの重量基準の有効性
はアルキル基が大きくなると一般に減少する。アルキル
置換基は、所望により枝分かれ鎖又は直鎖であることが
できる。スルホン化されたアルキルフェノールの各々の
アルキル基は、好ましくは約4〜20の炭素原子を独立
して有する。ノニルフェノールスルホン酸は特に有用で
あることが見出されており、Nalco Chemical社より市販
されている。
つのアルキル基を有するが、1又は2のアルキル基をさ
らに含むジアルキルフェノールやトリアルキルフェノー
ルを含むことができ、用語「アルキルフェノール」は、
本明細書ではモノ、ジ、及びトリアルキルフェノールを
まとめて言及するに用いる。アルキル基は、ナフテン酸
腐食を抑制すべき概ね非水系の炭化水素の流れの中にス
ルホン化アルキルフェノールを可溶化するために必要で
ある。低級アルキル基は炭化水素中での限られた溶解性
しか付与しないため、あまり好ましくない。一般に不十
分である。一方で、事実上、如何に大きなアルキル基で
も理論的に使用することができるが、概して利点が少な
く、スルホン化アルキルフェノールの重量基準の有効性
はアルキル基が大きくなると一般に減少する。アルキル
置換基は、所望により枝分かれ鎖又は直鎖であることが
できる。スルホン化されたアルキルフェノールの各々の
アルキル基は、好ましくは約4〜20の炭素原子を独立
して有する。ノニルフェノールスルホン酸は特に有用で
あることが見出されており、Nalco Chemical社より市販
されている。
【0013】処理することができる炭化水素の流れは原
油及びプロセスの炭化水素流体を含み、例えば製油所に
おける高温の、特には約200〜400℃(約400〜
750°F)の炭化水素の流れを含む。スルホン化アル
キルフェノール添加剤は、例えば0.2以上の酸価を有
する比較的ナフテン酸含有量が多い炭化水素流体のナフ
テン酸腐食の抑制に特に効果がある。ナフテン酸は原油
中に見つけることができるが、ナフテン酸の蒸発温度範
囲により、軽油や軽潤滑油の留分、大気圧タワーボト
ム、真空タワーボトム、他の類似の精製物、中間生成物
にしばしば濃縮されて存在する。概して、200℃(約
400°F)以上の原油の留分と残油は潜在的にナフテ
ン酸が豊富である。腐食は2.0以上の酸価でより顕著
であり、6〜7以上のような高い酸価が生じることがあ
る。
油及びプロセスの炭化水素流体を含み、例えば製油所に
おける高温の、特には約200〜400℃(約400〜
750°F)の炭化水素の流れを含む。スルホン化アル
キルフェノール添加剤は、例えば0.2以上の酸価を有
する比較的ナフテン酸含有量が多い炭化水素流体のナフ
テン酸腐食の抑制に特に効果がある。ナフテン酸は原油
中に見つけることができるが、ナフテン酸の蒸発温度範
囲により、軽油や軽潤滑油の留分、大気圧タワーボト
ム、真空タワーボトム、他の類似の精製物、中間生成物
にしばしば濃縮されて存在する。概して、200℃(約
400°F)以上の原油の留分と残油は潜在的にナフテ
ン酸が豊富である。腐食は2.0以上の酸価でより顕著
であり、6〜7以上のような高い酸価が生じることがあ
る。
【0014】スルホン化アルキルフェノールは、炭化水
素流体中でナフテン酸腐食を抑制するに有効な濃度で使
用することができる。一般に、約1〜約10000pp
m以上の濃度のスルホン化アルキルフェノールが有効で
あることができるが、妥当な経済性において所望のレベ
ルの腐食抑制を達成するためには約5〜200ppmの
濃度が概して好ましい。プロセスの配管や付帯設備にお
いて、好ましくはスルホン化アルキルフェノールを炭化
水素流体に比較的高い初期濃度で比較的短時間接触する
ように添加し、流体に接触する鉄含有金属表面に腐食抑
制の保護層を形成する。その後、スルホン化アルキルフ
ェノールの投与量は、保護バリヤ層を維持するに必要な
維持レベルまで下げることができる。腐食抑制の同等な
程度を得るに必要なスルホン化アルキルフェノールの量
は、通常は炭化水素流体の速度が大きくなると増加す
る。したがって、移送ライン、リターンベンド、狭い流
れ領域で一般に見られるかなりの高速においては、初期
バリヤ層を堆積させるために例えば60〜200ppm
の初期濃度を使用することができ、次いで維持のために
10〜40ppmに下げた濃度でスルホン化アルキルフ
ェノールを使用することができる。ここで、低速度の炭
化水素流体では、例えば保護バリヤ層を得るために20
〜40ppmの初期濃度を使用し、維持レベルとしては
5〜15ppmの濃度であることができる。
素流体中でナフテン酸腐食を抑制するに有効な濃度で使
用することができる。一般に、約1〜約10000pp
m以上の濃度のスルホン化アルキルフェノールが有効で
あることができるが、妥当な経済性において所望のレベ
ルの腐食抑制を達成するためには約5〜200ppmの
濃度が概して好ましい。プロセスの配管や付帯設備にお
いて、好ましくはスルホン化アルキルフェノールを炭化
水素流体に比較的高い初期濃度で比較的短時間接触する
ように添加し、流体に接触する鉄含有金属表面に腐食抑
制の保護層を形成する。その後、スルホン化アルキルフ
ェノールの投与量は、保護バリヤ層を維持するに必要な
維持レベルまで下げることができる。腐食抑制の同等な
程度を得るに必要なスルホン化アルキルフェノールの量
は、通常は炭化水素流体の速度が大きくなると増加す
る。したがって、移送ライン、リターンベンド、狭い流
れ領域で一般に見られるかなりの高速においては、初期
バリヤ層を堆積させるために例えば60〜200ppm
の初期濃度を使用することができ、次いで維持のために
10〜40ppmに下げた濃度でスルホン化アルキルフ
ェノールを使用することができる。ここで、低速度の炭
化水素流体では、例えば保護バリヤ層を得るために20
〜40ppmの初期濃度を使用し、維持レベルとしては
5〜15ppmの濃度であることができる。
【0015】スルホン化アルキルフェノールは、ナフテ
ン酸腐食を抑制すべき炭化水素流体に、任意の好都合な
箇所で、例えば炭化水素流体へのスルホン化アルキルフ
ェノールの適切な量を計量しながら添加することができ
る。好ましくはスルホン化アルキルフェノールは、例え
ば鉱油、脂肪族溶媒、芳香族溶媒、ナフサ、トルエン、
ベンゼン等の適切な溶媒中に10〜75重量%のスルホ
ン化アルキルフェノールを含む濃いマスターバッチで添
加する。スルホン化アルキルフェノールは、スルホン化
アルキルフェノールと炭化水素流体とを均一に混合する
任意の便利な装置を用いて炭化水素流体に加えることが
できる。例えば機械式攪拌機のような攪拌手段を備えた
容器又はタンクが必要なものの全てであるが、配管中及
び/又は付帯中で乱流が流れを完全に混合する場合、添
加剤を計量しながら炭化水素中に導入することもでき
る。
ン酸腐食を抑制すべき炭化水素流体に、任意の好都合な
箇所で、例えば炭化水素流体へのスルホン化アルキルフ
ェノールの適切な量を計量しながら添加することができ
る。好ましくはスルホン化アルキルフェノールは、例え
ば鉱油、脂肪族溶媒、芳香族溶媒、ナフサ、トルエン、
ベンゼン等の適切な溶媒中に10〜75重量%のスルホ
ン化アルキルフェノールを含む濃いマスターバッチで添
加する。スルホン化アルキルフェノールは、スルホン化
アルキルフェノールと炭化水素流体とを均一に混合する
任意の便利な装置を用いて炭化水素流体に加えることが
できる。例えば機械式攪拌機のような攪拌手段を備えた
容器又はタンクが必要なものの全てであるが、配管中及
び/又は付帯中で乱流が流れを完全に混合する場合、添
加剤を計量しながら炭化水素中に導入することもでき
る。
【0016】ナフテン酸抑制剤としてスルホン化アルキ
ルフェノールを使用することは、炭化水素流体を、例え
ば固定床の水素化処理装置や水素添加分解装置で触媒的
に処理する場合に特に有益である。本発明にしたがって
腐食抑制用のスルホン化アルキルフェノールの有効な濃
度を維持することにより、配管や付帯設備の表面の腐食
によって発生した過剰レベルの鉄によって触媒が害され
ることなく、触媒によって炭化水素流体を処理すること
ができる。また、スルホン化アルキルフェノールは硫黄
ベースであり、燐ベースの腐食抑制剤で生じることがあ
るような固定床の触媒を機能を害することがない。好ま
しくは、炭化水素流体を触媒で処理する場合、スルホン
化アルキルフェノールは炭化水素流体中に、触媒の処理
装置中の鉄を10ppm未満のレベルに抑えて維持する
に有効な量で存在する。また、固定床触媒の場合、炭化
水素は、好ましくは触媒を害するその他の化合物を本質
的に含まない。
ルフェノールを使用することは、炭化水素流体を、例え
ば固定床の水素化処理装置や水素添加分解装置で触媒的
に処理する場合に特に有益である。本発明にしたがって
腐食抑制用のスルホン化アルキルフェノールの有効な濃
度を維持することにより、配管や付帯設備の表面の腐食
によって発生した過剰レベルの鉄によって触媒が害され
ることなく、触媒によって炭化水素流体を処理すること
ができる。また、スルホン化アルキルフェノールは硫黄
ベースであり、燐ベースの腐食抑制剤で生じることがあ
るような固定床の触媒を機能を害することがない。好ま
しくは、炭化水素流体を触媒で処理する場合、スルホン
化アルキルフェノールは炭化水素流体中に、触媒の処理
装置中の鉄を10ppm未満のレベルに抑えて維持する
に有効な量で存在する。また、固定床触媒の場合、炭化
水素は、好ましくは触媒を害するその他の化合物を本質
的に含まない。
【0017】本発明を次の実施例によって例証する。
【0018】
【実施例】次の例で用いたノニルフェニルスルホン酸
(NPSA)は、ガラスの薄いフィルムのフォーリング
反応器、SO3 を計量するための複式シリンジポンプ、
ノニルフェノールを送るギヤーポンプを含む実験的スル
ホン化装置を用いてノニルフェノールを反応させること
によって得た。SO3 対ノニルフェノールのモル比は
0.81〜2.0であった。反応器と付帯のガラス器具
の温度は循環水槽を用いて調節した。生成物はシクロヘ
キシルアミンの滴定によってスルホン化/硫酸化の度合
いを分析し、約80%のスルホン化と測定された。
(NPSA)は、ガラスの薄いフィルムのフォーリング
反応器、SO3 を計量するための複式シリンジポンプ、
ノニルフェノールを送るギヤーポンプを含む実験的スル
ホン化装置を用いてノニルフェノールを反応させること
によって得た。SO3 対ノニルフェノールのモル比は
0.81〜2.0であった。反応器と付帯のガラス器具
の温度は循環水槽を用いて調節した。生成物はシクロヘ
キシルアミンの滴定によってスルホン化/硫酸化の度合
いを分析し、約80%のスルホン化と測定された。
【0019】例1 粘稠なオイルと市販のナフテン酸を用いて炭化水素流体
を調製した。中和価は約5.5に調節した。抑制剤を分
析するために若干改良したビーカーテストを用いた。攪
拌機とコンデンサーに接続し、ディーン・スタークトラ
ップを備えた2リットルの4ネックの丸底フラスコを用
いた。温度は温度調節器で制御した。板状試験片の炭素
鋼を使用した。93℃(200°F)で攪拌しながらN
PSAを流体に導入した。温度を6時間で260℃(5
00°F)まで上げた。板状試験片を取り出し、余分の
オイルを洗い、スチールウールを用いて板状試験片から
余分の腐食生成物を除去した。次いで板状試験片を秤量
し、抑制の割合と腐食速度を計算した。NPSA添加剤
が無い場合、腐食速度は198ミル/年又は5.03m
m/年であった。10000ppmのNPSAで、腐食
速度はわずか48ミル/年又は1.22mm/年であ
り、抑制割合は76%であった。
を調製した。中和価は約5.5に調節した。抑制剤を分
析するために若干改良したビーカーテストを用いた。攪
拌機とコンデンサーに接続し、ディーン・スタークトラ
ップを備えた2リットルの4ネックの丸底フラスコを用
いた。温度は温度調節器で制御した。板状試験片の炭素
鋼を使用した。93℃(200°F)で攪拌しながらN
PSAを流体に導入した。温度を6時間で260℃(5
00°F)まで上げた。板状試験片を取り出し、余分の
オイルを洗い、スチールウールを用いて板状試験片から
余分の腐食生成物を除去した。次いで板状試験片を秤量
し、抑制の割合と腐食速度を計算した。NPSA添加剤
が無い場合、腐食速度は198ミル/年又は5.03m
m/年であった。10000ppmのNPSAで、腐食
速度はわずか48ミル/年又は1.22mm/年であ
り、抑制割合は76%であった。
【0020】例2〜6 粘稠なオイルに変えて原油、高真空軽油(HVGO)、
軽油(LGO)を用いた他は例1の方法を踏襲した。ま
た、比較のため、比較的有効でないドデシルベンゼンス
ルホン酸(DDBSA)を原油中で0ppmと100p
pm、シクロヘキシルアミン(CHA)で中和したジア
ルキルナフタレンスルホン酸を軽油中で0ppmと20
0ppmの条件で試験した。これらの結果を、例1での
結果と供に次の表1に示す。
軽油(LGO)を用いた他は例1の方法を踏襲した。ま
た、比較のため、比較的有効でないドデシルベンゼンス
ルホン酸(DDBSA)を原油中で0ppmと100p
pm、シクロヘキシルアミン(CHA)で中和したジア
ルキルナフタレンスルホン酸を軽油中で0ppmと20
0ppmの条件で試験した。これらの結果を、例1での
結果と供に次の表1に示す。
【0021】 表1 ────────────────────────────────── 例 炭化水素 酸価 添加剤 添加剤濃度 腐食速度 腐食抑制 流体 TAN (ppm) ミル/年 mm/年 割合% ────────────────────────────────── 1 粘稠 5.5 NPSA 0 198 5.03 0 オイル 10,000 48 1.22 76 ────────────────────────────────── 2 原油 3.5 NPSA 0 20 0.51 0 100 16 0.41 21 ────────────────────────────────── 3 HVGO 4.5 NPSA 0 46 1.70 0 500 27 0.69 40 ────────────────────────────────── 4 LGO 5.5 NPSA 0 67 1.70 0 200 35 0.89 50 ────────────────────────────────── 5 原油 3.5 DDBSA 0 20 0.51 0 100 24 0.61 -20* ────────────────────────────────── 6 LGO 5.5 DANSA 0 67 1.70 0 /CHA 200 59 1.50 12 ────────────────────────────────── * DDBSAによって腐食速度が増加
【0022】上記の結果より、NPSAは種々の酸性炭
化水素流体中のナフテン酸腐食の抑制に驚くほど有効で
あることが分かる。ところが、構造的に類似の化合物で
あるDDBSAとDANSAは、同様な濃度と条件下で
比較的有効でない結果であった。本発明を上記の説明と
例によって説明したが、上記の説明は非限定的説明を意
図するものであり、その理由は多くの変化が当業者には
明らかであろうためである。これらの変化は全て特許請
求の範囲に含まれることを意図するものである。
化水素流体中のナフテン酸腐食の抑制に驚くほど有効で
あることが分かる。ところが、構造的に類似の化合物で
あるDDBSAとDANSAは、同様な濃度と条件下で
比較的有効でない結果であった。本発明を上記の説明と
例によって説明したが、上記の説明は非限定的説明を意
図するものであり、その理由は多くの変化が当業者には
明らかであろうためである。これらの変化は全て特許請
求の範囲に含まれることを意図するものである。
Claims (8)
- 【請求項1】 鉄系金属表面に接触するナフテン酸を腐
食量で含む炭化水素流体を処理する方法において、炭化
水素流体が腐食抑制量のスルホン化アルキル置換フェノ
ールを含む炭化水素の処理方法。 - 【請求項2】 腐食量のナフテン酸を含む炭化水素流
体、及びナフテン酸腐食を抑制するに有効な量で均一に
混合したスルホン化アルキル置換フェノールを含んでな
る組成物。 - 【請求項3】 高温の炭化水素流体に接触する鉄系表面
のナフテン酸腐食を抑制する方法であって、該炭化水素
流体に接触する金属表面に腐食抑制バリヤ層を形成する
に有効な量でスルホン化アルキル置換フェノールを該炭
化水素流体に添加し、腐食抑制バリヤ層を維持するため
に充分なスルホン化アルキルフェノールを該炭化水素流
体に維持する腐食抑制方法。 - 【請求項4】 炭化水素流体を触媒で処理する方法であ
って、腐食量のナフテン酸を含む炭化水素流体にスルホ
ン化アルキル置換フェノールを腐食抑制量で添加し、プ
ロセスの配管の金属表面に該腐食抑制炭化水素流体を接
触させ、炭化水素処理触媒に該腐食抑制炭化水素流体を
該金属表面の下流で接触させ、炭化水素流体は鉄系腐食
生成物を実質的に触媒を害する量で含まない炭化水素流
体の触媒処理方法。 - 【請求項5】 炭化水素流体が約200〜400℃の温
度の原油、精製軽油留分、精製軽潤滑油留分、精製大気
圧タワーボトム、精製真空タワーボトムを含み、酸価が
0.2以上である請求項1〜4のいずれか1項に記載の
方法又は組成物。 - 【請求項6】 アルキルフェノールのアルキル置換基が
4〜20の炭素原子を有し、アルキルフェノールが少な
くとも70%スルホン化されている請求項5に記載の方
法又は組成物。 - 【請求項7】 スルホン化アルキルフェノールが炭化水
素流体中に5〜200ppmの濃度で存在する請求項5
に記載の方法又は組成物。 - 【請求項8】 スルホン化アルキルフェノールがノニル
フェノールスルホン酸を含む請求項7に記載の方法又は
組成物。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US998437 | 1992-12-30 | ||
US07/998,437 US5252254A (en) | 1992-12-30 | 1992-12-30 | Naphthenic acid corrosion inhibitor |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06280062A true JPH06280062A (ja) | 1994-10-04 |
Family
ID=25545203
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5354273A Pending JPH06280062A (ja) | 1992-12-30 | 1993-12-29 | ナフテン酸による腐食の抑制剤及び抑制方法 |
Country Status (7)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5252254A (ja) |
EP (1) | EP0605835A1 (ja) |
JP (1) | JPH06280062A (ja) |
KR (1) | KR940014742A (ja) |
BR (1) | BR9305287A (ja) |
CA (1) | CA2112513A1 (ja) |
TW (1) | TW291500B (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US5552085A (en) * | 1994-08-31 | 1996-09-03 | Nalco Chemical Company | Phosphorus thioacid ester inhibitor for naphthenic acid corrosion |
US5464525A (en) * | 1994-12-13 | 1995-11-07 | Betz Laboratories, Inc. | High temperature corrosion inhibitor |
US5630964A (en) * | 1995-05-10 | 1997-05-20 | Nalco/Exxon Energy Chemicals, L.P. | Use of sulfiding agents for enhancing the efficacy of phosphorus in controlling high temperature corrosion attack |
WO1997008275A1 (en) * | 1995-08-25 | 1997-03-06 | Exxon Research And Engineering Company | Process for neutralization of petroleum acids using overbased detergents |
EP0909299B1 (en) * | 1996-05-30 | 2003-02-19 | Baker Hughes Incorporated | Control of naphthenic acid corrosion with thiophosphorus compounds |
US6039865A (en) * | 1997-12-19 | 2000-03-21 | Trisol Inc. | Removal of phosphates from hydrocarbon streams |
US5948238A (en) * | 1998-10-06 | 1999-09-07 | Exxon Research And Engineering Co. | Metal compounds as accelerators for petroleum acid esterification |
US7776930B2 (en) * | 2004-06-16 | 2010-08-17 | Champion Technologies, Inc. | Methods for inhibiting naphthenate salt precipitates and naphthenate-stabilized emulsions |
US20060091044A1 (en) * | 2004-11-02 | 2006-05-04 | General Electric Company | High temperature corrosion inhibitor |
MY155018A (en) * | 2007-03-30 | 2015-08-28 | Dorf Ketal Chemicals I Private Ltd | High temperature naphthenic acid corrosion inhibition using organophosphorous sulphur compounds and combinations thereof |
WO2008122989A2 (en) | 2007-04-04 | 2008-10-16 | Dorf Ketal Chemicals (I) Private Limited | Naphthenic acid corrosion inhibition using new synergetic combination of phosphorus compounds |
HUE031481T2 (en) | 2007-09-14 | 2017-07-28 | Dorf Ketal Chemicals (I) Private Ltd | New additive for inhibiting naphthenic acid corrosion and a method for its application |
CN102197163B (zh) * | 2008-08-26 | 2014-03-05 | 多尔夫凯塔尔化学制品(I)私人有限公司 | 一种用于抑制酸腐蚀的新型添加剂及其使用方法 |
MX349928B (es) * | 2008-08-26 | 2017-08-21 | Dorf Ketal Chemicals I Pvt Ltd | Un aditivo polimerico novedoso y efectivo para inhibir la corrosion de acidos naftenicos y metodo para el uso del mismo. |
ES2761942T3 (es) | 2009-04-15 | 2020-05-21 | Dorf Ketal Chemicals I Private Ltd | Procedimiento de uso de un aditivo no polimérico y antiincrustante efectivo para inhibir la corrosión por ácido nafténico a alta temperatura |
CN102747374B (zh) * | 2011-04-22 | 2014-04-09 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种油溶性缓蚀剂及其制备方法和应用 |
WO2012154378A1 (en) | 2011-05-06 | 2012-11-15 | Champion Technologies, Inc. | Low dosage polymeric naphthenate inhibitors |
GB2496898B (en) | 2011-11-25 | 2020-10-28 | Petroliam Nasional Berhad Petronas | Corrosion inhibition |
EP2628780A1 (en) | 2012-02-17 | 2013-08-21 | Reliance Industries Limited | A solvent extraction process for removal of naphthenic acids and calcium from low asphaltic crude oil |
CN106987842B (zh) * | 2017-04-24 | 2019-03-26 | 西安石油大学 | 一种耐高温缓蚀剂及其制备方法 |
CN107829096A (zh) * | 2017-10-10 | 2018-03-23 | 威海翔泽新材料科技有限公司 | 一种用于炼化装置的镀膜缓蚀剂及其制备 |
EP4004148A1 (en) | 2019-07-29 | 2022-06-01 | Ecolab USA, Inc. | Oil soluble molybdenum complexes for inhibiting high temperature corrosion and related applications in petroleum refineries |
AR119520A1 (es) | 2019-07-29 | 2021-12-22 | Ecolab Usa Inc | Complejos de molibdeno solubles en aceite como inhibidores de incrustación a altas temperaturas |
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US11046901B1 (en) | 2020-06-15 | 2021-06-29 | Saudi Arabian Oil Company | Naphthenic acid corrosion inhibitors for a refinery |
WO2022026436A1 (en) | 2020-07-29 | 2022-02-03 | Ecolab Usa Inc. | Phosphorous-free oil soluble molybdenum complexes as high temperature fouling inhibitors |
WO2022026434A1 (en) | 2020-07-29 | 2022-02-03 | Ecolab Usa Inc. | Phophorous-free oil soluble molybdenum complexes for high temperature naphthenic acid corrosion inhibition |
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- 1992-12-30 US US07/998,437 patent/US5252254A/en not_active Expired - Fee Related
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- 1993-12-20 EP EP93120523A patent/EP0605835A1/en not_active Withdrawn
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-
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- 1994-01-06 TW TW083100087A patent/TW291500B/zh active
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