JPH0628005Y2

JPH0628005Y2 - 紐固定具

Info

Publication number: JPH0628005Y2
Application number: JP1987093180U
Authority: JP
Inventors: 一美笠井
Original assignee: YOSHIDA WORKS PRO CO.,LTD.
Current assignee: YOSHIDA WORKS PRO CO.,LTD.
Priority date: 1987-06-17
Filing date: 1987-06-17
Publication date: 1994-08-03
Anticipated expiration: 2002-06-17
Also published as: JPS63202307U

Description

【考案の詳細な説明】産業上の利用分野本考案は、袋物あるいは衣服等に取付けた紐を任意の箇
所で固定する紐固定具に関するものである。

従来の技術袋物あるいは衣服等に取付けた紐を任意の箇所で固定す
る紐固定具としては、例えば実公昭５４−１１２１０号
公報に開示されているように、外筒の装着穴に圧縮コイ
ルばねと嵌合子とを嵌挿し、該外筒及び嵌合子に穿設し
た紐通し孔に紐を挿通して、該圧縮コイルばねの付勢力
により紐を外筒と嵌合子とで咬止固定したものが知られ
ている。

考案が解決しようとする問題点しかし、上記紐固定具は、嵌合子が圧縮コイルばねによ
り上方側に付勢されているので、外筒及び嵌合子の紐通
し孔の位置合せが難かしく、もって紐の挿通が面倒なも
のとなっていた。また、圧縮コイルばねの付勢力により
紐を外筒と嵌合子とで咬止固定するようになっているの
で、紐の長さ調節を行なう場合、先ず圧縮コイルばねの
付勢力に抗して嵌合子を押し下げ、次いで紐を引出さな
ければならず、従って紐の長さ調節が面倒である。さら
に、紐の端部が外部に露出してしまうため、体裁が悪
く、しかも３点部品で構成されているため、高価なもの
となってしまう等の問題点があった。

本考案は、上記問題点に着目してなされたものであっ
て、紐の挿通及び紐の長さ調節が簡単に行なえ、しかも
体裁が良好で安価な紐固定具を提供することを目的とす
る。

問題点を解決するための手段本考案は、一端にフランジ部を有し当該フランジの中央
に軸方向に伸びる紐通し穴を有して筒状に形成されたプ
ラグと、上壁及び当該上壁の周囲に設けた周壁部を有し
て前記プラグのフランジ部が嵌入可能な下方開口の装着
穴を形成したソケットとから成り、前記ソケットの周壁
部の内壁面下部に上記プラグのフランジ部が係止する係
止突起を形成する一方、同ソケットの上壁にプラグのフ
ランジ部と対向する一対の紐通し孔を形成すると共に、
その上壁の裏面中央に周壁部との間に紐の一端側の膨大
係止突部を収納し、かつプラグのフランジ部が上記係止
突起に係止した状態において紐の他端側を紐通し穴の内
周縁とで挟圧する挟圧突部を形成したことを特徴とする
紐固定具とすることによって、上述の目的を達成した。

作用本考案の紐固定具は、紐をソケットの各紐通し孔および
プラグの紐通し穴に挿通した後に、プラグとソケットを
組み付けるものである。

即ち、紐を挿通する場合、紐の他端をソケットの開口側
から一方の紐通し孔に挿通して引っ張り上げることによ
り、当該紐の一端に形成した膨大係止端部を周壁部と挟
圧突起との間に収納する。そして、紐の他端を折り返し
て同ソケットの他方の紐通し孔に挿通した後に、プラグ
の紐通し穴に挿通する。しかる後に、プラグをフランジ
部側からソケットの装着穴に挿入して、プラグのフラン
ジ部をソケットの係止突起に係止させる。これにより、
プラグとソケットが一体的に結合して、紐の他端側がソ
ケットの挟圧突起とプラグの内周縁とで挟圧される。

また、紐の長さを調節する場合、プラグを固定してお
き、ソケットの上壁より表出している紐の折り返し部の
他端側を、ソケットの挟圧突部とプラグの内周縁との挟
圧力に抗してソケット側に引き上げるか、又はプラグの
紐通し穴より表出している紐の他端側を、ソケットの挟
圧突部とプラグの内周縁との挟圧力に抗してプラグ側に
引き下げるかして行うものである。

実施例以下、図面に示す実施例に基づいて本考案を説明する。

第１図は、本考案の紐固定具を示しており、この紐固定
具は、プラグ(1)とソケット(2)とから構成され、両者共
合成樹脂材により形成されている。

前記プラグ(1)は、軸方向に延びる紐通し穴(4)を有して
略円筒状に形成され、抓み部(5)の上部に首部(6)とフラ
ンジ部(7)とを有している（第２図参照）。該抓み部(5)
の外周側面には、指で抓み易いように環状突起(8)が複
数周設されている。該首部(6)は、抓み部(5)よりも径小
に形成されている。該フランジ部(7)は、首部(6)の上部
に形成されてこの首部(6)よりも径大となっている。

前記ソケット(2)は、上壁(10)と周側壁(11)とにより下
方開口の装着穴(12)を有して略逆Ｕ字状に形成されてい
る（第３図ないし第５図参照）。この装着穴(12)は、プ
ラグ(1)のフランジ部(7)が密嵌する大きさとなってい
る。該上壁(10)には、その裏面中央に挾圧突部(13)が突
設されている。この挾圧突部(13)は、紐通し孔(4)の内
径よりもわずかに小さい外径の円柱状に形成されて周側
壁(11)の略中央まで延びている（第４図参照）。上壁(1
0)には、挾圧突部(13)の両側に一対の紐通し孔(14,14)
が穿設されている。この両紐通し孔(14,14)は、上壁(1
0)の直径方向で離隔して該装着穴(12)と連通している。
該周側壁(11)は、上壁(10)の外周側縁から環状をなして
垂下しており、その内壁面下部には一対の係止突起(15,
15)が形成されている（第５図参照）。この両係止突起
(15,15)は、装着穴(12)の内方側に突出しており、両紐
通し孔(14,14)と直交する方向で対面している。そし
て、その肉厚はプラグ(1)の首部(6)の長さと略同一とな
っている。なお、第３図中、上壁(10)に穿設された孔(1
0a,10a)は、係止突起(15,15)を形成するためのコア挿入
用の孔である。

このような構成とした紐固定具に紐（Ｃ）を挿通するに
は、先ず、紐（Ｃ）の他端をソケット(2)の装着穴(12)
側から一方の紐通し孔(14)に挿通して上方に引上げる
と、該紐（Ｃ）の端部に形成した結び目状の膨大係止端
部（Ｃ_１）が挾圧突部(13)と周側壁(11)との間に係止固
定する。次いで、該紐（Ｃ）の他端を折り返して上壁(1
0)の上方側から他方の紐通し孔(14,14)に挿通するとと
もに、プラグ(1)の紐通し孔(4)に挿通する。この状態で
紐（Ｃ）の他端側を下方に引下げながらプラグ(1)をソ
ケット(2)の装着穴(12)に押し込むと、ソケット(2)の係
止突起(15,15)にプラグ(1)の首部(6)が嵌合してフラン
ジ部(7)が係止し、プラグ(1)とソケット(2)との組付け
が完了する（第１図参照）。この状態において、プラグ
(1)のフランジ部(7)の上面とソケット(2)の挾圧突部(1
3)の下面とが上下方向で離隔している。従って、紐
（Ｃ）は、第７図に示されるように、挾圧突部(13)の先
端外周縁(13a)とプラグ(1)のフランジ部(7)側の内周縁
(1a)とにより他端側が軽く挾圧されてロックされる。

次に、紐（Ｃ）の長さを調節する場合、第７図に示され
るように、ソケット(2)の上壁(10)上の折り返し部を指
で抓んで上方に引上げる。すなわち、該紐（Ｃ）をロッ
クしている挾圧突部(13)の先端外周縁(13a)とプラグ(1)
の内周縁(1a)との挾圧力に抗して紐（Ｃ）を引上げる
と、紐（Ｃ）の他端側が上方に引出される（第８図参
照）。逆に、上述した如く引き出した紐(C)の長さを短
くするには、プラグ(1)の紐通し穴(4)より垂れ下がって
いる紐(C)の他端側を、ソケット(2)の挟圧突部(13)とプ
ラグ(1)の内周縁(1a)との挟圧力に抗して引き下げれば
よい。このようにして長さが調節された紐(C)は、挾圧
突部(13)の先端外周縁(13a)とプラグ(1)の内周縁(1a)と
でロックされるから、緩むことなく任意の長さに保って
おくことができる。なお、紐（Ｃ）の長さ調節を行なう
際、挾圧突部(13)の先端外周縁(13a)とプラグ(1)の内周
縁(7a)との挾圧力に抗して紐（Ｃ）を引出しても、フラ
ンジ部(7)が周側壁(11)の各係止突起(15,15)に係止して
いるため、プラグ(1)とソケット(2)とが分離することが
ない。

考案の効果以上のように、本考案によれば、プラグ及びソケットの
２部品で構成されているので、従来品に比し部品点数が
少なく、その分、製造コストの低廉化が図れ、安価な製
品を市場に提供するできる。

また、紐をソケットの紐通し孔及びプラグの紐通し穴に
挿通した後に、プラグとソケットを組み付けるものであ
るので、紐の挿通を簡単に、かつ容易に行える。

更に、ソケットとプラグとを組み付けた状態において、
ソケットの挟圧突部がプラグの内周縁とで紐を挟圧する
ので、紐の緩みを確実に防止できる上、その挟圧力に抗
して紐の他端側をソケット側に引き上げるか、又はプラ
グ側に引き下げるかして紐の長さを調節を行うものであ
るから、紐の長さ調節も簡単である。

その上、紐の一端側に形成した膨大係止端部をソケット
の内部に収納しているので、従来品のように紐の自由端
が外部に露出してブラブラせず、外観上の体裁がよいと
いうメリットがある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案に係る紐固定具の組付け状態を示す縦
断面図、第２図は、プラグの正面図、第３図は、ソケットの平面図、第４図は、第３図のIV−IV線断面図、第５図は、第３図のＶ−Ｖ線断面図、第６図は、プラグとソケットとに紐を挿通した状態を示
す縦断面図、第７図は、紐を挿通したプラグとソケットとを組付けた
状態を示す縦断面図、第８図は、紐を引出す状態を示す縦断面図である。 (1)：プラグ、(2)：ソケット、 (4)：紐通し孔、(7)：フランジ部、 (10)：上壁、(11)：周側壁、 (13)：挾圧突部、(14)：紐通し孔、 (15)：係止突起、(1a)：内周縁、 (13a)：先端外周縁、（Ｃ）：紐、（Ｃ_１）：膨大係止端部。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】一端にフランジ部(7)を有し当該フランジ
(7)の中央に軸方向に延びる紐通し穴(4)を有して筒状に
形成されたプラグ(1)と、上壁(10)及び当該上壁(10)の
周囲に設けた周壁部(11)を有して前記プラグ(1)のフラ
ンジ部(7)が嵌入可能な下方開口の装着穴(12)を形成し
たソケット(2)とから成り、前記ソケット(2)の周壁部(1
1)の内壁面下部に上記プラグ(1)のフランジ部(7)が係止
する係止突起(15)を形成する一方、同ソケット(2)の上
壁(10)にプラグ(1)のフランジ部(7)と対向する一対の紐
通し孔(14,14)を形成すると共に、その上壁(10)の裏面
中央に周壁部(11)との間に紐(C)の一端側の膨大係止突
部(C1)を収納し、かつプラグ(1)のフランジ部(7)が上記
係止突起(15)に係止した状態において紐(C)の他端側を
紐通し穴(4)の内周縁(1a)とで挟圧する挟圧突部(13)を
形成したことを特徴とする紐固定具。