JPH06279857A - 大径角形鋼管コーナーr部の熱処理工法および装置 - Google Patents
大径角形鋼管コーナーr部の熱処理工法および装置Info
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- JPH06279857A JPH06279857A JP9183393A JP9183393A JPH06279857A JP H06279857 A JPH06279857 A JP H06279857A JP 9183393 A JP9183393 A JP 9183393A JP 9183393 A JP9183393 A JP 9183393A JP H06279857 A JPH06279857 A JP H06279857A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 冷間塑性成形の大径角形鋼管の各コーナーR
部材質の靭性低下、残留応力の解消を目的とする経済
的、かつ、不均一熱処理歪が生じない後熱処理。 【構成】 冷間塑性加工の厚肉角形鋼管を垂直方向に保
持したまま、鋼管の一方端から順次、各コーナーR部を
主として加熱、徐冷し、熱処理を施して当該材質の改善
を図る工法と、その装置。
部材質の靭性低下、残留応力の解消を目的とする経済
的、かつ、不均一熱処理歪が生じない後熱処理。 【構成】 冷間塑性加工の厚肉角形鋼管を垂直方向に保
持したまま、鋼管の一方端から順次、各コーナーR部を
主として加熱、徐冷し、熱処理を施して当該材質の改善
を図る工法と、その装置。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱間圧延鋼板を冷間塑
性加工により折り曲げ、その長手方向側縁継目を突合わ
せ溶接して形成した既成の大径角形鋼管の熱処理工法に
かかり、より詳しくは角形鋼管コーナーR部に熱処理を
施すことにより、冷間成形加工に基づき生じた当該個所
の鋼板材の残留応力を除去し、あわせて靭性の低下を改
善して、均一で高品質な厚肉大径角形鋼管を製造する大
径角形鋼管コーナーR部の熱処理工法および装置に関す
る。
性加工により折り曲げ、その長手方向側縁継目を突合わ
せ溶接して形成した既成の大径角形鋼管の熱処理工法に
かかり、より詳しくは角形鋼管コーナーR部に熱処理を
施すことにより、冷間成形加工に基づき生じた当該個所
の鋼板材の残留応力を除去し、あわせて靭性の低下を改
善して、均一で高品質な厚肉大径角形鋼管を製造する大
径角形鋼管コーナーR部の熱処理工法および装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】鉄骨構造物の柱材(コラム)として需要
が伸びている厚肉大径角形鋼管の量産方法および装置に
おいては、従来、連続成形法にしても個別成形法であっ
ても、角形鋼管コーナーR部成形のために平坦ないし円
弧状曲面の厚肉鋼板を冷間塑性加工により略、90゜折曲
げる工程が含まれている。厚肉鋼板を冷間で略、90゜曲
げ加工をした場合、当該コーナーR部における鋼板断面
の中立面を境にし、鋼材内外側に引張り力または圧縮力
が働きながら変形が行われるため、鋼板の塑性変形が著
しく進み、変形個所、特にコーナーR部材質の機械的特
性が劣化し、脆性破壊を生じる原因となっている。
が伸びている厚肉大径角形鋼管の量産方法および装置に
おいては、従来、連続成形法にしても個別成形法であっ
ても、角形鋼管コーナーR部成形のために平坦ないし円
弧状曲面の厚肉鋼板を冷間塑性加工により略、90゜折曲
げる工程が含まれている。厚肉鋼板を冷間で略、90゜曲
げ加工をした場合、当該コーナーR部における鋼板断面
の中立面を境にし、鋼材内外側に引張り力または圧縮力
が働きながら変形が行われるため、鋼板の塑性変形が著
しく進み、変形個所、特にコーナーR部材質の機械的特
性が劣化し、脆性破壊を生じる原因となっている。
【0003】たとえば、鋼管コーナーR部鋼材は、冷間
折曲げ加工に基づく当該材質の歪み硬化、靭性の低下、
高い残留応力などが重なって、冬期低温時に施す溶接加
工の際の溶接割れ、溶融亜鉛メッキ施工時の割れ等が発
生することがある。また、これらの割れの存在、母材の
微小欠陥に基づき、低温時の使用中に前記厚肉鋼管に大
負荷が働いたとき、同鋼板に脆性破壊が生じるおそれが
ある。
折曲げ加工に基づく当該材質の歪み硬化、靭性の低下、
高い残留応力などが重なって、冬期低温時に施す溶接加
工の際の溶接割れ、溶融亜鉛メッキ施工時の割れ等が発
生することがある。また、これらの割れの存在、母材の
微小欠陥に基づき、低温時の使用中に前記厚肉鋼管に大
負荷が働いたとき、同鋼板に脆性破壊が生じるおそれが
ある。
【0004】この種の大径角形鋼管を柱材として使用す
る鉄骨構造物、建築物等は一般に、長期にわたり当該構
造物に加えられる所定の負荷、不時の災害、地震などに
よる外力に対応し安全、かつ歪みなく支持することが要
求され、しかも、これらの柱材は原則的に交換・補修が
可能でない、または極めて困難といった状態で施工され
ている場合が多い。殊に最近の建築物は高層建築が主流
を占め、各部屋毎に冷暖房装置、生活関連設備などを設
置するとか、OA機器、電算機の類が設置されるなど、
建物に付帯する設備重量が増加する傾向にあるため、対
策として厚肉大径角形鋼管を柱材として採用するケース
が増加する傾向があるので、前記冷間成形厚肉鋼管に内
在する上述のような問題点は、需要者にとって無視する
ことができない状況になっている。
る鉄骨構造物、建築物等は一般に、長期にわたり当該構
造物に加えられる所定の負荷、不時の災害、地震などに
よる外力に対応し安全、かつ歪みなく支持することが要
求され、しかも、これらの柱材は原則的に交換・補修が
可能でない、または極めて困難といった状態で施工され
ている場合が多い。殊に最近の建築物は高層建築が主流
を占め、各部屋毎に冷暖房装置、生活関連設備などを設
置するとか、OA機器、電算機の類が設置されるなど、
建物に付帯する設備重量が増加する傾向にあるため、対
策として厚肉大径角形鋼管を柱材として採用するケース
が増加する傾向があるので、前記冷間成形厚肉鋼管に内
在する上述のような問題点は、需要者にとって無視する
ことができない状況になっている。
【0005】そこで、近来、充分な靭性を備え、残留応
力の少ないコーナーR部を備えた高品質の角形鋼管の提
供が需要者層から要望されるようになった。市場に流通
している従来の厚肉大径角形鋼管に内在する、この種の
材質的問題点を解決するため、メーカー側では、 既製の丸鋼管、シームレスパイプなどを、油、ガス等
の化石燃料または電気エネルギーを熱源として全体的に
加熱し、その加熱温度が低下する前に前記鋼管を複数段
の角形成形ロールを通して成形し、断面を角形形状に成
形することを提案している。
力の少ないコーナーR部を備えた高品質の角形鋼管の提
供が需要者層から要望されるようになった。市場に流通
している従来の厚肉大径角形鋼管に内在する、この種の
材質的問題点を解決するため、メーカー側では、 既製の丸鋼管、シームレスパイプなどを、油、ガス等
の化石燃料または電気エネルギーを熱源として全体的に
加熱し、その加熱温度が低下する前に前記鋼管を複数段
の角形成形ロールを通して成形し、断面を角形形状に成
形することを提案している。
【0006】上記工法によるときは、製品の品質は良好
であるが断面成形時、鋼管の両端部断面が形状不良とな
って材料の歩留りが悪いとか、加熱、冷却時、鋼管に不
均一熱歪みが生じるのを無視できないとか、鋼管表面に
多量に発生する酸化スケールの処理をしなければならな
いとか、鋼管を一本宛加工するので生産性が低い、とい
った問題点がある。また、鋼管全体を高温加熱するか
ら、焼き鈍ましコストがかさむ。
であるが断面成形時、鋼管の両端部断面が形状不良とな
って材料の歩留りが悪いとか、加熱、冷却時、鋼管に不
均一熱歪みが生じるのを無視できないとか、鋼管表面に
多量に発生する酸化スケールの処理をしなければならな
いとか、鋼管を一本宛加工するので生産性が低い、とい
った問題点がある。また、鋼管全体を高温加熱するか
ら、焼き鈍ましコストがかさむ。
【0007】別に、既成の大径角形鋼管を焼鈍炉に入
れ、鋼材の残留応力が略、除去される程度まで全体的に
加熱し、コーナーR部材質の靭性を改善した後、徐冷す
る工法も知られている。この場合にも、上記同様の問題
点があり得る。 あるいは、冷間塑性加工により厚肉鋼板を丸鋼管に成
形する工程で、同鋼管を電気エネルギーまたはガス、油
等の化石燃料を用いて帯状に加熱し、その温度が冷えな
いうちに複数段の角形成形ロールを通し鋼管断面を熱間
で角形形状に加工・成形した後、徐冷し、大径角形鋼管
を製造する(特願平2−180497号参照)工法も考
えられている。
れ、鋼材の残留応力が略、除去される程度まで全体的に
加熱し、コーナーR部材質の靭性を改善した後、徐冷す
る工法も知られている。この場合にも、上記同様の問題
点があり得る。 あるいは、冷間塑性加工により厚肉鋼板を丸鋼管に成
形する工程で、同鋼管を電気エネルギーまたはガス、油
等の化石燃料を用いて帯状に加熱し、その温度が冷えな
いうちに複数段の角形成形ロールを通し鋼管断面を熱間
で角形形状に加工・成形した後、徐冷し、大径角形鋼管
を製造する(特願平2−180497号参照)工法も考
えられている。
【0008】上述、工法は、加熱時の熱的不均一に基づ
く成形断面の不良、冷却時における鋼材の温度分布の不
均一による変形歪が問題であり、均一温度分布を保持す
るための温度管理がむずかしく、冷却ゾーンを充分長く
採り、鋼管を徐冷する必要がある。また、徐冷工程では
丸鋼管と異なり、冷媒ガスの熱気流が鋼管コーナーR部
近傍で乱れるので、鋼管断面を均一に冷却することが困
難である。そして角形鋼管に変形が生じた場合、それを
矯正することは、非常に難しい。
く成形断面の不良、冷却時における鋼材の温度分布の不
均一による変形歪が問題であり、均一温度分布を保持す
るための温度管理がむずかしく、冷却ゾーンを充分長く
採り、鋼管を徐冷する必要がある。また、徐冷工程では
丸鋼管と異なり、冷媒ガスの熱気流が鋼管コーナーR部
近傍で乱れるので、鋼管断面を均一に冷却することが困
難である。そして角形鋼管に変形が生じた場合、それを
矯正することは、非常に難しい。
【0009】さらに、角形鋼管成形ライン(高周波溶接
工程を含む)中に、化石燃料を使用する加熱炉を設備す
る場合は、鋼材を所望温度にまで加熱するのにラインの
中途に100 m〜150 mのスペースが必要になり、工場立
地の選定が困難になるとか、設備投資額が予想以上に膨
らむおそれがある。加えて、ガス、油等の化石燃料によ
る加熱は、熱源を鋼管内側に入れることができないた
め、鋼管を均一に加熱することが困難で温度管理の面で
問題があり、鋼管断面の成形不良、歪みの発生などが関
係し、結局、高品質の製品が得られない場合もあり得
る。
工程を含む)中に、化石燃料を使用する加熱炉を設備す
る場合は、鋼材を所望温度にまで加熱するのにラインの
中途に100 m〜150 mのスペースが必要になり、工場立
地の選定が困難になるとか、設備投資額が予想以上に膨
らむおそれがある。加えて、ガス、油等の化石燃料によ
る加熱は、熱源を鋼管内側に入れることができないた
め、鋼管を均一に加熱することが困難で温度管理の面で
問題があり、鋼管断面の成形不良、歪みの発生などが関
係し、結局、高品質の製品が得られない場合もあり得
る。
【0010】一方、電気エネルギーを利用した加熱装置
は、加熱炉のスペースが小さく、鋼管断面の均一加熱並
びに加熱温度の管理が容易である反面、極めて大容量の
電力が必要で、加熱コストが高くなる上に、立地条件に
よっては必要とする大容量の電力の入手が困難である場
合がある。等々の技術的問題点があることが知られてい
る。
は、加熱炉のスペースが小さく、鋼管断面の均一加熱並
びに加熱温度の管理が容易である反面、極めて大容量の
電力が必要で、加熱コストが高くなる上に、立地条件に
よっては必要とする大容量の電力の入手が困難である場
合がある。等々の技術的問題点があることが知られてい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述したよ
うな事情を背景にして開発されたもので、既成の鋼管コ
ーナーR部材質の機械的特性を経済的に改善すると共
に、残留応力を許容限度以下に抑え、均一、かつ、高品
質で安定した大径角形鋼管を成形する熱処理工法および
装置を提供することを目的とする。
うな事情を背景にして開発されたもので、既成の鋼管コ
ーナーR部材質の機械的特性を経済的に改善すると共
に、残留応力を許容限度以下に抑え、均一、かつ、高品
質で安定した大径角形鋼管を成形する熱処理工法および
装置を提供することを目的とする。
【0012】また、本発明工法・装置の別の目的は、大
径角形鋼管を垂直方向に支承したまま、順次加熱する熱
処理工法を開発し、処理済み鋼管の歪み、捩じれなどの
生じない均一、かつ、高品質な大径角形鋼管を成形する
ようにし、従来公知の熱処理工法に内在する前述問題点
を可及的に解決することにある。さらに本発明工法・装
置の他の目的は、従来公知の鋼材の熱処理工法における
技術常識よりも、より低温度で熱処理加工をするにもか
かわらず、コーナーR部を含む大径角形鋼管材質の改善
を全うすることにある。
径角形鋼管を垂直方向に支承したまま、順次加熱する熱
処理工法を開発し、処理済み鋼管の歪み、捩じれなどの
生じない均一、かつ、高品質な大径角形鋼管を成形する
ようにし、従来公知の熱処理工法に内在する前述問題点
を可及的に解決することにある。さらに本発明工法・装
置の他の目的は、従来公知の鋼材の熱処理工法における
技術常識よりも、より低温度で熱処理加工をするにもか
かわらず、コーナーR部を含む大径角形鋼管材質の改善
を全うすることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の目的を
達成するために、以下に述べるとおりの各構成要件を具
備する。 (1) 帯鋼板、一枚鋼板または二枚鋼板を、冷間プレ
ス加工または/および冷間ロール成形加工により折曲
げ、その長手方向開口を閉じると共に、突合せ面を溶接
して断面角形に成形した単位長の大径角形鋼管を、その
長手軸が垂直方向になるよう支承する一方、前記鋼管長
手軸に直交する平面内において、各一対の鋼管コーナー
R部毎に対応して設けた加熱手段を具備する熱処理装置
を、その鋼管長手軸方向に相対的に移送し、前記鋼管の
各一対ごとのコーナーR部付近を帯状に、かつ均一に、
順次、加熱・保持した後、徐冷または自然放冷工程を順
次施すことにより、鋼管各コーナーR部材質の残留応力
を除去し、靭性を回復するようにしたことを特徴とする
大径角形鋼管コーナーR部の熱処理工法。
達成するために、以下に述べるとおりの各構成要件を具
備する。 (1) 帯鋼板、一枚鋼板または二枚鋼板を、冷間プレ
ス加工または/および冷間ロール成形加工により折曲
げ、その長手方向開口を閉じると共に、突合せ面を溶接
して断面角形に成形した単位長の大径角形鋼管を、その
長手軸が垂直方向になるよう支承する一方、前記鋼管長
手軸に直交する平面内において、各一対の鋼管コーナー
R部毎に対応して設けた加熱手段を具備する熱処理装置
を、その鋼管長手軸方向に相対的に移送し、前記鋼管の
各一対ごとのコーナーR部付近を帯状に、かつ均一に、
順次、加熱・保持した後、徐冷または自然放冷工程を順
次施すことにより、鋼管各コーナーR部材質の残留応力
を除去し、靭性を回復するようにしたことを特徴とする
大径角形鋼管コーナーR部の熱処理工法。
【0014】(2) コーナーR部付近の鋼材後熱処理
温度を、少なくとも、650 ℃程度、その他の個所の後熱
処理温度を前記熱処理温度から、100 〜150 ℃低く設定
したことよりなる上記第(1)項記載の大径角形鋼管コ
ーナーR部の熱処理工法。
温度を、少なくとも、650 ℃程度、その他の個所の後熱
処理温度を前記熱処理温度から、100 〜150 ℃低く設定
したことよりなる上記第(1)項記載の大径角形鋼管コ
ーナーR部の熱処理工法。
【0015】(3) 直線上に連続して配置した大径角
形鋼管供給ベッド、同鋼管保持・旋回ベッドおよび同鋼
管排出ベッドならびに、前記鋼管保持・旋回ベッドと同
鋼管排出ベッドとの間に配置した、長手軸を垂直方向に
回動した前記鋼管の上下端を支承する装置、同鋼管支承
位置において前記鋼管長手軸に直交する平面内の鋼管各
コーナーR部に対向して、それぞれ加熱手段を備えた後
熱処理装置、前記装置を垂直支承鋼管中心軸に沿って移
動させる手段および案内よりなり、前記鋼管保持・旋回
ベッドは、鋼管排出ベッド側の一端を中心にして水平位
置から垂直位置まで往復旋回動し、鋼管供給ベッドから
搬入された大径角形鋼管を前記ベッド上に保持しなが
ら、その長手軸を垂直方向に立ち挙げ、停止させる一
方、前記鋼管支承装置に付属する流体圧装置の垂直方向
に往復動するプランジャ先端で前記大径角形鋼管を端面
下から長手軸方向に押し上げ鋼管支持部材との間で鋼管
長手方向両端面を確保すると共に前記旋回ベッドの保持
手段を開放し、支承装置に確保された大径角形鋼管から
保持・旋回ベッドを分離・回動するか、全長にわたって
熱処理を施した後の大径角形鋼管に添うように回動・近
接させた後、保持手段により前記処理済み鋼管を保持・
旋回ベッド側に係止してから支承装置の前記プランジャ
を下降させて装置による鋼管の支承を解除し、同鋼管を
前記旋回ベッド側に確保すると共に、そのまま、前記ベ
ッドを原位置まで旋回動し、復帰停止させ、前記後熱処
理装置は、垂直方向支承鋼管から保持・旋回ベッドが分
離・回動してから鋼管長手軸に沿って移動し、長手軸直
交断面内で各鋼管コーナーR部を中心にした熱処理を順
次、帯状に施すと共に、処理済み鋼管を前記保持・旋回
ベッドに係止するのを邪魔しない位置まで支承・案内装
置に沿って往復移動し、原位置に復帰した保持・旋回ベ
ッドの保持手段を開放し、前記旋回ベッド上の処理済み
鋼管を、排出ベッド側に搬送する、ことを特徴とする大
径角形鋼管コーナーR部の熱処理装置。
形鋼管供給ベッド、同鋼管保持・旋回ベッドおよび同鋼
管排出ベッドならびに、前記鋼管保持・旋回ベッドと同
鋼管排出ベッドとの間に配置した、長手軸を垂直方向に
回動した前記鋼管の上下端を支承する装置、同鋼管支承
位置において前記鋼管長手軸に直交する平面内の鋼管各
コーナーR部に対向して、それぞれ加熱手段を備えた後
熱処理装置、前記装置を垂直支承鋼管中心軸に沿って移
動させる手段および案内よりなり、前記鋼管保持・旋回
ベッドは、鋼管排出ベッド側の一端を中心にして水平位
置から垂直位置まで往復旋回動し、鋼管供給ベッドから
搬入された大径角形鋼管を前記ベッド上に保持しなが
ら、その長手軸を垂直方向に立ち挙げ、停止させる一
方、前記鋼管支承装置に付属する流体圧装置の垂直方向
に往復動するプランジャ先端で前記大径角形鋼管を端面
下から長手軸方向に押し上げ鋼管支持部材との間で鋼管
長手方向両端面を確保すると共に前記旋回ベッドの保持
手段を開放し、支承装置に確保された大径角形鋼管から
保持・旋回ベッドを分離・回動するか、全長にわたって
熱処理を施した後の大径角形鋼管に添うように回動・近
接させた後、保持手段により前記処理済み鋼管を保持・
旋回ベッド側に係止してから支承装置の前記プランジャ
を下降させて装置による鋼管の支承を解除し、同鋼管を
前記旋回ベッド側に確保すると共に、そのまま、前記ベ
ッドを原位置まで旋回動し、復帰停止させ、前記後熱処
理装置は、垂直方向支承鋼管から保持・旋回ベッドが分
離・回動してから鋼管長手軸に沿って移動し、長手軸直
交断面内で各鋼管コーナーR部を中心にした熱処理を順
次、帯状に施すと共に、処理済み鋼管を前記保持・旋回
ベッドに係止するのを邪魔しない位置まで支承・案内装
置に沿って往復移動し、原位置に復帰した保持・旋回ベ
ッドの保持手段を開放し、前記旋回ベッド上の処理済み
鋼管を、排出ベッド側に搬送する、ことを特徴とする大
径角形鋼管コーナーR部の熱処理装置。
【0016】
【作用】市場に流通している大径角形鋼管について問題
視されている材質的欠陥は、鋼管成形工程中の冷間塑性
変形に基づく厚肉鋼管コーナーR部材質の靭性の低下、
残留応力の増加等、局部材質の劣化による構造材として
の弱体化である。 (1)上述のような事情に鑑み、本発明工法・装置で
は、 冷間塑性変形により規格どおりに成形した単位長の大
径角形鋼管について、その長手軸を立ち挙げ、垂直方向
に支承する。これによって、熱処理中における角形鋼管
の姿勢に基づき生ずる処理歪みを減少させ、後処理のた
めの矯正装置を簡単にすることができる。
視されている材質的欠陥は、鋼管成形工程中の冷間塑性
変形に基づく厚肉鋼管コーナーR部材質の靭性の低下、
残留応力の増加等、局部材質の劣化による構造材として
の弱体化である。 (1)上述のような事情に鑑み、本発明工法・装置で
は、 冷間塑性変形により規格どおりに成形した単位長の大
径角形鋼管について、その長手軸を立ち挙げ、垂直方向
に支承する。これによって、熱処理中における角形鋼管
の姿勢に基づき生ずる処理歪みを減少させ、後処理のた
めの矯正装置を簡単にすることができる。
【0017】上記角形鋼管長手軸に直交する平面内に
おいて、前記角形鋼管の各一対のコーナーR部に対向し
た鋼管の周辺位置に、それぞれ加熱手段を配置した熱処
理装置を設け、同鋼管周面材を各コーナーR部を中心に
帯状で均等に加熱しながら、熱処理装置を、その構造中
心が鋼管の中心長手軸から外れないようにして相対的に
鋼管全長にわたって並行移動させる。いわゆる、ゾーン
熱処理を鋼管全長にわたって施す。 上記加熱手段によって加熱される鋼管コーナーR部付
近の鋼板温度は、少なくとも650 ℃程度で、ある程度の
時間、その他の平坦面の鋼板温度は、それよりも100 〜
150 ℃低くなるように設定、加熱する。
おいて、前記角形鋼管の各一対のコーナーR部に対向し
た鋼管の周辺位置に、それぞれ加熱手段を配置した熱処
理装置を設け、同鋼管周面材を各コーナーR部を中心に
帯状で均等に加熱しながら、熱処理装置を、その構造中
心が鋼管の中心長手軸から外れないようにして相対的に
鋼管全長にわたって並行移動させる。いわゆる、ゾーン
熱処理を鋼管全長にわたって施す。 上記加熱手段によって加熱される鋼管コーナーR部付
近の鋼板温度は、少なくとも650 ℃程度で、ある程度の
時間、その他の平坦面の鋼板温度は、それよりも100 〜
150 ℃低くなるように設定、加熱する。
【0018】熱処理開始位置は、垂直支承鋼管端面の
上下、いずれにても可である。ただし、熱処理装置に併
設するときの強制冷却装置は、熱処理装置の進行方向後
側で働くようにしなければならない。 鋼管のコーナーR部形成のための冷間塑性変形による
当該鋼板材質の劣化範囲は、研究の結果、せいぜいコー
ナーR部および、そのR部両終端から平坦面方向に鋼材
板厚の長さだけの幅を含む領域であることが研究結果に
より知られており、したがって上記局部加熱のコーナー
R対象域には、少なくとも、前記の全領域が含まれてい
ることが条件となる。
上下、いずれにても可である。ただし、熱処理装置に併
設するときの強制冷却装置は、熱処理装置の進行方向後
側で働くようにしなければならない。 鋼管のコーナーR部形成のための冷間塑性変形による
当該鋼板材質の劣化範囲は、研究の結果、せいぜいコー
ナーR部および、そのR部両終端から平坦面方向に鋼材
板厚の長さだけの幅を含む領域であることが研究結果に
より知られており、したがって上記局部加熱のコーナー
R対象域には、少なくとも、前記の全領域が含まれてい
ることが条件となる。
【0019】前記鋼管直角断面中で、その各コーナー
R部に対向・近接して、それぞれ配置した加熱手段、た
とえば高(低)周波加熱コイルを、鋼管中心軸に向けて
設備すると共に、それら各コイル群を一斉に、前記軸に
対して放射方向に進退・調整可能な構造にし、被熱処理
鋼管サイズに合わせてコイル(加熱手段)の位置・間隔
を調節する。角形鋼管コーナーR部の局部加熱装置に
は、低・中周波または高周波加熱装置を選定することが
望ましい。
R部に対向・近接して、それぞれ配置した加熱手段、た
とえば高(低)周波加熱コイルを、鋼管中心軸に向けて
設備すると共に、それら各コイル群を一斉に、前記軸に
対して放射方向に進退・調整可能な構造にし、被熱処理
鋼管サイズに合わせてコイル(加熱手段)の位置・間隔
を調節する。角形鋼管コーナーR部の局部加熱装置に
は、低・中周波または高周波加熱装置を選定することが
望ましい。
【0020】これによれば、鋼管の長手軸方向に直角な
断面内外における加熱温度分布の調整、加熱温度の制御
が容易で、装置の保守管理が簡単であり、加熱装置に要
するスペースが小さくて済む。誘導加熱方式を採用する
ことにより、加熱温度の分布、加熱温度の管理が容易に
でき、また、当該鋼材結晶を細粒化する効果も生じる。
高周波電流は、厚肉鋼板の全体を均一に加熱することが
できる程度の周波数を選択する。
断面内外における加熱温度分布の調整、加熱温度の制御
が容易で、装置の保守管理が簡単であり、加熱装置に要
するスペースが小さくて済む。誘導加熱方式を採用する
ことにより、加熱温度の分布、加熱温度の管理が容易に
でき、また、当該鋼材結晶を細粒化する効果も生じる。
高周波電流は、厚肉鋼板の全体を均一に加熱することが
できる程度の周波数を選択する。
【0021】そして、鋼管のサイズ、鋼材板厚、所望加
熱温度、熱処理温度保持時間などの条件に基づいて、一
セットの高周波加熱コイルの出力を設定するが、上記コ
イルの出力は前記条件などに関連し大幅に変更できるよ
うに設定するのが好ましい。ただし、鋼管の加熱手段と
して、大量に入手が容易で比較的にコストの低いLPガ
ス、石油などの化石燃料、石炭ガスを燃料にした熱処理
装置を採用することを妨げない。
熱温度、熱処理温度保持時間などの条件に基づいて、一
セットの高周波加熱コイルの出力を設定するが、上記コ
イルの出力は前記条件などに関連し大幅に変更できるよ
うに設定するのが好ましい。ただし、鋼管の加熱手段と
して、大量に入手が容易で比較的にコストの低いLPガ
ス、石油などの化石燃料、石炭ガスを燃料にした熱処理
装置を採用することを妨げない。
【0022】発生した熱エネルギーを有効に利用する
ため耐熱材で内張りしたフレームにより鋼管の熱処理対
象個所を被覆することができる。 角形鋼管用材質には、SS400 、SM400A、SM490A、SM49
0B、SM490C、SM520B、C または非調質高張力鋼60Kgなど
を選択するが、その何れの鋼材に対しても上記工法・装
置が適用でき、所望の効果を奏する。 前記加熱鋼管の冷却は、空冷により徐冷しても良い
し、或る程度の放冷・低温化した後、噴霧および/また
はシャワーを用いて鋼管四周から均等に冷却することも
できる。
ため耐熱材で内張りしたフレームにより鋼管の熱処理対
象個所を被覆することができる。 角形鋼管用材質には、SS400 、SM400A、SM490A、SM49
0B、SM490C、SM520B、C または非調質高張力鋼60Kgなど
を選択するが、その何れの鋼材に対しても上記工法・装
置が適用でき、所望の効果を奏する。 前記加熱鋼管の冷却は、空冷により徐冷しても良い
し、或る程度の放冷・低温化した後、噴霧および/また
はシャワーを用いて鋼管四周から均等に冷却することも
できる。
【0023】なお、上記強制冷却開始温度は、必ずしも
常温近くであることを要さない。同装置において常温付
近まで冷却した鋼管は、それ以後、冷却水によって冷し
ても、これに基づいて長手軸直角方向の曲がり、捩じれ
などは発生しない。上述熱処理を施すことにより、角形
鋼管周壁鋼板の各コーナーR部、平坦部および溶接部の
内外材の軸方向および周方向特性は、殆ど加工前の鋼板
素材の特性と変わりないところまで、回復、改善されて
いることを確認した。
常温近くであることを要さない。同装置において常温付
近まで冷却した鋼管は、それ以後、冷却水によって冷し
ても、これに基づいて長手軸直角方向の曲がり、捩じれ
などは発生しない。上述熱処理を施すことにより、角形
鋼管周壁鋼板の各コーナーR部、平坦部および溶接部の
内外材の軸方向および周方向特性は、殆ど加工前の鋼板
素材の特性と変わりないところまで、回復、改善されて
いることを確認した。
【0024】(2)これによって、 帯状鋼板または一枚鋼板から角形鋼管を形成する工程
で、鋼板に加えられた冷間塑性変形による残留応力の発
生、靭性の低下など鋼板材質の劣化、特に鋼管コーナー
R部を含めた局部材質の機械的特性の欠陥を改善した、
高品質で均一な大径角形鋼管を提供する。 冷間成形鋼管コーナーR部を局部加熱・熱処理するこ
とにより、冷間塑性加工量の大きなコーナーR部の鋼板
材質の改善を図り、その靭性を改善し、鋼管の全体加熱
のために要するエネルギー量に較べて省エネルギー化を
可能にする。
で、鋼板に加えられた冷間塑性変形による残留応力の発
生、靭性の低下など鋼板材質の劣化、特に鋼管コーナー
R部を含めた局部材質の機械的特性の欠陥を改善した、
高品質で均一な大径角形鋼管を提供する。 冷間成形鋼管コーナーR部を局部加熱・熱処理するこ
とにより、冷間塑性加工量の大きなコーナーR部の鋼板
材質の改善を図り、その靭性を改善し、鋼管の全体加熱
のために要するエネルギー量に較べて省エネルギー化を
可能にする。
【0025】角形鋼管材質の熱処理にあたり、鋼管長
手軸を垂直方向に支承するようにして、熱処理条件を各
周面とも同一とし、熱処理を鋼管長手軸方向に沿って順
次、施して、熱処理加工において生じがちな歪みの発生
を防止し、後処理の歪み矯正設備を簡単化する。 比較的に低温度の範囲内で効果的な熱処理を施すの
で、省エネルギーが実現でき、また、鋼管表面の荒びが
少なく、大径角形鋼管の商品価値を高める。 いずれにしても、昨今問題視されている大径角形鋼管
の隅角部冷間塑性変形に基づく鋼管コーナーR部の材質
劣化、大きな残留応力の存在などの欠陥を、比較的経済
的に除去することができる。
手軸を垂直方向に支承するようにして、熱処理条件を各
周面とも同一とし、熱処理を鋼管長手軸方向に沿って順
次、施して、熱処理加工において生じがちな歪みの発生
を防止し、後処理の歪み矯正設備を簡単化する。 比較的に低温度の範囲内で効果的な熱処理を施すの
で、省エネルギーが実現でき、また、鋼管表面の荒びが
少なく、大径角形鋼管の商品価値を高める。 いずれにしても、昨今問題視されている大径角形鋼管
の隅角部冷間塑性変形に基づく鋼管コーナーR部の材質
劣化、大きな残留応力の存在などの欠陥を、比較的経済
的に除去することができる。
【0026】
【実施例】以下に、本発明工法、装置の一実施例を図面
に沿って説明するが、右工法を実施する装置の具体的構
成は、本出願当時の当業界における公知技術の範囲内で
任意に部分的改変が可能であるので、格別の理由を示す
ことなしに本実施例の具体的説明のみに基づいて、本発
明工法および装置の構成要件を限定して解釈することは
許されない。
に沿って説明するが、右工法を実施する装置の具体的構
成は、本出願当時の当業界における公知技術の範囲内で
任意に部分的改変が可能であるので、格別の理由を示す
ことなしに本実施例の具体的説明のみに基づいて、本発
明工法および装置の構成要件を限定して解釈することは
許されない。
【0027】図1は、本発明工法を実施する大径角形鋼
管の熱処理装置の一実施例の全体側面概略図で、図2
は、図1中、II−II線断面に沿う熱処理装置の平面図、
図3ないし図8は、本発明工法による熱処理工程中の大
径角形鋼管の取扱・移送順序を示すものである。
管の熱処理装置の一実施例の全体側面概略図で、図2
は、図1中、II−II線断面に沿う熱処理装置の平面図、
図3ないし図8は、本発明工法による熱処理工程中の大
径角形鋼管の取扱・移送順序を示すものである。
【0028】図1中、1は、既成の単位長厚肉大径角形
鋼管、たとえば、使用鋼材はSM490Aで、鋼板厚は22m
m、500 mm径角形鋼管である。2は、熱処理装置のベッ
ドで、鋼管の長手軸方向に沿って直線状に三分割されて
伸び、その内、中央部は単位長角形鋼管1の保持・旋回
ベッド22 で、その上流側ベッドは、単位長角形鋼管1
の供給ベッド21 、下流側は、後熱処理済み角形鋼管1
の排出ベッド23 である。3は、角形鋼管の送りローラ
で、ベッド2の上面で、その長手軸方向に直交するよう
設けた水平軸の周りに主動的に回動することができ、一
定のピッチで一列にベッド2上に軸支され、その上に角
形鋼管1を載せて通常、矢印方向に搬送させるよう構成
する。
鋼管、たとえば、使用鋼材はSM490Aで、鋼板厚は22m
m、500 mm径角形鋼管である。2は、熱処理装置のベッ
ドで、鋼管の長手軸方向に沿って直線状に三分割されて
伸び、その内、中央部は単位長角形鋼管1の保持・旋回
ベッド22 で、その上流側ベッドは、単位長角形鋼管1
の供給ベッド21 、下流側は、後熱処理済み角形鋼管1
の排出ベッド23 である。3は、角形鋼管の送りローラ
で、ベッド2の上面で、その長手軸方向に直交するよう
設けた水平軸の周りに主動的に回動することができ、一
定のピッチで一列にベッド2上に軸支され、その上に角
形鋼管1を載せて通常、矢印方向に搬送させるよう構成
する。
【0029】前記送りローラ3は、回転軸を含む平面に
おける断面形状が鼓形であって、その谷間に角形鋼管を
載せることができ、それによって、調整を要さずサイズ
の異なる各角形鋼管を搬送することができる。保持・旋
回ベッド(以下、旋回ベッドともいう)22 は、排出ベ
ッド23 と対向する一端で支持台4に水平ピン5(ベッ
ド2の長手方向列に対し、直角な向きの)を介して軸着
されており、別に、ピン5から離れた位置でベッド22
に軸支する流体圧アクチュエータ6のプランジャの作動
により、ピン5を中心にしてベッド22 上側面に角形鋼
管1を載置・保持したまま、垂直方向に回動可能に設け
てある。このため、旋回ベッド22 の回動中心側端には
倒立自在のストッパ7を設け、ベッド22 が垂直方向位
置に回動したときストッパとして機能するようにし、こ
れによりベッド上に載置・保持した角形鋼管1が、ベッ
ド22 から擦り落ちないように鋼管端面を支承する。ま
た、角形鋼管を旋回ベッド22 上に確保するための開閉
可能な鋼管保持部材8をベッド22 に設ける。
おける断面形状が鼓形であって、その谷間に角形鋼管を
載せることができ、それによって、調整を要さずサイズ
の異なる各角形鋼管を搬送することができる。保持・旋
回ベッド(以下、旋回ベッドともいう)22 は、排出ベ
ッド23 と対向する一端で支持台4に水平ピン5(ベッ
ド2の長手方向列に対し、直角な向きの)を介して軸着
されており、別に、ピン5から離れた位置でベッド22
に軸支する流体圧アクチュエータ6のプランジャの作動
により、ピン5を中心にしてベッド22 上側面に角形鋼
管1を載置・保持したまま、垂直方向に回動可能に設け
てある。このため、旋回ベッド22 の回動中心側端には
倒立自在のストッパ7を設け、ベッド22 が垂直方向位
置に回動したときストッパとして機能するようにし、こ
れによりベッド上に載置・保持した角形鋼管1が、ベッ
ド22 から擦り落ちないように鋼管端面を支承する。ま
た、角形鋼管を旋回ベッド22 上に確保するための開閉
可能な鋼管保持部材8をベッド22 に設ける。
【0030】9は、加熱装置10の誘導コラムで、旋回ベ
ッド22 と排出ベッド23 との(工程上の)間に垂直に
立設されており、旋回ベッド22 が垂直方向位置に回動
したとき、それに対面する側面には熱処理装置10のガイ
ド溝を設けて、たとえば、チェーン機構11を利用して熱
処理装置10をガイド溝に沿って上、下方向に等速で移動
させる。なお、誘導コラム9が、旋回ベッド22 上に水
平に載置されたの搬送方向を妨げる位置に配置されてい
るときには、角形鋼管が、排出ベッド23 側に移動・進
行するのを妨げないだけの通行孔をコラム9の下部に穿
設することを要する。そうしたくなければ、誘導コラム
9をベッド2の列外に配置すれば良い。12は、チェーン
機構11の駆動モータを示す。
ッド22 と排出ベッド23 との(工程上の)間に垂直に
立設されており、旋回ベッド22 が垂直方向位置に回動
したとき、それに対面する側面には熱処理装置10のガイ
ド溝を設けて、たとえば、チェーン機構11を利用して熱
処理装置10をガイド溝に沿って上、下方向に等速で移動
させる。なお、誘導コラム9が、旋回ベッド22 上に水
平に載置されたの搬送方向を妨げる位置に配置されてい
るときには、角形鋼管が、排出ベッド23 側に移動・進
行するのを妨げないだけの通行孔をコラム9の下部に穿
設することを要する。そうしたくなければ、誘導コラム
9をベッド2の列外に配置すれば良い。12は、チェーン
機構11の駆動モータを示す。
【0031】13は、誘導コラム9の上部において旋回ベ
ッド22 側に突設した角形鋼管支持部材で、その下向き
面は略、四角錐形状を成し、同部分で鋼管端面を支承し
たとき各サイズの角形鋼管端面に適応してセンタリング
可能であるように形成されている。もつとも、それだけ
では各サイズの角形鋼管端面に対応し切れない場合に
は、支持部材13の下向き面のみを交換することができる
ようする。14は、旋回ベッド22 を垂直方向位置に回動
したとき、その上に載った角形鋼管中心軸の下側延長線
上に設けられた流体圧アクチュエータで、そのプランジ
ャは垂直方向に移動可能であり、プランジャ中心軸は、
旋回ベッド22 が垂直に回動したときに、そのベッド上
に載置した角形鋼管端面の中心軸と略、一致する。ま
た、プランジャ中心軸の延長線上に前述の角形鋼管支持
部材13下向き面中心が配置されている。前記プランジャ
の上端面形状は、さきに述べた角形鋼管支持部材13下向
き面と略、同様に構成されている。
ッド22 側に突設した角形鋼管支持部材で、その下向き
面は略、四角錐形状を成し、同部分で鋼管端面を支承し
たとき各サイズの角形鋼管端面に適応してセンタリング
可能であるように形成されている。もつとも、それだけ
では各サイズの角形鋼管端面に対応し切れない場合に
は、支持部材13の下向き面のみを交換することができる
ようする。14は、旋回ベッド22 を垂直方向位置に回動
したとき、その上に載った角形鋼管中心軸の下側延長線
上に設けられた流体圧アクチュエータで、そのプランジ
ャは垂直方向に移動可能であり、プランジャ中心軸は、
旋回ベッド22 が垂直に回動したときに、そのベッド上
に載置した角形鋼管端面の中心軸と略、一致する。ま
た、プランジャ中心軸の延長線上に前述の角形鋼管支持
部材13下向き面中心が配置されている。前記プランジャ
の上端面形状は、さきに述べた角形鋼管支持部材13下向
き面と略、同様に構成されている。
【0032】上記プランジャ上端面のストローク最低位
置を、旋回ベッド22 上に載置した角形鋼管下隅角部お
よび前記旋回ベッドが垂直に回動したときの、ベッド上
に載置した角形鋼管端面位置よりも若干、低く、最高位
置は、誘導コラム9に突設した角形鋼管支持部材13下向
き面との間で角形鋼管長手軸端面を支承可能な位置より
も若干、高い位置に設定する。そして、プランジャを一
杯に伸ばした位置ではプランジャ上端面に載せた角形鋼
管1の上端面が、角形鋼管支持部材13下向き面により確
実に支承される。図2を参照して、同図は、熱処理装置
10の平面詳細図を示すもので、この熱処理装置の構造上
の中心軸は前述プランジャ中心軸の延長線上にあり、ま
た、当然角形鋼管支持部材下向き面中心と一致する。そ
して、熱処理装置10が誘導コラム9に沿って上下動する
際には、その構造上の中心軸は、角形鋼管の長手方向中
心軸から外れぬように誘導されて移動する。
置を、旋回ベッド22 上に載置した角形鋼管下隅角部お
よび前記旋回ベッドが垂直に回動したときの、ベッド上
に載置した角形鋼管端面位置よりも若干、低く、最高位
置は、誘導コラム9に突設した角形鋼管支持部材13下向
き面との間で角形鋼管長手軸端面を支承可能な位置より
も若干、高い位置に設定する。そして、プランジャを一
杯に伸ばした位置ではプランジャ上端面に載せた角形鋼
管1の上端面が、角形鋼管支持部材13下向き面により確
実に支承される。図2を参照して、同図は、熱処理装置
10の平面詳細図を示すもので、この熱処理装置の構造上
の中心軸は前述プランジャ中心軸の延長線上にあり、ま
た、当然角形鋼管支持部材下向き面中心と一致する。そ
して、熱処理装置10が誘導コラム9に沿って上下動する
際には、その構造上の中心軸は、角形鋼管の長手方向中
心軸から外れぬように誘導されて移動する。
【0033】熱処理装置10が誘導コラム9に沿って上下
動するストロークは、少なくとも単位長の角形鋼管1の
軸方向長さよりも若干長く、また、同装置の閉空間内に
角形鋼管1を収容し、また、搬出することが必要条件と
されていることから、その上側行程端位置は、前述角形
鋼管支持部材下向き面位置よりも若干、上であるか、少
なくとも、流体アクチュエータ14のプランジャ上端面の
最低位置に単位長角形鋼管長さを加えた鋼管上端面位置
よりも僅かに高い位置であることを要する。熱処理装置
10には、同装置内を通過する角形鋼管1の各コーナーR
部に近接して、それぞれ高周波コイル15を装備し、ここ
に高周波(板厚を均一に加熱することができる程度の周
波数を選択する)電流を供給し、前記鋼管長手軸直角平
面内で各鋼管コーナーR部鋼板の板厚(本実施例では2
2mm)全体を均等に局部加熱する。
動するストロークは、少なくとも単位長の角形鋼管1の
軸方向長さよりも若干長く、また、同装置の閉空間内に
角形鋼管1を収容し、また、搬出することが必要条件と
されていることから、その上側行程端位置は、前述角形
鋼管支持部材下向き面位置よりも若干、上であるか、少
なくとも、流体アクチュエータ14のプランジャ上端面の
最低位置に単位長角形鋼管長さを加えた鋼管上端面位置
よりも僅かに高い位置であることを要する。熱処理装置
10には、同装置内を通過する角形鋼管1の各コーナーR
部に近接して、それぞれ高周波コイル15を装備し、ここ
に高周波(板厚を均一に加熱することができる程度の周
波数を選択する)電流を供給し、前記鋼管長手軸直角平
面内で各鋼管コーナーR部鋼板の板厚(本実施例では2
2mm)全体を均等に局部加熱する。
【0034】そして、角形鋼管の局部が熱処理装置10内
を通過し終わるまでに当該コーナーR部鋼材を略、600
℃〜650 ℃程度で、略、30min 加熱するよう局部加熱す
る。その際、熱エネルギーが鋼管平坦部側に伝導するの
で、若干、高目に加熱しておくことが望ましい。前記高
周波コイル15は、鋼管中心軸に対する直交面上で、放射
状方向に移動可能に配置されていて、鋼管サイズが変っ
た場合には、鋼板表面との間隔を調整・適応できるよう
設ける。
を通過し終わるまでに当該コーナーR部鋼材を略、600
℃〜650 ℃程度で、略、30min 加熱するよう局部加熱す
る。その際、熱エネルギーが鋼管平坦部側に伝導するの
で、若干、高目に加熱しておくことが望ましい。前記高
周波コイル15は、鋼管中心軸に対する直交面上で、放射
状方向に移動可能に配置されていて、鋼管サイズが変っ
た場合には、鋼板表面との間隔を調整・適応できるよう
設ける。
【0035】本実施例の場合には、フレームに軸支し放
射方向に滑動可能に支承された高周波コイル支持扞16
に、それぞれラックを刻み、前記ラックに噛み合うピニ
オンを各連動させることにより、高周波コイル支持扞16
を角形鋼管1の中心軸に対し、一斉に放射方向に移動・
調整することが可能なように設ける。これによって鋼管
サイズ(外径および板厚)が変わった場合にもアタッチ
メントを換えることなく、すべてのサイズの角形鋼管の
熱処理に適応することができる。熱処理装置10のフレー
ム内側には耐熱・耐火材を内張りして、加熱室を構成し
て加熱エネルギーの放散を防ぎ、また鋼管コーナーR部
鋼板表面からの輻射熱を遮り、かつ、保温効果を持たせ
ることができる。
射方向に滑動可能に支承された高周波コイル支持扞16
に、それぞれラックを刻み、前記ラックに噛み合うピニ
オンを各連動させることにより、高周波コイル支持扞16
を角形鋼管1の中心軸に対し、一斉に放射方向に移動・
調整することが可能なように設ける。これによって鋼管
サイズ(外径および板厚)が変わった場合にもアタッチ
メントを換えることなく、すべてのサイズの角形鋼管の
熱処理に適応することができる。熱処理装置10のフレー
ム内側には耐熱・耐火材を内張りして、加熱室を構成し
て加熱エネルギーの放散を防ぎ、また鋼管コーナーR部
鋼板表面からの輻射熱を遮り、かつ、保温効果を持たせ
ることができる。
【0036】前記各高周波コイル15は、角形鋼管1の各
コーナーR部を囲んで三分割(二〜五分割で良い)され
ていて、いずれのコイルも、鋼管周面からの距離を略、
等しくして取付ける。勿論、前記高周波コイル15には、
冷却装置が付設されている。さきに述べたように厚肉鋼
板が冷間で曲げ加工されて影響を受け、材質劣化が生じ
るコーナーR部の範囲は加工状態にもよるが、その鋼管
断面において、おおむねコーナーR部を含み、コーナー
R部終端からその両側で鋼板の板厚tだけ鋼板平板
(坦)部側に伸びた部分を限界とする領域であることが
確められている。
コーナーR部を囲んで三分割(二〜五分割で良い)され
ていて、いずれのコイルも、鋼管周面からの距離を略、
等しくして取付ける。勿論、前記高周波コイル15には、
冷却装置が付設されている。さきに述べたように厚肉鋼
板が冷間で曲げ加工されて影響を受け、材質劣化が生じ
るコーナーR部の範囲は加工状態にもよるが、その鋼管
断面において、おおむねコーナーR部を含み、コーナー
R部終端からその両側で鋼板の板厚tだけ鋼板平板
(坦)部側に伸びた部分を限界とする領域であることが
確められている。
【0037】したがって、上記熱処理範囲は、各コーナ
ーR部において上記の領域をカバーしていることが要求
される。上記の加熱手段は、ガスまたは重油などの化石
燃料を利用するバーナであって良い。また、鋼管コーナ
ーR部に対向・配置された各バーナーは、鋼管長手軸方
向に対し複数個所、併設することもできる。
ーR部において上記の領域をカバーしていることが要求
される。上記の加熱手段は、ガスまたは重油などの化石
燃料を利用するバーナであって良い。また、鋼管コーナ
ーR部に対向・配置された各バーナーは、鋼管長手軸方
向に対し複数個所、併設することもできる。
【0038】図3〜8は、角形鋼管1の後熱処理操作の
工程を説明するもので、図中、図1で付した符号と同一
の符号を付した部材は、図1において解説したものと同
一部材である。図3においては、旋回ベッド22 端のス
トッパ7を立てて角形鋼管1の進行方向端面に当接し停
止させ、保持部材8を作動して前記鋼管1をベッド22
上定位置に係止した後、アクチュエータ6を作動させて
前記旋回ベッド22 をピン5の回りに矢印方向に回動さ
せ、角形鋼管1もろとも旋回ベッド22 を、全体的に垂
直方向位置(水平面に対し直角方向)まで立ち上げるプ
ロセスを示している。
工程を説明するもので、図中、図1で付した符号と同一
の符号を付した部材は、図1において解説したものと同
一部材である。図3においては、旋回ベッド22 端のス
トッパ7を立てて角形鋼管1の進行方向端面に当接し停
止させ、保持部材8を作動して前記鋼管1をベッド22
上定位置に係止した後、アクチュエータ6を作動させて
前記旋回ベッド22 をピン5の回りに矢印方向に回動さ
せ、角形鋼管1もろとも旋回ベッド22 を、全体的に垂
直方向位置(水平面に対し直角方向)まで立ち上げるプ
ロセスを示している。
【0039】図4は、次工程でアクチュエータ14を作動
し、そのプランジャ先端部により角形鋼管1下端面を支
承し、同鋼管を旋回ベッド22 に並行して持ち上げるプ
ロセスを示す。その際は、旋回ベッド22 端のストッパ
7と前述のプランジャ先端部とが、干渉しないように、
それぞれ逃げを設けておくことが必要である。かくして
角形鋼管1上端面は、誘導コラム9に設けた支持部材13
の下向き面迄持ち上げられて、そこで係止された後、保
持部材8を外して鋼管を自由し、さらに持ち挙げられる
と支持部材13、角形鋼管1および、プランジャ先端部の
間でセンター合わせが完了する。その際、支承されてい
る角形鋼管1の断面形状位相は、熱処理装置10内の各高
周波コイル15と正確に対応するよう規制手段を設けてお
く必要がある。
し、そのプランジャ先端部により角形鋼管1下端面を支
承し、同鋼管を旋回ベッド22 に並行して持ち上げるプ
ロセスを示す。その際は、旋回ベッド22 端のストッパ
7と前述のプランジャ先端部とが、干渉しないように、
それぞれ逃げを設けておくことが必要である。かくして
角形鋼管1上端面は、誘導コラム9に設けた支持部材13
の下向き面迄持ち上げられて、そこで係止された後、保
持部材8を外して鋼管を自由し、さらに持ち挙げられる
と支持部材13、角形鋼管1および、プランジャ先端部の
間でセンター合わせが完了する。その際、支承されてい
る角形鋼管1の断面形状位相は、熱処理装置10内の各高
周波コイル15と正確に対応するよう規制手段を設けてお
く必要がある。
【0040】本実施例では、その時、熱処理装置10はス
トロークの最上位置、すなわち誘導コラム9に設けた支
持部材13のアーム部位置に停止している。図5は、次ぎ
に旋回ベッド22 を角形鋼管1から分離して、矢印方向
に少しく水平位置に向って戻し、垂直方向角形鋼管1の
後熱処理の際に、旋回ベッド22が熱処理装置10の移動
を邪魔しないような空間を、鋼管の周囲に設けたところ
を示している。
トロークの最上位置、すなわち誘導コラム9に設けた支
持部材13のアーム部位置に停止している。図5は、次ぎ
に旋回ベッド22 を角形鋼管1から分離して、矢印方向
に少しく水平位置に向って戻し、垂直方向角形鋼管1の
後熱処理の際に、旋回ベッド22が熱処理装置10の移動
を邪魔しないような空間を、鋼管の周囲に設けたところ
を示している。
【0041】図6は、準備完了の角形鋼管コーナーR部
に対し、熱処理装置10が誘導コラム9に沿って相対的に
移動して、前記コーナーR部付近を順次に加熱降下して
いるところを示す。この後熱処理操作により、角形鋼管
コーナーRの各部分は、それぞれ後述の加熱曲線をなぞ
る形で後熱処理される。すなわち、熱処理装置10は、そ
の中に垂直角形鋼管1を囲み、その際、各加熱手段を鋼
管コーナーR部に対向し、連続的に、かつ、一定時間
(約30min )熱処理を施しながら、緩やかに移動する。
熱処理終了後の熱処理装置10は、再び旧位置まで上昇し
て停止する。
に対し、熱処理装置10が誘導コラム9に沿って相対的に
移動して、前記コーナーR部付近を順次に加熱降下して
いるところを示す。この後熱処理操作により、角形鋼管
コーナーRの各部分は、それぞれ後述の加熱曲線をなぞ
る形で後熱処理される。すなわち、熱処理装置10は、そ
の中に垂直角形鋼管1を囲み、その際、各加熱手段を鋼
管コーナーR部に対向し、連続的に、かつ、一定時間
(約30min )熱処理を施しながら、緩やかに移動する。
熱処理終了後の熱処理装置10は、再び旧位置まで上昇し
て停止する。
【0042】熱処理終了後の角形鋼管1を回収・保持す
るため、再度、旋回ベッド22 を垂直方向位置まで回動
させ、保持部材8で前記鋼管を仮止めするプロセスは、
図4と略、同様であるので、同図を参照されたい。図7
は、アクチュエータ14を作動し、後熱処理済角形鋼管1
を下降させて、その下端面を旋回ベッド22 のストッパ
7上に載置する工程を示す。アクチュエータ14のプラン
ジャは、なおも下降して、そのストローク最低位置まで
移動して停止する。
るため、再度、旋回ベッド22 を垂直方向位置まで回動
させ、保持部材8で前記鋼管を仮止めするプロセスは、
図4と略、同様であるので、同図を参照されたい。図7
は、アクチュエータ14を作動し、後熱処理済角形鋼管1
を下降させて、その下端面を旋回ベッド22 のストッパ
7上に載置する工程を示す。アクチュエータ14のプラン
ジャは、なおも下降して、そのストローク最低位置まで
移動して停止する。
【0043】図8は、その後工程で、角形鋼管1もろと
も旋回ベッド22 をピン5の回りに回動させて、再び水
平位置まで回動、停止させた後、そこでストッパ7を倒
し、鋼管の係止装置8を解除して、後熱処理済み鋼管1
を排出ベッド23 側に搬出するところを現わしている。
その際、熱処理済み鋼管1は、誘導コラム9に設けた搬
出通路をくぐって排出ベッド23 側に搬送することがで
きる。かくして、空になった旋回ベッド22 には、次ぎ
の未処理の角形鋼管1が搬入され、操作の一サイクルが
完了する。
も旋回ベッド22 をピン5の回りに回動させて、再び水
平位置まで回動、停止させた後、そこでストッパ7を倒
し、鋼管の係止装置8を解除して、後熱処理済み鋼管1
を排出ベッド23 側に搬出するところを現わしている。
その際、熱処理済み鋼管1は、誘導コラム9に設けた搬
出通路をくぐって排出ベッド23 側に搬送することがで
きる。かくして、空になった旋回ベッド22 には、次ぎ
の未処理の角形鋼管1が搬入され、操作の一サイクルが
完了する。
【0044】本発明工法において鋼管コーナーR部鋼材
に加える後熱処理温度曲線は、たとえば、加熱勾配は10
0 ℃/H、冷却は自然冷却で、設定温度を、それぞれ50
0 ℃、550 ℃、600 ℃および650 ℃,±25℃とし、同温
度の許で各30min の加熱時間を採用して試みた結果、次
のような結論を得た。以下に説明のデータは、鋼管断面
コーナーR部の鋼材の表面側および内側面側位置の長手
方向鋼材を切り出した試験片から得られたもので、その
サンプル鋼管の寸法は、板厚22mm、500 mm角、材質は、
SM490A の冷間塑性加工角形鋼管である。
に加える後熱処理温度曲線は、たとえば、加熱勾配は10
0 ℃/H、冷却は自然冷却で、設定温度を、それぞれ50
0 ℃、550 ℃、600 ℃および650 ℃,±25℃とし、同温
度の許で各30min の加熱時間を採用して試みた結果、次
のような結論を得た。以下に説明のデータは、鋼管断面
コーナーR部の鋼材の表面側および内側面側位置の長手
方向鋼材を切り出した試験片から得られたもので、その
サンプル鋼管の寸法は、板厚22mm、500 mm角、材質は、
SM490A の冷間塑性加工角形鋼管である。
【0045】上述の各後熱処理温度曲線に沿う熱処理を
施した冷間成形大径角形鋼管のコーナーR内面部鋼材を
長手軸方向に採取した試験片を対象にした引張り試験結
果によれば、後熱温度が550 ℃を超えて600 ℃辺りの熱
処理により、それぞれ、引張り強さσu 、降伏点σy お
よび伸び%の値が安定する傾向が見受けられる。降伏比
σy /σu にしても同様である。角形鋼管平板の内面部
から同様に採取した試験片の引張り試験結果も、上記と
略、同様な傾向を示している。
施した冷間成形大径角形鋼管のコーナーR内面部鋼材を
長手軸方向に採取した試験片を対象にした引張り試験結
果によれば、後熱温度が550 ℃を超えて600 ℃辺りの熱
処理により、それぞれ、引張り強さσu 、降伏点σy お
よび伸び%の値が安定する傾向が見受けられる。降伏比
σy /σu にしても同様である。角形鋼管平板の内面部
から同様に採取した試験片の引張り試験結果も、上記と
略、同様な傾向を示している。
【0046】また、前記角形鋼管コーナーR外面部鋼材
を長手軸方向に採取した試験片の引張り試験結果をみて
も、後熱温度が550 ℃を超えて600 ℃辺りから、それぞ
れ、引張り強さσu 、降伏点σy および伸び%の値が安
定してきたことが判る。降伏比σy /σu にしても同様
である。角形鋼管平板の外面部から採取した試験片の引
張り試験結果もまた、上記と略、同様な傾向にある。
を長手軸方向に採取した試験片の引張り試験結果をみて
も、後熱温度が550 ℃を超えて600 ℃辺りから、それぞ
れ、引張り強さσu 、降伏点σy および伸び%の値が安
定してきたことが判る。降伏比σy /σu にしても同様
である。角形鋼管平板の外面部から採取した試験片の引
張り試験結果もまた、上記と略、同様な傾向にある。
【0047】後熱処理に基づく角形鋼管コーナーR内外
面部、平板内外面部から採取した試験片のエネルギー遷
位温度vTreの変化を調べると、すべての試験片のエネル
ギー遷位温度が、略、同じ程度になる後熱温度は、600
〜650 ℃であった。後熱処理による鋼管コーナーR部の
硬さの変化をみると、後熱温度が高いほど、硬さの変動
(最高と最低との差)が小さくなること判る。後熱処理
による残留応力の変化は、後熱温度が600 ℃程度であれ
ば、加工前と同様な結果が得られることも判った。
面部、平板内外面部から採取した試験片のエネルギー遷
位温度vTreの変化を調べると、すべての試験片のエネル
ギー遷位温度が、略、同じ程度になる後熱温度は、600
〜650 ℃であった。後熱処理による鋼管コーナーR部の
硬さの変化をみると、後熱温度が高いほど、硬さの変動
(最高と最低との差)が小さくなること判る。後熱処理
による残留応力の変化は、後熱温度が600 ℃程度であれ
ば、加工前と同様な結果が得られることも判った。
【0048】以上のような試験結果を分析すれば、公知
の製法に基づく冷間塑性変形の角形鋼管のコーナーR部
の材質の劣化改善、平板部の残留応力の除去を目的とす
る後熱処理は少なくとも、600 〜650 ℃、30min の加工
によって目的を達成することができ、また、それ以上の
必要はなく、それ以下でもないことが判るであろう。仮
りに、より高温に加熱をすると、それだけエネルギーの
消費量がかさんで不経済になるばかりでなく、鋼管表面
の荒び、スケールの発生が多くなって商品価値を下げる
結果ともなる。また、より低温に加熱をするとか、処理
時間を短かったりすると、所望の程度の処理が可能でな
い。上述の後熱処理条件は、対象となる角形鋼管のサイ
ズ、材質などに応じて、若干は相違するかも知れない
が、大幅に変わることはない。ただし、上記の熱処理温
度を、850 〜900 ℃程度に高めることは妨げない。
の製法に基づく冷間塑性変形の角形鋼管のコーナーR部
の材質の劣化改善、平板部の残留応力の除去を目的とす
る後熱処理は少なくとも、600 〜650 ℃、30min の加工
によって目的を達成することができ、また、それ以上の
必要はなく、それ以下でもないことが判るであろう。仮
りに、より高温に加熱をすると、それだけエネルギーの
消費量がかさんで不経済になるばかりでなく、鋼管表面
の荒び、スケールの発生が多くなって商品価値を下げる
結果ともなる。また、より低温に加熱をするとか、処理
時間を短かったりすると、所望の程度の処理が可能でな
い。上述の後熱処理条件は、対象となる角形鋼管のサイ
ズ、材質などに応じて、若干は相違するかも知れない
が、大幅に変わることはない。ただし、上記の熱処理温
度を、850 〜900 ℃程度に高めることは妨げない。
【0049】本実施例によれば、縦方向位置に角形鋼管
を保持したまま熱処理加工を施すことによって鋼管周壁
の均等加熱が可能で、加熱時に鋼管に生ずる各不均一熱
応力または重力による歪の発生を大幅に防止することが
できる。また、熱処理後の鋼管材質の冷却、放冷も、全
周均等な条件のもとで行うことができるから、捩じれ、
曲がりなどの不均等熱歪の発生も防止できる。本実施例
は、所定の材質から冷間塑性成形された角形鋼管につい
て、ユーザー側の希望する条件をクリャーするに必要な
最低の加熱温度を発見したものであって、これにより、
きわめて経済的に高品質な熱処理済み角形鋼管を生産す
ることができた。本実施例に説明した装置を利用すれ
ば、冷間塑性成形された角形鋼管のすべて(平板部を含
めて)を、また、必要に応じシーム溶接継手の熱処理を
することも可能となる。
を保持したまま熱処理加工を施すことによって鋼管周壁
の均等加熱が可能で、加熱時に鋼管に生ずる各不均一熱
応力または重力による歪の発生を大幅に防止することが
できる。また、熱処理後の鋼管材質の冷却、放冷も、全
周均等な条件のもとで行うことができるから、捩じれ、
曲がりなどの不均等熱歪の発生も防止できる。本実施例
は、所定の材質から冷間塑性成形された角形鋼管につい
て、ユーザー側の希望する条件をクリャーするに必要な
最低の加熱温度を発見したものであって、これにより、
きわめて経済的に高品質な熱処理済み角形鋼管を生産す
ることができた。本実施例に説明した装置を利用すれ
ば、冷間塑性成形された角形鋼管のすべて(平板部を含
めて)を、また、必要に応じシーム溶接継手の熱処理を
することも可能となる。
【0050】
【発明の効果】本発明角形鋼管の熱処理工法および装置
は、以上述べたとおりで、 (1)軸方向に長い被処理材を、垂直方向に保持したま
ま、後熱処理をするので、被処理材に対し軸対称的に均
一条件で加熱、冷却が可能となり、熱処理による歪が生
じ難い。 (2)軸方向に長い被処理材を、見掛け上長さ方向に短
い部分に分割し、四つのコーナーR部を均一に局部加熱
したから、加熱による鋼管全体の鋼材軟化が生ぜず、角
形鋼管長手軸方向の熱膨張歪、熱処理歪が出難い。 (3)全体的に必要最低温度により後熱処理を行うか
ら、省エネルギー効果が大きく、経済的熱処理が可能に
なる。
は、以上述べたとおりで、 (1)軸方向に長い被処理材を、垂直方向に保持したま
ま、後熱処理をするので、被処理材に対し軸対称的に均
一条件で加熱、冷却が可能となり、熱処理による歪が生
じ難い。 (2)軸方向に長い被処理材を、見掛け上長さ方向に短
い部分に分割し、四つのコーナーR部を均一に局部加熱
したから、加熱による鋼管全体の鋼材軟化が生ぜず、角
形鋼管長手軸方向の熱膨張歪、熱処理歪が出難い。 (3)全体的に必要最低温度により後熱処理を行うか
ら、省エネルギー効果が大きく、経済的熱処理が可能に
なる。
【0051】(4)鋼管コーナーR部の熱処理温度のみ
を比較的に高くし、かつ、やや加熱時間を保持すること
により、鋼板の冷間塑性変形によるコーナーR部材質の
劣化、脆性化、平坦部材質の残留応力を、より効果的に
除去するようにし、均質な鋼材よりなり捩りに対して抵
抗力が大きい、ユーザー要望に沿う高品質の大径角形鋼
管を製造することができる。 (5)もっぱら、既製の鋼管コーナーR部の熱処理を目
的とするので省エネルギー効果があり、また、比較的に
簡単な設備費で熱処理が可能で、良好な結果が得られ
る。したがって、大径角形鋼管の熱処理コストを大幅に
節減することができ、低コストで高品質な大径角形鋼管
を提供できる。
を比較的に高くし、かつ、やや加熱時間を保持すること
により、鋼板の冷間塑性変形によるコーナーR部材質の
劣化、脆性化、平坦部材質の残留応力を、より効果的に
除去するようにし、均質な鋼材よりなり捩りに対して抵
抗力が大きい、ユーザー要望に沿う高品質の大径角形鋼
管を製造することができる。 (5)もっぱら、既製の鋼管コーナーR部の熱処理を目
的とするので省エネルギー効果があり、また、比較的に
簡単な設備費で熱処理が可能で、良好な結果が得られ
る。したがって、大径角形鋼管の熱処理コストを大幅に
節減することができ、低コストで高品質な大径角形鋼管
を提供できる。
【0052】(6)本発明工法および装置によれば、一
つの鋼管後熱処理装置の構造を各種サイズの角形鋼管の
処理に適合するよう調整可能に設計するのを容易にす
る。鋼材の板厚、鋼管のサイズ等に無関係に熱処理を施
すことが可能、 (7)処理済みの厚肉角形鋼管は低温状態で鋼管コーナ
ーR部付近に溶接加工を施した場合にも、当該個所から
溶接割れなどが生じるおそれがない。 (8)角形鋼管を溶融亜鉛めっき加工する際にも、鋼管
材の一部から亀裂が生じる不都合は起きない。 (9)鋼管長手軸に対する捩じり力が大きく掛っても、
鋼管コーナーR部付近から先に破壊することはない。等
々、本発明工法は従来公知の鋼管熱処理手段には期待す
ることができない、格別の作用、効果を奏する。
つの鋼管後熱処理装置の構造を各種サイズの角形鋼管の
処理に適合するよう調整可能に設計するのを容易にす
る。鋼材の板厚、鋼管のサイズ等に無関係に熱処理を施
すことが可能、 (7)処理済みの厚肉角形鋼管は低温状態で鋼管コーナ
ーR部付近に溶接加工を施した場合にも、当該個所から
溶接割れなどが生じるおそれがない。 (8)角形鋼管を溶融亜鉛めっき加工する際にも、鋼管
材の一部から亀裂が生じる不都合は起きない。 (9)鋼管長手軸に対する捩じり力が大きく掛っても、
鋼管コーナーR部付近から先に破壊することはない。等
々、本発明工法は従来公知の鋼管熱処理手段には期待す
ることができない、格別の作用、効果を奏する。
【図1】 図1は、本発明工法による大径角形鋼管の後
熱処理装置の一実施例の側面概略図である。
熱処理装置の一実施例の側面概略図である。
【図2】図1におけるII−II線に沿う平断面図を示す。
【図3】本発明工法における旋回ベッドを角形鋼管もろ
とも、垂直方向に移動させる工程を示している。
とも、垂直方向に移動させる工程を示している。
【図4】同工法における垂直方向の角形鋼管を持ち上げ
クランプする工程である。
クランプする工程である。
【図5】同工法における垂直方向角形鋼管から、旋回ベ
ッドを分離する工程を示す。
ッドを分離する工程を示す。
【図6】同工法におけるクランプされた角形鋼管を後熱
処理する工程である。
処理する工程である。
【図7】同工法における後熱処理済み角形鋼管を旋回ベ
ッドにより保持する工程。
ッドにより保持する工程。
【図8】同工法において旋回ベッドを角形鋼管もろとも
水平状態に回動させ、角形鋼管のみを排出ベッド側に移
動させる工程を示している。
水平状態に回動させ、角形鋼管のみを排出ベッド側に移
動させる工程を示している。
1 大径角形鋼管2 ベッド 3 送りローラ 4 支持台 5 ピン 6 流体圧アクチュエータ 7 ストッパ 8 鋼管保持部材 9 誘導コラム 10 後熱処理装置 11 チェーン機構 12 駆動モータ 13 角形鋼管支持部材 14 流体圧アクチュエータ 15 高周波コイル 16 高周波コイル支持扞。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年10月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項2
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】(2)コーナーR部付近の鋼材後熱処理温
度を、少なくとも、650〜950℃程度、その他の個
所の後熱処理温度を前記熱処理温度から、110〜15
0℃低く設定したことよりなる請求項1記載の大径角形
鋼管コーナーR部の熱処理工法。
度を、少なくとも、650〜950℃程度、その他の個
所の後熱処理温度を前記熱処理温度から、110〜15
0℃低く設定したことよりなる請求項1記載の大径角形
鋼管コーナーR部の熱処理工法。
Claims (3)
- 【請求項1】 帯鋼板、一枚鋼板または二枚鋼板を、冷
間プレス加工または/および冷間ロール成形加工により
折曲げ、その長手方向開口を閉じると共に、突合せ面を
溶接して断面角形に成形した単位長の大径角形鋼管を、
その長手軸が垂直方向になるよう支承する一方、前記鋼
管長手軸に直交する平面内において、各一対の鋼管コー
ナーR部毎に対応して設けた加熱手段を具備する熱処理
装置を、その鋼管長手軸方向に相対的に移送し、前記鋼
管の各一対ごとのコーナーR部付近を帯状に、かつ均一
に、順次、加熱・保持した後、徐冷または自然放冷工程
を順次施すことにより、鋼管各コーナーR部材質の残留
応力を除去し、靭性を回復するようにしたことを特徴と
する大径角形鋼管コーナーR部の熱処理工法。 - 【請求項2】 コーナーR部付近の鋼材後熱処理温度
を、少なくとも、650℃程度、その他の個所の後熱処理
温度を前記熱処理温度から、100 〜150 ℃低く設定した
ことよりなる請求項1記載の大径角形鋼管コーナーR部
の熱処理工法。 - 【請求項3】 直線上に連続して配置した大径角形鋼管
供給ベッド、同鋼管保持・旋回ベッドおよび同鋼管排出
ベッドならびに、前記鋼管保持・旋回ベッドと同鋼管排
出ベッドとの間に配置した、長手軸を垂直方向に回動し
た前記鋼管の上下端を支承する装置、同鋼管支承位置に
おいて前記鋼管長手軸に直交する平面内の鋼管各コーナ
ーR部に対向して、それぞれ加熱手段を備えた後熱処理
装置、前記装置を垂直支承鋼管中心軸に沿って移動させ
る手段および案内よりなり、 前記鋼管保持・旋回ベッドは、鋼管排出ベッド側の一端
を中心にして水平位置から垂直位置まで往復旋回動し、
鋼管供給ベッドから搬入された大径角形鋼管を前記ベッ
ド上に保持しながら、その長手軸を垂直方向に立ち挙
げ、停止させる一方、前記鋼管支承装置に付属する流体
圧装置の垂直方向に往復動するプランジャ先端で前記大
径角形鋼管を端面下から長手軸方向に押し上げ鋼管支持
部材との間で鋼管長手方向両端面を確保すると共に前記
旋回ベッドの保持手段を開放し、支承装置に確保された
大径角形鋼管から保持・旋回ベッドを分離・回動する
か、全長にわたって熱処理を施した後の大径角形鋼管に
添うように回動・近接させた後、保持手段により前記処
理済み鋼管を保持・旋回ベッド側に係止してから支承装
置の前記プランジャを下降させて装置による鋼管の支承
を解除し、同鋼管を前記旋回ベッド側に確保すると共
に、そのまま、前記ベッドを原位置まで旋回動し、復帰
停止させ、 前記後熱処理装置は、垂直方向支承鋼管から保持・旋回
ベッドが分離・回動してから鋼管長手軸に沿って移動
し、長手軸直交断面内で各鋼管コーナーR部を中心にし
た熱処理を順次、帯状に施すと共に、処理済み鋼管を前
記保持・旋回ベッドに係止するのを邪魔しない位置まで
支承・案内装置に沿って往復移動し、 原位置に復帰した保持・旋回ベッドの保持手段を開放
し、前記旋回ベッド上の処理済み鋼管を、排出ベッド側
に搬送する、 ことを特徴とする大径角形鋼管コーナーR部の熱処理装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9183393A JPH06279857A (ja) | 1993-03-29 | 1993-03-29 | 大径角形鋼管コーナーr部の熱処理工法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9183393A JPH06279857A (ja) | 1993-03-29 | 1993-03-29 | 大径角形鋼管コーナーr部の熱処理工法および装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06279857A true JPH06279857A (ja) | 1994-10-04 |
Family
ID=14037604
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9183393A Pending JPH06279857A (ja) | 1993-03-29 | 1993-03-29 | 大径角形鋼管コーナーr部の熱処理工法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06279857A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8100312B2 (en) * | 2009-07-21 | 2012-01-24 | Olimpia 80 S.R.L. | Variable linear geometry machine for continuously forming square tubes |
KR20190126555A (ko) * | 2018-05-02 | 2019-11-12 | 일진엔티에스 주식회사 | 메탈스트립의 연속 열처리 공정을 위한 회전식 열처리 장치 |
-
1993
- 1993-03-29 JP JP9183393A patent/JPH06279857A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8100312B2 (en) * | 2009-07-21 | 2012-01-24 | Olimpia 80 S.R.L. | Variable linear geometry machine for continuously forming square tubes |
KR20190126555A (ko) * | 2018-05-02 | 2019-11-12 | 일진엔티에스 주식회사 | 메탈스트립의 연속 열처리 공정을 위한 회전식 열처리 장치 |
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