JPH06279708A - 低摩擦性潤滑塗料 - Google Patents

低摩擦性潤滑塗料

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JPH06279708A
JPH06279708A JP6837293A JP6837293A JPH06279708A JP H06279708 A JPH06279708 A JP H06279708A JP 6837293 A JP6837293 A JP 6837293A JP 6837293 A JP6837293 A JP 6837293A JP H06279708 A JPH06279708 A JP H06279708A
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JP
Japan
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binder
friction
solid lubricant
weight
parts
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Pending
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JP6837293A
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English (en)
Inventor
Koji Saito
浩二 斉藤
Yoshio Fuwa
良雄 不破
Yoshiyuki Hirokawa
欣之 廣川
Isao Tonomura
伊三男 外村
Masahiro Nagasaki
全宏 長崎
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Takata Corp
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Takata Corp
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 より一層低摩擦係数で耐摩耗性に優れた塗膜
を形成することができる低摩擦性潤滑塗料を提供する。 【構成】 高強度耐熱性バインダーと、該バインダー1
00重量部に対して5〜300重量部の固体潤滑剤とを
含む潤滑塗料において、該バインダー100重量部に対
して改質剤5〜100重量部を配合した低摩擦性潤滑塗
料。 【効果】 改質剤の配合により、バインダーの結合力が
増大し、固体潤滑剤、更には固体潤滑剤や被塗布母材と
の密着性(剪断付着性)が向上するため、低摩擦係数で
耐摩耗性に優れた潤滑塗膜を形成することが可能とされ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は低摩擦性潤滑塗料に係
り、特に、内燃機関のエンジンにおけるピストン用コー
ティング剤、その他潤滑下でより一層の低摩擦係数かつ
耐摩耗性を必要とする潤滑部材へのコーティング剤とし
て有用な低摩擦性潤滑塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関のエンジンの焼付防止又は摺動
性の改善を目的として、従来、ポリアミドイミド、ポリ
イミド、エポキシ等のバインダー及び二硫化モリブデ
ン、グラファイト、ポリテトラフルオロエチレン等の固
体潤滑剤を配合してなる潤滑塗料をコーティングする方
法が採用されている。
【0003】具体的には、ポリイミド樹脂にポリテトラ
フルオロエチレン(PTFE)を配合して摩耗を低減し
たもの(特開昭54−162014号)、ポリアミドイ
ミド樹脂に二硫化モリブデン(MoS2 )を加えたもの
(特開昭63−125821号)、エポキシ樹脂にMo
2 を特定量混入したもの(特開昭57−39916
号)などの潤滑塗料が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような潤滑塗料と
しては、より一層摩擦係数が低く、しかも、耐摩耗性に
優れた潤滑塗料が要求されているが、十分に満足し得る
低摩擦係数、耐摩耗性の潤滑塗料が提供されていないの
が現状である。
【0005】即ち、従来の潤滑塗料は、摺動面を低摩擦
にするための固体潤滑剤とそれを保持するためのバイン
ダーとから構成されているが、潤滑下で使用する当該潤
滑塗料の配合割合は、乾燥下で使用するものと較べて、
形成される塗膜の保持力を向上させる必要があり、この
ためバインダーの配合量を増量させている。
【0006】従来の潤滑塗料では、耐熱性や強度等の要
求特性を満足させるためのバインダーとして、非常に剛
直なものを使用し、このようなバインダーに対して固体
潤滑剤を混合しているために、固体潤滑剤の特性よりも
むしろバインダーの特性がそのまま潤滑塗料の摩擦特性
に大きな影響を与えるものとなる。
【0007】潤滑塗料の摩擦係数の低減を図るために
は、潤滑塗料中の固体潤滑剤の配合割合を増加させる必
要がある。しかしながら、潤滑塗料中の固体潤滑剤の配
合割合を増加させると、PTFE,MoS2 、グラファ
イト等の固体潤滑剤粒子とバインダーとの結合力が低下
し、固体潤滑剤が塗膜から脱落するようになるため、低
摩擦係数とならず、その上、摩耗量は大きくなる。しか
も、潤滑塗料中の固体潤滑剤、例えばPTFE添加量を
増加させていくと、摩擦係数は低減する傾向はあるが、
固体潤滑剤がバインダーに代って、その潤滑塗料中で支
配的な因子となる範囲まで増加させると、逆に、摩擦係
数は増大し、塗膜剥離が発生する。これは摺動面の濡れ
性が悪化するためである。
【0008】このようなことから、固体潤滑剤とバイン
ダーとからなる従来の潤滑塗料では、摩擦係数や耐摩耗
性のより一層の改善を図ることが難しかった。
【0009】本発明は上記従来の問題点を解決し、より
一層低摩擦係数で耐摩耗性に優れた塗膜を形成すること
ができる低摩擦性潤滑塗料を提供することを目的とす
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の低摩擦性潤滑
塗料は、高強度耐熱性バインダーと、該バインダー10
0重量部に対して5〜300重量部の固体潤滑剤とを含
む潤滑塗料において、該バインダー100重量部に対し
て改質剤5〜100重量部を配合してなることを特徴と
する。
【0011】請求項2の低摩擦性潤滑塗料は、請求項1
に記載の低摩擦性潤滑塗料において、改質剤が、ビニル
系樹脂、ポリブタジエン、ポリエチレングリコールアク
リレート及び可塑剤よりなる群から選ばれる1種又は2
種以上であることを特徴とする。
【0012】以下に本発明を詳細に説明する。
【0013】本発明において、高強度、耐熱性バインダ
ーとしては、次の〜等を挙げることができる。
【0014】 エポキシ系バインダー ビスマレイミド・トリアジン系バインダー キシレン系バインダー また、固体潤滑剤としては、次の(a) 〜(e) 等を挙げる
ことができ、これらの固体潤滑剤も1種を単独で或いは
2種以上を組合せて使用することができる。
【0015】(a) 硫化物(MoS2 ,WS2 等) (b) フッ素化合物(PTFE,CF等) (c) 黒鉛 (d) メラミン−シアヌル酸付加物 (e) 窒化ホウ素 これらのうち、特に、フッ素化合物を用いることが好ま
しい。
【0016】なお、これらの固体潤滑剤の粒径は、10
μm以下であることが好ましい。
【0017】更に、本発明において改質剤としては、次
の(i) 〜(iv)等を挙げることができ、これらの改質剤も
1種を単独で或いは2種以上を組合せて使用することが
できる。
【0018】(i) ビニル系樹脂 (ii) 可塑剤 (iii)ポリブタジエン (iv) ポリエチレングリコールアクリレート 本発明において、改質剤でビニル系樹脂を用いることが
好ましい。
【0019】本発明の低摩擦性潤滑塗料において、各成
分の配合割合は、バインダー100重量部に対して固体
潤滑剤5〜300重量部、好ましくは30〜150重量
部とする。固体潤滑剤の配合割合が5重量部未満である
と固体潤滑剤の配合による低摩擦化効果が低下し、ま
た、300重量部を超えると、形成される塗膜の強度が
低下し、ピストン等に適用した場合、早期に焼付が発生
する。
【0020】また、改質剤の配合割合は、バインダー1
00重量部に対して5〜100重量部、好ましくは10
〜50部とする。改質剤の配合割合が5重量部未満であ
ると改質剤の配合による改質効果が十分に得られず、1
00重量部を超えるとバインダーの特性が損なわれる。
【0021】本発明の低摩擦性潤滑塗料は、上記バイン
ダー、固体潤滑剤及び改質剤を、所定配合で混合するこ
とにより、容易に調製することができる。即ち、例え
ば、バインダーを適当量のメチルエチルケトン(ME
K)、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート
(PGMAC)、n−メチル−2−ピロリドン等の溶剤
に溶解し、これに固体潤滑剤及び改質剤を混合すること
により容易に調製することができ、これをピストン等の
塗膜形成部材に塗布することにより、低摩擦係数で耐摩
耗性に優れた潤滑塗膜を形成することができる。なお、
改質剤は予めバインダーと混合、変性して潤滑塗料の調
製に用いることもできる。
【0022】
【作用】改質剤の配合により、バインダーの付着力が増
大し、固体潤滑剤、更には固体潤滑剤や被塗布母材との
密着性(剪断付着性)が向上するため、低摩擦係数で耐
摩耗性に優れた潤滑塗膜を形成することが可能とされ
る。
【0023】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限
り、以下の実施例に限定されるものではない。
【0024】なお、以下の実施例及び比較例で用いた各
成分原料は表1に示す通りである。表1に示すものは、
実施例及び比較例を実際に用いたものであり、本発明の
各成分原料は何ら表1のものに限定されるものではない
ことは言うまでもない。
【0025】
【表1】
【0026】実施例1〜11,比較例1〜20 表1に示す原料を用いて、表2〜4に示す配合になるよ
うに下記調製方法により潤滑塗料を製造した。
【0027】具体的には、バインダー100重量部に対
して200〜400重量部の溶剤(MEK,PGMA
C,n−メチル−2−ピロリドン等)を混合して溶解し
たものに、固体潤滑剤を加え、更に改質剤を加えたもの
を、ボールミルにて6時間粉砕を行なった。得られた潤
滑塗料をアルミニウム合金AC8Aのテストピースに塗
膜厚さが10μmになるようにコーティングし、焼成
(180℃×90分)したものを試料とした。
【0028】各試料の摩擦係数,摩耗量及び焼付面圧を
下記方法により調べ、その結果を表2〜4に示した。
【0029】(1) 摩擦係数=スラスト型試験機によ
り、滑り速度:60m/min、面圧:9.8MPa、
相手材:ねずみ鋳鉄FC−25の潤滑下での摩擦係数を
求めた。
【0030】(2) 摩耗量=LFW−1型試験機によ
り、滑り速度:5m/min、面圧:5MPa、相手
材:ねずみ鋳鉄FC−25、試験時間:5分の潤滑下で
の摩耗量を求めた。
【0031】(3) 焼付面圧=スラスト型試験機によ
り、滑り速度:60m/min、相手材:ねずみ鋳鉄F
C−25の潤滑下で面圧をある一定周期で上昇させた時
の焼付発生面圧を求めた。
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
【表4】
【0035】表2〜4より明らかなように、本発明の潤
滑塗料では、高強度耐熱バインダーに固体潤滑剤及び所
定量の改質剤を加えることにより、耐焼付性も向上し、
摩擦係数は従来品(比較例1〜6)に較べて著しく低く
摩耗量も少ない。これは改質剤の効果により、摺動部材
の弾性力(もろさ)を適正に調整し、同時に、固体潤滑
剤及び被塗布母材に対する優れた密着力及び剪断付着力
が発揮されたことによる結果と考えられる。
【0036】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の低摩擦性潤
滑塗料によれば、 塗膜の摩耗量が著しく低減され、被塗布摺動部材の
耐久性が大幅に向上する。 摩擦係数が著しく小さく、しかもその経時変化が小
さいことから、被塗布摺動部材の性能が著しく向上す
る。 焼付面圧も高くなる。 等の優れた効果が得られる。
【0037】このような本発明の低摩擦性潤滑塗料は、
内燃機関のエンジンのピストン、その他、低摩擦係数及
び耐摩耗性が必要とされるあらゆる分野の摺動部材の低
摩擦性潤滑塗料として、工業的に極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 廣川 欣之 神奈川県横須賀市公郷町3−69−3 (72)発明者 外村 伊三男 滋賀県彦根市彦富町1007−2 (72)発明者 長崎 全宏 滋賀県彦根市賀田山町883

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高強度耐熱性バインダーと、該バインダ
    ー100重量部に対して5〜300重量部の固体潤滑剤
    とを含む潤滑塗料において、該バインダー100重量部
    に対して改質剤5〜100重量部を配合してなることを
    特徴とする低摩擦性潤滑塗料。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の低摩擦性潤滑塗料にお
    いて、改質剤が、ビニル系樹脂、ポリブタジエン、ポリ
    エチレングリコールアクリレート及び可塑剤よりなる群
    から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする
    低摩擦性潤滑塗料。
JP6837293A 1993-03-26 1993-03-26 低摩擦性潤滑塗料 Pending JPH06279708A (ja)

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Cited By (5)

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