JPH06279643A - フッ化ビスフェノールaを含むポリカーボネート及びポリ塩化ビニルを含む組成物 - Google Patents

フッ化ビスフェノールaを含むポリカーボネート及びポリ塩化ビニルを含む組成物

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JPH06279643A
JPH06279643A JP5130671A JP13067193A JPH06279643A JP H06279643 A JPH06279643 A JP H06279643A JP 5130671 A JP5130671 A JP 5130671A JP 13067193 A JP13067193 A JP 13067193A JP H06279643 A JPH06279643 A JP H06279643A
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polycarbonate
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alkyl
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JP5130671A
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Michael A Drzewinski
エイ ドレゼウィンスキー マイケル
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Enichem SpA
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L27/00Compositions of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L27/02Compositions of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Compositions of derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment
    • C08L27/04Compositions of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by a halogen; Compositions of derivatives of such polymers not modified by chemical after-treatment containing chlorine atoms
    • C08L27/06Homopolymers or copolymers of vinyl chloride
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    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
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    • C08G64/08Aromatic polycarbonates not containing aliphatic unsaturation containing atoms other than carbon, hydrogen or oxygen
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 熱可塑性組成物であって、(I) ポリ塩化ビニ
ル1−99重量%及び(II)2,2−ビス−(4−ヒドロ
キシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(6F−ビスフ
ェノールA)を少なくとも15モル%含むビスフェノー
ルAポリカーボネート99−1重量%を含む組成物。 【効果】 延性が改善され、商業的に実行可能な広範囲
の温度において、溶融成形可能な、機械的に混和しうる
透明な単相混和物である熱可塑性組成物が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリ塩化ビニル(PV
C)と2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキ
サフルオロプロパン(6F−ビスフェノールA)のよう
なフッ化ビスフェノールモノマー単位(F−PC)を少
なくとも15モル%含むポリカーボネート(以下6F−
PCと称す)との混和物に関する。F−PC及びPVC
の混和物は、熱力学的に混和しうる単相系を生じ、全て
の組成にわたって透明である。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネートとポリ塩化ビニルの混
和物は既知である。一般的には、ポリカーボネートは高
温安定性がある、寸法安定性が良好である、衝撃強さが
高い、剛さが良好である、特に透明性が良好であるなど
の特性を示す。このため、PCはガラス代替品、ハウジ
ング、医療用具及び容器のような種々の応用に用いられ
る。しかし、PCは耐引掻性が悪い、長時間U.V.耐
性が悪い及び光学的応用を必要とする際に特に扱わなけ
ればならない応力複屈折があるなどの欠点がある。更
に、ビスフェノールA PCのような典型的なポリカー
ボネートは、難燃性に対して地方及び連邦政府から出さ
れる多くの要件を満たしていない。一方、ポリ塩化ビニ
ルは、フィルム、シート、パイプ、ワイヤ及びビンのよ
うな多くの成形及び被覆用に広く用いられる。加工性の
悪さ及び脆さが欠点であり、多くの応用に対してはたい
てい可塑化される。しかし、これは使用温度の上限を制
限する。従って、PC及びPVCの混和物は、各成分の
個々の欠点を取り除き、広範囲の応用に対して機械的及
び光学的特性をかなり改善した材料を生じることが予想
される。実際に、PC及びPVCの純粋な混合物が米国
特許第 4,239,861号に開示されている。これらの混合物
は、高温において変形に対する耐性が良好であるが、脆
い挙動やほとんどの組成比率において透明性がない欠点
を持つ。残念なことに、PC及び典型的なポリ塩化ビニ
ルの混和物は、ほとんどの組成において熱力学的に混和
せず、それらの混合物は不透明な材料を生じ、透明な光
学的応用に適用できない。
【0003】“熱力学的に混和しうる”混和物とは、1
つのガラス転移のみを示す均一な単相を形成するように
分子レベルで混合するポリマーブレンドを定義するため
に当業界で用いられている。対照的に、“機械的に混和
しうる”とは、小規模であるが分子レベルよりは大きい
規模でポリマーを混合することを意味するために用いら
れる。更に、“機械的に混和しうる”とは、多相が良好
な機械的特性を生じるように相互の接着が良好であるこ
とを意味する。熱力学的に混和しうる混和物及び機械的
に混和しうる混和物の両者は良好な機械的特性を示す
が、熱力学的に混和しうる混和物の方が一般的に強く、
熱力学的に混和しうる混和物だけが、その単相系となる
ので透明である。部分的に透明なPC及びPVCの成形
組成物は、米国特許第 4,105,711号に開示されている。
これらの混和物は、ポリカーボネートがテトラメチル化
ビスフェノールモノマーを50モル%以上含むのでまた
ゴム耐衝撃性改良剤と予め配合されているので高い寸法
安定性及び高い衝撃強さが付与されている。
【0004】同様に、不透明であるが良好な延性(脆さ
が低い)を有するPC及びPVC混合物が米国特許第
3,882,192号に開示されている。この発明は、ABSグ
ラフトコポリマーをこの混合物に加えることにより延性
を付与し、更に170−220℃範囲で溶融成形可能で
あり、PVCの劣化を避ける利点があることを教示して
いる。更に、そのような混和物は、処理温度範囲があま
りに狭いので商業的な成功を確実にすることはできない
と述べている(Battelle Report on Polymer Blends &
Alloys 1986 、Vol.II page 288-289 及びChemical Wee
k 、pages 72-76、1983) 。従って、成分混和物の単相
系のために透明であり、先行技術より改善された延性を
示し、商業的に実行可能でPVCの分解がない広範囲の
温度において溶融処理することができるPC/PVC混
和物を製造することが課題であった。本発明は、ポリカ
ーボネートとポリ塩化ビニルの全ての組成にわたって混
和しうる混和物を提供し、上記欠点を克服するものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ポリ
カーボネートとポリ塩化ビニルの機械的に混和しうる透
明な単相混和物である溶融成形可能な熱可塑性組成物を
提供することである。本発明のもう1つの目的は、ポリ
カーボネートとポリ塩化ビニルの混和物を製造すること
であり、ここでこれらの2ポリマーは熱力学的に混ざ
り、全ての組成において安定な単相物質を生成する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(I) ポリ塩化ビニル(PVC)1−99重量%及び(II)
2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフル
オロプロパン単位のようなフッ化アルキル又はフッ化ア
リール側鎖を有するモノマー単位を少なくとも15モル
%含む芳香族ポリカーボネート(6F−PC)99−1
重量%を含む透明で完全に混和しうる混和物を得ること
が可能である。驚くべきことに、本発明によるポリマー
混合物は、組成の全範囲にわたって熱力学的に混ざり且
つ機械的に混和しうるものであるが、両方の成分を5重
量%以上、好ましくは10重量%以上含む混和物が特に
興味深い。本発明のF−PC/PVC混和物は、上記先
行技術の不透明なPC/PVC混和物と著しく異なり澄
明で透明である。
【0007】本発明のフッ化ポリカーボネート/ポリ塩
化ビニル混和物は、PVC単独より改善された熱安定
性、UV耐性、寸法安定性及び加工性のような優れた物
理的性質を有する。同様に、本発明のポリマーブレンド
は、より難燃性、耐溶剤性であり、ポリカーボネート自
体より低い温度で処理することができる。従って、混和
物の比率を変えることによって、PVC又はPCの欠点
が克服されるが、透明性は維持されたままである。本発
明の組成物は、包装工業においてフィルム又はビンとし
て、特により高い加熱及び耐溶剤性が探究されている場
合に応用することができる。本発明の組成物に可能なも
う1つの応用としては、医療及び化学装置、容器又は良
好な耐薬品性及び耐炎性を有する透明なプラスチック部
分を必要とする物品に有用である。これらの混和物の難
燃性は、典型的なポリカーボネートが必要な条件をもた
ない場合に種々の建設用としてこれらの材料が使用され
る。もう1つの可能性の極めて大きな応用は、透明であ
ってもなくてもよい熱湯配管として有用性である。現
在、PVC配管はそのような応用には使用することがで
きないので選ばれる材料はたいてい金属である。従っ
て、本発明の材料は重要な商業的可能性を有する。
【0008】ポリ塩化ビニルは、押出し、吹込成形及び
射出成形可能なグレードのような多くの異なる種類のい
ずれかであることができる。PVCは乳化、溶液、懸濁
及び塊状のような種々の重合手段で製造することができ
るが、これらに限定されない。適切な触媒としては、ア
ゾビスイソブチロニトリルのようなアゾ化合物、ジベン
ゾイルペルオキシドのような過酸化物及びレドックス系
があり、ラジカル重合開始剤として使用することができ
る。重量平均分子量は、通常約約10,000−2,0
00,000の範囲であるが、これは本発明の基準に重
要ではない。好ましい分子量は、30,000−約30
0,000である。
【0009】通常好ましいポリ塩化ビニルは、Geon(BF
Goodrich) 及びOxyblend(Occidental)のような商品名で
市販されている。もう1つの好ましいポリ塩化ビニル材
料は、Polysciences、Inc.から市販されており、分子量
93,000を有する。もう1つの有効な材料は、Scie
ntific Polymer Products から入手でき、分子量90,
000に相当する固有粘度0.55を有する。またポリ
塩化ビニルとしては、純粋な100%PVCだけでなく
広範囲のポリマー、コポリマー、混合物等も含まれPV
Cあるいはポリ塩化ビニルと呼ばれることは一般的に知
られている。PVCポリマーは、典型的には酢酸ビニ
ル、ビニルアルコール、塩化ビニリデン、フマル酸ジエ
チル、マレイン酸ジメチル及びアクリル酸エステルのよ
うなコモノマーを含むことができる。また同様に種々の
可塑剤、充填剤、流動改質剤及び加工助剤と混合しても
よい。更に、塩素化によって後処理することもできる。
本発明の芳香族ポリカーボネートは、下記式を有するも
のである。 −(O−Y−O−CO)n −(O−Z−O−CO)m − (式中、Yは
【0010】
【化3】
【0011】であり、ここでR1 及びR2 は独立してフ
ッ化C1 −C6 アルキル又はフッ化C 6 −C10アリール
基であり、R3 、R4 、R5 及びR6 は各々独立して水
素、C 1 −C3 アルキル、塩素、臭素及びフッ素であ
る;Zは式
【0012】
【化4】
【0013】を有する基であり、ここでXは直鎖又は分
枝鎖C1 −C6 アルキル、カルボニル、スルホニル、酸
素、イオウ又は単結合である;nは5−10,000の
整数であり、mは0−10,000の整数である、但し
n≧0.15(m+n)。)。Zの具体例としては、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビ
ス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、
4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘプタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)チオール、2,2−ビス(4−
ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)フェニルエタン、2,2−
ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロパンが挙げられる。これ以外の化合物も、例えば“Ch
emistry and Physics of Polycarbonates"、H.Schnell
(Interscience Publishers 、Inc.1964) に挙げられて
いる。
【0014】Yの具体例としては、2,2−ビス−(4
−ヒドロキシ)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフルオロメ
タン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタ
フルオロフェニルメタン、2,2−ビス(3,5−ジフ
ルオロ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−
ビス(3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)
メタン、2,2−ビス(3,5−ジフルオロ−4−ヒド
ロキシフェニル)チオール、2,2−ビス(3,5−ジ
フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル、2,2
−ビス(3,5−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニ
ル)スルホン、2,2−ビス(3,5−ジフルオロ−4
−ヒドロキシフェニル)ケトン、2,2−ビス(3,5
−ジフルオロ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオ
ロプロパンが挙げられる。
【0015】ポリカーボネートは、ジ−(モノヒドロキ
シアリール)アルカン、ジヒドロキシベンゼン及び/又
はそのハロゲン置換誘導体を炭酸ジエステルのような炭
酸の誘導体、ホスゲン、ジ−(モノヒドロキシアリー
ル)アルカンのビス−クロロ炭酸エステル及びジヒドロ
キシベンゼンのビス−クロロ炭酸エステルと反応させる
ことにより製造する。これらのポリマーは、米国特許第
4,548,997号に記載されている公知の方法によって製造
することができる。芳香族ポリカーボネートは、典型的
には分子量調節剤、酸受容体及び触媒を用いて製造され
る。使用することができる分子量調節剤としては、フェ
ノール、シクロヘキサノール、メタノール及び p-tert-
ブチルフェノールが挙げられる。酸受容体は、有機又は
無機塩基であることができる。適切な有機塩基として
は、ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルアニリン及
びトリブチルアミンのようなアルキル及び芳香族アミン
が挙げられる。適切な無機塩基としては、アルカリ又は
アルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩及びリ
ン酸塩が挙げられる。使用することができる触媒は、ヒ
ドロキシモノマーと炭酸誘導体とのエステル化を促進す
るものであり、トリエチルアミン、トリイソプロピルア
ミン、N,N-ジメチルアニリンのような第三級アミン、テ
トラエチルアンモニウムブロミド及びベンジルトリメチ
ルアンモニウムクロリドのような第四級アンモニウム化
合物及びN-ブチルトリフェニルホスホニウムブロミドの
ような第四級ホスホニウム化合物が挙げられる。
【0016】好ましいポリカーボネート樹脂は、2,2
−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフ
ェノールA)と2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニ
ル)ヘキサフルオロプロパン(6F−ビスフェノール
A)の混合物から製造される。そのような樹脂は当業界
で既に知られている。米国特許第 4,346,211号には、伝
統的なビスフェノールA PCより高い加熱歪を必要と
する物品の製造においてF−PC樹脂の種類とその用途
が記載されている。これらのF−PC樹脂のもう1つの
用途としては、アクリル樹脂との混和物で難燃剤として
用いられている(米国特許第 4,379,910号)。本発明の
好ましい混和物は、PVC及びF−PCの二成分混和物
である。追加のポリマーは、少量で存在させてもよい
が、得られた混和物が澄明で透明であるように混ぜなけ
ればならない。追加ポリマーの合計量は、通常20重量
%未満(PVCとF−PCの合計重量に対して)であ
り、PVCのF−PCに対する比率は、二成分混和物と
同じままである、即ちF−PC約1−99重量%(好ま
しくは10−80%)及びPVC99−1重量%(好ま
しくは90−20%)である。
【0017】本発明のポリマー混和物は、透明性及び上
記特性の改善のために多くの応用がある。更に、本発明
の有用性をいっそう広げる加工助剤、安定剤、酸化防止
剤、充填剤、顔料、染料、耐衝撃性改良剤及び難燃剤の
ような改質剤が二成分混和物に加えるために選ばれる。
そのような添加剤は、透明性に影響してもしなくてもよ
く、添加剤と混和物との混和性に左右される。酸化防止
剤としては、フェノール類、ヒンダードアミン類、チオ
エステル類及び亜リン酸塩化合物が挙げられる。適切な
顔料及び特定の着色濃縮物としては、有機及び無機両方
の種々の化合物が挙げられる。主な販売業者は、Ferro
、Harwick 、Ciba-Geigy及びCrowley である。難燃剤
としては、Mobay 、Ferro 、Harwick 及びAkzoで販売さ
れている水酸化アルミニウム、ハロゲン化物、三酸化ア
ンチモン及びリン酸エステルが挙げられる。
【0018】紫外線安定剤としては、ベンゾフェノン、
ベンゾトリアゾ−ル又はニッケル−有機テープが挙げら
れ、Ciba-Geigy又はBASF、Ferro 及びAmerican Cyanami
deで販売されている。適切な充填剤としては、アラミド
繊維、ガラス繊維、セラミック繊維、金属繊維、炭素繊
維、ガラスビーズ、炭酸カルシウム、カオリン、タル
ク、マイカ及びシリカのような鉱物が挙げられる。耐衝
撃性改良剤は個々の系に対して選ばれる。これらは、通
常PVC,スチレン樹脂、オレフィン樹脂及びエンジニ
アリング樹脂での使用に類別される。具体例としては、
PVC、PC及びナイロンに有用なRohm & Haas 及び A
toChemで販売されているMBS改質剤が挙げられる。ス
チレン樹脂及びいくつかのエンジニアリング樹脂に有用
なKratonは Shell社で販売されている。ポリオレフィン
等に有用なEPDMゴムは、多くの会社で販売されてい
る。市販のPCは、MBSやKraton材料で耐衝撃性が改
良されている。
【0019】本発明の混和物の成分の混合は、溶媒中で
の共溶解及びロールミキサー、ニーダー、ブレードミキ
サー、二軸押出機等のような機械的及び熱処理の一般に
知られている種々の方法のような多くの手段によって行
うことができる。得られた混和物は、更に一般に押出し
及び成形と言われる同一手段によって加工/成形するこ
とができる。得られた混和物は、広範囲の特性、特に両
方の個々の成分単独で示されるものより更に有利な特性
を有する透明な熱可塑性材料である。このため、本発明
の混和物は、PVCとF−PCとの混和性の結果とし
て、直接的あるいは間接的に多くの商業的応用がある。
これには、それ以上の反応性のための官能性又は厚い部
品の低温靱性のためのエラストマーのような他の部分を
ポリカーボネートに組み込むようにこの混和性を利用す
るPVCコポリマーの製造及び用途が含まれる。適切な
コモノマーとしては、ブタジエン、イソプレン及びブチ
ルアクリレート、酢酸ビニル、ビニルアルコール、塩化
ビニリデン、フマル酸ジエチル、マレイン酸ジメチル及
びアクリル酸エステルが挙げられる。従って、本発明に
より、ノッチ感度、厚い部品の靱性が悪い及び耐薬品性
が悪いなどの欠点を克服するためにポリカーボネートを
改質することができる。一方、F−PCは熱安定性、寸
法安定性及び加工性を著しく改善するようにPVCを改
質するためにこのような方法で用いることができる。本
発明の他の特徴は、下記実施例の記述の中で明らかにな
るであろう。実施例は本発明を具体的に説明するための
ものであり、制限するものではない。
【0020】
【実施例1】フェノールモノマーとジフェニルカーボネ
ートとを、エステル交換触媒テトラブチルアンモニウム
テトラフェニルボレートを存在させて、アルゴン下で高
温220℃で20分間反応させ、次いで減圧(15mmH
g)し、260℃に達するまで10分毎に10℃昇温さ
せ、次いで高真空(0.5mmHg)で20分反応させてビ
スフェノールA/6F−ビスフェノールAポリカーボネ
ートの70/30コポリマーを調製した。得られたコポ
リマーが6F−ビスフェノールモノマー30%を含むこ
とを確認定量した。DSCは、この物質がガラス転移1
45℃を有することを示した。次いでこの物質をポリ塩
化ビニル(Scientific Polymer Products)と種々の重量
比率においてシクロヘキサノン中で溶液混和し、イソプ
ロパノールで凝固させ、ろ過し、60℃で数時間真空乾
燥した。次いで各混和物をまず275℃まで加熱してあ
らゆる非平衡作用を取り除き、溶融混合のようにした
後、DSCで試験した。これらの混和物を圧縮成形して
肉眼で極めて透明で極めて延性のあるフィルムを製造し
た。DSCにより25−275℃を20℃/分で行い、
混合物のガラス転移を記録した。結果を表1に示す。こ
れらの混和物によって示した単一ガラス転移は、よく知
られている熱力学的に混和しうるポリマー混和物の挙動
と一致する。
【0021】
【比較例1】伝統的な100%ビスフェノールAポリカ
ーボネート(Aldrich)と実施例1のPVC(Scientific
Polymer Products) を種々の重量比率においてシクロヘ
キサノン中で溶液混和し、イソプロパノールで凝固さ
せ、ろ過し、60℃で数時間真空乾燥した。次いで各混
和物をまず275℃まで加熱してあらゆる非平衡作用を
取り除き、溶融混合のようにした後、DSCで試験し
た。圧縮成形すると得られた混和物は不透明であり、D
SCで測定した場合2つのガラス転移を示した。圧縮成
形したフィルムは脆く、破壊し易かった。DSCの結果
を表1に示す。
【0022】
【表1】 表1 6-F PC/PVC 実施例 1 比較例 1 ──────────────────────────────────── 100/0 145 150 & ---- 85/15 131 70/30 112 139 & 80 50/50 106 30/70 101 139 & 85 15/85 90 0/100 78 ---- & 78 ────────────────────────────────────
【0023】上記教示を考慮すると、本発明は多くの改
変及び変更が可能であることは明らかである。従って本
発明が、本明細書で詳細に記載した以外の方法で実施さ
れても前記特許請求の範囲内に包含されることは理解さ
れるべきである。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性組成物であって、(I) ポリ塩化
    ビニル1−99重量%及び(II)下記式で表される芳香族
    ポリカーボネート99−1重量%を含む組成物。 −(O−Y−O−CO)n −(O−Z−O−CO)m − (式中、Yは 【化1】 であり、ここでR1 及びR2 は独立してフッ化C1 −C
    6 アルキル又はフッ化C 6 −C10アリール基であり、R
    3 、R4 、R5 及びR6 は各々独立して水素、C 1 −C
    3 アルキル、塩素、臭素及びフッ素である;Zは式 【化2】 を有する基であり、ここでXは直鎖又は分枝鎖C1 −C
    6 アルキル、カルボニル、スルホニル、酸素、イオウ又
    は単結合である;nは5−10,000の整数であり、
    mは0−10,000の整数である、但しn≧0.15
    (m+n)。)。
  2. 【請求項2】 成分(I) を10−90重量%含む請求項
    1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 成分(I) を35−90重量%含む請求項
    1記載の組成物。
  4. 【請求項4】 該ポリ塩化ビニルが数平均分子量20,
    000−300,000を有する請求項1記載の組成
    物。
  5. 【請求項5】 n≧0.35(m+n)である請求項1
    記載の組成物。
  6. 【請求項6】 n≧0.50(m+n)である請求項1
    記載の組成物。
  7. 【請求項7】 mが0である請求項1記載の組成物。
  8. 【請求項8】 充填剤、安定剤、酸化防止剤、顔料、染
    料及び耐衝撃性改良剤からなる群から選ばれた添加剤又
    は改質剤を更に含む請求項1記載の組成物。
  9. 【請求項9】 ブタジエン、イソプレン、C1 −C10
    ルキルアクリレート、酢酸ビニル、ビニルアルコール、
    塩化ビニリデン、フマル酸ジエチル及びマレイン酸ジメ
    チルのPVC含有コポリマーを更に含む請求項1記載の
    組成物。
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