JPH06279007A - 亜硫酸ガスの回収方法 - Google Patents

亜硫酸ガスの回収方法

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JPH06279007A
JPH06279007A JP5066417A JP6641793A JPH06279007A JP H06279007 A JPH06279007 A JP H06279007A JP 5066417 A JP5066417 A JP 5066417A JP 6641793 A JP6641793 A JP 6641793A JP H06279007 A JPH06279007 A JP H06279007A
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sulfurous acid
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gas
solvent
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Hiroyuki Hata
啓之 畑
Kenji Hamada
健児 濱田
Kazuhisa Kamimura
和久 上村
Jun Okawa
旬 大川
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Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
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    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B17/00Sulfur; Compounds thereof
    • C01B17/48Sulfur dioxide; Sulfurous acid
    • C01B17/50Preparation of sulfur dioxide
    • C01B17/60Isolation of sulfur dioxide from gases

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 有機溶媒を用い亜硫酸ガスを効率的、経済的
に回収する。 【構成】 0.5〜30容量%の亜硫酸ガスを含む混合
ガスを有機溶媒に向流接触させ、亜硫酸ガスを有機溶媒
に吸収させるとともに、有機溶媒の一部を蒸発させて亜
硫酸ガスの吸収熱を除去する。有機溶媒としては、メタ
ノール、エチルアルコール、アセトン、メチルエチルケ
トン、ギ酸メチル、酢酸メチルなどが好適である。ま
た、有機溶媒の重量(g)と混合ガス(リットル)との
比は、O.05〜50の範囲が効果的である。さらに、
蒸発した有機溶媒の回収は、亜硫酸ガスを回収した残り
の排気ガス中の有機溶媒の蒸気を、沸点が140〜30
0℃の高沸点溶媒に吸収させるとよい。、高沸点溶媒に
は、ジメチルスルホキシド、スルホラン、N,Nジメチ
ルホルムアミドまたはN−メチルピロリドンが好ましく
用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、窒素や酸素などととも
に亜硫酸ガスを含む混合ガス中から、吸収剤を用いて亜
硫酸ガスを分離し、回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】窒素や酸素などとともに亜硫酸ガスを含
む混合ガス中から、亜硫酸ガスを吸収分離して回収する
方法としては、使用する吸収剤の種類によって、アンモ
ニア吸収法、酸化亜鉛吸収法、水酸化マグネシュウム吸
収法、水吸収法、コールド・メタノール法(特公昭47
−23876)などがあげられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の方法に使用する
吸収剤は、混合ガス中の窒素や酸素などから亜硫酸ガス
を選択的に吸収するので、亜硫酸ガスの分離、回収に使
用される。しかし、亜硫酸ガスをアンモニア、酸化亜
鉛、水酸化マグネシウムなどに吸収させると、亜硫酸ガ
スの一部が共存する酸素によって硫酸に酸化され、さら
に固形の硫酸塩を生成してトラブルを引起こすという問
題がある。また、水を吸収剤に使用すると、硫酸塩の生
成はないが、水は亜硫酸ガスの吸収率がそれ程高くない
ので、大量の水を処理しなければならない。さらに、コ
ールドメタノール法で使用する低温のメタノールは、亜
硫酸ガスのすぐれた吸収剤であるが、これを効果的に用
いるには、メタノールを−20℃まで冷却する必要があ
り、多量の亜硫酸ガスを回収するのに経済的ではない。
【0004】そこで、本発明者は、亜硫酸ガスの吸収率
が高く、硫酸塩などの固形物を生じない実用的な吸収剤
の検討を行った。そして、メタノールを含む種々の有機
溶媒が、亜硫酸ガスを高い濃度で溶解し、亜硫酸ガスの
溶解速度も速く、吸収溶媒として実用の可能性のあるこ
とが分かった。しかし、一般的に、有機溶媒は熱容量が
小さく、亜硫酸ガスを吸収する際の発熱によって温度が
高くなり、吸収率が低下するという問題がある。本発明
者は、吸収剤である有機溶剤を適温に保持し、効率的、
経済的に亜硫酸ガスを回収する方法を研究し、本発明を
完成した。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、0.5〜30
容量%の亜硫酸ガスを含む混合ガスを有機溶媒に向流接
触させ、亜硫酸ガスを有機溶媒に吸収させるとともに、
有機溶媒の一部を蒸発させて亜硫酸ガスの吸収熱を除去
することを特徴とする亜硫酸ガスの回収方法を提供す
る。前記の有機溶媒としては、メタノール、エチルアル
コール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン、1,4−ジオキサン、エチレングリコール
ジメチルエーテル、ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチ
ル、酢酸エチル、からなる群より選ばれた単独または2
種以上の混合溶媒が好ましい。また、有機溶媒の重量
(g)と混合ガス(リットル)との比は、0.05〜5
0の範囲にするとより効果的である。
【0006】さらに、上記の亜硫酸ガスの回収方法にお
いて、蒸発した有機溶媒を回収するために、亜硫酸ガス
を回収した残りの排出ガス中に同伴されている有機溶媒
の蒸気を、沸点が140〜300℃の高沸点溶媒に吸収
させることが好ましく、高沸点溶媒としては、ジメチル
スルホキシド、スルホラン、N,Nジメチルホルムアミ
ドまたはN−メチルピロリドンが好ましく用いられる。
【0007】
【作用と実施態様例】本発明の亜硫酸ガスの回収方法に
ついて実施態様例をあげつつ、具体的に説明する。本発
明の対象となる亜硫酸ガスを含む混合ガスは、焼結炉ガ
ス、溶鉱炉ガス、または硫黄燃焼ガスなどであって、通
常、窒素や酸素などに亜硫酸ガスが含まれている。本発
明では、このような混合ガスを有機溶媒と向流接触さ
せ、混合ガス中の亜硫酸ガスを選択的に有機溶媒に吸収
させ、その際発生する吸収熱を、有機溶媒の蒸発熱をも
って除去し、有機溶媒の温度を適温に保つのである。本
発明が対象とするのに好適な混合ガス中の亜硫酸ガス濃
度は、0.5〜30容量%であって、工業的に発生する
亜硫酸ガスを含む混合ガスの多くがこの範囲にある。亜
硫酸ガス濃度が0.5容量%未満では、亜硫酸ガスの回
収が困難になり、30容量%以上では気相中の有機溶媒
の分圧が高くなり、冷却に十分な蒸発潜熱をえるだけの
有機溶媒を蒸発させることが難しくなる。
【0008】亜硫酸ガスの吸収に用いる有機溶媒として
は、メタノール、エチルアルコール、アセトン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチラール、
テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、エチレング
リコールジメチルエーテル、ギ酸メチル、ギ酸エチル、
酢酸メチル、酢酸エチル、アセトニトリル、ニトロメタ
ンなどであって、比較的低沸点、かつ蒸発熱の大きい有
機溶媒が用いられる。これらの中でもメタノール、エチ
ルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン、1,4−ジオキサン、エチレングリ
コールジメチルエーテル、ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢
酸メチル、酢酸エチルが好ましい。これらの有機溶媒
は、単独でも2種以上を混合して用いてもよい。
【0009】本発明において、向流接触させる亜硫酸ガ
スを含む混合ガスと有機溶媒との量比(有機溶媒(g)
/混合ガス(Nリットル))は、溶媒の種類、混合ガス
中の亜硫酸ガス濃度、亜硫酸ガスの所要回収率、向流接
触装置の性能、操作温度、操作圧力などを勘案して総合
的に設定するが、通常0.05〜50の範囲に設定す
る。量比が0.05未満の場合、溶媒温度は低く維持さ
れるが、亜硫酸ガスを吸収するのに十分な溶媒量でなく
なり好ましくない。量比が50より大きいと経済性に乏
しくなる。たとえば、メタノールを使用する場合には、
通常、この比を0.1〜10の範囲内に設定するとよ
い。
【0010】亜硫酸ガスを含む混合ガスと有機溶媒とを
向流接触させるために、本発明において使用する向流接
触装置に特別の制限はなく、各種の棚段塔、充填塔、気
泡塔、スプレー塔などの中から、操作条件に合致した、
気液の接触効率がよいものを選ぶことができる。一般的
には必要がないが、必要があれば向流接触装置内に、さ
らに操作温度を調整するための熱交換器を設けることも
できる。亜硫酸ガスを吸収させるのに必要な向流接触装
置の所要段数は、設計計算と経験とによって求めること
ができる。通常、向流接触装置の上部から有機溶媒を、
下部から亜硫酸ガスを含む混合ガスを送入して両者を向
流接触させ、下部から亜硫酸ガスを吸収した有機溶媒
を、上部からは亜硫酸ガスを吸収した残りの混合ガスと
混合ガス中に蒸発した有機溶媒蒸気との混合気体を排出
ガスとして取り出す。向流接触装置内の温度は−5〜3
0℃が適当である。−5℃以下では冷却装置を必要とす
るため得策でなく、30℃を越えると亜硫酸ガスの有機
溶媒への溶解度が小さくなり、吸収効率が低下して好ま
しくない。向流接触装置内の圧力は、通常は常圧を使用
するが、亜硫酸ガスの圧力を高めたい場合や、加圧され
ている混合ガス中から亜硫酸ガスを回収する場合などに
加圧操作してもよい。
【0011】向流接触装置において亜硫酸ガスを吸収し
た有機溶媒からは、蒸留などの分離操作により、純粋な
亜硫酸ガスと有機溶媒とが、分離、回収される。回収し
た有機溶媒は、吸収溶媒として向流接触装置に循環する
ことができる。
【0012】一方、向流接触装置から取り出した、ほぼ
飽和に近い有機溶媒の蒸気を含む排気ガスからは、有機
溶媒を分離、回収することができる。具体的には、この
排気ガスを加圧下冷却して有機溶媒を凝縮、分離する方
法、有機溶媒の沸点よりも高い沸点を有する第3の高沸
点溶媒に吸収させ、分離する方法などが用いられる。後
者は、前記の排気ガスと高沸点溶媒とを適当な気液接触
装置を用いて接触させ、排気ガス中の有機溶媒蒸気を高
沸点溶媒中に吸収するものである。使用する高沸点溶媒
としては、有機溶媒とは共沸しない、沸点が140℃〜
300℃である高沸点溶媒が好ましい。高沸点溶媒と吸
収された有機溶媒とを、蒸留により容易に分離できるか
らである。高沸点溶媒としては、スルフォラン、N−メ
チルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシドがとくに好適である。高沸点溶媒の使
用量は、有機溶媒の種類や排気ガス中に含まれる有機溶
媒の量にもよるが、高沸点溶媒中に吸収される有機溶媒
が30重量%以下になるようにすることが好ましい。排
気ガスを高沸点溶媒に吸収させる温度は0〜50℃程度
が好ましい。
【0013】また、前記した高沸点溶媒は、有機溶媒を
溶解するばかりでなく亜硫酸ガスそのものを溶解するた
め、向流接触装置から取出される排気ガスを高沸点溶媒
と接触させた場合、有機溶媒とともに向流接触装置にお
いて吸収されなかった亜硫酸ガスをも吸収することとな
り、亜硫酸ガスの吸収がより完全となる。高沸点溶媒に
吸収された亜硫酸ガスは、蒸留により有機溶媒とともに
回収される。
【0014】
【実施例】次に実施例によって、本発明を説明する。 実施例 1 5mm×5mmφのラッシヒリングを充填した15mm
φ×420mmのカラムを向流接触装置として用い、本
発明の亜硫酸ガスの回収実験を行なった。実験に用いた
混合ガスは亜硫酸ガス8.0容量%、酸素10.0容量
%、窒素82.0容量%を含んでいた。カラムの上部よ
り20℃のメタノール248g/時間を加え、カラムの
下部からは混合ガス100Nリットル(亜硫酸ガス2
2.9g含有)/時間を送入し、約1時間をかけて、両
者を向流接触させた。その結果、カラム下部からは亜硫
酸ガス22.5gを溶解した11.7℃のメタノール2
33gがえられた。このメタノールを常圧下で蒸溜し、
コールド・トラップ中に亜硫酸ガス21.7gを回収し
た。混合ガス中の亜硫酸ガスに対する回収率は94.9
%であった。一方、カラム上部からはメタノール14.
8gを含む15.7℃の排気ガスが取出されたが、この
中には、130ppm(容量)の亜硫酸ガスが含まれて
いた。
【0015】実施例2 実施例1において使用したのと同じ向流接触装置を用
い、本発明の亜硫酸ガスの回収実験を行なった。用いた
混合ガスは、亜硫酸ガス2.0容量%、酸素12.0容
量%、窒素86.0容量%を含んでいた。カラム上部よ
り20℃のメタノールを248g/時間の割合で加え、
カラム下部からは100Nリットル(亜硫酸ガス5.7
g含有)/時間の混合ガスを送入し、両者を約1時間か
けて向流接触させた。その結果、カラム下部からは亜硫
酸ガス5.6gを溶解する4.6℃のメタノール236
gが得られた。このメタノールを常圧下で蒸溜して、亜
硫酸ガス5.3gを回収した。混合ガス中の亜硫酸ガス
に対する回収率は93.0%であった。一方、カラム上
部からはメタノール12.0gを含む11.4℃の排気
ガスを取り出した。排気ガス中に亜硫酸ガスは検知され
なかった。
【0016】実施例3 5mm×5mmφのラシヒリングを充填した15mmφ
×840mmのカラムを向流接触装置として用い、本発
明の亜硫酸ガスの回収実験を行なった。用いた混合ガス
は、亜硫酸ガス20.0容量%、酸素9.0容量%、窒
素71.0容量%を含んでいた。カラム上部より20℃
のメタノールを800g/時間の割合で加え、カラム下
部からは100Nリットル(亜硫酸ガス57.2g含
有)/時間の混合ガスを送入し、両者を約1時間かけて
向流接触させた。その結果、カラム下部からは亜硫酸ガ
ス56.1gを溶解する20.2℃のメタノール782
gが得られた。このメタノールを常圧下で蒸溜し、亜硫
酸ガス54.1gを回収した。混合ガス中の亜硫酸ガス
に対する回収率は94.6%であった。一方、カラム上
部からはメタノール18.2gを含む21.3℃の排気
ガスを取り出した。排気ガス中には亜硫酸ガスが50p
pm(容量)含まれていた。
【0017】実施例4〜9 実施例1と同様にして、メタノールにかえ、表1に示す
各種有機溶媒248g(20℃)を用い、100Nリッ
トルの混合ガスから亜硫酸ガスの回収を行なった。その
結果を表1に示す。
【0018】
【表1】 実施例10 実施例1で向流接触装置の上部より排出された、亜硫酸
ガス130ppm(容量)およびメタノール蒸気14.
8gを含む排気ガスを、フラスコ中の室温(20℃)の
スルフォラン100g中に、シンターグラスを通して1
時間をかけて吹き込んだ。その結果、メタノール14.
6gがスルフォランに吸収された。このスルフォラン溶
液を常圧下に蒸溜し、メタノール13.2gを回収し
た。スルフォラン吸収液中を通過した気体中からは、亜
硫酸ガスおよびメタノールは検出されなかった。
【0019】実施例11 スルフォランにかえてN−メチルピロリドンを用いた外
は実施例10と同様にして、実施例1で向流接触装置の
上部より排出された、亜硫酸ガス130ppm(容量)
およびメタノール蒸気14.8gを含む排出ガスを処理
した。その結果、メタノール14.3gがN−メチルピ
ロリドンに吸収された。このN−メチルピロリドン溶液
を常圧下に蒸溜し、メタノール13.0gを回収した。
N−メチルピロリドン吸収液中を通過した気体中から
は、亜硫酸ガスおよびメタノールは検出されなかった。
【0020】実施例12 スルフォランにかえてジメチルスルホキシドをもちいた
外は実施例10と同様にして、実施例1で向流接触装置
の上部より排出された、亜硫酸ガス130ppm(容
量)およびメタノール蒸気14.8gを含む排出ガスを
処理した。その結果、メタノール14.5gがジメチル
スルホキシドに吸収された。このジメチルスルホキシド
溶液を常圧下に蒸溜し、メタノール12.5gを回収し
た。ジメチルスルホキシド吸収液中を通過した気体中か
らは、亜硫酸ガスおよびメタノールは検出されなかっ
た。
【0021】
【発明の効果】本発明の亜硫酸ガスの回収方法を利用す
れば、混合ガス中に酸素が存在する場合でも、亜硫酸ガ
スの酸化による硫酸の生成はほとんど認められない。ま
た、たとえ微量の硫酸が生成したとしても、本発明の亜
硫酸ガスの回収方法においては原則的に無機化合物を使
用しないので、無機化合物が硫酸と反応して固形物とな
る硫酸化合物を生成することがなく、硫酸化合物に起因
する問題は回避される。そして、生成した微量の硫酸
は、有機溶媒の蒸留回収時に容易に分離することができ
る。また、本発明では、有機溶媒が混合ガス中へ蒸発す
る際に吸収する蒸発熱を利用して、亜硫酸ガスを吸収す
る際の発熱による有機溶媒の温度上昇を押さえる。従っ
て、吸収による発熱量が増大すればするほど、有機溶媒
の蒸発が盛んになって蒸発による吸熱が増大し、有機溶
媒の温度制御は非常にやりやすくなり、経済的にも有利
である。適切な有機溶媒および装置と操作条件とを選べ
ば、高い回収率が得られ、排出ガス中からは亜硫酸ガス
の検出量は微量になる。たとえ、微量の亜硫酸ガスが排
出ガス中に残存しても、有機溶媒とともに高沸点溶媒に
吸収され、回収される。蒸発して排出ガス中に同伴され
た有機溶媒も、殆ど消耗することなく循環使用できる。
【0022】工業的に取得できる多くの混合ガス中の亜
硫酸ガス濃度は、本発明を利用できる亜硫酸ガス濃度範
囲内にあり、本発明の利用効果は大きい。本発明を用い
て回収した亜硫酸ガスは、硫酸、塩化チオニル、塩化ス
ルフリル、スルフォラン、ロンガリット、亜硫酸ナトリ
ウム等の合成原料や、食品添加物としても利用すること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大川 旬 兵庫県加古郡播磨町宮西346番地の1 住 友精化株式会社製造所別府工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】0.5〜30容量%の亜硫酸ガスを含む混
    合ガスを有機溶媒に向流接触させ、亜硫酸ガスを有機溶
    媒に吸収させるとともに、有機溶媒の一部を蒸発させて
    亜硫酸ガスの吸収熱を除去することを特徴とする亜硫酸
    ガスの回収方法。
  2. 【請求項2】前記の有機溶媒がメタノール、エチルアル
    コール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブ
    チルケトン、1,4−ジオキサン、エチレングリコール
    ジメチルエーテル、ギ酸メチル、ギ酸エチル、酢酸メチ
    ル、酢酸エチル、からなる群より選ばれた単独または2
    種以上の混合溶媒であることを特徴とする、特許請求の
    範囲1に記載の亜硫酸ガスの回収方法。
  3. 【請求項3】前記の有機溶媒の重量(g)と混合ガス
    (リットル)との比を0.05〜50の範囲で向流接触
    させることを特徴とする、特許請求の範囲1または2に
    記載の亜硫酸ガスの回収方法。
  4. 【請求項4】亜硫酸ガスを回収した残りの排出ガス中に
    同伴されている有機溶媒の蒸気を、沸点が140〜30
    0℃の高沸点溶媒に吸収させて回収することを特徴とす
    る、特許請求の範囲1、2または3に記載の亜硫酸ガス
    の回収方法。
  5. 【請求項5】前記の高沸点溶媒が、ジメチルスルホキシ
    ド、スルホラン、N,NジメチルホルムアミドまたはN
    −メチルピロリドンであることを特徴とする、特許請求
    の範囲4に記載の亜硫酸ガスの回収方法。
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