JPH0627747Y2 - プレカット枠材 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の目的〕 （産業上の利用分野） この考案は、プレカット枠材に関する。

（従来の技術） 従来、枠材の施工は、現場毎に形状やサイズが異なるた
め量産加工ができず、現場で一つ一つ切り込み加工を行
っていたが、プレハブ住宅や建売住宅などの量産化や規
格住宅が普及するに伴って同一規格部材を使用するに及
んで、枠材も工場でのプレカット化が行われるようにな
って来た。

そこで通常のプレカット化は、第３図のように、縦枠と
上枠の両端部に特殊なプレカット加工機で切り込みを設
け、現場で組み立てていた。

しかし、現場で施工に際して飾り縁を嵌め込む時、縦枠
と横枠との飾り縁溝が連通しないため、第４図のα部分
を再度カットしなければならず、手間を要していた。

（考案が解決しようとする問題点） そこでこの考案は、上記の欠点を除去し、第４図のα部
分を一度カットしなくても容易に施工できるプレカット
枠材を提供するものである。

〔考案の構成〕

（問題点を解決するための手段） 以下、この考案の一実施例を図面に従って説明すると、
枠材の両側面に飾り縁溝（Ｘ）（Ｘ′）を、内面には戸
当たり溝（Ｚ）を穿設した縦枠（１），横枠（２）から
なるプレカット枠材において、上・下横枠（２）の両端
部を、それぞれ内面（Ｉ）より飾り縁溝（Ｘ）までの高
さ（ａ）で、しかも縦枠（１）の内面より飾り縁溝
（Ｘ′）までの幅（ｂ）の切り込み（Ａ）を設け、左・
右縦枠（１）の両端部は、内面（Ｉ′）より飾り縁溝
（Ｘ′）までの幅（ｂ′）で上・下横枠（２）の外面
（Ｏ）から飾り縁溝（Ｘ）を加えた高さ（ｃ）の切り込
み（Ｂ）をそれぞれ設けたものより構成される。

（作用） 次に、この考案の加工方法を説明すると、まず、モルダ
ーにて縦枠、横枠に飾り縁溝（Ｘ）（Ｘ′）と戸当たり
溝（Ｚ）を穿設する。

次に、テノーナーで縦枠（１）の両端をカットして長さ
を決めると共に、内側上部に切り込み（Ｂ）〔内面より
飾り縁溝（Ｘ′）までの幅（ｂ′）で、上・下横枠
（２）の外面（Ｏ）から飾り縁溝（Ｘ）を加えた長さ
（ｃ）を欠除したもの〕を設ける。

次に横枠（２）も両端をカットして長さを決めると共
に、内側両端部に切り込み（Ａ）〔内面より飾り縁溝
（Ｘ）までの長さ（ａ）で、しかも縦枠の内面より飾り
縁溝（Ｘ′）までの幅（ｂ）ほど欠除したもの〕を設け
る。

図面においては、右側の縦枠（１）と上側の横枠（２）
しか示していないが、実際には左右の縦枠（１）と上下
の横枠（２）とで矩形に組み立てられるものである。

〔考案の効果〕

この考案によると、縦枠（１）と横枠（２）にそれぞれ
切り込み（Ａ）（Ｂ）を設け、縦枠（１）と横枠（２）
に形成した飾り縁溝（Ｘ）（Ｘ′）が施工時に連通する
ため、現場で部分カットせずに飾り縁（Ｙ）を嵌め込む
ことができ、また、従来の施工に比べて材の歩留まりが
よく、極めて有益なる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案の一実施例を示す一部欠截斜視図、
第２図は、この考案の一実施例を示す一部欠截正面図、
第３図は、従来例を示す一部欠截斜視図、第４図は、従
来例の使用状態を示す一部欠截斜視図、第５図は、この
考案の飾り縁（Ｙ）を嵌め込んだ状態を示す一部欠截正
面図である。 １……縦枠、２……横枠、Ａ……横枠の切り込み、Ｂ…
…縦枠の切り込み、Ｘ，Ｘ′……飾り縁溝、Ｙ……飾り
縁、Ｚ……戸当たり溝、ａ……内面より飾り縁溝（Ｘ）
までの長さ、ｂ……縦枠の内面より飾り縁溝（Ｘ′）ま
での長さ、ｃ……横枠の外面から飾り縁溝（Ｘ）を加え
た長さ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】枠材の両側面に飾り縁溝（Ｘ）（Ｘ′）
   を、内面には戸当たり溝（Ｚ）を穿設した縦枠（１），
   横枠（２）からなるプレカット枠材において、上・下横
   枠（２）の両端部を、それぞれ内面（Ｉ）より飾り縁溝
   （Ｘ）までの高さ（ａ）で、しかも縦枠（１）の内面よ
   り飾り縁溝（Ｘ′）までの幅（ｂ）の切り込み（Ａ）を
   設け、左・右縦枠（１）の両端部は、内面（Ｉ′）より
   飾り縁溝（Ｘ′）までの幅（ｂ′）で上・下横枠（２）
   の外面（Ｏ）から飾り縁溝（Ｘ）を加えた高さ（ｃ）の
   切り込み（Ｂ）をそれぞれ設けたことを特徴とするプレ
   カット枠材。