JPH06277063A - 植物の個体識別法 - Google Patents

植物の個体識別法

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JPH06277063A
JPH06277063A JP4309167A JP30916792A JPH06277063A JP H06277063 A JPH06277063 A JP H06277063A JP 4309167 A JP4309167 A JP 4309167A JP 30916792 A JP30916792 A JP 30916792A JP H06277063 A JPH06277063 A JP H06277063A
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JP
Japan
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probe
plant
retrotransposon
rice
gene
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Application number
JP4309167A
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English (en)
Inventor
Hirohiko Hirochika
洋彦 廣近
Atsushi Fukuchi
淳 福地
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NORIN SUISANSYO NOGYO SEIBUTSU SHIGEN KENKYUSHO
NORINSUISANSHO NOGYO SEIBUTSU
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
NORIN SUISANSYO NOGYO SEIBUTSU SHIGEN KENKYUSHO
NORINSUISANSHO NOGYO SEIBUTSU
Takeda Chemical Industries Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by NORIN SUISANSYO NOGYO SEIBUTSU SHIGEN KENKYUSHO, NORINSUISANSHO NOGYO SEIBUTSU, Takeda Chemical Industries Ltd filed Critical NORIN SUISANSYO NOGYO SEIBUTSU SHIGEN KENKYUSHO
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 植物のDNAレベルでの個体識別方法の提
供。 【構成】 植物のレトロトランスポゾン領域を含む塩基
配列を利用する植物のDNAレベルでの個体識別方法、
目的とする遺伝子の検出並びに単離方法及び植物の育種
方法。 【効果】 効率の良い植物の個体識別

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、作物、野菜、花き、樹
木などを問わず、全植物を対象に普遍的に利用できる個
体識別方法である。 (1)本発明よれば、各個体を効率よくDNAレベルで
の識別ができる、(2)本発明よれば、効率よく有用遺
伝子と連鎖する、DNAマーカーを検出できる、(3)
本発明よれば、有用遺伝子と近接あるいは密接に連鎖す
るDNAマーカーの検出が可能であるため、そのマーカ
ープローブを手がかり(目印)にして、有用遺伝子の探
索及び単離が可能となる。 よって、本発明は、従来の育種法に比べて、品種並びに
個体識別、有用遺伝子の導入、探索、有用品種の選抜、
改良、開発を効率よくしかも確実に早く行える方法を提
供し、さらには、真核生物全般に応用できる可能性を有
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から植物の個体識別法としては、表
現型の違いを、形態的生理的特徴(草丈、色、形、臭
い、糯性など)を支配するマーカー遺伝子やアイソザイ
ムや葉緑体DNAの電気泳動パターン像の違いなどを用
いて識別してきた。これらの方法は、環境や生理的要因
の影響を受け安かったり、変異自体が多くなく、類縁関
係の近いものでは差異がでなかったりすると共に、形態
マーカーやアイソザイムでは一つの変異は一つの遺伝子
座位の差しか検出できないことから、効率的ではなく、
また、こうしたマーカー遺伝子などは限られた植物しか
得られていないなどの制限が大きかった。
【0003】また、最近ゲノミックライブラリーや、c
DNAライブラリーを作成し、これらをDNAプローブ
として用いることによる制限酵素断片長多型(RFL
P)を用いた、個体識別法や遺伝子分析法が報告され、
発展しつつある(Tanksley etal.bio
tecnology 7:257−264(198
9))。しかし、これらの方法も遺伝的背景がかなり離
れたものでしか有効に利用できず、かつ、検出効率もそ
れほど高くない。また、このプローブも一つのプローブ
は基本的に一つの遺伝子座位の差しか検出できないこと
から、効率的ではなくそのプローブの作成に多くの時間
と労力と費用が必要であり、今のところ決まった作物で
しかそのプローブは作成されていない。また、せっかく
苦労して作り上げたRFLP地図は必ずしもランダムに
ゲノムをカバーしているわけでもなく、有用遺伝子があ
ると思われるゲノム領域近傍にプローブが検出できない
場合もある(Saito et al.Japan
J.Breed 41:665−670(199
1))。
【0004】また、最近、Polymerase Ch
ain reaction (PCR)法で、ランダム
プライマーを用いて、多型を検出する方法も報告されて
いる(Williams et al.Nucleli
c Acids Res 18:6531−6535
(1990))が、再現性や効率の点で問題がある。ま
た、人のミニサテライトDNAやバクテリオファージm
13DNAの一部を利用した一部の植物のDNAフィン
ガープリント法も報告されているが(Jeffreys
et al.Nature 314:76−79(1
985)、Vassart et al.Scienc
e 235:683−684(1988))、その遺伝
的安定性、普遍性の問題が指摘されておりそれを利用し
た、遺伝子分析はまだあまり報告されていない。ある交
配によって得られた一つのF1個体は、同じ交配組み合
わせから偶然生じた遺伝的背景を持っているため、同じ
交配をしても、その遺伝的背景が全く同じもの、あるい
は、限りなく近いものを選抜することは従来の育種法で
は困難である。したがって、偶然などに左右されないそ
して再現性がありかつ確実に選抜できる有効な個体識別
法の開発がこの育種のために求められている。
【0005】
【発明が解決すべき課題】これまで行われてきた個体識
別法は、上記に述べたように各方法それぞれ様々な欠点
を有している。すなわちマーカー遺伝子の種類数の不
足、遺伝的安定性、変異の検出効率、再現性、普遍性な
どに問題がある。そこで、上述したような欠点がなくか
つ普遍的に利用できるDNAマーカーの開発および個体
を偶然ではなく再現性がありかつ確実に選抜できる効率
的な方法の開発が必要とされている。本発明は、これら
の欠点を解消しかつ普遍的に利用できる方法を開発する
ことを目的とする。
【0006】
【発明を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意検討した結果、植物のレトロトラ
ンスポゾン領域を含む塩基配列を使用することによっ
て、予想外にも植物のDNAレベルでの個体識別を効率
良く行なうことが可能であることを見いだし、さらに研
究を進めて本発明を完成した。すなわち、本発明は、
(1)植物のレトロトランスポゾン領域を含む塩基配列
を利用することを特徴とする植物のDNAレベルでの個
体識別法、(2)植物のレトロトランスポゾン領域を含
む塩基配列を利用した植物のDNAレベルでの個体識別
法を使用することを特徴とする植物の目的遺伝子の検出
方法、(3)植物のレトロトランスポゾン領域を含む塩
基配列を利用した植物のDNAレベルでの個体識別法を
使用することを特徴とする植物の目的遺伝子を単離する
方法、(4)植物のレトロトランスポゾン領域を含む塩
基配列を利用した植物のDNAレベルでの個体識別法を
使用することを特徴とする植物の育種方法、(5)植物
のDNAレベルでの個体識別方法に用いられる植物のレ
トロトランスポゾン領域を含む塩基配列、(6)配列表
の配列番号1ないし配列番号19である前記(5)記載
の塩基配列、(7)植物のレトロトランスポゾン領域を
含む配列表の配列番号6ないし配列番号19で表される
塩基配列、それから誘導されるレトロトランスポゾン配
列、あるいはそれらと実質的に同等の機能を有する塩基
配列に関するものである。本発明は、特には(8)植物
試料からのDNAを制限酵素を用いて、DNAフラグメ
ントとし、次に植物のレトロトランスポゾン領域を含む
塩基配列とハイブリダイゼーションを行い、前記のDN
Aフラグメントと前記のレトロトランスポゾンブローブ
とのハイブリダイゼーション物を検知可能なものとし、
検知されたパターンを、識別済みの既知の植物試料から
の同一の調製条件下で同一の制限酵素と同一のプローブ
を用いて得られた対応の検知されたパターンと比較する
ことを特徴とする植物のDNAレベルでの個体識別法、
(9)目的とする遺伝子を持つ系統の植物とその遺伝子
を持たない系統の植物を上記レトロトランスポゾンプロ
ーブを用いた個体識別法でDNAレベルで特徴付け、一
方両系統を交配し、雑種F1を得るか、あるいはその雑
種F1に目的とする遺伝子座に関して劣性である系統を
戻し交配し、戻し交配雑種B1F1を得るか、または雑
種F1を自殖し、自殖種子F2を得、次にこうして得ら
れたF1、B1F1あるいはF2を栽培して目的とする
遺伝子の分離をなすと同時に該雑種B1F1または雑種
F1のDNAフラグメントとレトロトランスポゾンプロ
ーブとのハイブリダイゼーションを行い、前記のフラグ
メントと前記のレトロトランスポゾンブローブとのハイ
ブリダイゼーション物を測定し、生じた多型の連鎖関係
を調査し、目的とする遺伝子の分離と同調する多型を検
出することを特徴とする植物の目的遺伝子の検出方法、
(10) 上記(9)で検出された目的とする遺伝子の
分離と同調する多型を基に、連鎖分析法により組換え価
を計算し、目的とする遺伝子とレトロトランスポゾンプ
ローブ間の距離を決定あるいは推定し、決定あるいは推
定された距離にある遺伝子を、人工的に酵母染色体、コ
スミドベクターあるいはファージベクターなどにクロー
ニングし、クロモソームウォーキングあるいはクロモソ
ームジャンピング処理することを特徴とする植物の目的
遺伝子を単離する方法、(11) 上記(10)で得ら
れた目的遺伝子を、遺伝子工学技術により植物に挿入
し、好ましくは得られた植物を前記した植物のレトロト
ランスポゾン領域を含む塩基配列を利用した植物のDN
Aレベルでの個体識別法を用いて選別することを特徴と
する植物の育種方法、(12)植物試料からのDNAを
制限酵素を用いて、DNAフラグメントとし、次に植物
のレトロトランスポゾン領域を含む塩基配列とハイブリ
ダイゼーションを行い、前記のDNAフラグメントと前
記のレトロトランスポゾンブローブとのハイブリダイゼ
ーション物を検知可能なもの、例えば可視化し、検知さ
れたパターン、例えば得られた可視のパターンを、識別
済みの既知の植物試料からの同一の調製条件下で同一の
制限酵素と同一のプローブを用いて得られた対応の検知
されたパターン、例えば可視パターンと比較することを
特徴とする植物のDNAレベルでの個体識別法に用いら
れる植物のレトロトランスポゾン領域を含む塩基配列、
(13)配列表の配列番号1ないし配列番号19で表さ
れる塩基配列、それから誘導されるレトロトランスポゾ
ン配列、あるいはそれらと実質的に同等の機能を有する
塩基配列である前記(5)記載の塩基配列に関するもの
である。
【0007】レトロトランスポゾンは、転移遺伝因子
(トランスポゾン)の一種で、その転移機構として、転
移の中間体としてRNAを経て、逆転写酵素を用いて自
己複製したコピーが新たにゲノム中に転移して行くた
め、一度ゲノム中に挿入したレトロトランスポゾンは遺
伝的には安定であると考えられている。また、レトロト
ランスポゾンは、種およびゲノムサイズによってゲノム
中のコピー数がかなり異なり、ゲノムサイズの大きさに
応じてコピー数が増える傾向にあり、ゲノム中に散在し
ているものと思われる。また、これまでの報告で、トラ
ンスポゾンやレトロトランスポゾンがある遺伝子中に挿
入される事により、その遺伝子の働きに変化が生じ、あ
る形質がなくなったり、逆にある形質が生じたりするこ
とが明かとなり、それらの形質を支配する遺伝子が単離
されている(Fedroff etal.,Cell
35:235−242(1983))。このことから、
レトロトランスポゾンは他にも多くの場合において遺伝
子に挿入することによりその遺伝子の発現調節に関与し
ている可能性が考えられる。
【0008】本発明者らは先にレトロトランスポゾンを
ゲノム中から単離する方法を開発し、この方法を用いて
イネから12種類のレトロトランスポゾンをクローニン
グし、その構造解析を行ってきた(Hirochika
et al.,MGG 233:209−216(1
992))。その結果、イネゲノム中には約30種類の
レトロトランスポゾンが各30コピー、計1000コピ
ー存在することが示唆された。また、この方法を用い
て、タバコ、アラビドプシスの双子葉植物を始め、シダ
類、コケ類、裸子植物など30種類以上の植物からレト
ロトランスポゾンをクローニングする事に成功した(H
irochika and Fukuchi,JARQ
25:230−237(1992))。このことから
レトロトランスポゾンは全植物に普遍的に存在する事が
示唆された。
【0009】本発明者らはこの植物のレトロトランスポ
ゾン領域を含む塩基配列を利用することにより植物のD
NAレベルでの個体識別が出来ることを見出した。即
ち、ある植物から得られた植物のレトロトランスポゾン
領域を含む塩基配列をプローブとして用い、それを個体
識別をする事が求められるある植物から調製された核酸
フラグメントとハイブリダイゼーションなどの方法によ
り比較する。上記の比較により、互いに比較された上記
の2つのパターン間で認められる同一性と類似性に応じ
て、個体識別をする事が求められるある植物から調製さ
れたものと事前に識別しておいた既知の植物のものとの
間に対応した同一性または類似性の程度が認められ、そ
の結果植物個体の同一性または類似性の程度が識別でき
ることが可能になる。本発明はさらにこの様な原理の個
体識別法を利用すると、ある植物から目的遺伝子を検出
したりあるいは単離することが極めて簡単且つ確実にで
き、更にある植物から特定の植物を育種することも極め
て簡単且つ確実にでき、さらにはこうして得られたある
植物からの目的遺伝子を用いたり、育種されたある特定
の植物を用いて更に各種の植物を含めた生産物を得るこ
とが出来るとの認識を得てなされたものである。本発明
は植物界全体に適用することができるが、本発明で用い
られる植物としては、例えば単子葉植物、双子葉植物な
どの作物植物などが挙げられる。単子葉作物植物の具体
例としては、禾本科のイネ、小麦、大麦、ライ麦、オー
ト麦、トーモロコシ、モロコシ、キビ、オーチャードグ
ラスなど、ネギ属の種、例えば、タマネギなど、マグサ
種が挙げられる。双子葉作物植物の具体例としては、ウ
リ科のキュウリ、カボチャ、メロン、スイカなど、ナス
科のトマト、ナスなど、タバコ、ジャガイモ、マメ科の
大豆、エンドウ、インゲン、ソラマメ、アルアルファな
ど、アブラナ科のナタネ、キャベツ、白菜、大根、カラ
シナ、ブロッコリー、シロイヌナズナなどが用いられ
る。本発明はまた、草、喬木や灌木、例えば森林(fo
restry)種の樹木、例えば松,杉,檜,ブナ,ケ
ヤキなど、園芸作物、例えばゴム,ヤシ,麻など、果樹
や実のなる灌木(fruitbush)を含めた実のな
る種(fruitspecies)、例えばリンゴ,ミ
カン,ナシ,カキ,キウイ,モモ,ブドウ,バナナ,ブ
ルーベリー,ビワなど及び果物植物、例えばイチゴな
ど、並びに観賞植物、例えばバラ,菊,百合,蘭などが
用いられる。
【0010】本発明で用いられるレトロトランスポゾン
領域を含む塩基配列(以下、レトロトランスポゾンプロ
ーブと略称する場合がある。)とは、レトロトランス
ポゾン領域それ自体の塩基配列、レトロトランスポゾ
ン領域を配列の一部として含む塩基配列あるいはレト
ロトランスポゾン領域の一部を配列の一部として含む塩
基配列をいい、このようにレトロトランスポゾン領域を
含む塩基配列であればいずれのものも用いることが出来
る。また本発明の目的に合致する限り、それらと実質的
に同等の機能を有するものは、制限されること無く用い
られる。本発明におけるレトロトランスポゾンプローブ
としては、植物由来のものであれば何れのものも用いる
ことができるが、個体識別の対象となる植物と同じ属に
属する植物、好ましくは個体識別の対象となる植物と同
じ植物由来のものが好ましい。すなわち、例えばイネ
(Oryza属)のDNAレベルでの個体識別を行なう
時には、イネ(Oryza属)由来の該プローブを用い
るのが好ましい。
【0011】本発明で用いられる該プローブとしては、
例えばイネ由来のものとしては、Transposab
le Elements in Rice Plans
(トランスポーサブル エレメント イン ライス プ
ランツ),Reprinted from JARQ
Vol.25,No.4,1992 およびRetro
transposon Families in Ri
ce(レトロトランスポゾン ファミリーズ イン ラ
イス),Mol Gen Genet,233:209
−216(1992))などに記載されているもの、あ
るいはそれらに記載の方法またはそれらに記載の方法を
修飾した方法を適用して新しく得られたものが挙げられ
る。これらのうちの具体的な例を以下に挙げる。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】またアラビドシス由来のものとしては、 または
【0030】 上式中、〔〕で囲まれた下線部はレトロトランスポゾン
領域を表わす。
【0031】これらの配列は、遺伝子工学の分野で用い
られている一般の核酸合成装置を用いて製造することが
出来る。このほか、本発明に従えば、レトロトランスポ
ゾン領域を含むレトロトランスポゾンプローブはイネ以
外の植物からも、Transposable Elem
ents in Rice Plans(トランスポー
サブル エレメント イン ライス プランツ),Re
printed from JARQ Vol.25,
No.4,1992 およびRetrotranspo
son Families in Rice(レトロト
ランスポゾン ファミリーズ イン ライス),Mol
Gen Genet,233:209−216(19
92))などに記載されている方法またはそれらに記載
の方法を修飾した方法を適用して新しく得られる。
【0032】以下、本発明の方法について説明する。 (1)植物のレトロトランスポゾン領域を含む塩基配列
を利用する植物のDNAレベルでの個体識別方法。 (I)供試植物試料からのDNAの精製およびDNAフ
ラグメントの作成 供試植物試料からのDNAの精製は、一般にDNAの精
製のために遺伝子工学分野で用いられる方法によって行
なうことができる。 例えばNuclelicAcid
s Res(ヌクレイック アシッズ レス),8:4
321−4325(1980)に記載の方法あるいはそ
れに準じる方法が用いられる。得られたDNAは、公知
の制限酵素を用いて、一般にDNAフラグメントの作成
に用いられる方法、例えばSambrook等のMol
ecular Cloning(モレキュラー クロー
ニング)、A Laboratory Manual
(ア ラボラトリー マニュアル),2nd edn、
Cold SpringHarbar Laborat
ory Press(コールド スプリング ラボラト
リー プレス),New York 1989(以下、
これら3つの文献をSambrook等の文献と略称す
る)に記載の方法あるいはそれに準じる方法が用いられ
る。公知の制限酵素としては、EcoR I,Hind
III、Bam HI、Xba I、Dra Iなど
のSambrook等の文献などに記載されている何れ
の制限酵素も用いることができるし、今後発見される未
知の何れの制限酵素も用いることができる。 (II)供試植物試料からのレトロトランスポゾンプロ
ーブの精製 供試植物試料からのレトロトランスポゾンプローブの精
製は、Mol GenGenet(モル ゲン ゲネッ
ト),233:209−216(1992)に記載の方
法あるいはそれに準じる方法に従い、あらゆる植物から
精製できる。
【0033】(III)レトロトランスポゾンプローブ
を用いた植物のDNAフラグメントの検出方法 供試植物試料から精製DNAを調製し、得られた精製D
NAを選択した制限酵素で切断し、得られた切断DNA
を標準的な分離方法で一連の並列されたDNAフラグメ
ントとして相互に分離し、得られた一連の並列されたD
NAフラグメントを前記のレトロトランスポゾンブロー
ブとハイブリダイゼーションを行い、前記のレトロトラ
ンスポゾンブローブと前記のフラグメントとのハイブリ
ダイゼーション物を可視化する。この方法はサザンハイ
ブリダイゼーション法として一般化されており、前記の
Sambrook等の文献などに記載されている。そし
て得られた可視のパターンを、識別済みの既知の植物試
料からの同一の調製条件下で同一の制限酵素と同一のプ
ローブを用いて得られた対応の可視パターンと比較する
ことから、植物試料をそれの特有性により識別すること
ができる。一般に上記の比較によると、互いに比較され
た上記の2つのパターン間で認められる同一性と類似性
に応じて、供試植物と事前に識別しておいた既知の植物
試料間の同一性または類似性の程度を決定あるいは推定
することが可能になる。本発明者らは、供試植物試料と
して、同じ属(genus)の植物に由来したレトロト
ランスポゾンを用いることにより特に良好な結果が得ら
れることを見いだした。例えばイネ(Oryza属)由
来のレトロトランスポゾンプローブは本発明にしたがい
未知及び既知のイネ植物(Oryza属)をDNAレベ
ルで識別する手段を与え、それをDNAレベルで特徴付
け、未知及び既知のイネ植物の系統関係を比較、決定あ
るいは推定できる。 同様のことを全植物で行うことが
できる。
【0034】(2)植物の目的遺伝子の検出方法及びそ
の遺伝子の単離方法 上記(1)で示した方法を用いての植物の目的遺伝子の
検出方法をなすに際しては、まず目的とする遺伝子を持
つ系統とその遺伝子を持たない系統を準備する。両系統
を上記レトロトランスポゾンプローブを用いた個体識別
法でDNAレベルで特徴付ける。一方、両系統を交配
し、雑種F1を得る。その雑種F1に目的とする遺伝子
座に関して劣性である系統を戻し交配し、戻し交配雑種
B1F1を得る。あるいは別法として、雑種F1を自殖
し、自殖種子F2を得る。次にB1F1あるいはF2を
栽培し、目的とする遺伝子の分離とレトロトランスポゾ
ンプローブを用いて植物のDNAフラグメントとハイブ
リダイゼーションを行い、前記のレトロトランスポゾン
ブローブと前記のフラグメントとのハイブリダイゼーシ
ョン物を可視化し、生じた多型の連鎖関係を調査し、目
的とする遺伝子の分離と同調する多型を検出する。 (3)植物の目的遺伝子の単離方法 上記(2)で同調する多型が発見されたなら、一般的に
知られている連鎖分析法により組換え価を計算し、目的
とする遺伝子とレトロトランスポゾンプローブ間の距離
(塩基配列として何ベースぐらい離れているか)を決定
あるいは推定する。その距離が、人為的に取り扱うこと
のできる範囲(例えば、人工酵母染色体にクローニング
できる大きさ)のものを選択し、常法(たとえば、クロ
モソームウォーキング、クロモソームジャンピング)に
従ってその遺伝子を単離する。その距離が現在、人為的
に取り扱うことのできる範囲(人工酵母染色体にクロー
ニングできる大きさ;10メガベース以下)であるなら
ば、常法(たとえば、クロモソームウォーキング、クロ
モソームジャンピング)に従ってその遺伝子を単離でき
る。 (4)植物の目的遺伝子を用いる植物の育種方法 上記(3)で得られた目的遺伝子を、新版植物育種学
(1991)、210〜212頁、角田ら、文永堂出版
などに記載のアグロバクテリウムを用いる方法、エレク
トロポレーション法、マイクロインジェクション法、パ
ーティクルガン法またはポリエチレングリコール法ある
いはそれに準じる方法によって植物に挿入することによ
って該遺伝子を有する植物の育種を行なうことができ
る。育種の具体例としては、目的とする形質に連鎖する
レトロトランスポゾンプローブ由来の分子マーカーを検
出あるいは遺伝子そのものを単離し、その検出した分子
マーカーを利用しあるいは単離した遺伝子そのものを植
物に挿入することによって以下のような品種を効率よく
開発できる。例えば、 イネ半矮性遺伝子を長稈品種に導入することによる耐
倒伏性イネの開発 イネの感光性遺伝子を導入することによる早晩性イネ
の開発 イモチ病抵抗性遺伝子を導入することによるイモチ病
抵抗性イネの開発などが行なえる。
【0035】以下に実施例によって本発明をより具体的
に説明するが、本発明の範囲を何等限定するものではな
い。すなわち遺伝子工学的手法あるいは遺伝子工学的精
神の範囲内で種々の改変が可能で、それらの応用された
ものも本発明に含まれる。 実施例1 レトロトランスポゾンプローブを用いるサザ
ンハイブリダイゼーション イネを含む種々の植物種からゲノムDNAを前記の方
法、例えばNuclelic Acids Res(ヌ
クレイック アシッズ レス),8:4321−432
5(1980)に記載の方法で抽出し、種々の制限酵
素、例えば、EcoR I,Hind III、Bam
HI、Xba Iなどで消化し、0.8%アガロース
中で電気泳動させ、ついでアルカリブロッティング条件
(Hybond−N)を用いてナイロン膜に移した。
ついで前記したHirochika等(1992)の方
法(Hirochika et al.,Mol.Ge
n.Genet.,233:209−216(199
2))で単離したところのクローン化されたレトロトラ
ンスポゾンプローブを32pでマルチプライムランダム
ラベリング法(アマシャム)で標識し、前記のHiro
chika 等の方法(Hirochika et a
l.,Mol. Gen.Genet.,233:20
9−216(1992))でハイブリダイズさせた。
ついでナイロン膜を洗浄し、サランラップで密封し、オ
ートラジオグラフを行い、生じるバンドパターンを可視
化した。イネのレトロトランスポゾンプローブはイネの
ゲノムDNAに対して強くハイブリダイズし、1日から
1週間の放射線曝露で鮮明なシグナルのバンドパターン
を与えた。〔図1〕〜〔図16〕
【0036】実施例2 栽培イネ品種の個体識別 栽培イネであるOryza Sativaイネからクロ
ーニングした2種類のレトロトランスポゾンプローブ
(配列番号1、配列番号4)を用いて実施例1のように
してサザンハイブリダイゼーションを行った。O.sa
tiva 種に属するイネとして日本型品種6品種(日
本型品種愛国、農林10号、農林29号、コシヒカリ、
藤坂5号、日本晴)、インド型品種6品種(低脚烏尖、
台中在来1号、菜圍種、IR8、Culture34
0、白穀)を用いた。これらのイネから抽出したゲノム
DNAを4種類の制限酵素(EcoR I、Bam H
I、Hind III、Xba I)で消化し、サザン
ハイブリダイゼーションによって個体識別を行った。得
られたサザンブロットの結果を〔図1〕〜〔図8〕に示
す。図中のレーン1から12は、順に日本型品種愛国、
農林10号、農林29号、コシヒカリ、藤坂5号、日本
晴、並びにインド型品種低脚烏尖、台中在来1号、菜圍
種、IR8、Culture 340、白穀を表わす。
矢印は品種間で差の見られたバンドを示す。この結果、
プローブと制限酵素の組み合わせにより、品種全てを識
別でき、最小1種類のプローブ(配列番号4)と制限酵
素(BamHI)の組み合わせで12品種全てを識別で
きた〔図6〕。また、アフリカ地域の栽培イネであるO
ryza glaberrimaについても同様に5品
種(Gla16、Gla20、Gla21、Gla2
5、Gla26)を用いてレトロトランスポゾンプロー
ブによる個体識別を行った結果、〔図9〕に示したよう
に1種類のプローブ(配列番号1)と、制限酵素(Ec
oR I)の組み合わせで効率よく個体識別できた。
【0037】実施例3 野生イネの個体識別 Oryza属に属する野生イネ9種(O.perenn
is WA8,O.perens WO649,O.a
ustraliensis,O.paraguaien
sis,O.alta,O.latifolia,O.
punctata,O.eichingeri,O.o
fficinalis)について、栽培イネであるOr
yza sativa由来のレトロトランスポゾンプロ
ーブ(配列番号1)を用いたサザンハイブリダイゼーシ
ョンによる個体識別を行った結果を〔図10〕に示す。
レーン1から9はそれぞれ順次Oryza属の種に対応
する。種間で明らかにパターンが異なり種間の識別にも
利用でき、このバンドパターンの違いを指標にして種の
進化の解明にも利用できる。
【0038】実施例4 準同質遺伝子系統間のDNAフ
インガープリンティングを利用したイネ半矮性遺伝子
(sd−1)と連鎖する多型の検出及び連鎖分析 実施例2で用いた2種類のレトロトランスポゾンプロー
ブ(配列番号1、配列番号4)を用いて、イネ品種農林
29号と該農林29号の遺伝的背景にインド型品種台中
在来1号の持つ半矮性遺伝子sd−1を導入した準同質
遺伝子系統SC−TN1の2系統間のレトロトランスポ
ゾンプローブ由来の多型を検出するため、両系統のゲノ
ムDNAを制限酵素Hind III、Bam HI、
BglII、及びEcoR Vで消化し、サザンハイブ
リダイゼーションを行った〔図11〕。その結果、両系
統のゲノムDNAを制限酵素Bgl IIで消化し、サ
ザンハイブリダイゼーションを行ったもののうち、プロ
ーブとして配列番号1を用いたところに〔図11〕の▲
及び△で示す明らかな多型を検出できた。 次にこの多
型の有無をSC−TN1と農林29号の雑種F2集団及
びその自殖次代F3系統を用いて半矮性形質の分離とレ
トロトランスポゾンプローブ由来の多型の分離を調査し
たところ、この多型は半矮性遺伝子と連鎖していること
が明らかとなった〔図12〕。その組換え価をMAPL
プログラム(Ukai et al.RGN 8:15
5−158(1991))によって計算すると26.1
%となった〔表1〕。
【0039】
【表1】 このようにわずか2種類のレトロトランスポゾンプロー
ブと制限酵素の組み合わせで効率よく目的とする半矮性
遺伝子と連鎖する分子マーカーを検出できた。この多型
を目印にして実際の育種過程に利用すれば効率的に半矮
性遺伝子を持つ個体を選抜できる。
【0040】実施例5 準同質遺伝子系統間のDNAフ
インガープリンティングを利用したイネ感光性遺伝子
(Se−1)と連鎖する多型の検出および連鎖分析 配列番号5(Tos3−1)のレトロトランスポゾンプ
ローブを用いて、イネ品種藤坂5号とその遺伝的背景に
インド型品種Morak Sepilai の持つ感光
性遺伝子(Se−1)を導入した準同質遺伝子系統E
R、LS の2系統間のレトロトランスポゾンプローブ
由来の多型を検出した。両系統のゲノムDNAを制限酵
素Nru Iで消化し、サザンハイブリダイゼーション
を行った。その結果、プローブとして配列5を用いたと
ころ〔図13〕の矢印で示す明らかな多型を検出でき
た。 次にこの多型の有無をESとLRの雑種F2集団
を用いて出穂性の早晩の分離とレトロトランスポゾンプ
ローブ由来の多型の分離を調査したところ、この多型は
感光性遺伝子座に関してSe−1持つ早稲個体と連鎖
していることが明らかとなった〔図14〕。その組換え
価を MAPL プログラム(Ukai et al.
RGN 8:155−158(1991))によって計
算すると6%となった〔表2〕。
【0041】
【表2】 このようにわずか1種類のレトロトランスポゾンプロー
ブと制限酵素の組み合わせで効率よく目的とする感光性
遺伝子(Se−1)と連鎖する分子マーカーを検出で
きた。 この多型を目印にして実際の育種過程に利用す
れば効率的に感光性遺伝子(Se−1)を持つ個体を
選抜できる。
【0042】実施例6 準同質遺伝子系統間のDNAフ
インガープリンティングを利用したイモチ病抵抗性遺伝
子(Pi−z)と連鎖する多型の検出及び連鎖分析 配列番号5のレトロトランスポゾンプローブを用いてイ
ネ品種藤坂5号とその遺伝的背景にインド型品種Mor
ak Sepilai の持つ感光性遺伝子(Se−1
)およびイモチ病抵抗性遺伝子(Pi−z)を導入
した準同質遺伝子系統ES、LR レトロトランスポゾ
ンプローブの2系統間のレトロトランスポゾンプローブ
由来の多型を検出した。両系統のゲノムDNAを制限酵
素Dra1 で消化し、サザンハイブリダイゼーション
を行った。その結果、プローブとして配列番号5のレト
ロトランスポゾンプローブ(Tos3−1)を用いたと
ころ〔図15〕の矢印で示す明らかな多型を検出した。
次にこの多型の有無をERとLSの雑種F2集団を用
いてイモチ病抵抗性の分離とレトロトランスポゾンプロ
ーブ由来の多型の分離を調査したところ、この多型はイ
モチ病抵抗性遺伝子座に関してPi−zを持つイモチ
病抵抗性個体には全て存在し、この多型はイモチ病抵抗
性遺伝子(Pi−z)と完全連鎖していることが明ら
かとなった〔図16、表3〕。
【0043】
【表3】 このようにわずか1種類のレトロトランスポゾンプロー
ブと制限酵素の組み合わせで効率よく目的とするイモチ
病抵抗性遺伝子(Pi−z)と密接に連鎖する分子マ
ーカーを検出できた。 この多型を目印にして実際の育
種過程に利用すれば効率的にイモチ病抵抗性遺伝子Pi
−z持つ固体を選抜できる。
【0044】実施例7 レトロトランスポゾンプローブ
を利用したイモチ病抵抗性遺伝子(Pi−z)の単離 実施例6で検出したイモチ病抵抗性遺伝子と完全連鎖す
るレトロトランスポゾンプローブ由来のDNAフラグメ
ントは公知の遺伝子単離技術によって容易に単離でき
る。このフラグメント上にイモチ病抵抗性遺伝子がコー
ドされているかどうかについては、このフラグメントの
塩基配列を解読することによって明らかになる。この塩
基配列の解読方法は公知の方法によって容易に行える。
また仮にこのフラグメントにイモチ病抵抗性遺伝子がコ
ードされていないとしてもこのフラグメントの特異的な
プローブを新たに構築することは公知の遺伝子工学的手
法を用いれば容易である。そしてこの新たなプローブを
用いて新たに構築したゲノミックライブラリーやコスミ
ッドライブラリーあるいはYAC(Yeast Art
ificial Chromosome)ライブラリー
(Science 236:806−812,(198
7))中からこのプローブと相補性の高いクローンをス
クリーニングし、クローニングしたクローンから公知の
遺伝子単離法であるクロモソームウォーキングやクロモ
ソームジャンピングによって容易にイモチ病抵抗性遺伝
子(Pi−z)を単離できる。
【0045】
【発明の効果】本発明者らは、供試植物材料として、遺
伝的背景がほとんど同じで、目的とする遺伝子を含む染
色体領域のみが異なる準同質遺伝子系統を用いて個体識
別を行うことにより、その遺伝子に連鎖したレトロトラ
ンスポゾンブローブ由来のDNAマーカーをより効率よ
く検出できることを見い出した。本発明のレトロトラン
スポゾンプローブは植物の遺伝子分析に多くの可能的な
用途がある。本発明のプローブは植物栽培者及び植物育
種者に実用的な価値ある情報を提供できる。例えば、得
られる遺伝子工学的な指紋は、1つの植物品種について
の親の系統であると思われる可能性のある別の植物品種
の系統の指紋と比較することによって、前記1つの植物
品種の系統を決定するのに使用できる。ハイブリッド
(雑種)の遺伝子組成も同様に決定でき、そしてハイブ
リッド種子の各ロットが純粋なハイブリッドであるかま
たは親の系統を含まない種子であるかまたは他の汚染を
受けた種子であるかを確認できる。逆に言えば、本発明
の方法は、育種プログラムで得たホモ接合性の個体を識
別同定し、そして種子の各ロットの遺伝子均一性(ge
nentic unformity)を確保することに
よって、純系品種(pure line)、近親交雑系
統(inbred parent lines)、準同
質遺伝子系統(near−isogenic line
s)の製造を助けることができる。原則として、上記の
ような仕事は形態学的なマーカー類、アイソザイム(イ
ソ酵素とも言う)分析または単一座のRFLP[制限酵
素に対するDNAフラグメントの多型性(Restri
ctionFragment Length Poly
morphism)]分析法を用いる既知の技術でも実
行できるが、本発明方法は非常に早く、簡単に、より信
頼性があり、より効率的に、不偏的に利用でき、従って
一般的により大きい実用性がある。
【0046】例えば、本発明のレトロトランスポゾンプ
ローブを用いることによって、 (1)全植物に適用可能で、かつ、効率よく、安定性を
持って、個体識別、遺伝子分析、遺伝子単離、育種への
利用が可能である。 (2)遺伝的背景がほとんど同じで、ある遺伝子を含む
染色体領域のみが異なる準同質遺伝子系統を用いて個体
識別を行うことにより、その遺伝子に連鎖したレトロト
ランスポゾンプローブ由来のDNAマーカーをより効率
よく検出できる。 (3)これまで遺伝子産物の分かっていない未知の遺伝
子のゲノム上への同定、探索、単離ができる。 (4)ある交配によって得られた個体と遺伝的背景が限
りなく近い個体をDNAフィンガープリントによって、
同じ交配組み合わせの中から確実に選抜できる。 (5)培養によって生じる変異すなわちソマクローナル
変異の遺伝子分析に利用できる。 (6)植物種によって数十から数百種類もあるレトロト
ランスポゾンプローブを製造することができ、かつ市販
されているあるいは今後市販されるあらゆる種類の制限
酵素または、それらの酵素を組み合わすことにより、ど
んなに遺伝的背景が近い個体も識別することができる。
【0047】
【配列表】
【0048】
【配列表】
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】
【0063】
【0064】
【0065】
【図面の簡単な説明】
【図1】配列番号1の塩基配列から得られたイネのレト
ロトランスポゾンの一種であるTos 1のプローブで
ハイブリダイズすることにより探索した12品種の栽培
イネ(O.Sativa)のゲノムDNAのサザンハイ
ブリダイゼーションのオートラジオグラムである。
【図2】イネのレトロトランスポゾンプローブの一種で
ある配列番号1(Tos 1)のプローブでハイブリダ
イズすることにより探索した12品種の栽培イネ(O.
sativa)のゲノムDNAのサザンハイブリダイゼ
ーションのオートラジオグラムである。
【図3】イネのレトロトランスポゾンプローブの一種で
ある配列番号1(Tos 1)のプローブでハイブリダ
イズすることにより探索した12品種の栽培イネ(O.
sativa)のゲノムDNAのサザンハイブリダイゼ
ーションのオートラジオグラムである。
【図4】イネのレトロトランスポゾンプローブの一種で
ある配列番号1(Tos 1)のプローブでハイブリダ
イズすることにより探索した12品種の栽培イネ(O.
sativa)のゲノムDNAのサザンハイブリダイゼ
ーションのオートラジオグラムである。
【図5】イネのレトロトランスポゾンプローブの一種で
ある配列番号4(Tos 2)のプローブでハイブリダ
イズすることにより探索した12品種の栽培イネ(O.
sativa)のゲノムDNAのサザンハイブリダイゼ
ーションのオートラジオグラムである。
【図6】イネのレトロトランスポゾンプローブの一種で
ある配列番号4(Tos 2)のプローブでハイブリダ
イズすることにより探索した12品種の栽培イネ(O.
sativa)のゲノムDNAのサザンハイブリダイゼ
ーションのオートラジオグラムである。
【図7】イネのレトロトランスポゾンプローブの一種で
ある配列番号4(Tos 2)のプローブでハイブリダ
イズすることにより探索した12品種の栽培イネ(O.
sativa)のゲノムDNAのサザンハイブリダイゼ
ーションのオートラジオグラムである。
【図8】イネのレトロトランスポゾンプローブの一種で
ある配列番号4(Tos 2)プローブでハイブリダイ
ズすることにより探索した12品種の栽培イネ(O.s
ativa)のゲノムDNAのサザンハイブリダイゼー
ションのオートラジオグラムである。
【図9】イネのレトロトランスポゾンプローブの一種で
ある配列番号1(Tos 1)のプローブでハイブリダ
イゼーションすることにより探索した6品種の栽培イネ
(O.sativa 1品種、O.giaberrim
s 5品種)のゲノムDNAのサザンハイブリダイゼー
ションのオートラジオグラムである。
【図10】イネのレトロトランスポゾンプローブの一種
である配列番号1(Tos 1)のプローブでハイブリ
ダイゼーションすることにより探索した種の野生イネ及
び栽培イネのゲノムDNAのサザンハイブリダイゼーシ
ョンのオートラジオグラムである。
【図11】イネのレトロトランスポゾンプローブの一種
である配列番号1(Tos 1)のプローブでハイブリ
ダイズすることにより探索した農林29号とSC−TN
1のゲノムDNAのサザンハイブリダイゼーションのオ
ートラジオグラムである。
【図12】イネのレトロトランスポゾンプローブの一種
である配列番号1(Tos 1)のプローブでハイブリ
ダイズすることにより探索した農林29号とSC−TN
1の雑種F2集団のゲノムDNAのサザンハイブリダイ
ゼーションのオートラジオグラム及び雑種F2集団の半
矮性遺伝子の遺伝子型の連鎖関係を示す。
【図13】イネのレトロトランスポゾンプローブの一種
である配列番号5(Tos 3−1)のプローブでハイ
ブリダイズすることにより探索した準同質遺伝子系統E
SとLRのゲノムDNAのサザンハイブリダイゼーショ
ンのオートラジオグラムである。
【図14】イネのレトロトランスポゾンプローブの一種
で配列番号5(Tos 3−1)のプローブでハイブリ
ダイズすることにより探索したESとLRの雑種F2集
団のゲノムDNAのサザンハイブリダイゼーションのオ
ートラジオグラム及び雑種F2の集団の感光性遺伝子座
(Se−1座)の遺伝子型の連鎖関係を示す。
【図15】イネのレトロトランスポゾンプローブの一種
である配列番号5(Tos 3−1)のプローブでハイ
ブリダイズすることにより探索した準同質遺伝子系統E
RとLSのゲノムDNAのサザンハイブリダイゼーショ
ンのオートラジオグラムである。
【図16】イネのレトロトランスポゾンプローブの一種
である配列番号5(Tos 3−1)のプローブでハイ
ブリダイズすることにより探索したERとLSの雑種F
2集団のゲノムDNAノサザンハイブリダイゼーション
のオートラジオグラムおよび雑種F2集団のイモチ病抵
抗性遺伝子(Pi−zt座)の遺伝子型の連鎖関係を示
す。
【符号の説明】
図1〜9中のレーン1から12は、順に日本型品種愛
国、農林10号、農林29号、コシヒカリ、藤坂5号、
日本晴、並びにインド型品種低脚烏尖、台中在来1号、
菜圍種、IR8、Culture 340、白穀を表わ
す。矢印は品種間で差の見られたバンドを示す。図10
中のレーン1から9は、順にOryza属に属する野生
イネ9種、すなわちO.perennis WA8,
O.perennis WO649,O.austra
liensis,O.paraguaiensis,
O.alta,O.latifolia,O.punc
tata,O.eichingeri,O.offic
inalisを表わす。図10中のレーン1は、イネ品
種農林29号を、レーン2は、該農林29号の遺伝的背
景にインド型品種台中在来1号の持つ半矮性遺伝子sd
−1を導入した準同質遺伝子系統SC−TN1を表わ
す。図12中の点の付いた四角で囲んだ個体は、リコビ
ナントを表わす。図14中の1は、系統ER、2は、系
統LS、3は、ヘテロ型を表わす。図16中の1は、系
統ER、2は、系統LS、3は、ヘテロ型、矢印は、リ
コビナントを表わす。
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】(2)植物の目的遺伝子の検出方法及びそ
の遺伝子の単離方法 上記(1)で示した方法を用いての植物の目的遺伝子の
検出方法をなすに際しては、まず目的とする遺伝子を持
つ系統とその遺伝子を持たない系統を準備する。両系統
を上記レトロトランスポゾンプローブを用いた個体識別
法でDNAレベルで特徴付ける。一方、両系統を交配
し、雑種F1を得る。その雑種F1に目的とする遺伝子
座に関して劣性である系統を戻し交配し、戻し交配雑種
B1F1を得る。あるいは別法として、雑種F1を自殖
し、自殖種子F2を得る。次にB1F1あるいはF2を
栽培し、目的とする遺伝子の分離とレトロトランスポゾ
ンプローブを用いて植物のDNAフラグメントとハイブ
リダイゼーションを行い、前記のレトロトランスポゾン
ブローブと前記のフラグメントとのハイブリダイゼーシ
ョン物を可視化し、生じた多型の連鎖関係を調査し、目
的とする遺伝子の分離と同調する多型を検出する。 (3)植物の目的遺伝子の単離方法 上記(2)で同調する多型が発見されたなら、一般的に
知られている連鎖分析法により組換え価を計算し、目的
とする遺伝子とレトロトランスポゾンプローブ間の距離
(塩基配列として何ベースぐらい離れているか)を決定
あるいは推定する。その距離が、人為的に取り扱うこと
のできる範囲(例えば、人工酵母染色体にクローニング
できる大きさ)のものを選択し、常法(たとえば、クロ
モソームウォーキング、クロモソームジャンピング)に
従ってその遺伝子を単離する。その距離が現在、人為的
に取り扱うことのできる範囲(人工酵母染色体にクロー
ニングできる大きさ;1メガベース以下)であるなら
ば、常法(たとえば、クロモソームウォーキング、クロ
モソームジャンピング)に従ってその遺伝子を単離でき
る。 (4)植物の目的遺伝子を用いる植物の育種方法 上記(3)で得られた目的遺伝子を、新版植物育種学
(1991)、210〜212頁、角田ら、文永堂出版
などに記載のアグロバクテリウムを用いる方法、エレク
トロポレーション法、マイクロインジェクション法、パ
ーティクルガン法またはポリエチレングリコール法ある
いはそれに準じる方法によって植物に挿入することによ
って該遺伝子を有する植物の育種を行なうことができ
る。育種の具体例としては、目的とする形質に連鎖する
レトロトランスポゾンプローブ由来の分子マーカーを検
出あるいは遺伝子そのものを単離し、その検出した分子
マーカーを利用しあるいは単離した遺伝子そのものを植
物に挿入することによって以下のような品種を効率よく
開発できる。例えば、 イネ半矮性遺伝子を長稈品種に導入することによる耐
倒伏性イネの開発 イネの感光性遺伝子を導入することによる早晩性イネ
の開発 イモチ病抵抗性遺伝子を導入することによるイモチ病
抵抗性イネの開発などが行なえる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図而の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】配列番号1の塩基配列から得られたイネのレト
ロトランスポゾンの一種であるTos 1のプローブで
ハイブリダイズすることにより探索した12品種の栽培
イネ(O.sativa)のゲノムDNAのサザンハイ
ブリダイゼーションのオートラジオグラムである電気泳
動の写真である
【図2】イネのレトロトランスポゾンプローブの一種で
ある配列番号1(Tos 1)のプローブでハイブリダ
イズすることにより探索した12品種の栽培イネ(O.
sativa)のゲノムDNAのサザンハイブリダイゼ
ーションのオートラジオグラムである電気泳動の写真で
ある
【図3】イネのレトロトランスポゾンプローブの一種で
ある配列番号1(Tos 1)のプローブでハイブリダ
イズすることにより探索した12品種の栽培イネ(O.
sativa)のゲノムDNAのサザンハイブリダイゼ
ーションのオートラジオグラムである電気泳動の写真で
ある
【図4】イネのレトロトランスポゾンプローブの一種で
ある配列番号1(Tos 1)のプローブでハイブリダ
イズすることにより探索した12品種の栽培イネ(O.
sativa)のゲノムDNAのサザンハイブリダイゼ
ーションのオートラジオグラムである電気泳動の写真で
ある
【図5】イネのレトロトランスポゾンプローブの一種で
ある配列番号4(Tos 2)のプローブでハイブリダ
イズすることにより探索した12品種の栽培イネ(O.
sativa)のゲノムDNAのサザンハイブリダイゼ
ーションのオートラジオグラムである電気泳動の写真で
ある
【図6】イネのレトロトランスポゾンプローブの一種で
ある配列番号4(Tos 2)のプローブでハイブリダ
イズすることにより探索した12品種の栽培イネ(O.
sativa)のゲノムDNAのサザンハイブリダイゼ
ーションのオートラジオグラムである電気泳動の写真で
ある
【図7】イネのレトロトランスポゾンプローブの一種で
ある配列番号4(Tos 2)のプローブでハイブリダ
イズすることにより探索した12品種の栽培イネ(O.
sativa)のゲノムDNAのサザンハイブリダイゼ
ーションのオートラジオグラムである電気泳動の写真で
ある
【図8】イネのレトロトランスポゾンプローブの一種で
ある配列番号4(Tos 2)プローブでハイブリダイ
ズすることにより探索した12品種の栽培イネ(O.s
ativa)のゲノムDNAのサザンハイブリダイゼー
ションのオートラジオグラムである電気泳動の写真であ
【図9】イネのレトロトランスポゾンプローブの一種で
ある配列番号1(Tos 1)のプローブでハイブリダ
イゼーションすることにより探索した6品種の栽培イネ
(O.sativa 1品種、O.giaberrim
s 5品種)のゲノムDNAのサザンハイブリダイゼー
ションのオートラジオグラムである電気泳動の写真であ
【図10】イネのレトロトランスポゾンプローブの一種
である配列番号1(Tos 1)のプローブでハイブリ
ダイゼーションすることにより探索した種の野生イネ及
び栽培イネのゲノムDNAのサザンハイブリダイゼーシ
ョンのオートラジオグラムである電気泳動の写真であ
【図11】イネのレトロトランスポゾンプローブの一種
である配列番号1(Tos 1)のプローブでハイブリ
ダイズすることにより探索した農林29号とSC−TN
1のゲノムDNAのサザンハイブリダイゼーションのオ
ートラジオグラムである電気泳動の写真である
【図12】イネのレトロトランスポゾンプローブの一種
である配列番号1(Tos 1)のプローブでハイブリ
ダイズすることにより探索した農林29号とSC−TN
1の雑種F2集団のゲノムDNAのサザンハイブリダイ
ゼーションのオートラジオグラム及び雑種F2集団の半
矮性遺伝子の遺伝子型の連鎖関係を示す電気泳動の写真
である
【図13】イネのレトロトランスポゾンプローブの一種
である配列番号5(Tos 3−1)のプローブでハイ
ブリダイズすることにより探索した準同質遺伝子系統E
SとLRのゲノムDNAのサザンハイブリダイゼーショ
ンのオートラジオグラムである電気泳動の写真である
【図14】イネのレトロトランスポゾンプローブの一種
で配列番号5(Tos 3−1)のプローブでハイブリ
ダイズすることにより探索したESとLRの雑種F2集
団のゲノムDNAのサザンハイブリダイゼーションのオ
ートラジオグラム及び雑種F2の集団の感光性遺伝子座
(Se−1座)の遺伝子型の連鎖関係を示す電気泳動の
写真である。
【図15】イネのレトロトランスポゾンプローブの一種
である配列番号5(Tos 3−1)のプローブでハイ
ブリダイズすることにより探索した準同質遺伝子系統E
RとLSのゲノムDNAのサザンハイブリダイゼーショ
ンのオートラジオグラムである電気泳動の写真である
【図16】イネのレトロトランスポゾンプローブの一種
である配列番号5(Tos 3−1)のプローブでハイ
ブリダイズすることにより探索したERとLSの雑種F
2集団のゲノムDNAノサザンハイブリダイゼーション
のオートラジオグラムおよび雑種F2集団のイモチ病抵
抗性遺伝子(Pi−z 座)の遺伝子型の連鎖関係を示
電気泳動の写真である
【符号の説明】 図1〜9中のレーン1から12は、順に日本型品種愛
国、農林10号、農林29号、コシヒカリ、藤坂5号、
日本晴、並びにインド型品種低脚烏尖、台中在来1号、
菜園種、IR8、Culture 340、白穀を表わ
す。矢印は品種間で差の見られたバンドを示す。図10
中のレーン1から9は、順にOryza属に属する野生
イネ9種、すなわちO.pernnis WA8,O.
perennis WO649,O.australi
ensis,O.parguaiensis,O.al
ta,O.latifolia,O.punctat
a,O.eichingeri,O.officina
lisを表わす。図10中のレーン1は、イネ品種農林
29号を、レーン2は、該農林29号の遺伝的背景にイ
ンド型品種台中在来1号の持つ半矯性遺伝子Sd−1を
導入した準同質遺伝子系統SC−TN1を表わす。図1
2中の点の付いた四角で囲んだ個体は、リコビナントを
表わす。図14中の1は、系統ER、2は、系統LS、
3は、ヘテロ型を表わす。図16中の1は、系統ER、
2は、系統LS、3は、ヘテロ型、矢印は、リコビナン
トを表わす。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正内容】
【図15】 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年11月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
【手続補正6】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正7】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正8】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】
【手続補正9】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図9
【補正方法】変更
【補正内容】
【図9】
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
【手続補正11】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】
【手続補正12】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図12
【補正方法】変更
【補正内容】
【図12】
【手続補正13】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図13
【補正方法】変更
【補正内容】
【図13】
【手続補正14】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図14
【補正方法】変更
【補正内容】
【図14】
【手続補正15】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図16
【補正方法】変更
【補正内容】
【図16】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植物のレトロトランスポゾン領域を含む
    塩基配列を利用することを特徴とする植物のDNAレベ
    ルでの個体識別方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の個体識別方法を使用する
    ことを特徴とする植物の目的遺伝子の検出方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の個体識別方法を使用する
    ことを特徴とする植物の目的遺伝子の単離方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の個体識別方法を使用する
    ことを特徴とする植物の育種方法。
  5. 【請求項5】 植物のDNAレベルでの個体識別方法に
    用いられる植物のレトロトランスポゾン領域を含む塩基
    配列。
  6. 【請求項6】 該配列が、配列表の配列番号1ないし配
    列番号19である請求項5記載の塩基配列。
  7. 【請求項7】 植物のレトロトランスポゾン領域を含む
    配列表の配列番号6ないし配列番号19で表される塩基
    配列。
JP4309167A 1992-10-08 1992-10-08 植物の個体識別法 Pending JPH06277063A (ja)

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JP (1) JPH06277063A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003044227A1 (fr) * 2001-11-21 2003-05-30 National Institute Of Agrobiological Sciences Procede de criblage genique au niveau d'une partie desiree
JP2006141368A (ja) * 2004-11-25 2006-06-08 Univ Of Tokyo モルッカネムの個体識別用プライマーセットおよびそれを用いた個体識別方法
JP2008154465A (ja) * 2006-12-21 2008-07-10 Sumitomo Forestry Co Ltd 木材製品の管理方法およびプライマーセット
JP2009045063A (ja) * 2007-07-24 2009-03-05 National Agriculture & Food Research Organization 米の品種識別方法
JP2012055254A (ja) * 2010-09-10 2012-03-22 National Agriculture & Food Research Organization 国産および外国産のイネまたはそれに由来する組織、あるいはそれらの加工品の識別法

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