JPH06276071A - 電力用トランジスタの過電流保護回路 - Google Patents

電力用トランジスタの過電流保護回路

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JPH06276071A
JPH06276071A JP6227293A JP6227293A JPH06276071A JP H06276071 A JPH06276071 A JP H06276071A JP 6227293 A JP6227293 A JP 6227293A JP 6227293 A JP6227293 A JP 6227293A JP H06276071 A JPH06276071 A JP H06276071A
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power transistor
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transistor
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JP6227293A
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Naoki Kumagai
直樹 熊谷
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Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】負荷1の短絡等による過負荷状態で電力用トラ
ンジスタ10に流れる電流をそのゲート抵抗11や負荷1の
種類等により影響されない一定値に制限して確実に保護
する。 【構成】電力用トランジスタ10の電流に比例する電流i
を受ける電流飽和性ないし定電流特性をもつディプリー
ション形のMOSトランジスタ31等を用いる過電流検出
手段30と、その両端電圧vを制御入力として受ける保護
スイッチング手段20を設け、電力用トランジスタ10が過
負荷状態になって過電流検出手段30の両端電圧vが保護
スイッチング手段20の動作上のしきい値vtを越えたと
き、保護スイッチング手段20を動作させて制御電圧Vcを
調整することにより電力用トランジスタ10に流れる過電
流を過電流検出手段30の飽和電流値isによって設定され
た所定値に制限する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は制御電圧によって導通状
態が制御される電力用トランジスタが例えば負荷の短絡
時に生じる過電流により損傷を受けないし短絡電流によ
り破壊しないよう保護するための回路であって、とくに
絶縁ゲートバイポーラトランジスタやMOSトランジス
タ等である絶縁ゲートにより制御される電力用トランジ
スタに適する保護回路に関する。
【0002】
【従来の技術】電力用トランジスタは周知のように広範
な用途に用いられ、従来の個別素子の形だけでなく最近
では負荷を直接駆動する集積回路装置の出力段に組み込
まれた形で利用される場合が増えているが、多くの用途
では負荷短絡等の異常発生時に流れる過電流や短絡電流
からそれを保護する必要があり、このための保護回路は
集積回路装置ではもちろん個別素子の場合でも電力用ト
ランジスタとともに同じチップ内に容易に組み込めるよ
う回路構成が極力簡単なことが望ましい。かかる目的に
適し得る保護回路としては、電力用トランジスタが絶縁
ゲートバイポーラトランジスタの場合に例えば特開平2-
130951号公報や特開平3-97269 号公報等で知られてお
り、以下その代表的な従来例を図4を参照して説明す
る。
【0003】保護対象は絶縁ゲートバイポーラトランジ
スタ (以下IGBTと略称する) である電力用トランジスタ
10であり、例えばエミッタ端子Eを接地した状態でコレ
クタ端子Cに接続された負荷1に電源電圧Vから流れる
電流をゲート端子Gに受ける制御信号Scに応じ制御, ふ
つうはオンオフ制御する。なお、制御信号Scは通例のよ
うにゲート抵抗11を介しゲート端子Gに与えられる。例
えば負荷1の短絡時にこのIGBT10に流れる過電流を検出
するため図の例ではそれに補助エミッタ10aを組み込ん
でおき、それに接続された過電流検出抵抗12に主電流に
比例するふつうその数百分の1の電流を流してその両端
電圧から過電流状態を検出する。例えばnチャネルMO
Sトランジスタである保護トランジスタ21はそのゲート
とソース間に過電流検出抵抗12の両端電圧を受け、その
ドレインは例えばダイオード22を介してIGBT10のゲート
端子Gに接続される。
【0004】IGBT10がそのゲート端子Gに正の制御信号
Scを受けてオンした状態で負荷1の短絡等により異常な
大電流が流れ、それに伴って過電流検出抵抗12の両端電
圧が保護トランジスタ21のゲートの動作しきい値を越え
ると、保護トランジスタ21がオンしてゲート抵抗11に電
流を流してその電圧降下を増加させ、従ってIGBT10のゲ
ート端子Gに掛かる制御電圧Vcを低下させることにより
IGBT10に流れる電流を制限する。なお、IGBT10のオフ時
には負の制御信号Scを与えることが多く、ダイオード22
はこの際に保護トランジスタ21の寄生ダイオードを介し
て電流が流れるのを防止するもので、負の制御信号Scを
用いない場合は省略される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図4のよう
な従来の保護回路ではIGBT等の電力用トランジスタ10に
接続される負荷1がもつ特性やゲート抵抗11の抵抗値に
より保護動作が不確実になったり不安定になったりする
問題がある。すなわち、電力用トランジスタ10に同じ制
御電圧Vcを与えても負荷1の特性によって流れる電流が
元々異なるので、過電流検出抵抗12中の電流や両端電圧
も異なり、これに伴って保護動作中の保護トランジスタ
21の電流, 従って制御電圧Vcが変動して、電流用トラン
ジスタ10に対する電流制限値が負荷の種類や状態によっ
て変動しやすい。
【0006】さらに、負荷1の種類によっては例えば過
大なdi/dtを防止するためにゲート抵抗11の値を変更す
る必要が生じることがあるが、その抵抗値によっては電
力用トランジスタ10の定格電流以下で電流制限が掛かっ
てしまい、あるいは逆に電流制限値が高くなり過ぎて保
護の役目を果たせない不都合が発生することがある。ま
た、ゲート抵抗11の抵抗値が過大であると、電流制限時
の制御電圧Vcが大幅に下がって電流制限が強く掛かり過
ぎるために保護回路を含む全体回路の安定度が低下して
発振しやすくなる。かかる問題点に鑑み、本発明の目的
は電力用トランジスタの保護回路の電流制限動作を確実
かつ安定にすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、前述のよう
に制御電圧により導通状態が制御される電力用トランジ
スタを過電流から保護するため、電力用トランジスタに
その主電流に関連した電流を受けるよう接続された電流
飽和性の非線形特性をもつ過電流検出手段と、その両端
電圧を制御用入力として受ける保護スイッチング手段と
を設け、電力用トランジスタの過負荷状態になって過電
流検出手段の両端電圧が所定しきい値を越えた時に保護
スイッチング手段を動作させ、電力用トランジスタの制
御電圧を調整して電流を制限することによって上述の目
的を達成する。
【0008】なお、上記構成にいう過電流検出手段には
ディプリーション形や,接合形や,常時オン状態に置か
れるエンハンスメント形の電界効果トランジスタ等を用
いる定電流回路手段を用いるのが有利であり、かつその
非線形特性は電流がほぼ飽和した状態におけるその両端
電圧が保護スイッチング手段の動作しきい値に達するよ
うにするのがよい。
【0009】さらに本発明では、電力用トランジスタに
その主電流に関連した電流を受けるように接続された過
電流検出手段と、その両端電圧が所定しきい値を越えた
とき動作して電力用トランジスタの制御電圧を調整する
ことによって電流を制限する保護スイッチング手段と、
電力用トランジスタの制御入力側に接続され過渡時に低
インピーダンスの,定常時に高インピーダンスのそれぞ
れ状態をとる可変インピーダンス手段とを備える保護回
路により前述の目的を達成する。
【0010】この場合の過電流検出手段には単純な過電
流検出抵抗を用いることでもよく、可変インピーダンス
手段は従来のゲート抵抗に代わるものであり、例えばキ
ャパシタと抵抗とを直列に接続しそれに放電抵抗を並列
に接続した充放電回路によりこれを構成でき、この際の
キャパシタの直列抵抗はゲート抵抗と同程度の比較的低
抵抗とし放電抵抗は高抵抗とするのがよい。また、電力
用トランジスタが絶縁ゲート制御トランジスタである場
合のキャパシタには絶縁ゲートより少なくとも大きく,
望ましくは数倍以上の静電容量をもたせるのがよい。
【0011】なお、上記いずれの構成でも保護スイッチ
ング手段には従来と同様に電界効果トランジスタを用い
てそのゲートに制御入力として過電流検出手段の両端電
圧を与え、かつ必要に応じてダイオードをそれに直列に
接続することでよい。また、本発明の保護回路は電力用
トランジスタが絶縁ゲートバイポーラトランジスタやM
OSトランジスタ等の絶縁ゲート制御トランジスタや他
の電圧制御形のトランジスタである場合への適用にとく
に有利である。
【0012】
【作用】上述のように電流飽和性の非線形特性をもつ過
電流検出手段を用いる本発明の保護回路は、過電流検出
手段の飽和電流値ないしは定電流値により過負荷状態の
電力用トランジスタに流れる主電流の制限値を負荷の種
類や状態あるいは前述のゲート抵抗の抵抗値等の制御入
力側条件にほとんど依存しない一定値に設定することに
より従来よりも確実な保護動作を行なうものである。す
なわち、非線形の過電流検出手段にその飽和電流値以上
の電流が流れようとしてもその両端電圧が急激に上昇す
るだけで、これを制御用入力として受ける保護スイッチ
ング手段が電力用トランジスタの制御電圧を充分下げて
その主電流を過電流検出手段の飽和電流値で設定された
制限値に抑えてしまうからである。
【0013】また、可変インピーダンス手段を電力用ト
ランジスタの制御入力側に接続する本発明の保護回路
は、可変インピーダンス手段の過渡時の低インピーダン
ス値によって電力用トランジスタの動作速度を設定する
が、過負荷状態の電力用トランジスタに対する電流制限
値をそれとは独立に可変インピーダンス手段の定常時の
高インピーダンス値により設定できるようにすることに
より、上と同様に電力用トランジスタの負荷の種類や状
態等にほとんど依存しない従来より確実な過電流保護動
作を行なうものである。
【0014】すなわち、電力用トランジスタに対する制
御信号値が変化する過渡時には可変インピーダンス手段
の低インピーダンス値により電力用トランジスタの入力
側の時定数,従ってそのオン動作やオフ動作等の速度が
決まり、かつその短時間後の定常時に可変インピーダン
ス手段は高インピーダンス状態になる。電力用トランジ
スタが過負荷状態になると、過電流検出手段の両端電圧
によって保護スイッチング手段が動作する過渡時に可変
インピーダンス手段は一旦は低インピーダンス値をとる
が、同様にその短時間後の定常時に高インピーダンス状
態になるから、この際の高インピーダンス値によって電
力用トランジスタに対する定常的な電流制限値を負荷の
種類や特性に応じて設定すべきその動作速度とは独立に
設定することができる。
【0015】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例を
説明する。図1および図2に電流飽和性の非線形特性を
もつ過電流検出手段を用いる本発明による保護回路のそ
れぞれ異なる実施例,図3に可変インピーダンス手段を
電力用トランジスタの制御入力側に接続する本発明の保
護回路の実施例をそれぞれ示す。これら図の図4に対応
する部分には同じ符号が付されている。なお、図1〜図
3のいずれの実施例でも電力用トランジスタ10は便宜上
図4の従来例と同様にIGBTであるとするが、本発明はも
ちろんこれに限らずMOSトランジスタ等の絶縁ゲート
制御形トランジスタないしは電圧制御される他の種類の
電力用トランジスタである場合に広く適用できる。ま
た、いずれの実施例でもIGBTに補助エミッタを設けて過
電流検出手段30を接続するものとするが、他の種々な方
法によってもこれに電力用トランジスタの主電流に関連
した電流を与えることができる。
【0016】図1の実施例では同図(a) にその回路を,
同図(b) に過電流検出手段30の電流飽和性の非線形特性
をそれぞれ示す。図1(a) の保護対象としての電力用ト
ランジスタないしはIGBT10は従来と同様にそのゲート端
子Gにゲート抵抗11を介して制御信号Scを受け、エミッ
タ端子Eを接地した状態で電源電圧Vを負荷1を介しコ
レクタ端子Cに受ける。本発明の保護回路を構成する過
電流検出手段30はこの実施例ではディプリーション形の
ゲート・ソース間を短絡した単一のnチャネルMOSト
ランジスタ31からなり、IGBT10の補助エミッタ10aとエ
ミッタ端子Eの間に接続されてもちろん常にオン状態に
ある。MOSトランジスタ31はIGBT10の電流検出用であ
るからその主電流より2桁程度以上小さな電流iを流し
得るごく小形のものであってよい。
【0017】本発明の保護回路を構成する保護スイッチ
ング手段20はこの実施例でも図4と同様にnチャネルM
OSトランジスタである保護トランジスタ21とダイオー
ド22からなり、IGBT10のゲート端子Gとエミッタ端子E
の間に接続され、過電流検出手段30の両端電圧vを保護
トランジスタ21のゲート・ソース間に制御入力として受
ける。なお、IGBT10をオフさせる際にふつう負の制御信
号Scをゲート端子Gに与えるので、この際に保護トラン
ジスタ21の寄生ダイオードを介し無用な電流が流れない
ようにこの実施例ではダイオード22を設けるが、制御信
号Scが負にならない場合はもちろん省略できる。また、
前述のゲート抵抗11はIGBT10の定格値や動作速度, 負荷
1の種類や特性等に応じてその抵抗値が設定されるが、
IGBT10の定格が数百V, 数十Aの範囲ではふつう数十Ω
程度に設定される。
【0018】図1(b) に過電流検出手段30の電流飽和性
の非線形特性ないしは定電流特性を示す。図の縦軸はそ
れに流れる電流iで、横軸はその両端電圧vである。過
電流検出手段30は図のように電流iが電圧vsで飽和し始
める非線形特性をもち、この実施例ではこの飽和開始電
圧vsが保護スイッチング手段20の動作しきい値vtより低
くなるようにMOSトランジスタ31の電流定格値を選定
するのが有利である。この場合にはIGBT10が過負荷状態
になって過電流検出手段30の両端電圧vが保護スイッチ
ング手段20のしきい値vtに達した時、電流iは飽和電流
isにほぼ達しているから電流iが増加しようとしてもそ
れ以上は増加せずに両端電圧vが急激に増加することに
なる。
【0019】以上のように構成された図1(a) の回路に
おいて、保護スイッチング手段20が動作しない正常な状
態では過電流検出手段30は図1(b) のAの範囲内で動作
し、IGBT10は制御信号Scによる指定に応じゲート抵抗11
で設定される速度, 厳密にはその抵抗値とIGBT10のゲー
トの静電容量の積の時定数で決まる速度でオン動作やオ
フ動作をする。負荷1の短絡等によりIGBT10が過負荷状
態になって過電流検出手段30の両端電圧vがしきい値vt
を越えると、保護スイッチング手段20が動作し制御電圧
Vcを下げてIGBT10に流れる電流を制限する。
【0020】この過負荷状態において過電流検出手段30
は図1(b) のBの範囲内で動作し、電流iを飽和電流値
isに保ちながらその両端電圧vだけを変化させて保護ス
イッチング手段20を介して制御電圧Vcを制御することに
より、IGBT10に流れる電流を過電流検出手段30の電流i
が飽和電流isに等しくなるように制御する。従って、こ
の図1の実施例では過電流検出手段30の飽和電流isによ
り過負荷時のIGBT10に流れる電流をゲート抵抗11の抵抗
値がとくに低くない限りそれとは独立に, かつ負荷1の
種類や状態にもほとんど依存しない一定値に制限でき
る。
【0021】図2に示す実施例では過電流検出手段30に
エンハンスメント形のMOSトランジスタ32を用いる点
が図1の実施例と異なり、図の例ではそのゲートにツェ
ナーダイオード33と直列抵抗34によってIGBT10用の正の
制御電圧Vcを利用して電圧を与えてオン状態に置く。こ
の過電流検出手段30に図1(b) のような電流飽和性の非
線形特性ないしは定電流特性をもたせるのは前の実施例
と同じであり、図2の過電流検出手段30以外の部分は図
1と同じなので、この実施例の回路動作およびその効果
も図1の実施例と同様である。
【0022】もちろん、MOSトランジスタ32のゲート
制御電圧を別電源から作って過電流検出手段30を常にオ
ン状態に保持するようにしてもよい。図示の実施例のよ
うに制御信号Scによる正の制御電圧Vcを利用してMOS
トランジスタ32をオンさせる場合は、ダイオード35が制
御電圧Vcが負になったときの逆電流を防止する役目を果
たす。また、ツェナーダイオード33のかわりに複数個の
ダイオードを逆方向に接続してそれらの順方向電圧によ
ってMOSトランジスタ32のゲートを制御するようにし
てもよく、この場合には上述の逆電流防止用のダイオー
ド35を省略することができる。
【0023】図3に示す実施例では、保護スイッチング
手段20と過電流検出手段30とに対しいままでのゲート抵
抗11に代わる可変インピーダンス手段40を組み合わせて
保護回路を構成する。この可変インピーダンス手段40は
過渡時には低インピーダンス状態, 定常時には高インピ
ーダンス状態をそれぞれとるもので、図の実施例では過
渡時と定常時の切り換え用キャパシタ41に低インピーダ
ンス用の抵抗42を直列接続し、それらに対し高インピー
ダンス用ないし放電用の抵抗43を並列接続した一種の充
放電回路として構成される。
【0024】キャパシタ41にはIGBT10のゲートと少なく
とも同程度, 望ましくは数倍程度の静電容量をもたせる
のがよく、IGBT10のゲートキャパシタンスが数千pFの場
合は数千〜数万pFとされる。抵抗42はいままでのゲート
抵抗11と同じ程度の数十Ωの抵抗値のものでよいが、抵
抗43にはそれより1桁以上高い例えば数百〜1kΩの抵
抗値をもたせるのが有利である。保護スイッチング手段
20は従来と同じ構成でよいが、その保護トランジスタ21
は可変インピーダンス手段40の高抵抗43に対応して従来
よりオン抵抗の高い小形のものでよい。さらに、過電流
検出手段30には従来と同じ例えば1kΩ程度の過電流検
出抵抗12を用いることでよい。
【0025】このように構成された図3の実施例におい
て、制御信号Scの状態ないし極性が変化する過渡時には
可変インピーダンス手段40は抵抗42により設定される低
インピーダンス状態をとり、キャパシタ41の容量が充分
大きいとするとIGBT10はそのゲート容量と抵抗42の抵抗
値で決まる時定数でオン動作やオフ動作をするから、そ
の動作速度が実質上抵抗42により設定される。この動作
完了の短時間後に可変インピーダンス手段30は高抵抗43
により設定された定常的な高インピーダンスの状態に移
行する。
【0026】オン動作後のIGBT10が過負荷状態になって
過電流検出手段30の両端電圧により保護スイッチング手
段20が動作すると、可変インピーダンス手段40は過渡的
には一旦低インピーダンス状態になるがその短時間後に
は定常的な高インピーダンス状態に移行するから、IGBT
10の電流が抵抗43と保護トランジスタ21のオン抵抗の比
で設定される値に制限される。従って、この図3の実施
例ではIGBT10の電流を制限し切るまでに若干余分に時間
を要するがその最終的な電流制限値を可変インピーダン
ス手段40の高抵抗43によって設定できる。
【0027】以上からわかるよう、図3の実施例では可
変インピーダンス手段30の過渡時の低インピーダンス値
によってオンないしオフ時のIGBT10の動作速度を, 定常
時の高インピーダンス値によって過負荷状態のIGBT10に
対する電流制限値をそれぞれかつ互いに独立に設定でき
る。さらに、可変インピーダンス手段30の高インピーダ
ンス値指定用抵抗43の抵抗値を高めることにより、保護
スイッチング手段20の保護トランジスタ21に電流容量の
小さな小形トランジスタを利用できる。なお、IGBT10を
ブリッジ接続して誘導性負荷を駆動する場合、この実施
例の前述の電流制限作用の遅れはフリーホイーリングダ
イオードの逆回復電流により保護回路が動作してオン損
失が増加するのを防止する上でむしろ有利になる。
【0028】
【発明の効果】以上のとおり本発明による保護回路では
制御電圧により導通状態が制御される電力用トランジス
タを過電流から保護するため、電力用トランジスタに主
電流に関連した電流を受けるよう接続された電流飽和性
の非線形特性をもつ過電流検出手段とその両端電圧を制
御用入力として受ける保護スイッチング手段とを設け、
電力用トランジスタが過負荷状態になり過電流検出手段
の両端電圧がしきい値を越えたとき保護スイッチング手
段を動作させて電力用トランジスタの制御電圧を調整す
るようにし、あるいは過渡時には低インピーダンスの状
態を,定常時には高インピーダンスの状態をそれぞれと
る電力用トランジスタの制御入力側に接続された可変イ
ンピーダンス手段を過電流検出手段および保護スイッチ
ング手段と組み合わせるようにしたので、過負荷状態の
電力用トランジスタに流れる電流に対する制限値を非線
形特性の過電流検出手段を用いる場合にはその飽和電流
値により、可変インピーダンス手段を用いる場合にはそ
の高インピーダンス値によりいずれの場合も電力用トラ
ンジスタのオン時やオフ時の動作速度とは独立に設定す
ることができる。
【0029】従って、本発明回路では過負荷状態の電力
用トランジスタに流れる電流をその制御入力側のゲート
抵抗等のインピーダンス値あるいは負荷の種類や状態に
よりほとんど影響されることなく、過電流検出手段や可
変インピーダンス手段による設定値どおりに正確に制限
して、電力用トランジスタにその性能を充分発揮させな
がらそれを過電流から確実に保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電流飽和性の非線形特性をもつ過電流検出手段
を利用する本発明の保護回路の一実施例を示し、同図
(a) はその回路図、同図(b) は過電流検出手段の電流飽
和特性を示す特性線図である。
【図2】電流飽和性の非線形特性をもつ過電流検出手段
を利用する本発明の保護回路の異なる実施例を示す回路
図である。
【図3】可変インピーダンス手段を利用する本発明の保
護回路の実施例を示す回路図である。
【図4】従来の電力用トランジスタの保護回路の代表例
を示す回路図である。
【符号の説明】
1 電力用トランジスタの負荷 10 電力用トランジスタないしはIGBT 10a IGBTの補助エミッタ 11 ゲート抵抗 12 過電流検出抵抗 20 保護スイッチング手段 21 保護トランジスタ 30 過電流検出手段 31 ディプリーション形のMOSトランジスタ 32 エンハンスメント形のMOSトランジスタ 33 ツェナーダイオード 40 可変インピーダンス手段 41 キャパシタ 42 低インピーダンス値設定用の抵抗 43 高インピーダンス値設定用の抵抗 C IGBTのコレクタ端子 E IGBTのエミッタ端子 G IGBTのゲート端子 i 過電流検出手段の電流 is 過電流検出手段の飽和電流値 v 過電流検出手段の両端電圧 Vc 電力用トランジスタの制御電圧 vt 保護スイッチング手段の動作しきい値

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】制御電圧によって導通状態が制御される電
    力用トランジスタを過電流から保護する回路であって、
    電力用トランジスタにその主電流に関連した電流を受け
    るよう接続された電流飽和性の非線形特性をもつ過電流
    検出手段と,過電流検出手段の両端電圧を制御用入力と
    して受ける保護スイッチング手段とを設け、電力用トラ
    ンジスタの過負荷状態により過電流検出手段の両端電圧
    が所定しきい値を越えた時に保護スイッチング手段を動
    作させて電力用トランジスタの制御電圧を調整すること
    によってそれに流れる電流を制限するようにしたことを
    特徴とする電力用トランジスタの過電流保護回路。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の回路において、過電流検
    出手段の電流がほぼ飽和した状態における両端電圧が保
    護スイッチング手段の動作しきい値を越えるようにした
    ことを特徴とする電力用トランジスタの過電流保護回
    路。
  3. 【請求項3】制御電圧によって導通状態が制御される電
    力用トランジスタを過電流から保護する回路であって、
    電力用トランジスタにその主電流に関連した電流を受け
    るように接続された過電流検出手段と、過電流検出手段
    の両端電圧が所定しきい値を越えたときに動作して電力
    用トランジスタの制御電圧を調整することによりそれに
    流れる電流を制限する保護スイッチング手段と、電力用
    トランジスタの制御入力側に接続され過渡時には低イン
    ピーダンスの状態を定常時には高インピーダンスの状態
    をそれぞれとる可変インピーダンス手段とを備えてなる
    ことを特徴とする電力用トランジスタの過電流保護回
    路。
JP6227293A 1993-03-23 1993-03-23 電力用トランジスタの過電流保護回路 Pending JPH06276071A (ja)

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