JPH0627293A - 原子炉安全保護装置 - Google Patents
原子炉安全保護装置Info
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- JPH0627293A JPH0627293A JP4179668A JP17966892A JPH0627293A JP H0627293 A JPH0627293 A JP H0627293A JP 4179668 A JP4179668 A JP 4179668A JP 17966892 A JP17966892 A JP 17966892A JP H0627293 A JPH0627293 A JP H0627293A
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- output signal
- reactor
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
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- Y02E30/00—Energy generation of nuclear origin
- Y02E30/30—Nuclear fission reactors
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- Safety Devices In Control Systems (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】不必要な原子炉の停止を防止する。
【構成】センサ1−1〜1−4の出力信号a1〜a4を入
力しトリップ信号を出力する制御装置2−1〜2−4の
出力信号b1〜b4と、遅延回路3−1〜3−4を介した
信号b1〜b4とを論理和素子4−1〜4−4に入力し、
論理和素子4−1〜4−4の出力信号を多数決回路5に
入力する。多数決回路5は、ソレノイドコイル6−1,
6−2を介して原子炉を緊急停止させるスクラムパイロ
ット弁7を制御する。 【効果】センサ信号にサージノイズが混入して信号の遅
れ時間以下の瞬時的なトリップ信号が出力されても、遅
延回路を備えているので原子炉の停止が防止される。
力しトリップ信号を出力する制御装置2−1〜2−4の
出力信号b1〜b4と、遅延回路3−1〜3−4を介した
信号b1〜b4とを論理和素子4−1〜4−4に入力し、
論理和素子4−1〜4−4の出力信号を多数決回路5に
入力する。多数決回路5は、ソレノイドコイル6−1,
6−2を介して原子炉を緊急停止させるスクラムパイロ
ット弁7を制御する。 【効果】センサ信号にサージノイズが混入して信号の遅
れ時間以下の瞬時的なトリップ信号が出力されても、遅
延回路を備えているので原子炉の停止が防止される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子炉安全保護装置に
関する。
関する。
【0002】
【従来の技術】微弱なセンサの出力信号に混入するサー
ジノイズの影響を最小限に抑制しプラントの安全監視を
行う公知例としては、特開平3−89197号記載の原子炉中
性子束監視装置が挙げられる。これは、比較的微弱な信
号である中性子センサの出力信号をフィルタリング処理
し、その結果をディジタル化しマルチプレクシングして
各信号処理装置に伝送し、これらの信号処理装置によっ
てディジタルフィルタリングや平均演算を行うものであ
る。ディジタルフィルタの実現には、信号処理専用のプ
ロセッサ(DSP)を用いることが多い。ディジタルフィ
ルタリングは、信号を数値化し、所望するフィルタ特性
に合致する演算式に代入して求めた解を再び信号に復元
して出力するものであり、ユーザーが所望した特性が高
精度に実現できる優れたフィルタリング方式である。そ
のため、プラントのセンサの出力信号に上述のようなサ
ージノイズが混入した場合でも、サージノイズの弁別す
るフィルタ特性を得ることも容易に可能となる。
ジノイズの影響を最小限に抑制しプラントの安全監視を
行う公知例としては、特開平3−89197号記載の原子炉中
性子束監視装置が挙げられる。これは、比較的微弱な信
号である中性子センサの出力信号をフィルタリング処理
し、その結果をディジタル化しマルチプレクシングして
各信号処理装置に伝送し、これらの信号処理装置によっ
てディジタルフィルタリングや平均演算を行うものであ
る。ディジタルフィルタの実現には、信号処理専用のプ
ロセッサ(DSP)を用いることが多い。ディジタルフィ
ルタリングは、信号を数値化し、所望するフィルタ特性
に合致する演算式に代入して求めた解を再び信号に復元
して出力するものであり、ユーザーが所望した特性が高
精度に実現できる優れたフィルタリング方式である。そ
のため、プラントのセンサの出力信号に上述のようなサ
ージノイズが混入した場合でも、サージノイズの弁別す
るフィルタ特性を得ることも容易に可能となる。
【0003】このようなディジタルフィルタを原子力プ
ラントの中性子計装系に用いると、サージノイズが複数
のセンサの出力信号に混入したときには、ディジタルフ
ィルタはサージノイズのレベルのみを大幅に減衰させ
て、次段の平均演算処理装置に出力するため、サージノ
イズによって中性子束レベルが異常に上昇することを高
い確率で防止できる。
ラントの中性子計装系に用いると、サージノイズが複数
のセンサの出力信号に混入したときには、ディジタルフ
ィルタはサージノイズのレベルのみを大幅に減衰させ
て、次段の平均演算処理装置に出力するため、サージノ
イズによって中性子束レベルが異常に上昇することを高
い確率で防止できる。
【0004】従って、このようなディジタル化システム
を原子炉の計装システムへ全面的に導入すれば、サージ
ノイズの混入による計測信号の上昇はほとんどないた
め、サージノイズによって、原子炉安全保護装置はトリ
ップ信号を出力することはほとんどなく、原子炉を停止
させる頻度を抑制できる。
を原子炉の計装システムへ全面的に導入すれば、サージ
ノイズの混入による計測信号の上昇はほとんどないた
め、サージノイズによって、原子炉安全保護装置はトリ
ップ信号を出力することはほとんどなく、原子炉を停止
させる頻度を抑制できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、アナログ計装
システムを採用している原子力プラントに、ディジタル
化中性子計装システムを組み込むには、新たなハードウ
ェアの増設や、フィルタ演算に関するソフトウェアの開
発が必要となる。また、中性子計装システム以外の計装
システムにディジタルフィルタを用いる場合には、さら
に詳細なソフトウェアのロジック化を図る必要性があり
用途の拡大が困難となる。
システムを採用している原子力プラントに、ディジタル
化中性子計装システムを組み込むには、新たなハードウ
ェアの増設や、フィルタ演算に関するソフトウェアの開
発が必要となる。また、中性子計装システム以外の計装
システムにディジタルフィルタを用いる場合には、さら
に詳細なソフトウェアのロジック化を図る必要性があり
用途の拡大が困難となる。
【0006】即ち、上述のようなディジタル化計装シス
テムをアナログ信号処理を中心とした原子力プラントに
設置することは、これを実現する手段の規模が大きくな
り、コスト高となる欠点を有する。
テムをアナログ信号処理を中心とした原子力プラントに
設置することは、これを実現する手段の規模が大きくな
り、コスト高となる欠点を有する。
【0007】本発明の目的は、不要な原子炉の停止をも
たらす確率を著しく低減できる原子炉安全保護装置を提
供することにある。
たらす確率を著しく低減できる原子炉安全保護装置を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の第1の特徴は、センサの出力信号が基準値を超えた
ときに原子炉を停止させるためのトリップ信号を出力す
る制御装置と、前記制御装置の出力信号を入力する遅延
手段と、前記制御装置の出力信号と前記遅延手段の出力
信号との論理和(あるいは論理積)を取り原子炉を停止さ
せる信号を出力する論理和手段(あるいは論理積手段)
とを備えたことにある。
明の第1の特徴は、センサの出力信号が基準値を超えた
ときに原子炉を停止させるためのトリップ信号を出力す
る制御装置と、前記制御装置の出力信号を入力する遅延
手段と、前記制御装置の出力信号と前記遅延手段の出力
信号との論理和(あるいは論理積)を取り原子炉を停止さ
せる信号を出力する論理和手段(あるいは論理積手段)
とを備えたことにある。
【0009】また、本発明の第2の特徴は、前記制御装
置の出力信号に対して1次以上の遅れ特性を有する遅延
手段を設け、前記多数決手段が前記遅延手段の出力信号
のある閾値に依存して動作する特性を備えていることに
ある。
置の出力信号に対して1次以上の遅れ特性を有する遅延
手段を設け、前記多数決手段が前記遅延手段の出力信号
のある閾値に依存して動作する特性を備えていることに
ある。
【0010】また、本発明の第3の特徴は、前記制御装
置の出力信号を入力するフィルタ手段を設け、前記フィ
ルタ手段の出力信号が基準値を超える場合に、原子炉を
停止させるための信号を出力することにある。
置の出力信号を入力するフィルタ手段を設け、前記フィ
ルタ手段の出力信号が基準値を超える場合に、原子炉を
停止させるための信号を出力することにある。
【0011】また、本発明の第4の特徴は、前記制御装
置から出力されたトリップ信号があらかじめ定められた
時間よりも短い時間幅のパルス信号であるとき、そのト
リップ信号を出力しない論理手段とを備えたことにあ
る。
置から出力されたトリップ信号があらかじめ定められた
時間よりも短い時間幅のパルス信号であるとき、そのト
リップ信号を出力しない論理手段とを備えたことにあ
る。
【0012】また、本発明の第5の特徴は、センサの出
力信号のレベルを判定する判定器と、その判定器の出力
信号によってスイッチのモードを開あるいは閉にする第
1のリレーあるいはコンタクタと、第1のリレーまたは
コンタクタのモードによりスイッチのモードを開あるい
は閉にする第2のリレーあるいはコンタクタと、第2の
リレーあるいはコンタクタのモードによりスイッチを開
閉する第3のリレーあるいはコンタクタと、第1のリレ
ーまたはコンタクタのモードによりスイッチを開閉する
第4のリレーあるいはコンタクタと、第3のリレーある
いはコンタクタと第4のリレーあるいはコンタクタのモ
ードの論理和あるいは論理積をとり、その結果によって
トリップ信号を出力する論理回路とを備えたことであ
る。
力信号のレベルを判定する判定器と、その判定器の出力
信号によってスイッチのモードを開あるいは閉にする第
1のリレーあるいはコンタクタと、第1のリレーまたは
コンタクタのモードによりスイッチのモードを開あるい
は閉にする第2のリレーあるいはコンタクタと、第2の
リレーあるいはコンタクタのモードによりスイッチを開
閉する第3のリレーあるいはコンタクタと、第1のリレ
ーまたはコンタクタのモードによりスイッチを開閉する
第4のリレーあるいはコンタクタと、第3のリレーある
いはコンタクタと第4のリレーあるいはコンタクタのモ
ードの論理和あるいは論理積をとり、その結果によって
トリップ信号を出力する論理回路とを備えたことであ
る。
【0013】
【作用】上記第1の特徴において、遅延手段は、制御装
置の出力信号をあらかじめ設定した時間分のみ遅らせ、
論理素子は、遅延手段によって遅れた制御装置の出力信
号と遅れのない制御装置の出力信号との論理和(あるい
は論理積)をとり、設定時間よりも短い期間でトリップ
の論理値となったときは、原子炉を停止させない。上記
第2の特徴において、1次以上の遅れ特性を有する遅延
手段は、制御装置の出力論理値の継続時間によってレベ
ルの変化幅を変えながら遅らせる機能、具体的には出力
論理値の継続時間が短い場合、レベルの変化幅を小さく
して遅らせる機能を持ち、閾値限定型の多数決装置は入
力信号のレベルがある一定の閾値を満足したときにのみ
動作する。そのため、制御装置の出力するトリップの論
理値の継続時間が短い場合、閾値限定型の多数決装置は
動作しない。本特徴は、第1の特徴に対して論理素子を
不要とする構成が可能である。
置の出力信号をあらかじめ設定した時間分のみ遅らせ、
論理素子は、遅延手段によって遅れた制御装置の出力信
号と遅れのない制御装置の出力信号との論理和(あるい
は論理積)をとり、設定時間よりも短い期間でトリップ
の論理値となったときは、原子炉を停止させない。上記
第2の特徴において、1次以上の遅れ特性を有する遅延
手段は、制御装置の出力論理値の継続時間によってレベ
ルの変化幅を変えながら遅らせる機能、具体的には出力
論理値の継続時間が短い場合、レベルの変化幅を小さく
して遅らせる機能を持ち、閾値限定型の多数決装置は入
力信号のレベルがある一定の閾値を満足したときにのみ
動作する。そのため、制御装置の出力するトリップの論
理値の継続時間が短い場合、閾値限定型の多数決装置は
動作しない。本特徴は、第1の特徴に対して論理素子を
不要とする構成が可能である。
【0014】上記第3の特徴において、フィルタは、制
御信号の出力する論理値の継続時間が短い場合には閾値
を超えないレベルの信号を出力する機能を持ち、レベル
比較器は、フィルタの出力信号をあらかじめ定めた基準
値と比較し基準値を超えているときにトリップ信号を出
力する。このため、制御手段がトリップを示す論理値を
短い時間出力してもトリップ信号は出力されない。本手
段は、構成が単純なフィルタとレベル比較器を用いるた
め設計を簡素化できる。
御信号の出力する論理値の継続時間が短い場合には閾値
を超えないレベルの信号を出力する機能を持ち、レベル
比較器は、フィルタの出力信号をあらかじめ定めた基準
値と比較し基準値を超えているときにトリップ信号を出
力する。このため、制御手段がトリップを示す論理値を
短い時間出力してもトリップ信号は出力されない。本手
段は、構成が単純なフィルタとレベル比較器を用いるた
め設計を簡素化できる。
【0015】上記第4の特徴では、時間測定器は、制御
装置の出力論理値の継続時間を測定し、あらかじめ定め
た時間より長い場合、論理信号出力器にトリップ信号を
出力するように働きかける。本特徴は、トリップ信号が
出力されるまでの応答遅れ時間を精度よく把握できる。
装置の出力論理値の継続時間を測定し、あらかじめ定め
た時間より長い場合、論理信号出力器にトリップ信号を
出力するように働きかける。本特徴は、トリップ信号が
出力されるまでの応答遅れ時間を精度よく把握できる。
【0016】上記第5の特徴において、判定器は、セン
サの出力信号のレベルによってトリップすべきか否か判
定しその結果を示す論理値を出力することにより、第1
のリレーあるいはコンタクタの接点を制御する。第1の
リレーあるいはコンタクタの接点の開閉によって、第2
のリレーあるいはコンタクタの接点と第4のリレーある
いはコンタクタとが制御される。第2のリレーあるいは
コンタクタの接点の開閉によって、第3のリレーあるい
はコンタクタの接点は制御される。このため、第3のリ
レーあるいはコンタクタと第4のリレーあるいはコンタ
クタの動作する時間に第2のリレーあるいはコンタクタ
が動作する時間分の差が生じる。論理回路は第3のリレ
ーあるいはコンタクタと第4のリレーあるいはコンタク
タの接点の開閉による論理和あるいは論理積をとり、そ
の結果によってトリップ信号を出力する。従って、判定
器が第2のリレーあるいはコンタクタの動作時間よりも
短い時間トリップの論理値を出力してもトリップ信号は
出力されない。本手段では、既成の原子力プラントへの
実際的な適用を図ることができる。
サの出力信号のレベルによってトリップすべきか否か判
定しその結果を示す論理値を出力することにより、第1
のリレーあるいはコンタクタの接点を制御する。第1の
リレーあるいはコンタクタの接点の開閉によって、第2
のリレーあるいはコンタクタの接点と第4のリレーある
いはコンタクタとが制御される。第2のリレーあるいは
コンタクタの接点の開閉によって、第3のリレーあるい
はコンタクタの接点は制御される。このため、第3のリ
レーあるいはコンタクタと第4のリレーあるいはコンタ
クタの動作する時間に第2のリレーあるいはコンタクタ
が動作する時間分の差が生じる。論理回路は第3のリレ
ーあるいはコンタクタと第4のリレーあるいはコンタク
タの接点の開閉による論理和あるいは論理積をとり、そ
の結果によってトリップ信号を出力する。従って、判定
器が第2のリレーあるいはコンタクタの動作時間よりも
短い時間トリップの論理値を出力してもトリップ信号は
出力されない。本手段では、既成の原子力プラントへの
実際的な適用を図ることができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を図面を用いて
説明する。
説明する。
【0018】図1は、沸騰水型原子炉に適用した本発明
の一実施例である原子炉安全保護装置を示しており、ト
リップの論理が“0"である4重化された原子炉安全保
護装置の基本構成である。
の一実施例である原子炉安全保護装置を示しており、ト
リップの論理が“0"である4重化された原子炉安全保
護装置の基本構成である。
【0019】四つのセンサ1−1〜1−4の出力信号a
1〜a4が該当する制御装置2−1〜2−4に入力され
る。それらの出力信号b1〜b4はそれぞれ対応する遅延
回路3−1〜3−4に入力される。各遅延回路3−1〜
3−4の出力信号c1〜c4と信号b1〜b4が該当する論
理和素子4−1〜4−4に入力される。これらの論理和
素子4−1〜4−4の出力信号d1〜d4は多数決回路5
に入力される。多数決回路5は、電源5−1と信号d1
〜d4によって開閉を制御される四つのスイッチング素
子5−2A〜5−2Dで構成されており、通常時には全
てのスイッチング素子は接点を閉じてソレノイドコイル
6−1及び6−2を励磁状態にしている。二つのソレノ
イドコイル6−1,6−2の両方が無励磁となったとき
にスクラムパイロット弁7が動作し、図示されていない
制御棒駆動装置に駆動水が供給されて制御棒駆動装置に
連結されている制御棒が炉心内に急速挿入される。この
ようにして原子炉がスクラムされる。多数決回路5は1
out of 2 twice構成となっている。具体的には、信号
d1〜d4が論理“0”となったときに、それぞれの信号
に対応したスイッチング素子の接点が開くようになって
おり、これらの接点が開いたときにソレノイドコイル6
−1,6−2が無励磁となる。
1〜a4が該当する制御装置2−1〜2−4に入力され
る。それらの出力信号b1〜b4はそれぞれ対応する遅延
回路3−1〜3−4に入力される。各遅延回路3−1〜
3−4の出力信号c1〜c4と信号b1〜b4が該当する論
理和素子4−1〜4−4に入力される。これらの論理和
素子4−1〜4−4の出力信号d1〜d4は多数決回路5
に入力される。多数決回路5は、電源5−1と信号d1
〜d4によって開閉を制御される四つのスイッチング素
子5−2A〜5−2Dで構成されており、通常時には全
てのスイッチング素子は接点を閉じてソレノイドコイル
6−1及び6−2を励磁状態にしている。二つのソレノ
イドコイル6−1,6−2の両方が無励磁となったとき
にスクラムパイロット弁7が動作し、図示されていない
制御棒駆動装置に駆動水が供給されて制御棒駆動装置に
連結されている制御棒が炉心内に急速挿入される。この
ようにして原子炉がスクラムされる。多数決回路5は1
out of 2 twice構成となっている。具体的には、信号
d1〜d4が論理“0”となったときに、それぞれの信号
に対応したスイッチング素子の接点が開くようになって
おり、これらの接点が開いたときにソレノイドコイル6
−1,6−2が無励磁となる。
【0020】図2は制御装置2−1の構成を示す。セン
サ1−1の出力信号a1 は、増幅回路2−1Aによって
増幅され信号a1′ となりトリップ判定器2−1Bに入
力される。トリップ判定器2−1Bは、基準レベルLb
と信号a1′ のレベルとを比較し、信号a1′がLb以
下であれば論理“1”を出力し、信号a1′がLbを超
えたとき、即ち原子炉を停止する場合にはトリップ信号
である論理“0”の信号b1 を出力する。制御装置2−
2〜2−4も、制御装置2−1と全く同一の構成となっ
ている。
サ1−1の出力信号a1 は、増幅回路2−1Aによって
増幅され信号a1′ となりトリップ判定器2−1Bに入
力される。トリップ判定器2−1Bは、基準レベルLb
と信号a1′ のレベルとを比較し、信号a1′がLb以
下であれば論理“1”を出力し、信号a1′がLbを超
えたとき、即ち原子炉を停止する場合にはトリップ信号
である論理“0”の信号b1 を出力する。制御装置2−
2〜2−4も、制御装置2−1と全く同一の構成となっ
ている。
【0021】以下、原子炉安全保護装置の1系統におけ
るタイミングチャートを示した図3を用いて図1の実施
例の動作を説明する 先ず、図3(A)は、原子炉内で異常な出力が発生して
センサ1−1の出力信号a1が時刻t1から上昇し始め、
多数決回路5にトリップ信号を出力する場合の例であ
る。時刻t1において上昇した出力信号a1は増幅回路2
−1Aを通過し信号a1′に増幅される。信号a1′は、
時刻t2 でトリップの基準レベルLbを超える。このた
め、比較回路2−2では時刻t2 においてトリップの論
理“0”を出力する(信号b1)。信号b1は遅延回路3
−1に入力されることによって時間τだけ遅れた信号c
1となる。従って、遅延回路3−1は時刻t3において論
理“0”となる信号c1 を出力する。論理回路4−1は
信号b1と信号c1の論理和を取るため、信号b1及びc1
が論理“0”となる時刻t3 において論理“0”の信号
d1 を多数決回路5に出力する。この図3(A)は多数
決回路5にトリップ信号が出力される例であるが、事象
が発生してからトリップ信号を出力するまでの応答時間
が時間τ分だけ遅れることになる。そのため、時間τの
設定は原子炉安全保護装置のシステム全体に許容される
トリップ応答時間を満足する範囲内に設定する必要があ
る。
るタイミングチャートを示した図3を用いて図1の実施
例の動作を説明する 先ず、図3(A)は、原子炉内で異常な出力が発生して
センサ1−1の出力信号a1が時刻t1から上昇し始め、
多数決回路5にトリップ信号を出力する場合の例であ
る。時刻t1において上昇した出力信号a1は増幅回路2
−1Aを通過し信号a1′に増幅される。信号a1′は、
時刻t2 でトリップの基準レベルLbを超える。このた
め、比較回路2−2では時刻t2 においてトリップの論
理“0”を出力する(信号b1)。信号b1は遅延回路3
−1に入力されることによって時間τだけ遅れた信号c
1となる。従って、遅延回路3−1は時刻t3において論
理“0”となる信号c1 を出力する。論理回路4−1は
信号b1と信号c1の論理和を取るため、信号b1及びc1
が論理“0”となる時刻t3 において論理“0”の信号
d1 を多数決回路5に出力する。この図3(A)は多数
決回路5にトリップ信号が出力される例であるが、事象
が発生してからトリップ信号を出力するまでの応答時間
が時間τ分だけ遅れることになる。そのため、時間τの
設定は原子炉安全保護装置のシステム全体に許容される
トリップ応答時間を満足する範囲内に設定する必要があ
る。
【0022】次に、図3(B)は、原子炉の状態が正常
である時に時刻t4 においてセンサ1−1の出力信号a
1 に高レベルのサージノイズが混入した場合のタイミン
グチャートの例である。このサージノイズは増幅回路2
−1Aによって信号a1′ のように増幅される。信号a
1′のパルス幅は信号a1のサージノイズのパルス幅より
大きくなっている。これは、増幅回路2−1Aの周波数
帯域の限界で生ずるフィルタリング効果による波形歪で
ある。信号a1′においては時刻t4でトリップの基準レ
ベルLbを超えているため信号b1は同時刻t4で一時的
に論理“0”となる。また、遅延回路3−1を通過した
信号c1は時間τだけ遅れた時刻t5で論理“0”とな
る。論理和素子4−1で信号b1と信号c1の論理和をと
った信号d1は、時刻t4でも時刻t5 でも論理“0”と
はならない。このため、サージノイズが出力信号a1に
混入しても、信号a1′が、時間τよりも長い時間、ト
リップレベルLbを超えない場合には、多数決回路5へ
は論理“0”のの信号d1 が出力されることはない。従
って、ソレノイドコイル6−1及び6−2が無励磁の状
態とはならず、サージノイズによって誤って原子炉を停
止させることはない。以上の特性は、原子炉安全保護装
置内の他の系統においても同様に生じる。
である時に時刻t4 においてセンサ1−1の出力信号a
1 に高レベルのサージノイズが混入した場合のタイミン
グチャートの例である。このサージノイズは増幅回路2
−1Aによって信号a1′ のように増幅される。信号a
1′のパルス幅は信号a1のサージノイズのパルス幅より
大きくなっている。これは、増幅回路2−1Aの周波数
帯域の限界で生ずるフィルタリング効果による波形歪で
ある。信号a1′においては時刻t4でトリップの基準レ
ベルLbを超えているため信号b1は同時刻t4で一時的
に論理“0”となる。また、遅延回路3−1を通過した
信号c1は時間τだけ遅れた時刻t5で論理“0”とな
る。論理和素子4−1で信号b1と信号c1の論理和をと
った信号d1は、時刻t4でも時刻t5 でも論理“0”と
はならない。このため、サージノイズが出力信号a1に
混入しても、信号a1′が、時間τよりも長い時間、ト
リップレベルLbを超えない場合には、多数決回路5へ
は論理“0”のの信号d1 が出力されることはない。従
って、ソレノイドコイル6−1及び6−2が無励磁の状
態とはならず、サージノイズによって誤って原子炉を停
止させることはない。以上の特性は、原子炉安全保護装
置内の他の系統においても同様に生じる。
【0023】図4は、本発明の他の実施例である1次遅
れの特性を有する遅延回路を用いた4重化構成の原子炉
安全保護装置を示す。センサ1−1〜1−4から制御装
置2−1〜2−4までは図1の実施例と同様である。個
々の信号b1〜b4は1次遅れ特性を有する遅延回路8−
1〜8−4のうち該当するものに入力される。遅延回路
8−1〜8−4の出力信号d1〜d4は多数決回路5に入
力される。多数決回路5の作用は、図1と同様である。
遅延回路8−1〜8−4の代表的な例としては1次フィ
ルタ回路が知られている。この1次フィルタ回路の入出
力特性は図5のようになる。例えば、入力信号の電圧が
5Vから0Vへ低下しΔt秒後に再び5Vに上昇した場
合、1次フィルタ回路の出力信号は5VからvaVまで
低下し再び5Vに上昇する。ここで、0VからvaVの
間を閾値とする制御信号で動作するスイッチング素子を
多数決回路5に用いれば、図5の入力信号のような短い
時間Δtだけ論理“0”となる信号が制御装置2−1〜
2−4から出力されたときには、遅延回路8−1〜8−
4の作用で信号d1〜d4は、多数決回路5のスイッチン
グ素子の接点を開させるレベルに達しないものとなる。
また、時間Δtが長くなった場合には、遅延回路8−1
〜8−4の出力信号はほぼ0Vまで低下するため、信号
d1〜d4はスイッチング素子の動作する閾値を超え、多
数決回路5のスイッチング素子の接点を開く。即ち、本
実施例においてもサージノイズが出力信号a1 に混入し
たことによる誤った原子炉停止を防止できる。
れの特性を有する遅延回路を用いた4重化構成の原子炉
安全保護装置を示す。センサ1−1〜1−4から制御装
置2−1〜2−4までは図1の実施例と同様である。個
々の信号b1〜b4は1次遅れ特性を有する遅延回路8−
1〜8−4のうち該当するものに入力される。遅延回路
8−1〜8−4の出力信号d1〜d4は多数決回路5に入
力される。多数決回路5の作用は、図1と同様である。
遅延回路8−1〜8−4の代表的な例としては1次フィ
ルタ回路が知られている。この1次フィルタ回路の入出
力特性は図5のようになる。例えば、入力信号の電圧が
5Vから0Vへ低下しΔt秒後に再び5Vに上昇した場
合、1次フィルタ回路の出力信号は5VからvaVまで
低下し再び5Vに上昇する。ここで、0VからvaVの
間を閾値とする制御信号で動作するスイッチング素子を
多数決回路5に用いれば、図5の入力信号のような短い
時間Δtだけ論理“0”となる信号が制御装置2−1〜
2−4から出力されたときには、遅延回路8−1〜8−
4の作用で信号d1〜d4は、多数決回路5のスイッチン
グ素子の接点を開させるレベルに達しないものとなる。
また、時間Δtが長くなった場合には、遅延回路8−1
〜8−4の出力信号はほぼ0Vまで低下するため、信号
d1〜d4はスイッチング素子の動作する閾値を超え、多
数決回路5のスイッチング素子の接点を開く。即ち、本
実施例においてもサージノイズが出力信号a1 に混入し
たことによる誤った原子炉停止を防止できる。
【0024】図6は本発明の他の実施例であり図4に対
する他の案である。本実施例の原子炉安全保護装置は、
多数決回路5に設けられた各スイッチング素子の開閉を
行う信号d1〜d4の閾値を限定しないものである。セン
サ1−1〜1−4から制御装置2−1〜2−4までは図
4と同一であり、信号b1〜b4は遅延回路であるフィル
タ回路9−1〜9−4に入力され、フィルタ回路9−1
〜9−4の出力信号f1〜f4はレベル比較器10−1〜
10−4に入力される。レベル比較器10−1〜10−
4は、あらかじめ設定した基準値Lb′と信号f1〜f4
のレベルを比較し、基準値Lb′よりも信号f1〜f4が
低いレベルであるときに論理“0”の信号d1〜d4を多
数決回路5へ出力する。信号d1〜d4は多数決回路5の
スイッチング素子の接点を開く。フィルタ回路9−1〜
9−4は、図5の入出力特性を有するため信号b1 〜b
4 が短い時間だけ論理“0”つまり0Vとなった場合に
は信号f1 〜f4 は0Vに達しないレベルとなる。そこ
で、レベル比較器10−1〜10−4の基準値Lb′を
0Vに比較的近い任意のレベルに設定すれば論理“0”
の信号d1〜d4を多数決回路5に出力することはない。
また、信号b1 〜b4 が、長い時間、論理“0”となっ
た場合には、信号f1〜f4は、ほぼ0Vとなり基準値L
b′を超えるため、信号d1〜d4は論理“0”となり多
数決回路5のスイッチング素子の接点を開き、スクラム
パイロット弁を動作させて原子炉を停止させる。
する他の案である。本実施例の原子炉安全保護装置は、
多数決回路5に設けられた各スイッチング素子の開閉を
行う信号d1〜d4の閾値を限定しないものである。セン
サ1−1〜1−4から制御装置2−1〜2−4までは図
4と同一であり、信号b1〜b4は遅延回路であるフィル
タ回路9−1〜9−4に入力され、フィルタ回路9−1
〜9−4の出力信号f1〜f4はレベル比較器10−1〜
10−4に入力される。レベル比較器10−1〜10−
4は、あらかじめ設定した基準値Lb′と信号f1〜f4
のレベルを比較し、基準値Lb′よりも信号f1〜f4が
低いレベルであるときに論理“0”の信号d1〜d4を多
数決回路5へ出力する。信号d1〜d4は多数決回路5の
スイッチング素子の接点を開く。フィルタ回路9−1〜
9−4は、図5の入出力特性を有するため信号b1 〜b
4 が短い時間だけ論理“0”つまり0Vとなった場合に
は信号f1 〜f4 は0Vに達しないレベルとなる。そこ
で、レベル比較器10−1〜10−4の基準値Lb′を
0Vに比較的近い任意のレベルに設定すれば論理“0”
の信号d1〜d4を多数決回路5に出力することはない。
また、信号b1 〜b4 が、長い時間、論理“0”となっ
た場合には、信号f1〜f4は、ほぼ0Vとなり基準値L
b′を超えるため、信号d1〜d4は論理“0”となり多
数決回路5のスイッチング素子の接点を開き、スクラム
パイロット弁を動作させて原子炉を停止させる。
【0025】図7は、本発明の他の実施例である原子炉
安全保護装置である。本実施例は、制御装置2−1〜2
−4からトリップの論理値を出力している経過時間を計
測し、その経過時間があらかじめ定めた時間より短い場
合には、その論理値を多数決回路5に出力しないように
した4重化構成の原子炉安全保護装置である。換言すれ
ば、本実施例は、その経過時間があらかじめ定めた時間
より長い場合に、その論理値を多数決回路5に出力する
ようにしたものである。センサ1−1〜1−4から制御
装置2−1〜2−4までは図6と同一である。信号b1
〜b4は時間測定器11−1〜11−4及びスイッチ1
2−1〜12−4に入力される。スイッチ12−1〜1
2−4の接点は時間測定器11−1〜11−4の出力信
号h1〜h4によって開閉される。スイッチ12−1〜1
2−4の出力信号d1〜d4、即ち上記経過時間があらか
じめ定めた時間よりも長い信号b1〜b4が多数決回路5
に入力される。多数決回路5の作用は、前述の各実施例
と同じである。スイッチ12−1〜12−4の動作をス
イッチ12−1に基づいて説明する。スイッチ12−1
は、通常時には接点αと接点γが接続されており接点α
に接続された非トリップ論理発生源Ntによる論理
“1”が多数決回路5に出力されている。時間測定器1
1−1は、信号b1 を常時監視し、トリップを示す論理
“0”となったときにその経過時間を測定する。信号a
1 にサージノイズが混入した場合には、論理“0”に対
する経過時間が短くなるので、スイッチ12−1におけ
る接点αと接点γとの接続状態を保持するように信号h
1 によってスイッチ12−1の接続状態を制御する。ま
た、信号b1 が論理“0”となっている経過時間が所定
時間よりも長い場合には、時間測定器11−1は、スイ
ッチ12−1における接点βと接点γとを接続するよう
に信号h1 を出力してスイッチ12−1の接続状態を制
御する。本実施例によっても、前述の実施例と同様に原
子炉を停止できる。
安全保護装置である。本実施例は、制御装置2−1〜2
−4からトリップの論理値を出力している経過時間を計
測し、その経過時間があらかじめ定めた時間より短い場
合には、その論理値を多数決回路5に出力しないように
した4重化構成の原子炉安全保護装置である。換言すれ
ば、本実施例は、その経過時間があらかじめ定めた時間
より長い場合に、その論理値を多数決回路5に出力する
ようにしたものである。センサ1−1〜1−4から制御
装置2−1〜2−4までは図6と同一である。信号b1
〜b4は時間測定器11−1〜11−4及びスイッチ1
2−1〜12−4に入力される。スイッチ12−1〜1
2−4の接点は時間測定器11−1〜11−4の出力信
号h1〜h4によって開閉される。スイッチ12−1〜1
2−4の出力信号d1〜d4、即ち上記経過時間があらか
じめ定めた時間よりも長い信号b1〜b4が多数決回路5
に入力される。多数決回路5の作用は、前述の各実施例
と同じである。スイッチ12−1〜12−4の動作をス
イッチ12−1に基づいて説明する。スイッチ12−1
は、通常時には接点αと接点γが接続されており接点α
に接続された非トリップ論理発生源Ntによる論理
“1”が多数決回路5に出力されている。時間測定器1
1−1は、信号b1 を常時監視し、トリップを示す論理
“0”となったときにその経過時間を測定する。信号a
1 にサージノイズが混入した場合には、論理“0”に対
する経過時間が短くなるので、スイッチ12−1におけ
る接点αと接点γとの接続状態を保持するように信号h
1 によってスイッチ12−1の接続状態を制御する。ま
た、信号b1 が論理“0”となっている経過時間が所定
時間よりも長い場合には、時間測定器11−1は、スイ
ッチ12−1における接点βと接点γとを接続するよう
に信号h1 を出力してスイッチ12−1の接続状態を制
御する。本実施例によっても、前述の実施例と同様に原
子炉を停止できる。
【0026】図8に示す本発明の他の実施例である原子
炉安全保護装置は、リレーによって図1に示す遅延回路
及び論理回路を構成したものである。センサ1−1〜1
−4から制御装置2−1〜2−4までは図1と同じであ
る。本実施例は、信号b1 〜b4 の論理値によって、接
点13−1〜13−4の1つを個々に有する各第1のリ
レーの開閉を制御する。以下、センサ1−1の系統を取
り上げて動作を説明し、他の系統についてはセンサ1−
1系統と全く同一であるので説明は省略する。接点13
−1の開閉によって、励磁部13Aa−1、及び接点1
3Ab−1及び13Ac−1を備えた第2のリレーの接
点の開閉が制御される。第2のリレーの接点13Ab−
1の開閉によって、励磁部13Ba−1及び接点13B
b−1を有する第3のリレーの接点の開閉が制御され
る。このような構成では、第3のリレーの接点13Bb
−1は、信号bの変化に対して第2のリレーが動作して
から開閉するため、第2のリレーの応答時間分だけ遅れ
を持つ。接点13Ac−1及び13Bb−1の両方が開
くことによって、多数決回路5のスイッチング素子であ
る励磁部13Ca−1及び接点13Cb−1を有する第
4のリレーの接点の開閉を制御する。接点13Ac−1
及び13Bb−1により論理回路が構成されている。ま
た、多数決回路5の他のスイッチング素子も同様なリレ
ーを用いている。
炉安全保護装置は、リレーによって図1に示す遅延回路
及び論理回路を構成したものである。センサ1−1〜1
−4から制御装置2−1〜2−4までは図1と同じであ
る。本実施例は、信号b1 〜b4 の論理値によって、接
点13−1〜13−4の1つを個々に有する各第1のリ
レーの開閉を制御する。以下、センサ1−1の系統を取
り上げて動作を説明し、他の系統についてはセンサ1−
1系統と全く同一であるので説明は省略する。接点13
−1の開閉によって、励磁部13Aa−1、及び接点1
3Ab−1及び13Ac−1を備えた第2のリレーの接
点の開閉が制御される。第2のリレーの接点13Ab−
1の開閉によって、励磁部13Ba−1及び接点13B
b−1を有する第3のリレーの接点の開閉が制御され
る。このような構成では、第3のリレーの接点13Bb
−1は、信号bの変化に対して第2のリレーが動作して
から開閉するため、第2のリレーの応答時間分だけ遅れ
を持つ。接点13Ac−1及び13Bb−1の両方が開
くことによって、多数決回路5のスイッチング素子であ
る励磁部13Ca−1及び接点13Cb−1を有する第
4のリレーの接点の開閉を制御する。接点13Ac−1
及び13Bb−1により論理回路が構成されている。ま
た、多数決回路5の他のスイッチング素子も同様なリレ
ーを用いている。
【0027】本実施例における全てのリレーの接点は、
通常時には閉状態でありソレノイドコイル6−1及び6
−2は共に励磁状態となっている。制御装置2−1にお
いて信号a1 のレベルがトリップの基準値を超えたと判
定した場合、論理“0”の信号b1が制御装置2−1か
ら出力される。この信号b1により接点13−1が開く
ため、励磁部13Aa−1は無励磁となり接点13Ab
−1及び13Ac−1は開状態となる。接点13Ab−
1が開くことによって、励磁部13Ba−1が無励磁状
態となり接点13Bb−1が開状態となる。ここで、上
述のように接点13Bb−1が開くタイミングは接点1
3Ac−1が開くタイミングより、第2のリレーの応答
時間分だけ遅れている。このため、接点13Ac−1及
び13Bb−1の両方が開く論理積で動作する第4のリレ
ー、即ち多数決回路5のスイッチング素子は、制御装置
2−1から第2のリレーの応答時間よりも短い時間のト
リップ信号が出力されても開状態とはならず、ソレノイ
ドコイル6−1が無励磁となることはない。従って、セ
ンサの出力信号にサージノイズが混入してもスクラムパ
イロット弁は動作せず、原子炉が停止することはない。
通常時には閉状態でありソレノイドコイル6−1及び6
−2は共に励磁状態となっている。制御装置2−1にお
いて信号a1 のレベルがトリップの基準値を超えたと判
定した場合、論理“0”の信号b1が制御装置2−1か
ら出力される。この信号b1により接点13−1が開く
ため、励磁部13Aa−1は無励磁となり接点13Ab
−1及び13Ac−1は開状態となる。接点13Ab−
1が開くことによって、励磁部13Ba−1が無励磁状
態となり接点13Bb−1が開状態となる。ここで、上
述のように接点13Bb−1が開くタイミングは接点1
3Ac−1が開くタイミングより、第2のリレーの応答
時間分だけ遅れている。このため、接点13Ac−1及
び13Bb−1の両方が開く論理積で動作する第4のリレ
ー、即ち多数決回路5のスイッチング素子は、制御装置
2−1から第2のリレーの応答時間よりも短い時間のト
リップ信号が出力されても開状態とはならず、ソレノイ
ドコイル6−1が無励磁となることはない。従って、セ
ンサの出力信号にサージノイズが混入してもスクラムパ
イロット弁は動作せず、原子炉が停止することはない。
【0028】図9は、本発明の他の実施例である原子炉
安全保護装置を示す。実際は、各制御装置2−1〜2−
4に複数のセンサ(計測する状態量が異なる)の出力信
号が入力される。本実施例は、このような状態を示した
ものである。本実施例の原子炉安全保護装置も、四つの
区分を有する4重化構成となっている。各区分は、全て
同一の構成であるため区分1についてのみ説明する。セ
ンサとして原子炉プラントの温度,中性子,圧力及び水
位等を計測する複数の種類のセンサが設けられている。
図9には説明の単純化を図るため温度センサ1′−1と
n個の中性子センサ1−1−1〜1−n−1のみを記載
している。中性子センサ1−1−1〜1−n−1の出力
信号a1−1〜a1−nは平均中性子束計装装置14Aに
入力される。平均中性子束計装装置14Aにおいては、
n個の中性子センサの出力の平均値を演算し、得られた
平均値に対応する中性子束信号r1 を出力する。中性子
束信号r1は、温度センサ1′−1の出力信号q1及び他
のセンサの出力信号と共にトリップ用制御装置15Aに
入力される。トリップ用制御装置15Aは、制御装置1
5A−1及び誤トリップ防止手段15A−2を有する。
制御装置15A−1は、図1の制御装置2−1に対応す
る。トリップ用制御装置15−1において、制御装置1
5A−1は、それぞれのセンサの出力信号毎にトリップ
レベルに達しているか否かを判定し、トリップレベルに
達するセンサの出力信号が少なくとも1つあれば、論理
“0”の信号b1 を出力する。誤トリップ防止手段15
A−2は、図1,図4,図6,図7及び図8に示した構
成を適用する。例えば、図1の構成を用いた場合の誤ト
リップ防止手段15A−2は、図10のように遅延回路
3−1及び論理和素子4−1を有する。誤トリップ防止
手段15A−2に図4の構成を適用した場合は、誤トリ
ップ手段15A−2を1次以上の遅れ特性を有する遅延
回路とし、開閉動作の制御信号の閾値を限定したスイッ
チング素子を多数決回路5に用いればよい。誤トリップ
防止手段15A−2に図6の構成を用いた場合を図11
に、誤トリップ防止手段15A−2に図7の構成を用い
た場合を図12にそれぞれ示す。図11及び図12に示
す各誤トリップ手段15A−2の作用は、図6及び図7
の実施例における該当部分の作用と同じである。
安全保護装置を示す。実際は、各制御装置2−1〜2−
4に複数のセンサ(計測する状態量が異なる)の出力信
号が入力される。本実施例は、このような状態を示した
ものである。本実施例の原子炉安全保護装置も、四つの
区分を有する4重化構成となっている。各区分は、全て
同一の構成であるため区分1についてのみ説明する。セ
ンサとして原子炉プラントの温度,中性子,圧力及び水
位等を計測する複数の種類のセンサが設けられている。
図9には説明の単純化を図るため温度センサ1′−1と
n個の中性子センサ1−1−1〜1−n−1のみを記載
している。中性子センサ1−1−1〜1−n−1の出力
信号a1−1〜a1−nは平均中性子束計装装置14Aに
入力される。平均中性子束計装装置14Aにおいては、
n個の中性子センサの出力の平均値を演算し、得られた
平均値に対応する中性子束信号r1 を出力する。中性子
束信号r1は、温度センサ1′−1の出力信号q1及び他
のセンサの出力信号と共にトリップ用制御装置15Aに
入力される。トリップ用制御装置15Aは、制御装置1
5A−1及び誤トリップ防止手段15A−2を有する。
制御装置15A−1は、図1の制御装置2−1に対応す
る。トリップ用制御装置15−1において、制御装置1
5A−1は、それぞれのセンサの出力信号毎にトリップ
レベルに達しているか否かを判定し、トリップレベルに
達するセンサの出力信号が少なくとも1つあれば、論理
“0”の信号b1 を出力する。誤トリップ防止手段15
A−2は、図1,図4,図6,図7及び図8に示した構
成を適用する。例えば、図1の構成を用いた場合の誤ト
リップ防止手段15A−2は、図10のように遅延回路
3−1及び論理和素子4−1を有する。誤トリップ防止
手段15A−2に図4の構成を適用した場合は、誤トリ
ップ手段15A−2を1次以上の遅れ特性を有する遅延
回路とし、開閉動作の制御信号の閾値を限定したスイッ
チング素子を多数決回路5に用いればよい。誤トリップ
防止手段15A−2に図6の構成を用いた場合を図11
に、誤トリップ防止手段15A−2に図7の構成を用い
た場合を図12にそれぞれ示す。図11及び図12に示
す各誤トリップ手段15A−2の作用は、図6及び図7
の実施例における該当部分の作用と同じである。
【0029】また、これまでトリップの論理値を“0”
としていたが、論理素子については論理和を論理積とす
ること、リレーについては接点開の論理を“0”から
“1”にすることによって、トリップの論理値を“1”
としても実現可能である。これを、図1の構成を例にと
って説明する。制御装置2−1は、センサ1−1の出力
信号a1を増幅回路2−1Aによって増幅して信号a1′
とし、この信号a1′をトリップ判定器2−1Bで基準
レベルLbと比較する。トリップ判定器2−1Bは、基
準レベルLbと信号a1′のレベルとを比較し、信号
a1′がLb以下であれば論理“0”を出力し、信号
a1′ がLbを超えたとき、即ち原子炉を停止する場合
にはトリップ信号である論理“1”の信号b1 を出力す
る。論理和素子4−1は論理積素子に置き換えられてい
る。このような構成は、制御装置2−2〜2−4につな
がる他の3つの系統でも同じである。4系統の論理積素
子から出力される信号d1〜d4は、多数決回路5の該当
するスイッチング素子5−2A〜5−2Dに入力され
る。本実施例で用いられるスイッチング素子5−2A〜
5−2Dは、論理“1”の信号d1〜d4で開される構造
になっている。このような実施例でも、図1の実施例の
効果を得ることができる。
としていたが、論理素子については論理和を論理積とす
ること、リレーについては接点開の論理を“0”から
“1”にすることによって、トリップの論理値を“1”
としても実現可能である。これを、図1の構成を例にと
って説明する。制御装置2−1は、センサ1−1の出力
信号a1を増幅回路2−1Aによって増幅して信号a1′
とし、この信号a1′をトリップ判定器2−1Bで基準
レベルLbと比較する。トリップ判定器2−1Bは、基
準レベルLbと信号a1′のレベルとを比較し、信号
a1′がLb以下であれば論理“0”を出力し、信号
a1′ がLbを超えたとき、即ち原子炉を停止する場合
にはトリップ信号である論理“1”の信号b1 を出力す
る。論理和素子4−1は論理積素子に置き換えられてい
る。このような構成は、制御装置2−2〜2−4につな
がる他の3つの系統でも同じである。4系統の論理積素
子から出力される信号d1〜d4は、多数決回路5の該当
するスイッチング素子5−2A〜5−2Dに入力され
る。本実施例で用いられるスイッチング素子5−2A〜
5−2Dは、論理“1”の信号d1〜d4で開される構造
になっている。このような実施例でも、図1の実施例の
効果を得ることができる。
【0030】また、多数決回路5は各実施例で示した1
out of 2 twice構成の他に図13に示す2 out of 4
構成を用いて、システムの高信頼化を図ることも考えら
れる。図13の構成は、特開昭63−140305号公報の図1
に示されたパワー回路5に相当する。図13において
は、8個のスイッチング素子5−2A〜5−2Hと電源
5−1によってソレノイドコイル6−1,6−2を介し
てスクラムパイロット弁を制御する。信号u1〜u4はス
イッチング素子5−2A〜5−2Hの開閉の制御信号と
して用いる。
out of 2 twice構成の他に図13に示す2 out of 4
構成を用いて、システムの高信頼化を図ることも考えら
れる。図13の構成は、特開昭63−140305号公報の図1
に示されたパワー回路5に相当する。図13において
は、8個のスイッチング素子5−2A〜5−2Hと電源
5−1によってソレノイドコイル6−1,6−2を介し
てスクラムパイロット弁を制御する。信号u1〜u4はス
イッチング素子5−2A〜5−2Hの開閉の制御信号と
して用いる。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、センサ信号に短いパル
ス幅のサージノイズが混入して短時間のトリップ信号が
出力されても、それによりスクラムパイロット弁が動作
することはなく、原子炉を停止させることはない。従っ
て、誤った原子炉停止による原子力プラントの稼働率の
低下の要因を減少させることができ、かつアナログ計装
のプラントにも容易に適用できる。
ス幅のサージノイズが混入して短時間のトリップ信号が
出力されても、それによりスクラムパイロット弁が動作
することはなく、原子炉を停止させることはない。従っ
て、誤った原子炉停止による原子力プラントの稼働率の
低下の要因を減少させることができ、かつアナログ計装
のプラントにも容易に適用できる。
【図1】本発明の一実施例である4重化された原子炉安
全保護装置の構成図である。
全保護装置の構成図である。
【図2】図1の制御装置の構成図である。
【図3】異常状態に対する図1の原子炉安全保護装置に
おける各部での特性を示す説明図である。
おける各部での特性を示す説明図である。
【図4】本発明の他の実施例である1次遅れ特性を有す
る遅延回路を用いた場合の4重化された原子炉安全保護
装置の構成図である。
る遅延回路を用いた場合の4重化された原子炉安全保護
装置の構成図である。
【図5】図4の遅延回路の入出力特性を示す説明図であ
る。
る。
【図6】本発明の他の実施例である、フィルタ出力のレ
ベルによって原子炉をトリップさせる原子炉安全保護装
置の構成図である。
ベルによって原子炉をトリップさせる原子炉安全保護装
置の構成図である。
【図7】本発明の他の実施例である、トリップ信号が出
力された時間の経過により原子炉を停止させる原子炉安
全保護装置の構成図である。
力された時間の経過により原子炉を停止させる原子炉安
全保護装置の構成図である。
【図8】本発明の他の実施例である、リレーにより遅れ
要素と論理回路を構成した原子炉安全保護装置の構成図
である。
要素と論理回路を構成した原子炉安全保護装置の構成図
である。
【図9】本発明の他の実施例である原子炉安全保護装置
の構成図である。
の構成図である。
【図10】図9の誤トリップ防止手段の詳細構造図であ
る。
る。
【図11】図9の誤トリップ防止手段の他の実施例の構
造図である。
造図である。
【図12】図9の誤トリップ防止手段の他の実施例の構
造図である。
造図である。
【図13】多数決回路の他の実施例の構造図である。
1−1〜1−4…センサ、2−1〜2−4…制御装置
(トリップ判定用)、3−1〜3−4…遅れ要素、4−
1〜4−4…論理素子、5…多数決回路、8−1〜8−
4…1次遅れ特性(あるいは1次以上の遅れ特性)を有
する遅延回路、9−1〜9−4…フィルタ回路、10−
1〜10−4…レベル比較器、11−1〜11−4…時
間測定器、15B−1〜15B−4…誤トリップ防止
部。
(トリップ判定用)、3−1〜3−4…遅れ要素、4−
1〜4−4…論理素子、5…多数決回路、8−1〜8−
4…1次遅れ特性(あるいは1次以上の遅れ特性)を有
する遅延回路、9−1〜9−4…フィルタ回路、10−
1〜10−4…レベル比較器、11−1〜11−4…時
間測定器、15B−1〜15B−4…誤トリップ防止
部。
フロントページの続き (72)発明者 古里 権一郎 茨城県日立市大みか町五丁目2番1号 株 式会社日立製作所大みか工場内 (72)発明者 有田 節男 茨城県日立市森山町1168番地 株式会社日 立製作所エネルギー研究所内
Claims (11)
- 【請求項1】センサの出力信号が基準値を超えたときに
原子炉を停止させるためのトリップ信号を出力する制御
装置と、前記制御装置の出力信号を入力する遅延手段
と、前記制御装置の出力信号と前記遅延手段の出力信号
との論理和を取り原子炉を停止させる信号を出力する論
理和手段とを備えたことを特徴とする原子炉安全保護装
置。 - 【請求項2】センサの出力信号が基準値を超えたときに
原子炉を停止させるためのトリップ信号を出力する制御
装置と、前記制御装置の出力信号を入力する遅延手段
と、前記制御装置の出力信号と前記遅延手段の出力信号
との論理積を取り原子炉を停止させる信号を出力する論
理積手段とを備えたことを特徴とする原子炉安全保護装
置。 - 【請求項3】センサの出力信号が基準値を超えたときに
原子炉を停止させるためのトリップ信号を出力する制御
装置と、前記制御装置から出力されたトリップ信号があ
らかじめ定められた時間よりも短い時間幅のパルス信号
であるとき、そのトリップ信号を出力しない論理手段と
を備えたことを特徴とする原子炉安全保護装置。 - 【請求項4】センサの出力信号が基準値を超えるか否か
を判定する制御装置と、前記制御装置の出力信号が入力
される多数決手段とを備え、前記多数決手段の作動によ
って原子炉を停止させる原子炉安全保護装置において、
前記制御装置の出力信号に対して1次以上の遅れ特性を
有する遅延手段を設け、前記多数決手段が前記遅延手段
の出力信号のある閾値に依存して動作する特性を備えて
いることを特徴とする原子炉安全保護装置。 - 【請求項5】請求項1または2の原子炉安全保護装置に
おいて、前記制御装置の出力信号を入力するフィルタ手
段を設け、前記フィルタ手段の出力信号が基準値を超え
る場合に、原子炉を停止させるための信号を出力するこ
とを特徴とする原子炉安全保護装置。 - 【請求項6】センサの出力信号が基準値を超えるか否か
を判定する制御装置と、前記制御装置が原子炉を停止さ
せるためのトリップ信号を出力してからの経過時間を計
測する手段と、前記経過時間が所定時間をを超える場合
に前記制御装置の出力信号を原子炉停止用信号として出
力する手段とを備えたことを特徴とする原子炉安全保護
装置。 - 【請求項7】請求項1の原子炉安全保護装置において、
前記遅延手段による遅れ時間を、原子炉安全保護装置全
体に要求される応答時間から、前記制御装置の応答時間
及び前記論理和手段の応答時間を差し引いて得られる時
間以内に設定したことを特徴とする原子炉安全保護装
置。 - 【請求項8】請求項2の原子炉安全保護装置において、
前記遅延手段による遅れ時間を、原子炉安全保護装置全
体に要求される応答時間から、前記制御装置の応答時間
及び前記論理積手段の応答時間を差し引いて得られる時
間以内に設定したことを特徴とする原子炉安全保護装
置。 - 【請求項9】センサの出力信号を信号処理手段に入力
し、前記信号処理手段の出力信号を多数決手段に入力
し、前記多数決手段から原子炉を停止させるトリップ信
号を出力する原子炉安全保護装置において、前記センサ
の出力信号のレベルがあらかじめ定めた基準値を超えた
か否かを判定する判定手段を有する前記信号処理手段
と、前記判定手段の出力信号によって駆動される第1の
リレーあるいは第1コンタクタと、前記第1リレーある
いは前記第1コンタクタが駆動されることによって駆動
される第2のリレーあるいは第2のコンタクタと、前記
第2リレーあるいは前記第2コンタクタが駆動されるこ
とによって駆動される第3のリレーあるいは第3のコン
タクタと、前記第1リレーあるいは前記第1コンタクタ
が駆動されることによって駆動される第4のリレーある
いは第4のコンタクタとを備え、前記第4リレーあるい
は前記第4コンタクタと前記第3リレーあるいは前記第
3コンタクタの両方が駆動されたときに、前記多数決手
段に対してトリップ信号を印加することを特徴とした原
子炉安全保護装置。 - 【請求項10】原子炉内に設けた複数個のセンサの出力
信号を複数の第一の信号処理手段に入力し、前記第一の
信号処理手段の出力信号を多数決手段に入力し前記多数
決手段の出力信号によって原子炉を停止させる原子炉安
全保護装置において、前記複数の第一の信号処理手段の
全ての出力信号を入力する第二の信号処理手段を複数個
設け、該第二の信号処理手段ごとに各入力信号を論理和
手段(あるいは論理積手段)に入力し、該論理和手段
(あるいは論理積手段)の出力信号を一次以上の遅れ特性
を有する遅延手段を介して前記多数決手段に出力するこ
とを特徴とする原子炉安全保護装置。 - 【請求項11】請求項10の原子炉安全保護装置におい
て、前記遅延手段の出力信号と前記論理和手段(あるい
は論理積手段)の出力信号とを第二の論理和手段(あるい
は論理積手段)に入力し、該第二の論理和手段(あるい
は論理積手段)の出力信号を多数決手段に出力すること
を特徴とする原子炉安全保護装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4179668A JP2903877B2 (ja) | 1992-07-07 | 1992-07-07 | 原子炉安全保護装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4179668A JP2903877B2 (ja) | 1992-07-07 | 1992-07-07 | 原子炉安全保護装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0627293A true JPH0627293A (ja) | 1994-02-04 |
JP2903877B2 JP2903877B2 (ja) | 1999-06-14 |
Family
ID=16069791
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4179668A Expired - Fee Related JP2903877B2 (ja) | 1992-07-07 | 1992-07-07 | 原子炉安全保護装置 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2903877B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004303247A (ja) * | 2003-03-28 | 2004-10-28 | Fisher Rosemount Syst Inc | プロセス安全システムで使用するための原因結果マトリックスの機能ブロック実装 |
JP2004310779A (ja) * | 2003-04-08 | 2004-11-04 | Fisher Rosemount Syst Inc | プロセス制御システムにおける動作オーバライドおよびメンテナンスオーバライドを有する採決ロジックブロック |
WO2012046610A1 (ja) | 2010-10-04 | 2012-04-12 | 三菱重工業株式会社 | 原子力発電プラント制御システムおよび原子力発電プラント制御方法 |
KR20180132517A (ko) * | 2017-06-02 | 2018-12-12 | 한국전력기술 주식회사 | 발전소보호계통의 응답시간평가장치 및 방법 |
CN110444305A (zh) * | 2019-08-13 | 2019-11-12 | 中国核动力研究设计院 | 一种优化的数字化反应堆保护系统 |
-
1992
- 1992-07-07 JP JP4179668A patent/JP2903877B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN110444305A (zh) * | 2019-08-13 | 2019-11-12 | 中国核动力研究设计院 | 一种优化的数字化反应堆保护系统 |
CN110444305B (zh) * | 2019-08-13 | 2022-09-13 | 中国核动力研究设计院 | 一种优化的数字化反应堆保护系统 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2903877B2 (ja) | 1999-06-14 |
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