JPH06271359A - セラミックス製品焼成用治具 - Google Patents
セラミックス製品焼成用治具Info
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- JPH06271359A JPH06271359A JP5059038A JP5903893A JPH06271359A JP H06271359 A JPH06271359 A JP H06271359A JP 5059038 A JP5059038 A JP 5059038A JP 5903893 A JP5903893 A JP 5903893A JP H06271359 A JPH06271359 A JP H06271359A
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Abstract
れたコーティング層を備えたセラミックス製品用の治具
を提供する。 【構成】 セラミックス製品焼成用治具基材の表面に、
Y2O3を含有するコーティング層を形成して得られるセ
ラミックス製品焼成用の治具である。
Description
ックス製品焼成用治具の基材の表面に、イットリア安定
化ジルコニア(ZrO2/Y2O3 )のコーティング層を
形成したセラミックス製品焼成用治具に関する。
ル、衛生陶器、食器及び電子部品等の種々のセラミック
ス製品の焼成に用いられている。そして、例えば、セラ
ミックコンデンサ等の電子部品を製作する際には、該電
子部品の素地を1200〜1400℃で焼成する工程が
あり、従来この工程で使用する匣鉢や棚板等の治具とし
ては、該電子部品と接触する部分には、該電子部品との
反応が最も少ない材料としてZrO2 が好ましいとされ
ており、そのため、該治具の基材の表面にZrO2 をコ
ーティングする方法が行われている。
は、コーティング層全体にZrO2のみを使用する方
法、治具の基材とZrO2のコーティング層との間にA
l2O3等による中間層を設ける方法などが行われてお
り、この際のZrO2 の安定化剤としては、CaOが用
いられている(特公平3−586号公報、3−7765
2号公報)。
た従来の技術にあっては、コーティング層全体をZrO
2のみとする場合は高価であり、焼成用治具の基材とZ
rO2のコーティング層との間にAl2O3等の中間層を
設けた場合には、該治具基材、中間層及びコーティング
層との間の熱膨張係数の相違によって互いに剥離するお
それがある。
使用した場合には、例えばAl2O3質の治具の基材にC
aO安定化ジルコニアを溶射すると、CaOは高温下で
は基材中に少量づつ拡散してゆくため、コーティング層
中のCaO量が次第に減少し、ZrO2 は安定化領域か
ら外れ、加熱・冷却に伴う異常な膨張・収縮が次第に現
れて剥離するおそれがあるという問題がある。本発明者
は、セラミックス製品焼成用治具の表面にY2O3を含有
する酸化物層をコーティングすることにより、従来の問
題を解決し、性能のよいコーティング層を形成できるこ
とを見出し本発明に到達した。
ば、セラミックス製品を焼成するために使用する治具に
おいて、該治具の基材の表面にY2O3を含有するコーテ
ィング層を形成して成ることを特徴とするセラミックス
製品焼成用治具が提供される。また、該コーティング層
全体のY2O3の含有量は25重量%以下であることが好
ましい。
含有させたので、このコーティング層が基材から剥離し
難くなり、耐剥離性を向上させることができる。しか
も、被焼成物との耐反応性及び耐スポール性を、良好な
状態に保持したまま耐剥離性を向上することができる。
に説明する。本発明の焼成用治具は、基材上にY2O3を
含有するコーティング層を形成して構成されている。こ
こで、この基材としては、特に限定されるものではない
が、Al2O3,SiO2系、Al2O3,SiO2,MgO
系、SiC,SiO2 系、SiC,Si3N4系等を例示
できる。また、Y2O3の含有量としては、コーティング
層全体に対し25重量%以下に制御するのが好ましい。
gO等を挙げることができる。この場合、従来のCaO
安定化ZrO2(ZrO2/CaO)を用いたコーティン
グ層と比較すると、Y2O3安定化ZrO2(ZrO2/Y
2O3)を用いたコーティング層の方が高温下で脱固溶し
難く、耐剥離性に優れ、焼成用治具のコーティング層と
しては良好であると考えられる。
記コーティング層におけるY2O3の含有量を、基材側か
らこのコーティング層の表面までの間で連続的に変化す
るように制御するのが好ましい。このように制御するこ
とによっても、耐剥離性を向上させることができる。こ
の変化のさせ方としては、基材側から該表面側の方向に
対してY2O3の含有量が漸次増加するような形式とする
のが好ましい。なお、この際、コーティング層の基材表
面と当接する部分(即ち、コーティング層の最下面)に
おけるY2O3の含有量は0%であってもよい。また、コ
ーティング層の被焼成物と当接する部分(最上面)にお
けるY2O3含有量が100%であってもよい。
ング層は、上記Y2O3やZrO2 等以外にAl2O3やム
ライト等のフィラーを含有してもよい。例えば、Al2
O3を含有させることにより、Y2O3とZrO2 とのな
じみ(親和性)を向上させることが可能であり、この結
果、治具の耐剥離性を向上させることができる。しか
も、これらフィラーをコーティング層に混入させること
により、高価なY2O3の含有量を低減させることもで
き、コスト的に有利である。
いて説明する。まず、基材の製造法としては、通常の方
法を適用できる。即ち、所定の原料粉末を混合・成形
し、次いで、焼成すればよい。一方、本発明に係るコー
ティング層の製造法としては、溶射法を挙げることがで
きる。溶射法としては、ZrO2等の融点を考慮してプ
ラズマ溶射が好ましく、水プラズマ溶射が更に好まし
い。
明するが、本発明はこれらの実施例に限られるものでは
ない。 (実施例1)295×295×10mm(厚さ)の寸法
のAl2O390重量% ,SiO210重量%を含有する
耐火物基材の表面に、粒度10〜45μmのZrO2/
Y2O3粉末(ZrO294重量%/Y2O36重量%)を
水プラズマ溶射装置により0.8mm厚さに溶射した。
耐剥離性、耐反応性及び耐スポール性を評価し、その結
果を表1に示す。
混合比を表1のように変えた以外は実施例1と同様に溶
射を行った。その結果を表1に示す。 (比較例1)ZrO2 /CaO粉末を表1に示すような
混合比で使用した以外は実施例1と同様に溶射を行っ
た。その結果を表1に示す。
O3 を用いたものは性能(特に、耐剥離性)がよく、Z
rO2 /CaOを用いたものは性能が劣ることが分か
る。
及びコーティング方法の概要説明図である。まず、Zr
O2/Y2O3(ZrO2:94重量%、Y2O3:6重量
%)の#325F粉末65重量部と#1500F粉末3
5重量部を準備した。一方、原料槽1において、上記Z
rO2/Y2O3 混合粉末100重量部に対し、30重量
部の水と3重量部の割合のメチルセルロース(バインダ
ー)を混合・攪拌してバインダー液を調製した。次い
で、得られたバインダー液を約300rpmで攪拌しな
がら、準備しておいたZrO2/Y2O3 粉末を原料槽1
に投入し、このまま約3時間攪拌してZrO2/Y2O3
スラリーを製造した。
部と#1500F粉末50重量部を準備し、次いで、上
記Al2O3混合粉末100重量部に対し、50重量部の
水と3重量部のメチルセルロース(バインダー)を原料
槽2に投入し、攪拌してバインダー液を調製した。そし
て、このバインダー液を約300rpmで攪拌しなが
ら、準備しておいたAl2O3混合粉末を投入し、約3時
間攪拌してAl2O3スラリーを製造した。
2O3スラリーとを、流量調整弁3及び4を用いてそれぞ
れの供給量を制御しながらエアーガン7に送出した。そ
して、得られるコーティング層が、図2の直線Aに示す
ように、SiC基材5側からコーティング層表面6に向
かってZrO2/Y2O3:Al2O3 の重量比が0:10
0から100:0まで連続的に変化するように、エアー
ガン7を用いて熱処理を行うことなく、厚さ1mmにな
るまでコーティングを行った。次いで、100℃で8時
間乾燥を行った後、最高温度1400℃で2時間保持し
て焼成を行った。得られた焼成用治具について上記と同
様の性能評価を行い、その結果を表2に示す。
記両スラリーの供給量を適宜制御し、図2のB線に示す
ように、ZrO2/Y2O3:Al2O3 の重量比を10:
90で厚さ0.2mmまでコーティングした後、厚さ
0.2mmから厚さ0.7mmまで、ZrO2/Y
2O3:Al2O3 の重量比を10:90から95:5ま
で連続的に変化させてコーティングを行い、次いで、Z
rO2/Y2O3:Al2O3 の重量比を95:5で厚さ
1.0mmまでコーティングを行った。上記以外は総て
実施例4と同様の操作を行い、得られた結果を表2に示
す。 (実施例6)図2のC線に示すように、ZrO2/Y2O
3:Al2O3 の重量比を50:50で行った以外は総て
実施例4と同様に行った。その結果を表2に示す。 (実施例7)ZrO2/Y2O3 のみでコーティングを行
った以外は総て実施例4と同様に行った。その結果を表
2に示す。
2:93重量%、CaO:7重量%)のみでコーティン
グを行った以外は総て実施例4と同様に行った。その結
果を表2に示す。
の結果より、本発明の焼成用治具に係る実施例4、5及
び6の場合はコーティング層の性能が良好であることが
分かる。また、Al2O3を混入し、ZrO2/Y2O3 と
の割合を連続的に変化させることにより、コーティング
層の耐剥離性が一層向上することも分かる。
層の性能試験の評価法について説明する。 (1)耐剥離性試験は、各例で得られた焼成用治具の上
に、セラミックコンデンサを載置し、200℃/hrで
昇温し、1300℃で1時間保持した後、冷却するとい
う通窯条件により、コーティング層が耐火物基材から剥
離するまでの通窯回数によって評価を行った。この際、
通窯回数20回以上を◎印、10回以上20回未満を○
印、5回以上10回未満を△印、5回未満を×印とし
た。
同様の条件で3回通窯した後、コーティング層の脱固溶
状態を調査した。この際、脱固溶無しのものを◎印、脱
固溶軽微のものを○印、脱固溶重度のものを△印、完全
脱固溶のものを×印とした。 (3)耐スポール性は、各例で得られた焼成用治具を1
50×150×10mm(厚さ)の試験片に加工し、そ
の上に90×90×3mm(厚さ)のZrO2製セッタ
ーを2枚重ねて載置し、これを温度600℃のローラー
ハース炉の中に30分入れて取り出し、常温まで冷却す
るという通窯条件で処理した。この際、試験片にクラッ
クが発生する通窯回数で評価を行った。この際、通窯回
数10回以上を○印とした。
セラミックス製品焼成用治具の表面にY2O3を含有する
酸化物層をコーティングすることにしたため、コーティ
ング層の耐剥離性、耐スポール性及び耐反応性能を向上
させ、安定したコーティング層を備えた焼成用治具を提
供することができ、また、被焼成品を好適に焼成するこ
とができる。
の概要説明図である。
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 セラミックス製品を焼成するために使用
する治具において、該治具の基材の表面にY2O3を含有
するコーティング層を形成して成ることを特徴とするセ
ラミックス製品焼成用治具。 - 【請求項2】 上記コーティング層全体のY2O3の含有
量が25重量%以下であることを特徴とする請求項1記
載のセラミックス製品焼成用治具。 - 【請求項3】 上記コーティング層におけるY2O3の含
有量が、上記基材側からこのコーティング層の表面まで
の間で連続的に変化することを特徴とする請求項1記載
のセラミックス製品焼成用治具。 - 【請求項4】 上記コーティング層が、更にフィラーを
含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つ
の項に記載のセラミックス製品焼成用治具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05059038A JP3131066B2 (ja) | 1993-03-18 | 1993-03-18 | セラミックス製品焼成用治具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05059038A JP3131066B2 (ja) | 1993-03-18 | 1993-03-18 | セラミックス製品焼成用治具 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06271359A true JPH06271359A (ja) | 1994-09-27 |
JP3131066B2 JP3131066B2 (ja) | 2001-01-31 |
Family
ID=13101739
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05059038A Expired - Lifetime JP3131066B2 (ja) | 1993-03-18 | 1993-03-18 | セラミックス製品焼成用治具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3131066B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001272856A (ja) * | 2000-02-14 | 2001-10-05 | Xerox Corp | ジルコニア塗膜を施したロール |
-
1993
- 1993-03-18 JP JP05059038A patent/JP3131066B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001272856A (ja) * | 2000-02-14 | 2001-10-05 | Xerox Corp | ジルコニア塗膜を施したロール |
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Publication number | Publication date |
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JP3131066B2 (ja) | 2001-01-31 |
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