JPH0627009A - 導電材料の割れ検知法 - Google Patents

導電材料の割れ検知法

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JPH0627009A
JPH0627009A JP5759791A JP5759791A JPH0627009A JP H0627009 A JPH0627009 A JP H0627009A JP 5759791 A JP5759791 A JP 5759791A JP 5759791 A JP5759791 A JP 5759791A JP H0627009 A JPH0627009 A JP H0627009A
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JP
Japan
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crack
resistance
test piece
test
increase
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Application number
JP5759791A
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English (en)
Inventor
Kinya Inagaki
欣哉 稲垣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Publication date
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  • Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
  • Testing Resistance To Weather, Investigating Materials By Mechanical Methods (AREA)
  • Investigating Strength Of Materials By Application Of Mechanical Stress (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】導電材料に生ずる割れを抵抗測定法により検知
するに際し、0≦α≦1の値を有する係数αを用いて電
気抵抗増加量(ΔR)から最大割れ深さ(x)を求める
ことを特徴とする導電材料の割れ検知法。 【効果】1点の値(ΔR,x)から係数αは得られ、こ
のαより、ΔRとxとの間の検量線が求まる。この検量
線を使用して、従来の試験法では得られなかった割れ発
生時間及び割れの進展性評価も可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電材料に生ずる割れ
の発生時期および割れ深さを検知する方法である。ここ
で言う導電材料とは、導電性プラスチック、導電性セラ
ミックス、金属材料であり、例えば、ステンレス鋼の環
境脆化試験における割れ発生時期および割れ深さを検知
する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】化学プラントの装置は種々の金属材料、
有機材料、無機材料から構成されている。装置に対する
材料選定を行う場合、機械的強度および耐食性が考慮さ
れる。中でも耐食性は、装置材料を選定する上で極めて
重要である。耐食性評価には、使用する材料と環境によ
って種々の方法が用いられる。その中で応力腐食割れを
生じる材料に対しては従来から定荷重試験、低歪速度引
張試験、定歪試験等が行われてきた。
【0003】材料の応力腐食割れ評価では、割れ発生時
間および、発生した割れの進展性評価、すなわち割れ進
展速度を知ることが重要である。定荷重試験では、外部
から試験片に一定応力を付加し、腐食環境中における試
験片の破断時間により評価するか、あるいは一定期間浸
漬後の割れ発生有無により材料間の耐食性比較を行うも
のである。しかしながら、この方法では一定の浸漬試験
期間が経過しなければ試験片を評価できないことや、割
れ発生時期および割れ進展性の評価はできないと言った
問題点がある。次に低歪速度引張試験があるが、これは
腐食環境下で試験片を一定歪み速度(通常10−7〜1
−4/s)で引張り、この時得られた応力ー歪み曲線
や、破面率、断面収縮率等を非腐食性環境(Nガス、
Arガス中)におけるデ−タと比較することにより割れ
感受性、割れ伝播挙動の評価を行う方法である。この方
法は短期間で評価できるが、割れ発生過程に関する情報
が得にくい。また、系に対して最も高い割れ感受性を与
える歪み速度範囲が存在することや、歪み速度によって
割れ形態が変化すること等の為に、試験条件を決定する
ことが難しいと言った問題がある。定歪み試験は、一定
歪みを与えた試験片を腐食環境中に浸漬、暴露し、割れ
発生の有無により割れ感受性を評価する方法である。こ
の試験に用いる試験片には溶接により残留応力を与えた
試験片とボルト、ナットの締付けによって一定の歪みを
与えた試験片の2種類がある。前者にはH−slit
型、Bend on plate型、Patch on
plate型、Welded beam型等があり、
後者にはU−bend、Double U−bend、
C−ring、CCB(Crevice bend b
eam)法がある。これらの試験片を用いた定歪み試験
は試験片が小型で一度に数多くの試験ができる利点をも
っているが、応力状態が不明で目視以外の有効な割れ検
知法がないと言う問題がある。
【0004】以上、述べてきたように応力腐食割れ試験
法には種々の方法があるが、割れ発生時期および割れ進
展性を検知、評価できる方法はないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、この
ような背景および状況において簡便に割れ発生時期およ
び割れ進展性を評価できる割れ検知法を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記目的に
関して鋭意検討を行った結果、定歪み試験における切り
欠き付きの試験片については、導電材料に生じる割れを
抵抗測定法を検知するに際し、0<α≦1の値を有する
割れ成長係数αを用いて電気抵抗増加量(以下、ΔRと
略する)から最大割れ深さ(以下、xと略する)を求め
ることにより割れ進展性を評価できることを見出だし
た。以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0007】
【作用】本発明は定歪み試験において腐食環境下に浸漬
あるいは暴露されている試験片の抵抗を交流四端子法で
測定し、歪みを与えない試験片の抵抗値との比較から割
れ発生に伴う抵抗増加を測定するものである。この場
合、抵抗増加しはじめる時点が割れ発生時期となる。そ
してxとΔRとの関係式において係数αを考慮すること
により、ΔRからxを見積ることができる。以下、本発
明を円周切り欠き付き丸棒試験片を例として詳細に説明
する。本発明によると丸棒試験片に生じた割れによるΔ
Rは(1)式で表される。
【0008】 ここで、ρは比抵抗値(μΩ・cm)、Lは切り欠き幅
(cm)、rは初期半径(cm)、αは係数(0<α
≦1)、xは割れ深さ(cm)、Rは初期抵抗値(μ
Ω)である。
【0009】尚、本発明に於ける、係数αとは、最大割
れ深さxから平均割れ深さを求める為の係数と推察され
る。従って、割れ深さの平均値はαxで表現され、αは
0<α≦1の任意の値をとる。
【0010】また、この係数αの値は1点の(ΔR、
x)値から(1)式により求まるものであり、こうして
求めたα値を代入した(1)式により、その導電材料の
環境に対する、ΔRとxとの間の検量線が求まる。そし
て、この方法から求めたxと時間との関係から割れ進展
速度を求めることも可能である。
【0011】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。
【0012】実施例1 第1図に示すような測定装置を組み、試験を行った。ま
ず、試験片としてSUS304ステンレス鋼を用いた円
周切り欠き付き丸棒試験片(1:6mmφ×210m
m)を試験に供した。この試験片の切り欠き部を電解研
磨(リン酸:硫酸=3:2の水溶液,80℃)した後、
腐食槽付き低歪み速度引張り試験機2に取付け、9.4
×10−4cm/sの歪み速度で0.7mmの歪みを与
えた後、30℃、5N−HSO+0.5N−NaC
l溶液を腐食槽3に入れた。この腐食槽はジャケット付
きであり、ジャケット部に温水4を流すことにより試験
温度を一定にした。そして、試験片の両端に抵抗測定用
端子5を取付け、交流四端子抵抗測定器6により、ΔR
を測定し、ポテンショスタット7を介してレコ−ダ−8
に出力させた。ポテンショスタットを介するのは抵抗測
定器からの出力電圧に逆電圧を加え、レコ−ダ−出力時
の感度を高めるためである。このようにしてΔR=37
0μΩまでのΔR−時間(hr)の関係を得た。得られ
たΔR−時間の関係を3図に示す。3図からSUS30
4の割れ発生時間は抵抗増加しはじめた時点、つまり1
0時間後であることが分る。この際、歪みを与えない試
験片について全面腐食による抵抗増加を測定したが、こ
の抵抗増加量は無視できるものであった。次にΔR=3
70μΩまで抵抗増加した試験片を軸と平行に切断し、
断面観察からxを測定した。この時のxは0.077c
mであった。この結果並びにρ=71μΩ・cm,L=
0.2cm,r=0.137cm,及びR=240
μΩの値を(1)式に代入すると、α値は0.66とな
った。従って、この環境におけるSUS304のΔR−
xの関係式は(2)式で表されることになる。
【0013】 次に同様の試験を行い、種々に抵抗増加した試験片の実
験値(割れ深さ,抵抗増加量)と先に求めた(2)式に
よる検量線との比較を行った。この結果を図3に示す。
図3において実験値と計算値は良く一致することが分
る。また、図2と(2)式より割れ発生時から20時間
毎の割れ進展速度を求めると表1のようになり、割れ進
展性も評価できることが分る。
【0014】実施例2 試験片にSUS316ステンレス鋼を用いて実施例1と
同様の操作を行った。得られたΔR−時間の関係を図4
に示す。図4かられ発生時間は20時間後であることが
分る。また、この時のΔRとxから、係数αの値は、
0.48となった。これらの結果から割れ深さ−抵抗増
加量の関係式は(3)式のようになる。そして、図5に
(3)式による計算値と種々に抵抗増加した試験片の実
験値(x及びΔR)を示すが、実験値と計算値は良く一
致することが分る。
【0015】また、表2に示すように割れ進展性も評価
できる。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明の
導電材料の割れ検知法は、従来、用いられて来きた試験
法では得られない割れ発生時間および割れ進展性を評価
できるものであり、プラント装置の材質選定時に有用な
デ−タを与えるものである。また、実機における割れト
ラブルが発生した場合、代替材料を選定する場合や、耐
食材料を開発する際の指針となるデ−タを与える等、そ
の実用上の価値は大なるものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】導電材料の割れ検知測定装置を示す図である。
【符号の説明】
1:円周切り欠付き丸棒試験片 2:低歪み速度引張り試験機 3:腐食槽 4:温水 5:抵抗測定用端子 6:交流四端子抵抗測定器 7:ポテンショスタット 8:レコーダー
【図2】実施例1におけるSUS304の円周切り欠付
き丸棒試験片の時間に対する低抗増加を示す図である。
【図3】実施例1におけるSUS304の円周切り欠付
き丸棒試験片の割れ深さと抵抗増加量との関係を示す図
であり、計算値と実測値との比較を示す図である。
【図4】実施例2におけるSUS316の円周切り欠付
き丸棒試験片の時間に対する抵抗増加を示す図である。
【図5】実施例1におけるSUS316の円周切り欠付
き丸棒試験片の割れ深さと抵抗増加量との関係を示す図
であり、計算値と実測値との比較を示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電材料に生ずる割れを抵抗測定法により
    検知するに際し、係数α(0<α≦1)を用いて電気抵
    抗増加量から最大割れ深さを求めることを特徴とする導
    電材料の割れ検知法。
JP5759791A 1991-03-01 1991-03-01 導電材料の割れ検知法 Pending JPH0627009A (ja)

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JP5759791A JPH0627009A (ja) 1991-03-01 1991-03-01 導電材料の割れ検知法

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JP5759791A JPH0627009A (ja) 1991-03-01 1991-03-01 導電材料の割れ検知法

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JPH0627009A true JPH0627009A (ja) 1994-02-04

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ID=13060263

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112384782A (zh) * 2018-07-17 2021-02-19 大金工业株式会社 熔融加工性氟树脂注射成型品的检查方法和熔融加工性氟树脂注射成型品的制造方法

Cited By (1)

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