JPH06267152A

JPH06267152A - テープカセット装着装置

Info

Publication number: JPH06267152A
Application number: JP24588793A
Authority: JP
Inventors: Kazuhide Shiratori; 一秀白鳥
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 1993-09-06
Filing date: 1993-09-06
Publication date: 1994-09-22
Anticipated expiration: 2010-08-23
Also published as: JPH0778934B2

Abstract

(57)【要約】【目的】特別な部品を用いることなく、複数種類のテ
ープカセットを選択的に且つ直接に装着し、また、装着
に要する時間を最小限にする。【構成】選択的に装着されるテープカセット１、７の
種類に応じて、一対のリール台を移動させて、それらの
中心同士の間隔ｌ₃、ｌ₄を自動調整する。そして、こ
の際、一対のリール台を矢印Ｚ方向へ直線的に移動させ
るので、一対のリール台の移動経路が最短距離であり、
移動時間が最小限であるので、装着に要する時間も最小
限である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、カセット式ビデオテー
プレコーダ等に適用するのに好適なテープカセット装着
装置、特に、一対のリールの中心間隔が互いに異なる複
数種類のテープカセットを装着することができるテープ
カセット装着装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一対のリールの中心間隔が互いに異なる
複数種類のテープカセットを使い分けることができるカ
セット式ビデオテープレコーダとして、アダプター方式
が従来からある。このアダプター方式は、リールの中心
間隔が小さな小形カセットをリールの中心間隔が大きな
標準カセットと同じサイズのアダプター内にセツトし、
このアダプターによって小形カセットをビデオテープレ
コーダに装着して、小形カセットを標準カセットのリー
ルの中心間隔で使用できる様にしたものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、このアダプタ
ー方式では、先ずアダプターという特別な部品を使用す
る必要があり、コストが著しく高くなる。次に、小形カ
セットをアダプター内にセットする際には、アダプター
内で小形カセットを位置決めし、小形カセットの前蓋を
開いてロックし、小形カセット内の磁気テープを引出し
てアダプター内の引出しアームやガイドピンに掛け渡す
というセッティングのための多くのマニアル操作を行う
必要がある。従って、アダプター内への小形カセットの
セットが非常に面倒であり、多くの時間を要し、使い勝
手が非常に悪い。また、このアダプター方式には、カセ
ット自動交換装置を使用して小形カセットと標準カセッ
ト（大形カセット）とをビデオテープレコーダに選択的
に装着させる様な使用方法を実施することができないと
いう欠陥があった。

【０００４】本発明は、上述の如き欠陥を是正すべく発
明されたものであって、アダプターという特別な部品を
一切用いることなく、一対のリールの中心間隔が互いに
異なる複数種類のテープカセットを装着することがで
き、また、その際にリール台の移動時間を最小限にする
ことができる様にしたテープカセット装着装置を提供し
ようとするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明によるテープカセ
ット装着装置は、一対のリールの中心間隔が互いに異な
る複数種類のテープカセットが装着されるテープカセッ
ト装着装置において、上記複数種類のテープカセットが
選択的に挿入されるカセットホルダーと、上記カセット
ホルダーを上記テープカセットが挿入されるカセット挿
入位置と挿入された上記テープカセットの上記一対のリ
ールが一対のリール台に装着されるカセット装着位置と
の間で移動させるカセットホルダー駆動手段と、上記複
数種類のテープカセットが上記カセットホルダーに選択
的に挿入される際に上記テープカセットの種類を検出し
てそのテープカセットの種類を示す信号を発生するカセ
ット種類検出センサーと、テープカセットの種類を示す
上記信号に基づいて上記一対のリール台を互いに連動さ
せて夫々直線的に移動させることによって、上記一対の
リール台の中心間隔を調整するリール台中心間隔調整手
段とを備え、上記テープカセットが選択的に挿入された
上記カセットホルダーが上記カセットホルダー駆動手段
によって上記カセット装着位置に移動されるまでの間
に、選択的に装着される上記テープカセットの種類に応
じて上記一対のリール台の中心間隔を自動調整して上記
テープカセットを上記一対のリール台に装着させる。

【０００６】

【作用】本発明によるテープカセット装着装置では、選
択的に装着されるテープカセットの種類に応じて一対の
リール台の中心間隔を自動調整しているので、一対のリ
ールの中心間隔が互いに異なる複数種類のテープカセッ
トを選択的に且つ直接に装着することができる。また、
その際に、一対のリール台を直線的に移動させているの
で、リール台の移動時間を最小限にすることができる。

【０００７】

【実施例】以下、カセット式ビデオテープレコーダに適
用した本発明の一実施例を、図面を参照しながら説明す
る。先ず、本発明のカセット式ビデオテープレコーダ
は、一対のリールの中心の間隔と共に大きさが大小に異
なる２種類のテープカセット（以下、大形及び小形カセ
ットと記載する）を使い分けることができる様にしたも
のである。

【０００８】次に、図１及び図３によって、大形及び小
形カセットのリール中心間隔の違いを説明する。図１に
示す如く、大形カセット１は、左右一対の大形リール
（但し、リールハブの上下両端に一対のフランジを設け
たリール）２に磁気テープ３を巻装して収納させたもの
であり、前端面１ａから底面１ｂにかけて左右方向の略
中央部に磁気テープ３のローディングのための開口４が
設けられ、この開口４の左右両側に設けられた一対のガ
イドローラ５によって案内して磁気テープ３を開口４に
沿ってパスさせている。

【０００９】また、図２に示す如く、小形カセット７
は、左右一対の小形リール（但し、リールハブの上下両
端に一対のフランジを設けたリール）８に磁気テープ９
を巻装して収納させたものであり、やはり、前端面７ａ
から底面７ｂにかけて左右方向の略中央部に磁気テープ
９のローディングのための開口１０が設けられ、この開
口１０の左右両側に設けられた一対のガイドローラ１１
によって案内して磁気テープ９を開口１０に沿ってパス
させている。

【００１０】従って、大形カセット１の大形リール２の
中心間隔ｌ₁は大きく、また、小形カセット７の小形リ
ール８の中心間隔ｌ₂は小さい。なお、これら両カセッ
ト１、７の開口４、１０はテープローディングを行うた
めの開口であり、従って、これらの開口４、１０は互い
に同一形状で且つ同一の大きさに形成されている。

【００１１】ところで、カセット式ビデオテープレコー
ダでは、カセット１、７の装着によってテープローディ
ングガイド（図示せず）等を開口４、１０内に挿入して
磁気テープ３、９の内側に相対的に挿入させ、このカセ
ット１、７の装着後にテープローディングガイド等をカ
セット１、７外へ移動させることによって、テープロー
ディングガイド等で磁気テープ３、９を引っ掛けて、磁
気テープ３、９をカセット１、７外の所定のテープ走行
路上へローディングする様に構成されている。従って、
カセット１、７の装着状態で開口４、１０が上記テープ
ローディングガイドに対して同一の位置に定められる様
に、カセット１、７の前面位置Ｐ₁と左右方向の中心位
置Ｐ₂とを同一の位置に規制する必要がある。

【００１２】ところで、カセット１、７の前面位置と左
右方向の中心位置とを同一の位置に規制すると、図１及
び図２に示す様に、大形カセット１の両リール２の中心
Ｐ₃と、小形カセット７の両リール８の中心Ｐ₄との座
標がＸ方向とＹ方向との両方向で互いに相違する。

【００１３】そこで、本実施例のカセット式ビデオテー
プレコーダでは、選択的に装着されるカセット１、７の
大きさ（種類のことであり、以下そのまゝ大きさと記載
する。）を検出して、後述する左右一対のリール台の中
心を上記リール中心Ｐ₃とＰ₄との座標に一致させるべ
く図１及び図２に示す矢印Ｚ方向（ハの字方向）に移動
調整して、これら両リール台の中心間隔を自動調整する
ことができる様に構成している。

【００１４】以下、カセット１、７の大きさの検出と、
その検出に基づいて動作するリール台中心間隔調整機構
との詳細を順次に説明する。始めに、図１〜図４によっ
て、ビデオテープレコーダ本体１３へカセットを装着す
るためのカセット装着機構１４を説明する。

【００１５】先ず、カセット装着機構１４のカセットホ
ルダー１５は、図３及び図４に実線で示されているカセ
ット挿入位置（上昇位置）と仮想線で示されているカセ
ット装着位置（下降位置）との間で昇降駆動機構（図示
せず）によって矢印ａ及びｂ方向に昇降駆動される様に
構成されている。

【００１６】次に、図１及び図２に示す如く、カセット
ホルダー１５は大形カセット１の外径に見合う内径を有
しており、カセット１、７はカセット挿入位置にあるカ
セットホルダー１５のカセット挿入口１６からそのカセ
ットホルダー１５内へ矢印ｃ方向から選択的に挿入され
て保持される。なお、挿入されたカセット１、７はカセ
ットホルダー１５の底面板１５ａ上でカセット挿入口１
６とは反対側に設けられているストッパー１７に前端面
１ａ、７ａを当接されて、これらカセット１、７の前面
位置Ｐ₁が同一の位置に規制される。

【００１７】また、カセット１、７の底面１ｂ、７ｂで
左右方向の中心位置Ｐ₂に沿ってガイド溝１８、１９が
設けられており、上記のカセット挿入時にカセットホル
ダー１５の底面板１５ａ上で左右方向の中心位置Ｐ₂上
に設けられている挿入ガイド２０にこれらのガイド溝１
８、１９を係合させて挿入させることによって、これら
カセット１、７の左右方向の中心位置Ｐ₂が同一の位置
に規制される。

【００１８】次に、図１及び図２に示す如く、カセット
ホルダー１５のカセット挿入口１６の近傍位置で底面板
１５ａ（上面板であってもよい。）には、上記の如く選
択的に挿入されるカセット１、７の大きさを検出して電
気信号を発生する一対のカセット種類検出センサー２
２、２３が設けられている。また、カセットホルダー１
５のストッパー１７の近傍位置で底面板１５ａ（上面板
であってもよい。）には、選択的に挿入されたカセット
１、７の挿入完了を検出して電気信号を発生するカセッ
ト挿入完了検出センサー２４が設けられている。なお、
これらのセンサー２２、２３、２４は、マイクロスイッ
チの如き接触スイッチや光電スイッチの如き非接触スイ
ッチ等の各種スイッチで構成することができる。

【００１９】従って、図１に示す如くカセットホルダー
１５内に大形カセット１が挿入された時には、両カセッ
ト種類検出センサー２２、２３が共にオンになり、ま
た、図２に示す如くカセットホルダー１５内に小形カセ
ット７が挿入された時には、１つのカセット種類検出セ
ンサー２３のみがオンになって、これらのカセット種類
検出センサー２２、２３によって、選択的に挿入される
カセット１、７の大きさが検出される。

【００２０】なお、これらのカセット種類検出センサー
２２、２３はカセットホルダー１５のカセット挿入口１
６の近傍位置に設けられているので、カセットホルダー
１５内へのカセット１、７の挿入開始時点でカセット
１、７の大きさが検出される。そして、これらのカセッ
ト種類検出センサー２２、２３からの電気信号に基づい
て、後述するリール台中心間隔調整機構の駆動モータが
直ちに駆動される様に構成されている。。

【００２１】一方、カセットホルダー１５内に選択的に
挿入されたカセット１、７の挿入完了時点でカセット挿
入完了検出センサー２４がオンになると、このカセット
挿入完了検出センサー２４からの電気信号によって昇降
駆動機構の駆動モータ（図示せず）が駆動されて、図３
及び図４に示す如くカセットホルダー１５がカセット挿
入位置から矢印ａ方向へ下降されてカセット装着位置に
移動される。これによって、カセットホルダー１５内に
選択的に挿入されて保持されているカセット１、７がカ
セット装着位置に装着されて、これらのカセット１、７
の各一対のリール２、８が後述する左右一対のリール台
に係合される。

【００２２】次に、図３〜図１０によって、リール台中
心間隔調整機構２６を説明する。先ず、図５及び図６に
示す如く、ビデオテープレコーダ本体１３のシャーシ２
７上に左右一対のリール台２８が配置されている。これ
ら両リール台２８は、図１及び図２で示したカセット
１、７内のリール中心位置Ｐ₃とＰ₄との座標に夫々一
致されたリール台中心位置Ｐ₅とＰ₆との間で、矢印Ｚ
ａ及びＺｂ方向に水平移動されて、これら両リール台２
８の中心間隔がｌ₃とｌ₄とに調整される様に構成され
ている。

【００２３】即ち、図３及び図４に示す如く、略コ形を
なす左右一対の摺動台２９の中央位置の下部に左右一対
のリールモータ３０が固着されており、これら両リール
モータ３０のモータ軸３１が両摺動台２９の上方へ垂直
状に突出しており、これら両モータ軸３１の上端に両リ
ール台２８が取付けられている。

【００２４】また、図５及び図６に示す如く、両リール
モータ３０の各両側部には前記矢印Ｚａ及びＺｂ方向と
平行な各一対のガイド軸３２、３３が配置されており、
図７に示す如くシャーシ２７上に取付けられていて略コ
形をなす各一対の支持台３４、３５の両端部３４ａ、３
４ｂ、３５ａ、３５ｂ間に各一対のガイド軸３２、３３
が水平状に架設されている。そして、図３、図４及び図
７に示す如く、両摺動台２９の両端部２９ａ、２９ｂ内
に夫々固着されているメタル軸受３６によって、これら
の両端部２９ａ、２９ｂが各一対のガイド軸３２、３３
の外周に挿入されて摺動自在に構成されている。

【００２５】従って、両摺動台２９が各一対のガイド軸
３２、３３に案内されて水平方向へ摺動されることによ
って、両リール台２８が両リールモータ３０と一体にリ
ール台中心位置Ｐ₅とＰ₆との間で矢印Ｚａ及びＺｂ方
向へ水平移動される。この際、例えば一方の側の支持台
３４の両端部３４ａ、３４ｂが摺動台２９のストッパー
になっていて、図５に示す如く摺動台２９の一端部２９
ａが支持台３４の一端部３４ａに当接された時に、リー
ル台２８が一方のリール台中心位置Ｐ₅に位置決めさ
れ、また、摺動台２９の一端部２９ａが支持台３４の他
端部３４ｂに当接された時に、リール台２８が他方のリ
ール台中心位置Ｐ₆に位置決めされる。なお、上記の水
平移動時には、両リールモータ３０の下端は、シャーシ
２７に設けられている一対の長円形状孔３７内を移動す
る。

【００２６】次に、図８及び図９に示す如く、シャーシ
２７上には駆動モータ３９が水平に取付けられている。
そして、その水平なモータ軸４０が一側方に延長されて
おり、シャーシ２７上に取付けられているギヤボックス
４１内に左右一対の軸受４２を介してモータ軸４０が回
転自在に軸支されている。このモータ軸４０には、ねじ
の螺旋方向が互いに逆向きである左右一対のウォーム４
３が、互いに間隔を隔てて固着されている。

【００２７】また、これら両ウォーム４３に係合されて
いる左右一対のウォームホイル４４が、ギヤボックス４
１に取付けられている垂直な左右一対の回転軸４５を介
して回転自在に軸支されている。これら両ウォームホイ
ル４４と両摺動台２９とは、各一対の駆動アーム４６、
４７を介して連動されている。なお、モータ軸４０は両
リール台２８間の中心線Ｐ₇に対して直角に配置されて
おり、両ウォーム４３及び両ウォームホイル４４は中心
線Ｐ₇に対して左右に振り分けられた状態に配置されて
いる。また、各一対の駆動アーム４６、４７は中心線Ｐ
₇に対して左右対称に配置されている。

【００２８】次に、図１０に示す如く、垂直な両回転軸
４５はその上下両端を一対の軸受５７を介してギヤボッ
クス４１に回転自在に軸支されており、両ウォームホイ
ル４４はこれら両回転軸４５の夫々の中間部に固着され
ている。そして、これら両ウォームホイル４４の中心に
ある円筒状のボス部４４ａの上端外周にカラー４８が回
転自在に挿入されており、両駆動アーム４６の一端４６
ａがこれらのカラー４８の外周に回転自在に枢支されて
いる。

【００２９】また、両ウォームホイル４４のボス部４４
ａの外周には円形凹部４９が形成されており、両駆動ア
ーム４６の一端４６ａから垂直下方に延出されている突
片５０がこの円形凹部４９内に挿入されている。そし
て、図８及び図９に示す如く、両円形凹部４９には一対
の引張ばね５１が半円弧状に挿入されていて、両駆動ア
ーム４６の突片５０に両引張ばね５１の一端５１ａが係
止されると共に、両円形凹部４９内に植設されている係
止ピン５２に両引張ばね５１の他端５１ｂが係止されて
いる。従って、両駆動アーム４６は、両引張ばね５１に
よって両ウォームホイル４４に対して図８及び図９で矢
印ｄ方向に回動附勢されている。

【００３０】なお、両駆動アーム４６は両係止ピン５２
の上端に当接されて矢印ｄ方向の回動が規制されてい
る。また、両駆動アーム４６の他端４６ｂに植設されて
いる枢支ピン５３に、両駆動アーム４７の一端４７ａが
回転自在に枢支されている。そして、これら両駆動アー
ム４７の他端４７ｂに設けられているスリット５４が、
両摺動台２９の一端部２９ａ上に植設されている一対の
係止ピン５５に係合されている。また、両駆動アーム４
７上に一対の引張ばね５６が平行状に配置されており、
これら両引張ばね５６の両端５６ａ、５６ｂが両枢支ピ
ン５３と両係止ピン５５とに係止されている。

【００３１】また、図８及び図９に示す如く、両ウォー
ムホイル４４の回動位置を検出して駆動モータ３９のオ
ン−オフ制御を行う一対の回転位置検出センサー５８、
５９が、シャーシ２７上に設けられている。なお、これ
らのセンサー５８、５９も前記センサー２２、２３、２
４と同様のスイッチで構成されている。

【００３２】本実施例のリール台中心間隔調整機構２６
は、以上の如く構成されており、以下の如く動作する。
先ず、図５に示す如く、両リール台２８がリール台中心
位置Ｐ₅に位置されている状態では、前述した如くカセ
ットホルダー１５内に大形カセット１が挿入されて両カ
セット種類検出センサー２２、２３が共にオンになって
も、駆動モータ３９は何等駆動されない。そして、前述
した如く挿入された大形カセット１は図５に仮想線で示
す如くカセットホルダー１５によってカセット装着位置
に装着されて、その大形カセット１の両リール２が両リ
ール台２８にそのまま係合される。

【００３３】同様に、図６に示す如く、両リール台２８
がリール台中心位置Ｐ₆に位置されている状態では、前
述した如くカセットホルダー１５内に小形カセット７が
挿入されてカセット種類検出センサー２３がオンになっ
ても、駆動モータ３９は何等駆動されない。そして、前
述した如く挿入された小形カセット７は図６に仮想線で
示す如くカセットホルダー１５によってカセット装着位
置に装着されて、その小形カセット７の両リール８が両
リール台２８にそのまま係合される。

【００３４】次に、図５に示す如く、両リール台２８が
リール台中心位置Ｐ₅に位置されている状態で、前述し
た如くカセットホルダー１５内に小形カセット７が挿入
されて、カセット種類検出センサー２３がオンになる
と、駆動モータ３９が駆動されて、両リール台２８が矢
印Ｚａ方向へ水平移動される。

【００３５】即ち、この時には、図８に示す如く、駆動
モータ３９のモータ軸４０が矢印ｅ方向へ回転駆動さ
れ、ねじの螺旋方向が互いに逆向きになっている両ウォ
ーム４３によって両ウォームホイル４４が互いに逆方向
である矢印ｄ方向へ互いに同じ角度だけ回動される。す
ると、両ウォームホイル４４の両係止ピン５２によって
両引張ばね５１が引張られて、両駆動アーム４６が両駆
動アーム４７を介して両摺動台２９の両係止ピン５５を
矢印ｆ方向へ押圧する。

【００３６】この結果、両摺動台２９が各一対のガイド
軸３２、３３に案内されて矢印Ｚａ方向へ摺動されて、
図６に示したリール台中心位置Ｐ₆へ両リール台２８が
水平移動され、これら両リール台２８のリール台中心間
隔が小間隔ｌ₄に自動調整される。

【００３７】この際、両リール台２８がリール台中心位
置Ｐ₆に達した時、図９に示す如く、両摺動台２９の一
端部２９ａが両支持台３４の他端部３４ｂに当接して停
止するが、両ウォームホイル４４は引き続き矢印ｄ方向
へ回転され、両係止ピン５２によって両引張ばね５１が
矢印ｄ方向へ強く引張られる。そして、一方の回転位置
検出センサー５８がウォームホイル４４の回転位置を検
出してオンになった時点で、駆動モータ３９が停止さ
れ、両引張ばね５１の引張力が両摺動台２９の位置決め
力になって、両リール台２８がリール台中心位置Ｐ₆に
正確に位置決めされる。なお、両ウォームホイル４４は
両ウォーム４３によってその停止位置にそのままロック
される。

【００３８】次に、図６に示す如く、両リール台２８が
リール台中心位置Ｐ₆に位置されている状態で、前述し
た如くカセットホルダー１５内に大形カセット１が挿入
されて、カセット種類検出センサー２２、２３が共にオ
ンになると、駆動モータ３９が今度は逆方向へ回転駆動
されて、両リール台２８が矢印Ｚｂ方向へ水平移動され
る。

【００３９】即ち、この時には、図９に示す如く、駆動
モータ３９のモータ軸４０が矢印ｇ方向へ回転駆動さ
れ、両ウォーム４３によって両ウォームホイル４４が逆
に逆方向である矢印ｈ方向へ互いに同じ角度だけ回動さ
れる。すると、両ウォームホイル４４の両係止ピン５２
が両駆動アーム４６に当接して、これら両駆動アーム４
６を両ウォームホイル４４と同じ方向へ回動させる。そ
して、両駆動アーム４６の両枢支ピン５３によって両引
張ばね５６が引張られて、両摺動台２９の両係止ピン５
５が矢印ｉ方向へ引張られる。

【００４０】この結果、両摺動台２９が各一対のガイド
軸３２、３３に案内されて矢印Ｚｂ方向へ摺動されて、
図５に示したリール台中心位置Ｐ₅へ両リール台２８が
水平移動され、これら両リール台２８のリール台中心間
隔が大間隔ｌ₃に自動調整される。

【００４１】この際、両リール台２８がリール台中心位
置Ｐ₅に達した時、図８に示す如く、両摺動台２９の一
端部２９ａが両支持台３４の一端部３４ａに当接して停
止するが、両ウォームホイル４４は引き続き矢印ｈ方向
へ回転され、両枢支ピン５３によって両引張ばね５６が
矢印ｉ方向へ強く引張られる。そして、他方の回転位置
検出センサー５９がウォームホイル４４の回転位置を検
出してオンになった時点で、駆動モータ３９が停止さ
れ、両引張ばね５６の引張力が両摺動台２９の位置決め
力になって、両リール台２８がリール台中心位置Ｐ₅に
正確に位置決めされる。なお、この時も、両ウォームホ
イル４４は両ウォーム４３によってその停止位置にその
ままロックされる。

【００４２】以上、要するに、本実施例のリール台中心
間隔調整機構２６によれば、カセットホルダー１５内に
選択的に挿入されるカセット１、７の大きさを検出し、
その挿入されたカセット１、７がカセットホルダー１５
によってカセット装着位置へ装着されるまでの間に、両
リール台２８のリール台中心間隔をその挿入されたカセ
ット１、７の大きさに合せて大間隔ｌ₃または小間隔ｌ
₄に自動調整することができる。なお、カセット１、７
がエジェクト（図３及び図４で矢印ｂ方向への排出）さ
れた場合には、両リール台２８はそのエジェクト前のリ
ール台中心位置にそのまま保持されるが、カセット１、
７の使用頻度に応じて、エジェクトの都度、その使用頻
度の高い方のカセット１、７に見合うリール台中心位置
側へ自動復帰させる様にすることも可能である。

【００４３】本発明は、実施例で示したカセット式ビデ
オテープレコーダに限定されることなく、その他の各種
のテープカセット装着装置に適用可能である。また、本
発明は、実施例で示した如く一対のリール台２８を矢印
Ｚａ及びＺｂで示したハの字方向に移動調整するものに
限定されることなく、一対のリール台２８を一直線上で
移動調整するもの、或いは一対のリール台２８のうちの
何れか一方のみを移動調整する様なものであってもよ
い。

【００４４】また、実施例では、大小２つのカセット
１、７の種類に応じてリール台２８のリール台中心間隔
を大小２段階に調整する様に構成したが、本発明によれ
ば、例えば大中小３つ以上のカセットの種類に応じてリ
ール台２８のリール中心間隔を大中小３段階以上に調整
するものにも適用可能である。

【００４５】また、実施例では、リール中心間隔が互い
に異なる大小２つのカセット１、７の種類に応じて、リ
ール台２８のリール台中心間隔を調整するものに適用し
たが、本発明によれば、仮に、カセットの外径が同じで
あっても、リール中心間隔が互いに異なる複数種類のカ
セットに応じて、リール台２８のリール中心間隔を調整
するものにも適用可能である。

【００４６】また、実施例で示したリール台中心間隔調
整機構２６は、駆動モータ３９で駆動される一対のウォ
ームギヤ構造を利用してリール台２８の摺動台２９を水
平移動させる様に構成したが、本発明によれば、例えば
摺動台２９をプランジャ−ソレノイド等を用いて水平移
動させる様にしたもの等、各種の機構を適用可能であ
る。

【００４７】

【発明の効果】本発明では、テープカセットの種類を示
す信号に基づいて、一対のリール台を互いに連動させて
夫々直線的に移動させることによって、一対のリール台
の中心間隔を自動調整してテープカセットを一対のリー
ル台に装着させるので、一対のリール台の移動経路が最
短距離であり、移動時間を最小限にすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明をカセット式ビデオテープレコーダに適
用した一実施例においてカセットホルダー内に挿入され
た大カセットのリール中心間隔を説明する水平断面図で
ある。

【図２】一実施例においてカセットホルダー内に挿入さ
れた小カセットのリール中心間隔を説明する水平断面図
である。

【図３】一実施例におけるカセットホルダーによる大カ
セットの装着動作を説明しており図５のＩＩＩ−ＩＩＩ
線矢視での垂直断面図である。

【図４】一実施例におけるカセットホルダーによる小カ
セットの装着動作を説明しており図６のＩＶ−ＩＶ線矢
視での垂直断面図である。

【図５】リール台中心間隔の調整動作を説明するビデオ
テープレコーダ本体の平面図である。

【図６】リール台中心間隔の調整動作を説明するビデオ
テープレコーダ本体の平面図である。

【図７】図５のＶＩＩ−ＶＩＩ線矢視での断面図であ
る。

【図８】リール台中心間隔調整機構を説明する拡大一部
切欠き平面図である。

【図９】リール台中心間隔調整機構を説明する拡大一部
切欠き平面図である。

【図１０】図９のＸ−Ｘ線矢視での断面図である。

【符号の説明】

１大形カセット２大形リール３磁気テープ７小形カセット８小形リール９磁気テープ１３ビデオテープレコーダ本体１４カセット装着機構１５カセットホルダー２２カセット種類検出センサー２３カセット種類検出センサー２６リール台中心間隔調整機構２８リール台２９摺動台３０リールモータ３１モータ軸３２ガイド軸３３ガイド軸３９駆動モータ４０モータ軸４３ウォーム４４ウォームホイル４５回転軸４６駆動アーム４７駆動アーム５１引張ばね５２係止ピン５３枢止ピン５４スリット５５係止ピン５６引張ばね

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】一対のリールの中心間隔が互いに異なる
複数種類のテープカセットが装着されるテープカセット
装着装置において、上記複数種類のテープカセットが選択的に挿入されるカ
セットホルダーと、上記カセットホルダーを上記テープカセットが挿入され
るカセット挿入位置と挿入された上記テープカセットの
上記一対のリールが一対のリール台に装着されるカセッ
ト装着位置との間で移動させるカセットホルダー駆動手
段と、上記複数種類のテープカセットが上記カセットホルダー
に選択的に挿入される際に上記テープカセットの種類を
検出してそのテープカセットの種類を示す信号を発生す
るカセット種類検出センサーと、テープカセットの種類を示す上記信号に基づいて上記一
対のリール台を互いに連動させて夫々直線的に移動させ
ることによって、上記一対のリール台の中心間隔を調整
するリール台中心間隔調整手段とを備え、上記テープカセットが選択的に挿入された上記カセット
ホルダーが上記カセットホルダー駆動手段によって上記
カセット装着位置に移動されるまでの間に、選択的に装
着される上記テープカセットの種類に応じて上記一対の
リール台の中心間隔を自動調整して上記テープカセット
を上記一対のリール台に装着させる様にしたことを特徴
とするテープカセット装着装置。