JPH06267093A - 光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク装置

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JPH06267093A
JPH06267093A JP8013993A JP8013993A JPH06267093A JP H06267093 A JPH06267093 A JP H06267093A JP 8013993 A JP8013993 A JP 8013993A JP 8013993 A JP8013993 A JP 8013993A JP H06267093 A JPH06267093 A JP H06267093A
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JP
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optical disk
optical
carriage
resonance
disk device
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JP8013993A
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Manabu Ogura
学 小倉
Yutaka Hashioka
豊 橋丘
Satoru Yamamoto
哲 山本
Kiyoshi Funai
潔 船井
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アクチュエータを増やすことなく、フォーカ
ス系機構の低振動化を実現して低消費電力化および低価
格化ならびに構成の簡素化を図る。 【構成】 光学ヘッド3のフォーカシング時にキャリッ
ジ8系に初せいする1つまたは複数の共振の共振周波数
と光ディスク1とベース系60の慣性との相関関係で発
生する光ディスク1の共振の共振周波数が300Hz以
上に遠ざかるように構成した。 【効果】 キャリッジ系および光ディスク系の共振の振
動レベルを小さく抑えることができ、フォーカシングサ
ーボ系の安定化、装置の小型軽量化、低消費電力化、低
価格化などを実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、光または磁気を用い
て情報の記録・再生・消去を行うべくドライブされる光
ディスク装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図25は従来の一般的な光ディスク装置
を示す斜視図である。図において、1は光ディスク、2
はその光ディスク1を高速回転駆動するディスク駆動手
段としてのスピンドルモータであり、このスピンドルモ
ータ2はディスクサーボ系で回転制御されるようになっ
ている。3は光学ヘッド、4はその光学ヘッドから出射
された出射光、5は対物レンズ、6はシャーシであり、
このシャーシ6と前記スピンドルモータ2と光学ヘッド
3とによってベース系60が構成されている。
【0003】次に動作について説明する。光ディスク1
をスピンドルモータ2で高速回転させ、この状態におい
て、光学ヘッド3から出射された出射光4は対物レンズ
5で集光されて光ディスク1の記録面に照射され、これ
によって、前記光ディスク1に対する情報の記録・再生
・消去が行われる。
【0004】ここで、前記光ディスク1は、回転中に面
振れやトラック振れが生じるため、情報の高精度な記録
・再生・消去を確実に行うには、面振れやトラック振れ
に追従して対物レンズ5を駆動する。これによって、光
スポットを記録面上に正確に照射するフォーカシング、
トラッキング動作において安定性の高いサーボ系を実現
する必要がある。
【0005】かかる光ディスク1の面振れに追従して前
記対物レンズ5を駆動するフォーカシング用の対物レン
ズアクチュエータにおいては、その駆動反力がシャーシ
6やスピンドルモータ2などから成るベース系に伝わ
り、前記光ディスク1の駆動モードを励振し、フォーカ
シングサーボ系を不安定にしてしまう。
【0006】図26は従来の光ディスク装置に用いられ
る駆動反力の補償器を備えたフォーカシング用対物レン
ズのアクチュエータを示す側断面図である。図におい
て、7はシャーシ6上に敷設されたガイドレール、8は
キャリッジであり、このキャリッジ8は前記ガイドレー
ル7上を転動する車輪としてのベアリング9を有して光
ディスク1の半径方向に往復移動するようになってい
る。ここで、前記ガイドレール7とベアリング9は、前
記キャリッジ8を前記光ディスク1の径方向に案内する
ガイド機構70を構成している。
【0007】10は前記キャリッジ8上に設けられた取
付基板、11はその取付基板10の中心部に植設された
支軸、12はその支軸11を底部中心部に貫通させて前
記取付基板10上に設置された外側ヨークであり、この
外側ヨーク12は底部ヨーク12aから起立して離間位
置で内周面が対向する円弧状を成した一対の外周側ヨー
ク12b,12cを有する構成となっている。
【0008】13a,13bは前記底部ヨーク12a上
に配置されたマグネット、14a,14bはそれらのマ
グネット13a,13b上に配置された一対の内周側ヨ
ークであり、これらの内周側ヨーク14a,14bは前
記外周側ヨーク12b,12cの内周面のそれぞれに離
間対向した円弧状を成して同心円状に配置されている。
【0009】15は前記支軸11に摺動自在に取り付け
られたレンズ保持体であり、このレンズ保持体15は、
短寸円筒状の円筒部15aと、この円筒部15aの上底
面15bと、この上底面15bの略中央部で前記支軸1
1を挿通させた軸受部15cとから成っており、前記上
底面15bに対物レンズ5が取り付けられている。
【0010】16は前記底部ヨーク12aと前記レンズ
保持体15との間に配設され、該レンズ保持体15を弾
性的に保持しているコイルスプリング、17は前記外周
側ヨーク12b,12c相互の外周面に円筒状に巻回さ
れて前記対物レンズ5を駆動する第1の駆動コイル、1
8は前記支軸11の上端に取り付けられた固定座、19
はその固定座18により中心部が支持された円板状のジ
ンバルバネであり、このジンバルバネ19の外周縁部は
前記外周側ヨーク12b,12cの内周面位置より僅か
に内周側に位置している。
【0011】20は前記ジンバルバネ19の外周縁部に
上端部が取り付けられたバランスウエイトであり、この
バランスウエイト20は円筒体から成っている。21は
そのバランスウエイト20の下面内周面側位置に上端部
が取り付けられたボビンであり、このボビン21は前記
バランスウエイト20の軸方向に延出する円筒状を成し
て前記外周側ヨーク12b,12cと第1の駆動コイル
17との間に介入している。
【0012】22は前記ボビン21の外周面部に円筒状
に巻回されて前記外周側ヨーク12b,12cに対向
し、前記バランスウエイト20を駆動する第2の駆動コ
イルである。
【0013】ここで、前記第1の駆動コイル17と第2
の駆動コイル22は、それぞれの巻回方向が同一の場
合、互いに逆向きの電流を流し、巻回方向が異なる場合
には、同一方向の電流を流すことにより、それらの第1
の駆動コイル17と第2の駆動コイル22とが前記支軸
11の長さ方向に平行して互いに反対方向へ駆動される
ようになっている。
【0014】また、第1の駆動コイル17と第2の駆動
コイル22には、それぞれの駆動力が等しくなるように
同時に駆動電流が通電され、且つ、その駆動力が作用し
てレンズ保持体15とバランスウエイト20とが変位し
た場合に生じるコイルスプリング16およびジンバルバ
ネ19の復元力も等しくなるようにしてある。
【0015】次に、上記構成のフォーカシング用対物レ
ンズのアクチュエータが搭載された光ディスク装置の動
作について説明する。いま、第1の駆動コイル17と第
2の駆動コイル22のそれぞれに駆動電流を流すと、第
1の駆動コイル17により磁界が生じ、この磁界とマグ
ネット13a,13bによって空隙23に生じている磁
界とにより、対物レンズ5,レンズ保持体15,第1の
駆動コイル17が共に昇降動作する。この場合、バラン
スウエイト20および第1の駆動コイル22も、前記対
物レンズ5などとは逆位相でやはり昇降動作する。
【0016】これにより、前記対物レンズ5は駆動電流
に応じて移動量が制御され、その対物レンズ5が投射す
る光の合集点を光ディスク1面上に結ぶことができる。
そして、例えば第1の駆動コイル17を駆動して上昇作
動させた場合、図26中に白抜き矢印で示す反力F1が
取付基板10に印加される。この時、第2の駆動コイル
22は下降動作し、黒塗り矢印で示すF2が取付基板1
0に印加される。この場合、前記反力F1とF2は大き
さが等しく向きが逆であるため、これらの反力はキャン
セルされ、前記取付基板10には等価的に力が加わらな
いことになる。
【0017】従って、フォーカシング用対物レンズのア
クチュエータの駆動反力によって、取付基板10は加振
されず、反力がキャリッジ8,および、該キャリッジ8
が光ディスク1の半径方向に移動する際のガイド機構で
あるベアリング9とガイドレール7、さらにシャーシ
6、スピンドルモータ2を経由して光ディスク1の共振
を励振することなく、安定したフォーカシングサーボ系
が実現できる。
【0018】図27は従来の他の光ディスク装置を示す
側断面図であり、図において、1は光ディスク、2はそ
の光ディスク1を回転駆動するディスク駆動手段として
のスピンドルモータ、25はそのスピンドルモータ2と
ベース70とを接合しているフランジ、26は光学ヘッ
ド等を搭載して前記光ディスク1を径方向に移動するヘ
ッド移送手段としてのリニアモータであり、このリニア
モータ26の駆動回路(図示せず)は前記ベース70に
取り付けられている。なお、図28は図27の光ディス
ク装置の振動モードを示す図である。
【0019】次に動作について説明する。光ディスク1
のフォーカシングに際しては、該光ディスク1の径方向
にリニアモータ26が移動するが、このとき、ベース7
0に取り付けられたリニアモータ駆動磁気回路が前記リ
ニアモータ26の駆動反力を受けることにより、その駆
動反力は前記ベース70に伝わると共に、フランジ25
にも伝達される。これによって、そのフランジ25は図
28に示すように振動変形する。
【0020】このようなフランジ25を有するベース7
0の振動変形を抑制するために、従来は、前記ベース7
0およびフランジ25の肉厚を増加したり、それらに補
強用リブを形成するなどの対策を講じている。また、前
記リニアモータ26に前記駆動反力を打ち消す機構を付
設することによって、その駆動反力による前記振動変形
を抑制することも行っていた(特開平1−238450
号および特開平2−18765号公報)。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】従来の光ディスク装置
は以上のように構成されているので、図26に示す逆向
きの駆動反力F1 ,F2 を作用させて該駆動反力F1
2 相互をキャンセルすべくフォーカシング用手部のア
クチュエータの駆動力作用位置に別のアクチュエータを
設けなければならず、このため、2つのアクチュエータ
が必要となって構造が複雑化することにより、装置が大
型化し、かつ、消費電力が増大するという問題点があっ
た。
【0022】また、近年の光ディスク装置は、薄型化や
構成要素の密集化が図られているため、図27,28に
示すベース70やフランジ25の肉厚を厚くしたり、そ
れらに補強用リブを設けること、或いは、リニアモータ
26に駆動反力を打ち消すための新たな機構を設けるこ
とは非常に困難となる。
【0023】さらに最近は、光ディスク1を回転駆動す
るスピンドルモータ2とベース70との接合面であるフ
ランジ25の変形が原因となって生じる共振ピークが、
制御径にアクチュエータ影響を及ぼすことが明らかにな
っており、同部分は装置全体としての基準面にも成り得
る部分であるが、前記光ディスク1を半径方向に走査す
る光学ヘッドとの最内周面における干渉回避等の構造上
の制約を受ける。このため、前記フランジ25をリブ形
成によって補強する等の対策は困難であり、また、それ
らの手段がそれほど効果的ではないという問題点があっ
た。
【0024】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、請求項1の発明は、アクチュエ
ータを増やすことなく、フォーカス系機構の低振動化が
可能となって低消費電力化および低価格化が実現できる
光ディスク装置を得ることを目的とする。
【0025】請求項2〜請求項4の発明は、より効果的
な低振動化が実現できる光ディスク装置を得ることを目
的とする。
【0026】請求項5および請求項6の発明は、効果的
な低振動化を図ることにより、フォーカシングサーボ系
を安定化することができる光ディスク装置を得ることを
目的とする。
【0027】請求項7の発明は、光学ヘッドのフォーカ
シング時にキャリッジ系に発生する1つまたは複数の共
振のピークレベルを下げることができる光ディスク装置
を得ることを目的とする。
【0028】請求項8の発明は、シャーシにフォーカシ
ングアクチュエータの駆動反力が伝達されても前記シャ
ーシの1次曲げ振動モードが励振されることのない光デ
ィスク装置を得ることを目的とする。
【0029】請求項9の発明は、フォーカシングアクチ
ュエータの駆動反力でシャーシの曲げ振動が励振されて
も、光ディスクの節円のみを持つ振動モードが励振され
ないようにした光ディスク装置を得ることを目的とす
る。
【0030】請求項10の発明は、ディスク駆動手段の
スピンドルに捩り振動が発生しても、その振動成分を検
出しないセンサー信号により、ディスク駆動手段の理想
的な回転制御を可能としてディスクサーボ系の安定化を
図った光ディスク装置を得ることを目的とする。
【0031】請求項11の発明は、サイズの異なる光デ
ィスク使用によりターンテーブル系の慣性モーメントが
変化して振動モードの節点位置が移動しても、該節点の
移動に対応してセンサー位置を可変調整することがで
き、これにより、前記節点近傍でディスク駆動手段の回
転量を的確に検出することができる光ディスク装置を得
ることを目的とする。
【0032】請求項12の発明は、光ディスクがフォー
カス方向に加振されず、且つ、光ディスクの節円のみを
持つ第1次モードも励振されないようにして、フォーカ
スサーボ系に光ディスクの共振による面振れ外乱が生じ
ることなく、サーボエラーが減少する光ディスク装置を
得ることを目的とする。
【0033】請求項13〜請求項15の発明は、ディス
ク駆動手段とベースとを接合しているフランジの変形が
原因で発生する共振ピークを抑えることができ、安定し
た動作が行える光ディスク装置を得ることを目的とす
る。
【0034】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る光
ディスク装置は、キャリッジ系の慣性に比べてディスク
駆動手段やシャーシ等からなるベース系の慣性が比較的
大きい場合に、前記キャリッジ系の慣性と前記ガイド機
構の剛性との関係から、前記光学ヘッドのフォーカシン
グの際に前記キャリッジ系に発生する1つまたは複数の
共振の共振周波数と前記光ディスクと前記ベース系の慣
性との関係によって発生する光ディスクの共振の共振周
波数を300Hz以上遠ざけるように構成したものであ
る。
【0035】請求項2の発明に係る光ディスク装置は、
光学ヘッドのフォーカシングの際、キャリッジ系の共振
の影響によって、フォーカシングに用いるフォーカスア
クチュエータの駆動力から前記光ディスクの変位までの
周波数応答伝達関数に現われる複数の共振間に反共振が
生じるようにし、かつ、該キャリッジ系の共振間に前記
光ディスクの共振が位置するように構成したものであ
る。
【0036】請求項3の発明に係る光ディスク装置は、
光学ヘッドのフォーカシングの際、キャリッジ系に発生
する複数の共振の共振周波数が、互いに400Hz以上
離れるように構成したものである。
【0037】請求項4の発明に係る光ディスク装置は、
光学ヘッドのフォーカシングの際に発生する光ディスク
の共振の共振周波数が、前記キャリッジ系の共振間に発
生する反共振の反共振周波数に対し、200Hz以内に
位置するように構成したものである。
【0038】請求項5の発明に係る光ディスク装置は、
光学ヘッドのフォーカシングの際、前記キャリッジ系の
共振、および、前記光ディスクの共振の影響によって、
フォーカシングサーボ系の開ループ特性に現われる位相
回りの最大値が可及的に小さくなるように構成したもの
である。
【0039】請求項6の発明に係る光ディスク装置は、
光ディスクのフォーカシングの際、前記キャリッジ系の
共振および前記光ディスクと該光ディスクの共振の影響
でフォーカシングサーボ系の閉ループ特性に現われる共
振ピークが5dB以下となるように構成したものであ
る。
【0040】請求項7の発明に係る光ディスク装置は、
光学ヘッドのフォーカシングの際、前記キャリッジ系に
発生する1つまたは複数の共振のピークレベルを下げる
ために、キャリッジ上に動吸振器を備えたものである。
【0041】請求項8の発明に係る光ディスク装置は、
ガイド機構の構成要素であるガイドレールが前記キャリ
ッジの移動範囲の両端で前記シャーシに接地固定され、
その固定部が前記シャーシの曲げ振動モードの節とほぼ
一致するように構成したものである。
【0042】請求項9の発明に係る光ディスク装置は、
ディスク駆動手段のシャーシに対するマウント位置が該
シャーシの曲げ振動モードの節とほぼ一致するように構
成したものである。
【0043】請求項10の発明に係る光ディスク装置
は、ディスク駆動手段を、ロータと光ディスク支持用タ
ーンテーブルとをスピンドルで連結した構成とし、その
ディスク駆動手段の回転量を検出するセンサーを設け、
該センサーの取付位置を、前記スピンドル上に存在する
振動モードの節点位置に設定したものである。
【0044】請求項11の発明に係る光ディスク装置
は、前記センサーを、前記スピンドルの軸方向に移動調
整可能としたものである。
【0045】請求項12の発明に係る光ディスク装置
は、フォーカス方向の外部振動加速度に対するディスク
駆動手段のシャーシへのマウント位置のフォーカス方向
加速度応答のゲイン特性に現われる反共振周波数に光デ
ィスクの節円のみを持つ第1次モードの共振周波数をほ
ぼ一致させたものである。
【0046】請求項13の発明に係る光ディスク装置
は、フランジに変形によって制御系に現われる共振ピー
クのレベルを低下させるための動吸振器をフランジに直
接付加したものである。
【0047】請求項14の発明に係る光ディスク装置
は、前記フランジに変形によって制御系に現われる共振
ピークのレベルを低下させるために圧電素子などによる
アクティブダンパーを前記フランジに直接付加したもの
である。
【0048】請求項15の発明に係る光ディスク装置
は、前記フランジを前記ベースに接合する止め位置が、
前記動吸振器またはアクティブダンパーから外れように
構成したものである。
【0049】
【作用】請求項1の発明における光ディスク装置は、光
学ヘッドのフォーカシング時にキャリッジ系に発生する
1つまたは複数の共振の共振周波数と光ディスクとベー
ス系の慣性との相関関係によって発生する光ディスクの
共振の共振周波数が300Hz以上に遠ざかるので、デ
ィスク共振周波数におけるピークレベルを下げることが
でき、これによって、低振動化が実現する。
【0050】請求項2の発明における光ディスク装置
は、キャリッジ系の共振間に光ディスクの共振が位置す
るので、キャリッジ共振とディスク共振の干渉を避ける
ことができ、これにより、ディスク共振が大きく励振さ
れるようなことがなくなり、従って、より効果的な低振
動化を実現できる。
【0051】請求項3の発明における光ディスク装置
は、光学ヘッドのフォーカシング時にキャリッジ系に発
生する複数の共振の共振周波数が、互いに400Hz以
上に離れるので、上記請求項1の場合と同様に、ディス
ク共振周波数におけるピークレベルを下げることがで
き、これによって、低振動化が実現する。
【0052】請求項4の発明における光ディスク装置
は、光ディスクのフォーカシング時に発生する光ディス
クの共振の共振周波数が400Hz以内に位置するの
で、上記請求項1および請求項3の場合と同様に、ディ
スク共振周波数におけるピークレベルを下げることがで
き、これによって、低振動化が実現する。
【0053】請求項5および請求項6の発明における光
ディスク装置は、光学ヘッドのフォーカシング時に、キ
ャリッジ系の共振、および、光ディスクの共振の影響に
よって、フォーカシングサーボ系の開ループ特性に現わ
れる位相回りの最大値が可及的に小さくなるので、同様
に低振動化が図れる。
【0054】請求項7の発明における光ディスク装置
は、キャリッジが備える動吸振器によって、光学ヘッド
のフォーカシング時に前記キャリッジ系に発生する1つ
または複数の共振のピークレベルを下げることができ、
これによって、同様の低振動化が実現できる。
【0055】請求項8の発明における光ディスク装置
は、ガイド機構のガイドレールがキャリッジの移動範囲
の両端でシャーシに接地固定され、その固定部が前記シ
ャーシの曲げ振動モードの節とほぼ一致するので、シャ
ーシにフォーカシングアクチュエータの駆動反力が伝達
されても、シャーシの1次曲げ振動モードが励振されよ
うなことがなく、従って、低振動化が図れる。
【0056】請求項9の発明における光ディスク装置
は、ディスク駆動手段のシャーシに対するマウント位置
が外シャーシの曲げ振動モードの節とほぼ一致するの
で、フォーカシングアクチュエータの駆動反力でシャー
シに曲げ振動が励振されても、光ディスクの節円のみを
持つ振動モードが励振されず、従って、同様に効果的な
低振動化を実現できる。
【0057】請求項10の発明における光ディスク装置
は、ディスク駆動手段の回転量を検出するセンサーの取
付位置が前記ディスク駆動手段のスピンドル上に存在す
る振動モードの節点位置に設定されていることにより、
前記スピンドルに捩り振動が発生しても、その振動成分
を前記センサーが検出するようなことがなくなり、従っ
て、前記センサーの検出信号で前記ディスク駆動手段の
理想的は回転制御を行うことができる。
【0058】請求項11の発明における光ディスク装置
は、サイズの異なる光ディスク使用によりターンテーブ
ル系の慣性モーメントが変化して振動モードの節点が移
動した際に、該節点に移動に対応してセンサー位置を移
動することにより、前記節点近傍で前記ディスク駆動手
段の回転量を的確に検出することができる。
【0059】請求項12の発明における光ディスク装置
は、シャーシに対するディスク駆動手段のマウント位置
のフォーカス方向加速度応答のゲイン特性に現われる反
共振周波数に、光ディスクの節円のみを持つ第1次モー
ドの共振周波数がほぼ一致しているので、光ディスクが
フォーカス方向に加振されたり、光ディスクの節円のみ
を持つ第1次モードが励振されたりするようなことがな
る。従って、フォーカスサーボ系に光ディスクの共振に
よる面振れ外乱が生じるようなことがなく、サーボエラ
ーが減少する。
【0060】請求項13の発明における光ディスク装置
は、ヘッド移送手段の稼動によってフランジが変形振動
すると、動吸振器も設定周波数に応じて共振し、これに
よって、制御系では、前記フランジの変形が原因で生じ
る共振ピークのレベルが低減され、より安定した制御系
を実現できる。
【0061】請求項14の発明における光ディスク装置
は、フランジに直接設けられたアクティブダンパーによ
って、上記請求項13の場合と同様に、フランジの変形
が原因で生じる共振ピークのレベルが低減され、より安
定した制御系を実現できる。
【0062】請求項15の発明における光ディスク装置
は、ベースに対するフランジの接合止め位置が、前記動
吸振器またはアクティブダンパーから外れているため、
上記請求項13および請求項14の場合と同様に、より
安定した制御系を実現することができる。
【0063】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の実施例を図について説明す
る。図1はこの発明の実施例1による光ディスク装置を
実現するために用いたキャリッジ・ベース・ディスク系
の振動を表わす6自由度マス−ばねのモデル図であり、
まず、実施例1の説明の前に、そのモデルについて説明
する。なお、図1において、図25〜図29と同一また
は相当部分には同一符号を付して説明する。図1におい
て、x1 はキャリッジ8のフォーカス方向への自由度
(以下、フォーカス方向変位という)、θ1 は前記キャ
リッジ8のローリング方向への自由度(以下、単にロー
リングという)であり、図1のモデルでは、前記キャリ
ッジ8がそれらのフォーカシング方向変位x1 とローリ
ングθ1 の2自由度を持つ剛体から成るものと仮定す
る。
【0064】k1 ,k2 は前記キャリッジ8のガイド機
構70をモデル化したバネであり、これらのバネk1
2 を介して前記キャリッジ8がベース系60にB点で
接続されたものとしている。x2 は前記ベース系60の
フォーカス方向への自由度(以下、フォーカス方向変位
という)、θ2 は前記ベース系60のピッチング方向へ
の自由度(以下、単にピッチングという)である。従っ
て、ベース系60にあっても、前記フォーカス方向変位
2 と前記ピッチングθ2 との2自由度を持った剛体か
ら成るものと仮定し、A点で光ディスク1の中心付近と
結合している。
【0065】x3 ,x4 ,x5 は光ディスク1のフォー
カス方向変位(自由度)である。ここで、前記光ディス
ク1は、節円のみを持つ振動モードの内の2次目のモー
ドまでをモデル化するために、前記フォーカス方向変位
3 ,x4 ,x5 の3自由度であるとし、その内のx3
は前記ベース60上のA点と同様のフォーカス方向変位
を取るものとした。
【0066】以上において、前記ベース60系の慣性
が、光ディスク1およびキャリッジ8の慣性に比べ比較
的大きい場合、それらの共振周波数の振動モードについ
て、前記光ディスク1とキャリッジ8との間には連性が
殆どなく、それぞれ独立の共振周波数を持つと考えるこ
とができる。また、それらの共振周波数、およびそのと
きの振動モードは、ベース60の慣性が無限大であると
した時の共振周波数や振動モードとそれほど大きく変わ
らない。
【0067】図2はフォーカシング用対物レンズのアク
チュエータ駆動反力F1 に対する光ディスク1のフォー
カス方向変位Xdまでの周波数応答伝達関数G1 (S)
のゲイン特性図である。周波数応答伝達関数G1 (S)
には、図26に示すアクチュエータ駆動反力F1 によっ
て励振された光ディスク1の共振およびキャリッジ8の
共振の両方が現われる。この例では、光ディスク1の共
振とキャリッジ8系共振の1つの共振周波数がほぼ一致
しており、図2中に矢印P1,P2で示す共振ピーク
は、両者が接近してできた共振ピークである。キャリッ
ジの共振周波数では、図26において、アクチュエータ
駆動反力F1 が増幅されてベース60および光ディスク
1に伝達され、このキャリッジ8の共振が光ディスク1
の共振に接近している場合、それらは互いに干渉し合っ
て共振のピークレベルが大きくなる。
【0068】ここで、前記光ディスク1は規格化されて
いるため、該光ディスク部の共振周波数は略一意に決定
され、光ディスク1の径および厚さによって差がある
が、節円のみを持つ振動モードの内の2次目のモード
は、おおよそ500〜2kHz付近に存在する。また、
キャリッジ8の慣性とガイド機構の剛性で決定されるキ
ャリッジ部の共振周波数も500〜2kHz付近に存在
することが多く、光ディスク部とキャリッジ部の共振周
波数が接近する可能性は極めて高い。
【0069】前記光ディスク1は規格化の制約から共振
周波数を自由に移動させることは不可能である。従っ
て、光ディスク部とキャリッジ部の共振の共振周波数を
接近させないためには、キャリッジ部およびガイド機構
の構造を工夫することにより、キャリッジ部の共振周波
数をずらす必要がある。
【0070】図3はベース部の質量が無限大である場合
(すなわち、ベース部の慣性が光ディスクおよびキャリ
ッジ部の慣性に比べ比較的大きい場合)のキャリッジ8
系の解析モデルである。このモデルにおいても、キャリ
ッジ8はフォーカス方向変位x1 とローリングθ1 の2
自由度を持つ剛体と仮定している。
【0071】図3において、m1 はキャリッジ8系の質
量、I1 はキャリッジ8系の慣性モーメント、k1 ,k
2 はキャリッジ8のガイド機構のバネ定数、x1 はフォ
ーカス方向変位、θ1 はローリング角変位、l1 ,l2
はキャリッジ8の準信号からガイド機構60までの距
離、l3 はキャリッジ8の重心からアクチュエータ駆動
反力F1 の作用位置までの距離をそれぞれ示す。なお、
図3および下記の運動方程式においては、ガイド機構部
の減衰項を単純化するために省略しているが、シミュレ
ーションでは考慮している。
【0072】図3において、フォーカシング用対物レン
ズのアクチュエータ駆動反力F1 がC点に作用する場合
のキャリッジ径の運動方程式は、次式(1)で表わされ
る。 I1 θ1 +aθ1 +bx1 =l3111 +bθ1 +cx1 =F1 ・・・(1) ここで、 a=k11 +k22 、b=k22 −k11 、c=k1 +k2 また、固定部Dに加わる力F3 は次式(2)で表わされ
る。 F3 =(k1 +k2 )x1 +(k22 −k11 )θ1 ・・・(2) よって、式(1),(2)より、F1 からH3 までの伝
達関数G2 (s)は、次式(3)で表わされる。 G2 (S)= F3 /F1 ={(cI1 +bI31 )s2 +ac−b2 }/ {m114 +(am1 +cI1 )s2 +ac−b2 } ・・・(3) 上式(3)から一般に、伝達関数G2 (s)の周波数応
答特性上には、共振2つと反共振1つが現われる。
【0073】図4は図3におけるアクチュエータ駆動反
力F1 から固定部に加わる力F3 までの周波数応答伝達
関数G2 (s)のゲイン特性図である。このゲイン特性
は、フォーカシング用対物レンズのアクチュエータ駆動
反力F1 の大きさが周波数に拘らず一定であったとして
も、固定部を押す力F3 、すなわちベース60系を加振
する力は周波数に大きく依存することを表わしている。
【0074】このことから、前記ベース60系がフォー
カシング方向に加振されると、光ディスク1も加振され
ることとなり、これによって、節円のみを有する振動モ
ードが顕著に励振される。このため、前記アクチュエー
タ駆動反力F1 に対する光ディスク1のフォーカス方向
変位Xdまでの周波数応答伝達関数G1 (s)には、キ
ャリッジ8系の共振と光ディスク1系の共振の両方が現
われ、それらの共振の周波数軸上での相対的な位置関係
によって共振ピークのレベルに大きな差が現われる。
【0075】上述のように、周波数軸上におけるキャリ
ッジ8系の共振と光ディスク1系の共振の相対的な位置
関係を適当に設定するためには、キャリッジ8系の共振
の周波数を動かす必要がある。
【0076】上記式(3)から、キャリッジ系の共振周
波数、および反共振周波数は、キャリッジ部の質量m
1 、慣性モーメントI1 、ガイド機構のバネ定数k1
2 (ベアリングの種類、サイズ、ガイドレールの太さ、
長さ、ガイドレールの固定強さなどで決定される)、キ
ャリッジ8の重心からガイド機構70までの距離l1
2 、キャリッジ8の重心からフォーカシング用対物レ
ンズ5のアクチュエータ駆動反力の作用位置までの距離
3 などのキャリッジ系の諸パラメータを変更すること
により移動可能である。
【0077】そこで、請求項1の発明に対応した実施例
1では、図25,26における光ディスク1と、この光
ディスク1を回転駆動するディスク駆動手段(スピンド
ルモータ)2と、光学ヘッド3を搭載して前記光ディス
ク1の径方向に移動するキャリッジ8と、該キャリッジ
8をその所定移動方向に案内するガイド機構70と、該
ガイド機構70や前記キャリッジ8および前記ディスク
駆動手段2ならびに光学ヘッド3がマウントされるシャ
ーシ6とを備えた光ディスク装置を前提構成要件とし
た。そして、この光ディスク装置において、前記キャリ
ッジ8系の慣性に比べて前記シャーシ6を含むベース6
0系の慣性が比較的大きい場合に、前記キャリッジ8系
の慣性とガイド機構70の剛性との相関関係から、前記
光学ヘッド3のフォーカシング時に前記キャリッジ8系
に発生する1つまたは複数の共振と光ディスク1とベー
ス60系の慣性との関係によって発生する光ディスク1
の共振の共振周波数を300Hz以上に遠ざけたことを
特徴とするものである。
【0078】図5は上記実施例1による光ディスク装置
の周波数応答伝達関数G1 (s)のゲイン特性の一例を
示す図である。このゲイン特性で明らかなように、キャ
リッジ系の2つの共振の共振周波数をディスク共振の共
振周波数よりも高くなるように前記キャリッジ8および
ガイド機構70を構成し、上述のように、ディスク共振
とキャリッジ系共振の共振周波数を300Hz以上離す
と、ピークレベルを約10dB以上に下げることが可能
となり、顕著な低振動化の効果を得ることができる。
【0079】実施例2.請求項2の発明に対応した実施
例2による光ディスク装置は、前記実施例1における光
学ヘッド3のフォーカシング時のキャリッジ8系の共振
間に光ディスク1の共振が位置するように構成したこと
を特徴とする。
【0080】実施例3.請求項3の発明に対応した実施
例3では、前記光学ヘッド3のフォーカシング時の前記
キャリッジ8系に発生する複数の共振の共振周波数が、
互いに400Hz以上離れるように構成したことを特徴
とする。
【0081】実施例4.請求項4の発明に対応した実施
例4では、前記光学ヘッド3のフォーカシング時に発生
する前記光ディスク1の共振の共振周波数が、前記キャ
リッジ8の共振間に発生する反共振の反共振周波数に対
し、200Hz以内に位置するように構成したことを特
徴とする。
【0082】図6は上記実施例2〜4による光ディスク
装置の周波数応答伝達関数のゲイン特性図である。光デ
ィスク1の剛性が高い場合、周波数応答伝達関数G1
(s)には、光ディスク部共振は現われず、キャリッジ
部の共振のみが現われる。この場合に、図6中に破線で
示すように、2つのキャリッジ共振の間に反共振を持つ
ように前記キャリッジ8およびガイド機構70を構成
し、そのキャリッジ共振間に光ディスク1が本来持つ共
振の共振周波数が位置していると、キャリッジ共振とデ
ィスク共振の干渉を避けることができるだけでなく、図
6中に実線で示すようにディスク共振が大きく励振され
なくなる。従って、実施例2によれば、より効果的な低
振動化が実現できる。この場合、上記実施例3の発明の
ように、キャリッジ共振を互いに400Hz以上離して
おくと、その間に生じる反共振によるゲイン落ち込みが
充分大きくなる。これによって、光ディスク共振のピー
クレベルを下げる効果が大きくなる。
【0083】また、上記実施例4の発明の場合のよう
に、キャリッジ共振間に生じる反共振と光ディスク共振
の周波数を200Hz以内に接近させておけば、光ディ
スク共振のピークレベルを十分に抑えることが可能とな
り、低振動化の効果が更に高まる。
【0084】図7はフォーカシングアクチュエータ駆動
力に対するフォーカシングアクチュエータと光ディスク
の相対変位の伝達関数G3 (s)の周波数応答伝達関数
を表わす特性図である。この伝達関数G3 (s)と位相
補償器の伝達特性によって、フォーカスサーボ系の開ル
ープ特性が決定される。
【0085】従って、光ディスク部およびキャリッジ部
の共振などによって、光ディスク側のゲインがフォーカ
シングアクチュエータ側のゲインに接近すると、開ルー
プ特性にもその影響が共振、位相回りとして現われる。
図中、矢印の部分にその影響が現われている。低振動化
を考えた場合、仮に光ディスク発明ワークの3つの共振
の内、2つの共振のピークレベルが大きい場合には、そ
の周波数で開ループ特性に共振、位相回りが現われ、安
定なサーボ系が得られないことがある。
【0086】よって、低振動化を図るためには、光ディ
スク側の各共振ピークを平均的に小さくする必要があ
る。
【0087】実施例5.そこで、請求項5の発明に対応
した実施例3では、前記キャリッジ8系の共振および前
記光ディスク1の共振の影響によって、フォーカシング
サーボ系の開ループ特性に現われる位相回りの最大値が
出来るだけ小さくなるように構成した。この場合、共振
による位相遅れの許容値は周波数によって異なるが、1
0〜15dB以下に抑える必要がある。
【0088】図8はフォーカシングサーボ系のブロック
図である。このブロック図のようなフィードバック制御
系を構成した場合、開ループ周波数特性におけるクロス
オーバー周波数近傍に共振や位相回りが存在するとサー
ボ系が不安定となり易い。この傾向はクロスオーバー周
波数に近ければ近いほど強く、開ループ系で同じ高さの
共振ピーク、あるいは位相回りであっても閉ループ系で
はクロスオーバー周波数に近いものほど大きな共振(M
p)となって現われる。
【0089】実施例6.そこで、請求項6の発明に対応
した実施例6では、フォーカシングの際、キャリッジ部
や光ディスク部の共振の影響によって、周波数応答伝達
関数G1 (s)のゲイン特性上に現われる共振ピーク
が、フォーカシングサーボ系のクロスオーバー周波数に
近いほど出来るだけ小さくなるようにし、図9に示すよ
うに閉ループ系の共振部における大きな共振(Mp)が
5dB以下となるようにキャリッジ部およびガイド機構
部を構成している。共振などによる局部的な上記Mpが
5dB以下となるように設計されていれば、サーボの安
定性への影響は殆どないと考えられる。
【0090】実施例7.図10は請求項7の発明に対応
した実施例7による光ディスクを実現するためのモデル
図である。この実施例7では、キャリッジ8の質量md
とバネ定数kdが適当に設定されたマスーバネ系を動吸
振器として前記キャリッジ8に取り付けた構成としてい
る。
【0091】このように、前記キャリッジ8上に動吸振
器を取り付けると、フォーカシング時に発生する前記キ
ャリッジ8系の共振の振動レベルを低減することが可能
となる。なお、の実施例7では、キャリッジ8上に1つ
の動吸振器を取り付けて説明したが、この動吸振器は複
数を取り付けてもよく、この場合、複数のキャリッジ部
の共振の低振動化が図れる。
【0092】実施例8.図11は請求項8の発明に対応
した実施例8による光ディスク装置の概略側面図であ
り、図において、P1 ,P2 はガイド機構の構成要素で
あるガイドレール7の接地固定点(固定部)である。こ
の実施例8では、前記ガイドレール7を、該ガイドレー
ル7上におけるキャリッジ8の移動範囲両端でシャーシ
6に接地固定し、その固定部P1 ,P2 が前記シャーシ
6の曲げ振動モードの節と一致するように構成したもの
である。
【0093】ここで、フォーカシングの際、フォーカシ
ングアクチュエータの駆動反力はキャリッジ8、ガイド
機構(ガイドレール7)を経由してシャーシ6に伝達さ
れ、一般にシャーシ6の曲げ振動モードを励振する。シ
ャーシ6の曲げ振動が励振されると、光ディスクの振動
モードを励振してしまう可能性が出てくる。
【0094】しかるに、上記実施例8では、上述のよう
に、シャーシ6の1次曲げ振動モードの節(P1 ,P
2 )の近傍でガイドレール7が接地固定されているた
め、前記シャーシ6にフォーカシングアクチュエータの
駆動反力が伝達されても、シャーシ6の1次曲げ振動モ
ードが励振されるようなことがなくなる。
【0095】実施例9.図12は請求項9の発明に対応
した実施例9による光ディスク装置の概略側面図であ
る。この実施例9では、ディスク駆動手段であるスピン
ドルモータ2のシャーシ6に対するマウント位置が、該
シャーシ6の曲げ振動モードの節Pとほぼ一致するよう
に構成したものである。
【0096】この実施例9によれば、上記実施例8の場
合と同様に、フォーカシングアクチュエータの駆動反力
によって、シャーシ6の曲げ振動が励振されたとして
も、光ディスク1の節円のみを持つ振動モードが励振さ
れるようになことがなくなる。
【0097】実施例10.図13は請求項10および請
求項11の発明に対応した実施例による光ディスク装置
の要部を示す斜視図であり、図において、2はディスク
駆動手段であるスピンドルモータ、2aはそのスピンド
ルモータ2のロータ、2bはそのロータ2aの接続され
て出力回転するスピンドル(回転軸)、2cはそのスピ
ンドル2bに連結されて光ディスク1が着脱可能にセッ
トされるターンテーブル、30は前記スピンドル2bの
回転量を検出するセンサーである。
【0098】ここで、スピンドルモータ2は、上述のよ
うに、ロータ2a系とターンテーブル2c系の2つの回
転体がスピンドル2bで結合された系統となっており、
この系統では、加減角速時に前記2つの回転体の慣性モ
ーメントとスピンドル2bの捩り剛性とで共振周波数と
振動モードが決定される捩り振動が発生する。この捩り
振動では、前記スピンドル2bの節点(線)Pが存在
し、該スピンドル2bの質量を無視できるとすれば、こ
の節点Pの位置は、前記回転体の慣性モーメントやスピ
ンドル2bの寸法・形状および横弾性係数によって決定
される。
【0099】そこで、上記実施例10では、スピンドル
モータ2の角変位や角速度および角加速度などの回転量
を検出する前記センサー30を、前記節点P位置とほぼ
一致するように配置したものである。
【0100】この実施例10によれば、スピンドルモー
タ2に捩り振動が発生しても、前記センサー30にはそ
の成分が検出されず、従って、そのセンサー信号を用い
てスピンドルモータ2の回転制御を円滑かつ的確に行う
ディスクサーボ系の安定化が図れる。
【0101】実施例11.請求項11の発明に対応した
実施例11では、上記実施例10におけるセンサー30
を、前記スピンドル2bの軸方向に調整移動可能とした
ものである。
【0102】この実施例11によれば、例えばサイズの
異なる光ディスク1を使用することにより、光ディスク
1のターンテーブル2c系の慣性モーメントが変化し、
節点Pの位置が移動した場合などに、その節点Pの移動
に対応して前記センサー30を前記ターンテーブル2c
の軸方向に手動あるいは自動で移動調整することによ
り、常に前記節点P近傍での回転量を的確に検出するこ
とができる。
【0103】実施例12.通常、光ディスク装置は、高
い周波数域の外部振動の影響を除去するために、複数の
インシュレーターでシャーシその他の装置全体をフロー
ティングし、防振系を構成している。このため、装置の
慣性インシュレータの剛性とでバネ−質量系が構成さ
れ、外部振動に対し特定の固有振動数で共振する。
【0104】図14はフォーカス方向外部振動加速度に
対する光ディスク部の振動加速度の周波数応答のゲイン
特性図である。一般に、防信系の共振周波数との共振周
波数は接近しているため、この光ディスク共振のピーク
レベルを下げることは難しい。
【0105】図15は請求項12の発明に対応した実施
例12による光ディスク装置の要部を概略的に示す側面
図であり、図において、31はシャーシ6全体をフロー
ティング支持する複数のインシュレータである。この実
施例12では、フォーカス方向の外部振動加速度に対す
るスピンドルモータ(ディスク駆動手段)2のシャーシ
6に対するマウント位置のフォーカス方向加速度応答の
ゲイン特性に現われる反共振周波数に光ディスク1の節
円のみを持つ第1次モードの共振周波数をほぼ一致させ
たものである。
【0106】図16は図15のフォーカス方向の外部振
動加速度に対する光ディスクの振動加速度の周波数応答
特性を示すゲイン特性図である。このゲイン特性からも
明らかなように、上記実施例12によれば、光ディスク
1はフォーカス方向には加振されず、光ディスクの節円
のみを持つ第1次モードも加振されない。従って、フォ
ーカスサーボ系にも光ディスク共振による面振れ外乱が
加わるようなことはなく、サーボエラーも増加しないと
いう効果を奏する。
【0107】実施例13.図17は請求項13の発明の
基本原理である動吸振器を説明するためのモデル図であ
る。図において、41は重り、42はその重り41を支
持するバネ定数k1 のバネ、43は付加する重り、44
は前記重り41と43とを連結するバネ定数k2 のバ
ネ、45は前記重り41と43との間の減衰cの減衰器
である。前記重り41とバネ42は基礎を含むを機械構
造物に相当し、前記重り43とバネ44と減衰器45と
は動吸振器に相当する。
【0108】図18は図17における構造系の周波数応
答を示す特性図である。図18において、(ア)は動吸
振器を付加しない時の状態、(イ)は動吸振器を付加し
た時の或る状態、(ウ)は動吸振器を付加した前記
(イ)とは異なる状態を示すそれぞれの周波数応答特性
である。
【0109】動吸振器を付加した場合、その周波数応答
は、定留点P,Qを通る。従って、動吸振器を設計する
上では、周波数特性が前記定留点P,Qで高さが等し
く、且つそれらの点P,Qで最大共振を持つように調整
を行うことが肝要である。その条件は式(4),(5)
となる。 ν=1/(1+R)・・・・・・・・(4) ζ=√3R/(8(1+R)3 ・・・(5) このときの周波数応答の最大共振倍率は式(6)とな
る。 Mp =√1+(2/R)・・・・・・(6) 式(6)より、動吸振器の効果を上げるためにはRを大
きく取ればよいことがわかる。ただし、md :重り43
の質量、m:重り41の質量、R=md /m、ωo =√
1 /m、ωd =√k2 /md 、ν=ωd /ωo 、ζ=
c/2md ωoである。
【0110】図19は請求項13の発明に対応した実施
例13による光ディスク装置の概略的な側面図である。
図において、46はスピンドルモータ(ディスク駆動手
段)2とベース60とを接合しているフランジで、この
フランジ46は、前記スピンドルモータ2および光学ヘ
ッドを搭載して光ディスク1の半径方向に移動するヘッ
ド移送手段としてのリニアモータ80を支持している。
47は前記フランジ46に直接付加された板バネ、48
はその板バネ47に取り付けられた付加マスであり、こ
れらの板バネ47と付加マス48とによって動吸振器が
構成されている。
【0111】このように動吸振器を構成する前記板バネ
47の厚み・幅・長さと付加マス48の重量は、図28
で説明した振動モードの共振周波数を考慮して前記式
(4)(5)(6)より決定し、調節されたものとす
る。
【0112】この実施例13によれば、リニアモータ8
0の移動で前記フランジ46が変形振動した際に、前述
にように板バネ47と付加マス48とから成る動吸振器
も設定周波数に応じて共振するため、制御系では、前記
フランジ46の変形が原因で生じる共振ピークのレベル
が低減し、より安定した制御系を実現できる。
【0113】実施例14.なお、上記実施例13では、
1つの動吸振器を設ける場合について述べたが、これに
限らず、複数の動吸振器を設けてもよい。また、上記実
施例13では、動吸振器の構成要素である板バネ47の
長さを固定したが、簡単かつ容易な調整機構を設けても
差し支えない。さらに、上記実施例13による動吸振器
は、フランジ46に対して直角方向に取り付けてもよ
い。
【0114】実施例15.図20は請求項14の発明の
基本原理であるアクティブダンパーについて説明するた
めのモデル図である。図において、41は重り、42は
その重り41を支持するバネ定数kのバネ、43は付加
する重り、44は前記重り41と43とを連結するバネ
定数kd のバネ、49はfd の大きさを持つ外力、50
はその外力49の制御を行うフィードバック伝達関数の
制御機構である。
【0115】図21は図20における構造系の周波数応
答を示す特性図である。図21において、(ア)はダン
パーを付加しない時、(イ)はダンパーを付加してフィ
ードバックを加えた時の状態を示すそれぞれの周波数応
答特性である。
【0116】ダンパーを付加した時の重り41に加わる
外力49と前記重り41の変位に関する伝達関数は、次
式(7)となる。 G=X/f =(md2 +kd )/ {(ms2 +k+kd +Gc )(md2 +kd )−kd (kd +Gc )} ・・・(7)
【0117】図22は請求項14の発明に対応した実施
例15による光ディスク装置の概略的な側面図である。
図において、51は圧電素子であり、この圧電素子51
は上記実施例14における板バネ47に取り付けられ、
その圧電素子51に付加マス48が取り付けられてい
る。もって、それらの板バネ47と圧電素子51と付加
マス48は一体的にユニット化されてアクティブダンパ
ーを構成している。このように構成されたアクティブダ
ンパーがフランジ46に直接付加されている。
【0118】この実施例15によれば、リニアモータ8
0の駆動により、フランジ46が振動変形を起こすと、
その変形量を基に圧電素子51の駆動回路で圧電素子5
1が駆動されることにより、前記フランジ46の変形が
原因となる制御系の共振ピーク値が抑圧される。従っ
て、安定した動作を確保することができる。
【0119】実施例16.図23は請求項15の発明に
対応した実施例16による光ディスク装置のフランジ部
とベース部の接合部を示す裏面図、図24は図23の要
部となる動吸振器の斜視図である。図において、52,
53はフランジ46をベース60に止着しているビスで
あり、この実施例16では、それらのビス52,53に
よる前記フランジ60の止め位置を、板バネ47と付加
マス48とから成る動吸振器の長手方向から外した位置
に設定している。
【0120】このように、動吸振器の効果に影響を与え
る該動吸振器の長手方向には前記フランジ60の止め位
置がないことから、動吸振器の効果は、より大きなもの
となって制御系の共振ピーク値も効果的に抑制される。
従って、より安定した動作を得ることができる。
【0121】なお、上記実施例16では動吸振器につい
て述べたが、この動吸振器は上記実施例15で述べたア
クティブダンパーに置換してもよく、同様の効果が期待
できる。
【0122】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、光学ヘッドのフォーカシング時にキャリッジ系に発
生する1つまたは複数の共振の共振周波数と光ディスク
とベース系の慣性との相関関係によって発生する光ディ
スクの共振の共振周波数が300Hz以上に遠ざかる構
成としたので、アクチュエータを増やすことなくフォー
カシング用対物レンズのアクチュエータの駆動反力によ
って励振されるキャリッジ系共振および光ディスク共振
の振動レベルを小さく抑えることが可能となる。このた
め、フォーカシングサーボ系の安定化が図れるばかりで
なく、装置の小型軽量化と低消費電力化、低価格化の実
現が可能になるという効果がある。
【0123】請求項2の発明によれば、キャリッジ系の
共振間に光ディスクの共振が位置するように構成したの
で、キャリッジ共振とディスク共振の干渉を避けること
ができ、これにより、ディスク共振が大きく励振される
ようなことがなくなり、従って、より効果的な低振動化
を実現できるという効果がある。
【0124】請求項3の発明によれば、光学ヘッドのフ
ォーカシング時にキャリッジ系に発生する複数の共振の
共振周波数が、互いに400Hz以上離れるように構成
したので、上記請求項1の場合と同様に、ディスク共振
周波数におけるピークレベルを下げることができ、これ
によって、低振動化が実現するなどの効果がある。
【0125】請求項4の発明によれば、光ディスクのフ
ォーカシング時に発生する光ディスクの共振の共振周波
数が400Hz以内に位置するように構成したので、上
記請求項1および請求項3の場合と同様に、ディスク共
振周波数におけるピークレベルを下げることができ、こ
れによって、低振動化が実現するなどの効果がある。
【0126】請求項5および請求項6の発明によれば、
光学ヘッドのフォーカシング時に、キャリッジ系の共
振、および、光ディスクの共振の影響によって、フォー
カシングサーボ系の開ループ特性に現われる位相回りの
最大値が可及的に小さくなるので、同様に低振動化が実
現などの効果がある。
【0127】請求項7の発明によれば、キャリッジが備
える動吸振器によって、光学ヘッドのフォーカシング時
に前記キャリッジ系に発生する1つまたは複数の共振の
ピークレベルを下げることができ、これによって、同様
の低振動化が実現できるなどの効果がある。
【0128】請求項8の発明によれば、ガイド機構のガ
イドレールがキャリッジの移動範囲の両端でシャーシに
接地固定され、その固定部が前記シャーシの曲げ振動モ
ードの節とほぼ一致するように構成したので、シャーシ
にフォーカシングアクチュエータの駆動反力が伝達され
ても、シャーシの1次曲げ振動モードが励振されような
ことがなく、従って、低振動化が図れるという効果があ
る。
【0129】請求項9の発明によれば、ディスク駆動手
段のシャーシに対するマウント位置が該シャーシの曲げ
振動モードの節とほぼ一致するように構成したので、フ
ォーカシングアクチュエータの駆動反力でシャーシに曲
げ振動が励振されても、光ディスクの節円のみを持つ振
動モードが励振されず、従って、同様に効果的な低振動
化を実現できる。
【0130】請求項10の発明によれば、ディスク駆動
手段の回転量を検出するセンサーの取付位置が前記ディ
スク駆動手段のスピンドル上に存在する振動モードの節
点位置に設定されているので、前記スピンドルに捩り振
動が発生しても、その振動成分を前記センサーが検出す
るようなことがなくなり、従って、前記センサーの検出
信号で前記ディスク駆動手段の理想的は回転制御を行う
ことができるという効果がある。
【0131】請求項11の発明によれば、サイズの異な
る光ディスク使用によりターンテーブル系の慣性モーメ
ントが変化して振動モードの節点が移動した際に、該節
点に移動に対応してセンサー位置を移動することによ
り、前記節点近傍で前記ディスク駆動手段の回転量を的
確に検出することができるという効果がある。
【0132】請求項12の発明によれば、シャーシに対
するディスク駆動手段のマウント位置のフォーカス方向
加速度応答のゲイン特性に現われる反共振周波数に、光
ディスクの節円のみを持つ第1次モードの共振周波数が
ほぼ一致するように構成したので、光ディスクがフォー
カス方向に加振されたり、光ディスクの節円のみを持つ
第1次モードが励振されたりするようなことがなる。従
って、フォーカスサーボ系に光ディスクの共振による面
振れ外乱が生じるようなことがなく、サーボエラーが減
少するという効果がある。
【0133】請求項13の発明によれば、ヘッド移送手
段の稼動によってフランジが変形振動すると、動吸振器
も設定周波数に応じて共振し、これによって、制御系で
は、前記フランジの変形が原因で生じる共振ピークのレ
ベルが低減されることによって、より安定した制御系を
実現できるという効果がある。
【0134】請求項14の発明によれば、フランジに直
接設けられたアクティブダンパーによって、上記請求項
13の場合と同様に、フランジの変形が原因で生じる共
振ピークのレベルが低減され、より安定した制御系を実
現できるという効果がある。
【0135】請求項15の発明によれば、ベースに対す
るフランジの接合止め位置を、前記動吸振器またはアク
ティブダンパーから外した構成としたので、上記請求項
13および請求項14の場合と同様に、より安定した制
御系を実現できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の実施例1による光ディスク装
置を実現するために用いたキャリッジ・ベース・ディス
ク系の振動を表わす6自由度マス−ばねのモデル図であ
る。
【図2】フォーカシング用対物レンズのアクチュエータ
駆動反力に対する光ディスクのフォーカス方向変位まで
の周波数応答伝達関数のゲイン特性図である。
【図3】キャリッジ系の解析モデル図である。
【図4】図3におけるアクチュエータ駆動反力から固定
部に加わる力までの周波数応答伝達関数のゲイン特性図
である。
【図5】この発明の実施例1による光ディスク装置の周
波数応答伝達関数のゲイン特性図である。
【図6】請求項2〜4の発明に対応した実施例2〜4に
よる光ディスク装置の周波数応答伝達関数のゲイン特性
図である。
【図7】フォーカシングアクチュエータ駆動力に対する
フォーカシングアクチュエータと光ディスクの相対変位
の伝達関数の周波数応答伝達関数を表わす特性図であ
る。
【図8】フォーカシングサーボ系のブロック図である。
【図9】フォーカシングサーボ系の閉ループ特性図であ
る。
【図10】請求項7の発明に対応した実施例7による光
ディスク装置を実現するためのモデル図である。
【図11】請求項8の発明に対応した実施例8による光
ディスク装置の概略的な側断面図である。
【図12】請求項9の発明に対応した実施例9による光
ディスク装置の概略的な側断面図である。
【図13】請求項10および請求項11の発明に対応し
た実施例10による光ディスク装置の要部を示す斜視図
である。
【図14】図13のゲイン特性図である。
【図15】請求項12の発明に対応した実施例12によ
る光ディスク装置の要部を示す概略的な側面図である。
【図16】図15のフォーカシング外部振動加速度に対
するディスク振動加速度の周波数応答ゲイン特性図であ
る。
【図17】請求項13の発明の基本原理である動吸振器
を説明するためのモデル図である。
【図18】図17における構造系の周波数応答を示す特
性図である。
【図19】請求項13の発明に対応した実施例13によ
る光ディスク装置の概略的な側面図である。
【図20】請求項14の発明の基本原理であるアクティ
ブダンパーについて説明するためのモデル図である。
【図21】図20における構造系の周波数応答を示す特
性図である。
【図22】請求項14の発明に対応した実施例15によ
る光ディスク装置の概略的な側面図である。
【図23】請求項15の発明に対応した実施例16によ
る光ディスク装置のフランジ部とベース部の接合部を示
す裏面図である。
【図24】図23の要部となる動吸振器の斜視図であ
る。
【図25】従来の一般的な光ディスク装置を示す斜視図
である。
【図26】従来の光ディスク装置に用いられる駆動反力
の補償器を備えたフォーカシング酔う対物レンズのアク
チュエータを示す側断面図である。
【図27】従来の他の光ディスク装置を示す側断面図で
ある。
【図28】図27の光ディスク装置の振動モードを示す
図である。
【符号の説明】
1 光ディスク 2 スピンドルモータ(ディスク駆動手段) 2a ロータ 2b スピンドル 2c ターンテーブル 3 光学ヘッド 5 対物レンズ 6 シャーシ 7 ガイドレール 8 キャリッジ 30 センサー 31 インシュレータ 46 フランジ 47 板バネ(動吸振器構成要素) 48 付加マス(動吸振器構成要素) 51 圧電素子(アクティブダンパー構成要素) 52,53 止めビス(フランジ止め位置) 60 ベース 70 ガイド機構 80 リニアモータ(ヘッド移送手段) P1 ,P2 節点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 船井 潔 尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三菱電機 株式会社産業システム研究所内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ディスクと、この光ディスクを回転駆
    動するディスク駆動手段と、前記光ディスクの記録面に
    光源から対物レンズを介して光を照射し、情報の消去・
    記録再生を光学的に行う光学ヘッドと、この光学ヘッド
    を搭載して前記光ディスクの径方向に移動するキャリッ
    ジと、このキャリッジを前記所定の移動方向に案内する
    ガイド機構と、このガイド機構や前記キャリッジおよび
    前記ディスク駆動手段や光学ヘッドがマウントされるシ
    ャーシとを備えた光ディスク装置において、前記キャリ
    ッジ系の慣性に比べ、前記ディスク駆動手段や前記シャ
    ーシ等からなるベース系の慣性が比較的大きい場合に、
    前記キャリッジ系の慣性と前記ガイド機構の剛性との関
    係から、前記光学ヘッドのフォーカシングの際に前記キ
    ャリッジ系に発生する1つまたは複数の共振の共振周波
    数と前記光ディスクと前記ベース系の慣性との関係によ
    って発生する光ディスクの共振の共振周波数を300H
    z以上遠ざけるように構成したことを特徴とする光ディ
    スク装置。
  2. 【請求項2】 前記光学ヘッドのフォーカシングの際、
    前記キャリッジ系の共振の影響によって、前記フォーカ
    シングに用いるフォーカスアクチュエータの駆動力から
    前記光ディスクの変位までの周波数応答伝達関数に現わ
    れる複数の共振間に反共振が生じるようにし、かつ、該
    キャリッジ系の共振間に前記光ディスクの共振が位置す
    るように構成したことを特徴とする請求項1記載の光デ
    ィスク装置。
  3. 【請求項3】 前記光学ヘッドのフォーカシングの際、
    前記キャリッジ系に発生する複数の共振の共振周波数
    が、互いに400Hz以上離れるように構成したことを
    特徴とする請求項2記載の光ディスク装置。
  4. 【請求項4】 前記光学ヘッドのフォーカシングの際に
    発生する前記光ディスクの共振の共振周波数が、前記キ
    ャリッジ系の共振間に発生する反共振の反共振周波数に
    対し、200Hz以内に位置するように構成したことを
    特徴とする請求項2記載の光ディスク装置。
  5. 【請求項5】 前記光学ヘッドのフォーカシングの際、
    前記キャリッジ系の共振、および、前記光ディスクの共
    振の影響によって、フォーカシングサーボ系の開ループ
    特性に現われる位相回りの最大値が可及的に小さくなる
    ように構成したことを特徴とする請求項1記載の光ディ
    スク装置。
  6. 【請求項6】 前記光ディスクのフォーカシングの際、
    前記キャリッジ系の共振および前記光ディスクと該光デ
    ィスクの共振の影響でフォーカシングサーボ系の閉ルー
    プ特性に現われる共振ピークが5dB以下となるように
    構成したことを特徴とする光ディスク装置。
  7. 【請求項7】 前記光学ヘッドのフォーカシングの際、
    前記キャリッジ系に発生する1つまたは複数の共振のピ
    ークレベルを下げるために、キャリッジ上に動吸振器を
    備えたことを特徴とする請求項1記載の光ディスク装
    置。
  8. 【請求項8】 光ディスクと、この光ディスクを回転駆
    動するディスク駆動手段と、前記光ディスクの記録面に
    光源から対物レンズを介して光を照射し、情報の消去・
    記録再生を光学的に行う光学ヘッドと、この光学ヘッド
    を搭載して前記光ディスクの径方向に移動するキャリッ
    ジと、このキャリッジを前記所定の移動方向に案内する
    ガイド機構と、このガイド機構や前記キャリッジおよび
    前記ディスク駆動手段や光学ヘッドがマウントされるシ
    ャーシとを備えた光ディスク装置において、前記ガイド
    機構の構成要素であるガイドレールが前記キャリッジの
    移動範囲の両端で前記シャーシに接地固定され、その固
    定部が前記シャーシの曲げ振動モードの節とほぼ一致す
    るように構成したことを特徴とする光ディスク装置。
  9. 【請求項9】 光ディスクと、この光ディスクを回転駆
    動するディスク駆動手段と、前記光ディスクの記録面に
    光源から対物レンズを介して光を照射し、情報の消去・
    記録再生を光学的に行う光学ヘッドと、この光学ヘッド
    を搭載して前記光ディスクの径方向に移動するキャリッ
    ジと、このキャリッジを前記所定の移動方向に案内する
    ガイド機構と、このガイド機構や前記キャリッジおよび
    前記ディスク駆動手段や光学ヘッドがマウントされるシ
    ャーシとを備えた光ディスク装置において、前記ディス
    ク駆動手段のシャーシに対するマウント位置が該シャー
    シの曲げ振動モードの節とほぼ一致するように構成した
    ことを特徴とする光ディスク装置。
  10. 【請求項10】 光ディスクと、この光ディスクを回転
    駆動するディスク駆動手段と、前記光ディスクの記録面
    に光源から対物レンズを介して光を照射し、情報の消去
    ・記録再生を光学的に行う光学ヘッドと、この光学ヘッ
    ドを搭載して前記光ディスクの径方向に移動するキャリ
    ッジと、このキャリッジを前記所定の移動方向に案内す
    るガイド機構と、このガイド機構や前記キャリッジおよ
    び前記ディスク駆動手段や光学ヘッドがマウントされる
    シャーシとを備えた光ディスク装置において、前記ディ
    スク駆動手段は、ロータと光ディスク支持用ターンテー
    ブルとをスピンドルで連結した構成とし、そのディスク
    駆動手段の回転量を検出するセンサーを設け、該センサ
    ーの取付位置を、前記スピンドル上に存在する振動モー
    ドの節点位置に設定したことを特徴とする光ディスク装
    置。
  11. 【請求項11】 前記センサーは、前記スピンドルの軸
    方向に移動調整可能となっていることを特徴とする請求
    項10記載の光ディスク装置。
  12. 【請求項12】 光ディスクと、この光ディスクを回転
    駆動するディスク駆動手段と、前記光ディスクの記録面
    に光源から対物レンズを介して光を照射し、情報の消去
    ・記録再生を光学的に行う光学ヘッドと、この光学ヘッ
    ドを搭載して前記光ディスクの径方向に移動するキャリ
    ッジと、このキャリッジを前記所定の移動方向に案内す
    るガイド機構と、このガイド機構や前記キャリッジおよ
    び前記ディスク駆動手段や光学ヘッドがマウントされる
    シャーシと、該シャーシ全体をフローティングする複数
    のインシュレータを備えた光ディスク装置において、前
    記フォーカス方向の外部振動加速度に対する前記ディス
    ク駆動手段のシャーシへのマウント位置のフォーカス方
    向加速度応答のゲイン特性に現われる反共振周波数に光
    ディスクの節円のみを持つ第1次モードの共振周波数を
    ほぼ一致させたことことを特徴とする光ディスク装置。
  13. 【請求項13】 光ディスクを回転駆動するディスク駆
    動手段と、前記光ディスクに対して光学ヘッドを半径方
    向に移動するヘッド移送手段と、少なくともそれらを支
    持するベースとを備え、該ベース部と前記ディスク駆動
    手段とをフランジで接合した光ディスク装置において、
    前記フランジに変形によって制御系に現われる共振ピー
    クのレベルを低下させるための動吸振器を前記フランジ
    に直接付加したことを特徴とする光ディスク装置。
  14. 【請求項14】 光ディスクを回転駆動するディスク駆
    動手段と、前記光ディスクに対して光学ヘッドを半径方
    向に移動するヘッド移送手段と、少なくともそれらを支
    持するベースとを備え、該ベース部と前記ディスク駆動
    手段とをフランジで接合した光ディスク装置において、
    前記フランジに変形によって制御系に現われる共振ピー
    クのレベルを低下させるために圧電素子などによるアク
    ティブダンパーを前記フランジに直接付加したことを特
    徴とする光ディスク装置。
  15. 【請求項15】 前記フランジは、前記ベースに接合す
    る止め位置が、前記動吸振器またはアクティブダンパー
    から外れていることを特徴とする請求項13または14
    記載の光ディスク装置。
JP8013993A 1993-03-15 1993-03-15 光ディスク装置 Pending JPH06267093A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10339354A (ja) * 1997-06-09 1998-12-22 Matsushita Electric Ind Co Ltd 動吸振器及び動吸振器を用いたディスク記録再生装置
WO2007132911A1 (ja) * 2006-05-17 2007-11-22 Nec Corporation 位置決め制御装置、及び、光ディスク装置

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JP5136410B2 (ja) * 2006-05-17 2013-02-06 日本電気株式会社 位置決め制御装置、及び、光ディスク装置

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