JPH0626594B2 - 選択的温熱療法に用いる塞栓材 - Google Patents
選択的温熱療法に用いる塞栓材Info
- Publication number
- JPH0626594B2 JPH0626594B2 JP61070274A JP7027486A JPH0626594B2 JP H0626594 B2 JPH0626594 B2 JP H0626594B2 JP 61070274 A JP61070274 A JP 61070274A JP 7027486 A JP7027486 A JP 7027486A JP H0626594 B2 JPH0626594 B2 JP H0626594B2
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- JP
- Japan
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- embolic material
- magnetic powder
- material used
- hyperthermia
- effect
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は悪性腫瘍、即ち、癌治療へ適用される選択的温
熱療法に用いて好適な塞栓材の提供に関する (従来の技術) 現在の一般的な癌の治療法としては、手術による腫瘍の
切除、放熱線療法、抗癌剤の投与等がある。
熱療法に用いて好適な塞栓材の提供に関する (従来の技術) 現在の一般的な癌の治療法としては、手術による腫瘍の
切除、放熱線療法、抗癌剤の投与等がある。
また、温熱療法そのものについては全身加温および局所
加温による方法があり、例えば全身加温としては昇温し
たパラフィン中に患者を浸す方法、体外で加温した血液
を体内に循環させる方法があり、局所加温としては、腫
瘍組織内に熱プローブを穿刺する方法、超音波加温方
法、マイクロ波(2450MHz)による加温方法、ラ
ジオ波(8MHz)利用による方法、特開昭57−13
6463号公報に示されるようなヒステリシス加熱を示
すことのできる粒子を体内に入れて加熱する等の方法が
あり、局部の加熱温度は少なくとも42℃以上に確実に
加温されることが望ましいとされている。
加温による方法があり、例えば全身加温としては昇温し
たパラフィン中に患者を浸す方法、体外で加温した血液
を体内に循環させる方法があり、局所加温としては、腫
瘍組織内に熱プローブを穿刺する方法、超音波加温方
法、マイクロ波(2450MHz)による加温方法、ラ
ジオ波(8MHz)利用による方法、特開昭57−13
6463号公報に示されるようなヒステリシス加熱を示
すことのできる粒子を体内に入れて加熱する等の方法が
あり、局部の加熱温度は少なくとも42℃以上に確実に
加温されることが望ましいとされている。
一方、これとは別に塞栓材を血管に詰めるいわゆる塞栓
療法という癌治療の方法も試みられいてる。
療法という癌治療の方法も試みられいてる。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、針の穿刺法、ラジオ波以外の方法は体内
深層の腫瘍に対して温熱療法を行うことができない。ま
た、8MHzのラジオ波による体内深層加温に関しても
実際に腫瘍が加温されているかどうかを知ることが難し
い。塞栓効果が期待できない等の問題を有した。
深層の腫瘍に対して温熱療法を行うことができない。ま
た、8MHzのラジオ波による体内深層加温に関しても
実際に腫瘍が加温されているかどうかを知ることが難し
い。塞栓効果が期待できない等の問題を有した。
本発明はかかる問題を解決したものである。
(問題を解決するための手段) 即ち、その特徴とするところは、塞栓治療法と温熱療法
をミックスした新しい局所加温塞栓療法に用いて好適な
塞栓材の提供に関し、ポリ乳酸、或は、ポリグリコール
酸、若しくは、これらの共重合体である生体吸収性高分
子材料中に磁性粉を含有させ、その直径を5μm〜1.
0mmの微粒子状に調整して成ることを特徴を有するも
のである。
をミックスした新しい局所加温塞栓療法に用いて好適な
塞栓材の提供に関し、ポリ乳酸、或は、ポリグリコール
酸、若しくは、これらの共重合体である生体吸収性高分
子材料中に磁性粉を含有させ、その直径を5μm〜1.
0mmの微粒子状に調整して成ることを特徴を有するも
のである。
かかる微粒子状の塞栓材のサイズは塞栓材としての機能
即ち、血管への塞栓作用の面より直径が5μm〜1.0
mmに調整されて成ることを必要とし、5μm未満では
粒子が細か過ぎて塞栓材としての機能を果さず、1.0
mmを越えると血管細部までこれを導くことができない
で共に好ましくない。
即ち、血管への塞栓作用の面より直径が5μm〜1.0
mmに調整されて成ることを必要とし、5μm未満では
粒子が細か過ぎて塞栓材としての機能を果さず、1.0
mmを越えると血管細部までこれを導くことができない
で共に好ましくない。
また、磁性粉としては誘導加熱により発熱する鉄、ニッ
ケル等の強磁性体が好ましく、生体吸収性高分子材料と
してはポリ乳酸、ポリグリコール酸、或いはこれらの共
重合体で、これが溶解したときpHが酸性を示すもので
あることが必要で、かかる目的から、これらのブレンド
物であってもよいことはいうまでもない。
ケル等の強磁性体が好ましく、生体吸収性高分子材料と
してはポリ乳酸、ポリグリコール酸、或いはこれらの共
重合体で、これが溶解したときpHが酸性を示すもので
あることが必要で、かかる目的から、これらのブレンド
物であってもよいことはいうまでもない。
尚、磁性粉と生体吸収性高分子材料は適当に混合された
り、磁性粉を芯にしてマイクロカプセル化してもよい。
おのおのの比率は任意であり、かかる微粒子に抗癌剤を
含有させDDS(drugdelivery syst
em)薬剤とすることもでき比重の異なる微粒子も作成
可能である。
り、磁性粉を芯にしてマイクロカプセル化してもよい。
おのおのの比率は任意であり、かかる微粒子に抗癌剤を
含有させDDS(drugdelivery syst
em)薬剤とすることもでき比重の異なる微粒子も作成
可能である。
一方、これの適用においては必要な大きさの粒子のもの
を必要量体内に注入し、体外より磁石により磁性粉を誘
引し、任意の場所までこれを誘導させることもできる。
を必要量体内に注入し、体外より磁石により磁性粉を誘
引し、任意の場所までこれを誘導させることもできる。
(作用) このように腫瘍部に塞栓させた磁性粉は体外よりの誘導
加熱によって加温させる。これを例示した図面により説
明すると、鉄心(1)に励磁コイル(2)を巻きつけた
磁力発生装置(3)中に磁性粉(4)を体内に塞栓した
患者(5)を収容し交流電流を流して所望の周波数の交
番磁束を発生させると身体を貫く磁力線が発生し、磁性
粉(4)に渦電流が生じて磁性粉自体が発熱するもの
で、特に、ラジオ波、マイクロ波による温熱療法とは異
なり磁性粉のみの選択的な加温が可能であり局部の加温
温度を理想とされる42℃以上に確実に加温させること
ができる。
加熱によって加温させる。これを例示した図面により説
明すると、鉄心(1)に励磁コイル(2)を巻きつけた
磁力発生装置(3)中に磁性粉(4)を体内に塞栓した
患者(5)を収容し交流電流を流して所望の周波数の交
番磁束を発生させると身体を貫く磁力線が発生し、磁性
粉(4)に渦電流が生じて磁性粉自体が発熱するもの
で、特に、ラジオ波、マイクロ波による温熱療法とは異
なり磁性粉のみの選択的な加温が可能であり局部の加温
温度を理想とされる42℃以上に確実に加温させること
ができる。
このことにより腫瘍部のみの温熱療法が可能となるもの
である。
である。
(実施例) <塞栓材の製造法> ポリ乳酸10gをCHC1、240ccに溶解する。こ
れに300メッシュ以下の大きさを有するものが98%
以上の鉄粉10gを混合させ、ポリビニールアルコール
(PVA)の1%水溶液2500ccに室温下にて滴下
する。このときPVA水溶液はモーターにて撹はんし、
室温下にて乳化分散させる。その後液温を35℃まで上
昇させ、液中乾燥によりCHC1を除き鉄粉含有ポリ乳
酸粒子を得た。収率61%、その内80メッシュ以下の
もの91%であった。
れに300メッシュ以下の大きさを有するものが98%
以上の鉄粉10gを混合させ、ポリビニールアルコール
(PVA)の1%水溶液2500ccに室温下にて滴下
する。このときPVA水溶液はモーターにて撹はんし、
室温下にて乳化分散させる。その後液温を35℃まで上
昇させ、液中乾燥によりCHC1を除き鉄粉含有ポリ乳
酸粒子を得た。収率61%、その内80メッシュ以下の
もの91%であった。
(発明の効果) かかる塞栓材による効果はこれを適用したとき癌組織へ
の酸素供給並びに栄養が遮断される塞栓効果、生体吸収
性高分子材料即ち、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、或い
はこれらの共重合体が溶解したとき当該部のpHを低下
させ、これが温熱効果を相乗させる作用があること、的
を絞って局部的に温熱作用を与えることができる等、温
熱療法と塞栓療法、素材特性との相乗効果により優れた
治療効果が期待できるものである。
の酸素供給並びに栄養が遮断される塞栓効果、生体吸収
性高分子材料即ち、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、或い
はこれらの共重合体が溶解したとき当該部のpHを低下
させ、これが温熱効果を相乗させる作用があること、的
を絞って局部的に温熱作用を与えることができる等、温
熱療法と塞栓療法、素材特性との相乗効果により優れた
治療効果が期待できるものである。
図面は本発明の治療を例示した側面図 (1)……鉄芯、(2)……励磁コイル (4)……磁性粉
フロントページの続き (72)発明者 玄 丞烋 京都府宇治市小倉町天王24−8 審査官 川端 修
Claims (1)
- 【請求項1】ポリ乳酸、或は、ポリグリコール酸、若し
くは、これらの共重合体である生体吸収性高分子材料中
に磁性粉を含有させ、その直径を5μm〜1.0mmの
微粒子状に調整して成ることを特徴とする選択的温熱療
法に用いる塞栓材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61070274A JPH0626594B2 (ja) | 1986-03-27 | 1986-03-27 | 選択的温熱療法に用いる塞栓材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61070274A JPH0626594B2 (ja) | 1986-03-27 | 1986-03-27 | 選択的温熱療法に用いる塞栓材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62227373A JPS62227373A (ja) | 1987-10-06 |
JPH0626594B2 true JPH0626594B2 (ja) | 1994-04-13 |
Family
ID=13426772
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61070274A Expired - Lifetime JPH0626594B2 (ja) | 1986-03-27 | 1986-03-27 | 選択的温熱療法に用いる塞栓材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0626594B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01123626A (ja) * | 1987-11-06 | 1989-05-16 | Terumo Corp | 被覆型マイクロカプセルおよびその製造法 |
US6921410B2 (en) * | 2001-05-29 | 2005-07-26 | Scimed Life Systems, Inc. | Injection molded vaso-occlusive elements |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57136463A (en) * | 1981-01-09 | 1982-08-23 | Daburiyuu Rando Robaato | Method and apparatus used in killing tumor |
JPS61106174A (ja) * | 1984-10-30 | 1986-05-24 | 大山 國賀 | 磁場に反応する微粉を用ひて、磁場を利用して行ふ癌に対する温熱療法 |
-
1986
- 1986-03-27 JP JP61070274A patent/JPH0626594B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57136463A (en) * | 1981-01-09 | 1982-08-23 | Daburiyuu Rando Robaato | Method and apparatus used in killing tumor |
JPS61106174A (ja) * | 1984-10-30 | 1986-05-24 | 大山 國賀 | 磁場に反応する微粉を用ひて、磁場を利用して行ふ癌に対する温熱療法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62227373A (ja) | 1987-10-06 |
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