JPH06265406A - 焦電型赤外線センサアレイ - Google Patents

焦電型赤外線センサアレイ

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JPH06265406A
JPH06265406A JP5055971A JP5597193A JPH06265406A JP H06265406 A JPH06265406 A JP H06265406A JP 5055971 A JP5055971 A JP 5055971A JP 5597193 A JP5597193 A JP 5597193A JP H06265406 A JPH06265406 A JP H06265406A
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JP
Japan
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film
electrode
pyroelectric
substrate
electrodes
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Pending
Application number
JP5055971A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Inoue
幸二 井上
Yoshihiko Suzuki
義彦 鈴木
Soichi Ogawa
倉一 小川
Masao Doi
正男 土肥
Hideyuki Kitayama
英幸 北山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idec Izumi Corp
Osaka Prefecture
Original Assignee
Idec Izumi Corp
Osaka Prefecture
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】製造工程を容易化できるとともに製品の信頼性
を向上でき、検出感度および分解能の向上を実現できる
アレイ状の赤外線センサを提供する。 【構成】予め分極処理が施されドット電極6および引出
し電極14を形成した焦電性フィルム1を、MOSトラ
ンジスタ13、配線電極8および凹部15が形成された
基板5上に導電性接着剤9を介して接着する。焦電性フ
ィルム1の引出し電極14は基板5の配線電極8に接続
されるとともに、ドット電極6の下方には基板5に形成
された凹部15が対向する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、赤外線検出または赤
外線撮像などに用いられる焦電型赤外線センサアレイに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より単体の焦電型赤外線検出素子と
して、図4に示すようにLiTaO3などの焦電性単結
晶35を支持台34に固定し、全体を金属性のカン32
内に封入したものがある。また、赤外線撮像に用いられ
るアレイ型のセンサとしては、図5に示すように、シリ
コンなどの基板47上にPtなどの下部電極48を形成
し、その上にスパッタリングまたはスピンコートなどに
より焦電性薄膜49を成膜し、さらにその上にNiCr
などの上部電極50をアレイ状に形成したものがある。
上記従来の赤外線センサでは、赤外線を受光した焦電性
物質が温度上昇を生じ、この温度上昇による分極の変化
によってその表面電位が変化することを用いて赤外線の
有無を検出する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
焦電型赤外線センサにおいて、焦電性単結晶を用いたも
のでは、センサの検出感度および分解能を高くするため
に単結晶を80μm程度の薄板状に形成する必要があ
り、面積を大きくすると割れを生じやすく、取り扱いが
困難であるため、フォトリソグラフィによる電極のパタ
ーンニングが困難になり、長尺状に形成されるセンサア
レイに用いる焦電性物質としてLiTaO3などの単結
晶素材は適さない。
【0004】他方、基板上に焦電性薄膜を直接成膜する
方法では、成膜処理中に基板にダメージを与える問題が
ある。また、焦電効果を得るためには成膜後の薄膜にポ
ーリングと呼ばれる分極処理を施し、極性を決定する必
要があるが、薄膜の場合には一様な分極特性を得ること
が難しい、あるいは所望の組成の薄膜を形成することが
難しいといった問題があった。
【0005】さらに、焦電性薄膜を成膜後の基板に対し
て、薄膜からの熱拡散を防止する凹部の形成等のエッチ
ング処理がなされる場合があり、このエッチング工程に
おいてAl膜などの基板上の他のエレメントを浸食する
問題もあった。
【0006】この発明の目的は、焦電性素材として可撓
性のフィルムを用いることにより、アレイ状の赤外線セ
ンサの受光部に焦電性の単結晶や薄膜を使用しないよう
にし、製造工程における取扱性に優れ、且つ電極のパタ
ーンニングが容易で、フィルムに対する分極処理や基板
に対するエッチング処理をフィルムを基板上に配置する
前に行うことにより、フィルムに対する処理が基板に影
響を与えることがないとともに、基板に対する処理がフ
ィルムに影響を与えることのない焦電型赤外線センサア
レイを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の焦電型赤外線
センサアレイは、予め分極処理され、裏面に金属薄膜か
らなる複数のドット電極およびこのドット電極に接続す
る引出し電極を一定間隔で方向性を与えて形成し、表面
の前記ドット電極に対応する位置に赤外線吸収電極を形
成した可撓性を有する焦電性のフィルムと、表面におい
て前記フィルムの引出し電極のそれぞれに対向する位置
に配線電極を形成した基板と、を備え、導電性の接着剤
を介して前記基板の各配線電極の上面に前記引出し電極
において前記フィルムを接着したことを特徴とする。
【0008】
【作用】この発明においては、可撓性を有する焦電性の
フィルムに対して予め分極処理が施され、その裏面には
金属薄膜からなる複数のドット電極およびこのドット電
極に接続する引出し電極が形成されるとともに、表面に
おいてドット電極に対応する位置に赤外線吸収電極が形
成される。この焦電性フィルムが接着される基板には、
フィルムの引出し電極に対向する位置に配線電極が形成
されている。この基板の各配線電極の上面に引出し電極
が位置するようにして導電性の接着剤を介して接着され
る。従って、フィルムおよび基板のそれぞれに別工程で
所定の処理を施し、このフィルムを基板の所定位置に接
着することによって赤外線センサアレイが作成される。
【0009】
【実施例】図1は、この発明の実施例である焦電型赤外
線センサアレイの構成を示す側面の拡大断面図である。
センサアレイ21は基板5上に構成されている。シリコ
ン基板5の上面には凹部15が形成されているととも
に、ソース端子10、ゲート端子11およびドレイン端
子12を備えたMOSトランジスタ13が形成されてい
る。このMOSトランジスタ13は信号処理回路を構成
しており、基板5上の配線パターンにより配線電極8に
接続されている。この配線電極8には導電性接着剤9に
より、焦電性フィルム1の裏面に形成された引出し電極
14が接着されている。
【0010】この焦電性フィルム1はポリフッ化ビニリ
テン(PVDF)等の可撓性を有するフィルムであり、
その裏面において引出し電極14はドット電極6に接続
している。焦電性フィルム1の表面には、裏面のドット
電極6に対応する位置にAlの薄膜2上に赤外線吸収物
質3を塗布した赤外線吸収電極7が形成されている。
【0011】引出し電極14を配線電極8に接着した状
態では、焦電性フィルム1のドット電極6は基板5に形
成された凹部15に対向している。
【0012】上記焦電性フィルム1のドット電極6およ
び引出し電極14、基板5の配線電極8、MOSトラン
ジスタ13および凹部15は、基板5の側面に垂直な方
向に一定の間隔で複数ずつ直線状に形成されている。
【0013】図2は、上記焦電型赤外線センサアレイの
製造工程を示す図である。同図(A)に示すように、p
−Si基板5の上面に酸化膜4を形成した後、同図
(B)に示すように異方性エッチングにより所定位置に
凹部15を形成する。さらに、同図(C)に示すように
半導体プロセス技術によりMOSトランジスタ13を形
成する。一方、同図(D)に示すように、焦電性フィル
ムに対して分極処理を施して焦電効果を与え、この後、
所定の大きさの焦電性フィルム1に切出し、同図(E)
に示すように一方の面にAlの薄膜22を蒸着する。次
いで、同図(F)に示すようにフォトリソグラフィによ
りドット電極6および引出し電極14をパターンニング
する。なお、ドット電極6および引出し電極14の作成
にあたっては、Alの蒸着に限らず、NiやCrを含む
スパッタリングにより金属薄膜を成膜することもでき
る。
【0014】さらに、同図(G)示すように以上の処理
が施された基板5の配線電極8上に導電性接着剤9を介
して焦電フィルム1の引出し電極14を接着する。この
ようにして基板5上に固定された焦電性フィルム1の表
面に、同図(H)に示すようにAl薄膜のコモン電極2
を形成し、その上面に黒色塗料等の赤外線吸収剤3を塗
布する。
【0015】図3は、上記焦電型赤外線センサアレイの
平面の拡大図である。本実施例では、14mm×20m
mの大きさの基板上に、MOSトランジスタ13、配線
電極8および凹部15を16組形成し、焦電性フィルム
1にドット電極6を引出し電極14とともに直線上に1
6個形成している。なお、焦電性フィルム1の表面にお
いてコモン電極7は16個のドット電極6の全てをカバ
ーする範囲に形成される。
【0016】以上のようにしてこの実施例によれば、A
l等の基板上の他のエレメントをも浸食することがある
異方性エッチングによる凹部15の形成工程を、MOS
トランジスタ13および配線電極8の作成工程と焦電性
フィルム1の接着工程に先立って実行するため、異方性
エッチングによって他のエレメントに影響を与えること
がない。
【0017】また、焦電性フィルム1はPVDF等の高
分子フィルムであるため、可撓性を有し、カッティング
等の処理においても割れを生じることが少なく、極めて
取扱性に優れたものである。また、焦電性フィルム1に
対する分極処理は基板5に対する接着工程に先立って、
基板とは別工程で実行されるため、分極処理により基板
の他のエレメントに悪影響を与えることもない。
【0018】さらに、焦電性フィルム1はその一部にお
いて基板5に固定され、ドット電極6の下方には異方性
エッチングにより形成された凹部15が対向しているた
め、赤外線の照射により焦電性フィルム1に生じた熱が
基板5に拡散することを確実に防止でき、センサの検出
感度および分解能を向上できる利点がある。
【0019】加えて、基板5上に直接焦電性フィルム1
を接着するため、信号処理回路13を含む素子を小型に
形成することができ、高インピーダンスの焦電性フィル
ム1を用いる場合に不可欠なインピーダンス変換のため
の回路を焦電性フィルム1に近接して形成でき、誘導ノ
イズを低減できる利点もある。
【0020】しかも、焦電性フィルム1は基板5に対し
て導電性接着剤9により接着するため、焦電性フィルム
1の引出し電極14と基板5の配線電極8との電気的接
続および基板5に対する焦電フィルム1の固定を同時
に、かつ、極めて容易に行うことができる。
【0021】なお、本実施例では複数のドット電極6を
焦電性フィルム1に直線上に形成したラインセンサを例
に挙げて説明したが、前述のようにドット電極6はフォ
トリソグラフィを用いて焦電性フィルム1に形成される
ため、さらに微細化することが可能であり、複数行およ
び複数列にドット電極6を形成することも可能で、赤外
線撮像に好適な二次元センサとすることもできる。
【0022】
【発明の効果】この発明によれば、分極処理および電極
の形成処理が完了した焦電性のフィルムを、電極を形成
した基板上に接着して焦電型赤外線センサアレイが構成
されるため、焦電性薄膜の作製時と分極処理時とにおけ
る基板へのダメージおよび凹部の作製によるフィルムへ
のダメージをともに防止することができる利点がある。
【0023】また、フィルムの引出し電極と基板の配線
電極とを導電性接着剤により接着するため、両者の電気
的接続および固定を極めて容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例である焦電型赤外線センサア
レイの側面拡大断面図である。
【図2】同焦電型赤外線センサアレイの製造工程を示す
図である。
【図3】同焦電型赤外線センサアレイの平面の拡大図で
ある。
【図4】従来の単体の焦電型赤外線検出素子の構成を示
す断面図である。
【図5】従来の焦電型赤外線センサアレイの外観図であ
る。
【符号の説明】
1−焦電性フィルム 4−酸化膜 5−基板 6−ドット電極 7−赤外線吸収電極 8−配線電極 9−導電性接着剤 14−引出し電極 13−MOSトランジスタ 15−凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 義彦 大阪府大阪市西区江之子島2丁目1番53号 大阪府立産業技術総合研究所内 (72)発明者 小川 倉一 大阪府大阪市西区江之子島2丁目1番53号 大阪府立産業技術総合研究所内 (72)発明者 土肥 正男 大阪市淀川区三国本町1丁目10番40号 和 泉電気株式会社内 (72)発明者 北山 英幸 大阪市淀川区三国本町1丁目10番40号 和 泉電気株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】予め分極処理され、裏面に金属薄膜からな
    る複数のドット電極およびこのドット電極に接続する引
    出し電極を一定間隔で方向性を与えて形成し、表面の前
    記ドット電極に対応する位置に赤外線吸収電極を形成し
    た可撓性を有する焦電性のフィルムと、 表面において前記フィルムの引出し電極のそれぞれに対
    向する位置に配線電極を形成した基板と、 を備え、導電性の接着剤を介して前記基板の各配線電極
    の上面に前記引出し電極において前記フィルムを接着し
    たことを特徴とする焦電型赤外線センサアレイ。
JP5055971A 1993-03-16 1993-03-16 焦電型赤外線センサアレイ Pending JPH06265406A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8080795B2 (en) 2007-08-02 2011-12-20 Technische Universitaet Muenchen Device for imaging and method for producing the device
JP2012515569A (ja) * 2009-01-21 2012-07-12 ザ セクレタリー オブ ステイト フォー イノベイション ユニヴァーシティーズ アンド スキルズ 画像処理装置及びその方法
CN112768598A (zh) * 2021-01-27 2021-05-07 山东大学 一种红外热释电探测器及其制备方法

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CN112768598B (zh) * 2021-01-27 2022-11-15 山东大学 一种红外热释电探测器及其制备方法

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