JP2694710B2 - 焦電素子及びその製造方法 - Google Patents

焦電素子及びその製造方法

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JP2694710B2
JP2694710B2 JP4016481A JP1648192A JP2694710B2 JP 2694710 B2 JP2694710 B2 JP 2694710B2 JP 4016481 A JP4016481 A JP 4016481A JP 1648192 A JP1648192 A JP 1648192A JP 2694710 B2 JP2694710 B2 JP 2694710B2
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雅央 井上
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は焦電素子及びその製造方
法に関し、特に赤外線を検出して炎等を感知する炎感知
器等に使用される焦電素子とその製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】図3は通常の焦電素子の一従来例を示す
模式構成断面図である。また、図4は図3の焦電体とこ
れを装着する基板を示す要部拡大断面図である。
【0003】図3において、焦電素子21は、窓孔26
にシリコン板からなるフィルタ27を接合部28で接着
固定した例えばコバールを材料として形成したステム2
4とキャン25とによって、その本体の筐体を構成して
いる。ステム24にはアース端子30、ソース端子3
1、ドレイン端子32の3本のリード用端子が配設され
て、図示しない例えば炎感知器等の主電気回路へ接続さ
れるようになっている。この場合、アース端子30は直
接ステム24に固定されるが、他の2本の端子は絶縁体
33を介して端子自体はステム24と絶縁して封着固定
されている。
【0004】なお、上述のように、ステム24をコバー
ル製とした場合は、上記3本の端子もコバールで形成し
たものとすることにより、絶縁体33にコバールガラス
を用いて封着したものを使用することができるので好都
合である。キャン25はステム24と封着部29で接続
され一体的な筐体が形成される。
【0005】そして、筐体の内部には焦電体、電気回路
などの焦電素子としての機能装置が組込まれている。ま
ず、ステム24の3本の端子の先端部はほぼ同一平面に
形成され、平面上に回路素子部分23aを搭載・接続し
た電気回路を有する雲母板からなるプリント基板23が
固定される。したがって、この場合、プリント基板23
は雲母板に直接回路素子23aを実装し、かつ配線パタ
ーンを有するものとし、素子基板兼用となっている。な
お、回路素子部分23aには、図示は省略したが、プレ
アンプ用のFET(電界効果形トランジスタ)や抵抗・
コンデンサ等の必要電子部品が組込まれて回路接続さ
れ、FETのソース、ドレイン各電極はそれぞれソース
端子31、ドレイン端子32と電気的に接続されてい
る。また、プリント基板23の上部には、素子基板22
aを介して板状のPZTやPVDF等からなる焦電体2
2が、フィルタ27の近傍に対向して位置するように配
置される。
【0006】ここで、上記焦電素子の動作について簡単
に説明する。焦電体22はフィルタ27を透過してきた
赤外線を電気信号に変換して出力し、この信号をFET
の図示しないゲートに印加し、これがFETによって増
幅され、赤外線をその量に比例した電気量として定量的
に検出するようになっている。
【0007】次に、雲母板を素子基板とし、これをプリ
ント基板として兼用する従来の焦電素子の製造方法につ
いて、図4の要部断面図を用いて説明する。
【0008】まず、所定の図示しない配線パターンを雲
母板の片面(例えば裏面予定面)に形成し、プリント基
板23を形成する。この時他の片面(表面予定面)は特
に完璧な劈開面を用い、焦電体22の形成領域として準
備しておく。
【0009】ついで、プリント基板23の表面側にパタ
ーンマスク等を用いて薄膜状の導電性パターンからなる
電極A43を形成したのち、PZTやPVDF等の焦電
性物質を堆積して薄膜状の焦電体膜42を形成し、さら
に焦電体膜42上に電極A43の場合と同様にして電極
B44を形成する。この時、図中Rで示した電極の領域
はその部分に対応する電極A43、電極B44の形状・
面積を同一として形成され当該部分の焦電体膜とともに
焦電体の本体部分を構成している。電極A43、電極B
44のR以外の部分は、これらから取り出すアーム状の
リード帯部分となっている。このようにして、焦電体膜
42、電極A43及び電極B44からなる焦電体22が
プリント基板23上に構成される。
【0010】終りに、電極A43及び電極B44の端部
から、プリント基板23の所定配線部に、図示しない導
電性接着剤等で焦電体22が配線接続されるとともに、
プリント基板23に直接回路素子23aが実装されて、
焦電体22の焦電素子21への装着が終了する。なお上
記のRの部分の上面形状は種々考えられるが、円形状と
しているのが一般的である。
【0011】なお、雲母(通常マイカともいう)の劈開
面は表面平坦性がよく、例えば金属酸化物のヘテロエピ
タキシー結晶の薄膜を製造するときにも用いられる程で
ある。雲母は安価であり、そして特に種類を限定するわ
けではないが、因みに、インド産の雲母は劈開面の良好
さで知られている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の焦
電素子及びその製造方法では、雲母板を素子基板として
プリント基板の役目をももたせ、その上に電極を含む薄
膜状の焦電体を形成しているから、このように雲母を素
子基板として使用する場合は、雲母が水分によって劈開
する性質をもつために、湿気のある所に長時間曝すこと
によって、素子基板表面が波打つようになる。
【0013】焦電素子にとって板状の焦電体表面の平行
性は重要であるが、上述のように基板表面が波打つよう
になると、焦電体の面も変形するようになり、素子感度
に対して経時変化や性質のばらつき等の影響が大きくな
るという耐候性上の問題があった。
【0014】本発明は上記の問題点を解決するためにな
されたもので、製作精度が良く耐候性のつよい焦電素子
及びの製造方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に係る焦電素子
は、素子基板面に形設した焦電体と、この焦電体により
検出される赤外線を電気信号として出力する電子回路を
有する配線基板とを一つの筐体内に組込んでなり、焦電
体が熱硬化性樹脂からなる素子基板上に形成され、この
素子基板が配線基板に配設されたものである。
【0016】また、本発明に係る焦電素子の製造方法
は、素子基板に形設した焦電体と、この焦電体により検
出される赤外線を電気信号として出力する電気回路を有
する配線基板とを筐体内に組込んでなる焦電素子の製造
方法であって、雲母劈開面に膜状の焦電体を形成し、こ
の焦電体を含むこの劈開面に熱硬化性樹脂からなる硬化
樹脂板を形成したのち、雲母を剥がして焦電体を表面に
有する素子基板を形成することを特徴とするものであ
る。
【0017】
【作用】本発明による焦電素子においては、焦電体を熱
硬化性樹脂面に形設しているから、湿気等によって基板
が歪むことはなくなり、そのため焦電体も原形を保ち経
時変化がおきない。
【0018】また、本発明による焦電素子の製造方法に
おいては、はじめに雲母の劈開面に焦電体を形成したの
ち、その上に熱硬化性樹脂をもって硬化膜を形成してか
ら雲母をはがして焦電体表面を露出させるから雲母によ
ってその劈開面に沿った平坦精度のよい焦電体が形成さ
れると共に、熱硬化性樹脂によって経時変化のない素子
基板が形成される。
【0019】
【実施例】図1は本発明の一実施例の構成を示す断面説
明図である。図から明らかなように、素子の機械的構造
は図3の従来例と殆ど同一構成となっている。すなわち
図1において、21,22,23a及び24〜33は図
3の従来例と同一部分符号を用い、かつ構成もほぼ同一
であるので、その説明は省略する。
【0020】図1において、焦電体(電極の図示は省
略)22はエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂からなる素子
基板22a上に形設されている。そして、素子基板22
aは通常の所要配線パターンや回路素子23aを有する
プリント基板23bの所定位置に配設され、所定の配線
を行って、ステム24及びキャン25(フィルタ27を
含む)からなる焦電素子21の筐体内に組込まれてい
る。
【0021】上記の構成による焦電素子としての動作に
ついては図3の従来例のそれと同様であるので、その説
明は省略する。なお、上記の構成によって、素子基板2
2aを熱硬化性樹脂の硬化板としたので、従来の雲母を
用いたプリント基板兼用の素子基板のような湿気等によ
る板の歪みや波打ち等の変形がないから、焦電体22も
原形を保ち経年変化のない安定した焦電素子が得られ
る。
【0022】次に、本発明による焦電素子の製造方法に
ついて、図2の要部断面図を用いて説明する。図から明
らかなように、本発明による焦電素子の製造方法の特徴
は焦電体膜と素子基板の形成方法にある。以下、この形
成方法を説明する。なお、説明の簡略のため図4の従来
例と同一部分には同一符号を付している。
【0023】まず、完璧な劈開面を有する良質の雲母板
53を準備し、その劈開面にパターンマスク等を用いて
蒸着を行い薄膜の導電性パターンからなる電極A43を
形成したのち、全面に例えばPZT(チタン酸ジルコン
酸鉛)等の焦電性物質を堆積して薄膜状の焦電体膜42
を形成し、さらに焦電体膜42上に電極A43の場合と
同様にして電極B44を形成する。この場合、図中Rで
示した電極の領域は、図4の従来例の場合と同様に、そ
の部分に対応する電極A43、電極B44の形状・面積
を同一として形成され、当該部分の焦電体膜と共に焦電
子の本体部分を構成するものである。電極A43、電極
B44のR以外の部分は、これらから取出すアーム状の
リード帯部分である。このようにして、焦電体膜42、
電極A43、電極B44からなる焦電体22が雲母板5
3の劈開面に形成される。
【0024】さらに、このようにして形成した焦電体2
2上に熱硬化性樹脂の例えばエポキシ樹脂を落して硬化
させて、硬化板からなる素子基板22aを形成する。
【0025】ついで、雲母板53を剥離して除去するこ
とにより焦電体22を露出させ、焦電体22を形設した
素子基板22aが形成される。この素子基板22aをプ
リント基板23bの所定位置に装着して配線接続を行い
焦電素子21の本体部分の筐体内への形設が終了する。
【0026】上述のように、本発明による製造方法で
は、はじめに雲母板上に焦電体を形成したのち、この上
に熱硬化性樹脂板を堆積して硬化板からなる素子基板を
形成するから、焦電体は雲母の劈開面に沿った平坦性の
優れたものが得られる。そして、焦電体を形設した素子
基板は硬化樹脂で構成しているから、変形・波打ち等が
なくなり、原形保存性と耐候性の優れた焦電素子の形成
が可能となる。
【0027】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、焦電素子
の焦電体が熱硬化性樹脂からなる素子基板上に形設され
る構成となるから、湿気によって基板が歪むことがなく
なり、素子の耐候性が著しく向上する効果が得られる。
【0028】また、焦電素子の製造方法においては、は
じめに雲母の劈開面に所定形状の焦電体を形成したの
ち、この上に熱硬化性樹脂からなる硬化板を形成して、
これを素子基板とし、その後雲母を剥離して熱硬化性樹
脂上に焦電体を移すから劈開面に沿った平坦性がえら
れ、加えて上述の耐候性の優れた焦電体を有する焦電素
子が確実に形成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の焦電素子の構成を示す断面
説明図である。
【図2】本発明の焦電素子の製造方法を説明する要部断
面図である。
【図3】通常の焦電素子の一従来例を示す構成断面図で
ある。
【図4】図3の焦電体とこれを装着する基板を示す要部
拡大断面図である。
【符号の説明】
21 焦電素子 22 焦電体 22a 素子基板(エポキシ) 23 プリント基板 23a 回路素子 23b プリント基板 24 ステム 25 キャン 26 窓孔 27 フィルタ 42 焦電体膜 43 電極A 44 電極B

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 素子基板面に形設した焦電体と、この焦
    電体により検出される赤外線を電気信号として出力する
    電気回路を有する配線基板とを筐体内に組込んでなる焦
    電素子であって、 前記焦電体が熱硬化性樹脂からなる素子基板上に膜形成
    され、この素子基板が前記配線基板に配設されているこ
    とを特徴とする焦電素子。
  2. 【請求項2】 素子基板面に形設した焦電体と、この焦
    電体により検出される赤外線を電気信号として出力する
    電気回路を有する配線基板とを筐体内に組込んでなる焦
    電素子の製造方法であって、 雲母の劈開面に膜状の焦電体を形成し、この焦電体を含
    む上記劈開面に熱硬化性樹脂からなる硬化樹脂板を形成
    したのち、上記雲母を剥がして上記焦電体を表面に有す
    る上記素子基板を形成することを特徴とする焦電素子の
    製造方法。
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