JPH0626537Y2 - 作業車の操作室 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （１）産業上の利用分野 本考案は、ブームの先端にマニプレータを備えた作業車
等の操作室に関するものである。

（２）従来の技術 ブームの先端にマニプレータを備え、車体上に設けた操
作席からブーム先端のマニプレータを操作するようにし
た作業車は、例えば特開昭６１−８１１１１号公報に記
載されているように従来より知られている。

（３）考案が解決しようとする問題点 しかし、従来の作業車においては、格納したブームの邪
魔にならないように操作室を車体上に設けるためには、
車体上のスペースを確保するために作業車を大型にする
必要があり、作業車を大型にすることにより、作業車の
機動性が損なわれるとともに、作業車の使用場所が限定
されてしまうという問題があった。

（４）問題点を解決するための手段 本考案は、上記の問題点を解決するために、車体上にブ
ームを格納するようにした作業車に搭載され、前記車体
上に固定される第１の室と、この第１の室内に収納され
る格納状態と、第１の室の外方に拡張される使用状態と
に移動自在な第２の室とにより構成したものである。

（５）作用 上記の構成により、格納状態からブームを作動させ、ブ
ームの先端に備えられたマニプレータを使用して電気工
事等の作業を行うときは、操作室の第２の室を第１の室
の外方に拡張して、操作者が操作室内に入り、操作室内
に設けられた操作装置を操作することによりマニプレー
タを作動させ、作業を行わないとき、あるいはブームを
格納して作業車を走行させるときは、操作者が操作室内
から出て、操作室の第２の室を第１の室内に収納してか
ら、マニプレータを備えたブームを車体上に格納する。

（６）実施例 以下、図面により本考案の実施例について説明する。

マニプレータを備えた作業車は、第３図及び第４図に示
すように、運転室（２）後方のアウトリガ（４）を備え
た車体（１）上に、ターンテーブル（３）が旋回自在に
載置され、ターンテーブル（３）には伸縮ブーム（５）
が垂直面内で揺動自在に枢支され、伸縮ブーム（５）は
ターンテーブル（３）と伸縮ブーム（５）に両端を枢支
した起伏シリンダ（６）の伸縮により起伏するととも
に、内蔵された伸縮装置（図示せず）により伸縮し、伸
縮ブーム（５）の先端には作業台（７）が平衡状態に保
持され、作業台（７）には一対のマニプレータ（８）と
テレビカメラ（９）が取付けられている。

車体（１）上面片側の格納された伸縮ブーム（５）の側
方位置には、伸縮ブーム（５）とマニプレータ（８）の
操作を車体（１）上から行う操作室（１０）が設けら
れ、操作室（１０）は、第１図に示すように、車体
（１）の上面に固定される第１の室（１１）と、第１の
室（１１）内に収納及び第１の室（１１）内から外周に
拡張可能な第２の室（１２）とを備え、第１の室（１
１）は側面に出入り用のドア（１３）を有するとともに
内部に操作席（１４）を有し、第２の室（１２）には伸
縮ブーム（５）の操作装置及びテレビカメラ（９）のモ
ニタ等が取付けられ、第２の室（１２）は、第１の室
（１１）内に設けられた図示しないモータとねじ軸から
なる駆動装置により、第２の室（１２）が外部に拡張さ
れた使用状態と、第２の室（１２）が第１の室（１１）
内に収納された格納状態の間を移動するように構成され
ている。

上記の構成により、第３図及び第４図に示す伸縮ブーム
（５）を格納した走行姿勢においては、操作室（１０）
の第２の室（１２）は第１の室（１１）内に収納されて
おり、伸縮ブーム（５）の先端に備えられたマニプレー
タ（８）を使用して電気工事等の作業を行うときは、ア
ウトリガ（４）を張出して車体（１）を支持した後、操
作室（１０）の外部に備えられた他の操作装置（図示せ
ず）を操作して伸縮ブーム（５）を起伏あるいは旋回さ
せることにより、伸縮ブーム（５）を操作室（１０）か
ら離し、操作室（１０）の外部に備えられた他の操作装
置を操作して操作室（１０）の第２の室（１２）を第２
図に示すように外部に拡張して、操作室（１０）内に入
り、操作室（１０）内に設けられたモニタを見ながら操
作装置を操作することにより伸縮ブーム（５）を起伏、
伸縮あるいは旋回させ、マニプレータ（８）を作動させ
ることにより作業を行う。

マニプレータ（８）による作業が終了したら、マニプレ
ータ（８）を作業対象から離した状態で操作室（１０）
から出て、操作室（１０）の外部に備えられた他の操作
装置を操作して、操作室（１０）の第２の室（１２）を
第１図に示すように第１の室（１１）内に収納し、伸縮
ブーム（５）を縮小、旋回及び倒伏させて、伸縮ブーム
（５）を操作室（１０）の側方に格納する。

（７）考案の効果 以上の様に、本考案によれば、車体上の小さな面積に操
作室を設置して、操作室を使用するときは操作室内の空
間を広くすることができるため、作業車を大型にするこ
となく、車体上の、格納したブームの側方位置に操作室
を設けることができ、本考案は、作業車の機動性を確保
するとともに、作業車の使用場所が限定されないという
効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、第１図は第２の室を第１
の室内に収納した状態を示す操作室の側面図、第２図は
第２の室を外部に拡張した状態を示す操作室の側面図、
第３図は格納状態を示す作業車の側面図、第４図は同平
面図である。 １……車体、５……伸縮ブーム、１０……操作室、１１
……第１の室、１２……第２の室。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】車体上にブームを格納するようにした作業
   車に搭載され、前記車体上に固定される第１の室と、こ
   の第１の室内に収納される格納状態と、第１の室の外方
   に拡張される使用状態とに移動自在な第２の室とにより
   構成したことを特徴とする作業車の操作室。