JPH06265308A - 位置検出用光学装置 - Google Patents

位置検出用光学装置

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JPH06265308A
JPH06265308A JP7873193A JP7873193A JPH06265308A JP H06265308 A JPH06265308 A JP H06265308A JP 7873193 A JP7873193 A JP 7873193A JP 7873193 A JP7873193 A JP 7873193A JP H06265308 A JPH06265308 A JP H06265308A
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lens
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JP7873193A
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Haruo Uemura
春生 植村
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構成が簡単、低コストで、検出リニアリティ
が良く、所定の位置検出分解能を有する位置検出用光学
装置を提供する 【構成】 線状光源4からの計測光が、被検出物(基板
10のエッジT)の最大検出範囲内に照射され、結像レ
ンズ3を経てCCDラインセンサ2に入射する構成であ
る。結像レンズ3は、開口径が1mm、f=10mm、硝材
がBK7、被検出物側の実効F数が20の両凸レンズ1
枚で構成した。線状光源の大きさKLは、被検出物の検
出最大範囲KAの境界ER、ELを通過した光束が、結
像レンズ3の開口内に入射する計測光を出射できるよう
に、18mm以上で構成した。被検出物が検出範囲内のど
の位置にあっても被検出物を通過する光の実効主光線は
結像レンズ3の開口中心を通過する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、近接露光装置
に適用され、液晶表示器用の角型ガラス基板や半導体基
板等のプリアライメントの際に、基板のエッジやアライ
メントマーク等の被検出物の位置を非接触で検出した
り、あるいは所定の基準位置に対する被検出物の変位量
を検出するための位置検出用光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の位置検出用光学装置は、計測光
を被検出物に照射して、被検出物を透過または反射した
光をCCDラインセンサ等の光量検出器で計測し、計測
した光の特性に基づいて、被検出物の位置を検出するも
のであるが、このような装置には、まず、検出リニアリ
ティが良いことが求められる。
【0003】すなわち、被検出物の位置が検出できる最
大範囲(以下、最大検出範囲という)内における、被検
出物の実際の移動量(例えば、位置Paと位置Pbとの
間の距離)がαであり、光量検出器で計測し、検出した
被検出物の検出位置の移動量(位置Paに被検出物があ
るときに光量検出器で検出した検出位置Aaと、位置P
bに被検出物があるときに光量検出器で検出した検出位
置Abとの間の距離)がβであったとき、被検出物の移
動量が変動してα×2になったときには、光量検出器で
検出した被検出物の検出位置の移動量もβ×2となるよ
うに、被検出物の実際の移動量と検出による移動量とが
常に比例関係にある(検出リニアリティが良い)ことに
より、光量検出器で検出した位置から、被検出物の最大
検出範囲内の位置を正確に特定することができる。
【0004】また、位置検出用光学装置には、目的の測
定対象で求められる位置検出分解能を満たすことが要求
される。すなわち、最大検出範囲内における被検出物の
Pa、Pb間の移動量に対する光量検出器での検出位置
Aa、Abにおいて、Aa、Abを識別できる最小幅に
対応する被検出物の移動量が位置検出分解能となる。例
えば、Pa、Pb間の距離(被検出物の移動量)が1μ
mのとき、Aa、Ab間の距離が、位置検出用光学装置
で識別できる最小幅であれば、位置検出分解能は1μm
になり、被検出物のそれ以下の移動量においては、光量
検出器で検出した受光データからは識別できなくなる。
この位置検出分解能が、目的の測定対象に応じて、位置
検出用光学装置に要求される。例えば、目的の測定対象
が近接露光装置のプリアライメントであれば、要求され
る位置検出分解能は2〜3μmである。
【0005】このように検出リニアリティが良く、所定
の位置検出分解能を有する従来装置として例えば、以下
のようなものがある。これを、図11、図12を参照し
て説明する。この装置は、図11(a)、(b)に示す
ように、投光器1と1次元CCDラインセンサ2とで構
成されており、高価な光学部材を必要としないため、低
コストで実現される。投光器1からは、幅のある平行光
L…が基板10のエッジT(被検出物)の斜め上方から
その一部が基板10に入射するように照射される。その
ように照射された光Lの内、基板10に入射しない光
は、図11(b)の実線で示すように直進するが、基板
10に入射した光は、基板10が透光性であれば、図1
1(b)の点線で示すように基板10で屈折して進み、
基板10が非透光性であれば、図11(b)の一点鎖線
で示すように基板10で反射される。CCDラインセン
サ2では、基板10に入射しない光を受光するように配
置されている。
【0006】このように構成することにより、CCDラ
ンセンサ2では、図11(c)に示すように、光の入射
位置に応じて受光した光量が検出される。図中、横軸は
CCDラインセンサ2内に1次元に配列された画素に対
応する受光位置であり、eLは、図11(a)のCCD
ライセンサ2の受光面の左端に対応し、eR は同様に、
CCDライセンサ2の受光面の右端に対応する。また、
縦軸は受光した光量に対応した電圧値を示す。上述した
ように、基板10に入射した光は、屈折するか反射され
るので、CCDラインセンサ2に入射しない。従って、
図11(c)の受光光量の左側の立ち上がりが、基板1
0のエッジT(被対象物)に対応することになる。この
立ち上がり部分の内、所定のレベルTHに対応する位置
E が基板10のエッジT(被検出物)の位置であると
して検出する。
【0007】また、図12(a)に一点鎖線で示す基板
10のエッジTの位置を基準位置とした場合、その基準
位置に対する被検出物(図12(a)の実線で示す基板
10のエッジT)の変位量は、以下のように検出され
る。
【0008】被検出物が実線で示す位置にある状態で、
CCDラインセンサ2により上述のようにして求めた被
検出物の位置が、図12(b)のeE であり、一方、被
検出物が基準位置にあるときにCCDラインセンサ2に
より検出される位置がeO であるとすると、基準位置に
対する被検出物の変位量は、eE とeO の間の距離LH
に相当するので、その距離LHに基づいて求めることが
できる。
【0009】この装置は、被検出物の位置がCCDライ
ンセンサ2の受光位置にそのまま対応する構成であるの
で、検出リニアリティが良く、また、CCDラインセン
サ2自身の検出分解能や、受光データのデータ処理等に
より位置検出分解能が決まるが、例えば、近接露光装置
のプリアライメントなどでは充分に対応することができ
る。
【0010】しかしながら、上述のような構成の装置で
は、基板10のエッジTが予め設定された検出面(図示
せず)上に存在することを前提としており、例えば、基
板10がわずかに傾いて搬入された場合、すなわち、エ
ッジT(被検出物)が検出面から離れた場合などでは、
CCDラインセンサ2で検出される受光位置に対する光
量が変動するので、被検出物の検出が正確に行えないと
いう問題がある。
【0011】そのような問題が起きにくい装置として、
結像手段を用いたもの、例えば、光源とコンデンサーレ
ンズと対物レンズ、ハーフミラーなどで構成される顕微
鏡光学系と、CCDラインセンサとを組合わせ、被検出
物とCCDラインセンサとを共役な位置に配置したもの
もある。
【0012】光源から出射された光は、コンデンサーレ
ンズで集光されて後、ハーフミラーで光路が転換され、
対物レンズを介して被検出物に入射する。入射光は被検
出物で反射され、その反射光は前記対物レンズを介し
て、前記ハーフミラーを透過し、CCDラインセンサに
入射する。CCDラインセンサでは、受光した位置に応
じて光量を検出する。
【0013】被検出物が、例えば、アライメントマーク
であれば、顕微鏡光学系の視野内、すなわち、最大検出
範囲内において、CCDラインセンサに入射する反射光
の受光光量は、アライメントマークと他の部分との反射
率の違いに応じて変化する。この光量の違う受光位置を
検出することにより被検出物の位置を把握する。また、
所定の基準位置と被検出物の位置との変位量は、基準位
置に対応するCCDラインセンサ2の検出位置と、被検
出物をCCDラインセンサ2で検出した位置との間の距
離に対物レンズの倍率を掛け合わせることにより求めら
れる。
【0014】このような、顕微鏡光学系を利用した装置
では、基板が傾いて搬入された場合などにも、対物レン
ズの焦点深度内に収まっていれば、被検出物の位置検出
の精度が著しく低下するという問題はない。一般に、近
接露光装置などでプリアライメントを行うために、検出
位置に基板を搬入する場合の基板の傾きは僅かなもので
あり、実用上の問題はない。
【0015】また、上述のような顕微鏡光学系を利用し
た装置では、対物レンズは複数枚のレンズを組み合わせ
て構成され、その収差は充分に補正されているので、形
成される像の歪みが少ないことからも判るように検出リ
ニアリティは良い。さらに、顕微鏡光学系では、良好な
像が形成されることからも判るように、位置検出分解能
も非常に良い。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を有する従来例の場合には、次のような問題が
ある。上述のような顕微鏡光学系を利用した装置は、上
述したように基板の搬入時の傾き等にも対応し、検出リ
ニアリティも良く、しかも、位置検出分解能も非常に良
いが、対物レンズは、レンズを複数枚組み合わせたレン
ズシステムで構成される等の理由により、構成が複雑
で、かつ、高額である。
【0017】一方、近接露光装置のプリアライメントな
どにおける被検出物の位置検出などは、ファインアライ
メントのためのおおよその位置合わせを行うことを目的
とすることから考えると、上述の顕微鏡光学系のよう
に、良好な像を形成するほどに位置検出分解能が高いも
のである必要はない。すなわち、近接露光装置のプリア
ライメントなどにおける被検出物の位置検出などでは、
上述のような顕微鏡光学系を利用した位置検出用光学装
置を用いることは、目的に対して、装置が複雑でコスト
がかかり過ぎるという問題がある。
【0018】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、結像レンズを用いつつ簡単な構成、か
つ、低コストで実現でき、さらに、検出リニアリティの
良い位置検出用光学装置、例えば、近接露光装置のプリ
アライメントなどの測定対象における被検出物の位置検
出や基準位置に対する被検出物の変位量の検出を行なえ
る位置検出用光学装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上述のような目的を達成
するために、本願出願人が鋭意研究した結果、以下のよ
うな事実が判明した。
【0020】被検出物(基板のエッジ)とCCDライン
センサとを結像レンズに対して共役な関係に配置し、光
源から計測光を被検出物に照射し、結像レンズを経てC
CDラインセンサで受光するという簡単な構成の装置を
考えてみる。
【0021】図7に示すように、光源4から出射した計
測光が被検出物(基板10のエッジT)を通過し、結像
レンズ3を経てCCDラインセンサ2に入射するときの
光線をしらべるために、光源4の発光部が小さいものを
使用した場合を考えてみる。
【0022】例えば、f(焦点距離)が10mmの結像レ
ンズ3を倍率1対1で用い、光源4を被検出物の後方2
0mmに設定したときの、物高RHと像高IH、およびそ
れらのずれ率を、被検出物を通過する有効な光束の中心
をなす光線(実効的な主光線)について、光線追跡して
しらべてみると、以下の表1のようになる。なお、物高
RHは光軸Jに対する被検出物の位置であり、像高IH
は前記物高RHに対するCCDラインセンサ2上の結像
位置、ずれ率は物高RHに対する像高IHのずれの割合
であり、((IH−RH)/IH)で算出される。
【0023】
【表1】
【0024】表1に示すように、物高RHが高くなるに
従って、物高RHに対する像高IHのずれ率が大きくな
り、検出リニアリティを確保できる範囲が極めて狭くな
り、被検出物の位置が検出できる最大範囲(最大検出範
囲)が狭くなる。これは、図7に示すように、物高RH
が高くなるに従って、前記実効的な主光線が、結像レン
ズ3の開口中心(光軸)から離れていき、結像レンズ3
の周辺を通過することになるので、歪曲収差が大きくな
るためである。
【0025】次に、上述と同様の結像レンズ3を用い、
光源4を被検出物の後方100mmに設定したときの、物
高RHと像高IH、およびそれらのずれ率を、光線追跡
してしらべてみると、以下の表2のようになる。
【0026】
【表2】
【0027】表2に示すように、物高RHに対する像高
IHのずれ率は改善されていることが判る。これは、光
源4を被検出物から離すことにより、被検出物を通過し
た光が結像レンズ3に入射する角度が小さくなるため
に、物高RHが高くなる割合に比べて、実効的な主光線
が結像レンズ3の開口中心から離れていく割合が少なく
なるからである。従って、光源4を被検出物からさらに
遠ざけていけば、検出リニアリティが確保できる範囲を
一層拡げることができるが、光源4を無限に遠ざけるこ
とは不可能であり、現実的ではない。
【0028】以上のような事実から、検出リニアリティ
を確保できる最大検出範囲をある程度確保するために
は、被検出物がかかる最大検出範囲内のどの位置にあっ
ても、その被検出物を通過する実効的な主光線が結像レ
ンズ3の中心を通過するように構成すればよいことが判
る。
【0029】そこで、図8に示すように、光源4を、最
大検出範囲KAの境界ER、ELを通過した光束が、結
像レンズ3の開口内に入射する計測光を出射できる大き
さ(長さ)KLを有するように構成する。
【0030】このように構成すれば、被検出物が最大検
出範囲KAのどの位置(例えば、EL、E1、E2、E
R等))にあっても、その被検出物を通過する実効的な
主光線が結像レンズ3の中心を通過することになるの
で、かかる最大検出範囲KAの検出リニアリティが確保
されることになる。
【0031】なお、図8の位置検出用光学装置では、結
像レンズ3を用いており、被検出物とCCDラインセン
サ2の受光面とが結像関係、すなわち、共役な関係にあ
るので、基板10が若干傾いて搬入されたような場合で
あっても、被検出物が結像レンズの焦点深度内に収まっ
ていれば、被検出物の位置を誤差なく検出することがで
きる。すなわち、被検出物が結像レンズ3に対して若干
の遠近関係に置かれても被検出物の位置の検出は実用上
問題なく行なえる。
【0032】また、一般に入手が容易な量凸レンズ(例
えば、f=10mm、開口径が5〜10mm、硝材がBK
7)を倍率1対1で使用した場合、実効F数は2〜4に
なるが、収差補正が施されてなく、結像レンズ3として
そのまま使用するのは好ましくない。そこで、上記のよ
うなレンズの収差補正を考えると、一般に実効F数の小
さいレンズを実現しようとした場合、複数枚のレンズを
組み合わせなければならず、構成が複雑で、さらにコス
ト高を招く。これに対して、結像レンズ3の被検出物側
の実効F数が15以上であると、収差補正され、かつ、
なるべく少ない枚数のレンズで結像レンズ3を実現でき
る。
【0033】次に、上述のような構成の光学系における
結像レンズの性能、特に、位置検出分解能について考え
てみる。上述のように構成することにより、位置検出用
光学装置は簡易構成かつ低コストで実現され、さらに最
大検出範囲内の検出リニアリティは確保されるが、位置
検出分解能が低ければ、近接露光装置のプリアライメン
ト等に使用するのは好ましくない。従って、近接露光装
置のプリアライメントなどの位置検出分解能を確保する
ために、結像レンズ3の被検出物側の実効F数を調整す
る。
【0034】一般に、結像系で解像できる2点間の最小
間隔は回折限界により決まり、実効F数が大きくなる
と、解像力が低くなることが知られている。しかし、被
検出物の位置検出をCCDラインセンサ2の受光データ
から特定する場合、前記受光データを適宜データ処理し
てやることにより、回折限界によって決まる解像間隔よ
りも微小な範囲においても、位置の特定を行なうことが
できる。
【0035】例えば、図8の光学系において、結像レン
ズ3を実効F数が15以上の所定のもので構成したと
き、検出される受光データは図9に示すようになる。た
だし、図中、横軸はCCDラインセンサ2内に1次元に
配列された画素に対応する受光位置であり、eR 、eL
はそれぞれ、図8の最大検出範囲の境界ER、ELに対
応している。また、縦軸は受光位置において検出した光
量に対応する電圧値である。図9は、被検出物が図8の
最大検出範囲内のE2にあるときの受光データを示して
おり、電圧値が減少している部分が被検出物(基板10
のエッジT)のある位置E2に対応する。これは、基板
10のエッジTを通過する計測光が、エッジT部分での
光の散乱などにより、CCDラインサンセ2で受光され
る光量が、他の部分よりも少なくなるからである。そし
て、例えば、所定の電圧レベルTHと受光データの左の
減少部分との交点に相当する受光位置eE を被検出物の
位置E2として決めて、被検出物の位置を特定する。ま
た、この電圧値の減少の特性を際立たせる等のデータ処
理を施すことにより、被検出物の位置を精度よく特定す
ることができる。
【0036】ところが、上述と同じ光学系において、結
像レンズ3の被検出物側の実効F数を大きくしていき、
そのときの受光データを調べていくと、電圧値が全体的
に下がり、S/N比が小さくなる。さらに、被検出物の
位置に対応する電圧値の減少部分も急峻でなくなってく
る。そして、被検出物側の実効F数が40を越えると、
図10に示すようになる。電圧値の減少部分が図9のよ
うに急峻であれば、多少S/N比が小さくても、データ
処理を施すことにより被検出物の位置を特定することが
できるが、図10のように電圧値の減少部分がなだらか
になると、ノイズ部分の増減により電圧レベルTHに対
する受光位置が変動するため、正確に被検出物の位置を
特定しにくくなる。従って、結像レンズ3の被検出物側
の実効F数は40以下が好ましいことになる。
【0037】上述のような研究結果から本発明を、次の
ように構成した。すなわち、請求項1に記載の発明は、
被検出物の位置の検出、あるいは所定の基準位置に対す
る前記被検出物の変位量の検出を行うための位置検出用
光学装置であって、前記被検出物に計測光を照射する光
源と、受光面における光の入射位置に応じて入射光の光
量を検出する光量検出器と、前記被検出物の像を前記光
量検出器の受光面上に形成する結像手段と、を備え、か
つ、前記結像手段は、前記被検出物側の実効F数が15
以上であり、前記光源は、前記被検出物の位置が検出で
きる最大検出範囲の境界を通過する光束が、前記結像手
段の開口内に入射する計測光を出射する大きさを有する
ものである。
【0038】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載の位置検出用光学装置において、前記結像手段
は、被検出物側の実効F数が40以下である。
【0039】また、請求項3に記載の発明は、請求項2
に記載の位置検出用光学装置において、前記結像手段
は、単レンズ、または、ダブレットレンズで構成するも
のである。
【0040】
【作用】請求項1に記載の発明の作用は次のとおりであ
る。光源からの計測光が被検出物に照射されると、結像
手段によって被検出物の像が光量検出器の受光面上に形
成され、光量検出器は、受光面における光の入射位置に
応じて、入射光の光量を検出する。このとき、結像手段
は、少ないレンズ枚数であっても収差補正が可能であ
り、簡単な構成、かつ、低コストで実現される。また、
最大検出範囲内であればどの位置であっても、被検出物
に照射された計測光の実効的な主光線が結像手段の開口
中心を通過するため、検出リニアリティが向上する。
【0041】また、請求項2に記載の発明によれば、結
像手段の被検出物側の実効F数が40以下であるため、
光量検出器からの検出信号レベルが比較的高くなり、さ
らに、被検出物に対応する位置の検出信号が急峻にな
る。この結果、ノイズ成分の影響を受けにくくなる。
【0042】さらに、請求項3に記載の発明によれば、
結像手段を、その被検出物側の実効F数が15以上かつ
40以下の単レンズで構成したことにより、構成がより
簡単になり、コストの低減が図れる。また、同様に被検
出物側の実効F数が15以上かつ40以下のダブレット
レンズで結像手段を構成することにより、光源が白色光
源であっても、簡単な構成で色収差を補正する位置検出
用光学装置を構成できる。
【0043】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の一実施例を説
明する。図1は、本発明の第一実施例装置に係る位置検
出用光学装置の概略構成を示す正面図である。この第一
実施例装置は、図1に示すように、線状の光源4からの
計測光が、被検出物(基板10のエッジT)の位置を検
出できる最大範囲(最大検出範囲)内に照射され、結像
レンズ3を経てCCDラインセンサ2に入射するように
構成されている。また、結像レンズ3の物体面(図示せ
ず)上を被検出物が搬送され、結像レンズ3の像面(図
示せず)にCCDラインセンサ2の受光面が配置されて
いる。
【0044】像面と結像レンズ3との距離L1を20m
m、結像レンズ3と物体面との距離L2を20mm、物体
面と線状光源4との距離L3を20mmに、また、被検出
物の検出最大範囲KAを光軸Jを中心として左右4mmず
つ(合計8mm)にそれぞれ設定した。
【0045】結像レンズ3は、開口径が1mm、f=10
mm、硝材がBK7、被検出物側の実効F数が20(開口
径/L2)の両凸レンズ1枚で構成した。線状光源4
は、色収差の発生を無くすために単色光を安定して照射
できる、例えば、ライン状に配列したLEDアレイで構
成した。なお、物体面での照度むらが問題であれば、L
EDアレイの前に拡散板やレンチキュラーレンズ等を用
いることにより、照度分布を補正することができる。ま
た、線状光源4としてはLEDアレイ以外にも、ハロゲ
ンランプや蛍光灯等で構成してもよいが、白色光源の場
合は、色収差の発生を無くすために線状光源4の前に単
色フィルターを配設することが好ましい。
【0046】また、線状光源4の大きさ(長さ)KL
は、図に示すように、被検出物の検出最大範囲KAの境
界ER、ELを通過した光束が、結像レンズ3の開口内
に入射する計測光を出射できるように、18mm以上で構
成した。
【0047】上述のように構成したときの物高と像高、
およびそれらのずれ率を、先にも述べた光線追跡により
求めると、以下の表3のようになる。
【0048】
【表3】
【0049】この結果から明らかなように、最大検出範
囲KA内においては物高と像高のずれ率が充分に改善さ
れており、検出リニアリティが確保されていることが判
る。
【0050】また、結像レンズ3の被検出物側の実効F
数を20にしたので、単レンズであっても収差の発生は
ほとんどなく、2〜3μmの移動量の位置検出も可能
(位置検出分解能が2〜3μm)であり、近接露光装置
のプリアライメントや、それと同程度の位置検出分解能
が要求される計測対象に用いることができる。
【0051】上述の構成によるCCDラインセンサ2の
受光データを図2に示す。なお、図の縦軸、横軸、
R 、eL の表記は、図9と同じである。先にも述べた
ように、この受光データに基づいて、被検出物の検出位
置を特定することができる。また、被検出物が所定の基
準位置(例えば、図1の光軸と一致する位置)にあると
きの受光位置をeO とすれば、図1の位置E2に被検出
物があるときに検出した被検出物の位置eE とeO との
間の距離LHから、基準位置に対する被検出物の変位量
を検出することができる。
【0052】次に、本発明の第二実施例装置を図3を参
照して説明する。この第二実施例は、結像レンズ3を、
f=10mm、硝材がBK7の両凸レンズ(1枚)31
と、直径1mmの開口部を有する開口絞り32とによっ
て、被検出物側の実効F数20の結像レンズ3を構成し
たこと以外は、上述した第一実施例と同じである。
【0053】このように構成することにより、両凸レン
ズ31を加工することなく、結像レンズ3の開口径を所
望の値、例えば1mmに設定することができる。
【0054】次に、本発明の第三実施例装置を図4を参
照して説明する。この第三実施例は、結像レンズ3を、
被検出物側の実効F数が20のダブレットレンズ(開口
径1mm)33で構成したこと以外は、上述した第一実施
例と同じである。
【0055】この第三実施例は、線状光源4を白色光源
で構成したときに、上述した単色フィルターを用いず
に、その白色光源による色収差を補正するように構成し
たものである。
【0056】次に、本発明の第四実施例装置を図5を参
照して説明する。図5(a)は、第四実施例装置の概略
構成を示す側面図、図5(b)は、その正面図である。
この第四実施例は、被検出物からの反射光により被検出
物の位置を検出する実施例である。
【0057】具体的な構成を述べると、図5に示すよう
に、線状光源4から出射された計測光は、ハーフミラー
5で光路が転換され、基板10に照射され、基板10か
らの反射光は、ハーフミラー5を透過し、結像レンズ3
を経てCCDラインセンサ2に入射するように各部を配
置した。
【0058】線状光源4、結像レンズ3、CCDライン
センサ2は上述した各実施例と同様の構成であり、像面
と結像レンズ3との間の距離L1、結像レンズ3と物体
面との間の距離L2も上述した各実施例と同様にそれぞ
れ20mmに設定し、結像レンズ3の実効F数を20にし
た。そして、線状光源4から出射され、被検出物に至る
までの計測光の光路長が、上述した各実施例と同様に2
0mmとなるように、線状光源4とハーフミラー5との間
の光路長L4を10mm、ハーフミラー5と被検出物との
間の光路長L5を10mmに設定した。
【0059】このように構成することにより、基板10
が最大検出範囲KAの全域にあるときには、光源4から
の計測光は基板10に全て反射されるが、基板10のエ
ッジTが最大検出範囲KA内にあれば、計測光の一部は
反射光とならず、CCDラインセンサ2に入射しなくな
る。例えば、基板10のエッジTが最大検出範囲KA内
の位置E2にあるときの受光データを図6に示す。図に
示すように、E2とERとの間では、計測光を反射する
基板10がなく、CCDラインセンサ2で受光されない
ので、図6の立ち下がりと所定の電圧レベルTHとの交
点から被検出物の受光位置eE を特定できる。
【0060】また、例えば、アライメントマークを被検
出物として、その被検出物の位置を検出することもでき
る。基板10のアライメントマークを最大検出範囲KA
内に配置し、基板10に計測光を照射すれば、被検出物
とその周辺部との反射率の違いによりCCDラインセン
サ2で受光される光量に違いが発生するので、被検出物
の位置検出を行うことができる。
【0061】なお、この際の検出リニアリティや位置検
出分解能は上述した各実施例と同様の効果が得られる。
【0062】なお、上述した各実施例では、結像レンズ
3を基本的に単一レンズかタブレットレンズで構成した
が、本発明はこれに限らず、複数枚のレンズを組み合わ
せて結像レンズ3を構成してもよい。また、構成する結
像レンズ3の被検出物側の実効F数を40以下にすれ
ば、位置検出分解能を2〜3μm以下にでき、近接露光
装置のプリアライメント等に用いることができるが、被
検出物側の実効F数が40を越えても、位置検出分解能
は2〜3μm以上に粗くなるが、粗い分解能で充分に対
応できる測定対象の位置検出等に適用することはでき
る。
【0063】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明によれば、光源と光量検出器と結像手段
とを用い、結像手段の被検出物側の実効F数および光源
の大きさを調整することにより、簡単な構成、かつ、低
コストで検出リニアリティの良い位置検出用光学装置を
実現することができる。さらに、結像手段を用いている
ので、被検出物が検出面から多少離れた場合であって
も、正確に検出できる。
【0064】また、請求項2に記載の発明によれば、上
述の請求項1の発明の結像手段の被検出物側の実効F数
を40以下にしたことにより、光量検出器からの検出信
号にノイズ成分が含まれても、その影響を受けにくいた
め、近接露光装置のプリアライメント等で要求される位
置検出分解能を確保することができる。
【0065】請求項3に記載の発明によれば、上述の請
求項2の結像手段(被検出物側の実効F数を15以上か
つ40以下)を単レンズでまたはダブレットレンズで構
成するので、結像レンズの構成が一層簡単になり、低コ
ストで装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例装置に係る位置検出用光学
装置の概略構成を示す正面図である。
【図2】第一実施例装置のCCDラインセンサの受光デ
ータの一例を示す図である。
【図3】第二実施例装置の概略構成を示す正面図であ
る。
【図4】第三実施例装置の概略構成を示す正面図であ
る。
【図5】(a):第四実施例装置の概略構成を示す側面
図である。 (b):第四実施例装置の概略構成を示す正面図であ
る。
【図6】第四実施例装置のCCDラインセンサの受光デ
ータの一例を示す図である。
【図7】被検出物を通過し、結像レンズを経てCCDラ
インセンサに入射する実効的な主光線の光線追跡を行う
ためのモデルの構成を示す図である。
【図8】本発明の概略構成を示す図である。
【図9】本発明のCCDラインセンサの受光データの一
例を示す図である。
【図10】CCDラインセンサの受光データの一例を示
す図である。
【図11】従来例の概略構成と機能を示す図である。
【図12】従来例の概略構成と機能を示す図である。
【符号の説明】
2 … CCDラインセンサ(光量検出器) 3 … 結像レンズ(結像手段) 4 … 線状光源(光源) 10 … 基板 T … 基板のエッジ(被検出物) KA … 最大検出範囲 ER、EL … 最大検出範囲の境界 KL … 線状光源の大きさ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検出物の位置の検出、あるいは所定の
    基準位置に対する前記被検出物の変位量の検出を行うた
    めの位置検出用光学装置であって、 前記被検出物に計測光を照射する光源と、 受光面における光の入射位置に応じて入射光の光量を検
    出する光量検出器と、 前記被検出物の像を前記光量検出器の受光面上に形成す
    る結像手段と、 を備え、かつ、 前記結像手段は、前記被検出物側の実効F数が15以上
    であり、 前記光源は、前記被検出物の位置が検出できる最大検出
    範囲の境界を通過する光束が、前記結像手段の開口内に
    入射する計測光を出射する大きさを有することを特徴と
    する位置検出用光学装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の位置検出用光学装置に
    おいて、 前記結像手段は、被検出物側の実効F数が40以下であ
    ることを特徴とする位置検出用光学装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の位置検出用光学装置に
    おいて、 前記結像手段は、単レンズ、または、ダブレットレンズ
    で構成することを特徴とする位置検出用光学装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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