JPH06264787A - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

内燃機関の空燃比制御装置

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JPH06264787A
JPH06264787A JP5051745A JP5174593A JPH06264787A JP H06264787 A JPH06264787 A JP H06264787A JP 5051745 A JP5051745 A JP 5051745A JP 5174593 A JP5174593 A JP 5174593A JP H06264787 A JPH06264787 A JP H06264787A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】リーンNOx触媒の劣化時においても排気性状
を良好に保ち、かつ、燃費性能を向上させる。 【構成】希薄空燃比で燃焼させたときに発生するNOx
をリーンNOx触媒で浄化する機関において、前記リー
ンNOx触媒の劣化を判定する(S41)。そして、初期
状態においては燃費が最良となる空燃比に設定されてい
た目標希薄空燃比を、リーンNOx触媒の劣化進行に応
じて徐々により希薄化させる(S42)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の空燃比制御装
置に関し、詳しくは、理論空燃比よりも希薄な空燃比で
燃焼させる一方、排気系に酸化雰囲気中HC存在下でN
Oxを還元するリーンNOx触媒を備えた機関におい
て、最良の燃費性能を発揮させつつ、前記リーンNOx
触媒が劣化してもNOx排出量を低く維持し得る空燃比
制御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、理論空燃比よりも大幅に希薄な空
燃比域(例えば20〜22程度の空燃比)で燃焼させるリー
ンバーン内燃機関が開発されており、かかるリーンバー
ン内燃機関では、希薄空燃比域でNOxを浄化させるた
めにリーンNOx触媒が使用されている。
【0003】前記リーンNOx触媒は、遷移金属を担持
せしめたゼオライトからなり、酸化雰囲気中、HC存在
下でNOxを還元する触媒である(特開平3−2299
14号公報等参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記ような
リーンバーン機関では、目標の希薄空燃比を最も燃費の
良い空燃比に設定することが望まれるが、リーンNOx
触媒の劣化を想定すると、燃費をある程度犠牲して、燃
費が最も良くなる空燃比よりもより希薄で燃費性能は低
下するもののリーンNOx触媒の転化性能が向上する空
燃比を目標希薄空燃比とする必要が生じる。
【0005】即ち、機関から排出されるHC,NOx
は、空燃比変化に対して図8に示すように変化し、希薄
化が進むほどHC/NOx比が増大する。一方、前記リ
ーンNOx触媒におけるNOxの浄化処理には、HCの
存在が不可欠であり、排気中のHC/NOx比が大きく
なれば、NOx転化性能が増大する(図7参照)。従っ
て、リーンNOx触媒における転化性能は、サージ発生
限界内で空燃比の希薄を進めるほど増大することにな
る。
【0006】一方、燃費性能は希薄化を進めるほど向上
するものはなく、図6に示すように、所定の最良空燃比
を過ぎて希薄化すると、燃費性能は低下してしまう。こ
のため、リーンNOx触媒が劣化しNOx転化性能が低
下する場合にも、許容レベルを越えるNOxが排出され
ることがないように余裕を見込んだ設定とすると、最良
燃費となる空燃比よりも更に希薄でHC/NOx比がよ
り高くなる希薄空燃比で燃焼させることが必要となって
いたものである。
【0007】このように、従来のリーンバーン制御で
は、初期状態からリーンNOx触媒の劣化を予め想定し
て、最良の燃費が得られる空燃比よりも希薄で燃費性能
が低下する空燃比で燃焼させることが必要になり、リー
ンバーン燃焼による燃費向上効果を最大限に得られない
という問題があった。本発明は上記問題点に鑑みなされ
たものであり、リーンNOx触媒が劣化した場合であっ
てもNOx排出量を許容レベル以下に維持することがで
き、然も、最良の燃費性能が得られる空燃比制御装置を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そのため本発明にかかる
内燃機関の空燃比制御装置は、図1に示すように構成さ
れる。図1において、リーンバーン制御手段は、機関吸
入混合気の空燃比を機関運転条件に応じて理論空燃比と
該理論空燃比よりも希薄な空燃比とに切り換え制御す
る。
【0009】また、劣化状態判定手段は、機関排気系に
介装され酸化雰囲気中HC存在下でNOxを還元するリ
ーンNOx触媒の劣化状態を判定する。そして、目標希
薄空燃比設定手段は、劣化状態判定手段による判定結果
に基づいて前記リーンバーン制御手段における目標希薄
空燃比を設定する。
【0010】
【作用】かかる構成の空燃比制御装置によると、リーン
NOx触媒の劣化状態に応じて目標希薄空燃比が設定さ
れるから、劣化の進行によって転化性能が低下したとき
には、相対的に転換性能を向上し得るより希薄側の空燃
比で燃焼させることができ、触媒劣化による転化性能を
低下を、空燃比をより希薄化することで補うことが可能
となる。
【0011】従って、予めリーンNOx触媒の劣化状態
を想定した希薄空燃比で燃焼させる必要はなく、初期状
態では最良燃費となる希薄空燃比で燃焼させる設定とし
ておき、劣化進行に応じて徐々に目標空燃比を最良燃費
空燃比から希薄化させることができ、排気性状を良好に
維持させつつ、高い燃費性能が得られる。
【0012】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。一実施例
のシステム構成を示す図2において、内燃機関1には、
吸気ダクト2,スロットル弁3,吸気マニホールド4を
介して空気が吸引される。前記吸気マニホールド4の各
ブランチ部には、各気筒別に電磁式の燃料噴射弁5が設
けられている。該燃料噴射弁5は、後述するコントロー
ルユニット10から出力される噴射パルス信号に応じて間
欠的に開駆動され、図示しない燃料タンクから圧送され
て所定圧力に調整された燃料を吸気マニホールド4内に
噴射供給する。
【0013】機関1からの排気は、排気マニホールド
6,排気ダクト7,リーンNOx触媒8,三元触媒9を
介して大気中に排出される。前記リーンNOx触媒8
は、特開平1−130735号公報等に開示される希薄
空燃比域でNOxを浄化できる触媒であり、遷移貴金属
を担持せしめたゼオライトからなり、酸化雰囲気中、H
C存在下でNOxを還元する触媒である。
【0014】一方、三元触媒9は、活性アルミナ等の担
体表面に白金Pt,ロジウムRh等からなる層を設けた
ものであり、理論空燃比の混合気を燃焼させたときにC
O,HC,NOxを同時に高い転化率で浄化し、希薄空
燃比域ではNOxの転化率が低下する触媒である。前記
コントロールユニット10は、各種のセンサからの検出信
号を入力し、前記燃料噴射弁5に出力する噴射パルス信
号のパルス幅(燃料噴射量)を演算するが、本実施例で
は、機関吸入混合気の空燃比を理論空燃比と該理論空燃
比よりも大幅に希薄な希薄空燃比とに切り換え制御する
機能を備えている。
【0015】前記各種のセンサとして、前記吸気ダクト
2に機関1の吸入空気流量Qaを計測するエアフローメ
ータ11が設けられている。前記スロットル弁3には、該
スロットル弁3の開度TVOを検出するポテンショメー
タ式のスロットルセンサ12が付設されている。また、ウ
ォータージャケット内の冷却水温度Twを検出する水温
センサ13、及び、クランク軸やカム軸からクランク角検
出信号を取り出すクランク角センサ14が設けられてい
る。
【0016】また、前記排気マニホルード6の集合部
(リーンNOx触媒上流側)、及び、リーンNOx触媒
8と三元触媒9との間には、機関吸入混合気の空燃比と
密接な関係にある排気中の酸素濃度を検出する酸素セン
サ15,16がそれぞれ設けられており、これら酸素センサ
15,16からは排気中の酸素濃度に応じた信号が出力され
る。
【0017】ここで、前記コントロールユニット10によ
る燃料噴射制御の様子を、図3〜図5のフローチャート
に従って説明する。尚、本実施例において、リーンバー
ン制御手段,目標希薄空燃比設定手段,劣化状態判定手
段としての機能は、前記図3〜図5のフローチャートに
示すようにコントロールユニット10がソフトウェア的に
備えている。
【0018】図3のフローチャートに示すルーチンは燃
料噴射制御のメインルーチンであり、まず、S1では、
エアフローメータ11で検出された吸入空気流量Qa、ク
ランク角センサ14から出力されるクランク角検出信号に
基づいて算出される機関回転速度Nなどの情報を読み込
む。次のS2では、前記吸入空気流量Qaと機関回転速
度Nとに基づいて基本噴射パルス幅(基本燃料噴射量)
Tp(←Kconst ×Qa/N:Kconst は定数)を演算
する。尚、前記基本噴射パルス幅Tpは、理論空燃比相
当値として演算されるように前記定数Kconst を設定し
てある。
【0019】S3では、機関温度を代表する冷却水温度
Tw等に基づいて各種補正係数COEFを設定し、ま
た、バッテリ電圧に基づいて燃料噴射弁5の開弁遅れを
補正するための電圧補正分Tsを設定する。S4では、
機関負荷を代表する前記基本噴射パルス幅Tpと機関回
転速度Nとに基づいて、現状の運転条件が予め設定され
ている希薄空燃比制御領域に含まれるか否かを判別す
る。
【0020】そして、希薄空燃比制御領域ではないと判
別されたときには、S5へ進み、目標希薄空燃比に見合
った噴射パルス幅を設定させるための希薄空燃比補正係
数KLEANに1をセットして、理論空燃比の混合気が
形成される噴射パルス幅の演算が行われるようにする。
また、理論空燃比を目標空燃比とするときには、S6へ
進み、酸素センサ15で検出される実際の空燃比を目標空
燃比である理論空燃比に近づけるように、基本噴射パル
ス幅Tpを補正するための空燃比フィードバック補正係
数αを演算する。
【0021】一方、S4で希薄空燃比制御領域に含まれ
ると判別されたときには、S7へ進み、前記希薄空燃比
補正係数KLEAN、換言すれば、希薄空燃比制御にお
ける目標空燃比を、リーンNOx触媒8の転化率ηNOx
に応じて設定する。次のS8では、前記空燃比フィード
バック補正係数αに1をセットする。S9では、前記基
本噴射パルス幅Tp,各種補正係数COEF,空燃比フ
ィードバック補正係数α,希薄空燃比補正係数KLEA
N,電圧補正分Tsによって最終的な噴射パルス幅(燃
料噴射量)Ti(←Tp×COEF×α×KLEAN+
Ts)を演算する。
【0022】そして、S10では、所定の噴射タイミング
において、前記噴射パルス幅Tiの噴射パルス信号を燃
料噴射弁5に出力して、機関要求量の燃料を噴射供給さ
せる。図4のフローチャートは、前記図3のフローチャ
ートのS6における空燃比フィードバック補正係数αの
演算の様子を示す。
【0023】S21では、空燃比フィードバック制御を行
う条件が成立しているか否かを判別する。具体的には、
例えば、機関負荷を代表する基本噴射パルス幅Tpと機
関回転速度Nとに応じて予め設定されている空燃比フィ
ードバック制御領域に該当し、かつ、冷却水温度Twが
所定温度以上であることなどをフィードバック制御条件
とする。
【0024】前記S21で空燃比フィードバック制御条件
が成立していないと判別されたときには、S22へ進み、
空燃比フィードバック補正係数αに初期値である1.0 を
セットする。一方、S21で空燃比フィードバック制御条
件が成立していると判別されたときには、S23へ進み、
酸素センサ15で検出される排気中の酸素濃度に基づいて
実際の空燃比が目標空燃比(理論空燃比)に対してリッ
チであるか否かを判別する。
【0025】空燃比が目標よりもリッチであると判別さ
れた場合には、S24へ進み、リッチ・リーン判別フラグ
RLに「R」がセットされているか否かを判別する。前
記フラグRLには、後述するようにリーン判別時に
「L」がセットされるようになっているから、S24で前
記フラグRLに「R」ではなく「L」がセットされてい
ると判別されたときには、リーン状態からリッチ状態に
反転した初回であると判定することができる。
【0026】S24で、前記フラグRLに「R」がセット
されてなく、リーンからリッチへの判定初回であると判
別されたときには、S25へ進み、前記フラグRLにリッ
チ判定状態を示す「R」をセットする。次のS26では、
空燃比フィードバック補正係数αをリッチ判定初回に減
少方向に比例制御するための比例分PRを、機関運転条
件に基づいて設定する。
【0027】そして、S27では、前回までの空燃比フィ
ードバック補正係数αから前記比例分PRだけ減算した
結果を、新たな補正係数αとして設定する。次回も、S
23でリッチ判定がなされると、S24ではフラグRLに
「R」がセットされていると判別されることになるか
ら、今度はS24からS28へ進み、空燃比フィードバック
補正係数αをリッチ判定時に減少方向に積分制御するた
めの積分分IRを、機関運転条件に基づいて設定する。
【0028】そして、次のS29では、前回までの空燃比
フィードバック補正係数αから前記積分分IRだけ減算
した結果を、新たな補正係数αとして設定する。このS
29における補正係数αの積分制御が繰り返されて空燃比
が目標よりもリーン側に反転すると、今度は、S23から
S30へ進む。S30では、前記フラグRLに「R」がセッ
トされているか否かを判別することで、リッチからリー
ンへの反転初回を判別する。
【0029】ここでは、フラグRLに「R」がセットさ
れていると判別されたときが、リーン空燃比への反転初
回であり、このときには、S31へ進み、前記フラグRL
に「L」をセットする。次のS32では、空燃比フィード
バック補正係数αをリーン判定初回に増大方向に比例制
御するための比例分PLを、機関運転条件に基づいて設
定する。
【0030】そして、S33では、前回までの空燃比フィ
ードバック補正係数αに前記比例分PLを加算した結果
を、新たな補正係数αとして設定する。一方、S30でフ
ラグRLに「R」ではなく「L」がセットされている判
別された場合には、S34へ進み、空燃比フィードバック
補正係数αをリーン判定時に増大方向に積分制御するた
めの積分分ILを、機関運転条件に基づいて設定する。
【0031】そして、S35では、前回までの空燃比フィ
ードバック補正係数αに前記積分分ILを加算した結果
を、新たな補正係数αとして設定する。このように、空
燃比フィードバック補正係数αは、酸素センサ15で検出
される実際の空燃比が目標空燃比に近づく方向に比例積
分制御される。ここで、特開昭62−147034号公
報に開示されるように、リーンNOx触媒8の下流側に
設けられた酸素センサ16による検出結果に基づいて、前
記比例積分制御における比例分・積分分を補正するよう
構成することで、目標空燃比を理論空燃比とするときの
空燃比フィードバック制御精度を向上できる。
【0032】次に、前記図3のフローチャートのS7に
おける希薄空燃比補正係数KLEANの演算の様子を、
図5のフローチャートに従って詳細に説明する。図5の
フローチャートにおいて、まず、S41では、前記リーン
NOx触媒8の転化率ηNOx (劣化状態)の判定を行
う。前記転化率ηNOx の判定は、例えば前記空燃比フィ
ードバック制御中における前記酸素センサ15,16の検出
結果を用いて行うことができる。
【0033】即ち、リーンNOx触媒8が転化率ηNOx
の高い初期状態であるときには、リーンNOx触媒8の
上流側における空燃比の変化が触媒8のストレージ効果
によって減衰され、空燃比フィードバック制御に伴って
上流側の空燃比が高い周波数で目標空燃比に対して反転
するときに、下流側の空燃比は比較的低い周波数で反転
することになる。そして、リーンNOx触媒8が劣化す
ると前記ストレージ効果が弱まるために、前記下流側に
おける空燃比の反転周波数が上流側における反転周波数
に近づくようになる。
【0034】従って、空燃比フィードバック制御中の所
定期間内で、酸素センサ15で検出される空燃比の反転回
数と、酸素センサ16で検出される空燃比の反転回数とを
それぞれに計数し、これらの比を求めることで、リーン
NOx触媒8の劣化状態(転化率ηNOx の低下)を判定
できる(図9参照)。尚、前述のようにリーンNOx触
媒8の劣化状態の判定を、空燃比の反転周波数に基づい
て行わせるときには、希薄空燃比制御領域内の排気量の
少ない運転条件で一時的に理論空燃比にフィードバック
制御させ、このときの空燃比反転回数をサンプリングさ
せるようにしても良い。
【0035】また、触媒の劣化は、処理した排気の総量
が増大するに連れて進行するものと推定されるので、排
気量を検出する代わりに、コントロールユニット10にお
いて前記エアフローメータ11で検出された吸入空気流量
Qaを初期状態から積算し、該積算値に応じて転化率η
NOx の低下(経時劣化)を推定させるようにしても良
い。
【0036】また、吸入空気流量Qaを積算する代わり
に、機関1が搭載される車両の走行距離によってリーン
NOx触媒の経時劣化を推定させることもできる。更
に、リーンNOx触媒8の入口排気温度と出口排気温度
とを検出し、これらの温度差に基づいてリーンNOx触
媒8における浄化作用が正常に行われているか否かを判
定させることもできる。
【0037】上記のようにしてリーンNOx触媒8の劣
化状態が判定されると、次のS42では、前記判定結果に
基づいて目標の希薄空燃比(目標希薄空燃比相当の係数
KAFR)を設定する。本実施例では、前記リーンNO
x触媒8の初期状態(転化率ηNOx の高い状態)では、
目標希薄空燃比として最も燃費の良い空燃比を設定する
(図6参照)。しかしながら、リーンNOx触媒8が劣
化して初期の転化率ηNOx を発揮できなくなった場合に
は、前記最良燃費となる空燃比で燃焼させたときに発生
するNOxを良好に浄化できなくなる惧れがある。
【0038】一方、リーンNOx触媒8における転化率
ηNOx は、図7に示すように、NOx量に対するHC量
が多いときほど高くなり、NOx量に対するHC量を増
大させるには、図8に示すように、空燃比をより希薄化
させれば良い。従って、劣化によってリーンNOx触媒
8の転化率ηNOx が低下したときには、目標希薄空燃比
をより希薄化させることで、相対的に転化率ηNOx を高
め、排気性状が悪化することを回避できる。
【0039】そこで、S42では、判定された転化率η
NOx が所定以上のときには、図10に示すように、最良燃
費となる空燃比を目標空燃比として設定するが、劣化に
伴って転化率ηNOx が低下すると、これに対応して目標
空燃比を前記最良燃費空燃比から徐々に希薄化させて行
く。ここで、所定空燃比以上に希薄化させた場合には、
許容レベルを越えるサージトルクの発生が予測されるの
で、転化率ηNOx が所定以下に低下し、これに対応して
設定されるべき目標空燃比空燃比が所定以上になる場合
には、希薄空燃比での燃焼を停止させ、希薄空燃比制御
領域内であっても理論空燃比に制御させるようにする
(図10参照)。
【0040】即ち、リーンNOx触媒8の劣化が進み、
サージを発生させてしまうような希薄空燃比に制御させ
る必要が生じたときには、NOxの排出量を抑制しつつ
希薄燃焼を行わせることはできないものと判断し、希薄
空燃比制御領域内で理論空燃比で燃焼させる。一般的に
は、リーンNOx触媒8よりも三元触媒9の方が耐久性
が良いと推定されているので、リーンNOx触媒8が大
きく劣化した場合であっても、三元触媒9においては所
定以上の転化率を期待でき、理論空燃比に制御すること
で、排気性状を良好に保つことができる。
【0041】尚、前述のように所定希薄空燃比をサージ
限界と見做して、理論空燃比制御への移行を行わせるよ
うにしても良いが、実際にサージトルクを燃焼圧や回転
変動に基づいて検出し、検出されたサージトルクが許容
レベルを越えたときには、希薄空燃比制御領域内におけ
る目標空燃比を理論空燃比に切り換える構成としても良
い。
【0042】上記のようにして、リーンNOx触媒8の
劣化状態(転化率ηNOx )に応じて目標希薄空燃比(係
数KAFR)が設定されると、次のS43では、以下の式
に従って前記希薄空燃比補正係数KLEANを更新設定
する。 KLEAN←KLEAN+C(KAFR−KLEAN) 上式においてCは定数であり、前回までの補正係数KL
EANと、劣化判定に応じた新たに設定される係数KA
FRとの偏差の所定割合を前回値に加算することで、大
幅な劣化進行が判定されても、目標希薄空燃比としては
徐々に変化するようにして、劣化進行判定のばらつきに
よる設定空燃比の変動を回避できるようにしてある。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
リーンNOx触媒の劣化を想定して、目標希薄空燃比を
予め最良燃費となる空燃比よりも希薄側に設定する必要
がなく、リーンNOx触媒の初期状態では、最良燃費と
なる空燃比で希薄燃焼させて燃費性能を改善でき、ま
た、触媒の劣化に応じて目標希薄空燃比を希薄化させる
ことで、劣化発生時にも排気性状を良好に保つことがで
きるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成を示すブロック図。
【図2】実施例のシステム構成を示す概略図。
【図3】同上実施例における噴射量制御を示すフローチ
ャート。
【図4】同上実施例におけるフィードバック制御を示す
フローチャート。
【図5】同上実施例における希薄空燃比の設定を示すフ
ローチャート。
【図6】空燃比と燃費との関係を示す線図。
【図7】HC/NOx比と転化率との関係を示す線図。
【図8】空燃比に対するNOx,HC排出量の変化を示
す線図。
【図9】空燃比反転回数と転化率との関係を示す線図。
【図10】同上実施例における目標希薄空燃比の特性を示
す線図。
【符号の説明】
1 内燃機関 4 吸気マニホールド 5 燃料噴射弁 6 排気マニホールド 8 リーンNOx触媒 9 三元触媒 10 コントロールユニット 11 エアフローメータ 14 クランク角センサ 15,16 酸素センサ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機関吸入混合気の空燃比を機関運転条件に
    応じて理論空燃比と該理論空燃比よりも希薄な空燃比と
    に切り換え制御するリーンバーン制御手段と、 機関排気系に介装され酸化雰囲気中HC存在下でNOx
    を還元するリーンNOx触媒の劣化状態を判定する劣化
    状態判定手段と、 該劣化状態判定手段による判定結果に基づいて前記リー
    ンバーン制御手段における目標希薄空燃比を設定する目
    標希薄空燃比設定手段と、 を含んで構成されたことを特徴とする内燃機関の空燃比
    制御装置。
JP05051745A 1993-03-12 1993-03-12 内燃機関の空燃比制御装置 Expired - Fee Related JP3114414B2 (ja)

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