JPH0626428Y2 - 走行作業車のトランスミツシヨン - Google Patents

走行作業車のトランスミツシヨン

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JPH0626428Y2
JPH0626428Y2 JP6174387U JP6174387U JPH0626428Y2 JP H0626428 Y2 JPH0626428 Y2 JP H0626428Y2 JP 6174387 U JP6174387 U JP 6174387U JP 6174387 U JP6174387 U JP 6174387U JP H0626428 Y2 JPH0626428 Y2 JP H0626428Y2
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clutch
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晃二 入倉
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Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は車速を変更制御するための油圧伝導装置を備
える比較的小型の走行作業車において、走行駆動力及び
作業機駆動力の伝導を司どるトランスミツシヨンに関す
るものである。
より詳しく言うとこの考案は添付図に例示するように、
油圧ポンプ2と油圧モータ3とを機体前後方向に沿わせ
上下に配置してある車速変速用の油圧伝導装置1と、差
動装置7及び走行系歯車減速装置8を含む走行動力伝導
機構を内装すると共に左右の駆動車輪9を装備するミツ
シヨンケース6であつて機体前後方向でみて上記油圧伝
導装置1と重畳させて配置され上記走行動力伝導機構に
よつて上記油圧モータ3のモータ軸5から左右の駆動車
輪9に対し動力伝達するミツシヨンケース6と、このミ
ツシヨンケース6を基準として上記油圧伝導装置1の反
対側で機体前後方向に沿わせ機体から延出させてあるP
TO軸10を含む作業機駆動力取出し機構であつて上記
油圧ポンプ2のポンプ軸4と上記PTO軸10間を連動
連結するためのPTOクラツチ11及びPTO系歯車減
速装置12を備える作業機駆動力取出し機構とを、設け
てある走行作業車のトランスミツシヨンに関する。
従来の技術 かかるトランスミツシヨンは米国特許NO.4,335,796及び
実開昭61-81427号公報に開示されているように既に公知
であるが、従来のものは全て作業機駆動力取出し機構に
おいてPTOクラツチをPTO系歯車減速装置よりも、
車速変速用の油圧伝導装置に近い側に配置して設けてい
る。
すなわち米国特許NO.4,335,796に開示のトランスミツシ
ヨンでは、油圧伝導装置における油圧ポンプのポンプ軸
にカツプリングを介し連結された駆動軸と該駆動軸を原
動軸とする電磁クラツチとされているPTOクラツチと
を、走行動力伝導機構を内装するミツシヨンケースの上
方に設置し、PTOクラツチの従動軸から入力されるP
TO系歯車減速装置を、PTOクラツチを基準としてみ
て油圧伝導装置の反対側でミツシヨンケースとは別体の
減速ギヤケースに内装させて設置している。
また実開昭61-81427号公報に開示のトランスミツシヨン
ではPTO軸を、走行動力伝導機構を内装するミツシヨ
ンケースに装備させると共に、該ミツシヨンケースにP
TO軸側で上方向きの張出し部を、油圧伝導装置の油圧
ポンプに対し対向配置状で形成して、油圧ポンプのポン
プ軸からミツシヨンケース上方位置の駆動軸を介し入力
を受ける多板式油圧クラツチに構成されたPTOクラツ
チを上記張出し部内に設置し、PTO系歯車減速装置は
油圧伝導装置に対しより遠い側でミツシヨンケース内に
設置している。
考案が解決しようとする問題点 このような従来のトランスミツシヨンにおいて、米国特
許NO.4,335,796に開示のもののようにPTOクラツチを
ミツシヨンケースの上方に設置するときはPTOクラツ
チが占める上下幅によつてミツシヨンケースの上下方向
での形状が制約され、このためPTO系歯車減速装置を
内装させうるようにミツシヨンケースの形状を設定でき
なくなつて、上記米国特許のものが実際にそうしている
ように別の減速ギヤケースを設けることが必要となる。
この点、実開昭61-81427号公報のもののようにミツシヨ
ンケースに上方向きの張出し部を形成してそこにPTO
クラツチを内装させる構造は、PTO軸をミツシヨンケ
ースに装備させる構造と相まつてPTO系歯車減速装置
のミツシヨンケース内への設置を可能とするが、上下幅
が比較的に大きなPTOクラツチが矢張りミツシヨンケ
ースの形状に制約を与え、走行動力伝導機構において大
径の入力傘歯車をデフケースに固定している差動装置を
低レベルに配置する必要を生じさせる。このため油圧伝
導装置における油圧モータのモータ軸から伝動径路のレ
ベルを低めて差動装置に入力する必要が生じて中間軸及
び中間歯車を付加する構造が採られ、またミツシヨンケ
ースの地上高からする制約が加わつて走行系歯車減速装
置での減速比を大きくとれなくなる。
そこでこの考案は冒記タイプのトランスミツシヨンにお
いて実開昭61-81427号公報のもの同様にPTO系歯車減
速装置をミツシヨンケース内に設置して別体減速ギヤケ
ースを無くしつつ、PTOクラツチを走行動力伝導機構
内装部分でのミツシヨンケース形状に制約を与えないよ
うに設けてある、走行作業車の新規なトランスミツシヨ
ンを提供しようとするものである。
問題点を解決するために講じた技術的手段 そのためにこの考案は添付図に例示するように、前記ポ
ンプ軸4に対しカツプリング14により連結された駆動
軸15と該駆動軸15上に遊嵌設置した中空伝動軸16
とを前記ミツシヨンケース6内の上方位置に、機体前後
方向に沿わせると共に端部をミツシヨンケース6外に突
出させて設置して、前記PTOクラツチ11を電磁クラ
ツチに構成してミツシヨンケース6外で上記した駆動軸
15と中空伝動軸16間に配設し、また前記PTO軸1
0を前記ミツシヨンケース6に装備させて設けて、前記
PTO系歯車減速装置12をミツシヨンケース6内で上
記した中空伝動軸16とPTO軸10間に配設した。
作用 上記したPTOクラツチ11はPTO系歯車減速装置1
2を距て油圧伝導装置1の反対側で駆動軸15と中空伝
動軸16とを選択的に連動連結するが、該PTOクラツ
チ11は比較的大きな上下幅を占めるにも拘らずミツシ
ヨンケース6内の走行動力伝導機構から遠去けられてミ
ツシヨンケース6外へ位置しているため、走行動力伝導
機構内装部分でのミツシヨンケース形状に制約を与えな
い。
実施例 図示の実施例は第3図に示すようにミツドマウント・モ
アMを装備するトラクタにおいて、この考案を実施した
例に係る。
同トラクタのエンジン18は機体前部に搭載され、前記
した油圧伝導装置1とミツシヨンケース6とは前記駆動
車輪である左右の後輪9間で前後に重畳させて機体に装
備させてある。第3図において19はエンジン18から
油圧伝導装置1の前記ポンプ軸4に対し入力伝導する伝
動軸、20は必要に応じ左右の前輪21も駆動し得るよ
うにミツシヨンケース6から前輪21方向に走行駆動力
を伝導可能とする伝動軸である。左右の各後輪9はその
車軸9aをミツシヨンケース6に支持させることで、ミ
ツシヨンケース6に装備させてある。
作業機駆動力取出し用のPTO軸としては、機体後方へ
連結されるロータリ耕耘機とかグラスコレクタ等の作業
機へ伝動するためのリヤPTO軸としてミツシヨンケー
ス6の中間レベルから後方へ延出させてある前記PTO
軸10の他、モアMの駆動力を取出すためにミツシヨン
ケース6の下端近くから前方へ延出させてあるミツドP
TO軸22を設けてある。このミツドPTO軸22は伝
動軸23を介し、モアMのギヤボツクスMaへと伝動す
る。
なお第3図に図示のトラクタのステアリングは、乗用座
席24前方のステアリング・ホイール25による前輪2
1の旋回操作によつて行なうべくされている。
油圧伝導装置1は通例のように可変容積式の前記油圧ポ
ンプ2の容積変更制御により、定容積式の前記油圧モー
タ3を、逆転を含めて変速駆動するものに構成され、第
1図に示すようにポンプ軸4はミツシヨンケース6の前
端上方に突出させてあり、またモータ軸5はほぼミツシ
ヨンケース6内にまで突出させてある。
ミツシヨンケース6に内装させた走行動力伝導機構の具
体構造を第1,2図に図示して説明すると、モータ軸5
上には小径の傘歯車27を比較的長尺のボス部27aで
もつてスプライン嵌めし固定設置してある。前記差動装
置7はそのデフケース7aに固定した大径の入力傘歯車
28を上記傘歯車27と噛合せて、ミツシヨンケース6
内の前半部中央位置に設置されている。前記した走行系
歯車減速装置8は差動装置7の左右の出力軸29と左右
の後輪車軸9a間に配して左右1対設けられており、出
力軸29に一体形成した小径歯車30と後輪車軸9aに
嵌着した大径歯車31とを噛合せて成る。差動装置7に
はデフロツク・クラツチ32が附設され、また左右の出
力軸29端には摩擦多板式のブレーキ33が設けられて
いる。
第3図に図示の前記伝動軸20へと前輪駆動力を伝える
ためには、油圧伝導装置1とミツシヨンケース6間に介
装した前輪駆動力取出しケース34に支持させて前方向
きに突出させ伝動軸20へと連結してある前輪駆動力取
出し軸35が設けられている。この前輪駆動力取出し軸
35は、モータ軸5と一体回転する前記傘歯車ボス部2
7aに嵌着した歯車36、前輪駆動力取出しケース34
に遊転自在に支持させたアイドラ歯車37、及び前輪駆
動力取出し軸35上に遊嵌設置した歯車38より成るギ
ヤトレーンによつてモータ軸5へと接続可能とされてい
る。前輪駆動力取出しケース34内において前輪駆動力
取出し軸35上には、該取出し軸35に対し歯車38を
選択的に結合可能とするクラツチ・スリーブ39が設け
られている。なお第4図に示すように前輪駆動力取出し
軸35及び伝動軸20を介し前輪21方向に伝達される
動力は、左右前輪21用の差動装置40を介して左右の
前輪車軸21aへと伝えられる。
作業機駆動力取出し機構の具体構造を第1,5図を参照
して説明すると、第1図に示すようにミツシヨンケース
6の後半部上面側はやや上方に張出されていて、前記駆
動軸15は該ミツシヨンケース張出し部から前端部をポ
ンプ軸4付近まで延出させ、また後端部を適当長だけ延
出させて設けられている。前記中空伝動軸16はミツシ
ヨンケース張出し部から後端部を少量だけ延出させて設
けられており、ミツシヨンケース6外において回転板4
2をスプライン嵌めにより嵌着されている。なお油圧伝
導装置1とミツシヨンケース6間にはポンプ軸4及び駆
動軸15とその間の前記カツプリング14を覆うパイプ
材43を、両端部でOリングを介し油密にシールして嵌
合し架け渡してある。このパイプ材43は油圧伝導装置
1内にそのチヤージポンプ(図示せず)にて供給される
油の余剰分をミツシヨンケース6内方向に導き、カツプ
リング14を潤滑してその摩耗を防止する。
第1図に示すように前記電磁クラツチ11は、ボス部4
4aで駆動軸15にキー45止めされると共に駆動軸1
5端の小径螺条部に螺着された1対のナツト46にて抜
止めされている回転ケーシング部材44を有する。この
ケーシング部材44内にはコイル47が設けられ、また
ケーシング部材44に沿わせて可動クラツチ板48が設
けられている。可動クラツチ板48は、前記回転板42
にボルト49止めされている回転部材50に対し板ばね
51を介し連結されて該板ばね51によりケーシング部
材44から離間する向きに移動附勢されている。ケーシ
ング部材44の外側には位置固定のカバー板52を配置
してあり、このカバー板52にボルト53を介し取付け
られた環状の制動板52aが可動クラツチ板48の前面
に内周側端部を沿わせて設けられている。上記ボルト5
3上にはスプリング54が設けられていると共に制動板
52aの前面に衝合するナツト53aを螺合してあつ
て、ナツト53aの位置調節により制動板52aの前後
位置を調整可能とされている。
以上により電磁クラツチ11はコイル47の電流導通に
よる励磁によつて可動クラツチ板48がケーシング部材
44に密着するように吸引され、駆動軸15と一体回転
するケーシング部材44により可動クラツチ板48が回
転せしめられる状態が得られることによつてクラツチ係
合し、可動クラツチ板48から板ばね51、回転部材5
0及び回転板42を介して中空伝動軸16へと回転を伝
達する。コイル47が解磁せしめられると可動クラツチ
板48が板ばね51の附勢力により制動板52aへと係
合して、クラツチ11従動側の慣性回転が無くされる。
制動板52aを備える制動機構の制動タイミングは、上
述のようにナツト53aにより制動板52aの位置を変
更することで調整可能である。
前記したPTO系歯車減速装置12は第1,5図に示す
ように、ミツシヨンケース6内で中空伝動軸16にスプ
ライン嵌めにより嵌着した小径歯車56とリヤPTO軸
10上に遊嵌設置した大径歯車57とを噛合せて成る。
図示実施例では前述のようにミツドPTO軸22も設け
た関係で、歯車57から更にミツドPTO軸22方向に
伝動するギヤトレーンと両PTO軸10,22について
の駆動を切替える切替えクラツチ機構とが設けられてい
る。
すなわちリヤPTO軸10上の上記歯車57は第5図に
図示のアイドラ軸58上に設けたアイドラ歯車59を介
し、ミツドPTO軸22上に遊嵌設置された歯車60へ
と伝動するものとされている。リヤPTO軸10上とミ
ツドPTO軸22上にはそれぞれ、歯車57のボス部に
形成せる内歯57aないし歯車60のボス部に形成せる
爪60aに対し係合して各歯車57,60を各PTO軸
10,22へと結合可能とするクラツチ金物61,62
が摺動のみ自在に設けられている。第5図に明瞭に示す
ようにミツシヨンケース6の一側壁に回転可能に支持さ
せてミツシヨンケース6の内外にまたがる操作軸63が
設けられており、この操作軸63にはミツシヨンケース
6内でシフトピン64,65を固着してある1対のアー
ムが取付けられている。またミツシヨンケース6内には
前後方向に沿う2本のフオークシヤフト66,67を固
定設置してあり、該フオークシヤフト66,67上には
第1図に図示のクラツチ金物61,62に対し係合させ
てあるシフトフオーク68,69を摺動自在に設けてあ
つて、上記したシフトピン64,65は第5図に示すよ
うにこれらのフオークシヤフト68,69へと係合させ
てある。以上により切替えクラツチ機構は図外のレバー
により操作軸63を回転変位させて、第1図に図示のよ
うに両クラツチ金物61,62が歯車57,60をPT
O軸10,22へと結合して両PTO軸10,22とも
回転駆動される状態と、対応する操作軸63位相から該
操作軸63を第1図の矢印A方向に回転させてクラツチ
金物61を後方向き、クラツチ金物62を前方向きに変
位させクラツチ金物62による歯車60の結合は解除し
てリヤPTO軸10のみが回転駆動される状態と、操作
軸63を第1図の矢印B方向に回転させて各クラツチ金
物61,62を上記とは逆向きに変位させクラツチ金物
61による歯車57の結合は解除してミツドPTO軸2
2のみが回転駆動される状態とを、選択的に得させるも
のとされている。
なお第1図において71,72はそれぞれ、第2図に図
示の前記デフロツク・クラツチ32におけるクラツチ・
スリーブ32aをシフト操作するためのフオークシヤフ
ト及びシフトフオークである。
図示の走行作業車は左右の後輪9を回転駆動し、また必
要に応じ左右の前輪21も回転駆動して、車両を走行さ
せつつモアMによる刈取り作業等に用いられる。例えば
モアMによる刈取り作業と同時に機体後部に連結するグ
ラスコレクタにて刈取られた芝等の草を収集する場合に
は両PTO軸10,22が同時駆動され、また機体後部
に連結するロータリ耕耘機で農場での耕耘作業を行なう
ときはリヤPTO軸10のみが駆動される。前記クラツ
チ金物61,62を備える切替えクラツチ機構を操作す
るに先立つてはPTOクラツチ11がスイツチ操作によ
り切られ、路上走行時等の非作業時にも同様にPTOク
ラツチ11が切られる。
なお各PTO軸10,22に対し作業機側から継手を接
続する際には、前記制動板53aにて中空伝動軸16の
回転が規制されているのに対し各PTO軸10,22上
のクラツチ金物61,62の歯車57,60に対する係
合を解いてPTO軸10,22のフリーに回転しうる状
態を得る。
第1,2から理解される通りPTOクラツチ11をミツ
シヨンケース6内でPTO系歯車減速装置12の前方に
配置したのでは、差動装置7を図示のようにモータ軸5
から直接に入力伝導を受けるような高レベルに設置でき
なくなり、またデフロツク・クラツチ32用のフオーク
シヤフト71及びシフトフオーク72も図示位置に配置
しえなくなる。なおミツシヨンケース6の前後長を大き
く拡大すれば差動装置7を図示位置のままでPTOクラ
ツチ11をミツシヨンケース6内に移し得るが、かかる
構造が著しく不利であることは言うまでもない。ミツシ
ヨンケース6の地上高を一定とするとき、高レベルの差
動装置7の出力軸29は後輪車軸9a上の減速用歯車3
1の径を大きくしてPTO系歯車減速装置8の減速比を
高めることを可能とする。
図示の実施例ではこの考案に係るトランスミツシヨンを
作業車機体の後端部に設置したが、前輪21を駆動車輪
ととし図示PTO軸10に対応するPTO軸によつて機
体前部に装着される除雪機等の作業機のための駆動力を
取出すべくされる走行作業車では図示トランスミツシヨ
ンを、前後を逆として車両機体の前端部に設置する。
考案の効果 この考案は冒記構造の走行作業車のトランスミツシヨン
において、油圧伝導装置1のポンプ軸4からPTOクラ
ツチ11、PTO系歯車減速装置12の順序で動力伝達
が行なわれてPTO軸10が駆動されるのに対し、PT
Oクラツチ11を動力伝達順序とは逆配置でPTO系歯
車減速装置12よりも油圧伝導装置1に対し遠い側で、
ミツシヨンケース6の外部に配設した電磁クラツチとし
たから、該PTOクラツチ11が、油圧伝導装置1のモ
ータ軸5から入力伝導を受ける走行動力伝導機構を内装
するミツシヨンケース6について、該伝導機構内装部分
の形状に対し制約を与えないこととし、走行動力伝導機
構についてその差動装置7をモータ軸5から直接に入力
伝導を受ける高レベルに配置して余分の伝動部材を不要
とするとか走行系歯車減速装置8の減速比を大きくする
等の合理的な設計を可能とする。
それでありながらポンプ軸4に連結した駆動軸15上の
中空伝動軸16によつて伝動径路をミツシヨンケース6
内に戻して、PTO系歯車減速装置12をミツシヨンケ
ース6内に設置したから、余分の減速ギヤケースは必要
とせず、また電磁クラツチに構成したPTOクラツチ1
1をミツシヨンケース6の外部で駆動軸15と中空伝動
軸16の端部間に配設していることから、PTOクラツ
チ11を取外して行なう保守、点検を容易とする。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例を示す縦断側面図、第2図
は同実施例の要部を示す一部展開横断平面図、第3図は
同実施例を装備する走行作業車の一部切欠き概略側面
図、第4図は同走行作業車における伝動機構を示す機構
図、第5図は上記実施例の要部の一部省略縦断正面図で
ある。 1…油圧伝導装置、2…油圧ポンプ、3…油圧モータ、
4…ポンプ軸、5…モータ軸、6…ミツシヨンケース、
7…差動装置、8…走行系歯車減速装置、9…駆動車輪
(後輪)、9a…後輪車軸、10…PTO軸(リヤPT
O軸)、12…PTO系歯車減速装置、14…カツプリ
ング、15…駆動軸、16…中空伝動軸、18…エンジ
ン、22…ミツドPTO軸、27…傘歯車、28…入力
傘歯車、29…差動装置出力軸、30…小径歯車、31
…大径歯車、42…回転板、44…回転ケーシング部
材、47…コイル、48…可動クラツチ板、50…回転
部材、51…板ばね、56…小径歯車、57…大径歯
車。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】油圧ポンプ2と油圧モータ3とを機体前後
    方向に沿わせ上下に配置してある車速変速用の油圧伝導
    装置1と、差動装置7及び走行系歯車減速装置8を含む
    走行動力伝導機構を内装すると共に左右の駆動車輪9を
    装備するミツシヨンケース6であつて機体前後方向でみ
    て上記油圧伝導装置1と重畳させて配置され上記走行動
    力伝導機構によつて上記油圧モータ3のモータ軸5から
    左右の駆動車輪9に対し動力伝達するミツシヨンケース
    6と、このミツシヨンケース6を基準として上記油圧伝
    導装置1の反対側で機体前後方向に沿わせ機体から延出
    させてあるPTO軸10を含む作業機駆動力取出し機構
    であつて上記油圧ポンプ2のポンプ軸4と上記PTO軸
    10間を連動連結するためのPTOクラツチ11及びP
    TO系歯車減速装置12を備える作業機駆動力取出し機
    構とを、設けてある走行作業車のトランスミツシヨンに
    おいて、 前記ポンプ軸4に対しカツプリング14により連結され
    た駆動軸15と該駆動軸15上に遊嵌設置した中空伝動
    軸16とを前記ミツシヨンケース6内の上方位置に、機
    体前後方向に沿わせると共に端部をミツシヨンケース6
    外に突出させて設置して、前記PTOクラツチ11を電
    磁クラツチに構成してミツシヨンケース6外で上記した
    駆動軸15と中空伝動軸16間に配設し、また前記PT
    O軸10を前記ミツシヨンケース6に装備させて設け
    て、前記PTO系歯車減速装置12をミツシヨンケース
    6内で上記した中空伝動軸16とPTO軸10間に配設
    したことを特徴とするトランスミツシヨン。
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