JPH0626394A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置

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Publication number
JPH0626394A
JPH0626394A JP4179965A JP17996592A JPH0626394A JP H0626394 A JPH0626394 A JP H0626394A JP 4179965 A JP4179965 A JP 4179965A JP 17996592 A JP17996592 A JP 17996592A JP H0626394 A JPH0626394 A JP H0626394A
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JP
Japan
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digital computer
engine speed
sensor
abnormality
decu
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Application number
JP4179965A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Obuchi
浩 大渕
Homare Mori
誉 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp, NipponDenso Co Ltd filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP4179965A priority Critical patent/JPH0626394A/ja
Publication of JPH0626394A publication Critical patent/JPH0626394A/ja
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ディジタルコンピュータ又はその入力系に異
常が生じたことを確実に検出する。 【構成】 一対の演算用ディジタルコンピュータECU
1,ECU2と故障診断用のディジタルコンピュータD
ECUとを具備する。ディジタルコンピュータECU
1,ECU2では多数のセンサ30a〜35a、30b
〜35bから入力された信号に基づいて機関の制御量が
算出され、この算出された制御量はディジタルコンピュ
ータDECUに転送される。ディジタルコンピュータD
ECUではNEセンサ30a,30bから入力されたパ
ルス信号に基づいて機関回転数NEを算出し、更にこの
機関回転数NEから予測される予測制御量とディジタル
コンピュータECU1,ECU2から転送されてきた制
御量とを比較してこれらの間の差があるときにはディジ
タルコンピュータECU1,ECU2又はそれらの入力
系に異常が生じていると判断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内燃機関の制御装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】一個のディジタルコンピュータを具備
し、このディジタルコンピュータにおいてスロットル開
度に応じた上限吸気圧と実際に検出された吸気圧とを比
較して実際に検出された吸気圧が上限吸気圧よりも高い
ときには吸気系に異常が生じていると判断するようにし
た内燃機関が公知である(特開平1−200044号公
報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
にディジタルコンピュータを用いて吸気系の異常を判断
するようにした場合にはスロットル開度センサや吸気圧
センサのディジタルコンピュータへの入力系に異常を生
じたり、或いはディジタルコンピュータ自体に異常が生
じると吸気系に異常が生じているにもかかわらずに吸気
圧が上限吸気圧よりも低いと判断されて吸気系は正常で
あると判断されることがある。しかしながら異常が生じ
ているか否かを判断している場合には異常が生じたとき
には異常が生じでいるとできるだけ確実に判断できるこ
とが必要であり、上述のように異常が生じているにもか
かわらずに正常であると判断するようなことはできるだ
け回避しなければならない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば異常が生
じているか否かをできるだけ確実に判断するために、機
関の制御に使用される制御量がほぼ機関回転数の関数の
形で表される内燃機関において、複数のセンサからの入
力信号に基づいて制御量を算出するための第1のディジ
タルコンピュータと、機関回転数センサからの入力信号
に基づいて機関回転数を算出すると共に機関回転数から
予測される制御量を算出する第2のディジタルコンピュ
ータとを具備し、第2のディジタルコンピュータは第1
のディジタルコンピュータにより算出された制御量と第
2のディジタルコンピュータにより算出された予測制御
量とを比較してこれらの偏差が一定値以上であるときに
は第1のディジタルコンピュータへのセンサの入力系又
は第1のディジタルコンピュータに異常が生じていると
判断する判断手段を具備している。
【0005】
【作用】ディジタルコンピュータの入力側に接続された
センサの個数が多くなればなるほどディジタルコンピュ
ータへのセンサの入力系に異常が生じる機会が増大し、
またディジタルコンピュータの入力側に接続されたセン
サの個数が多くなればなるほどディジタルコンピュータ
内で行われる演算処理が複雑となり、リードオンリメモ
リ等に記憶すべきデータ量も多くなるのでディジタルコ
ンピュータ自体に異常を生じる機会も増大する。従って
複数のセンサから信号が入力される第1のディジタルコ
ンピュータの方が機関回転数センサから信号が入力され
る第2のディジタルコンピュータよりも異常を生じる機
会が多くなる。即ち、確率的に言って第1のディジタル
コンピュータに異常が生じたときには第2のディジタル
コンピュータは正常に作動していることになる。
【0006】ところで第2のディジタルコンピュータは
正常に作動している限り、第1のディジタルコンピュー
タへのセンサの入力系に異常が生じれば上述の偏差が一
定値以上となり、又は第1のディジタルコンピュータ自
体に異常が生じても上述の偏差が一定値以上となる。従
って上述の偏差が一定値以上であれば第1のディジタル
コンピュータへのセンサの入力系又は第1のディジタル
コンピュータに異常が生じていると判断できることにな
る。この場合、第2のディジタルコンピュータが正常に
作動している確率が高いので第1のディジタルコンピュ
ータ又はその入力系に異常が生じているにもかかわらず
に正常であると判断される機会は極めて少なくなる。
【0007】
【実施例】図1は航空機のプロペラ2を駆動するための
往復動内燃機関1を図解的に示している。図1に示す実
施例ではこの内燃機関1は火花点火式のV型8気筒内燃
機関からなり、各気筒3a,3b,3c,3d,3e,
3f,3g,3hに夫々一個の点火栓4a,4b,4
c,4d,4e,4f,4g,4hが設けられている。
更に各気筒3a〜3hは夫々対応する吸気枝管5を介し
て共通の吸気ダクト6に連結されており、各吸気枝管5
には夫々一個の燃料噴射弁7a,7b,7c,7d,7
e,7f,7g,7hが配置される。吸気ダクト6はイ
ンタクーラ8および吸気ダクト9を介して排気ターボチ
ャージャ10に連結され、インタクーラ8下流の吸気ダ
クト6内にはスロットル弁11が配置される。このスロ
ットル弁11は操縦席に設けられたスロットルレバー1
2に連結される。
【0008】ターボチャージャ10は空気吸込管13、
インペラ14、コンプレッサスクロール室15からなる
コンプレッサ16と、タービンスクロール室17、ター
ビンホイール18、排気ガス流出管19からなる排気タ
ービン20とにより構成され、コンプレッサ16のスク
ロール室15が吸気ダクト9に連結される。一方、各気
筒3a,3b,3c,3dは共通の排気マニホルド21
に連結され、残りの各気筒3e,3f,3g,3hは共
通の排気マニホルド22に連結される。これらの各排気
マニホルド21,22は共通の排気管23に連結され、
この排気管23は排気タービン20のスクロール室17
に連結される。各気筒3a〜3hから排出された排気ガ
スによりタービンホイール18が回転せしめられ、それ
によってインペラ14が回転せしめられるとコンプレッ
サ16により昇圧された空気が吸気ダクト9、インタク
ーラ8、吸気ダクト6および対応する吸気枝管5を介し
て各気筒3a〜3hに供給される。
【0009】一方、排気管23からは排気バイパス管2
4が分岐され、この排気バイパス管24は排気ガス流出
管19に連結される。この排気バイパス管24内にはア
クチュエータ25により制御されるウェストゲートバル
ブ26が配置される。ウェストゲートバルブ26の開度
が大きくなるとタービンホイール18に供給される排気
ガス量が減少するためにタービンホイール18の回転数
が低下し、その結果、吸気ダクト9内の空気圧、即ち過
給圧が低下する。従ってウェストゲートバルブ26の開
度を制御することによって過給圧を制御できることにな
る。
【0010】図1に示されるように機関本体1には機関
回転数NEを検出するための一対の回転数センサ(以下
NEセンサと称す)30a,30bが取付けられる。ま
た、スロットル弁11下流の吸気ダクト6内には吸気ダ
クト6内の圧力PMを検出するための一対の圧力センサ
(以下PMセンサと称す)31a,31bが取付けられ
る。また、インタクーラ8とスロットル弁11間の吸気
ダクト6内にはデッキ圧PD、即ち過給圧を検出するた
めの一対の圧力センサ(以下PDセンサと称す)32
a,32bが取付けられる。また、スロットル弁11に
はスロットル弁11の開度TAを検出するための一対の
開度センサ(以下TAセンサと称する)33a,33b
が取付けられる。また、機関本体には機関冷却水温TW
を検出するための一対の水温センサ(以下TWセンサと
称する)34a,34bが取付けられる。
【0011】図1に示されるように機関本体1の前面に
はプロペラ軸40を包囲するケーシング41が取付けら
れており、図2はこのケーシング41の内部を図解的に
示している。図2を参照するとプロペラ軸40はケーシ
ング41内において回転可能に支承されており、プロペ
ラ軸40の内端部には大径の歯車42が固定される。こ
の大径の歯車42は機関のクランクシャフト43に固定
された小径の歯車44と噛合せしめられており、従って
クランクシャフト43は歯車42,44からなる減速歯
車機構を介してプロペラ軸40に連結されることにな
る。
【0012】一方、プロペラ軸40内にはプロペラビッ
チを制御するためのピストン45が配置される。このピ
ストン45はプロペラ軸40と共に回転しつつプロペラ
軸40内で軸線方向に摺動可能に配置される。プロペラ
軸40の先端部内にはピストン45の拡大頭部45aに
より画定された油圧室46が形成され、プロペラ軸40
内にはピストン45を油圧室46に向けて押圧する圧縮
ばね47が挿入される。油圧室46内には油圧導管48
およびピストン45内の油圧通路49を介してオイルが
供給される。ピストン45上にはピストン45の軸線に
対して直角方向にプロペラ2の根本部2aに向けて延び
る制御ロッド50が固定されており、制御ロッド50の
先端面には溝51が形成されている。一方、プロペラ2
の根本部2aはプロペラ軸40により回転可能に支承さ
れており、このプロペラ2の根本部2aには根本部2a
の回転軸線から偏心した位置に溝51と係合するピン5
2が固定される。従ってピストン45が軸線方向に移動
するとプロペラ2はプロペラ2の長手軸線回りに回転せ
しめられ、斯くしてピストン45によってプロペラ2の
ピッチが制御されることになる。ピストン45の移動量
は油圧室46内のオイル量によって制御され、油圧室4
6内のオイル量はプロペラピッチ制御用アクチュエータ
53(図1)によって制御される。
【0013】図3は点火栓4a〜4h、燃料噴射弁7a
〜7h、ウェストゲートバルブ制御用アクチュエータ2
5およびプロペラピッチ制御用アクチュエータ53を制
御するための電子制御ユニットを示している。図3を参
照するとこの電子制御ユニットは第1の演算用ディジタ
ルコンピュータECU1と、第2の演算用ディジタルコ
ンピュータECU2と、故障診断用ディジタルコンピュ
ータDECUからなる3つのディジタルコンピュータを
有している。これらのディジタルコンピュータECU
1、ECU2、DECUはいずれも実質的に同じ構造を
有しており、従ってディジタルコンピュータECU1の
構造のみについて説明する。
【0014】図3に示されるようにディジタルコンピュ
ータECU1は双方向性バスAによって相互に接続され
たリードオンリメモリ(ROM)B、ランダムアクセス
メモリ(RAM)C、マイクロプロセッサ(CPU)
D、入力ポート(IN)E、出力ポート(OUT)F、
パラレルシリーズ変換器Gおよびシリーズパラレル変換
器Hを具備する。更にディジタルコンピュータECU1
はパラレルシリーズ変換器Gおよびシリーズパラレル変
換器Hに接続されたコンピュータ間通信用入出力ポート
(I/O)Iを具備する。図3からわかるようにこれらの構
成については他のディジタルコンピュータECU2、D
ECUについても同じである。
【0015】各ディジタルコンピュータECU1、EC
U2、DECUの入出力ポート (I/O)Iは各ディジタル
コンピュータECU1、ECU2、DECU間において
データの転送を行うために設けられている。図3に示す
実施例ではディジタルコンピュータDECUとディジタ
ルコンピュータECU1間、およびディジタルコンピュ
ータDECUとディジタルコンピュータECU2間にお
いてデータの転送が行われ、このデータの転送はディジ
タルコンピュータDECUによって制御される。
【0016】例えばディジタルコンピュータDECUか
らディジタルコンピュータECU1にデータを転送する
場合にはまず初めにディジタルコンピュータDECUの
ランダムアクセスメモリ(RAM)Cに記憶されている
データをパラレルシリーズ変換器(PS)Gによりシリ
ーズデータに変換してディジタルコンピュータDECU
の入出力ポート (I/O)IからディジタルコンピュータE
CU1の入出力ポート(I/O)Iに送り込む。ディジタル
コンピュータECU1ではデータを受信するとシリーズ
パラレル変換器(SP)Hによりシリーズデータをパラ
レルデータに変換し、次いでこのパラレルデータをラン
ダムアクセスメモリ(RAM)Cに記憶する。
【0017】これに対してディジタルコンピュータEC
U1からディジタルコンピュータDECUにデータを転
送する場合にはディジタルコンピュータDECUの入出
力ポート (I/O)Iに転送命令データを出力する。ディジ
タルコンピュータECU1がこの転送命令データを受信
するとディジタルコンピュータECU1はランダムアク
セスメモリ(RAM)Cに記憶されているデータをパラ
レルシリーズ変換器(PS)Gによりシリーズデータに
変換してディジタルコンピュータECU1の入出力ポー
ト (I/O)IからディジタルコンピュータDECUの入出
力ポート (I/O)Iに送り込む。ディジタルコンピュータ
DECUではデータを受信するとシリーズパラレル変換
器(SP)Hによりシリーズデータをパラレルデータに
変換し、次いでこのパラレルデータをランダムアクセス
メモリ(RAM)Cに記憶する。なお、ディジタルコン
ピュータDECUとディジタルコンピュータECU2間
におけるデータの転送も同様にして行われる。
【0018】NEセンサ30a,30bは機関クランク
シャフト43が一定のクランク角度回転する毎に出力パ
ルスを発生する。NEセンサ30aの出力パルスはディ
ジタルコンピュータECU1の入力ポート(IN)Eお
よびディジタルコンピュータDECUの入力ポート(I
N)Eに入力され、NEセンサ30bの出力パルスはデ
ィジタルコンピュータECU2の入力ポート(IN)E
およびディジタルコンピュータDECUの入力ポート
(IN)Eに入力される。
【0019】一方、PMセンサ31a,31bはスロッ
トル弁11下流の吸気ダクト6内の絶対圧PMに比例し
た出力電圧を発生し、PDセンサ32a,32bはスロ
ットル弁11上流の吸気ダクト6内の絶対圧(デッキ
圧)PDに比例した出力電圧を発生する。また、TAセ
ンサ33a,33bはスロットル弁11の開度TAに比
例した出力電圧を発生し、TWセンサ34a,35aは
機関冷却水温TWに比例した出力電圧を発生する。更に
大気圧PAを検出するために一対の大気圧センサ(以下
PAセンサと称する)35a,35bが設けられ、これ
らPAセンサ35a,35bは大気圧PAに比例した出
力電圧を発生する。PMセンサ31a、PDセンサ32
a、TAセンサ33a、TWセンサ34a、PAセンサ
35aの出力電圧は夫々対応するAD変換器(AD)J
を介してディジタルコンピュータECU1の入力ポート
(IN)Eに入力され、PMセンサ31b、PDセンサ
32b、TAセンサ33a、TWセンサ34a、PAセ
ンサ35aの出力電圧は夫々対応するAD変換器(A
D)Jを介してディジタルコンピュータECU2の入力
ポート(IN)Eに入力される。
【0020】ディジタルコンピュータECU1およびE
CU2の出力ポート(OUT)Fは切換回路SWに接続
される。この切換回路SW内には点火栓3a〜3hや燃
料噴射弁7a〜7hのような制御対象物の個数と同じ個
数の切換手段S3a〜S3h、S7a〜S7h、S2
5,S53が設けられている。これらの各切換手段S3
a〜S3h、S7a〜S7h、S25,S53は全ての
同じ構造を有しており、従って切換手段S3aの構造の
みについて説明する。
【0021】切換手段S3aは機械的に表示された電子
スイッチと機械式スイッチとの2つのスイッチを具えて
いる。電子スイッチは可動接点Lと一対の固定接点M,
Nからなり、機械式スイッチは可動接点Oと、3個の固
定接点P,Q,Rからなる。電子スイッチの固定接点M
および機械式スイッチの固定接点Qは第1の入力線Sに
接続され、電子スイッチの固定接点Nおよび機械式スイ
ッチの固定接点Rは第2の入力線Tに接続される。ま
た、電子スイッチの可動接点Lは機械式スイッチの固定
接点Pに接続される。図3からわかるようにこれらの構
成については他の切換手段S3b〜S3h、S7a〜S
7h、S25,S53についても同じである。
【0022】全切換手段S3a〜S3h、S7a〜S7
h、S25,S53の第1の入力線Sはディジタルコン
ピュータECU1の出力ポート(OUT)Fに接続さ
れ、全切換手段S3a〜S3h、S7a〜S7h、S2
5,S53の第2の入力線Tはディジタルコンピュータ
ECU2の出力ポート(OUT)Fに接続される。ま
た、全切換手段S3a〜S3h、S7a〜S7h、S2
5,S53の電子スイッチの可動接点Lはディジタルコ
ンピュータDECUの出力ポート(OUT)Fに接続さ
れ、これらの可動接点LはディジタルコンピュータDE
CUの出力信号によって同時に制御される。また、全切
換手段S3a〜S3h、S7a〜S7h、S25,S5
3の機械式スイッチの可動接点Oは手動スイッチ60に
連結され、これらの可動接点Oは手動スイッチ60によ
り同時に制御される。
【0023】切換手段S3a〜S3hの機械式スイッチ
の可動接点Oは夫々対応するイグナイタ61a〜61h
を介して各気筒の点火栓3a〜3hに接続される。ま
た、切換手段S7a〜S7hの機械式スイッチの可動接
点Oは夫々対応する駆動回路62a〜62hを介して各
気筒の燃料噴射弁7a〜7hに接続される。また、切換
手段S25,S53の機械式スイッチの可動接点Oは対
応する駆動回路63,64を介してウェストゲートバル
ブ制御用アクチュエータ25およびプロペラピッチ制御
用アクチュエータ53に接続される。
【0024】通常は図3に示されるように全切換手段S
3a〜S3h、S7a〜S7h、S25,S53の機械
式スイッチの可動接点Oは固定接点Pに接続されてお
り、全切換手段S3a〜S3h、S7a〜S7h、S2
5,S53の電子スイッチの可動接点Lは固定接点Mに
接続されている。従ってこのときには点火栓3a〜S3
h、燃料噴射弁7a〜7h、および各アクチュエータ2
5,53はディジタルコンピュータECU1の出力信号
に基づいて制御される。一方、ディジタルコンピュータ
DECUによって各センサ30a〜35aの入力系又は
ディジタルコンピュータECU1に異常が生じていると
判断されたときには全切換手段S3a〜S3h、S7a
〜S7h、S25,S53の電子スイッチの可動接点L
が固定接点Nに接続される。従ってこのときには点火栓
3a〜3h、燃料噴射弁7a〜7hおよび各アクチュエ
ータ25,53はディジタルコンピュータECU2の出
力信号に基づいて制御される。
【0025】一方、図3に示されるようにディジタルコ
ンピュータECU1の出力ポート(OUT)Fはアラー
ム回路65に接続され、ディジタルコンピュータECU
2の出力ポート(OUT)Fもアラーム回路65に接続
される。ディジタルコンピュータECU1によりディジ
タルコンピュータDECUに異常が生じていると判断さ
れたときにはDECU異常信号がアラーム回路65に送
り込まれ、ディジタルコンピュータECU2によりディ
ジタルコンピュータDECUに異常が生じていると判断
されたときにはDECU異常信号がアラーム回路65に
送り込まれる。アラーム回路65がディジタルコンピュ
ータECU1およびECU2の双方からDECU異常信
号を受信したときにはディジタルコンピュータDECU
に異常が生じていると判断し、アラーム回路65は例え
ば警告灯66を点灯することによりディジタルコンピュ
ータDECUに異常が生じていることを操縦者に知らせ
る。
【0026】ディジタルコンピュータDECUに異常が
生じることはほとんどないが仮に異常が生じたとすると
切換回路SWの電子スイッチの可動接点Lの切換作用が
不安定となり、例えば可動接点Lが固定接点M,Nと交
互に接続を繰り返すような事態を生じる。また、3つの
ディジタルコンピュータECU1,ECU2,DECU
が同時に異常になるとは考えずらく、異常になるとして
もそのうちの一つである。従ってディジタルコンピュー
タDECUに異常が生じたときには残りのディジタルコ
ンピュータECU1およびECU2は正常に作動してい
るものと考えられる。従って警告灯66が点灯せしめら
れたときには操縦者は手動スイッチ60を操作して切換
回路SWの機械式可動接点Oを固定接点Q又はRに接続
させる。この場合、可動接点Oが固定接点Qに接続され
れば点火栓3a〜3h、燃料噴射弁7a〜7hおよび各
アクチュエータ25,53はディジタルコンピュータE
CU1の出力信号に基づいて制御され、可動接点Oが固
定接点Rに接続されれば点火栓3a〜3h、燃料噴射弁
7a〜7hおよび各アクチュエータ25,53はディジ
タルコンピュータECU2の出力信号に基づいて制御さ
れる。
【0027】ところで航空機においては内燃機関の最高
回転数が例えば6000r.p.m であるとすると機関回転
数NEが3000r.p.m (図4のNE0)程度よりも高く
ならないと推力が発生しない。従って通常はNE0 以上
の機関回転数NEが使用される。また、図4(A) におい
て実線で示すようにスロットル開度TAに応じた目標機
関回転数が予め定められている航空機においては、この
目標機関回転数はスロットル開度TAが大きくなるにつ
れて増大する。機関回転数NEをスロットル開度TAに
応じた目標機関回転数に維持する制御はプロペラピッチ
を制御することによって行われる。即ち、機関回転数N
Eが目標機関回転数よりも高くなればプロペラ2の迎え
角を大きくして機関回転数NEを低下させ、機関回転数
NEが目標機関回転数よりも低くなればプロペラ2の迎
え角を小さくして機関回転数NEを上昇させ、それによ
って機関回転数NEがスロットル開度TAに応じた目標
機関回転数となるように制御される。従って図4(A) に
示されるようにスロットル開度TAは機関回転数NEの
関数となる。
【0028】一方、過給圧、即ちデッキ圧PDは航空機
の飛行高度にかかわらずに予め定められた目標デッキ圧
に維持される。デッキ圧PDを目標デッキ圧に維持する
制御はウェストゲートバルブ26の開度を制御すること
によって行われる。即ち、デッキ圧PDが目標デッキ圧
よりも高くなればウェストゲートバルブ26の開度を増
大してデッキ圧を低下させ、デッキ圧PDが目標デッキ
圧よりも低くなればウェストゲートバルブ26の開度を
減少させてデッキ圧を上昇させ、それによってデッキ圧
PDが目標デッキ圧となるように制御される。図4(B)
において実線で示されるように機関回転数NEがNE0
以上では機関回転数NEにかかわらずにデッキ圧PDは
一定の目標デッキ圧に維持される。
【0029】また、機関回転数NEがNE0 よりも高け
ればデッキ圧PDは一定の目標デッキ圧に維持され、ま
たこのときスロットル開度TAは機関回転数NEの関数
となるのでこのときには図4(C) に示されるように絶対
圧PMも機関回転数NEの関数となる。また、図6(A)
に示されるように燃料噴射時間TAUは基本的には機関
回転数NEと絶対圧PMの関数である。ところで上述し
たように絶対圧PMは機関回転数NEの関数であるので
結局図5(B) において実線に示されるように燃料噴射時
間TAUは機関回転数NEの関数となる。
【0030】また、図6(B) に示されるように点火進角
量の形で表されている点火時期AOPも基本的には機関
回転数NEと絶対圧PMとの関数であり、従って図5
(A) において実線で示されるように点火時期AOPも機
関回転数NEの関数となる。次に図7から図11を参照
して内燃機関等の制御方法について説明する。図7はデ
ィジタルコンピュータECU1において実行されるメイ
ンルーチンを示している。
【0031】図7を参照するとまず初めにステップ10
0においてNEセンサ30aの出力パルスから機関回転
数NE1が算出される。次いでステップ101ではPM
センサ31aにより検出された絶対圧PM1が読み込ま
れる。次いでステップ102ではPDセンサ32aによ
り検出されたデッキ圧PD1が読み込まれる。次いでス
テップ103ではTAセンサ33aにより検出されたス
ロットル開度TA1が読み込まれる。次いでステップ1
04ではTWセンサ34aにより検出された機関冷却水
温TW1が読み込まれる。次いでステップ105ではP
Aセンサ35aにより検出された大気圧PA1が読み込
まれる。
【0032】次いでステップ106ではPMセンサ31
aにより検出された絶対圧PM1および機関回転数NE
1から燃料噴射時間TAU1が算出される。この燃料噴
射時間TAU1は絶対圧PM1および機関回転数NE1
の関数として図6(A) に示すようなマップの形で予めデ
ィジタルコンピュータECU1のリードオンリメモリ
(ROM)B内に記憶されている。この燃料噴射時間T
AU1はTAセンサ33aにより検出されたスロットル
開度TA1、TWセンサ34aにより検出された機関冷
却水温TW1およびPAセンサ35aにより検出された
大気圧PA1によって補正される。
【0033】次いでステップ107ではPMセンサ31
aにより検出された絶対圧PM1および機関回転数NE
1から点火時期AOP1が算出される。この点火時期A
OP1は絶対圧PM1および機関回転数NE1の関数と
して図6(B) に示すようなマップの形で予めディジタル
コンピュータECU1のリードオンリメモリ(ROM)
B内に記憶されている。この点火時期AOP1はTWセ
ンサ34aにより検出された機関冷却水温TW1により
補正される。
【0034】次いでステップ108ではTAセンサ33
aにより検出されたスロットル開度TA1および機関回
転数NE1に基づいて機関回転数NE1がスロットル開
度TA1に応じた目標機関回転数となるようにプロペラ
ピッチ制御用アクチュエータ53に対する制御データが
算出される。次いでステップ109ではPMセンサ31
aにより検出された絶対圧PM1、PDセンサ32aに
より検出されたデッキ圧PD1、TAセンサ33aによ
り検出されたスロットル開度TA1、PAセンサ35a
により検出された大気圧PA1および機関回転数NE1
に基づいてデッキ圧PD1が目標デッキ圧となるように
ウェストゲートバルブ制御用アクチュエータ25に対す
る制御データが算出される。
【0035】次いでステップ110ではNEセンサ30
aの出力パルスに基づいてディジタルコンピュータDE
CUにより算出されかつディジタルコンピュータDEC
UからディジタルコンピュータECU1に転送されてき
た機関回転数NE1DがディジタルコンピュータECU
1により算出された機関回転数NE1と等しいか否かが
判別される。NE1=NE1Dのときはステップ111
に進んでディジタルコンピュータDECUが正常に作動
していると判断される。NE1とNE1Dが等しくない
ときにはステップ112に進んでディジタルコンピュー
タDECUに異常が生じている可能性があると判断され
る。このときにはDECU異常信号がアラーム回路65
に送り込まれ、このときディジタルコンピュータECU
2もDECU異常信号を発生しているときには前述した
ようにディジタルコンピュータDECUに異常が生じて
いると判断して警告灯66が点灯せしめられる。
【0036】なお、前述したように通常はディジタルコ
ンピュータECU1により実行されている図7に示すル
ーチンに基づいて点火栓3a〜3h、燃料噴射弁7a〜
7hおよび各アクチュエータ25,53が制御される。
図8はディジタルコンピュータECU2において実行さ
れるメインルーチンを示している。このメインルーチン
はNEセンサ30b、PMセンサ31b、PDセンサ3
2b、TAセンサ33b、TWセンサ34bおよびPA
センサ35bの出力信号を用いていることを除けば図7
に示すディジタルコンピュータECU1において実行さ
れるメインルーチンと同じである。
【0037】即ち、図8を参照するとまず初めにステッ
プ200においてNEセンサ30bの出力パルスから機
関回転数NE2が算出される。次いでステップ201で
はPMセンサ31bにより検出された絶対圧PM2が読
み込まれる。次いでステップ202ではPDセンサ32
bにより検出されたデッキ圧PD2が読み込まれる。次
いでステップ203ではTAセンサ33bにより検出さ
れたスロットル開度TA2が読み込まれる。次いでステ
ップ204ではTWセンサ34bにより検出された機関
冷却水温TW2が読み込まれる。次いでステップ205
ではPAセンサ35bにより検出された大気圧PA2が
読み込まれる。
【0038】次いでステップ206ではPMセンサ31
bにより検出された絶対圧PM2および機関回転数NE
2から燃料噴射時間TAU2が算出される。この燃料噴
射時間TAU2は絶対圧PM2および機関回転数NE2
の関数として図6(A) に示すようなマップの形で予めデ
ィジタルコンピュータECU2のリードオンリメモリ
(ROM)B内に記憶されている。この燃料噴射時間T
AU2はTAセンサ33bにより検出されたスロットル
開度TA2、TWセンサ34bにより検出された機関冷
却水温TW2およびPAセンサ35bにより検出された
大気圧PA2によって補正される。
【0039】次いでステップ207ではPMセンサ31
bにより検出された絶対圧PM2および機関回転数NE
2から点火時期AOP2が算出される。この点火時期A
OP2は絶対圧PM2および機関回転数NE2の関数と
して図6(B) に示すようなマップの形で予めディジタル
コンピュータECU2のリードオンリメモリ(ROM)
B内に記憶されている。この点火時期AOP2はTWセ
ンサ34bにより検出された機関冷却水温TW2により
補正される。
【0040】次いでステップ208ではTAセンサ33
bにより検出されたスロットル開度TA2および機関回
転数NE2に基づいて機関回転数NE2がスロットル開
度TA2に応じた目標機関回転数となるようにプロペラ
ピッチ制御用アクチュエータ53に対する制御データが
算出される。次いでステップ209ではPMセンサ31
bにより検出された絶対圧PM2、PDセンサ32bに
より検出されたデッキ圧PD2、TAセンサ33bによ
り検出されたスロットル開度TA2、PAセンサ35b
により検出された大気圧PA2および機関回転数NE2
に基づいてデッキ圧PD2が目標デッキ圧となるように
ウェストゲートバルブ制御用アクチュエータ25に対す
る制御データが算出される。
【0041】次いでステップ210ではNEセンサ30
bの出力パルスに基づいてディジタルコンピュータDE
CUにより算出されかつディジタルコンピュータDEC
UからディジタルコンピュータECU2に転送されてき
た機関回転数NE2DがディジタルコンピュータECU
2により算出された機関回転数NE2と等しいか否かが
判別される。NE2=NE2Dのときはステップ211
に進んでディジタルコンピュータDECUが正常に作動
していると判断される。NE2とNE2Dが等しくない
ときにはステップ212に進んでディジタルコンピュー
タDECUに異常が生じている可能性があると判断され
る。このときにはDECU異常信号がアラーム回路65
に送り込まれ、このときディジタルコンピュータECU
1もDECU異常信号を発生しているときには前述した
ようにディジタルコンピュータDECUに異常が生じて
いると判断して警告灯66が点灯せしめられる。
【0042】なお、前述したように通常はディジタルコ
ンピュータECU1により実行されている図7に示すル
ーチンに基づいて点火栓3a〜3h、燃料噴射弁7a〜
7hおよび各アクチュエータ25,53が制御されるが
この場合でも図8に示すメインルーチンが実行され続け
る。次に図4および図5に示す関係を用いて行われる異
常判定方法について説明する。
【0043】TAセンサ33aやNEセンサ30aから
ディジタルコンピュータECU1への入力系において断
線或いは短絡が生じるとこれらセンサからの入力レベル
は極度に低くなり続けるか、或いは極度に高くなり続け
る。即ち、これらセンサからの入力レベルが正常時には
とり得ないレベルとなる。しかしながらこの種の故障は
ディジタルコンピュータECU1内においてこれらセン
サからの入力レベルをチェックすることによって容易に
発見することができる。ところが問題となるのは経年変
化その他の理由によってこれらセンサからの入力レベル
が正規のレベルに対して若干ずれるような異常を生じた
ときである。即ち、この場合にはセンサからの入力レベ
ルが正常時にとり得るレベルとなっているのでこの種の
異常を発見することは簡単ではない。しかしながら例え
ばTAセンサ33aからの入力レベルが正規のレベルに
対して若干ずれるような異常は図4(C) 或いは図5(A),
(B) に示す関係を用いると容易に発見することができ
る。
【0044】即ち、機関暖機完了前や、機関暖機完了後
であっても機関回転数NEがNE0よりも低いときや、
機関暖機完了後において機関回転数NEがNE0 よりも
高いときであっても過渡運転状態のときにはスロットル
開度TA、デッキ圧PD、絶対圧PM、点火時期AOP
および燃料噴射時間TAUは必ずしも機関回転数NEの
関数とはならないが、機関回転数NEがNE0 よりも高
い定常運転時には図4および図5において実線で示され
るようにスロットル開度TA、デッキ圧PD、絶対圧P
M、点火時期AOPおよび燃料噴射時間TAUは機関回
転数NEの関数となる。
【0045】ここでまず初めに機関回転数NEがNE0
よりも高い運転状態においてTAセンサ33aからの入
力レベルが正規のレベルから若干ずれている場合、即ち
TAセンサ33aからの入力レベルが実際のスロットル
開度TAに対してずれているスロットル開度TA′を示
している場合について考えてみる。この場合機関回転数
NEはプロペラピッチが制御されてこのずれたスロット
ル開度TA′に対応する目標回転数に維持される。従っ
てこのとき機関回転数NEと実際のスロットル開度TA
との関係は図4(A) に示す関係からずれることになるが
TAセンサ33aから入力されたずれたスロットル開度
TA′と機関回転数NEとの関係は図4(A) に示す関係
を満たすことになる。従って図4(A) に示す関係からの
ずれに基いてTAセンサ33aからの入力系の異常の発
生を検出できないことになる。次に機関回転数NEがN
0 よりも高い運転状態においてPDセンサ32aから
の入力レベルが正規のレベルから若干ずれている場合、
即ちPDセンサ32aからの入力レベルが実際のデッキ
圧PDに対してずれているデッキ圧PD′を示している
場合について考えてみる。この場合にもデッキ圧はこの
ずれたデッキ圧PD′に対する目標デッキ圧となるよう
にウェストゲートバッグ26によって制御される。従っ
てこのとき機関回転数NEと実際のデッキ圧PDとの関
係は図4(B) に示す関係からずれることになるがPDセ
ンサ32aから入力されたずれたデッキPD′と機関回
転数NEとの関係は図4(B) に示す関係を満たすことに
なる。従ってこの場合にも図4(B) に示す関係からのず
れに基いてPDセンサ32aからの入力系の異常の発生
を検出できないことになる。
【0046】しかしながらこのように実際のスロットル
開度TAと機関回転数NEとの関係が図4(A) に示す関
係からずれるとPMセンサ31aにより検出された絶対
圧PMと機関回転数NEとの関係は図4(C) に示す関係
からずれることになる。同様に実際のデッキ圧PDと機
関回転数NEとの関係が図4(B) に示す関係からずれる
とPMセンサ31aにより検出された絶対圧PMと機関
回転数NEとの関係は図4(C) に示す関係からずれるこ
とになる。また、点火時期AOPおよび燃料噴射時間T
AUは絶対圧PMの関数であるのでPMセンサ31aに
より検出された絶対圧PMと機関回転数NEとの関係が
図4(C) に示す関係からずれると点火時期AOPは図5
(A) に示す関係からずれ、燃料噴射時間TAUは図5
(B) に示す関係からずれることになる。
【0047】また、PMセンサ31aの入力系に異常が
生じてPMセンサ31aからの入力レベルが実際の絶対
圧PMに対してずれている絶対圧PM′を示している場
合にも点火時期AOPは図5(A) に示す関係からずれ、
燃料噴射時間TAUは図5(B) に示す関係からずれるこ
とになる。このように絶対圧PM、点火時期AOP、燃
料噴射時間TAUが機関回転数NEの関数として表わさ
れるとTAセンサ33aからの入力系又はPDセンサ3
2aからの入力系に異常が生じた場合は絶対圧PM、点
火時期AOP、燃料噴射時間TAUと機関回転数NEと
の関係が図4(C) 、図5(A),(B) に示す関係からずれ、
PMセンサ31aからの入力系に異常が生じると点火時
期AOP、燃料噴射時間TAUと機関回転数NEとの関
係が図5(A),(B) に示す関係からずれるのでこれらのず
れからTAセンサ33a,PDセンサ32a,PMセン
サ31aの入力系に異常が生じていることを検出できる
ことになる。
【0048】ところでNEセンサ30a又はディジタル
コンピュータECU1に異常が生じても絶対圧PMと機
関回転数NEとの関係は図4(C) に示す関係からずれ、
点火時期AOPと機関回転数NEとの関係は図5(A) に
示す関係からずれ、燃料噴射時間TAUと機関回転数N
Eとの関係は図5(B) に示す関係からずれることにな
り、従ってこのようなずれを生じたからと言ってTAセ
ンサ33a,PDセンサ32a,PMセンサ31aに異
常が生じたとはただちに判断することはできない。しか
しながらNEセンサ30aはパルスを出力しているので
経年変化その他の理由によってNEセンサ30aの入力
レベルが変化しても、即ちNEセンサ30aからの入力
パルスの形状やレベルが多少変化してもこれら入力パル
ス間隔から算出される機関回転数NEの算出作用には何
ら影響が出ない。即ち、NEセンサ30aからの入力レ
ベルが変化しても機関回転数NEは正確に検出するでき
ることになる。従って絶対圧PMと機関回転数NEとの
関係が図4(C) に示す関係からずれ、点火時期AOPと
機関回転数NEとの関係が図5(A) に示す関係からず
れ、燃料噴射時間TAUと機関回転数NEとの関係が図
5(B) に示す関係からずれたときにはTAセンサ33
a,PDセンサ32a,PMセンサ31a又はディジタ
ルコンピュータECU1に異常が生じていることにな
る。
【0049】このようにスロットル開度TA、デッキ圧
PD、絶対圧PM等が機関回転数NEの関数として表さ
れるとTAセンサ33a、PDセンサ32a、PMセン
サ31a等の各センサ又はディジタルコンピュータEC
U1に異常が生じているか否かを判断できることにな
る。ところでこのような方法では各センサ31a〜35
aからの入力系に異常が生じているのか、或いはディジ
タルコンピュータECU1に異常が生じているのかは判
断できない。しかしながら各センサ31a〜35aから
の入力系に異常が生じても、ディジタルコンピュータE
CU1に異常が生じても点火時期や燃料噴射を正確に制
御することができなくなる。従って各センサ31a〜3
5aからの入力系に異常が生じているか、或いはディジ
タルコンピュータECU1に異常が生じているかを特に
判断する必要がなく、これらのいずれかにおいて異常が
生じていることを判別できれば十分である。
【0050】ところで実際にはPMセンサ31aが正常
に作動しており、ディジタルコンピュータECU1が正
常に作動していても絶対圧PMと機関回転数NEとの関
係が図4(C) に実線で示す関係と完全に一致せず、多少
ずれることもある。また、点火時期AOPおよび燃料噴
射時間TAUは機関冷却水温TWの関数でもあり、機関
の定常運転時でも機関冷却水温TWは若干変動するので
全てが正常に機能していても点火時期AOPと機関回転
数NEとの関係は図5(A) に実線で示す関係から多少ず
れ、燃料噴射時間TAUと機関回転数NEとの関係は図
5(B) に実線で示す関係から多少ずれる。そこで図4
(C) および図5(A), (B)においてK1,K2,K3で示
されるように各実線に対して上下に広がる一定の領域を
設定しておき、各関係が対応する領域K1,K2,K3
内にあれば全てが正常に機能しており、各関係が対応す
る領域K1,K2,K3内になければ異常が生じている
と判断するようにしている。
【0051】上述したように図4(C) および図5(A),
(B)において全てが正常に機能していても各関係は各実
線から多少ずれ、従って各実線は各関係の予測量を表し
ていることになる。そして各関係がこの予測量に対して
一定値以上ずれると異常が生じていると判断されること
になる。この異常判断はディジタルコンピュータDEC
Uにおけるメインルーチンにおいて行われ、このとき機
関回転数NEとしてはディジタルコンピュータDECU
において算出された値が使用され、絶対圧PM、点火時
期AOPおよび燃料噴射時間TAUについてはディジタ
ルコンピュータECU1又はECU2に読み込まれた又
はこれらで算出された値が使用される。なお、図4(C)
および図5(A), (B)に示す各領域K1,K2,K3は機
関回転数NEおよび夫々対応する絶対圧PM、点火時期
AOP、燃料噴射時間TAUの関数として予めディジタ
ルコンピュータDECUのリードオンリメモリ(RO
M)B内に記憶されている。
【0052】図9および図10はディジタルコンピュー
タDECUにおいて実行されるメインルーチンを示して
いる。図9および図10を参照するとまず初めにステッ
プ300において各ディジタルコンピュータECU1お
よびECU2にデータ転送命令が出され、ディジタルコ
ンピュータECU1からは機関回転数NE1、絶対圧P
M1、燃料噴射時間TAU1、点火時期AOP1を受信
し、ディジタルコンピュータECU2からは機関回転数
NE2、絶対圧PM2、燃料噴射時間TAU2、点火時
期AOP2を受信してこれらのデータがディジタルコン
ピュータDECUのランダムアクセスメモリ(RAM)
C内に記憶される。
【0053】次いでステップ301ではNEセンサ30
aの出力パルスから機関回転数NE1Dが算出される。
次いでステップ302ではディジタルコンピュータDE
CUにおいて算出された機関回転数NE1Dがディジタ
ルコンピュータECU1において算出された機関回転数
NE1と等しいか否かが判別される。NE1DとNE1
とが等しくないときにはステップ303に進んでディジ
タルコンピュータECU1に異常が生じていると判断さ
れ、次いでステップ316に進む。これに対してNE1
D=NE1のときにはステップ304に進む。
【0054】ステップ304ではNEセンサ30bの出
力パルスから機関回転数NE2Dが算出される。次いで
ステップ305ではディジタルコンピュータDECUに
おいて算出された機関回転数NE2Dがディジタルコン
ピュータECU2において算出された機関回転数NE2
と等しいか否かが判別される。NE2DとNE2とが等
しくないときにはステップ306に進んでディジタルコ
ンピュータECU2に異常が生じていると判断され、次
いでステップ316に進む。これに対してNE2D=N
E2のときにはステップ307に進む。
【0055】次いでステップ307では異常診断条件が
成立しているか否かが判別される。例えば暖機が完了し
ており、機関回転数NEがNE0 以上であり、過渡運転
状態でないときには異常診断条件が成立していると判断
される。なお、過渡運転状態でないときとは例えばスロ
ットル開度TA1,TA2が変化していないとき、絶対
圧PM1,PM2の変化率が一定値以下のとき、機関回
転数NE1,NE2の変化率が一定値以下のときを言
う。異常診断条件が成立していないときにはステップ3
16にジャンプし、異常診断条件が成立しているときに
はステップ308に進む。
【0056】ステップ308ではPM1→PM、NE1
D→NEとされて絶対圧PMと機関回転数NEにより定
まる点が図4(C) の領域K1内にあるか否かが判別され
る。領域K1内にないときにはステップ311に進んで
ECU1又はその入力系に異常があると判断され、領域
K1内にあるときにはステップ309に進む。ステップ
309ではTAU1→TAU、NE1D→NEとされて
燃料噴射時間TAUと機関回転数NEにより定まる点が
図5(B) の領域K3内にあるか否かが判別される。領域
K3内にないときにはステップ311に進んでECU1
又はその入力系に異常があると判断され、領域K3内に
あるときにはステップ310に進む。ステップ310で
はAOP1→AOP、NE1D→NEとされて点火時期
AOPと機関回転数NEにより定まる点が図5(A) の領
域K2内にあるか否かが判別される。領域K2内にない
ときにはステップ311に進んでECU1又はその入力
系に異常があると判断され、領域K2内にあるときには
ステップ312に進む。
【0057】ステップ312ではPM2→PM、NE2
D→NEとされて絶対圧PMと機関回転数NEにより定
まる点が図4(C) の領域K1内にあるか否かが判別され
る。領域K1内にないときにはステップ315に進んで
ECU2又はその入力系に異常があると判断され、領域
K1内にあるときにはステップ313に進む。ステップ
313ではTAU2→TAU、NE2D→NEとされて
燃料噴射時間TAUと機関回転数NEにより定まる点が
図5(B) の領域K3内にあるか否かが判別される。領域
K3内にないときにはステップ315に進んでECU2
又はその入力系に異常があると判断され、領域K3内に
あるときにはステップ314に進む。ステップ314で
はAOP2→AOP、NE2D→NEとされて点火時期
AOPと機関回転数NEにより定まる点が図5(A) の領
域K2内にあるか否かが判別される。領域K2内にない
ときにはステップ315に進んでECU2又はその入力
系に異常があると判断され、領域K2内にあるときには
ステップ316に進む。
【0058】ステップ316ではディジタルコンピュー
タDECUにおいて算出された機関回転数NE1Dがデ
ィジタルコンピュータECU1に転送され、ディジタル
コンピュータDECUにおいて算出されたNE2Dがデ
ィジタルコンピュータECU2に転送される。次いでス
テップ317ではいずれのディジタルコンピュータEC
U1,ECU2を用いて制御するか否かが判別される。
即ち、前述したように通常はディジタルコンピュータE
CU1を用いて制御されており、ディジタルコンピュー
タECU1に異常が生じたときにはディジタルコンピュ
ータECU2による制御に切換えられる。また、その
後、ディジタルコンピュータECU1が正常に作動を
し、その状態でディジタルコンピュータECU2に異常
が生じればディジタルコンピュータECU1による制御
に切換えられる。
【0059】本発明による実施例ではディジタルコンピ
ュータECU1,ECU2の入力側には6個のセンサ3
0a〜35a、30b〜35bが接続されており、ディ
ジタルコンピュータDECUの入力側には2個しかセン
サ30a,30bが接続されていない。この場合、ディ
ジタルコンピュータの入力側に接続されたセンサの個数
が多くなればなるほどディジタルコンピュータへのセン
サの入力系に異常が生じる機会が増大し、またディジタ
ルコンピュータの入力側に接続されたセンサの個数が多
くなればなるほどディジタルコンピュータ内で行われる
演算処理が複雑となり、リードオンリメモリ(ROM)
等に記憶すべきデータ量も多くなるのでディジタルコン
ピュータ自体に異常を生じる機会も増大する。従って6
個のセンサ30a〜35a、30b〜35bから信号が
入力されるディジタルコンピュータECU1,ECU2
の方が2個のセンサ30a,30bから信号が入力され
るディジタルコンピュータDECUよりも異常を生じる
機会が多くなる。
【0060】また、NEセンサ30a,30bはパルス
を発生し、このパルスからディジタルコンピュータDE
CU内で機関回転数NEが算出されるのでNEセンサ3
0a,30bの出力レベルが経年変化により変化しても
機関回転数NEを正確に算出することができる。このよ
うにディジタルコンピュータDECUはディジタルコン
ピュータECU1,ECU2に比べて故障する確率が低
いので確率的にみてディジタルコンピュータECU1,
ECU2又はその入力系に異常が生じたときにはディジ
タルコンピュータDECUは正常に作動しており、しか
もディジタルコンピュータDECUでは機関回転数NE
が正確に算出されている。
【0061】従ってディジタルコンピュータECU1,
ECU2に読み込まれた或いはこれらにより算出された
各制御量PM,AOP,TAUとディジタルコンピュー
タDECUにより算出された機関回転数NEの関数であ
る予測量(図4(C) および図5(A),(B))を比較すること
によってディジタルコンピュータECU1,ECU2又
はその入力系に異常が生じたことを高い確率でもって検
出することができることになる。
【0062】
【発明の効果】ディジタルコンピュータ又はその入力系
に異常が生じているか否かを高い確率で検出することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図解的に示した内燃機関の平面図である。
【図2】プロペラ軸周りを図解的に示した側面断面図で
ある。
【図3】電子制御ユニットを示す図である。
【図4】スロットル開度TA、デッキ圧PD、絶対圧P
Mと機関回転数NEとの関係を示す線図である。
【図5】点火時期AOP、燃料噴射時間TAUと機関回
転数NEとの関係を示す線図である。
【図6】燃料噴射時間TAUおよび点火時期AOPのマ
ップを示す図である。
【図7】ディジタルコンピュータECU1において実行
されるフローチャートである。
【図8】ディジタルコンピュータECU2において実行
されるフローチャートである。
【図9】ディジタルコンピュータDECUにおいて実行
されるフローチャートである。
【図10】ディジタルコンピュータDECUにおいて実
行されるフローチャートである。
【符号の説明】
30a,30b,31a,31b,32a,32b,3
3a,33b,34a,34b,35a,35b…セン
サ ECU1,ECU2,DECU…ディジタルコンピュー

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機関の制御に使用される制御量がほぼ機
    関回転数の関数の形で表される内燃機関において、複数
    のセンサからの入力信号に基づいて制御量を算出するた
    めの第1のディジタルコンピュータと、機関回転数セン
    サからの入力信号に基づいて機関回転数を算出すると共
    に該機関回転数から予測される制御量を算出する第2の
    ディジタルコンピュータとを具備し、第2のディジタル
    コンピュータは第1のディジタルコンピュータにより算
    出された制御量と第2のディジタルコンピュータにより
    算出された予測制御量とを比較してこれらの偏差が一定
    値以上であるときには第1のディジタルコンピュータへ
    のセンサの入力系又は第1のディジタルコンピュータに
    異常が生じていると判断する判断手段を具備している内
    燃機関の制御装置。
JP4179965A 1992-07-07 1992-07-07 内燃機関の制御装置 Pending JPH0626394A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010043536A (ja) * 2008-08-08 2010-02-25 Denso Corp 車両の制御装置
JP2020101165A (ja) * 2018-12-25 2020-07-02 トヨタ自動車株式会社 内燃機関

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