JPH06261558A - 静電駆動装置、その駆動方法、および前記静電駆動装置を備えた情報処理装置 - Google Patents

静電駆動装置、その駆動方法、および前記静電駆動装置を備えた情報処理装置

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JPH06261558A
JPH06261558A JP4830693A JP4830693A JPH06261558A JP H06261558 A JPH06261558 A JP H06261558A JP 4830693 A JP4830693 A JP 4830693A JP 4830693 A JP4830693 A JP 4830693A JP H06261558 A JPH06261558 A JP H06261558A
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voltage
electrostatic
movable portion
drive device
piezoelectric element
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JP4830693A
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English (en)
Inventor
Toshimitsu Kawase
俊光 川瀬
Toshihiko Miyazaki
俊彦 宮▲崎▼
Akira Kuroda
亮 黒田
Masahiro Tagawa
昌宏 多川
Keisuke Yamamoto
敬介 山本
Yoshio Suzuki
義勇 鈴木
Takehiko Kawasaki
岳彦 川崎
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 機構が簡単で小型の静電駆動装置を提供す
る。 【構成】 静電駆動装置は、複数の静電モーター用電極
111を有する支持台110と、支持台110上を浮上
した状態で移動可能な可動部112と、可動部112の
下面に動圧力を発生させる第1の圧電素子113と、複
数の静電モーター電極111および第1の圧電素子11
3に掃引電圧を印加する第1の圧電素子駆動回路117
とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、精密機器に使用させる
静電駆動装置、および、走査型トンネル顕微鏡(ST
M)や原子間力顕微鏡(AFM)等の先端が鋭利な探針
を用いて試料表面を観察する表面観察装置を応用して、
基板上に設けたトラック溝に沿って、情報を記録し、再
生することのできる高密度情報処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の静電駆動機構は、複数の電極を有
した固定部と、2軸方向に移動可能な可動部と、可動部
の移動方向を拘束させるためのガイドや軸受けを有する
構成が一般的である(例えば、J.G Trump:E
lectr.Eng.,66(1947)525)。近
年では、その実用化に向けてIC製造技術用の微細加工
技術を利用して直径100μm、ギャップ長1〜2μm
程度のマイクロ静電モーターが試作されはじめている
(L.S.Fan,Y.C.Tai and R.S.
Muller:Sensors & Actuator
s.20(1989)41)。この静電駆動機構は、可
動部と固定部間で摺動部ができるため、可動部移動時に
摩擦力が発生し、静電モーターの動きを妨げるので、最
近では、可動部を空気の圧力を利用して浮上させる機構
を有するものが提案されている(K.S.J.Pist
er.R.S Fearing and R.T.Ho
we:Proceedings of 3rdMEMS
Workshop,p.67,Napa Valle
y,USA(1990))。この構成は、薄膜に多数の
ノズルと静電駆動用の電極を埋め込み、薄膜の下に設け
たV溝を通じて空気を供給する。そして、ノズルからの
空気により可動部を浮上させ、電圧印加で水平方向に駆
動させている。
【0003】一方近年、実空間で導体表面を原子スケー
ルの分解能で観察できる走査型トンネル顕微鏡(以後、
STMと略す)が開発された(G.Binnig et
al.,Helvetica Physica Ac
ta.,55,726(1982))。このSTMの面
内分解能は、0.1nm程度である。このように分解能
の高い理由として、先端が鋭利に尖った導電性の探針と
導電性の試料間に流れるトンネル電流がその距離に指数
関数的に依存することが、理論的にも実験レベルにおい
ても確認されていることにある。つまり、探針と試料間
距離が1オングストロームの変化に対し、トンネル電流
が1桁変化するものである。
【0004】また、STMが導体表面の観察に適してい
るのに対し、絶縁体表面の観察が可能な原子間力顕微鏡
(以後、AFMと略す)が、近年STMファミリーの装
置としてSTMと同様に表面観察装置として有力である
(Binnig et al.,Phys.Rev.L
ett.56(1986)930参照)。
【0005】AFMは、先端径の小さな探針を持つカン
チレバー部と、このレバーの曲がりを測定する変位測定
部から構成される。
【0006】上記STMやAFMの構成を応用した種々
の顕微鏡が開発され、これを走査型プローブ顕微鏡(以
後、SPMと略す)と称している。SPMは、表面観察
装置としてだけでなく、原子・分子が観察できることを
生かし、大容量メモリー装置ヘ応用しようと全世界で精
力的に研究されている。また、Si基板上に極微細機械
を形成するマイクロメカニクス技術の研究が報告される
なか、大容量メモリー装置も小型化にむけていくつかの
提案がなされている。例えば、Si基板上にマイクロメ
カニクス技術により、一体構成された片持ちビーム上に
前記探針を有するカンチレバー(おおむね、長さ100
0μm,幅200μm,厚さ8μm)を同一面内に複数
(マルチ)個形成させて装置の超小型化と大容量化をは
かろうとしている(Thomas R.Albrech
t et al.,J.Vac,Sci,Techno
l.,A8(1),Jan/Feb l990 317
〜318)(S.Akamine et al.,Se
nsors and Actuators,A21〜A
23(1990)964〜970)。さらに小型化を生
かした高速記録再生を行う上でも必須の技術である。こ
の記録再生装置には、探針と記録媒体とを相対移動させ
る小型の駆動機構を必要としている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記空
気浮上型の静電駆動装置では、圧縮空気を送り込むため
の圧縮空気送り機構や静圧空気の流路、高精度の複数ノ
ズル等の機構が必要であり、複雑かつ大型の装置になっ
てしまう。また、静圧空気を利用しているので密閉型の
装置には適さないなどの問題点がある。
【0008】本発明の目的は、機構が簡単で小型の静電
駆動装置と、それを搭載した情報処理装置を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の静電駆動装置
は、複数の電極を有する固定部と、該固定部上を浮上し
た状態で移動可能な可動部とを有する静電駆動装置にお
いて、前記可動部の下面に動圧力を発生させる電圧−変
位変換手段と、前記固定部上の複数の電極および電圧一
変位変換手段に掃引電圧を印加する電圧掃引手段とを有
することを特徴とする。前記電圧−変位変換手段には圧
電素子がある。本発明の静電駆動装置は、前記電圧−変
位変換手段を複数有することができる。前記固定部に対
向する前記可動部面の材料には誘電体がある。
【0010】本発明の静電駆動装置の駆動方法は、上記
本発明の静電駆動装置を駆動する駆動方法であって、前
記複数の電極に電圧を印加し、該電極に印加した電圧と
前記可動部に蓄積される電荷との静電作用により前記可
動部を吸着させ、前記電圧掃引手段を用いて前記電圧−
変位変換手段に所望の周波数、電圧の掃引による振動を
与え、前記可動部と前記固定部間に動圧力を発生させた
状態で、前記複数の電極に電圧を掃引し、前記可動部を
静電移動させることを特徴とする。
【0011】本発明の情報処理装置は、探針を介して記
録媒体に情報の記録再生を行う情報処理装置において、
前記棒針か前記記録媒体のいずれか一方を支持し、他方
を可動部として駆動する駆動装置として、上記本発明の
静電駆動装置を具備することを特徴とする。本発明の情
報処理装置は、前記可動部の一主平面上に電圧発生器を
有することができる。前記電圧発生器には光電変換器が
ある。
【0012】
【作用】上記の構成を有する静電駆動装置では、可動部
と固定部間に設置した電圧−変位変換手段に所望の周波
数に応じた変位を与え、可動部と固定部間に動圧力が発
生し、電圧−変位変換手段と可動部との接触面でスクイ
ーズ膜が形成されることで、可動部を固定部に対して非
接触支持するものである。非接触状態で静電力を利用し
た移動を行うことができる。スクイーズ膜については、
例えば、J.VBeck&C.L.Strodtman
n:Trans.ASME J.LubrTech.1
05.1(1969)147に掲載されている。この構
成によれば、複雑な機構や大がかりな装置を使用せずに
簡単な構成で非接触駆動装置を提供できる。
【0013】さらに上記の静電駆動装置を有する情報処
理装置では、探針と記録媒体との相対移動機構を小型化
でき、情報処理装置全体を小型にすることができる。前
記可動部の一主平面上に電圧発生器を設けることによ
り、固定部とは非接触となる可動部に電力を供給するこ
とができる。
【0014】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0015】まず、本発明の静電駆動装置を用いた第1
実施例について説明する。図1は第1実施例の装置構成
図である。
【0016】図1において、可動部112の材料として
ガラスが用いられている。この可動部112は、比誘電
率が例えば、ε=1〜10程度であり、また、表面抵抗
率は約10Ell〜El3Ω程度の微弱な導電性を有す
る誘電体であればよく、本実施例に限定されるものでは
ない。支持台110上に、複数の静電モーター用電極1
11がx方向に2列(パターン幅=0.5mm、パター
ンピッチ=1mm)並べられている。これら複数の静電
モーター用電極111は、フォトリソグラフ技術を用い
て形成されたものである。膜厚は500nm、材料には
Auが用いられている。2列の静電モーター用電極11
1の間には、第1の圧電素子113が設置されている。
この素子構成は、Au−ZnO−Auのサンドイッチ構
造となっている。膜厚は、それぞれ20nm−1μm−
20nmである。この構成により、第1の圧電素子11
3と静電モーター用電極111との段差が540nm形
成されている。なお、最表面にはAuが形成されている
が、摩耗に対して強くするために、例えばWCやTiC
等の薄膜をコーティングしたものでもよく、本実施例に
限定された構成をとらなくてもよい。また、上記静電モ
ーター用電極111の配列構成や、後述する静電モータ
ー駆動方式にも限定はない。
【0017】支持台110には、第2の圧電素子114
が横方向(紙面y方向)に変位できるように設置されて
いる。これは、可動部112の移動方向を拘束するガイ
ドの役割を果たす機構である。第2の圧電素子114
は、別途用意された積層アクチュエーターが支持台11
0に接着固定されたものである。接着の際、可動部11
2を支持台110上に載せたとき第2の圧電素子114
との間隔が8μm(片側4μm)程度になるように調整
して取り付けられている。第2の圧電素子114の変位
量は、100Vあたり5μmである。
【0018】また、図1において、静電モーター駆動回
路115は静電モーター用電極111に電圧を印加し、
駆動する。静電モーター制御回路116は静電モーター
駆動回路115を制御する。第1の圧電素子駆動回路1
17は第1の圧電素子113を駆動する。第1の圧電素
子制御回路118は第1の圧電素子駆動回路117を制
御する。第2の圧電素子駆動回路119は第2の圧電素
子114を駆動する。第2の圧電素子制御回路120は
第2の圧電素子駆動回路119を制御する。
【0019】次に、本実施例の静電駆動装置の動作を図
2および図3を用いて説明する。図2は図1の静電駆動
装置を動作させるための駆動波形図、図3(a),
(b)は図1の静電駆動装置の動作原理説明図である。
【0020】まず、可動部112の駆動方法について述
べる。
【0021】可動部112を支持台110に吸引させる
ために静電モーター用電極111に50Vの電圧を掃引
する。電圧は、静電モーター制御回路116と静電モー
ター駆動回路115を用いて各配線A,B,Cから供給
する。このときの静電モーター用電極111と可動部1
12間の電界方向を図3(a)に示す。すなわち、静電
モーター用電極111に”+”の電界を掃引すると、可
動部112は局所的に”―”電荷がチャージされる。ま
た、逆に静電モーター用電極111に”−”の電界を掃
引すると、可動部112は局所的に”+”電荷がチャー
ジされる。この結果、可動部112は支持台110に静
電力により吸引される。
【0022】続いて第2の圧電素子114に100Vの
電圧を掃引し、第2の圧電素子114を変位させる。こ
れにより、可動部112は、第2の圧電素子114に挟
持される。次に、第1の圧電素子113に20Vの電圧
と第2の圧電素子114に10Vの電圧を与える。変位
量は、それぞれ0.4μmと0.5μmであった。
【0023】この電圧に、図2の圧電素子駆動波形に示
すように1kHzの正弦波を与える。これで、可動部1
12と支持台110との間で動圧力が発生し、可動部1
12が第1の圧電素子113表面から1μm、第2の圧
電素子114表面から1μm動圧浮上(非接触状態)す
る。これは、各圧電素子113,114と可動部112
との接触面でスクイーズ膜が形成されるために起こる現
象である。第1の圧電素子113ヘの加振の振幅および
周波数と浮上量との関係は、振幅を大きくするほど浮上
量は大きくなり、また周波数が高いほど浮上量は大きく
なる。この関係を利用して、振幅と周波数の最適値を求
めて浮上量の設定を実施する。浮上量は、任意に設定で
き、本実施例では1μmとしたが、なんらこれに限定さ
れるものではない。
【0024】この構成にて、電圧を静電モーター制御回
路116と静電モーター駆動回路115を用いて各配線
A,B,Cから供給し、可動部112を紙面x方向に移
動させる。各配線A,B,Cに掃引する電圧波形を図2
に示す。このときの電極―可動部間の電界方向を図3
(b)に示す。吸引時の電極にかける方向から、順次”
+”,”−”を切り替えると、図3(b)のような電気
力線が生じ、可動部112が非接触状態のまま移動す
る。このときの力Fは、F=qE(q:可動部112の
表面電荷、E:電気力線の移動方向の電界の強さ)で与
えられる。
【0025】本実施例では、 (1)半導体プロセスのフォトリソグラフィー技術が適
用でき、安定かつ高精度の形成が可能であり、量産に適
する。 (2)非接触駆動であるため、スムーズな移動が実施可
能である。 (3)可動部112が支持台110に対し非接触である
ので、駆動力の小さい静電モーターでも小電力で作動で
きる。 という長所をもつ。
【0026】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。
【0027】図4は第2実施例の回転型ステージの構成
図、図5は図4の回転型ステージの回転可動部402を
取り外した状態で上面から見た図、図6(a),(b)
は回転可動部402と支持台401との間を横からみた
模式図である。
【0028】図4において、回転可動部402を挟持
し、かつ非接触ガイドとしての役割をもつ第2の圧電素
子406,407,408が、アクチュエーター固定台
403,404,405にて支持台401に接着固定さ
れている。第2の圧電素子406,407,408の各
端部には、それぞれ回転可動部挟持体409,410,
411が設けられている。第2の圧電素子406,40
7,408には、市販の積層型圧電素子が用いられてい
る。接着時に回転可動部402と回転可動部挟持体40
9,410,411との間隔が4μm程度に保たれるよ
うに位置合わせを行って取り付けられている。回転可動
部402と支持台401との接する部分は、エッチング
や湿式ラッピング等の鏡面研磨技術を用いて加工したも
のである。図5に示すように、支持台401上には、複
数の静電モーター用電極501が円盤状の回転可動部4
02と対向する位置にパターン幅=1mm、パターンピ
ッチ=3mmの構成にて放射状に並べられている。この
配置は、フォトリソグラフ技術を用いて行われたもので
ある。膜厚は500nm、材料にはAuが用いられてい
る。静電モーター用電極501の材料にAuが用いられ
ているが、Ti,Al等の導電性材料であればよい。z
方向浮上用の第1の圧電素子502は、上述の静電モー
ター用電極501間にフォトリソグラフ技術を用いて放
射状に配置されている。この素子構成は、Au−ZnO
−Auのサンドイッチ構造になっている。膜厚は、それ
ぞれ20nm−1μm−20nmである。この構成によ
り、第1の圧電素子502と静電モーター用電極501
との段差が540nm形成される。なお、最表面にはA
uが形成されているが、摩耗に対して強くするために、
例えばWCやTiC等の薄膜をコーティングしたもので
もよく、本実施例に限定された構成をとらなくてもよ
い。材料においても、Au、ZnOに限った材料でなく
てもよい。また、上記静電モーター用電極501、第1
の圧電素子502の配列構成や、後述する静電モーター
駆動方式にも限定はなく、静電モーターとして作動する
ものであればよい。
【0029】次に、第2実施例の動作を説明する。回転
可動部402を支持台401上の図5の破線部分の位置
に設置する。回転可動部402を支持台401に吸引さ
せるために静電モーター用電極501に50Vの電圧を
掃引する。電圧は、第1実施例と同様の回路を用いて供
給する。このときの静電モーター用電極501と回転可
動部402間の電界方向を図6(a)に示す。電極に”
+”の電界を掃引すると、回転可動部402は局所的
に”−”電荷がチャージされる。また、逆に電極に”
−”の電界を掃引すると、回転可動部402は局所的
に”+”電荷がチャージされる。この結果、回転可動部
402は、支持台401に静電力により吸引される。続
いて図4の第2の圧電素子406,407に80Vの電
圧を掃引し、各圧電素子406,407を変位させる。
この後第2の圧電素子408を微小振動させながら回転
可動部402ヘ接近させていく。この接近のとき、回転
可動部402の側面と回転可動部挟持体411端面との
間に生じる超音波を検出している。これにより、回転可
動部402と回転可動部挟持体411との接触面が検出
され、均一支持力で挟持される。
【0030】次に、第1の圧電素子502に20Vの電
圧と第2の圧電素子406,407,408に20Vの
電圧を与える。変位量は、それぞれ0.4μmと1μm
であった。この電圧に、第1実施例と同様の圧電素子駆
動波形に示すように1kHzの正弦波を与えた。これに
より第1の圧電素子502と第2の圧電素子406,4
07,408と回転可動部402間に動圧力が発生す
る。これで、回転可動部402が第1の圧電素子502
の電極表面から0.5μm、第2の圧電素子406,4
07,408端部に設置された回転可動部挟持体40
9,410,411表面から1μm動圧浮上(非接触状
態)する。浮上量は、第1の圧電素子502へ送る電圧
値と周波数によって決まることは第1実施例と同様であ
る。また、本実施例では、3個の第2の圧電素子40
6,407,408を等分して配置し、それを振動さ
せ、上記スクイーズ膜を利用した回転可動部402の非
接触ガイドとして利用しているが、第2の圧電素子の数
や配置場所に関しては実施形態によって適宜設定する。
【0031】この構成にて、第1実施例と同様の回路を
用いて電圧を静電モーター用電極501に順次供給し、
回転可動部402を時計回りに非接触回転させることが
できる。このときの回転は、極めてなめらかであり、低
電圧で静電モーターを安定に動作できた。上述の電圧
値、変位量等に限定はなく素子構成、材料によって異な
る。
【0032】次に、本発明の第3実施例を説明する。図
7は本発明の情報処理装置を記録再生装置に応用した実
施例を示す構成図、図8は図7の記録媒体714と可動
部713間の詳細図である。
【0033】図7において、支持台711の下側には配
線基板712が設けられている。配線基板712は支持
台711上のアクチュエーター駆動用の引き出し線が配
置されたものである。可動部712を挟持し、かつ非接
触ガイドとしての役割をもつ3個の第2の圧電素子71
5が、支持台711に接着固定されている。第2の圧電
素子712は、図4に示す第2実施例の第2の圧電素子
406,407,408と同様のものである。可動部7
13上には、微小光電変換器を動作させるための高輝度
レーザーダイオード716が設置されている。支持台7
11には、可動部713上に搭載される記録媒体714
に記録ビットを記録・再生するための導電性材料で形成
された探針721を3次元方向に駆動するための3次元
アクチュエーター719、3次元アクチュエーター駆動
回路720、z方向粗動機構718およびリニアモータ
ー717が設けられている。リニアモーター717はy
方向(回転体の半径方向)に移動可能に構成されてい
る。第3実施例は、第2実施例と同様の回転ステージを
構成している。
【0034】本実施例では、記録媒体714には、n型
のSi基板上に特開昭63−161552号公報および
特開昭63−161553号公報に開示されている記録
媒体である、スクエアリリウム−6−オクチルアズレン
(SOAZ)ラングミュアープロジェット(LB)膜を
6層積層したものを用いている。さらに、n型Si基板
下にガラスが設置されている。このガラスは、一部分裏
面から電圧を供給するためのスルーホールが形成され、
かつ前記スルーホール部分には導電性材料が埋め込まれ
ている。このことで裏面とn型Siとは一部分電気的に
導通が確保されている。薄膜圧電素子で構成されるカン
チレバー型の3次元アクチュエーター719は、半導体
製造技術を駆使してエッチングと蒸着法等を用いて作製
されたものである。また、探針は特開平4−26314
2等に記載の蒸着法を用いて作製されたものである。こ
れらの作製方法は、本実施例に限るものではない。
【0035】トンネル電流検出回路722は記録媒体7
14と探針721間に流れるトンネル電流を検出するも
のである。CPU726はトンネル電流検出回路722
から電流電圧変換器723を通して送られてきた信号を
処理する。電流電圧変換器723はCPU726の出力
を3次元アクチュエーター駆動回路724へ出力する。
3次元アクチュエーター駆動回路724は3次元アクチ
ュエーター719を駆動する。パルス電圧制御回路72
5は記録媒体714と探針間にパルス電圧を掃引する。
粗動z方向駆動回路727は探針721を記録媒体71
4表面に接近させるためのものである。z方向制御回路
728は粗動z方向駆動回路727を制御する。リニア
モーター駆動回路729はリニアモーター717を駆動
する。リニアモーター制御回路730はリニアモーター
駆動回路729を制御する。静電モーター駆動回路73
1は可動部713を回転させる。静電モーター制御回路
732は静電モーター駆動回路731を制御する。第1
の圧電素子駆動回路733は不図示の可動部下に設置さ
れた第1の圧電素子を駆動する。第1の圧電素子制御回
路734は第1の圧電素子駆動回路733を制御する。
第2の圧電素子駆動回路735は可動部713の挟持と
非接触ガイドの役割を果たす第2の圧電素子715を駆
動する。第2の圧電素子制御回路736は第2の圧電素
子駆動回路735を制御する。
【0036】図8において、静電チャック用の正電極8
10および負電極811は記録媒体714を回転可動部
402上に静電力を利用して吸着させるためのものであ
る。バイアス電圧供給用電極812は記録媒体714に
電圧を供給する。pn接合太陽電池813は、支持台7
11や配線基板712等固定の部材とは非接触になる可
動部に搭載される記録媒体714に電力を供給するため
のもので、不図示のレーザーダイオード(図7の高輝度
レーザーダイオード716)から光を受光する。薄膜ト
ランス814は多層薄膜で形成されている。2次出力電
極815は薄膜トランス814の2次電圧を出力する。
【0037】次に、本実施例の記録再生装置の動作につ
いて説明する。この装置は、高輝度レーザーダイオード
716を点滅させ、pn接合太陽電池813にて受光
し、薄膜トランス814にて交流電圧に変換し、2次出
力電極815から電圧を発生させる。高輝度レーザーダ
イオード716の出力は50mWであり、電圧変換によ
って得られる出力電圧は1Vであった。この電圧を静電
チャック用の正電極810、負電極811とバイアス電
圧供給用電極812に供給する。操作者は、記録媒体7
14を可動部713上に位置合わせを行いながら支持台
713上に載せる。このとき記録媒体714と支持台7
13間で静電吸着させる。同時に記録媒体714にバイ
アス電圧供給電極812から1Vのバイアス電圧を供給
する。なお本実施例では、上記電圧発生チップを可動部
713上に設置したが、記録媒体714上に設置しても
よい。
【0038】次に、静電モーター駆動回路731、静電
モーター制御回路732にて可動部713を支持台71
1に静電吸着させ、第2の圧電素子駆動回路735、第
2の圧電素子制御回路736にて可動部713を挟持
し、この状態で、可動部713を動圧浮上させる。動圧
浮上させるために、第1の圧電素子駆動回路733、第
1の圧電素子制御回路734と、第2の圧電素子駆動回
路735、第2の圧電素子制御回路736を通して正弦
波電圧信号を送り、可動部713を支持台711から非
接触状態にさせる。続いて、可動部713が時計方向に
回転するように、静電モーター制御回路732から静電
モーター駆動回路731に180度位相のずれた信号を
順次指令として送り、可動部713を回転させる。上述
説明の電圧値は、第2実施例と同様の電圧値を与えた。
また、可動部713の回転スピードは100rpmであ
った。
【0039】この状態で、z方向粗動制御回路728、
z方向粗動駆動回路727にてz方向粗動機構718を
動作させ、記録媒体714に探針721を接近させる。
このとき3次元アクチュエーター719を紙面z方向に
3μm変位させておく。そして記録媒体714に探針7
21が最接近し、トンネル電流がトンネル電流検出回路
722により検出されたとき、電流電圧変換器723、
3次元アクチュエーター制御回路724を通してフィー
ドバック信号が出力され、3次元アクチュエーター71
9が所望量−z方向に変位し、探針721と記録媒体7
14との接触を回避する。同時にトンネル電流の量が一
定になるように常に3次元アクチュエーター719を動
作させ、フィードバック状態に入る。また、このときz
方向粗動機構718はストップさせる。これら一連の動
作は、CPU726にて集中制御される。
【0040】これで、記録再生動作可能状態に入り、所
望記録位置(不図示のトラッキング溝にそった位置)に
パルス電圧制御回路725を用いて記録する。この指令
もCPU726にて制御する。記録電圧値は、例えば−
5V,10μsecの矩形波パルスを掃引する。再生
は、不図示のトラッキング溝に沿って抽出する。上記構
成のように小型ステージを搭載することにより、記録再
生装置の薄型化と小型化が実現できる。
【0041】その他にも種々の構成が考えられ、例えば
第1実施例のようなx−y駆動型の記録再生装置にも応
用可能である。また、本発明は、記録、再生のみの装置
または走査型プローブ顕微鏡装置、その他の精密位置決
め装置であっても適用可能であることはいうまでもな
い。
【0042】
【発明の効果】本発明の静電駆動装置によれば、複雑な
機構や大がかりな装置を使用せずに簡単な構成で非接触
の駆動装置を提供できる。
【0043】さらに上記の静電駆動装置を有する情報処
理装置では、探針と記録媒体との相対移動機構を小型化
でき、情報処理装置全体を小型にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の装置構成図である。
【図2】第1実施例の動作波形図である。
【図3】(a),(b)は図1の動作原理説明図であ
る。
【図4】第2実施例の装置構成図である。
【図5】図4の可動部と支持体間の詳細図である。
【図6】(a),(b)は図4の装置の動作説明図であ
る。
【図7】第3実施例の記録再生装置の構成図である。
【図8】図7の記録媒体と可動部間の詳細図である。
【符号の説明】
110 支持台 111 静電モーター用電極 112 可動部 113 第1の圧電素子 114 第2の圧電素子 115 静電モーター用駆動回路 116 静電モーター用制御回路 117 第1の圧電素子駆動回路 118 第1の圧電素子制御回路 119 第2の圧電素子駆動回路 120 第2の圧電素子制御回路 714 記録媒体 716 高輝度レーザーダイオード 717 リニアモーター 718 z方向粗動機構 719 3次元アクチュエーター 720 3次元アクチュエーター駆動回路 721 探針 810,811 静電チャック用電極 812 バイアス電圧供給用電極 813 太陽電池 814 薄膜トランス 815 2次出力電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 多川 昌宏 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 山本 敬介 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 鈴木 義勇 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 川崎 岳彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の電極を有する固定部と、該固定部
    上を浮上した状態で移動可能な可動部とを有する静電駆
    動装置において、 前記可動部の下面に動圧力を発生させる電圧−変位変換
    手段と、 前記固定部上の複数の電極および電圧−変位変換手段に
    掃引電圧を印加する電圧掃引手段とを有することを特徴
    とする静電駆動装置。
  2. 【請求項2】 前記電圧−変位変換手段が圧電素子であ
    ることを特徴とする請求項1記載の静電駆動装置。
  3. 【請求項3】 前記電圧−変位変換手段を複数有するこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の静電駆動装置。
  4. 【請求項4】 前記固定部に対向する前記可動部面の材
    料が誘電体であることを特徴とする請求項1記載の静電
    駆動装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の静電駆動装置を駆動する
    駆動方法であって、 前記複数の電極に電圧を印加し、該電極に印加した電圧
    と前記可動部に蓄積される電荷との静電作用により前記
    可動部を吸着させ、前記電圧掃引手段を用いて前記電圧
    −変位変換手段に所望の周波数、電圧の掃引による振動
    を与え、前記可動部と前記固定部間に動圧力を発生させ
    た状態で、前記複数の電極に電圧を掃引し、前記可動部
    を静電移動させることを特徴とする静電駆動装置の駆動
    方法。
  6. 【請求項6】 探針を介して記録媒体に情報の記録再生
    を行う情報処理装置において、 前記探針か前記記録媒体のいずれか一方を支持し、他方
    を可動部として駆動する駆動装置として、請求項1記載
    の静電駆動装置を具備することを特徴とする情報処理装
    置。
  7. 【請求項7】 前記可動部の一主平面上に電圧発生器を
    有することを特徴とする請求項6記載の情報処理装置。
  8. 【請求項8】 前記電圧発生器が光電変換器であること
    を特徴とする請求項7記載の情報処理装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996011472A2 (en) * 1994-10-07 1996-04-18 Hewlett-Packard Company A memory device
US6525446B1 (en) 1999-06-14 2003-02-25 Canon Kabushiki Kaisha Electrostatic actuator driving method and mechanism, using rigidity retention as a parameter

Cited By (3)

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WO1996011472A3 (en) * 1994-10-07 1996-08-15 Hewlett Packard Co A memory device
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