JPH06261473A - 高効率の電気機械エネルギー変換装置 - Google Patents
高効率の電気機械エネルギー変換装置Info
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- JPH06261473A JPH06261473A JP4553293A JP4553293A JPH06261473A JP H06261473 A JPH06261473 A JP H06261473A JP 4553293 A JP4553293 A JP 4553293A JP 4553293 A JP4553293 A JP 4553293A JP H06261473 A JPH06261473 A JP H06261473A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 電動機や発電機の電気機械エネルギー変換装
置回転機などの鉄損を、コアのティース形状により低減
させる。 【構成】 コア等のティース形状を、駆動方向に垂直な
面に対し非対称とする回転機等の電気機械エネルギー変
換装置。発電機の可動側コア等において、可動側の駆動
方向と反対の側のティース形状を、駆動方向の側と比
べ、磁束が集中しないような形状にし、固定側コアにお
いて、可動側の駆動方向に対し同じ方向の側のティース
形状を、駆動方向と反対の側と比べ、磁束が集中しない
ような形状にする。電動機の場合には、発電機の場合と
方向が逆とする。
置回転機などの鉄損を、コアのティース形状により低減
させる。 【構成】 コア等のティース形状を、駆動方向に垂直な
面に対し非対称とする回転機等の電気機械エネルギー変
換装置。発電機の可動側コア等において、可動側の駆動
方向と反対の側のティース形状を、駆動方向の側と比
べ、磁束が集中しないような形状にし、固定側コアにお
いて、可動側の駆動方向に対し同じ方向の側のティース
形状を、駆動方向と反対の側と比べ、磁束が集中しない
ような形状にする。電動機の場合には、発電機の場合と
方向が逆とする。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、回転機やアクチュエー
タ等の電気機械エネルギー変換装置に関するものであ
る。
タ等の電気機械エネルギー変換装置に関するものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】従来の回転機等では、コアは電磁鋼板を
ティース等の付いたものを積層して使用される。この場
合のティース形状は、一般に対称に作られている。ま
た、電気機械エネルギー変換を効率よくするために、ギ
ャップを通して、対向するコアや磁石との間の磁気抵抗
が低くなるように、ティースの先端は広がっている。一
方、回転機等の低鉄損化はエネルギー節減のために重要
であり、コアの素材である電磁鋼板の低鉄損化がなされ
てきた。しかし、実際の回転機等のコアの内では、磁束
は均一でなく、磁束の偏りや磁束波形の歪により、鉄損
が素材より大きくなることが分かってきている。このよ
うな背景より、コア形状などの最適化による低鉄損化の
必要性も出てきている。
ティース等の付いたものを積層して使用される。この場
合のティース形状は、一般に対称に作られている。ま
た、電気機械エネルギー変換を効率よくするために、ギ
ャップを通して、対向するコアや磁石との間の磁気抵抗
が低くなるように、ティースの先端は広がっている。一
方、回転機等の低鉄損化はエネルギー節減のために重要
であり、コアの素材である電磁鋼板の低鉄損化がなされ
てきた。しかし、実際の回転機等のコアの内では、磁束
は均一でなく、磁束の偏りや磁束波形の歪により、鉄損
が素材より大きくなることが分かってきている。このよ
うな背景より、コア形状などの最適化による低鉄損化の
必要性も出てきている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、回転機など
の電気機械エネルギー変換装置において、コアのティー
スなどの形状を最適化することにより、装置の鉄損を低
くできるものを提供することを目的としてなされた。
の電気機械エネルギー変換装置において、コアのティー
スなどの形状を最適化することにより、装置の鉄損を低
くできるものを提供することを目的としてなされた。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、次の通りである。 （１）コアのティース形状を、駆動方向に垂直な面に対
し非対称としたことを特徴とする電気機械エネルギー変
換装置。 （２）電気機械エネルギー変換装置が発電機であり、か
つ該発電機の可動側コアにおいて、可動側の駆動方向と
反対の側のティース形状を、駆動方向の側と比べ、磁束
が集中しないような形状としたことを特徴とする１項記
載の電気機械エネルギー変換装置。 （３）電気機械エネルギー変換装置が発電機であり、か
つ該発電機の固定側コアにおいて、可動側の駆動方向に
対し同じ方向の側のティース形状を、駆動方向と反対の
側と比べ、磁束が集中しないような形状としたことを特
徴とする１又は２項記載の電気機械エネルギー変換装
置。
ろは、次の通りである。 （１）コアのティース形状を、駆動方向に垂直な面に対
し非対称としたことを特徴とする電気機械エネルギー変
換装置。 （２）電気機械エネルギー変換装置が発電機であり、か
つ該発電機の可動側コアにおいて、可動側の駆動方向と
反対の側のティース形状を、駆動方向の側と比べ、磁束
が集中しないような形状としたことを特徴とする１項記
載の電気機械エネルギー変換装置。 （３）電気機械エネルギー変換装置が発電機であり、か
つ該発電機の固定側コアにおいて、可動側の駆動方向に
対し同じ方向の側のティース形状を、駆動方向と反対の
側と比べ、磁束が集中しないような形状としたことを特
徴とする１又は２項記載の電気機械エネルギー変換装
置。
【０００５】（４）電気機械エネルギー変換装置が電動
機であり、かつ該電動機の可動側コアにおいて、可動側
の駆動方向に対し同じ方向の側のティース形状を、駆動
方向と反対の側と比べ、磁束が集中しないような形状と
したことを特徴とする１項記載の電気機械エネルギー変
換装置。 （５）電気機械エネルギー変換装置が電動機であり、か
つ該電動機の固定側コアにおいて、可動側の駆動方向に
対し反対の側のティース形状を、駆動方向の側と比べ、
磁束が集中しないような形状としたことを特徴とする１
又は４項記載の電気機械エネルギー変換装置。
機であり、かつ該電動機の可動側コアにおいて、可動側
の駆動方向に対し同じ方向の側のティース形状を、駆動
方向と反対の側と比べ、磁束が集中しないような形状と
したことを特徴とする１項記載の電気機械エネルギー変
換装置。 （５）電気機械エネルギー変換装置が電動機であり、か
つ該電動機の固定側コアにおいて、可動側の駆動方向に
対し反対の側のティース形状を、駆動方向の側と比べ、
磁束が集中しないような形状としたことを特徴とする１
又は４項記載の電気機械エネルギー変換装置。
【０００６】以下に、本発明を詳細に説明する。本発明
の電気機械エネルギー変換装置は、電動機や発電機など
の回転機や、リニアモータやリニア型の発電機等であ
り、この装置に電磁材料等より構成されるコア等を有
し、そのコア等にティースを有するものを意味し、回転
機等とは、回転するタイだけでなく、リニアタイプも含
むことを意味する。ここで、電磁材料等とは、通常良く
使われる珪素鋼板等の電磁鋼板や他の板状の軟磁性材
料、ブロック状などの電磁軟鉄、粉末やそれを焼いた
り、固めたりしたものなどであり、この発明に適用可能
であれば、どのような軟磁性材料でも良い。また、コア
等とは、これらの電磁材料からなる磁心のことで、回転
機などの回転子や固定子に使用され、界磁用のヨークも
含む。コアのティースは、コア等の外周部に突起状にな
っている部分で、その突起部と突起部の間、即ちティー
スとティースの間は、スロットと呼ばれ、電動機や発電
機等の電気機械エネルギー変換装置のエネルギー変換を
行う為に、電気の入出力を行う導線の巻線をコア等に巻
いたり、巻き付けたり、或いは、導線を挿入したりする
場所になる。
の電気機械エネルギー変換装置は、電動機や発電機など
の回転機や、リニアモータやリニア型の発電機等であ
り、この装置に電磁材料等より構成されるコア等を有
し、そのコア等にティースを有するものを意味し、回転
機等とは、回転するタイだけでなく、リニアタイプも含
むことを意味する。ここで、電磁材料等とは、通常良く
使われる珪素鋼板等の電磁鋼板や他の板状の軟磁性材
料、ブロック状などの電磁軟鉄、粉末やそれを焼いた
り、固めたりしたものなどであり、この発明に適用可能
であれば、どのような軟磁性材料でも良い。また、コア
等とは、これらの電磁材料からなる磁心のことで、回転
機などの回転子や固定子に使用され、界磁用のヨークも
含む。コアのティースは、コア等の外周部に突起状にな
っている部分で、その突起部と突起部の間、即ちティー
スとティースの間は、スロットと呼ばれ、電動機や発電
機等の電気機械エネルギー変換装置のエネルギー変換を
行う為に、電気の入出力を行う導線の巻線をコア等に巻
いたり、巻き付けたり、或いは、導線を挿入したりする
場所になる。
【０００７】本発明では、このティース形状を、駆動方
向に垂直な面に対し非対称とする回転機等の電気機械エ
ネルギー変換装置である。駆動方向とは、回転機の回転
子（可動側）等の場合には、回転子等が回転する場合の
円周部分（ティース部分等）の回転方向で、電動機等の
場合は駆動力発生方向、発電機では回転させようとする
方向である。リニア型のアクチュエータやモータ、発電
機の場合も、同様で、可動側の場合の駆動方向は、可動
側が移動する方向で、電動機等の場合は駆動力発生方
向、発電機では移動させようとする方向である。
向に垂直な面に対し非対称とする回転機等の電気機械エ
ネルギー変換装置である。駆動方向とは、回転機の回転
子（可動側）等の場合には、回転子等が回転する場合の
円周部分（ティース部分等）の回転方向で、電動機等の
場合は駆動力発生方向、発電機では回転させようとする
方向である。リニア型のアクチュエータやモータ、発電
機の場合も、同様で、可動側の場合の駆動方向は、可動
側が移動する方向で、電動機等の場合は駆動力発生方
向、発電機では移動させようとする方向である。
【０００８】電気機械エネルギー変換装置で、可動側と
固定側に区別出来ない場合、例えば、双方とも動く場合
は、どちらか一方を固定側とし、他方を固定側に対する
相対的な可動側として取扱い、駆動方向は、その固定側
の座標で考えれば良い。
固定側に区別出来ない場合、例えば、双方とも動く場合
は、どちらか一方を固定側とし、他方を固定側に対する
相対的な可動側として取扱い、駆動方向は、その固定側
の座標で考えれば良い。
【０００９】従来はティースは一般に対称であり、板状
の電磁材料を加工したものでは、一般に左右対称のよう
な形状になっているが、本発明では、この駆動方向に垂
直な面に対し、ティース形状を非対称とする。このティ
ース形状を非対称にする理由は、ティースでの磁束の集
中を抑制するためである。コアでの損失即ち鉄損は磁束
密度Ｂに対しＢn （ｎ＞１）に比例するので、磁束の集
中を抑制できれば、全損失の低減につながる。電気機械
エネルギー変換装置における鉄損だけでなく、磁束集中
の抑制により、磁気飽和の影響が抑えられ、装置の励磁
特性の改善にもつながり、電気機械エネルギー変換装置
の銅損の低減にもなる。
の電磁材料を加工したものでは、一般に左右対称のよう
な形状になっているが、本発明では、この駆動方向に垂
直な面に対し、ティース形状を非対称とする。このティ
ース形状を非対称にする理由は、ティースでの磁束の集
中を抑制するためである。コアでの損失即ち鉄損は磁束
密度Ｂに対しＢn （ｎ＞１）に比例するので、磁束の集
中を抑制できれば、全損失の低減につながる。電気機械
エネルギー変換装置における鉄損だけでなく、磁束集中
の抑制により、磁気飽和の影響が抑えられ、装置の励磁
特性の改善にもつながり、電気機械エネルギー変換装置
の銅損の低減にもなる。
【００１０】電気機械エネルギー変換装置が発電機であ
り、かつ前記の発電機の可動側コアにおいて、駆動方向
に垂直な面に対し駆動方向と反対の側のティース形状
を、駆動方向の側と比べ、磁束が集中しないような形状
であると良い。磁束が集中しないような形状とは、ティ
ース部で、磁束に対する断面積が大きくなるように、磁
束の集中する突起部等の幅が広がっていたり、突起部な
どの曲率が小さくなっていたりする形状である。
り、かつ前記の発電機の可動側コアにおいて、駆動方向
に垂直な面に対し駆動方向と反対の側のティース形状
を、駆動方向の側と比べ、磁束が集中しないような形状
であると良い。磁束が集中しないような形状とは、ティ
ース部で、磁束に対する断面積が大きくなるように、磁
束の集中する突起部等の幅が広がっていたり、突起部な
どの曲率が小さくなっていたりする形状である。
【００１１】磁束の集中するティースの部分は、電気機
械エネルギー変換装置が発電機である場合には、固定側
コアにおいて、可動側の駆動方向に垂直な面に対し駆動
方向側側であり、ティースのその駆動方向側部分の形状
を、駆動方向と反対の側と比べ、磁束が集中しないよう
な形状にすると良い。発電機の可動側コア等において、
磁束の集中するティースの部分は、駆動方向に垂直な面
に対し駆動方向と反対側であり、その部分のティース形
状を、駆動方向の側と比べ、磁束が集中しないような形
状にすると良い。
械エネルギー変換装置が発電機である場合には、固定側
コアにおいて、可動側の駆動方向に垂直な面に対し駆動
方向側側であり、ティースのその駆動方向側部分の形状
を、駆動方向と反対の側と比べ、磁束が集中しないよう
な形状にすると良い。発電機の可動側コア等において、
磁束の集中するティースの部分は、駆動方向に垂直な面
に対し駆動方向と反対側であり、その部分のティース形
状を、駆動方向の側と比べ、磁束が集中しないような形
状にすると良い。
【００１２】電気機械エネルギー変換装置が原動機であ
る場合には、原動機の可動側コアにおいて、磁束の集中
するティース部分は、駆動方向に垂直な面に対し駆動方
向側であり、ティースのその駆動方向側の形状を、駆動
方向と反対の側と比べ、磁束が集中しないような形状で
あると良く、原動機の固定側コアにおいて、磁束の集中
するティース部分は、可動側の駆動方向に垂直な面に対
し駆動方向と反対の側であり、ティースのその駆動側と
反対側の形状を、駆動方向の側と比べ、磁束が集中しな
いような形状にすると良い。
る場合には、原動機の可動側コアにおいて、磁束の集中
するティース部分は、駆動方向に垂直な面に対し駆動方
向側であり、ティースのその駆動方向側の形状を、駆動
方向と反対の側と比べ、磁束が集中しないような形状で
あると良く、原動機の固定側コアにおいて、磁束の集中
するティース部分は、可動側の駆動方向に垂直な面に対
し駆動方向と反対の側であり、ティースのその駆動側と
反対側の形状を、駆動方向の側と比べ、磁束が集中しな
いような形状にすると良い。
【００１３】
【実施例】（実施例１）電気機械エネルギー変換装置と
して、ブラシレスモータの場合において、従来タイプの
電動機ステータコアのティース部分の磁束分布の模式図
を図１に示す。電動機の回転子には永久磁石１があり、
固定子にはティース３のついたコア２に電機子巻線６、
７、８が巻かれている。この電動機のコア形状は、Ｔ型
になっている。回転子を１８の方向の回転させるため、
回転子の永久磁石１の磁極即ち１２、１３、１４のＮ、
Ｓ、Ｓに対し、電機子巻線６、７、８は、矢印の方向
９、１０、１１に起磁力を生じるように電流が流され或
いは電圧が印加されている。このとき、コアの磁束分布
は、Ｔ型ティースにおける、駆動方向に垂直な対称面ａ
ａ′、ｂｂ′、ｃｃ′に対し、駆動方向とは反対側で磁
束が集中し、特に突起部の４、４′、４″では、その集
中度が大きく、特に曲率の大きいコーナー部ではさらに
大きくなっている。この磁束集中により、鉄損が増加す
る。
して、ブラシレスモータの場合において、従来タイプの
電動機ステータコアのティース部分の磁束分布の模式図
を図１に示す。電動機の回転子には永久磁石１があり、
固定子にはティース３のついたコア２に電機子巻線６、
７、８が巻かれている。この電動機のコア形状は、Ｔ型
になっている。回転子を１８の方向の回転させるため、
回転子の永久磁石１の磁極即ち１２、１３、１４のＮ、
Ｓ、Ｓに対し、電機子巻線６、７、８は、矢印の方向
９、１０、１１に起磁力を生じるように電流が流され或
いは電圧が印加されている。このとき、コアの磁束分布
は、Ｔ型ティースにおける、駆動方向に垂直な対称面ａ
ａ′、ｂｂ′、ｃｃ′に対し、駆動方向とは反対側で磁
束が集中し、特に突起部の４、４′、４″では、その集
中度が大きく、特に曲率の大きいコーナー部ではさらに
大きくなっている。この磁束集中により、鉄損が増加す
る。
【００１４】一方、本発明の電動機ステータコアのティ
ース部分の磁束分布の模式図を図２に示す。電動機の回
転子には永久磁石２１があり、固定子にはティース２３
のついたコア２２に電機子巻線２６、２７、２８が巻か
れている。本発明の電動機コアの形状は、実施例１では
対称面であった駆動方向に対して垂直な面ｄｄ′、ｅ
ｅ′、ｆｆ′に対し非対称になっており、Ｌ字型になっ
ている。回転子を３８の方向に回転させるため、回転子
の永久磁石２１の磁極即ち３２、３３、３４のＮ、Ｓ、
Ｓに対し、電機子巻線２６、２７、２８は、矢印の方向
２９、３０、３１に起磁力を生じるように電流が流され
或いは電圧が印加されている。このとき、可動子の駆動
方向に対し反対側のティースでは、突起部がなく、曲率
の小さい形状２４、２４′、２４″になっているので、
磁束の集中は従来法より抑制されている。このため、磁
束の集中が抑制されているため、鉄損が従来法より低く
できる。
ース部分の磁束分布の模式図を図２に示す。電動機の回
転子には永久磁石２１があり、固定子にはティース２３
のついたコア２２に電機子巻線２６、２７、２８が巻か
れている。本発明の電動機コアの形状は、実施例１では
対称面であった駆動方向に対して垂直な面ｄｄ′、ｅ
ｅ′、ｆｆ′に対し非対称になっており、Ｌ字型になっ
ている。回転子を３８の方向に回転させるため、回転子
の永久磁石２１の磁極即ち３２、３３、３４のＮ、Ｓ、
Ｓに対し、電機子巻線２６、２７、２８は、矢印の方向
２９、３０、３１に起磁力を生じるように電流が流され
或いは電圧が印加されている。このとき、可動子の駆動
方向に対し反対側のティースでは、突起部がなく、曲率
の小さい形状２４、２４′、２４″になっているので、
磁束の集中は従来法より抑制されている。このため、磁
束の集中が抑制されているため、鉄損が従来法より低く
できる。
【００１５】（実施例２）電気機械エネルギー変換装置
として、ブラシレス型の発電機の場合において、従来タ
イプの発電機のステータコアのティース部分の磁束分布
の模式図を図３に示す。発電機の回転子には永久磁石４
１があり、固定子にはティース４３のついたコア４２に
電機子巻線４６、４７、４８が巻かれている。この発電
機のコア形状は、Ｔ型になっている。回転子を５８の方
向の回転し、発電させるため、回転子の永久磁石４１の
磁極即ち５２、５３、５４のＮ、Ｓ、Ｓに対し、電機子
巻線４６、４７、４８は、矢印の方向４９、５０、５１
に起電力が生じる。このとき、コアの磁束分布は、Ｔ型
ティースにおける、発電機の回転子の回転方向即ち駆動
方向に垂直な対称面ｇｇ′、ｈｈ′、ｉｉ′に対し、駆
動方向と同じ方向の側で磁束が集中し、特に突起部の４
４、４４′、４４″では、その集中度が大きく、特に曲
率の大きいコーナー部ではさらに大きくなっている。こ
の磁束集中のため、鉄損が大きくなる。
として、ブラシレス型の発電機の場合において、従来タ
イプの発電機のステータコアのティース部分の磁束分布
の模式図を図３に示す。発電機の回転子には永久磁石４
１があり、固定子にはティース４３のついたコア４２に
電機子巻線４６、４７、４８が巻かれている。この発電
機のコア形状は、Ｔ型になっている。回転子を５８の方
向の回転し、発電させるため、回転子の永久磁石４１の
磁極即ち５２、５３、５４のＮ、Ｓ、Ｓに対し、電機子
巻線４６、４７、４８は、矢印の方向４９、５０、５１
に起電力が生じる。このとき、コアの磁束分布は、Ｔ型
ティースにおける、発電機の回転子の回転方向即ち駆動
方向に垂直な対称面ｇｇ′、ｈｈ′、ｉｉ′に対し、駆
動方向と同じ方向の側で磁束が集中し、特に突起部の４
４、４４′、４４″では、その集中度が大きく、特に曲
率の大きいコーナー部ではさらに大きくなっている。こ
の磁束集中のため、鉄損が大きくなる。
【００１６】一方、本発明の電動機ステータコアのティ
ース部分の磁束分布の模式図を図４に示す。発電機の回
転子には永久磁石６１があり、固定子にはティース６３
のついたコア６２に電機子巻線６６、６７、６８が巻か
れている。本発明の発電機コアの形状は、実施例１では
対称面であった駆動方向に対して垂直な面ｊｊ′、ｋ
ｋ′、ｌｌ′に対し非対称になっており、Ｌ字型になっ
ている。回転子を７８の方向に回転させて発電するた
め、回転子の永久磁石６１の磁極即ち７２、７３、７４
のＮ、Ｓ、Ｓに対し、電機子巻線６６、６７、６８は、
矢印の方向６９、７０、７１に起電力を生じる。このと
き、可動子の駆動方向に対し同じ方向の側のティースで
は、突起部がなく、曲率の小さい形状６４、６４′６
４″になっているので、磁束の集中は従来法より抑制さ
れている。このように、磁束の集中が抑制されているた
め、鉄損が従来法より低くできる。
ース部分の磁束分布の模式図を図４に示す。発電機の回
転子には永久磁石６１があり、固定子にはティース６３
のついたコア６２に電機子巻線６６、６７、６８が巻か
れている。本発明の発電機コアの形状は、実施例１では
対称面であった駆動方向に対して垂直な面ｊｊ′、ｋ
ｋ′、ｌｌ′に対し非対称になっており、Ｌ字型になっ
ている。回転子を７８の方向に回転させて発電するた
め、回転子の永久磁石６１の磁極即ち７２、７３、７４
のＮ、Ｓ、Ｓに対し、電機子巻線６６、６７、６８は、
矢印の方向６９、７０、７１に起電力を生じる。このと
き、可動子の駆動方向に対し同じ方向の側のティースで
は、突起部がなく、曲率の小さい形状６４、６４′６
４″になっているので、磁束の集中は従来法より抑制さ
れている。このように、磁束の集中が抑制されているた
め、鉄損が従来法より低くできる。
【００１７】（実施例３）電気機械エネルギー変換装置
として、２極の誘導モータの場合において、従来タイプ
の電動機ステータコアとロータのティース部分の磁束分
布の模式図を図５に示す。モータのロータ（回転子）コ
ア７０のティース７１やステータ（固定子）のコア７２
のティース７３は、駆動方向に垂直な対称面Ｍｍ、Ｎｎ
に対し、対称である。磁束は、ステータコアのティース
では、ロータの駆動方向７７に対して反対側のティース
突起部７５に集中し、ロータコアのティースでは、駆動
方向と同じ側のティースの部分７６が特に集中してい
る。そこで、図６のように、ティースの形状を変化させ
ると、図５の磁束集中部７５、７６が図６の７５′や７
６′のように、磁束集中が軽減される。
として、２極の誘導モータの場合において、従来タイプ
の電動機ステータコアとロータのティース部分の磁束分
布の模式図を図５に示す。モータのロータ（回転子）コ
ア７０のティース７１やステータ（固定子）のコア７２
のティース７３は、駆動方向に垂直な対称面Ｍｍ、Ｎｎ
に対し、対称である。磁束は、ステータコアのティース
では、ロータの駆動方向７７に対して反対側のティース
突起部７５に集中し、ロータコアのティースでは、駆動
方向と同じ側のティースの部分７６が特に集中してい
る。そこで、図６のように、ティースの形状を変化させ
ると、図５の磁束集中部７５、７６が図６の７５′や７
６′のように、磁束集中が軽減される。
【００１８】この同じ電気機械エネルギー変換装置を誘
導発電機として使用する場合において、ロータの回転方
向（駆動方向）を７８とすれば、同じことが言える。即
ち、磁束は、ステータコアのティースでは、ロータの駆
動方向７８に対して同じ方向の側のティース突起部７５
に集中し、ロータコアのティースでは、駆動方向とは反
対側のティースの部分７６が特に集中している。そこで
図６のように、ティースの形状を変化させると、図５の
磁束集中部７５、７６が図６の７５′や７６′のよう
に、磁束集中が軽減される。
導発電機として使用する場合において、ロータの回転方
向（駆動方向）を７８とすれば、同じことが言える。即
ち、磁束は、ステータコアのティースでは、ロータの駆
動方向７８に対して同じ方向の側のティース突起部７５
に集中し、ロータコアのティースでは、駆動方向とは反
対側のティースの部分７６が特に集中している。そこで
図６のように、ティースの形状を変化させると、図５の
磁束集中部７５、７６が図６の７５′や７６′のよう
に、磁束集中が軽減される。
【００１９】
【発明の効果】本発明のコアのティース形状を用いる
と、形状を変更するのみで、鉄損が低減できる。特に、
ティース部は高出力の電動機や発電機においては、ティ
ース部の磁束密度が高く、鉄損も無視できなくなるの
で、ティース部の鉄損低減効果は大きい。また、電動機
と発電機の容量は、一般に電機子巻線や界磁巻線の上昇
温度の限界で決まるので、巻線に近いティース部の温度
上昇につながる鉄損を抑制することは価値がある。本発
明は、コアティース形状を変更するだけであり、この発
明によるコストや装置の負担は全くなく、この面からも
この発明の効果は大きい。
と、形状を変更するのみで、鉄損が低減できる。特に、
ティース部は高出力の電動機や発電機においては、ティ
ース部の磁束密度が高く、鉄損も無視できなくなるの
で、ティース部の鉄損低減効果は大きい。また、電動機
と発電機の容量は、一般に電機子巻線や界磁巻線の上昇
温度の限界で決まるので、巻線に近いティース部の温度
上昇につながる鉄損を抑制することは価値がある。本発
明は、コアティース形状を変更するだけであり、この発
明によるコストや装置の負担は全くなく、この面からも
この発明の効果は大きい。
【００２０】本発明の効果は、電気機械エネルギー変換
装置における鉄損だけでなく、磁束集中の抑制により、
磁気飽和の影響が抑えられ、励磁特性の改善にもつなが
り、電気機械エネルギー変換装置の銅損の低減にもな
る。さらに、コアの温度上昇により、一般に、電動機や
発電機の騒音や振動が大きくなる傾向にあるが、鉄損等
によりコアの温度上昇が抑制できれば、この騒音振動問
題も軽減される。
装置における鉄損だけでなく、磁束集中の抑制により、
磁気飽和の影響が抑えられ、励磁特性の改善にもつなが
り、電気機械エネルギー変換装置の銅損の低減にもな
る。さらに、コアの温度上昇により、一般に、電動機や
発電機の騒音や振動が大きくなる傾向にあるが、鉄損等
によりコアの温度上昇が抑制できれば、この騒音振動問
題も軽減される。
【図１】従来タイプの電動機（ブラシレスモータ）のテ
ィース部分の磁束分布の模式図。
ィース部分の磁束分布の模式図。
【図２】本発明の電動機（ブラシレスモータ）のティー
ス部分の磁束分布の模式図。
ス部分の磁束分布の模式図。
【図３】従来タイプの発電機（ブラシレス）のティース
部分の磁束分布の模式図。
部分の磁束分布の模式図。
【図４】本発明の発電機のティース部分の磁束分布の模
式図。
式図。
【図５】電気機械エネルギー変換装置として、２極の誘
導モータの場合における、従来タイプの電動機ステータ
コアとロータのティース部分の磁束分布の模式図。
導モータの場合における、従来タイプの電動機ステータ
コアとロータのティース部分の磁束分布の模式図。
【図６】本発明のコアのティース形状にした例。
１，２１，４１，６１ 永久磁石 ２，２２，４２ ６２ 固定子コア ３，２３，４３，６３ ティース ４，２４，４４，６４ ティースの突起部分 ５，２５，４５，６５ 反対側のティースの突起部分 ６〜８，２６〜２８，４６〜４８，６６〜６８ 電機
子巻線 ９〜１１，２９〜３１ 電機子巻線の励磁方向 ４９，５０，５１ 電機子巻線の発生する起電力の方
向 ６９，７０，７１ 電機子巻線に生じる発電方向 １２〜１４，３２〜３４，５２〜５４，７２〜７４
回転子の着磁の極 １５〜１７，３５〜３６，５５〜５７，７５〜７７
磁束の流れ １８，３８ 電動機の回転方向（回転子の駆動方向） ５８，７８ 発電機の回転方向（回転子の駆動方向）
子巻線 ９〜１１，２９〜３１ 電機子巻線の励磁方向 ４９，５０，５１ 電機子巻線の発生する起電力の方
向 ６９，７０，７１ 電機子巻線に生じる発電方向 １２〜１４，３２〜３４，５２〜５４，７２〜７４
回転子の着磁の極 １５〜１７，３５〜３６，５５〜５７，７５〜７７
磁束の流れ １８，３８ 電動機の回転方向（回転子の駆動方向） ５８，７８ 発電機の回転方向（回転子の駆動方向）
Claims (5)
- 【請求項１】 コアのティース形状を、駆動方向に垂直
な面に対し非対称としたことを特徴とする電気機械エネ
ルギー変換装置。 - 【請求項２】 電気機械エネルギー変換装置が発電機で
あり、かつ該発電機の可動側コアにおいて、可動側の駆
動方向と反対の側のティース形状を、駆動方向の側と比
べ、磁束が集中しないような形状としたことを特徴とす
る請求項１記載の電気機械エネルギー変換装置。 - 【請求項３】 電気機械エネルギー変換装置が発電機で
あり、かつ該発電機の固定側コアにおいて、可動側の駆
動方向に対し同じ方向の側のティース形状を、駆動方向
と反対の側と比べ、磁束が集中しないような形状とした
ことを特徴とする請求項１又は２記載の電気機械エネル
ギー変換装置。 - 【請求項４】 電気機械エネルギー変換装置が電動機で
あり、かつ該電動機の可動側コアにおいて、可動側の駆
動方向に対し同じ方向の側のティース形状を、駆動方向
と反対の側と比べ、磁束が集中しないような形状とした
ことを特徴とする請求項１記載の電気機械エネルギー変
換装置。 - 【請求項５】 電気機械エネルギー変換装置が電動機で
あり、かつ該電動機の固定側コアにおいて、可動側の駆
動方向に対し反対の側のティース形状を、駆動方向の側
と比べ、磁束が集中しないような形状としたことを特徴
とする請求項１又は４記載の電気機械エネルギー変換装
置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4553293A JPH06261473A (ja) | 1993-03-05 | 1993-03-05 | 高効率の電気機械エネルギー変換装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4553293A JPH06261473A (ja) | 1993-03-05 | 1993-03-05 | 高効率の電気機械エネルギー変換装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06261473A true JPH06261473A (ja) | 1994-09-16 |
Family
ID=12722013
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4553293A Pending JPH06261473A (ja) | 1993-03-05 | 1993-03-05 | 高効率の電気機械エネルギー変換装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06261473A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006340487A (ja) * | 2005-06-01 | 2006-12-14 | Denso Corp | ブラシレスモータ |
| JP2011155780A (ja) * | 2010-01-28 | 2011-08-11 | Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd | 永久磁石式回転電機及びそれを用いた圧縮機 |
-
1993
- 1993-03-05 JP JP4553293A patent/JPH06261473A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006340487A (ja) * | 2005-06-01 | 2006-12-14 | Denso Corp | ブラシレスモータ |
| JP4626405B2 (ja) * | 2005-06-01 | 2011-02-09 | 株式会社デンソー | ブラシレスモータ |
| JP2011155780A (ja) * | 2010-01-28 | 2011-08-11 | Hitachi Industrial Equipment Systems Co Ltd | 永久磁石式回転電機及びそれを用いた圧縮機 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20021105 |