JPH06261442A - 漏洩電流防止回路 - Google Patents

漏洩電流防止回路

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JPH06261442A
JPH06261442A JP5043092A JP4309293A JPH06261442A JP H06261442 A JPH06261442 A JP H06261442A JP 5043092 A JP5043092 A JP 5043092A JP 4309293 A JP4309293 A JP 4309293A JP H06261442 A JPH06261442 A JP H06261442A
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terminal
ground
leakage current
power supply
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JP5043092A
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English (en)
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Toshihisa Shimizu
敏久 清水
Jun Hirose
順 廣瀬
Masanobu Fujikura
政信 藤倉
Noboru Takahashi
昇 高橋
Yutaka Nakama
豊 仲間
Shunichi Yamamoto
俊一 山本
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02HEMERGENCY PROTECTIVE CIRCUIT ARRANGEMENTS
    • H02H3/00Emergency protective circuit arrangements for automatic disconnection directly responsive to an undesired change from normal electric working condition with or without subsequent reconnection ; integrated protection
    • H02H3/26Emergency protective circuit arrangements for automatic disconnection directly responsive to an undesired change from normal electric working condition with or without subsequent reconnection ; integrated protection responsive to difference between voltages or between currents; responsive to phase angle between voltages or between currents
    • H02H3/32Emergency protective circuit arrangements for automatic disconnection directly responsive to an undesired change from normal electric working condition with or without subsequent reconnection ; integrated protection responsive to difference between voltages or between currents; responsive to phase angle between voltages or between currents involving comparison of the voltage or current values at corresponding points in different conductors of a single system, e.g. of currents in go and return conductors
    • H02H3/34Emergency protective circuit arrangements for automatic disconnection directly responsive to an undesired change from normal electric working condition with or without subsequent reconnection ; integrated protection responsive to difference between voltages or between currents; responsive to phase angle between voltages or between currents involving comparison of the voltage or current values at corresponding points in different conductors of a single system, e.g. of currents in go and return conductors of a three-phase system
    • H02H3/347Emergency protective circuit arrangements for automatic disconnection directly responsive to an undesired change from normal electric working condition with or without subsequent reconnection ; integrated protection responsive to difference between voltages or between currents; responsive to phase angle between voltages or between currents involving comparison of the voltage or current values at corresponding points in different conductors of a single system, e.g. of currents in go and return conductors of a three-phase system using summation current transformers
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 漏洩電流検出器を誤動作させることなく、高
周波雑音を十分に低減し得るようにする。 【構成】 例えばS相が接地された三相交流電源100
の電源配線101〜103に、漏洩電流検出器4を介し
て接続される電気機器20の交流入力端子R’,S’,
T’とその接地端子Eとの間に、合成漏洩電流IR −I
T と逆位相で同一振幅の補償電流IX を流すための漏洩
電流補償回路400を設けることにより、電源接地線5
および機器接地線19に流れる電流をほぼ零とし、漏洩
電流検出器4が接地コンデンサ10〜12を設けたこと
で誤動作しないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、三相交流電源回路に
接続された電気機器内の接地コンデンサの影響により流
れる漏洩電流で、三相交流電源回路の給電線に設置され
た漏洩電流検出器が誤動作するのを防止するための技術
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般の商用電源配線系統では、電源配線
の対地電位の安定化と電線の地絡のため、電源配線の1
つの相を接地したいわゆる一線接地系を構成し、さら
に、商用電源から負荷への配電経路の途中に、漏電検出
器や漏電しゃ断器を設置するのが普通である。一方、こ
の商用電源に接続される各種電気機器のうち、特にその
内部に半導体等の電力変換器を含む機器は、高周波雑音
を商用電源に対して流出し、商用電源系統や他の電気機
器に障害を及ぼす場合があるため、前記電気機器の商用
電源入力回路部分と前記機器の装置接地部との間にコン
デンサやコンデンサを含むノイズフィルタ等を挿入し、
高周波雑音の流出を防止する方法が取られている。
【0003】この種の従来例を図22に示す。すなわ
ち、電圧位相がそれぞれ120度ずつ異なる交流電圧源
1,2,3で構成された三相交流電源100の3つの電
源端子(R,S,T)が、電源配線101,102,1
03により漏洩電流検出器4を経由して電気機器20の
交流入力端子(R’,S’,T’)に接続される。ま
た、三相交流電源100のS相端子(S)は電源接地線
5により大地接地に接続され、一線接地電源とされる。
電気機器20の機器接地端子(E)は機器接地線19に
より、大地接地6に接続される。
【0004】一方、電気機器20の交流入力端子
(R’,S’,T’)と機器接地端子(E)との間には
接地コンデンサ10,11,12がそれぞれ接続され、
機器20が大地との間に発生する高周波ノイズは電圧源
16,17,18で表わされ、これらの電源の一方の端
子は機器接地端子(E)に接続され、他方の端子はリア
クトル13,14,15を介してそれぞれ交流入力端子
に接続される。このような回路構成において、機器20
の内部のノイズ電圧源16,17,18から発生する高
周波雑音電圧は上記リアクトル13,14,15とコン
デンサ10,11,12とにより構成される逆L字形フ
ィルタ回路の効果により、入力端子(R’,S’,
T’)と機器接地端子(E)との間では十分に減衰する
ので、電気機器20から三相交流電源100に高周波雑
音を放出しない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記電
気機器20の内部に接続されたコンデンサ10には、交
流電源100の(R)端子,R相電源配線101,コン
デンサ10,機器接地線19,大地接地6,電源接地線
5,交流電源100の(S)端子の経路で漏洩電流IR
が流れる。同様に、コンデンサ12には交流電源100
の(S)端子,電源接地線5,大地接地6,機器接地線
19,コンデンサ12,T相電源配線103,交流電源
100の(T)端子の経路で漏洩電流IT が流れる。し
たがって、電源接地線5に流れる漏洩電流IE は、 IE =IR −IT なる値となり、これは三相電源配線101,102,1
03に流れる電流の総和と等しい。以上の電圧,電流の
関係を位相関係も含めてベクトル図で示すと図23のよ
うになる。
【0006】漏洩電流検出器4は三相電源配線に流れる
電流の総和が規定値以上になると動作するので、接地コ
ンデンサ10,12に伴う漏洩電流をあまり大きな値に
すると漏洩電流検出器4が誤動作する。一方、機器電源
の高周波雑音を十分に減少させるためには、接地コンデ
ンサ10,11,12の静電容量値を或る程度以上にす
る必要があるが、これをあまり大きな値にすると漏洩電
流検出器4の誤動作を招くので、コンデンサ容量を必要
な値にすることができず、そのため高周波雑音を十分に
低減できない、という問題がある。したがって、この発
明の課題は漏洩電流検出器を誤動作させることなく、し
かも高周波雑音を十分に低減し得るようにすることにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るため、第1の発明では、いずれか1つの相配線が電源
接地線により接地された三相交流電源と、三相交流入力
端子のそれぞれが接地コンデンサを介して機器接地線に
より接地された電気機器とを三相3線の電源配線により
接続し、かつ、前記三相交流電源と電気機器とを接続す
る電源配線の経路に漏洩電流検出器を接続するととも
に、前記三相交流電源の接地されない2つの電源端子か
ら、前記漏洩電流検出器と電源配線とこれに接続された
前記電気機器内の前記接地コンデンサとを経由して流れ
る漏洩電流に対し、これと逆位相で同一振幅の電流を流
すための漏洩電流補償回路を設けることにより、前記電
源接地線と前記機器接地線に流れる電流を殆ど零にし
て、前記漏洩電流検出器の前記接地コンデンサによる誤
動作を防止することを特徴としている。
【0008】第1の発明に対しては、下記(1)〜
(4)のようにすることができる。 (1)前記漏洩電流補償回路を、前記三相交流電源のう
ち電源接地線に接続された接地相配線とこの接地相配線
に対して120度だけ電圧位相が進んだ相配線との間
に、第1の単相絶縁変圧器の負極入力端子と正極入力端
子とをそれぞれ接続し、前記接地相配線とこの接地相配
線に対して120度だけ電圧位相が遅れた相配線との間
に、第2の単相絶縁変圧器の正極入力端子と負極入力端
子とをそれぞれ接続し、前記第1,第2単相絶縁変圧器
の正極出力端子どうしを接続し、前記第2の単相絶縁変
圧器の負極出力端子を前記電気機器の接地相配線が接続
される交流入力端子に接続し、前記第1の単相絶縁変圧
器の負極出力端子をコンデンサの一方の端子に接続し、
このコンデンサの他方の端子を前記電気機器の接地端子
または前記機器接地線に接続して構成する。
【0009】(2)前記漏洩電流補償回路を、入力巻線
と出力巻線とが星形結線された三相絶縁変圧器の3つの
入力端子を前記三相交流電源の3つの相配線にそれぞれ
接続し、前記三相絶縁変圧器の3つの出力端子の中で、
入力端子が接地相配線に接続された相の出力端子をコン
デンサの一方の端子に接続し、このコンデンサの他方の
端子を前記電気機器の接地端子または前記機器接地線に
接続し、前記三相絶縁変圧器の3つの出力巻線を共通に
接続し、この共通接続点を前記電気機器の接地相配線が
接続される交流入力端子に接続して構成する。
【0010】(3)前記漏洩電流補償回路を、前記三相
交流電源の電源接地線に接続された接地相配線とこの接
地相配線に対して120度だけ電圧位相が遅れた相配線
との間に、単相絶縁変圧器の正極入力端子と負極入力端
子とをそれぞれ接続し、この単相絶縁変圧器の正極出力
端子を抵抗の一方の端子に接続し、この抵抗の他方の端
子にコンデンサの一方の端子を接続し、このコンデンサ
の他方の端子を前記電気機器の接地端子または前記機器
接地線に接続し、かつ前記単相絶縁変圧器の負極出力端
子を前記電気機器の接地相配線が接続される交流入力端
子に接続して構成する。
【0011】(4)前記漏洩電流補償回路を、前記三相
交流電源のうちのいずれか2つの電源配線に絶縁変換器
の入力端子をそれぞれ接続し、その絶縁変換器の出力端
子を位相変換器の入力端子にそれぞれ接続し、この位相
変換器の一方の出力端子をコンデンサの一方の端子に接
続し、そのコンデンサの他方の端子を前記電気機器の接
地端子または前記機器接地線に接続し、前記位相変換器
の他方の出力端子を前記電気機器の接地相配線が接続さ
れる交流入力端子に接続して構成する。前記(1)項に
おける第1,第2の単相絶縁変圧器、同(2)項におけ
る前記三相絶縁変圧器、同(3)項の単相絶縁変圧器ま
たは同(4)項の絶縁変換器の各入力側または出力側
に、補償電流を発生させる起電圧を調整するための電圧
調整器を設けることができ、あるいは(3)項の抵抗を
可変抵抗とすることができる。
【0012】また、第1の発明に対しては、前記漏洩電
流補償回路を、前記三相交流電源の前記接地相配線以外
の2つの相配線の、前記接地相に対して120度電圧位
相が進んだ相配線には単相絶縁変圧器の正極入力端子
を、また前記接地相に対して120度電圧位相が遅れた
相配線には前記単相絶縁変圧器の負極入力端子をそれぞ
れ接続し、前記単相絶縁変圧器の正極出力端子にリアク
トル,抵抗およびコンデンサの直列回路の一方の端子を
接続し、この直列回路の他方の端子を前記電気機器の接
地端子または前記機器接地線に接続し、前記単相絶縁変
圧器の負極出力端子を前記電気機器の接地相配線が接続
される交流入力端子に接続して構成することができる。
【0013】第2の発明では、いずれか1つの相配線が
電源接地線により接地された単相交流電源と、単相交流
入力端子が接地コンデンサを介して機器接地線により接
地された電気機器とを単相の電源配線により接続し、か
つ、前記単相交流電源と電気機器とを接続する電源配線
の経路に漏洩電流検出器を接続するとともに、前記単相
交流電源の接地されない電源端子から、前記漏洩電流検
出器と電源配線とこれに接続された前記電気機器内の前
記接地コンデンサとを経由して流れる漏洩電流に対し、
これと逆位相で同一振幅の電流を流すための漏洩電流補
償回路を設けることにより、前記電源接地線と前記機器
接地線に流れる電流を殆ど零にして、前記漏洩電流検出
器の前記接地コンデンサによる誤動作を防止することを
特徴としている。
【0014】第2の発明では、下記(5),(6),
(7)のようにすることができる。 (5)前記漏洩電流補償回路を、前記単相交流電源の電
源接地線に接続された接地相配線と電源接地線に接続さ
れていない相配線との間に、単相絶縁変圧器の正極入力
端子と負極入力端子とをそれぞれ接続し、この単相絶縁
変圧器の負極出力端子を接地相配線に接続し、正極出力
端子をコンデンサの一方の端子に接続し、このコンデン
サの他方の端子を前記電気機器の接地端子または前記機
器接地線に接続して構成する。
【0015】(6)前記漏洩電流補償回路を、前記単相
交流電源の電源接地線に接続された接地相配線と電源接
地線に接続されていない相配線との間に、単相単巻変圧
器の中間端子と負極端子とをそれぞれ接続し、この単相
単巻変圧器の正極端子をコンデンサの一方の端子に接続
し、このコンデンサの他方の端子を前記電気機器の接地
端子または前記機器接地線に接続して構成する。 (7)前記漏洩電流補償回路を、前記単相交流電源の電
源接地線に接続された接地相配線と電源接地線に接続さ
れていない相配線との間に、単相単巻可変出力変圧器の
正極側入力端子と負極側入力端子とをそれぞれ接続し、
この単相単巻可変出力変圧器の出力端子をコンデンサの
一方の端子に接続し、このコンデンサの他方の端子を前
記電気機器の接地端子または前記機器接地線に接続して
構成するようにする。
【0016】第3の発明では、中性点が接地された星形
結線二相3線式交流電源と、交流入力端子が接地コンデ
ンサを介して機器接地線により接地された電気機器とを
単相の電源配線により接続し、かつ、前記単相交流電源
と電気機器とを接続する電源配線の経路に漏洩電流検出
器を接続するとともに、前記交流電源の接地されない電
源端子から、前記漏洩電流検出器と電源配線とこれに接
続された前記電気機器内の前記接地コンデンサとを経由
して流れる漏洩電流に対し、これと逆位相で同一振幅の
電流を流すための漏洩電流補償回路を設けることによ
り、前記電源接地線と前記機器接地線に流れる電流を殆
ど零にして、前記漏洩電流検出器の前記接地コンデンサ
による誤動作を防止することを特徴としている。
【0017】第3の発明に対しては、前記漏洩電流補償
回路を、前記交流電源のうち接地された中性点接地配線
と電源接地線に接続されていない第1の相配線との間
に、第1の単相絶縁変圧器の正極入力端子と負極入力端
子とをそれぞれ接続し、前記中性点接地配線と電源接地
線に接続されていない第2の相配線との間に、第2の単
相絶縁変圧器の正極入力端子と負極入力端子とをそれぞ
れ接続し、前記第1,第2単相絶縁変圧器の負極出力端
子を中性点接地配線にそれぞれ接続し、前記第1単相絶
縁変圧器の正極出力端子を第1のコンデンサの一方の端
子に接続し、この第1コンデンサの他方の端子を前記電
気機器の接地端子または前記機器接地線に接続し、前記
第2単相絶縁変圧器の正極出力端子を第2のコンデンサ
の一方の端子に接続し、この第2コンデンサの他方の端
子を前記電気機器の接地端子または前記機器接地線に接
続して構成することができる。
【0018】第4の発明では、各相の接合点が接地され
たV結線三相3線式交流電源と、交流入力端子が接地コ
ンデンサを介して機器接地線により接地された電気機器
とを三相3線の電源配線により接続し、かつ、前記交流
電源と電気機器とを接続する電源配線の経路に漏洩電流
検出器を接続するとともに、前記交流電源の接地されな
い電源端子から、前記漏洩電流検出器と電源配線とこれ
に接続された前記電気機器内の前記接地コンデンサとを
経由して流れる漏洩電流に対し、これと逆位相で同一振
幅の電流を流すための漏洩電流補償回路を設けることに
より、前記電源接地線と前記機器接地線に流れる電流を
殆ど零にして、前記漏洩電流検出器の前記接地コンデン
サによる誤動作を防止することを特徴としている。
【0019】第4の発明に対しては、下記(8),
(9),(10)のようにすることができる。 (8)前記漏洩電流補償回路を、前記交流電源のうち接
地された接地相配線と電源接地線に接続されていない第
1の相配線との間に、第1の単相絶縁変圧器の正極入力
端子と負極入力端子とをそれぞれ接続し、前記接地相配
線と電源接地線に接続されていない第2の相配線との間
に、第2の単相絶縁変圧器の正極入力端子と負極入力端
子とをそれぞれ接続し、前記第1,第2単相絶縁変圧器
の負極出力端子を接地相配線にそれぞれ接続し、前記第
1単相絶縁変圧器の正極出力端子を第1のコンデンサの
一方の端子に接続し、この第1コンデンサの他方の端子
を前記電気機器の接地端子または前記機器接地線に接続
し、前記第2単相絶縁変圧器の正極出力端子を第2のコ
ンデンサの一方の端子に接続し、この第2コンデンサの
他方の端子を前記電気機器の接地端子または前記機器接
地線に接続して構成する。
【0020】(9)前記漏洩電流補償回路を、前記交流
電源の相配線を三相星形単巻変圧器の中間端子にそれぞ
れ接続し、前記三相星形単巻変圧器の接地相が接続され
ている巻線の出力端子をコンデンサの一方の端子に接続
し、このコンデンサの他方の端子を前記電気機器の接地
端子または前記機器接地線に接続して構成する。 (10)前記漏洩電流補償回路を、前記交流電源の相配
線を三相星形単巻可変出力変圧器の入力端子にそれぞれ
接続し、前記三相星形単巻変圧器の接地相が接続されて
いる巻線の出力端子をコンデンサの一方の端子に接続
し、このコンデンサの他方の端子を前記電気機器の接地
端子または前記機器接地線に接続して構成する。
【0021】
【作用】いずれか1つの相配線が電源接地線により接地
された交流電源と、交流入力端子が接地コンデンサを介
して機器接地線により接地された電気機器とを電源配線
により接続し、前記交流電源と電気機器とを接続する電
源配線の経路に漏洩電流検出器を接続してなる配電系に
おいて、前記電気機器の交流入力端子と接地端子との間
に、前記漏洩電流検出器と電源配線とこれに接続された
前記電気機器内の前記接地コンデンサとを経由して流れ
る漏洩電流に対し、これと逆位相で同一振幅の電流を流
すための漏洩電流補償回路を設けることにより、前記電
源接地線と前記機器接地線に流れる電流を殆ど零にし
て、前記漏洩電流検出器の前記接地コンデンサによる誤
動作を防止する。交流電源としては三相,単相,星形結
線二相3線式またはV結線三相3線式のいずれでも良
く、また、漏洩電流補償回路の構成要素としては単相絶
縁変圧器(1つまたは2つ),三相絶縁変圧器,絶縁変
換器,単相単巻変圧器,単相単巻可変出力変圧器,三相
星形単巻変圧器,三相星形単巻可変出力変圧器のいずれ
かを用いることができる。
【0022】
【実施例】図1はこの発明の実施例を示す回路図であ
る。すなわち、電圧位相がそれぞれ120度ずつ異なる
交流電圧源1,2,3で構成された三相交流電源100
の3つの電源端子(R,S,T)が、電源配線101,
102,103により漏洩電流検出器4を経由して電気
機器20の交流入力端子(R’,S’,T’)に接続さ
れる。また、三相交流電源100のS相端子(S)は電
源接地線5により大地接地6に接続され、一線接地電源
とされる。電気機器20の機器接地端子(E)は機器接
地線19により、大地接地6に接続される。一方、電気
機器20の交流入力端子(R’,S’,T’)と機器接
地端子(E)との間には接地コンデンサ10,11,1
2がそれぞれ接続され、機器20が大地との間に発生す
る高周波ノイズは電圧源16,17,18で表わされ、
これらの電源の一方の端子は機器接地端子(E)に接続
され、他方の端子はリアクトル13,14,15を介し
てそれぞれ交流入力端子に接続される。
【0023】三相交流電源100と電気機器20および
その配線関係に対して、電源配線101と102には単
相絶縁変圧器43の正極入力端子と負極入力端子がそれ
ぞれ接続され、電源配線102と103には単相絶縁変
圧器40の正極入力端子と負極入力端子がそれぞれ接続
される。単相絶縁変圧器40,43の正極出力端子同士
は接続され、変圧器40の負極出力端子は電気機器20
の接地された交流入力端子(S’)に接続され、変圧器
43の負極出力端子はコンデンサ31の一方の端子に接
続され、コンデンサ31の他方の端子は電気機器20の
接地端子(E)に接続される。これら変圧器40,43
およびコンデンサ31とその結線によって、漏洩電流補
償回路400が構成されている。
【0024】このような回路構成において、機器20内
のノイズ電圧源16,17,18から発生する高周波雑
音電圧は、リアクトル13,14,15と上記コンデン
サ10,11,12により構成される逆L形のフィルタ
回路の効果により、機器入力端子(R’,S’,T’)
と機器接地端子(E)との間では十分に減衰するので、
電気機器20から三相交流電源100には高周波雑音を
放出しない。また、電気機器20の内部に接続されたコ
ンデンサ10には交流電源100の(R)端子,R相電
源配線101,コンデンサ10,機器接地線19,大地
接地6,電源接地線5,交流電源100の(S)端子の
経路で漏洩電流IR が流れ、コンデンサ12には交流電
源100の(S)端子,電源接地線5,大地接地6,機
器接地線19,コンデンサ12,T相電源配線103,
交流電源100の(T)端子の経路で、漏洩電流IT
流れる。
【0025】コンデンサ10,12を経由する電流
R ,IT による合成漏洩電流(IR −IT )は図3の
ベクトル図で示すようになり、その位相は三相交流電源
のT−R相電圧源の電圧ベクトルと同一方向となる。一
方、変圧器40と43の負極出力端子間の発生電圧Vx
は、図3に示すように三相交流電源100のS相電圧位
相に等しく、これは漏洩合成電流(IR −IT )に対し
90度位相が進んでいる。ここで、変圧器43の負極出
力端子,コンデンサ31,機器接地端子(E),機器接
地線19,大地接地6,電源接地線5,交流電源100
の(S)端子,S相電源配線102,電気機器のS相入
力端子(S’),変圧器40の負極出力端子なる経路で
電流Ixが流れるが、この電流経路は電圧源に対してコ
ンデンサ電流を流すことになるので、上記変圧器の出力
電圧合成値(Vx)に対して電流Ixは90度位相が進
んでいる。
【0026】したがって、電流Ixは上記漏洩合成電流
(IR −IT )に対しては180度位相が進み、逆位相
となる。そこで、両電流が同一の振幅値を持つように変
圧器40,43の出力電圧ないしはコンデンサ31のイ
ンピーダンスを調節すれば、互いに打ち消し合うことに
なり、結果として電源接地線5,大地接地6,機器接地
線19にはいわゆる漏洩電流は流れなくなり、漏洩電流
検出器4の誤動作を回避することができる。ところで、
一般的な電源の地絡事故、すなわち電気機器に接続され
る電源配線の一部が大地に短絡されたような場合は、上
記電流経路の関係が保持できなくなるので、漏洩電流補
償回路400に係わりなく漏洩電流検出器4が正常に作
動することはいうまでもない。
【0027】図2はこの発明の第2実施例を示す回路図
で、図1の単相絶縁変圧器40,43の代わりに三相絶
縁変圧器30からなる漏洩電流補償回路401を用いた
点が特徴である。つまり、漏洩合成電流(IR −IT
に対して90度位相の進んだ電圧Vxを作り出すに当た
り、その入力および出力巻線が星形結線された三相絶縁
変圧器30を1つ用いるだけで済むようにし、図1に示
すものに対して部品点数を低減するもので、その他の点
は図1と同様なので説明は省略する。
【0028】図4はこの発明の第3実施例を示す回路図
で、漏洩電流補償回路402を用いた点が特徴である。
すなわち、交流電源100と電気機器20とを接続する
電源線102と103との間には、単相絶縁変圧器40
の正極入力端子と負極入力端子をそれぞれ接続し、単相
絶縁変圧器40の正極出力端子には抵抗42の一方の端
子を、また抵抗42の他方の端子にはコンデンサ41の
一方の端子を接続し、さらに、このコンデンサ41の他
方の端子を電気機器20の接地端子(E)に接続し、単
相絶縁変圧器40の負極出力端子を、電気機器20の接
地された交流入力端子(S’)に接続する。つまり、変
圧器40,コンデンサ41および抵抗42などにより漏
洩電流補償回路402を構成している。
【0029】かかる構成において、電気機器20の内部
のノイズ電圧16,17,18から発生する高周波雑音
電圧は、リアクトル13,14,15とコンデンサ1
0,11,12とにより構成される逆L形のフィルタ回
路の効果により、機器入力端子(R’,S’,T’)と
機器接地端子(E)との間では十分に減衰するので、電
気機器20から三相交流電源100には高周波雑音を放
出しなくなる。また、電気機器20の内部に接続された
コンデンサ10には交流電源100のR端子,R相電源
配線101,コンデンサ10,機器接地線19,大地接
地6,電源接地線5,交流電源100のS端子の経路で
漏洩電流IR が流れ、同様に、コンデンサ12には交流
電源100のS端子,電源接地線5,大地接地6,機器
接地線19,コンデンサ12,T相電源配線103,交
流電源100のT端子の経路で漏洩電流IT が流れる。
【0030】コンデンサ10,12を経由する電流
R ,IT とその合成漏洩電流(IR −IT )は図5の
ベクトル図に示すようになり、その位相は三相交流電源
のT−R相電圧源3の電圧ベクトルと同一方向になる。
一方、変圧器40の出力端子に発生する電圧VX1は図5
に示すように、三相交流電源100のS−T相の線間電
圧位相に等しく、したがって、電圧ベクトルVX1が合成
漏洩電流(IR −IT )に対する位相進み角度αは12
0度である。ここで、変圧器40の正極出力端子,抵抗
42,コンデンサ41,機器接地端子(E),機器接地
線19,大地接地6,電源接地線5,交流電源100の
S端子,S相電源配線102,電気機器のS相入力端子
S’,変圧器40の負極出力端子の経路で電流Ixが流
れるが、この電流経路は電圧源VX1に対して抵抗42
(抵抗値R)とコンデンサ41(静電容量Cx)を負荷
回路要素として電流を流すことになるので、電流Ixは
出力電圧VX1に対し力率角β〔β=tan-1(1/(ω
CxR)〕だけ位相が進むことになる。
【0031】ここで、抵抗42とコンデンサ41の値を
適当に選定すれば、進みの力率角βと角度αとの和を1
80度、すなわちα+β=180度にすることが可能な
ことは明らかである。したがって、電流Ixは合成漏洩
電流(IR −IT )に対して180度位相が進み、逆位
相となる。さらに、両電流が同一の振幅を持つように変
圧器40の出力電圧値ないしは抵抗42とコンデンサ4
1の合成インピーダンスを調整すれば、互いに打ち消し
合うようになり、結果として電源接地線5,大地接地6
および機器接地線19にはいわゆる漏洩電流は流れなく
なり、漏洩電流検出器4の誤動作は解消される。なお、
この実施例においても、一般的な電源の地絡事故、すな
わち電気機器に接続される電源配線の一部が大地に短絡
したような場合、上記のような電流経路の関係が保持で
きなくなるので、ここに設けた漏洩電流補償回路402
とは関係なく、漏洩電流検出器4は正常に作動すること
は勿論である。
【0032】図6はこの発明の第4実施例を示す回路図
で、漏洩電流補償回路403を用いた点が特徴である。
すなわち、交流電源100と電気機器20とを接続する
電源線102と103との間には、絶縁変換器50の正
極入力端子と負極入力端子をそれぞれ接続し、絶縁変換
器50の正極出力端子と負極出力端子には位相変換器5
1の正極入力端子と負極入力端子を接続する。また、位
相変換器51の正極出力端子にはコンデンサ31の一方
の端子を接続し、他方の端子を電気機器20の接地端子
(E)に接続し、位相変換器51の負極出力端子には電
気機器20の接地された交流入力端子(S’)を接続す
る。つまり、絶縁変換器50,位相変換器51およびコ
ンデンサ31などにより漏洩電流補償回路403を構成
している。
【0033】かかる構成において、電気機器20の内部
のノイズ電圧16,17,18から発生する高周波雑音
電圧は、リアクトル13,14,15とコンデンサ1
0,11,12とにより構成される逆L形のフィルタ回
路の効果により、機器入力端子(R’,S’,T’)と
機器接地端子(E)との間では十分に減衰するので、電
気機器20から三相交流電源100には高周波雑音を放
出しなくなる。また、電気機器20の内部に接続された
コンデンサ10には交流電源100のR端子,R相電源
配線101,コンデンサ10,機器接地線19,大地接
地6,電源接地線5,交流電源100のS端子の経路で
漏洩電流IR が流れ、同様に、コンデンサ12には交流
電源100のS端子,電源接地線5,大地接地6,機器
接地線19,コンデンサ12,T相電源配線103,交
流電源100のT端子の経路で漏洩電流IT が流れる。
【0034】コンデンサ10,12を経由する電流
R ,IT とその合成漏洩電流(IR −IT )は図7の
ベクトル図に示すようになり、その位相は三相交流電源
のT−R相電圧源3の電圧ベクトルと同一方向になる。
一方、絶縁変換器50の出力端子に発生する電圧VX2
図7に示すように、三相交流電源100のS−T相の線
間電圧位相に等しく、したがって、電圧ベクトルVX2
合成漏洩電流(IR −IT)に対する位相進み角度αは
120度である。ここで、位相変換器51の正極出力端
子,コンデンサ31,機器接地端子(E),機器接地線
19,大地接地6,電源接地線5,交流電源100のS
端子,S相電源配線102,電気機器のS相入力端子
S’,位相変換器51の負極出力端子の経路で電流Ix
が流れるが、この電流経路は位相変換器51の出力電圧
X3に対してコンデンサ31(静電容量Cx)を負荷回
路要素として電流を流すことになるので、電流Ixは9
0度だけ位相が進んでいる。
【0035】ここで、電流Ixが合成漏洩電流(IR
T )に対して180度位相が進むためには、図7から
も明らかなように位相変換器51の出力電圧VX3がその
入力電圧VX2に対し位相角γ(=α−90度)だけ遅れ
ていれば良い。したがって、このような位相変換機能を
持つ位相変換器51を用いることにより、電流Ixは合
成漏洩電流(IR −IT )に対して180度位相が進
み、逆位相となる。さらに、両電流が同一の振幅を持つ
ように位相変換器51の出力電圧値ないしはコンデンサ
31のインピーダンスを調整すれば、互いに打ち消し合
うようになり、結果として電源接地線5,大地接地6お
よび機器接地線19に流れるいわゆる漏洩電流は流れな
くなり、漏洩電流検出器4の誤動作は解消される。な
お、この実施例においても、一般的な電源の地絡事故、
すなわち電気機器に接続される電源配線の一部が大地に
短絡したような場合、上記のような電流経路の関係が保
持できなくなるので、ここに設けた漏洩電流補償回路4
03とは関係なく、漏洩電流検出器4は正常に作動する
ことは勿論である。
【0036】図8に第5実施例を示す。これは図4の漏
洩電流補償回路402に対し、主として補償電流Ixの
振幅を調整するための交流電圧調整器45と、主として
位相調整のための可変抵抗器44とを付加して構成され
る。すなわち、交流電源100と電気機器20とを接続
する電源線102と103との間には、単相絶縁変圧器
40の正極入力端子と負極入力端子をそれぞれ接続し、
単相絶縁変圧器40の正極出力端子と負極出力端子には
交流電圧調整器45の正極入力端子と負極入力端子をそ
れぞれ接続する。また、交流電圧調整器45の正極出力
端子には可変抵抗器44の一方の端子を、また他方の端
子にはコンデンサ41の一方の端子を接続し、さらに、
このコンデンサ41の他方の端子を電気機器20の接地
端子(E)に接続し、交流電圧調整器45の負極出力端
子を、電気機器20の接地された交流入力端子(S’)
に接続する。つまり、絶縁変圧器40,交流電圧調整器
45,可変抵抗器44およびコンデンサ41などにより
漏洩電流補償回路404を構成している。
【0037】このような構成において、補償電流Ixと
そのその合成漏洩電流(IR −IT)は図5のベクトル
図に示すようになり、その位相は三相交流電源のT−R
相電圧源3の電圧ベクトルと同一方向になることは、図
4で説明した通りである。一方、交流電圧調整器45の
出力端子に発生する電圧VX1は図5に示すように、三相
交流電源100のS−T相の線間電圧位相に等しく、し
たがって、電圧ベクトルVX1が合成漏洩電流(IR −I
T )に対する位相進み角度αは、120度である。ここ
で、交流電圧調整器45の正極出力端子,可変抵抗器4
4,コンデンサ41,機器接地端子(E),機器接地線
19,大地接地6,電源接地線5,交流電源100のS
端子,S相電源配線102,電気機器のS相入力端子
S’,交流電圧調整器45の負極出力端子の経路で電流
Ixが流れるが、この電流経路は電圧源VX1に対して可
変抵抗器44(抵抗値R)とコンデンサ41(静電容量
Cx)を負荷回路要素として電流を流すことになるの
で、この電流Ixは、出力電圧VX1に対し力率角β〔β
=tan-1(1/(ωCxR)〕だけ位相が進むことに
なる。
【0038】そこで、可変抵抗器44の値を適当に調節
すれば、進みの力率角βを0度から90度まで変化させ
ることができる。したがって、この進みの力率角βと角
度αとの和を180度、つまりα+β=180度となる
よう容易に調整可能であることが明らかである。これに
より、電流Ixは合成漏洩電流(IR −IT )に対して
は180度位相が進み、逆位相になる。次に、交流電圧
調整器45を調整すれば電圧源VX1の電圧値が変化する
ので、図5からも明らかなように電圧ベクトルVX1に応
じて補償電流Ixの振幅を変化させることができる。こ
れを利用して、補償電流Ixを合成漏洩電流(IR −I
T )と同一の振幅となるように調整可能なことも明瞭で
ある。
【0039】図9にこの発明の第6実施例を示す。これ
は図4の漏洩電流補償回路402に対し、リアクトル4
6を付加して構成される。すなわち、交流電源100と
電気機器20とを接続する電源線101と103との間
には、単相絶縁変圧器40の正極入力端子と負極入力端
子をそれぞれ接続し、単相絶縁変圧器40の正極出力端
子にはリアクトル46の一方の端子を接続し、リアクト
ル46の他方の端子には抵抗47の一方の端子が、ま
た、抵抗47の他方の端子にはコンデンサ48の一方の
端子が接続され、さらに、コンデンサ48の他方の端子
は電気機器20の接地端子(E)に接続し、変圧器40
の負極出力端子を、電気機器20の接地された交流入力
端子(S’)に接続する。つまり、変圧器40,リアク
トル46,抵抗47およびコンデンサ48などにより漏
洩電流補償回路405を構成している。
【0040】このような構成において、電気機器20の
内部のノイズ電圧16,17,18から発生する高周波
雑音電圧は、リアクトル13,14,15とコンデンサ
10,11,12とにより構成される逆L形のフィルタ
回路の効果により、機器入力端子(R’,S’,T’)
と機器接地端子(E)との間で十分に減衰するので、電
気機器20から三相交流電源100には高周波雑音を放
出しなくなる。また、電気機器20の内部に接続された
コンデンサ10には交流電源100のR端子,R相電源
配線101,コンデンサ10,機器接地線19,大地接
地6,電源接地線5,交流電源100のS端子の経路で
漏洩電流IR が流れ、同様に、コンデンサ12には交流
電源100のS端子,電源接地線5,大地接地6,機器
接地線19,コンデンサ12,T相電源配線103,交
流電源100のT端子の経路で漏洩電流IT が流れる。
【0041】コンデンサ10,12を経由する電流
R ,IT とその合成漏洩電流(IR −IT )は図10
のベクトル図に示すようになり、その位相は三相交流電
源のT−R相電圧源3の電圧ベクトルと同一方向にな
る。一方、変圧器40の出力端子に発生する電圧VX4
図10に示すように、三相交流電源100のT−R相の
線間電圧位相の逆位相に等しく、従って、電圧ベクトル
X4の合成漏洩電流(IR −IT )に対する位相進み角
度αは180度である。ここで、変圧器40の正極出力
端子,リアクトル46,抵抗47,コンデンサ48,機
器接地端子(E),機器接地線19,大地接地6,電源
接地線5,交流電源100のS端子,S相電源配線10
2,電気機器のS相入力端子S’,変圧器40の負極出
力端子の経路で電流Ixが流れるが、この電流経路は変
圧器40の出力電圧VX4に対してリアクトル46(リア
クタンスLx)、抵抗47(抵抗値=R)とコンデンサ
48(静電容量Cx)を負荷回路要素として電流を流す
ことになる。
【0042】この負荷回路要素のインピーダンスZは、 Z=R+jωLx+1/(jωCx) で表わされるが、ここでリアクトル46とコンデンサ4
8の合成インピーダンスが零になる、つまりjωLx+
1/(jωCx)=0となるように選定すれば、電圧V
X4に対して補償電流電流Ixは同位相となる。これは、
電流Ixが合成漏洩電流(IR −IT )に対して180
度位相が進み、逆位相となることに他ならない。さら
に、両電流が同一の振幅を持つように抵抗47の値を調
整すれば、互いに打ち消し合うようになり、結果として
電源接地線5,大地接地6および機器接地線19にはい
わゆる漏洩電流は流れなくなり、漏洩電流検出器4の誤
動作は解消される。なお、この実施例においても、一般
的な電源の地絡事故、すなわち電気機器に接続される電
源配線の一部が大地に短絡したような場合、上記のよう
な電流経路の関係が保持できなくなるので、ここに設け
た漏洩電流補償回路405とは関係なく、漏洩電流検出
器4は正常に作動することは勿論である。
【0043】以上では、電源のいずれか1つの相が接地
された三相交流電源である場合について説明したが、こ
の発明は以下のような電源を用いる場合にも適用するこ
とができる。図11は例えばS相が接地された単相交流
電源の例を示す。すなわち、交流電圧源1の2つの電源
端子R,Sが、電源配線101,102により漏洩電流
検出器4を経て、電気機器20の交流入力端子R’,
S’に接続される。また、交流電圧源1のS端子は、電
源接地線5により大地接地6に接続され、一線接地電源
とされる。電気機器20の機器接地端子Eは機器接地線
19により、大地接地6と接続されている。一方、電気
機器20の交流入力端子R’,S’と機器接地端子Eと
の間には接地コンデンサ10,11がそれぞれ接続され
る。電気機器20が大地との間に発生する高周波ノイズ
は電圧源16,17で表わされ、これら電圧源の一方の
端子は機器接地端子Eに接続され、他方の端子はリアク
トル13,14を介してそれぞれ交流入力端子R’,
S’に接続される。
【0044】さらに、単相電源1と電気機器20とを接
続する電源配線101と102との間には、単相絶縁変
圧器22の負極入力端子と正極入力端子がそれぞれ接続
される。単相絶縁変圧器22の負極出力端子は電気機器
20の接地された交流入力端子S’に接続され、正極出
力端子はコンデンサ21の一方の端子に接続され、コン
デンサ21の他方の端子は電気機器20の接地端子Eに
接続される。これら、単相絶縁変圧器22とコンデンサ
21とにより漏洩電流補償回路406が構成される。か
かる構成において、電気機器20の内部ノイズ電圧源1
6,17から発生する高周波雑音電圧はリアクトル1
3,14とコンデンサ10,11により構成される逆L
形のフィルタ回路の効果により、機器入力端子R’,
S’と接地端子Eとの間では十分に減衰するので、電気
機器20から単相電源1には高周波雑音を放出しなくな
る。
【0045】また、電気機器20の内部に接続されたコ
ンデンサ10には電源1のR端子,R相電源配線10
1,コンデンサ10,機器接地線19,大地接地6,電
源接地線5,電源1のS端子の経路で漏洩電流IL が流
れる。この電流経路は、電圧源に対しコンデンサに電流
を流すことになるので、電源1の出力電圧Vrsに対し
電流IL は90度位相が進んでいて、そのベクトル図は
図14のようになる。これに対し、変圧器22の正極−
負極出力端子間の発生電圧Vxは図14のように、電源
1のR−S間の電圧位相に対して逆位相となる。これに
より、変圧器22の正極端子,コンデンサ21,機器接
地端子E,機器接地線19,大地接地6,電源接地線
5,電源1のS端子,S相電源配線102,電気機器の
S相入力端子S’,変圧器22の負極端子の経路で電流
Icが流れるが、これは変圧器の出力電圧Vxに対して
90度位相が進んでいる。
【0046】したがって、電流Icは漏洩電流IL に対
しては逆位相となるので、両電流が同一の振幅を持つよ
うにすれば、互いに打ち消し合うようになり、結果とし
て電源接地線5,大地接地6,機器接地線19に流れ
る、いわゆる漏洩電流は流れなくなり、漏洩電流検出器
4の誤動作は回避される。ここでも、一般的な電源の地
絡事故、すなわち電気機器に接続される電源配線の一部
が大地に短絡したような場合、上記のような電流経路の
関係が保持できなくなるので、ここに設けた漏洩電流補
償回路406とは関係なく、漏洩電流検出器4は正常に
作動することは勿論である。
【0047】図12は図11を変形した第8実施例を示
す回路図である。すなわち、この例は図11の単相絶縁
変圧器22の代わりに、単相単巻変圧器25からなる漏
洩電流補償回路407を設けた点が特徴であり、その動
作は図11について示す図14の場合と同様である。つ
まり、ここでは交流電圧源1に対して逆位相の電圧Vx
を単相単巻変圧器25を用いて作り出すことにより、図
11の場合と比べて結線数を低減し得るようにしたもの
である。
【0048】図13は図12の変形例(第9実施例)を
示す回路図である。これは、図12の単相単巻変圧器2
5の代わりに単相単巻可変出力変圧器、いわゆる単相ス
ライダック26からなる漏洩電流補償回路408を設け
た点が特徴であり、その動作は図11,図12について
示す図14の場合と同様である。つまり、ここでは交流
電圧源1に対して逆位相の電圧Vxを単相単巻可変出力
変圧器26から作り出すことにより、補償電流の振幅を
調整し得るようにしたものである。
【0049】図15はこの発明の第10実施例を示す回
路図で、ここでは星形結線二相3線式交流電源110の
3つの電源端子R,N,Sが電源配線101,102,
103により、漏洩電流検出器4を経由して電気機器2
0の交流入力端子R’,N’,S’に接続される。ま
た、星形結線二相3線式交流電源110の中性点端子N
は電源接地線5により大地接地6に接続され、中性点接
地電源とされる。電気機器20の機器接地端子Eは機器
接地線19により大地接地6に接続される。一方、電気
機器の交流入力端子R’,N’,S’と機器接地端子E
との間には、コンデンサ10,11,12がそれぞれ接
続される。電気機器20が大地との間に発生する高周波
ノイズは電圧源16,17,18で表わされ、これら電
源の一方の端子は機器接地端子Eに接続され、他方の端
子はリアクトル13,14,15を介してそれぞれ交流
入力端子に接続される。
【0050】星形結線二相3線式交流電源110と電気
機器20とを接続する電源配線101と102との間に
は、第1の単相絶縁変圧器22の負極入力端子と正極入
力端子がそれぞれ接続される。単相絶縁変圧器22の負
極出力端子は電気機器20の接地された交流入力端子
N’に接続され、正極出力端子はコンデンサ21の一方
の端子に接続され、コンデンサ21の他方の端子は電気
機器20の接地端子Eに接続される。同様に、電源配線
103と102との間には、第2の単相絶縁変圧器24
の負極入力端子と正極入力端子がそれぞれ接続される。
単相絶縁変圧器24の負極出力端子は電気機器20の接
地された交流入力端子N’に接続され、正極出力端子は
コンデンサ23の一方の端子に接続され、コンデンサ2
3の他方の端子は電気機器20の接地端子Eに接続され
る。
【0051】これら、第1,第2の単相絶縁変圧器2
2,24および第1,第2のコンデンサ21,23など
により、漏洩電流補償回路409が構成される。このよ
うな構成において、電気機器20の内部のノイズは電圧
源16,17,18から発生する高周波雑音電圧は、リ
アクトル13,14,15とコンデンサ10,11,1
2により構成される逆L形のフィルタ回路の効果によ
り、機器入力端子R’,N’,S’と機器接地端子Eと
の間では十分に減衰するので、電気機器20から星形結
線二相3線式交流電源110に対しては、高周波雑音を
放出しなくなる。
【0052】また、電気機器20の内部に接続されたコ
ンデンサ10には、交流電源110のR端子,R相電源
配線101,コンデンサ10,機器接地線19,大地接
地6,電源接地線5,交流電源110のN端子の経路で
漏洩電流IR が流れる。この電流経路は電圧源に対して
コンデンサに電流を流すことになるので、電圧源出力電
圧VRNに対して電流IR は90度位相が進んでいる。ま
た、同様にコンデンサ12には交流電源110のS端
子,S相電源配線103,コンデンサ12,機器接地線
19,大地接地6,電源接地線5,交流電源110のN
端子の経路で漏洩電流IS が流れるが、この電流IS
電圧源の出力電圧VSNに対して90度位相が進んでい
る。コンデンサ10,12を経由する電流IR ,IS
その合成電流IL をベクトル図で示すと、図16のよう
になる。
【0053】一方、変圧器22の正極−負極出力端子間
の発生電圧をVRXとすると、これは図16のように電圧
源110のR−N間電圧VRNの位相と逆位相となり、こ
こで変圧器22の正極出力端子,コンデンサ21,機器
接地端子E,機器接地線19,大地接地6,電源接地線
5,交流電源110のN端子,電源配線102,電気機
器の中性点入力端子N’,変圧器22の負極出力端子の
経路で電流IRCが流れるが、これは変圧器22の出力電
圧VRXに対して90度位相が進んでいる。したがって、
電流IRCは漏洩電流IR に対しては逆位相となるので、
両電流が同一の振幅を持つようにすれば、互いに打ち消
し合うことになる。
【0054】また、変圧器24の正極−負極出力端子間
の発生電圧をVSXとすると、これは図16のように電圧
源110のR−N間電圧VSNの電圧位相と逆位相とな
り、ここで変圧器24の正極出力端子,コンデンサ2
3,機器接地端子E,機器接地線19,大地接地6,電
源接地線5,交流電源110のN端子,電源配線10
2,電気機器の中性点入力端子N’,変圧器24の負極
出力端子の経路で電流ISCが流れるが、これは変圧器2
2の出力電圧VSXに対して90度位相が進んでいる。し
たがって、電流ISCは漏洩電流IS に対しては逆位相と
なるので、両電流が同一の振幅を持つようにすれば、互
いに打ち消し合うことになる。
【0055】図17はこの発明の第11実施例を示す回
路図で、図15に示す星形結線二相3線式交流電源の代
わりに相の結合点が接地された、いわゆるV結線三相3
線式交流電源120を電源回路とした点が特徴である。
なお、漏洩電流補償回路の構成は図15図に示すものと
同じである。つまり、単相絶縁変圧器22,24の負極
出力端子を電気機器20の接地されている電源端子T’
に接続することにより電源接地線5,大地接地6および
機器接地線19に流れる漏洩電流を流さないようにする
ものである。図18はその動作を説明するためのベクト
ル図であるが、これは図16のNをTに置き換えて考え
れば殆ど同様の動作となるので、説明は省略する。
【0056】図19は図17の変形例(第12実施例)
を示す回路図で、図17に示す単相絶縁変圧器22,2
4の代わりに中間端子付きの三相星形単巻変圧器27か
らなる漏洩電流補償回路411を設けた点が特徴であ
る。図21はその動作を説明するための説明図である。
すなわち、電気機器20の内部に接続されたコンデンサ
10には漏洩電流IRが、またコンデンサ12には漏洩
電流IS が流れ、その合成漏洩電流IL は図21に示す
ように、三相電源120の接地された相の相電圧VT
対し90度位相が遅れている。
【0057】一方、三相星形単巻変圧器27の接地され
た相配線が接続された巻線の正極端子からコンデンサ2
1を通って電気機器20の接地端子E,機器接地線1
9,大地接地6,電源接地線5,電源端子T,電源配線
102,三相星形単巻変圧器27の中間端子の経路に流
れる補償電流Icは、三相電源120の接地された相の
相電圧VT に対し90度位相が進んでいるため、結果と
して漏洩電流IL と逆位相となり、両電流の振幅を同一
にすることで電源接地線5,大地接地6および機器接地
線19には漏洩電流が流れなくなる。こうすれば、漏洩
電流補償回路を1つの三相星形単巻変圧器と1つのコン
デンサで構成できるため、図17に示すものに対し機器
数を少なくし得る利点がある。なお、ここでは電源をV
結線三相3線式交流電源としたが、Δ結線三相3線式交
流電源を用いても良いことはいうまでもない。
【0058】図20は図19の変形例(第13実施例)
を示す回路図で、図19に示す中間端子付きの三相星形
単巻変圧器の代わりに三相星形単巻可変出力変圧器、い
わゆる三相スライダック28からなる漏洩電流補償回路
412を設けた点が特徴である。なお、その動作も図1
9の場合と同じく図21に示される。つまり、この実施
例は三相交流電源120の接地されていない相の相電圧
を、三相星形単巻可変出力変圧器28にて作り出すこと
により、補償電流の振幅を調整可能とした点が特徴であ
る。また、ここでも電源をV結線三相3線式交流電源と
したが、Δ結線三相3線式交流電源を用いても良いこと
はいうまでもない。
【0059】
【発明の効果】この発明によれば、いずれか1つの相配
線が電源接地線により接地された交流電源と、交流入力
端子が接地コンデンサを介して機器接地線により接地さ
れた電気機器とを電源配線により接続し、前記交流電源
と電気機器とを接続する電源配線の経路に漏洩電流検出
器を接続してなる配電系において、前記電気機器の交流
入力端子と接地端子との間に、前記漏洩電流検出器と電
源配線とこれに接続された前記電気機器内の前記接地コ
ンデンサとを経由して流れる漏洩電流に対し、これと逆
位相で同一振幅の電流を流すための漏洩電流補償回路を
設けるようにしたので、前記電源接地線と前記機器接地
線に流れる電流を殆ど零にすることができる。その結
果、前記漏洩電流検出器が前記電気機器の交流入力端子
に接続された接地コンデンサの影響で誤動作するのを防
止し得る利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示す回路図である。
【図2】この発明の第2実施例を示す回路図である。
【図3】図1,図2の動作を説明するためのベクトル図
である。
【図4】この発明の第3実施例を示す回路図である。
【図5】図4の動作を説明するためのベクトル図であ
る。
【図6】この発明の第4実施例を示す回路図である。
【図7】図6の動作を説明するためのベクトル図であ
る。
【図8】この発明の第5実施例を示す回路図である。
【図9】この発明の第6実施例を示す回路図である。
【図10】図9の動作を説明するためのベクトル図であ
る。
【図11】この発明の第7実施例を示す回路図である。
【図12】この発明の第8実施例を示す回路図である。
【図13】この発明の第9実施例を示す回路図である。
【図14】図11,図12,図13の動作を説明するた
めのベクトル図である。
【図15】この発明の第10実施例を示す回路図であ
る。
【図16】図15の動作を説明するためのベクトル図で
ある。
【図17】この発明の第11実施例を示す回路図であ
る。
【図18】図17の動作を説明するためのベクトル図で
ある。
【図19】この発明の第12実施例を示す回路図であ
る。
【図20】この発明の第13実施例を示す回路図であ
る。
【図21】図19,図20の動作を説明するためのベク
トル図である。
【図22】従来例を示す回路図である。
【図23】図21の動作を説明するためのベクトル図で
ある。
【符号の説明】
1〜3…電圧源、4…漏洩電流検出器、5…電源接地
線、6…大地接地、10,11,12…接地コンデン
サ、13,14,15…リアクトル、16,17,18
…対地間ノイズ電圧源、19…機器接地線、20…電気
機器、21,23,31,41,48…コンデンサ、2
2,24,40,43…単相絶縁変圧器、25…単相単
巻変圧器、26…単相単巻可変出力変圧器、27…三相
星形単巻変圧器、28…三相星形単巻可変出力変圧器、
42,44,47…抵抗、45…交流電圧調整器、50
…絶縁変換器、51…位相変換器、100,110,1
20…三相交流電源、101,102,103…電源配
線、400,401,402,403,404,40
5,406,407,408,409,410,41
1,412…漏洩電流補償回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 昇 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 仲間 豊 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (72)発明者 山本 俊一 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 いずれか1つの相配線が電源接地線によ
    り接地された三相交流電源と、三相交流入力端子のそれ
    ぞれが接地コンデンサを介して機器接地線により接地さ
    れた電気機器とを三相3線の電源配線により接続し、か
    つ、前記三相交流電源と電気機器とを接続する電源配線
    の経路に漏洩電流検出器を接続するとともに、 前記三相交流電源の接地されない2つの電源端子から、
    前記漏洩電流検出器と電源配線とこれに接続された前記
    電気機器内の前記接地コンデンサとを経由して流れる漏
    洩電流に対し、これと逆位相で同一振幅の電流を流すた
    めの漏洩電流補償回路を設けることにより、前記電源接
    地線と前記機器接地線に流れる電流を殆ど零にして、前
    記漏洩電流検出器の前記接地コンデンサによる誤動作を
    防止することを特徴とする漏洩電流防止回路。
  2. 【請求項2】 前記漏洩電流補償回路を、前記三相交流
    電源のうち電源接地線に接続された接地相配線とこの接
    地相配線に対して120度だけ電圧位相が進んだ相配線
    との間に、第1の単相絶縁変圧器の負極入力端子と正極
    入力端子とをそれぞれ接続し、前記接地相配線とこの接
    地相配線に対して120度だけ電圧位相が遅れた相配線
    との間に、第2の単相絶縁変圧器の正極入力端子と負極
    入力端子とをそれぞれ接続し、前記第1,第2単相絶縁
    変圧器の正極出力端子どうしを接続し、前記第2の単相
    絶縁変圧器の負極出力端子を前記電気機器の接地相配線
    が接続される交流入力端子に接続し、前記第1の単相絶
    縁変圧器の負極出力端子をコンデンサの一方の端子に接
    続し、このコンデンサの他方の端子を前記電気機器の接
    地端子または前記機器接地線に接続して構成することを
    特徴とする請求項1に記載の漏洩電流防止回路。
  3. 【請求項3】 前記漏洩電流補償回路を、入力巻線と出
    力巻線とが星形結線された三相絶縁変圧器の3つの入力
    端子を前記三相交流電源の3つの相配線にそれぞれ接続
    し、前記三相絶縁変圧器の3つの出力端子の中で、入力
    端子が接地相配線に接続された相の出力端子をコンデン
    サの一方の端子に接続し、このコンデンサの他方の端子
    を前記電気機器の接地端子または前記機器接地線に接続
    し、前記三相絶縁変圧器の3つの出力巻線を共通に接続
    し、この共通接続点を前記電気機器の接地相配線が接続
    される交流入力端子に接続して構成することを特徴とす
    る請求項1に記載の漏洩電流防止回路。
  4. 【請求項4】 前記漏洩電流補償回路を、前記三相交流
    電源の電源接地線に接続された接地相配線とこの接地相
    配線に対して120度だけ電圧位相が遅れた相配線との
    間に、単相絶縁変圧器の正極入力端子と負極入力端子と
    をそれぞれ接続し、この単相絶縁変圧器の正極出力端子
    を抵抗の一方の端子に接続し、この抵抗の他方の端子に
    コンデンサの一方の端子を接続し、このコンデンサの他
    方の端子を前記電気機器の接地端子または前記機器接地
    線に接続し、かつ前記単相絶縁変圧器の負極出力端子を
    前記電気機器の接地相配線が接続される交流入力端子に
    接続して構成することを特徴とする請求項1に記載の漏
    洩電流防止回路。
  5. 【請求項5】 前記漏洩電流補償回路を、前記三相交流
    電源のうちのいずれか2つの電源配線に絶縁変換器の入
    力端子をそれぞれ接続し、その絶縁変換器の出力端子を
    位相変換器の入力端子にそれぞれ接続し、この位相変換
    器の一方の出力端子をコンデンサの一方の端子に接続
    し、そのコンデンサの他方の端子を前記電気機器の接地
    端子または前記機器接地線に接続し、前記位相変換器の
    他方の出力端子を前記電気機器の接地相配線が接続され
    る交流入力端子に接続して構成することを特徴とする請
    求項1に記載の漏洩電流防止回路。
  6. 【請求項6】 前記第1,第2の単相絶縁変圧器、前記
    三相絶縁変圧器または前記単相絶縁変圧器もしくは前記
    絶縁変換器の各入力側または出力側に、補償電流を発生
    させる起電圧を調整するための電圧調整器を設けたこと
    を特徴とする請求項2ないし5のいずれかに記載の漏洩
    電流防止回路。
  7. 【請求項7】 前記抵抗を可変抵抗とすることを特徴と
    する請求項4に記載の漏洩電流防止回路。
  8. 【請求項8】 前記漏洩電流補償回路を、前記三相交流
    電源の前記接地相配線以外の2つの相配線の、前記接地
    相に対して120度電圧位相が進んだ相配線には単相絶
    縁変圧器の正極入力端子を、また前記接地相に対して1
    20度電圧位相が遅れた相配線には前記単相絶縁変圧器
    の負極入力端子をそれぞれ接続し、前記単相絶縁変圧器
    の正極出力端子にリアクトル,抵抗およびコンデンサの
    直列回路の一方の端子を接続し、この直列回路の他方の
    端子を前記電気機器の接地端子または前記機器接地線に
    接続し、前記単相絶縁変圧器の負極出力端子を前記電気
    機器の接地相配線が接続される交流入力端子に接続して
    構成することを特徴とする請求項1に記載の漏洩電流防
    止回路。
  9. 【請求項9】 いずれか1つの相配線が電源接地線によ
    り接地された単相交流電源と、単相交流入力端子が接地
    コンデンサを介して機器接地線により接地された電気機
    器とを単相の電源配線により接続し、かつ、前記単相交
    流電源と電気機器とを接続する電源配線の経路に漏洩電
    流検出器を接続するとともに、前記単相交流電源の接地
    されない電源端子から、前記漏洩電流検出器と電源配線
    とこれに接続された前記電気機器内の前記接地コンデン
    サとを経由して流れる漏洩電流に対し、これと逆位相で
    同一振幅の電流を流すための漏洩電流補償回路を設ける
    ことにより、前記電源接地線と前記機器接地線に流れる
    電流を殆ど零にして、前記漏洩電流検出器の前記接地コ
    ンデンサによる誤動作を防止することを特徴とする漏洩
    電流防止回路。
  10. 【請求項10】 前記漏洩電流補償回路を、前記単相交
    流電源の電源接地線に接続された接地相配線と電源接地
    線に接続されていない相配線との間に、単相絶縁変圧器
    の正極入力端子と負極入力端子とをそれぞれ接続し、こ
    の単相絶縁変圧器の負極出力端子を接地相配線に接続
    し、正極出力端子をコンデンサの一方の端子に接続し、
    このコンデンサの他方の端子を前記電気機器の接地端子
    または前記機器接地線に接続して構成することを特徴と
    する請求項9に記載の漏洩電流防止回路。
  11. 【請求項11】 前記漏洩電流補償回路を、前記単相交
    流電源の電源接地線に接続された接地相配線と電源接地
    線に接続されていない相配線との間に、単相単巻変圧器
    の中間端子と負極端子とをそれぞれ接続し、この単相単
    巻変圧器の正極端子をコンデンサの一方の端子に接続
    し、このコンデンサの他方の端子を前記電気機器の接地
    端子または前記機器接地線に接続して構成することを特
    徴とする請求項9に記載の漏洩電流防止回路。
  12. 【請求項12】 前記漏洩電流補償回路を、前記単相交
    流電源の電源接地線に接続された接地相配線と電源接地
    線に接続されていない相配線との間に、単相単巻可変出
    力変圧器の正極側入力端子と負極側入力端子とをそれぞ
    れ接続し、この単相単巻可変出力変圧器の出力端子をコ
    ンデンサの一方の端子に接続し、このコンデンサの他方
    の端子を前記電気機器の接地端子または前記機器接地線
    に接続して構成することを特徴とする請求項9に記載の
    漏洩電流防止回路。
  13. 【請求項13】 中性点が接地された星形結線二相3線
    式交流電源と、交流入力端子が接地コンデンサを介して
    機器接地線により接地された電気機器とを単相の電源配
    線により接続し、かつ、前記単相交流電源と電気機器と
    を接続する電源配線の経路に漏洩電流検出器を接続する
    とともに、 前記交流電源の接地されない電源端子から、前記漏洩電
    流検出器と電源配線とこれに接続された前記電気機器内
    の前記接地コンデンサとを経由して流れる漏洩電流に対
    し、これと逆位相で同一振幅の電流を流すための漏洩電
    流補償回路を設けることにより、前記電源接地線と前記
    機器接地線に流れる電流を殆ど零にして、前記漏洩電流
    検出器の前記接地コンデンサによる誤動作を防止するこ
    とを特徴とする漏洩電流防止回路。
  14. 【請求項14】 前記漏洩電流補償回路を、前記交流電
    源のうち接地された中性点接地配線と電源接地線に接続
    されていない第1の相配線との間に、第1の単相絶縁変
    圧器の正極入力端子と負極入力端子とをそれぞれ接続
    し、前記中性点接地配線と電源接地線に接続されていな
    い第2の相配線との間に、第2の単相絶縁変圧器の正極
    入力端子と負極入力端子とをそれぞれ接続し、前記第
    1,第2単相絶縁変圧器の負極出力端子を中性点接地配
    線にそれぞれ接続し、前記第1単相絶縁変圧器の正極出
    力端子を第1のコンデンサの一方の端子に接続し、この
    第1コンデンサの他方の端子を前記電気機器の接地端子
    または前記機器接地線に接続し、前記第2単相絶縁変圧
    器の正極出力端子を第2のコンデンサの一方の端子に接
    続し、この第2コンデンサの他方の端子を前記電気機器
    の接地端子または前記機器接地線に接続して構成するこ
    とを特徴とする請求項13に記載の漏洩電流防止回路。
  15. 【請求項15】 各相の接合点が接地されたV結線三相
    3線式交流電源と、交流入力端子が接地コンデンサを介
    して機器接地線により接地された電気機器とを三相3線
    の電源配線により接続し、かつ、前記交流電源と電気機
    器とを接続する電源配線の経路に漏洩電流検出器を接続
    するとともに、 前記交流電源の接地されない電源端子から、前記漏洩電
    流検出器と電源配線とこれに接続された前記電気機器内
    の前記接地コンデンサとを経由して流れる漏洩電流に対
    し、これと逆位相で同一振幅の電流を流すための漏洩電
    流補償回路を設けることにより、前記電源接地線と前記
    機器接地線に流れる電流を殆ど零にして、前記漏洩電流
    検出器の前記接地コンデンサによる誤動作を防止するこ
    とを特徴とする漏洩電流防止回路。
  16. 【請求項16】 前記漏洩電流補償回路を、前記交流電
    源のうち接地された接地相配線と電源接地線に接続され
    ていない第1の相配線との間に、第1の単相絶縁変圧器
    の正極入力端子と負極入力端子とをそれぞれ接続し、前
    記接地相配線と電源接地線に接続されていない第2の相
    配線との間に、第2の単相絶縁変圧器の正極入力端子と
    負極入力端子とをそれぞれ接続し、前記第1,第2単相
    絶縁変圧器の負極出力端子を接地相配線にそれぞれ接続
    し、前記第1単相絶縁変圧器の正極出力端子を第1のコ
    ンデンサの一方の端子に接続し、この第1コンデンサの
    他方の端子を前記電気機器の接地端子または前記機器接
    地線に接続し、前記第2単相絶縁変圧器の正極出力端子
    を第2のコンデンサの一方の端子に接続し、この第2コ
    ンデンサの他方の端子を前記電気機器の接地端子または
    前記機器接地線に接続して構成することを特徴とする請
    求項15に記載の漏洩電流防止回路。
  17. 【請求項17】 前記漏洩電流補償回路を、前記交流電
    源の相配線を三相星形単巻変圧器の中間端子にそれぞれ
    接続し、前記三相星形単巻変圧器の接地相が接続されて
    いる巻線の出力端子をコンデンサの一方の端子に接続
    し、このコンデンサの他方の端子を前記電気機器の接地
    端子または前記機器接地線に接続して構成することを特
    徴とする請求項15に記載の漏洩電流防止回路。
  18. 【請求項18】 前記漏洩電流補償回路を、前記交流電
    源の相配線を三相星形単巻可変出力変圧器の入力端子に
    それぞれ接続し、前記三相星形単巻変圧器の接地相が接
    続されている巻線の出力端子をコンデンサの一方の端子
    に接続し、このコンデンサの他方の端子を前記電気機器
    の接地端子または前記機器接地線に接続して構成するこ
    とを特徴とする請求項15に記載の漏洩電流防止回路。
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