JPH0625987U - 防犯用煙幕装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 瞬時に広範囲にわたって煙幕を形成し、加害
者から速やかに逃げうるようにする。 【構成】 煙幕形成用ガスタンク1 に、長手方向にガス
噴出スリット17を備えた長尺のガス噴出器5 を、途中に
電磁開閉弁4 を介装した配管6 により接続し、リモート
コントロールスイッチ8 によって電磁開閉弁4 の開動作
を行ない、前記スリット17から高圧ガスを幕状に噴出さ
せて煙幕を形成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、店舗等の内部の適所に配置して加害者から速やかに逃げるための防 犯用煙幕装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種煙幕装置としては、ケースの天板中央に煙噴出孔を設け、ケース 内に発煙筒を配置すると共に発火用電池を収納し、外部でスイッチ操作すること により発煙させるようにしたもの（実開昭５５−１３８３９３号公報参照）、或 いは電気点火具を使用して発煙する発煙筒に、電磁部の作動でシャッターを駆動 する小型簡易カメラを取付け、電気点火具と電磁部に一個のスイッチを介して電 源入力を供給するように構成し、発煙筒とカメラを同時に作動させるようにした もの（実開昭５７−１９４１８２号公報参照）が知られている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、上記従来技術では、発煙筒から噴出される煙が１カ所であるう え、煙の噴出力が弱く、加害者の視界を急速にかつ広範囲に遮ることができず、 したがって、加害者から速やかに逃げられないという問題がある。 本考案は、上述のような実状に鑑みてなされたもので、その目的とするところ は、瞬時に広範囲にわたって煙幕を形成でき、加害者から速やかに逃げて身を護 ることのできる防犯用煙幕装置を提供するにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案では、上記目的を達成するために、次の技術的手段を講じた。 即ち、本考案は、煙幕形成用ガスタンクに、長手方向にガス噴出口を備えた長 尺のガス噴出器が、途中に電磁開閉弁を介装した配管により接続されていること を特徴としている。

【０００５】 また、本考案は、前記ガス噴出器が、内外二重構造で、内筒にはガス導入短管 を設けると共に多数のガス排出孔を長手方向全長にわたって配設し、少なくとも 外筒の上部には内部に通じるガス噴出スリットが長手方向に延設されていること を特徴としている。 さらに、本考案は、前記電磁開閉弁がリモートコントロールスイッチにより開 閉されるようにしたことを特徴としている。

【０００６】

【作用】

本考案によれば、加害者が店舗のレジ前等に現れた場合、リモートコントロー ルスイッチを操作して電磁開閉弁を作動させ、該弁を開くと、煙幕形成用ガスタ ンク内の高圧ガス（例えばＣＯ₂ ）が、配管を通ってガス噴出器の内筒に入り、 続いて多数のガス排出孔から外筒内にその全長にわたって略均等に流出し、外筒 のガス噴出口（スリット）から、瞬時にかつ広範囲にわたって強力に噴出して煙 幕が形成される。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づき説明する。 図面において、1 は煙幕形成用ガスタンクで、例えばＣＯ₂ ガス（二酸化炭素 ガス）が充填されており、ガス入出口に手動開閉弁2 が取付けられ、着脱自在な エルボ管3 を介して電磁開閉弁4 が接続され、該電磁開閉弁4 と煙幕形成用ガス 噴出器5 がホース、管等の配管6 により接続されている。

【０００８】 前記電磁開閉弁4 には、開閉スイッチ7 が接続され、該スイッチ7 はリモート コントロールスイッチ8 により作動させるようになっている。 前記ガス噴出器5 は、内筒9 と外筒10からなる二重構造で、内筒9 が両端開口 を閉塞した長尺の管にその長手方向全長にわたって所定のピッチで多数のガス排 出孔11を設けると共に、両端にもガス排出孔11を設けたもので、該内筒9 の長手 方向中央にガス導入短管12が接続されており、該短管12は外筒10を貫通しその外 端に前記配管6 が接続されている。

【０００９】 前記外筒10は、長手方向両端を閉塞した管を、その中心線と平行に２分割して 二ツ割とし、分割体10A,10B の切断端面の外周縁を互に外広がりとなるように切 除して斜面13を形成し、一方の分割体10A をその切断端面が垂直平面内に位置す るように、間隔保持材14を介して内筒9 に溶接等により固着し、他方の分割体10 B を前記内筒9 に固着した間隔保持台座15にビス16により着脱自在に取付け、両 分割体10A,10B の対向端面間に上下左右に開通するガス噴出スリット17を連続し て形成してある。

【００１０】 また、前記内筒9 に設けられたガス排出孔11は、図３に示すように、上側が２ 列で下側が１列とされており、噴出ガス量を上側が下側よりも多くなるようにし てある。なお、ガス排出孔11は内筒9 の上側のみに設けることができ、さらに上 下均等に設けることができる。 前記ガス噴出器5 は、金融機関の室内窓口、店舗内のレジ前等の適所に配設し 、煙幕形成用ガスタンク1 は店舗内の他の場所又は戸外に設置し、リモートコン トロールスイッチ8 をレジ等の近傍、及びレジ以外の適当な場所に配置し、手動 開閉弁2 は開けておき、複数の場所で煙幕装置を操作できるようにするのが好ま しい。

【００１１】 上記実施例において、手動開閉弁2 は開いてあるので、加害者が店舗内のレジ 前等に現れた場合、リモートコントロールスイッチ8 を操作すると、電磁開閉弁 4 のスイッチ7 が作動して該弁4 が開き、ガスタンク1 内の高圧ガスが、配管6 を通ってガス噴出器5 の内筒9 内に入り、続いて全長にわたる多数のガス排出孔 11から外筒10内に、その全長にわたって略均等に流入し、さらに、外筒10のガス 噴出スリット17から、瞬時にかつ均等に広い幕状となって強力に噴出し、レジ前 等に加害者の視界を遮る煙幕が形成され、レジ操作者等が加害者から速やかに逃 げることができる。

【００１２】 なお、空になったガスタンク1 は、早急にガスの入ったタンクと交換しておく ことが必要である。 本考案は、上記実施例に限定されるものではなく、例えばガス噴出器は二重構 造としなくてもよく、またガス噴出スリットは外筒10の上側にのみ開設してもよ く、更に断続的に形成することができる。さらに、レジ前等に防犯カメラを設置 して、前記リモートコントロールスイッチ8 により、煙幕装置と同時に作動させ ることができる。

【００１３】

【考案の効果】

本考案は、上述のように、煙幕形成用ガスタンクに、長手方向にガス噴出口を 備えた長尺のガス噴出器が、途中に電磁開閉弁を介装した配管により接続されて いることを特徴とするものであるから、瞬時に広範囲にわたって高圧ガスを噴出 して強力に煙幕を形成でき、加害者から速やかに逃げて身を護ることができる。

【００１４】 また、本考案は、前記ガス噴出器が、内外二重構造で、内筒にはガス導入短管 を設けると共に多数のガス排出孔を長手方向全長にわたって配設し、少なくとも 外筒の上部には内部に通じるガス噴出スリットが長手方向に延設されていること を特徴とするものであるから、広範囲にわたる効果的な煙幕を均一に形成するこ とができる。

【００１５】 さらに、本考案は、前記電磁開閉弁がリモートコントロールスイッチにより開 閉されるようにしたことを特徴とするものであるから、ガス噴出器だけをレジ前 等に目立たないように設置でき、リモートコントロールスイッチを別の目立たな い任意の場所に設置できるため、加害者に気付かれることなく、速やかに電磁開 閉弁を作動させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の実施例を示す全体平面図である。

【図２】ガス噴出器の一部省略拡大横断面図である。

【図３】図２の右側面図である。

【符号の説明】

１ 煙幕形成用ガスタンク ４ 電磁開閉弁 ５ ガス噴出器 ６ 配管 ８ リモートコントロールスイッチ ９ 内筒 10 外筒 11 ガス排出孔 12 ガス導入短管 17 ガス噴出スリット

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 煙幕形成用ガスタンクに、長手方向にガ
   ス噴出口を備えた長尺のガス噴出器が、途中に電磁開閉
   弁を介装した配管により接続されていることを特徴とす
   る防犯用煙幕装置。
2. 【請求項２】 前記ガス噴出器が、内外二重構造で、内
   筒にはガス導入短管を設けると共に多数のガス排出孔を
   長手方向全長にわたって配設し、少なくとも外筒の上部
   には内部に通じるガス噴出スリットが長手方向に延設さ
   れていることを特徴とする請求項１の防犯用煙幕装置。
3. 【請求項３】 前記電磁開閉弁がリモートコントロール
   スイッチにより開閉されるようにしたことを特徴とする
   請求項１又は２の防犯用煙幕装置。