JPH06258628A - 液晶表示装置 - Google Patents
液晶表示装置Info
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- JPH06258628A JPH06258628A JP5042607A JP4260793A JPH06258628A JP H06258628 A JPH06258628 A JP H06258628A JP 5042607 A JP5042607 A JP 5042607A JP 4260793 A JP4260793 A JP 4260793A JP H06258628 A JPH06258628 A JP H06258628A
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- liquid crystal
- crystal display
- layer
- display device
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Abstract
(57)【要約】
【目的】バックライトを用いなくても白色の輝度が高
く、白色表示時と黒色表示時とで白黒のコントラストも
高い液晶表示装置を得る。 【構成】液晶表示層1が透明電極層2と3とに挟持され
た構成を備え、透明電極層2と3とに印加する電界に応
じて、液晶表示層1が入射光を散乱する状態と透過する
状態とを変化させることで、観察者に対して情報表示を
行う液晶表示装置において、観察者側から見て液晶表示
層1の背面側に透過光量調整層6と光吸収層7とをこの
順に設ける。
く、白色表示時と黒色表示時とで白黒のコントラストも
高い液晶表示装置を得る。 【構成】液晶表示層1が透明電極層2と3とに挟持され
た構成を備え、透明電極層2と3とに印加する電界に応
じて、液晶表示層1が入射光を散乱する状態と透過する
状態とを変化させることで、観察者に対して情報表示を
行う液晶表示装置において、観察者側から見て液晶表示
層1の背面側に透過光量調整層6と光吸収層7とをこの
順に設ける。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶を用いた表示装置で
あり、電子機器の入力情報、運転状況を表示する表示パ
ネル、あるいは受信した内容を表示する液晶テレビ、液
晶ディスプレイなどの液晶電気光学素子に関する。
あり、電子機器の入力情報、運転状況を表示する表示パ
ネル、あるいは受信した内容を表示する液晶テレビ、液
晶ディスプレイなどの液晶電気光学素子に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶を用いた表示装置としては、偏光
板、透明電極基板、そしてそれらに挟持されたネマティ
ック型の液晶層等を備えた構成の物が良く知られてい
る。この液晶表示装置においては、透明電極基板間に印
加する電界の状態に応じて、液晶分子のねじれ状態が変
化し、それが透過する光の偏光状態にも影響を与え、偏
光板との関係で光の透過/不透過が制御できる。そして
これによって、情報の表示が液晶表示装置においては可
能となる。
板、透明電極基板、そしてそれらに挟持されたネマティ
ック型の液晶層等を備えた構成の物が良く知られてい
る。この液晶表示装置においては、透明電極基板間に印
加する電界の状態に応じて、液晶分子のねじれ状態が変
化し、それが透過する光の偏光状態にも影響を与え、偏
光板との関係で光の透過/不透過が制御できる。そして
これによって、情報の表示が液晶表示装置においては可
能となる。
【0003】こうした液晶表示装置は、液晶層が自ら発
光するわけではない。そこで外部の自然光や室内の光源
からの光を反射させて利用する反射型の液晶表示装置
や、液晶層の背面側に設けた光源からの光を透過させて
利用する透過型の液晶表示装置がある。
光するわけではない。そこで外部の自然光や室内の光源
からの光を反射させて利用する反射型の液晶表示装置
や、液晶層の背面側に設けた光源からの光を透過させて
利用する透過型の液晶表示装置がある。
【0004】ここで背面側に光源としてバックライト等
を設けた透過型のものは、明るい表示が可能であるが、
バックライト等は体積的に大きく、消費電力も大きいと
いう課題がある。このために、小型で携帯性に優れた表
示装置を透過型で得るのは難しい。一方反射型のもので
はそうした課題は生じないが、偏光板等での光の吸収が
大きいために、表示そのものが暗く、表示のコントラス
トも低いという課題がある。
を設けた透過型のものは、明るい表示が可能であるが、
バックライト等は体積的に大きく、消費電力も大きいと
いう課題がある。このために、小型で携帯性に優れた表
示装置を透過型で得るのは難しい。一方反射型のもので
はそうした課題は生じないが、偏光板等での光の吸収が
大きいために、表示そのものが暗く、表示のコントラス
トも低いという課題がある。
【0005】かかる課題を解決する方法として、従来の
光の偏光を利用した液晶表示方式とは異なる、光の散乱
を利用した表示方式がいくつか提案されている。そうし
たものとして、高分子樹脂中に液晶を分散させた高分子
分散型液晶が提案されている。この高分子分散型液晶に
は、液晶をマイクロカプセルに封入した公表特許昭和5
8−501631号公報に開示されているNCAP膜、
あるいは公表特許昭和63−501512号公報に開示
されているPDLC膜等がある。
光の偏光を利用した液晶表示方式とは異なる、光の散乱
を利用した表示方式がいくつか提案されている。そうし
たものとして、高分子樹脂中に液晶を分散させた高分子
分散型液晶が提案されている。この高分子分散型液晶に
は、液晶をマイクロカプセルに封入した公表特許昭和5
8−501631号公報に開示されているNCAP膜、
あるいは公表特許昭和63−501512号公報に開示
されているPDLC膜等がある。
【0006】こうしたPDLC膜(NCAPも含んだ高
分子分散型液晶も同様であり、以下ではPDLCで代表
して表現する)の液晶膜を反射型の液晶表示装置として
用いた場合には、観察者から見て液晶膜の背面側に黒色
体としての光吸収フィルムを設けることで、白黒表示が
可能となる。すなわちPDLC膜を表示素子に用いた場
合、電圧無印加時にはPDLC膜が外部からの光を散乱
して白色表示が得られる。一方電圧印加時にはPDLC
膜が透明状態となり、PDLC膜の背面側にある黒色体
としての光吸収フィルムが見えることで黒色表示が得ら
れる。またさらに、こうしたPDLC膜に2色性色素を
液晶滴に添加することによって、散乱モードの他に吸収
モードを利用しようとする試みもなされている。
分子分散型液晶も同様であり、以下ではPDLCで代表
して表現する)の液晶膜を反射型の液晶表示装置として
用いた場合には、観察者から見て液晶膜の背面側に黒色
体としての光吸収フィルムを設けることで、白黒表示が
可能となる。すなわちPDLC膜を表示素子に用いた場
合、電圧無印加時にはPDLC膜が外部からの光を散乱
して白色表示が得られる。一方電圧印加時にはPDLC
膜が透明状態となり、PDLC膜の背面側にある黒色体
としての光吸収フィルムが見えることで黒色表示が得ら
れる。またさらに、こうしたPDLC膜に2色性色素を
液晶滴に添加することによって、散乱モードの他に吸収
モードを利用しようとする試みもなされている。
【0007】このようにな高分子分散型液晶を用いた方
式では、吸収の大きい偏光板が不要であるため表示画像
が明るく、また製造工程上も簡便であり、バックライト
を必要としない表示法が可能となる。
式では、吸収の大きい偏光板が不要であるため表示画像
が明るく、また製造工程上も簡便であり、バックライト
を必要としない表示法が可能となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、液晶表
示装置の外部からPDLC膜に入射した光の後方散乱
(観察者側への散乱)は小さく、前方散乱が大きい。こ
のためにその白色度および白黒のコントラストは、PD
LC膜とその背後の黒色体との距離に依存する。すなわ
ち、PDLC膜と黒色体が接触していると、観察者には
背後の黒色体がある程度透けて見えるために完全な白表
示ではなく灰色表示になり、低い値でしかない。一方電
圧印加時にはPDLC膜が透明になり背後の黒色がはっ
きり見えるために、良好な黒表示が可能にはなる。しか
しながら、白色表示時と黒色表示時のコントラスト、す
なわち白黒の単純な輝度比で表されるコントラストは低
い値にしかならない。
示装置の外部からPDLC膜に入射した光の後方散乱
(観察者側への散乱)は小さく、前方散乱が大きい。こ
のためにその白色度および白黒のコントラストは、PD
LC膜とその背後の黒色体との距離に依存する。すなわ
ち、PDLC膜と黒色体が接触していると、観察者には
背後の黒色体がある程度透けて見えるために完全な白表
示ではなく灰色表示になり、低い値でしかない。一方電
圧印加時にはPDLC膜が透明になり背後の黒色がはっ
きり見えるために、良好な黒表示が可能にはなる。しか
しながら、白色表示時と黒色表示時のコントラスト、す
なわち白黒の単純な輝度比で表されるコントラストは低
い値にしかならない。
【0009】すなわち従来の表示装置の輝度を測定する
と次のようであった。測定は、図5に示す構成で行っ
た。その際に輝度計(ミノルタ(株)製輝度計LS−1
10)31は、サンプル30の真上に配置した。そして輝度
計31に対してθ=15度の角度から、サンプル30をハロ
ゲンランプ(東芝製メタルハライドランプ)32で照射し
て、輝度を測定した。その結果は、酸化マグネシュウム
白板に比較して液晶表示装置の白色輝度(相対値)は約
30%以下と極めて低く、見た目からは黒っぽいものと
なっていた。さらに白色表示時と黒色表示時のコントラ
スト、すなわち白色輝度÷黒色輝度は3以下となり、低
い値となっていた。
と次のようであった。測定は、図5に示す構成で行っ
た。その際に輝度計(ミノルタ(株)製輝度計LS−1
10)31は、サンプル30の真上に配置した。そして輝度
計31に対してθ=15度の角度から、サンプル30をハロ
ゲンランプ(東芝製メタルハライドランプ)32で照射し
て、輝度を測定した。その結果は、酸化マグネシュウム
白板に比較して液晶表示装置の白色輝度(相対値)は約
30%以下と極めて低く、見た目からは黒っぽいものと
なっていた。さらに白色表示時と黒色表示時のコントラ
スト、すなわち白色輝度÷黒色輝度は3以下となり、低
い値となっていた。
【0010】また2色性色素を添加する場合には、液晶
にのみ溶解し、樹脂に溶解しない系が必要となるため
に、利用できる樹脂が限定される。このために表示装置
として必要な10V以下での低電圧駆動ができるPDL
C膜を得ることは困難である。また添加色素と裏面反射
板の色の選択によって表示色が決まるために、きれいな
白黒を発現することが難しい。
にのみ溶解し、樹脂に溶解しない系が必要となるため
に、利用できる樹脂が限定される。このために表示装置
として必要な10V以下での低電圧駆動ができるPDL
C膜を得ることは困難である。また添加色素と裏面反射
板の色の選択によって表示色が決まるために、きれいな
白黒を発現することが難しい。
【0011】本発明はかかる課題を解決して、バックラ
イトを用いなくても白色の輝度が高く、白色表示時と黒
色表示時とで白黒のコントラストも高い液晶表示装置を
得ることを目的とする。
イトを用いなくても白色の輝度が高く、白色表示時と黒
色表示時とで白黒のコントラストも高い液晶表示装置を
得ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる液晶表示
装置は、液晶表示層が透明電極層に挟持された構成を備
え、透明電極層に印加する電界に応じて、液晶表示層が
入射光を散乱する状態と透過する状態とを変化させるこ
とで、観察者に対して情報表示を行う液晶表示装置にお
いて、観察者側から見て液晶表示層の背面側に透過光量
調整層と光吸収層とをこの順に設けることを特徴として
いる。
装置は、液晶表示層が透明電極層に挟持された構成を備
え、透明電極層に印加する電界に応じて、液晶表示層が
入射光を散乱する状態と透過する状態とを変化させるこ
とで、観察者に対して情報表示を行う液晶表示装置にお
いて、観察者側から見て液晶表示層の背面側に透過光量
調整層と光吸収層とをこの順に設けることを特徴として
いる。
【0013】こうした本発明における透過光量調整層と
しては、金属酸化物等の誘電体を多層に積層する事によ
って可視域の光を一部透過し、一部反射する性能を有す
る薄膜や、あるいは金属、合金膜を薄く設けた、一部の
光を反射し、一部の光を透過、また吸収する性能を有す
る薄膜を用いることができる。
しては、金属酸化物等の誘電体を多層に積層する事によ
って可視域の光を一部透過し、一部反射する性能を有す
る薄膜や、あるいは金属、合金膜を薄く設けた、一部の
光を反射し、一部の光を透過、また吸収する性能を有す
る薄膜を用いることができる。
【0014】ここで金属、合金薄膜としては、Alを蒸着
あるいはスパッタリング法で設けたハーフミラーが代表
的に上げられるが、金属反射色の弱い、すなわち吸収の
大きいCr、Co、Mo、Fe金属やステンレス、ニクロム、コ
バルトクロムの様な合金膜が好適に用いられる。
あるいはスパッタリング法で設けたハーフミラーが代表
的に上げられるが、金属反射色の弱い、すなわち吸収の
大きいCr、Co、Mo、Fe金属やステンレス、ニクロム、コ
バルトクロムの様な合金膜が好適に用いられる。
【0015】また誘電体の多層積層膜としては、必要な
透過光波長の範囲で必要な透過率と反射率に応じて、各
層の屈折率(すなわち誘電体材料の種類)と膜厚を最適
に選択し、蒸着法あるいはスパッタリング法などで形成
して作成される。
透過光波長の範囲で必要な透過率と反射率に応じて、各
層の屈折率(すなわち誘電体材料の種類)と膜厚を最適
に選択し、蒸着法あるいはスパッタリング法などで形成
して作成される。
【0016】また光吸収層としては、黒色を示す反射率
が5%以下の膜なら材料はなんでも良く、黒色塗膜、黒
色紙、偏光板の黒色状態等が用いられる。
が5%以下の膜なら材料はなんでも良く、黒色塗膜、黒
色紙、偏光板の黒色状態等が用いられる。
【0017】これらの透過光量調整層と光吸収層は連続
的に積層されていても良いし、接着層を介して接合され
ていてもよい。また、液晶表示層を挟む基板とは別個の
基板上に積層されていても良い。
的に積層されていても良いし、接着層を介して接合され
ていてもよい。また、液晶表示層を挟む基板とは別個の
基板上に積層されていても良い。
【0018】また高分子分散型液晶層としてのPDLC
膜としては、NCAP以外にも紫外線硬化型PDLC、
熱硬化型PDLC、あるいはエマルジョン型PDLC等
の作成方法が提案されているが、如何なる作り方による
PDLCであろうとも、光散乱方式での表示の場合使用
可能である。
膜としては、NCAP以外にも紫外線硬化型PDLC、
熱硬化型PDLC、あるいはエマルジョン型PDLC等
の作成方法が提案されているが、如何なる作り方による
PDLCであろうとも、光散乱方式での表示の場合使用
可能である。
【0019】液晶表示装置として文字や動画を表示する
ときには、通常は単純マトリックス方式とアクティブマ
トリックス方式がある。本発明ではどちらの方式でも使
用可能であるが、好ましくはアクティブマトリックス方
式が用いられる。こうしたアクティブマトリックス表示
で用いるためには、PDLC膜の駆動電圧が10V以下
であることが好ましい。こうした10V以下駆動が可能
なPDLC膜としては、例えば液晶成分が60%以上を
占め、樹脂組成として紫外線硬化樹脂を用いて作成され
る。
ときには、通常は単純マトリックス方式とアクティブマ
トリックス方式がある。本発明ではどちらの方式でも使
用可能であるが、好ましくはアクティブマトリックス方
式が用いられる。こうしたアクティブマトリックス表示
で用いるためには、PDLC膜の駆動電圧が10V以下
であることが好ましい。こうした10V以下駆動が可能
なPDLC膜としては、例えば液晶成分が60%以上を
占め、樹脂組成として紫外線硬化樹脂を用いて作成され
る。
【0020】液晶としてはシアノビフェニル系液晶が好
適に用いられるが、これに限定されるものではない。ま
た紫外線硬化樹脂としては、単独あるいは混合体として
使用されるが、好ましくは、界面活性能をもったアクリ
レートモノマー、親水性アクリレートモノマー、フッソ
原子を構造内に3原子以上含むフッソ系アクリレートモ
ノマーを主成分とし、多官能モノマーを微量混合した混
合液を紫外線重合開始剤と共に使用される。
適に用いられるが、これに限定されるものではない。ま
た紫外線硬化樹脂としては、単独あるいは混合体として
使用されるが、好ましくは、界面活性能をもったアクリ
レートモノマー、親水性アクリレートモノマー、フッソ
原子を構造内に3原子以上含むフッソ系アクリレートモ
ノマーを主成分とし、多官能モノマーを微量混合した混
合液を紫外線重合開始剤と共に使用される。
【0021】PDLC膜の光学特性としては透過光量調
整層、光吸収層との選択によって決定される。ただしよ
り良好な表示特性を得るためには、PDLC膜が不透明
になる電圧無印加時の透過率が5%以下である事が好ま
しい。さらには、PDLC膜が透明になる駆動電圧印加
時の透過率が70%以上であることがより好ましい。こ
こでの透過率はHe−Neレーザーを光源に用い、透過
率検知器での検出角度を6度として測定した直達透過率
の値である。また逆に電圧印加時に不透明であり、電圧
無印加時に透明になるPDLC膜ももちろん駆動電圧、
光学特性が満足されれば使用可能である。
整層、光吸収層との選択によって決定される。ただしよ
り良好な表示特性を得るためには、PDLC膜が不透明
になる電圧無印加時の透過率が5%以下である事が好ま
しい。さらには、PDLC膜が透明になる駆動電圧印加
時の透過率が70%以上であることがより好ましい。こ
こでの透過率はHe−Neレーザーを光源に用い、透過
率検知器での検出角度を6度として測定した直達透過率
の値である。また逆に電圧印加時に不透明であり、電圧
無印加時に透明になるPDLC膜ももちろん駆動電圧、
光学特性が満足されれば使用可能である。
【0022】すなわち液晶表示層が、高分子樹脂中に液
晶分子を滴状あるいは3次元網目状に分散させた高分子
分散型液晶層であり、その際に高分子分散型液晶層とし
ては光散乱状態での直達透過率が5%以下であって、さ
らに実効印加電圧が10V以下で散乱と透過の状態の切
り換え制御が可能である物を用いることが、良好な表示
特性を得るためにはより好ましい。
晶分子を滴状あるいは3次元網目状に分散させた高分子
分散型液晶層であり、その際に高分子分散型液晶層とし
ては光散乱状態での直達透過率が5%以下であって、さ
らに実効印加電圧が10V以下で散乱と透過の状態の切
り換え制御が可能である物を用いることが、良好な表示
特性を得るためにはより好ましい。
【0023】そして液晶表示装置としての輝度、コント
ラストを良好に保つためには、透過光量調整層が、金属
および/または金属酸化物からなる薄膜層であり、波長
550nmの光に対する透過率(T)と反射率(R)
が、透明基板上に透過光量調整層を積層して測定した場
合にT=5〜50%かつR=10〜50%であることが
好ましい。
ラストを良好に保つためには、透過光量調整層が、金属
および/または金属酸化物からなる薄膜層であり、波長
550nmの光に対する透過率(T)と反射率(R)
が、透明基板上に透過光量調整層を積層して測定した場
合にT=5〜50%かつR=10〜50%であることが
好ましい。
【0024】ここで図1〜4には、本発明による液晶表
示装置の液晶表示素子部分の構成例の断面概略図を示
す。図中、1はPDLCによる液晶表示層、2と3は透
明電極層、4は透明基板、5は基板、6は透過光量調整
層、7は光吸収層、8は透明基板、9は接着層、10は透
明基板である。
示装置の液晶表示素子部分の構成例の断面概略図を示
す。図中、1はPDLCによる液晶表示層、2と3は透
明電極層、4は透明基板、5は基板、6は透過光量調整
層、7は光吸収層、8は透明基板、9は接着層、10は透
明基板である。
【0025】図1の液晶表示素子の第1の構成例では、
一方の基板5の上に光吸収層7、透過光量調整層6、そ
して透明電極層3を積層し、他方の透明基板4上にも透
明電極層2を積層し、透明電極層2と3とが液晶表示層
1に接する形でこれらにより液晶表示層1を挟持する構
成になっている。
一方の基板5の上に光吸収層7、透過光量調整層6、そ
して透明電極層3を積層し、他方の透明基板4上にも透
明電極層2を積層し、透明電極層2と3とが液晶表示層
1に接する形でこれらにより液晶表示層1を挟持する構
成になっている。
【0026】図1の液晶表示素子において、情報表示の
ために利用する外部からの光は、透明基板4の側から入
射する。そして透明電極層2と3とに印加する電界に応
じて、液晶表示層1での光の散乱状態が変化し、情報の
表示が可能となる。
ために利用する外部からの光は、透明基板4の側から入
射する。そして透明電極層2と3とに印加する電界に応
じて、液晶表示層1での光の散乱状態が変化し、情報の
表示が可能となる。
【0027】また図2の第2の構成例では、図1の基板
5の代わりに透明基板8を用いている。さらに透過光量
調整層6と光吸収層7とを、透明基板8の液晶表示層1
側とは反対の側に設けた構成になっている。この図2の
構成においても、情報表示のために利用する外部からの
光は、透明基板4の側から入射する。
5の代わりに透明基板8を用いている。さらに透過光量
調整層6と光吸収層7とを、透明基板8の液晶表示層1
側とは反対の側に設けた構成になっている。この図2の
構成においても、情報表示のために利用する外部からの
光は、透明基板4の側から入射する。
【0028】そして図3の第3の構成例では、透明電極
層2と3をそれぞれ形成した透明基板4と8とで、まず
液晶表示層1を挟持する。また光吸収層7と透過光量調
整層6とを基板5上に形成する。そして両者を接着層9
によって、透過光量調整層6等を形成した側が液晶表示
素子の側にくるように貼付した構成になっている。この
図3の構成においても、情報表示のために利用する外部
からの光は、透明基板4の側から入射する。
層2と3をそれぞれ形成した透明基板4と8とで、まず
液晶表示層1を挟持する。また光吸収層7と透過光量調
整層6とを基板5上に形成する。そして両者を接着層9
によって、透過光量調整層6等を形成した側が液晶表示
素子の側にくるように貼付した構成になっている。この
図3の構成においても、情報表示のために利用する外部
からの光は、透明基板4の側から入射する。
【0029】また図4の第4の構成例では、図3の構成
に比べてまず基板5の代わりに透明基板10を用いてい
る。その上さらに、基板10上に形成する透過光量調整層
6と光吸収層7とが、液晶表示層1側とは反対の側にく
るようにして、接着層9によって貼付した構成になって
いる。この図4の構成においても、情報表示のために利
用する外部からの光は、透明基板4の側から入射する。
に比べてまず基板5の代わりに透明基板10を用いてい
る。その上さらに、基板10上に形成する透過光量調整層
6と光吸収層7とが、液晶表示層1側とは反対の側にく
るようにして、接着層9によって貼付した構成になって
いる。この図4の構成においても、情報表示のために利
用する外部からの光は、透明基板4の側から入射する。
【0030】もちろんこれらは本発明の構造の一部を示
すものであり限定されるものではなく、観察者側からP
DLC層、透過光量調整層、光吸収層がこの順に配置さ
れて居れば本発明の効果が得られる。また本発明の液晶
表示装置においては、光入射側基板の光入射面に反射防
止層を積層することで、視認性をより向上させることも
できる。
すものであり限定されるものではなく、観察者側からP
DLC層、透過光量調整層、光吸収層がこの順に配置さ
れて居れば本発明の効果が得られる。また本発明の液晶
表示装置においては、光入射側基板の光入射面に反射防
止層を積層することで、視認性をより向上させることも
できる。
【0031】
【実施例および比較例】1mm厚のガラスを透明基板と
し、この上に面積抵抗が200Ω/□以下の透明導電性
電極層として酸化インジュウムを堆積した基板を10μ
mのスペーサーを介して貼合わせPDLC膜用セルを作
成した。
し、この上に面積抵抗が200Ω/□以下の透明導電性
電極層として酸化インジュウムを堆積した基板を10μ
mのスペーサーを介して貼合わせPDLC膜用セルを作
成した。
【0032】PDLC用の液晶としては、メルク社製の
シアノビフェニル系液晶であるE−8を使用した。界面
活性能を有するアクリレートモノマーとしては、東亜合
成(株)製のM113(ノニルフェノキシエチレンオキ
サイドアクリレート)を、親水性モノマーとしては共栄
社油脂化学工業製のHOPA(2−ヒドロキシプロピル
アクリレート)を、フッソ系モノマーとして大阪有機化
学工業製のビスコート8F(オクタフロロペンチルアク
リレート)を使用した。多官能性モノマーとしては共栄
社油脂化学工業製のPE−4A(ペンタエリスリトール
4−アクリレート)を使用した。これらのモノマーは重
量比でM113:HOPA:8F:PE4A=64:1
6:20:1の割合で混合した。紫外線硬化開始剤とし
てはチバガイギー社製のイルガキュアー907を0.5
重量%添加混合した。液晶とモノマー液を67:33重
量%で混合した後、上記ガラスセルに注入し、75℃の
高温雰囲気温度で水銀ランプ光源からの紫外線(5mW
/cm2 )を照射し樹脂相を硬化してPDLC膜を得
た。この膜の透過率は電圧無印加時には2.7%であ
り、10V印加時には82%であった。
シアノビフェニル系液晶であるE−8を使用した。界面
活性能を有するアクリレートモノマーとしては、東亜合
成(株)製のM113(ノニルフェノキシエチレンオキ
サイドアクリレート)を、親水性モノマーとしては共栄
社油脂化学工業製のHOPA(2−ヒドロキシプロピル
アクリレート)を、フッソ系モノマーとして大阪有機化
学工業製のビスコート8F(オクタフロロペンチルアク
リレート)を使用した。多官能性モノマーとしては共栄
社油脂化学工業製のPE−4A(ペンタエリスリトール
4−アクリレート)を使用した。これらのモノマーは重
量比でM113:HOPA:8F:PE4A=64:1
6:20:1の割合で混合した。紫外線硬化開始剤とし
てはチバガイギー社製のイルガキュアー907を0.5
重量%添加混合した。液晶とモノマー液を67:33重
量%で混合した後、上記ガラスセルに注入し、75℃の
高温雰囲気温度で水銀ランプ光源からの紫外線(5mW
/cm2 )を照射し樹脂相を硬化してPDLC膜を得
た。この膜の透過率は電圧無印加時には2.7%であ
り、10V印加時には82%であった。
【0033】さらに50μm厚の透明ポリエステルフィ
ルム上にスパタリング法を用いてステンレスの合金膜を
透過光量調整層として形成して、これを透過光量調整膜
とした。この時合金膜厚を調節して、550nmでの光
線透過率、反射率が表1の実施例1〜5に示す組合せの
膜を作成した。また光吸収層としては反射率が2%以下
の黒色紙を用いた。
ルム上にスパタリング法を用いてステンレスの合金膜を
透過光量調整層として形成して、これを透過光量調整膜
とした。この時合金膜厚を調節して、550nmでの光
線透過率、反射率が表1の実施例1〜5に示す組合せの
膜を作成した。また光吸収層としては反射率が2%以下
の黒色紙を用いた。
【0034】液晶表示装置としては、上述のPDLCセ
ルに透過光量調整膜と光吸収層を重ね合わせて、実施例
1〜5としての測定用サンプルを作成した。一方上述の
透過光量調整膜を用いないでPDLC膜を光吸収層上に
置いたものを、比較例1としての測定用サンプルとし
た。
ルに透過光量調整膜と光吸収層を重ね合わせて、実施例
1〜5としての測定用サンプルを作成した。一方上述の
透過光量調整膜を用いないでPDLC膜を光吸収層上に
置いたものを、比較例1としての測定用サンプルとし
た。
【0035】これら実施例1〜5と比較例1とについ
て、前述の方法で相対輝度とコントラストを測定した結
果を表1に示す。
て、前述の方法で相対輝度とコントラストを測定した結
果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明によって、バックライトを用いな
くても白色の輝度が高く、白色と黒色とのコントラスト
も高い液晶表示装置を得ることができた。すなわち、液
晶層が光散乱状態を示す時の輝度が、酸化マグネシュー
ム標準白板の輝度を100%として比較した相対輝度で
30%〜80%の範囲であり、かつ液晶層への電圧の印
加の有無による輝度比で示されるコントラスト値が4か
ら20の範囲にあって、明るく視認性に優れた液晶表示
装置を得ることがてきた。
くても白色の輝度が高く、白色と黒色とのコントラスト
も高い液晶表示装置を得ることができた。すなわち、液
晶層が光散乱状態を示す時の輝度が、酸化マグネシュー
ム標準白板の輝度を100%として比較した相対輝度で
30%〜80%の範囲であり、かつ液晶層への電圧の印
加の有無による輝度比で示されるコントラスト値が4か
ら20の範囲にあって、明るく視認性に優れた液晶表示
装置を得ることがてきた。
【図1】液晶表示装置の表示素子部の第1の構成例の断
面図
面図
【図2】液晶表示装置の表示素子部の第2の構成例の断
面図
面図
【図3】液晶表示装置の表示素子部の第3の構成例の断
面図
面図
【図4】液晶表示装置の表示素子部の第4の構成例の断
面図
面図
【図5】輝度測定装置の構成
1 液晶表示層 2,3 透明電極層 4,8,10 透明基板 5 基板 6 透過光量調整層 7 光吸収層 9 接着層 30 輝度測定サンプル 31 輝度計 32 ハロゲンランプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内山 昭彦 東京都日野市旭が丘4丁目3番2号 帝人 株式会社東京研究センター内
Claims (3)
- 【請求項1】液晶表示層が透明電極層に挟持された構成
を備え、透明電極層に印加する電界に応じて、液晶表示
層が入射光を散乱する状態と透過する状態とを変化させ
ることで、観察者に対して情報表示を行う液晶表示装置
において、観察者側から見て液晶表示層の背面側に透過
光量調整層と光吸収層とをこの順に設けることを特徴と
する液晶表示装置。 - 【請求項2】液晶表示層が、高分子樹脂中に液晶分子を
滴状あるいは3次元網目状に分散させた高分子分散型液
晶層であり、その際に高分子分散型液晶層としては光散
乱状態での直達透過率が5%以下であって、さらに実効
印加電圧が10V以下で散乱と透過の状態の切り換え制
御が可能である物を用いることを特徴とする請求項1記
載の液晶表示装置。 - 【請求項3】透過光量調整層が、金属および/または金
属酸化物からなる薄膜層であり、波長550nmの光に
対する透過率(T)と反射率(R)が、透明基板上に透
過光量調整層を積層して測定した場合にT=5〜50%
かつR=10〜50%であることを特徴とする請求項1
〜2のいづれかに記載の液晶表示装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5042607A JPH06258628A (ja) | 1993-03-03 | 1993-03-03 | 液晶表示装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5042607A JPH06258628A (ja) | 1993-03-03 | 1993-03-03 | 液晶表示装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06258628A true JPH06258628A (ja) | 1994-09-16 |
Family
ID=12640728
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5042607A Pending JPH06258628A (ja) | 1993-03-03 | 1993-03-03 | 液晶表示装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06258628A (ja) |
-
1993
- 1993-03-03 JP JP5042607A patent/JPH06258628A/ja active Pending
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