JPH06257325A - 継ぎ式鋼管柱及びそれに用いる短尺鋼管 - Google Patents

継ぎ式鋼管柱及びそれに用いる短尺鋼管

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JPH06257325A
JPH06257325A JP4687293A JP4687293A JPH06257325A JP H06257325 A JPH06257325 A JP H06257325A JP 4687293 A JP4687293 A JP 4687293A JP 4687293 A JP4687293 A JP 4687293A JP H06257325 A JPH06257325 A JP H06257325A
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steel pipe
shape memory
memory alloy
short
collar
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JP4687293A
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Tadakatsu Maruyama
山 忠 克 丸
Hiroyuki Tanahashi
橋 浩 之 棚
Hiroyuki Yamada
田 寛 之 山
Kazuo Aoki
木 和 雄 青
Hitoshi Arai
井 仁 新
Takahiko Mio
尾 尭 彦 三
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YOSHIMOTO PAUL KK
Awaji Sangyo KK
Nippon Steel Corp
Original Assignee
YOSHIMOTO PAUL KK
Awaji Sangyo KK
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 電柱、照明柱、標識柱、信号柱、旗竿などに
使用可能な継ぎ式鋼管柱を、強度や腐食に問題がなく、
かつ美観上も優れた方法で実現すること。 【構成】 継ぎ式鋼管柱を構成する短尺鋼管10に形状
記憶合金製のカラー11を溶接し、このカラー11の形
状回復作用によって隣接する短尺鋼管10との締結を行
なう。 【効果】 ボルト・ナット類を一切使用しないので腐食
や緩みの心配がなく、かつ景観上も優れた継ぎ式鋼管柱
が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電柱、照明柱、標識
柱、信号柱、旗竿など、各種の支柱用として用いられる
鋼管柱で、特に複数本に分割されて製作された短尺鋼管
を、建設現場において継ぎ合わせて一体とする鋼管柱、
ならびに前記継ぎ式鋼管柱を構成する短尺鋼管に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電柱、照明柱、標識柱、信号柱、旗竿な
ど各種の支柱は、古くは木や竹等の天然素材が用いられ
たが、近年では鉄やアルミニウム系の金属柱とコンクリ
ート柱が主体となってきている。これを用途別に見る
と、電柱だけはコンクリート柱の比率が高いが、電柱以
外の各種支柱は、金属柱が主体である。しかし、コンク
リート柱が多く使用されている電柱といえども、重量が
あって搬送や工事に困難の伴うコンクリート柱に代わっ
て、鋼管柱を用いようとする動きは以前から始まってお
り、近年その傾向は一層強くなっている。
【0003】一般に、金属柱はコンクリート柱に比べて
軽量で運搬や工事がしやすい上、太さを半分ほどにでき
るため見た目に圧迫感を与えないこと、交通事故等の不
慮の衝撃によっても折れる心配のないこと等が特徴とさ
れている。金属柱の中で鋼管柱は、最も普通に使用され
ている。鋼管柱は安価で十分な強度が得られるのに加
え、簡単な表面処理で高い耐食性を付与することのでき
る点が、多量に使用される各種支柱用素材として評価さ
れている。
【0004】鋼管柱の利用は、前述のように、支柱用素
材としての鋼管の秀れた特性に依存するものであること
は間違いのないところである。しかし、同時に鋼管柱
は、コンクリート柱などとは異なって、短い要素を継ぎ
合わせて一体の長尺支柱とするような、接合作業が容易
に行える点も、軽視できない重要な特徴である。12メ
ートルを越えるような大型の支柱は、照明柱や標識柱や
電柱などとして実際に多くの要求がある。これを初めか
ら一体の長尺支柱として製作してしまうと、工場から施
工現場までの搬送に大型トレーラーを使用する必要が生
じて輸送コストが高くなるばかりでなく、輸送経路の選
択においても大きな制約を受ける。また、工事までの格
納にも大きなスペースが必要となる。したがって、短尺
に分割して輸送して、施工現場で一体に継ぎ合わせて長
尺支柱に組立てられるような信頼性の高い継ぎ式の鋼管
柱ができれば、支柱用途としての鋼管柱の重要性は、一
層大きなものとなることが期待できる。
【0005】そのようなことから、これまでにも継ぎ式
鋼管柱もしくは鋼管柱継手ならびにその製造方法に関し
ては多くの検討が行なわれてきた。例えば、実公昭40
−030122号公報では、上部用鋼管と下部用鋼管の
それぞれの端部に、互いが差込み可能なように形成され
た接合用のカラー状鋼管を溶接により接合し、次に両カ
ラー状接合部同士を差し込んで組み合わせてから、重な
りあったカラー状の鋼管部分をボルト締めによって締結
するという鋼管継手を提示している。また、実公昭43
−013069号公報もこれと似ているが、一方のカラ
ー状鋼管に係合用突起を、そして他方には前記突起が嵌
合する長溝を形成して、両者の噛み合わせも併用した照
明用テーパーポールを提示している。これらの方法はい
ずれもある程度の実績のある方法ではあるが、ラップさ
せたカラー部分のボルトの穴の位置合わせ作業がやりに
くいことと、さらにボルト部分が錆発生の起点となる場
合が少なくなく、寿命の点でも十分なものとはいい難
い。一般に、鋼管柱の欠点の一つが腐食の問題であるこ
とは良く知られた事実である。支柱本体部分は、亜鉛め
っき等の表面処理によって耐食性を確保することができ
ても、締結用のボルト部分や鋼管をラップさせた隙間等
から発生する腐食の防止は、なかなか容易な問題ではな
い。締結に当たりこのような腐食起点の解消を狙って、
これらの部分をゴム等のキャップで覆うようにした組立
ポールの連結装置(実開昭55−035218号公報)
も開示されている。しかし、これも部品数が多くなり、
作業が煩雑になる点で広く採用されるには至っていな
い。
【0006】以上のいずれの場合も、最終的な継ぎ手段
は、ボルトによるねじの締結力に頼るものである点で共
通している。ねじは腐食の問題以外にも折損の虞もあ
り、厳しい自然環境に暴露され、しかも長い寿命を要求
される構造物の締結手段としては必ずしも好ましいもの
とは言えない。締結後に現場で塗装などの補強処理を行
なえれば、ある程度までは、ボルト部などの腐食を抑制
することができるのであろう。しかしながら、そのよう
な補修作業を前提としなければ成り立たない方式は、現
場での施工作業が煩雑になる上、見落としの危険も生じ
るので、受け入れられない傾向にある。
【0007】このような点から、鋼管柱全体を、上部ほ
ど細いテーパー状として、下部の短尺鋼管の上に上部の
短尺鋼管を順次一部が重なり合うように積み上げていく
方法も考案されている。ただし、この方法は重なりあっ
た部分の摩擦力に依存するだけなので引き抜き力に対す
る抑止力が十分でなく、非常の際に互いがバラバラに離
れて予期せぬ障害を周囲にもたらす心配がある。これを
改善するためにボルト締結を組合わせる(実公昭44−
016450号公報、実開昭48−041007号公
報)と、前述したボルト締結方式の場合と同様の問題が
生じる。
【0008】以上のことから、現場での施工作業が容易
でしかも腐食に対しても安全な、信頼性の十分に高い鋼
管支柱類の締結用継手もしくは方法は、先行技術の中か
ら見いだすことはできないのが実状であった。本発明者
らは、これらの課題を解決するためには、ボルトなどの
ねじ要素に頼る従来の締結法から完全に脱して、これに
代わる新しい締結要素を採用することが不可欠であると
の結論に達した。そしてその新しい締結要素としては、
形状記憶合金の利用が重要ではないかと考えた。
【0009】形状記憶合金には、ニッケル−チタン系合
金、銅系合金、鉄系合金等の種類があるが、いずれにし
ても、これらの合金はある基本形状に拘束した状態で一
定の温度に加熱する(形状記憶処理)ことによって、基
本形状を合金自体の内部に記憶させることができる。外
部から力を与えてその基本形状を変更させても、適当な
温度に加熱する形状回復処理だけで、最初に記憶させた
基本形状を簡単に復元させることができる。このような
形状記憶合金の代表的な用途の一つに、配管用パイプの
継手がある。これはまず、締結しようとするパイプの外
径より幾分小さめの内径を有する形状記憶合金製の円筒
として製作される。次に、この円筒状態を基本形状とし
て記憶させるための形状記憶処理が行なわれる。この後
で円筒の内径を締結しようとするパイプが差し込める程
度まで拡管する。この拡管処理が行なわれた形状記憶合
金製円筒は、次にパイプが差し込まれた状態で形状回復
に必要とする温度まで加熱されると、先に記憶させられ
た基本形状である小さな内径の状態に向かって収縮を開
始する。内径を収縮させる過程において、内部に差し込
まれているパイプの外径とその内径は、接触してなお収
縮を続けようとするから、形状記憶合金製円筒は応力を
発生させてパイプをしっかりと締結する継手としての機
能を発現させるに至るわけである。
【0010】形状記憶合金が以上のような機能を有する
ことは以前から良く知られており、これを実際の配管用
継手として実用化する試みも非常に多くの方面で精力的
に続けられている。特公昭54−4898号公報、特開
昭54−148960号公報、特開昭59−93241
号公報等は、形状記憶合金製円筒の内側に突起を形成す
る等の工夫が加えられてはいるものの、基本的には形状
記憶合金製円筒の収縮力を利用する配管用継手の例とし
て提案されているものである。しかしながら、各種支柱
用の鋼管柱を締結する手段として、このような形状記憶
合金の作用を利用しようとする試みは、現在までまった
く行なわれていなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、施工作業が
煩雑となり、かつ腐食起点をあたえる心配にあるボルト
等のねじ締結を用いずに、十分な締結強度と耐食性を保
証できる新しい締結要素として形状記憶合金を採用する
ことにより、景観性にも優れた継ぎ式鋼管柱を提供する
ことを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、複数の短尺鋼
管を継ぎ合わせて一体にする継ぎ式鋼管柱であって、前
記継ぎ式鋼管柱を構成する短尺鋼管の内の少なくとも1
本が、短尺鋼管の片端もしくは両端に形状記憶合金製の
カラーが溶接接合されていることを特徴とする継ぎ式鋼
管柱、ならびに前記継ぎ式鋼管柱に使用されることを目
的として、短尺鋼管の片端もしくは両端に形状記憶合金
製のカラーが溶接接続されている短尺鋼管、および短尺
鋼管の片端には形状記憶合金製カラーが溶接接合されて
おり、他の端部は拡管もしくは縮管加工がなされている
短尺鋼管であって、前記短尺鋼管本体がテーパー管であ
るものや、短尺鋼管に溶接接合された形状記憶合金製カ
ラーとこれに嵌合する相手側とが、いずれかに突起状、
対抗する相手側に凹状の嵌合要素が加工されているも
の、ならびにこれらの表面に防錆処理が施されているも
のを包含する。
【0013】本発明における継ぎ式鋼管柱は、従来使用
されているボルト等のねじ要素に頼る締結手段を完全に
排除して、形状記憶合金という新しい素材が形状回復時
に発生する応力を締結主体として利用するものである。
このため、形状記憶合金をカラーとして溶接接合された
短尺の鋼管を差込み式に組み合わせた後で、形状記憶合
金製カラー部を一定温度に加熱するという簡単な操作だ
けで、継ぎ式鋼管柱は一体化し、ボルト等の凹凸のない
すっきりした外観でありながら強い締結強度が確保され
るのである。
【0014】配管用分野で使用される形状記憶合金製継
手においては、締結しようとする2本(チィーズの場合
は3本)のパイプを形状記憶合金製継手の両端に差し込
んで、継手が両側のパイプを同時に締結固定するように
使うのがほとんどである。これに対して、継ぎ式鋼管柱
の締結をこのような方法で行なうと、締結部に継手の端
部が2箇所の段差となって現われてしまう。また、この
方式の欠点として、継手となる円筒に両側から差し込ま
れる2本パイプが継手円筒のちょうど中間部分でうまく
付き当たった場合には、十分に良好な締結が行われるの
であるが、いずれか片方のパイプが中間点より奥まで差
し込まれてしまった場合には、他方のパイプの差込み深
さが不足となる結果、完全な締結が実現しなくなってし
まうこと、並びにその不都合な状態が、継手の外から判
定しにくいこと、が挙げられる。この問題は配管用継手
の場合にも軽視できない問題であるが、構造体として自
立できる安定した強度の確保が何よりも重視される支柱
用鋼管柱の場合には、比較にならないほど大きな問題と
して認識されなければならないことが明かである。本発
明者らが継手方式によらず、鋼管柱の片端もしくは両端
に形状記憶合金製のリングをカラーとして溶接接合する
方式を採用したのは、この点に最大の理由がある。
【0015】継ぎ合わせて鋼管柱とする短尺鋼管の端部
に形状記憶合金製カラーを溶接接合した構造は、締結に
際して隣接する相手の短尺鋼管の一端を差し込むだけで
組合せが完了するので、差込み深さに対して必要以上の
神経を遣うことなく、容易に適正条件が実現できる利点
を生じる。形状記憶合金製カラーは、短尺鋼管の片側に
あれば締結が可能であるが、望ましくは隣接する短尺鋼
管の端部を縮径させておくことによって、形状記憶合金
製カラーの収縮によって締結された後の表面の段差を小
さくすることも可能となる。さらに、短尺鋼管の両端部
に形状記憶合金製カラーを溶接接合するタイプを使用し
て、一方のカラーは収縮方向、他方のカラーは膨張方向
の記憶処理を行い、両者を組み合わせて締結することに
よって、締結部の強度を一層高いものとすることも可能
である。
【0016】しかし、これを形状記憶合金製カラー側か
ら見てみると、配管用継手に用いる形状記憶合金製円筒
の場合には、その両端が拘束の無い自由端であったのに
対して、片端が短尺鋼管本体と溶接接合されて拘束され
ているという大きな違いが生じている。このため、配管
用継手では形状記憶処理後の拡管処理は、継手の両開放
端部が同じように拡管されれば良かったのに対して、短
尺鋼管に溶接接合された形状記憶合金製カラーの場合に
は、全長が同一内径となるように拡管(もしくは縮管)
しようとすると、短尺鋼管との溶接接合部を含んで短尺
鋼管本体の一部までに拡管(もしくは縮管)加工を波及
させなければならなくなる。仮にこのように短尺鋼管本
体の一部にまで達するような拡管(もしくは縮管)を行
うと、まず第一に溶接接合箇所に無理な加工が行われ
て、接合部からの破断を起こす心配がある。さらに、後
の締結に際して形状記憶合金製カラー部を加熱して形状
回復を起こさせても、一緒に拡管(もしくは縮管)加工
を受けた短尺鋼管本体の一部はもちろん、形状回復する
能力を有していないから、締結部外観が極めて見苦しい
状態になってしまう。このような不都合な状態を避ける
ために、本発明では、形状記憶合金製カラー部の拡管
(もしくは縮管)を、開放端側が最大で、短尺鋼管と溶
接されている側ではゼロとなるような不均一な加工によ
って行うことを提示している。ここで、最大加工を受け
る部分や加工量がゼロとなる部分が、形状記憶合金製カ
ラーの一定の長さ範囲にわたることは一向に差し支えな
い。本発明の必要条件は、溶接部に対し加工を加えず
に、かつ形状記憶合金製カラーの多くの領域に対して充
分な加工を行うことであって、不均一に加工を行うのは
この必要条件を満足させるための手段として有効だから
である。
【0017】この不均一となるように拡管(もしくは縮
管)加工するためには種々の方法が考えられるが、短尺
鋼管が直管の場合を図2のAからHに例示する。図中
(1)は、短尺鋼管本体に形状記憶合金製カラーを溶接
接合した状態である。AからDの四種類は、短尺鋼管と
同様の単純な円筒形状の形状記憶合金製円筒が溶接接合
されているのに対して、EからHの四種類は、形状記憶
合金の方を予めテーパーもしくは段を有する基本形状に
一時加工して形状記憶処理も行なわれた後に短尺鋼管本
体と溶接されている、という違いがある。そのため、A
からDの場合には溶接接合後に図2の(2)に例示する
ような基本形状への一時加工を行なう必要がある。この
加工は冷間において行うことも不可能ではないが、冷間
加工をすると、次に形状記憶処理をする際に、形状回復
が起こってしまわないように中間的な形状を拘束した状
態で加熱することが必要となる。基本形状への一時加工
を500℃以上1000℃以下の程度の温度領域で行う
ようにすれば、このような煩わしい作業は不用となる
上、後で形状記憶処理を行わなくても前記加工工程とそ
こからの冷却過程において記憶処理が自然に行われるの
で好都合である。そして、いずれの工程を経た場合に
も、前記基本形状を有する形状記憶合金製カラー部分に
対してもう一度加工を行なって、図2の(3)に示した
完成体とすることが必要である。こうすることによって
始めて、完成体を、隣接する短尺鋼管と差込み方式で組
み合わせた後に形状記憶合金製カラー部分が加熱された
時、合金自体が記憶している基本形状へと形状回復する
能力が付与され、確実な締結を実現するための主体とし
て機能することができるのである。なお、図2に示す完
成体は、すべて似た形状になっているが、完成体の前の
段階で形状記憶合金製カラー部分の全長を均一にではな
く、テーパー状もしくは段付き形状とするための不均一
な加工を加えることが、締結後の継ぎ式鋼管柱の外観を
景観性の優れたシンプルな状況とする上で、極めて大き
な効果をもたらすものである。なお、短尺鋼管がテーパ
ー管である場合についての加工も同様に行える。また、
形状記憶合金製カラーと、これに密着して締結される短
尺鋼管の他端とに、一方に突起、他方にこれに対応する
凹部を付与して、形状記憶合金製カラー部の一部の形状
回復時に、突起と凹部とがかみ合うことができるように
製作すると、特に支柱に対して捻り力が強く作用する場
合の締結手段として、一層高い信頼性を保証できるもの
となる。
【0018】さらに、耐食性の観点からは、短尺鋼管の
差込み方向を、下管の上部が上管下部の内側に差し込ま
れるように組み合わせることが有効であるのはいうまで
もない。これによって、降雨が締結部から鋼管支柱の内
部側に入り込むことを防止することができる。また、こ
れと合わせて亜鉛めっき等の防錆処理を施すことももち
ろん効果がある。施工後に塗装等の処理が可能であれば
それに越したことはないが、一般には、工場出荷時に防
錆処理を完了させ、現場施工後に特別な処理を必要とし
ない工法を求められる場合が圧倒的に多いのが実状であ
る。そのような要求を充すには、形状記憶合金を使用し
ている特有の問題に対する配慮が必要である。一般に、
支柱用鋼管柱の最も普通の防錆処理は、溶融亜鉛めっき
である。これは溶けている亜鉛の中に処理すべき鋼管を
浸漬させて、めっきする方法である。形状記憶合金製カ
ラーを高温のめっき浴中に浸漬すると、せっかく形状記
憶処理されている形状記憶合金製のカラーが、めっき浴
の温度で形状回復を引き起こして収縮(膨張)をはじめ
てしまい、実際に短尺鋼管を締結するための差込みがで
きないという不都合が生じてしまう。この問題を回避す
るためには、短尺鋼管の端部に形状記憶合金製カラーを
溶接接合した後に溶融亜鉛めっきを行い、しかる後に形
状記憶合金製カラーを拡管もしくは縮管加工するように
すれば良い。鋼管の肉厚が大きくて溶接時の残留ひずみ
が問題となる場合には、亜鉛めっき前にひずみ除去のた
めの焼鈍を加える必要があることはいうまでもない。溶
融亜鉛めっきのみでなく、同様の配慮をすることによっ
て、耐熱性の防錆塗料を単独もしくはめっきと組み合わ
せて使用することも可能である。
【0019】本発明における継ぎ式鋼管柱用短尺鋼管の
締結用カラーとして使用する形状記憶合金としては、一
方向性の各種合金が使用できる。構造体としての用途に
照らしていうと、あまりに大きい形状回復応力をもった
形状記憶合金では、短尺鋼管に対して過大な残留応力を
付加することになって好ましくない。チタン−ニッケル
系の合金は、形状記憶特性としては極めてすぐれたもの
である反面、鋼管側に過大な残留応力を付与する危惧も
あることから、構造体としての鋼管柱用の締結要素とし
て使用するには配管用継手の場合とは異なる配慮が必要
となって、必ずしも望ましい種類の合金とはいえない。
また、一般に配管用よりは大きな外径の鋼管を締結する
ことが多いためコスト的にも安いこと、かつ加工や溶接
の容易な合金が使いやすい。このような条件を満足する
形状記憶合金としては、Fe−Mn−Si系の鉄を主要
成分とする形状記憶合金が最も適当である。その際、こ
の種の形状記憶合金は、形状記憶処理後に一度変形して
形状回復温度に加熱して回復させ、再度変形を加えるこ
とによって形状回復時のひずみや応力を高められる(ト
レーニング効果)ことは良く知られている。本発明に使
用する場合、このトレーニング効果を利用して締結能力
を向上させた形状記憶合金を使用することは何等支障が
ない。また、短尺鋼管柱を継ぎ合わせるために施工現場
において形状記憶合金製カラー部分を加熱する方法とし
て、バーナーや電気式ヒーターを巻き付ける等が一般的
であるが、作業性と温度制御の点で優れている高周波誘
導加熱の利用も有効である。ただし、基本的には、本発
明は加熱する手段に関しては特定するものではなく、い
ずれの手段・方法によっても使用する形状記憶合金製カ
ラー部を形状回復させるに必要な温度に到達させ得るも
のでありさえすれば良い。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに説明
する。実施例1 図1に示すような3本継ぎ方式の電柱や照明柱として使
用可能な鋼管柱を製作した。鋼管柱の外径は、下部で1
14.3mm、上部で89.1mmであるが、3本の短尺鋼
管はいずれもテーパーのない直管を使用し、鋼管柱の上
下の外径の差は、中間に使用する短尺鋼管の上部に縮径
加工することによって与える構造とした。
【0021】図1において10,20,30は、一体の
継ぎ式鋼管柱を構成する3本の短尺鋼管であり、鋼管本
体はSTK540、継ぎ合わせた後の鋼管柱全長は、7
m程度のものである。短尺鋼管10および20にはそれ
ぞれ溶接部12および22を介して、28%Mn−6%
Si−5%Crを含む鉄系形状記憶合金製のカラー11
および21が溶接接合されている。まず、中間の短尺鋼
管20の製作過程を説明する。短尺鋼管20は、はじめ
に本体部の鋼管2と長さ170mmの形状記憶合金製カラ
ー21′とをTIG溶接して両者を一体化した。またこ
れにあわせて、本体鋼管2の他方の端部側には、約17
0mmの平行部長さが確保できるように外径89.1mmま
で絞り加工を行なった。次いで、溶接や絞り加工に伴っ
て発生した有害なひずみを開放させるための加熱処理
(600℃)を行なった後、形状記憶合金製カラー2
1′に対して、溶接部には加工が及ばず、開放端部で最
大となるような拡管加工を行なった。予め初期形状がテ
ーパー状を呈する形状記憶合金製カラー21′を本体鋼
管に接合したため、ここでの拡管は、単に溶接部側の内
径に等しい外径を有するマンドレルを開放端側から挿入
するだけで、実質的な不均一加工を実現することができ
た(図2Eタイプ)。開放端部の最大拡管率は、ほぼ
8.5%であった。
【0022】他の短尺鋼管10と30のうち、前者の1
0は、前述した短尺鋼管20と同様にして製作された
が、形状記憶合金製カラーの無い端部側の縮径加工は行
なわなかった。また、後者の30は、形状記憶合金製カ
ラーの接合は行なわずに、一端側だけの長さ170mm分
を外径103.1mmまで縮径加工した。これら3本の短
尺鋼管10,20および30を順番に端部同士を差し込
んで組み立ててから、2箇所の形状記憶合金製カラーに
バンドヒーターを巻き付けて300℃まで加熱したとこ
ろ、3本の短尺鋼管は緊密に締結され一体の支柱が完成
した。締結部の横筋が2箇所に入る以外は表面に何らの
凸凹もない、スッキリした鋼管柱となった。
【0023】この鋼管柱の下部1.5mまでを固定し
て、上端から0.3mの位置で横方向に155kgf の荷
重を付加するテストを行った。鋼管柱は継手部を含めて
何等の異常も発生せず、荷重除去後の残留たわみも検出
されなかった。この試験は電柱として使用時にトランス
等の重量物が載荷される場合を想定して行われたもので
あり、本発明の継ぎ式鋼管柱は電柱として使用できるこ
とが示された。
【0024】実施例2 図3において、3本の短尺鋼管10,20,30を一体
に継ぎ合わせて全長7mの鋼管柱を製作した。中間に使
用する短尺鋼管20には、その両端に形状記憶合金製カ
ラーを取り付け、上側の短尺鋼管10は、直管、下側の
20は上端部の長さ200mm部分を絞り加工したものを
使用した。図3のAからFには、最も重要な短尺鋼管2
0の製作過程を示した。図において2は、外径114.
3mm、肉厚5.6mmのSTK540で、短尺鋼管の本体
部分である。この一端側をわずかに縮径加工し(図3B
の5)、縮径部の外径は103.1mmとした。次に、外
径114.3mmで長さ200mmと外径103.1mmで長
さ200mmの二種類の形状で32%Mn−6%Siを含
む鉄系形状記憶合金製の円筒21′および23′を、2
の両端にそれぞれ溶接接合した(図3C)。次に、基本
形状を記憶させるため、21′は縮管、23′は拡管を
それぞれ行った。端部の最大縮管率および最大拡管率は
いずれも15%とし、溶接部はもちろん加工が行われな
いようにした(図3D)。これらを炉中に入れて600
℃に加熱した。この加熱によって溶接部のひずみが開放
されるとともに、形状記憶合金製カラーの21′および
23′は、先に受けた加工の前の直管の状態に向かって
形状回復を行おうとする。しかしながら、次の拡管およ
び縮管時の加工度が完全に形状回復できる限度以上に大
きかったため、600℃への加熱によっても回復しきれ
ないひずみが残留し、それぞれの部分は、加工前と加工
後の中間的な形状まで復元するにとどまっている(図3
E)。同時にこの加熱処理によって、形状記憶合金製カ
ラーは、図3Eの形状を基本形状として記憶したことに
なる。次に、この短尺鋼管全体を約450℃の溶融亜鉛
めっき槽に浸漬して亜鉛めっきを行なった。亜鉛めっき
は、他の2本の短尺鋼管10と30に対しても同様に行
った。
【0025】次いで、形状記憶合金製カラーの内23′
は縮径、21′は拡管となる加工を行なって、いずれの
形状記憶合金製カラー部とも、ほぼテーパーの無い直管
状(図3F)とした。拡管および縮管とも、開放端部の
最大部分での加工度は、ほぼ10%であった。こうして
得られた図3Fに示す短尺鋼管20は、次ぎに形状記憶
合金製カラーを加熱することによって、図3Eの状態に
形状回復を起こす能力を付与されたものとなっている。
なお、以上の工程は、前述した図2における分類の中で
はCおよびDのタイプに相当する。このようにして得ら
れた継ぎ式鋼管柱用短尺鋼管20は、まず、先に土中に
1.5mの深さまで埋め込まれた短尺鋼管30の上部に
差し込んで、高周波加熱装置によって300℃まで加熱
をして締結を行った。さらに、短尺鋼管10をその上に
差し込んで同様に加熱し、3本一体の継ぎ式鋼管柱を完
成させた。なお、亜鉛めっき部分は、締結時の加熱が急
速かつ短時間だったため、ほとんど影響を受けなかっ
た。以上のように製作された継ぎ式鋼管柱に対して、実
施例1の場合と同様にその上端から0.3mの部分に1
55kgf の曲げ荷重を付加してテストを行ない、照明
柱、電柱、標識柱などの用途として支障の無いことを確
認した。
【0026】実施例3 図4の2に示す短尺鋼管本体は、STK540相当で片
側1/20のテーパーを持ち、下部の直径は89.1mm
の管である。これの下端170mm長さの部分を6で示す
ように最下部が97.1mmになるように拡径した。ま
た、上端には形状記憶処理済みの形状記憶合金製の円筒
23′を溶接接合した。使用した形状記憶合金は、20
%Mn−5%Si−12%Cr−5%Niを含む鉄系合
金である。形状記憶合金製カラーは、本体鋼管に溶接さ
れた時点の直管状の形状を基本形状として記憶している
ことになる。次に、23′が23の状態となるように先
端部ほど大きい縮管加工を行なった。最大縮管率は6.
5%である。加工後の状態で上側には別のテーパー管1
0を、下側には端部を縮管した30(最大径は114.
3mm)を配して差込み式に組合せた。下側のテーパー付
き短尺鋼管30の上部にも、上記の短尺鋼管20と同様
に形状記憶合金製カラーを溶接接合し、以下同様に処理
されたものを使用した。
【0027】2箇所の形状記憶合金製カラー部分を高周
波誘導加熱方式の加熱装置によって300℃まで加熱す
ることにより、全体としてテーパー構造を有する全長7
mの継ぎ式鋼管柱が完成した。本鋼管柱は下端を固定
し、風速60m/sを想定した荷重100kgf を上端に
付加して強度テストを行った結果、照明柱や路側柱とし
ての十分な強度を持つことが確認された。
【0028】実施例4 実施例3において、短尺鋼管10と20,20と30の
各差し込み部分の各々に、図5に示すように、雌側には
突起、雄側には凹部を形成した。これらはいずれも高さ
が0.5mmとなるように切削加工によって形成した。差
し込みに際して突起と凹部がかみ合うようにした上で形
状記憶合金製カラーを加熱して収縮させるようにした。
本実施例による継ぎ式鋼管柱は、先端部に120kgf の
荷重を付加しても支障が生じなかった。また、逆L型や
F型などのアーム式の標識柱では、曲げ荷重だけでなく
捻り強度も要求される。そこで、本実施例により製作し
た鋼管柱の下端を固定し、上端に133kgf ・mのトル
クを付加して捻りに対する強度も確認した。133kgf
・mというトルクは、標識柱で要求される標準的なトル
クであるが、本発明による継ぎ式鋼管柱は、このトルク
に十分に耐えることが確認された。
【0029】実施例5 実施例4において、突起と凹部の形状を、図6に示すよ
うに変えた組合せにして締結を行った。使用した鋼管本
体や形状記憶合金、加熱の仕方は、すべて実施例4と同
様である。突起の形成は、孔をあけて突起状のものを差
し込み、内側で溶接したものである。凹部については切
削加工によった。両者は組み合わせに際してまっすぐに
差し込んだ後、わずかに回転させることにより、それだ
けで引き抜きに対する抵抗力を発揮する状態となる。そ
の上さらに形状記憶合金製カラーを300℃に加熱する
ことによってカラーを収縮させるので、引き抜き阻止力
の大きい継ぎ式鋼管柱を実現させる上で有利である。実
際にもこの鋼管柱は、下部を固定して上部に120kgf
の曲げ荷重を付加する試験を行っても、何等の支障も生
じなかった。
【0030】
【発明の効果】本発明の継ぎ式鋼管柱は、施工現場にお
いて隣接する短尺鋼管を差込み式で組み合わせた後に、
形状記憶合金製カラー部分を一定の温度に加熱するだけ
で鋼管柱として一体化することができる。工場からの出
荷時には亜鉛めっき等の防錆処理が行なわれた短尺鋼管
の形で搬送できるから、輸送が容易な上、施工現場にお
いては必要であれば1本ずつ縦に締結していくことも可
能であるから、狭いスペースの現場においても能率的に
継ぎ作業を進めることができる。従来法で見られたよう
なボルト等の接合のための部品が不用であるから、見か
けもスッキリして景観を損なうことがない。また、一体
の鋼管柱を構成する短尺鋼管は、外径や肉厚が異なるも
のであっても締結が可能であるから、強度の要求される
下部には厚肉もしくは大径の短尺鋼管を、上部には薄肉
もしくは小径の短尺鋼管を使用することなどによって、
はじめから一体物として製作される鋼管柱に比べて軽量
で安定性の優れた鋼管柱とすることが可能である。さら
に、腐食の起点となりやすいボルトを使用しない上、下
部の短尺鋼管を上部の短尺鋼管の内側に差し込む形で継
ぐことができるため、支柱内部に雨などが進入する危険
も防止できる。また、短尺鋼管本体と形状記憶合金製カ
ラーとを溶接接合によって一体としたものに対して亜鉛
めっき処理を行なうことができるため、施工現場におい
て何等の補修を行なうことなく、耐食性の高い鋼管支柱
として組み立てることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による代表的な手段で短尺鋼管を作りか
つそれらを継ぎ合わせて一体の鋼管柱となす状況を例示
する図。
【図2】短尺鋼管に対して溶接接合する形状記憶合金製
カラーを種々の仕方で接合並びに加工する過程を説明す
るための図。
【図3】本発明による継ぎ式鋼管柱の実施例を示すため
の図。
【図4】本発明の実施例に係る継ぎ式鋼管柱を示すため
の図。
【図5】本発明の他の実施例に係る継ぎ式鋼管柱を示す
ための図。
【図6】本発明の他の実施例に係る継ぎ式鋼管柱を示す
ための図。
【符号の説明】
1,2,3 短尺鋼管本体 5 短尺鋼管本体の縮径部 6 短尺鋼管本体の拡径部 10 短尺鋼管 11 形状記憶合金製カラー 12 短尺鋼管本体と形状記憶合金製カラーの溶接部 20 短尺鋼管 21,21′ 形状記憶合金製カラー 22 短尺鋼管本体と形状記憶合金製カラーの溶接部 23,23′ 形状記憶合金製カラー 24 嵌合用の突起または凹部を有する形状記憶合金製
カラー 25,26 嵌合用の突起または凹部
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、施工作業が
煩雑となり、かつ腐食起点をあたえる心配のあるボルト
等のねじ締結を用いずに、十分な締結強度と耐食性を保
証できる新しい締結要素として形状記憶合金を採用する
ことにより、景観性にも優れた継ぎ式鋼管柱を提供する
ことを目的としている。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】配管用分野で使用される形状記憶合金製継
手においては、締結しようとする2本(チィーズの場合
は3本)のパイプを形状記憶合金製継手の両端に差し込
んで、継手が両側のパイプを同時に締結固定するように
使うのがほとんどである。これに対して、継ぎ式鋼管柱
の締結をこのような方法で行なうと、締結部に継手の端
部が2箇所の段差となって現われてしまう。また、この
方式の欠点として、継手となる円筒に両側から差し込ま
れる2本のパイプが継手円筒のちょうど中間部分でうま
く付き当たった場合には、十分に良好な締結が行われる
のであるが、いずれか片方のパイプが中間点より奥まで
差し込まれてしまった場合には、他方のパイプの差込み
深さが不足となる結果、完全な締結が実現しなくなって
しまうこと、並びにその不都合な状態が、継手の外から
判定しにくいこと、が挙げられる。この問題は配管用継
手の場合にも軽視できない問題であるが、構造体として
自立できる安定した強度の確保が何よりも重視される支
柱用鋼管柱の場合には、比較にならないほど大きな問題
として認識されなければならないことが明かである。本
発明者らが継手方式によらず、鋼管柱の片端もしくは両
端に形状記憶合金製のリングをカラーとして溶接接合す
る方式を採用したのは、この点に最大の理由がある。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 棚 橋 浩 之 神奈川県川崎市中原区井田1618番地 新日 本製鐵株式会社先端技術研究所内 (72)発明者 山 田 寛 之 東京都千代田区大手町二丁目6番3号 新 日本製鐵株式会社内 (72)発明者 青 木 和 雄 東京都千代田区大手町二丁目6番3号 新 日本製鐵株式会社内 (72)発明者 新 井 仁 東京都千代田区有楽町一丁目10番1号 ヨ シモトポール株式会社内 (72)発明者 三 尾 尭 彦 兵庫県洲本市上加茂4−2 淡路産業株式 会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の短尺鋼管を継ぎ合わせて一体とした
    継ぎ式鋼管柱であって、前記継ぎ式鋼管柱を構成する短
    尺鋼管のうち、少なくとも1本が、短尺鋼管の片端もし
    くは両端に形状記憶合金製のカラーが溶接接合されてい
    ることを特徴とする継ぎ式鋼管柱。
  2. 【請求項2】短尺鋼管は、片端だけに形状記憶合金製の
    カラーが溶接接合されており、他端側の一定長さ部分が
    縮径または拡径されている短尺鋼管である請求項1記載
    の継ぎ式鋼管柱。
  3. 【請求項3】少なくとも1本の短尺鋼管の本体部分が、
    テーパー管である請求項1または2記載の継ぎ式鋼管
    柱。
  4. 【請求項4】複数の短尺鋼管を継ぎ合わせて一体とした
    継ぎ式鋼管柱が、防錆処理されている請求項1〜3記載
    の継ぎ式鋼管柱。
  5. 【請求項5】短尺鋼管に溶接接合されている形状記憶合
    金製カラーのうち、少なくとも片側の形状記憶合金製カ
    ラーは、形状記憶処理後に、開放端部で最大、接合部で
    はゼロとなる不均一な拡管加工が行われていて、隣接し
    て継ぎ合わされる相手側短尺鋼管の端部を、前記形状記
    憶合金製カラーの内側に差し込み可能となっている継ぎ
    式鋼管柱用の短尺鋼管。
  6. 【請求項6】短尺鋼管に溶接接合されている形状記憶合
    金製カラーのうち、少なくとも片側の形状記憶合金製カ
    ラーは、形状記憶処理後に、開放端部で最大、接合部で
    はゼロとなる不均一な縮管加工が行われていて、前記形
    状記憶合金製カラーは隣接して継ぎ合わされる相手側短
    尺鋼管の端部の内側に差し込み可能となっている継ぎ式
    鋼管柱用の短尺鋼管。
  7. 【請求項7】短尺鋼管の両端に形状記憶合金製カラーが
    溶接接合され、前記形状記憶合金製カラーの一方が開放
    端部で最大、溶接接合部ではゼロとなる不均一な拡管加
    工が行われていて、隣接して締結される相手側短尺鋼管
    の端部を内側に差し込み可能とするとともに、他方の形
    状記憶合金製カラーは開放端部で最大、溶接部ではゼロ
    となる不均一な縮管加工が行われていて、隣接して締結
    される相手側短尺鋼管の端部の内側に差し込み可能とな
    っている継ぎ式鋼管柱用の短尺鋼管。
  8. 【請求項8】形状記憶合金製カラー部分と、継ぎ合わせ
    締結時に前記形状記憶合金製カラーと嵌合しあう相手側
    端部の互いに対応する部分には、一方に突起状、他方に
    は前記突起を嵌合させる凹み状の形状を形成している請
    求項5〜7記載の継ぎ式鋼管柱用短尺鋼管。
  9. 【請求項9】形状記憶合金製カラーを溶接接合した短尺
    鋼管が防錆処理されている請求項5〜8記載の継ぎ式鋼
    管柱用短尺鋼管。
JP4687293A 1993-03-08 1993-03-08 継ぎ式鋼管柱及びそれに用いる短尺鋼管 Withdrawn JPH06257325A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0913743A (ja) * 1995-07-03 1997-01-14 Nippon Steel Corp 継手および継ぎ式鋼管柱
JP2017110442A (ja) * 2015-12-17 2017-06-22 新日鐵住金株式会社 鋼管柱の接合構造
KR20180047163A (ko) * 2016-10-31 2018-05-10 주식회사 그린이앤씨 회전방지형 가로등

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JP2017110442A (ja) * 2015-12-17 2017-06-22 新日鐵住金株式会社 鋼管柱の接合構造
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