JPH0625704B2 - 風洞試験用トラバース装置 - Google Patents

風洞試験用トラバース装置

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JPH0625704B2
JPH0625704B2 JP2153113A JP15311390A JPH0625704B2 JP H0625704 B2 JPH0625704 B2 JP H0625704B2 JP 2153113 A JP2153113 A JP 2153113A JP 15311390 A JP15311390 A JP 15311390A JP H0625704 B2 JPH0625704 B2 JP H0625704B2
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  • Aerodynamic Tests, Hydrodynamic Tests, Wind Tunnels, And Water Tanks (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、最近特に高速化してきた自動車、航空機、船
舶等の輸送機関の流体力学的性能を計測するための風洞
試験用トラバース装置に関するものである。
〔従来の技術〕
風洞実験では被試験体まわりの気流状態を計測するため
に、実公昭56-34270号公報に開示されているようなトラ
バース装置が用いられている。
〔発明が解決しようとする課題〕
風洞実験において、被試験体にかけられる気流の速度は
近年の輸送機関の大型化・高速化に伴って上昇してお
り、これらの空気力学性能を追求するためには、この高
速気流に対抗できる測定装置を開発しなければならな
い。
一般に気流の測定には、風速や風向等、実験者が必要と
する物理量を測定することが可能なセンサを取り付けた
計測支柱を気流中に挿入して行われる。
この計測支柱は気流中に挿入されたとき、測定場におけ
る気流の性質を変えないように従来各実験者ごとに工夫
されてはいるが、高速気流中では流体の粘性よりも慣性
の影響の方が強くなるために、計測支柱の前縁から計測
支柱表面に沿ったある後方点で境界層が剥がされ、その
結果計測支柱表面に作用する圧力分布が変化することに
よって大きな流体力を受ける。
このとき計測支柱を通過した後の気流(後流)は渦流を
含み、この渦は計測支柱表面から周期的に後流へ放出さ
れる(カルマン渦列と呼ばれる)。
このため、流れを横断する方向に周期的な外力が作用し
て計測支柱が振動し、計測条件を悪くすることになる。
従って、本発明は計測支柱に作用する流体力を制御する
いくつかの手法を導入することによって高速の気流に対
して影響を受けない気流計測センサ取付のための計測支
柱を実現させ、風洞実験における測定精度を向上させる
ことにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、上記目的を達成するために、先端部に気流計
測用センサが取付けられた計測支柱を風洞内に配し、該
計測支柱を流れ方向、流れを左右に横断する方向及び鉛
直方向に移動可能となした風洞試験用トラバース装置で
あって、前記計測支柱の断面形状を流線型形状となすと
ともに、該計測支柱の後端に仕切板を突設し、後流に発
生する渦の配列を制御して流体力学的な要因によって生
じる計測支柱の振動現象を除去する流体力制御機構を備
えてなる風洞試験用トラバース装置を構成するものであ
る。
また、先端部に気流計測用センサが取付けられた計測支
柱を風洞内に配し、該計測支柱を流れ方向、流れを左右
に横断する方向及び鉛直方向に移動可能となした風洞試
験用トラバース装置であって、前記計測支柱の断面形状
を流線型形状となすとともに、該計測支柱の表面に粗面
を形成し、前記計測支柱表面に形成される気流境界層の
剥離点を後方に移して流体力学的な要因によって生じる
計測支柱に作用する抗力を減少させる流体力制御機構を
備えてなる風洞試験用トラバース装置を構成するもので
ある。
ここで、前記粗面が、計測支柱の表面に設けた複数の小
さなくぼみで形成されてなることも好ましい。
また、先端部に気流計測用センサが取付けられた計測支
柱を風洞内に配し、該計測支柱を流れ方向、流れを左右
に横断する方向及び鉛直方向に移動可能とした風洞試験
用トラバース装置であって、前記計測支柱の断面形状を
流線型形状となすとともに、該計測支柱の前部表面に空
気を吸引する微小孔を設け且つ後部に吹出孔を設けて、
前記微小孔より吸引した空気を前記吹出孔より後流に還
元し、計測支柱表面に形成される境界層を除去する流体
力制御機構を備えてなる風洞試験用トラバース装置を構
成するものである。
そして、前記計測支柱として、断面形状が流線型形状で
あり且つ先端へいく程断面積が減少する先細形状の計測
支柱を用いてなることがより好ましい。
〔作 用〕
本発明に係る風洞試験用トラバース装置は、上述のよう
にしてなり、計測支柱の先端部に取付けられた熱線流速
計等の気流計測用センサにより風洞内の気流の速度や方
向その他の試験データを得るものである。
ここで、風洞内に配した計測支柱を流れ方向、流れを左
右に横断する方向及び鉛直方向に移動可能となしたこと
により、風洞内の任意の場所に気流計測用センサを位置
させることが可能となるものである。
また、計測支柱は流線型形状の断面を有し、気流を乱さ
ないように考慮されている。
計測支柱の後端に仕切板を設けた場合には、計測支柱の
表面近傍を通過した気流が後流で発生するカルマン渦列
の配列を制御して、周期的な外力の発生を低下させるも
のである。
また、計測支柱の表面に粗面を形成した場合には、ある
いは該粗面として表面に複数の小さなくぼみ(ディンプ
ル)を形成して構成した場合には、計測支柱の表面近傍
の流体自身の粘性を増大させ、境界層の剥離点を後方に
移し、計測支柱に作用する抗力を減少させる。
更に、計測支柱の前部表面に設けた微小孔より空気を吸
引し、計測支柱の後部に設けた吹き出孔よりこの空気を
後流に還元することにより、計測支柱の表面に形成され
る境界層を除去し、気流の状態を存在しない状態に近づ
けるものである。
また、計測支柱として、断面形状が流線型形状であると
ともに、先端へいく程断面積が減少する先細形状の計測
支柱を用いてなることにより、気流に対する前面投影面
積を構造的な強度を維持しつつ小さくして気流への影響
を最小限に抑制するのである。
〔実施例〕
本発明の詳細を図示した実施例に基づいて説明する。
第1図は、本発明に係る風洞試験用トラバース装置の実
施例の説明用側面図、第2図は一部破断背面図、第3図
はY軸駆動部拡大側面図、第4図はZ軸方向移動手段の
一部破断側面図、第5図(a)は第2トラバースユニッ
ト、第5図(b)はセンサ回転駆動部説明用拡大断面
図、第6図はセンサ取付部説明用一部破断拡大側面図、
第7図は同一部破断正面図である。
第1図中の1は、左から右に風の流れが与えられる風洞
装置の測定洞内部であり、自動車その他の被試験体2の
流体力学的性能試験が可能な大きさで形成されてなる建
設物である。
風洞測定洞天井部にトラバース装置を据付けるために埋
込レール3が用意されている。
ここで、風洞測定洞1内の流れ方向と平衡な方向をX軸
方向、流れを左右に横断する方向をY軸方向、そして鉛
直方向をZ軸方向とする。
またX軸まわりの回転をローリング(R軸)、Y軸まわ
りの回転をピッチング(P軸)、Z軸まわりの回転をヨ
ーイング(θ軸)とする。
4は、埋込レール3の下に、装置が風の流れを左右に横
断する方向に移動を可能とするY軸方向走行用レールで
ある。
5は、風の流れを左右に横断する方向に移動可能な門型
構造のメインフレームであり、流れ方向に対して平行に
据付けられている。
メインフレーム5はY軸方向走行用レール4に取付けら
れた精密かつ重荷重に耐えられる直進運動仕様のレール
でなるガイド6とベアリングでなるブロック7によって
支持されている。
ここで測定洞天井部3ケ所の支持部のうち中央を固定側
とし、両端部はガイド6と直交してガイドおよびブロッ
ク(スライダー8)を設けることによりメインフレーム
5の熱膨張等を逃がしてやり、Y軸方向駆動時の悪影響
を取り除くことができる。
9はY軸方向走行用レール4に固定されるラックであ
り、ガイド6と同様に風の流れを横断する方向に取付け
られる。
10はラック9とかみあう平歯車であり、これらの平歯車
10はサーボモータ12によって回転させられる回転軸11に
よって連動する。
このY軸方向の駆動は、第3図に示すようにサーボモー
タ12に取付けたプーリ13と回転軸11に取付けたプーリ14
をベルト15によって連結し、平歯車10がラック9とかみ
あうことによって行われる。
第2図に示すように、メインフレーム5の下部は、風の
流れ方向に移動するX軸方向走行用台車17を走行させる
ためにX軸方向にガイド6と同じ仕様のガイド16が設け
られている。
X軸方向走行用台車17の支持はガイド16を走行するブロ
ック18によってなされ、Y軸方向の場合と同様に片側を
固定側とし、もう一方の側をY軸方向に移動することが
可能なようにスライダー19によって逃げが設けてある。
また、メインフレーム5の下部には風の流れ方向にラッ
ク20が設けられており、X軸方向走行用台車17側に軸受
された平歯車21がかみあうようにされている。
平歯車21は回転軸22によって同期回転するものであり、
サーボモータ23とベルト24で連結されて回転するもので
ある。
25はX軸方向走行用台車17に取付けられる内部中空状の
Z軸メインフレームであり、測定場の気流に影響を与え
ないように前端部は半円筒形状にされており、後端部は
巾が縮小する形状である。
第4図に示すように、29は先端部にセンサ部を有する計
測支柱であり、計測時には気流中に挿入されるものであ
る。
従って、計測支柱29は気流中に挿入したときの気流への
影響を考慮して、流線型形状の断面をもち、気流に対す
る前面投影面積を小さくするため先端へいく程断面積が
減少する形状に製作されている。
Z軸メインフレーム25の内部中空部には計測支柱29が上
下方向に移動を可能とするためのガイド26、27とボール
ネジ28とが設けられている。
支柱29の上端部にはZ軸メインフレーム25の内部中空部
のレール26および27を走行するブロック31、32が設けら
れており、また、ボールネジ28によって上下方向に駆動
するボールナット33が計測支柱29側に固定されている。
上流側のブロック31は、その内部に精密な皿バネを装着
することによって、Z軸の流れ方向の熱膨張等による機
械的逃げが吸収できうる仕様となっている。
ボールネジ28は、Z軸メインフレーム25に取付けられる
サーボモータ34によって駆動される。
図中のベルト35、プーリ36を介してサーボモータ34の回
転力が上流側のボールネジ28に伝達され、更にプーリ3
7、ベルト38、プーリ39を介して下流側のボールネジ28
を同期回転させるものである。
このことにより、ボールネジ28に伝達された回転力はボ
ールナット33を介して上下方向の運動に変換され、計測
支柱29を移動させる。
計測支柱29内部は中空であり、第5図(a)に示すよう
に計測支柱29の先端側に第2トラバースユニット30が内
装される。
この第2トラバースユニット30は、Z軸まわりの回転を
行うθ軸ユニット40のY軸まわりの回転を行うP軸ユニ
ット41で構成されている。
θ軸ユニット40は第5図(b)のように回転軸42と、そ
れを回転駆動するサーボモータ43よりなり、回転軸42の
回転軸下端部44は計測支柱29下方に突出している。
回転軸下端部44の側面には、突起部45を有しており、計
測支柱29下端部にはθ軸ユニット40の回転角度の範囲を
決定するリミットスイッチ46が取付けられる。
これから、突起部45がθ軸ユニット40に駆動によって同
期回転し、任意角度範囲に取付けられたリミットスイッ
チ46と接触することによって、θ軸ユニット40の原点、
最大および最小駆動範囲を設定するものである。
更に、第6図および第7図に示すように、回転軸42の回
転下端部44には、継手47、ブラケット48及びハウジング
49を介して軸50が取付けられている。
軸50下端には、ブラケット52を介して回転ホルダ53が設
けられており、回転ホルダ53先端にはセンサ取付治具54
が設けられている。
軸50の内部中空部には、センサのP軸回転角度設定用の
サーボモータ55が内装されており、このサーボモータ55
の駆動力がカサ歯車56および平歯車57を介して、回転ホ
ルダ53に固定された平歯車58に伝達される。
P軸回転角度の範囲は平歯車58の側面に突起部59を設
け、この突起部59の移動経路上に取付けられてたリミッ
トスイッチ60とが接触することで決められる。
継手47はベークライトその他の合成樹脂で構成されるも
ので、ブラケット48より下方の部分が被試験体2に接触
して応力がかかった場合、容易に破損して被試験体2を
損傷する事を防止しており、この時、回転軸下端部44と
ブラケット48を接続するワイヤ等でなる接続金具51によ
ってセンサが床面まで落下する事を防止している。
このことによって、気流計測用センサを風洞測定洞1の
任意の位置に移動することが可能であり、また、気流の
方向に対して任意の回転角度で風速その他の測定を行う
ことができる。
またセンサを取付けた計測支柱が流線型形状をしている
ため気流を乱すことなく、また支柱に働く圧力抵抗も小
さいため安定なセンサの保持をも可能とするものであ
る。
また、計測支柱29には、気流中の物体に生じる流体力を
制御しうる流体力制御機構を有しており、気流中に挿入
された計測支柱29に流体力学的な要因によって生じる振
動現象等を除去することによって、風洞実験による気流
計測用センサの測定条件の向上を図っている。
この流体力制御機構としては、まずスプリッタプレート
と呼ばれるものが考えられる。
第8図(b)に示すように計測支柱101 をよぎる気流10
2 は後流でカルマン渦列108 を生じる。
この渦は計測支柱101 表面から左右交互に放出されるた
め、計測支柱101 に渦の放出に伴う周期的な外力が発生
し、これが計測支柱101 の振動現象の原因となる。
ここで、第8図(a)のように支柱101 後部に薄い板で
ある仕切板103 を挿入すると、計測支柱101 の横振れ現
象を抑制することができる。
即ち、第8図(c)に示すように、支柱101 後部に設け
た仕切板103 により、渦が放出されるときの配列を渦流
109 のように抑制することによって周期的外力の発生を
低下させるものである。
ゆえに、支柱101 後部に仕切板103 を設けることによっ
て計測支柱表面から周期的に放出される渦の影響を抑止
し、計測支柱に作用する振動を除去することができる。
次にラフネスバンドと呼ばれるものについて考察する。
つまり、支柱101 の表面を第9図(a)のように粗面10
4 にすると、滑らかな表面の場合第9図(c)に示すよ
うに計測支柱101 の表面に形成される境界層の剥離点11
5 が計測支柱101 の表面の流れ方向略中間であったもの
が、第9図(d)に示すようにより後流に移すことがで
きる。
これは計測支柱101 表面が粗い場合では剥離点115 が後
縁側にあるため、渦流を含んだ乱流域111 が滑らかな表
面の場合110 より狭くなり計測支柱101 に作用する抗力
が減少する事を意味する。
従って、第9図(a)に示すように支柱の表面にサンド
ペーパーのような粗面を張り付けることにより、計測支
柱101 表面近傍の流体自身の粘性を増大させ、境界層の
剥離をより後流側へ制御することで計測支柱101 に働く
抗力の軽減を実現させるものである。
このラフネスバンドと動揺の効果をねらったものとして
第9図(b)に示すように、計測支柱101 表面に小さな
くぼみ(ディンプル)105をいくつか設けることが考え
られる。
このディンプルの場合は、ラフネスバンドの粗面がやや
粗くなったものと考えられ、ラフネスバンドと同様に計
測支柱101 表面近傍の流体自身の粘性を増大させ、境界
層の剥離をより後流側に位置させて計測支柱101 に働く
抗力を軽減させるものである。
また、カルマン渦列の発生は計測支柱表面に形成される
境界層が剥離することによって生じる。
従って渦流の影響を取り除くには境界層その物を除去し
てしまえばよい。
これを人工的境界層制御と呼ぶこととする。
これは第10図(a)に示すように計測支柱101 の前部表
面に空気を吸引する微小孔106 をつくり、この微小孔10
6 より空気制御装置112 によって気流速度に応じた空気
を吸い込むことによって達成できる。
また、測定場の気流状態を変えないようにするため、吸
引した空気は計測支柱101 後部の吹出孔107 からそのま
ま気流102 に還元すればよい。
従って、この操作によって気流中に計測支柱101 を挿入
しながら、気流状態は計測支柱101 が存在しない状態に
近づけることが可能となるものである。
〔発明の効果〕
以上にしてなる本発明の風洞試験用トラバース装置は、
風洞内で気流計測用センサを先端に取付けた計測支柱を
3次元的に移動可能となしたことにより、該センサを風
洞測定洞内の任意の位置に移動させて、被試験体の流体
力学的性能を計測することができるのである。
ここで、センサを取付けた計測支柱は、その断面形状が
流線型形状に構成されているために、計測支柱表面から
の気流の剥離が少なくなり、その結果、計測支柱をよぎ
る気流の乱れを抑止することができ、気流による計測支
柱の横振れを少なくすることができる。
更に、計測支柱の後端に仕切板を突設することにより、
後流に発生する渦の配列を制御して流体力学的な要因に
よって生じる計測支柱の振動現象を除去し、計測支柱の
横振れを最小限に抑制することができる。
また、計測支柱の表面に粗面に形成することにより、前
記計測支柱表面に形成される気流境界層の剥離点を後方
に移して流体力学的な要因によって生じる計測支柱に作
用する抗力を減少させることができ、気流に対する影響
を少なくできる。前記粗面としての複数の小さなくぼみ
(ディンプル)を表面に形成した場合も同様である。
そして、計測支柱の前部表面に空気を吸引する微小孔を
設け且つ後部に吹出孔を設けて、前記微小孔より吸引し
た空気を前記吹出孔より後流に還元することにより、計
測出支柱表面に形成される境界層を除去することがで
き、後流側の気流状態を計測支柱が存在しない状態に近
づけることが可能となり、やはり気流への影響を少なく
できる。
更に、計測支柱として、断面形状が流線型形状であると
ともに、先端へいく程断面積が減少する先細形状の計測
支柱を用いることにより、気流に対する前面投影面積が
小さくなり、それにより計測支柱の抗力を小さくできる
とともに、気流への影響を最小限に抑制することがで
き、しかも先端程、気流による力のモーメントが小さく
なるので構造的な強度は維持されるのである。
ゆえに、計測支柱に作用する外力の影響を取りのぞき、
風洞実験中のセンサが安定に保持されるので、正確な気
流の測定を可能とするものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る風洞試験用トラバース装置の実施
例の説明用側面図、第2図は一部破断背面図、第3図は
Y軸駆動部拡大側面図、第4図はZ軸方向移動手段の一
部破断側面図、第5図(a)は第2トラバースユニッ
ト、第5図(b)はセンサ回転駆動部説明用拡大断側面
図、第6図はセンサ取付部説明用一部破断拡大側面図、
第7図は同一部破断正面図、第8図(a)(b)(c)は計
測支柱にスプリッタプレートを設けた場合の原理説明
図、第9図(a)(b)(c)(d)は計測支柱に粗面を設け
た場合の原理説明図、第10図(a)(b)は計測支柱に人
工的境界層制御機構を設けた場合の原理説明図である。 1:風洞測定洞、2:被試験体、 3:埋込レール、 4:Y軸方向走行用レール、 5:メインフレーム、6:ガイド、 7:ブロック、8:スライダー、 9:ラック、10:平歯車、 11:回転軸、12:サーボモータ、 13:プーリ、14:プーリ、 15:ベルト、16:ガイド、 17:X軸方向走行用台車、18:ブロック、 19:スライダー、20:ラック、 21:平歯車、22:回転軸、 23:サーボモータ、24:ベルト、 25:Z軸メインフレーム、 26:ガイド、27:ガイド、 28:ボールネジ、29:計測支柱、 30:第2トラバースユニット、 31:ガイド、32:ガイド、 33:ボールナット、34:サーボモータ、 35:ベルト、36:プーリ、 37:プーリ、38:ベルト、 39:プーリ、40:θ軸ユニット、 41:P軸ユニット、42:回転軸、 43:サーボモータ、44:回転軸下端部、 45:突起部、46:リミットスイッチ、 47:継手、48:ブラケット、 49:ハウジング、50:軸、 51:接続金具、52:ブラケット、 53:回転ホルダ、54:センサ取付治具、 55:サーボモータ、56:カサ歯車、 57:平歯車、58:平歯車、 59:突起部、60:リミットスイッチ、 101:計測支柱、102:気流、 103:仕切板、104:粗面、 105:ディンプル、106:微小孔、 107:吹出孔、108:カルマン渦列、 109:渦流、110:乱流域、 111:乱流域、112:空気制御装置、 113:境界層、114:境界層、 115:剥離点。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端部に気流計測用センサが取付けられた
    計測支柱を風洞内に配し、該計測支柱を流れ方向、流れ
    を左右に横断する方向及び鉛直方向に移動可能となした
    風洞試験用トラバース装置であって、前記計測支柱の断
    面形状を流線型形状となすとともに、該計測支柱の後端
    に仕切板を突設し、後流に発生する渦の配列を制御して
    流体力学的な要因によって生じる計測支柱の振動現象を
    除去する流体力制御機構を備えてなることを特徴とする
    風洞試験用トラバース装置。
  2. 【請求項2】先端部に気流計測用センサが取付けられた
    計測支柱を風洞内に配し、該計測支柱を流れ方向、流れ
    を左右に横断する方向及び鉛直方向に移動可能となした
    風洞試験用トラバース装置であって、前記計測支柱の断
    面形状を流線型形状となすとともに、該計測支柱の表面
    に粗面を形成し、前記計測支柱表面に形成される気流境
    界層の剥離点を後方に移して流体力学的な要因によって
    生じる計測支柱に作用する抗力を減少させる流体力制御
    機構を備えてなることを特徴とする風洞試験用トラバー
    ス装置。
  3. 【請求項3】前記粗面が、計測支柱の表面に設けた複数
    の小さなくぼみで形成されてなる特許請求の範囲第2項
    記載の風洞試験用トラバース装置。
  4. 【請求項4】先端部に気流計測用センサが取付けられた
    計測支柱を風洞内に配し、該計測支柱を流れ方向、流れ
    を左右に横断する方向及び鉛直方向に移動可能となした
    風洞試験用トラバース装置であって、前記計測支柱の断
    面形状を流線型形状となすとともに、該計測支柱の前部
    表面に空気を吸引する微小孔を設け且つ後部に吹出孔を
    設けて、前記微小孔より吸引した空気を前記吹出孔より
    後流に還元し、計測支柱表面に形成される境界層を除去
    する流体力制御機構を備えてなることを特徴とする風洞
    試験用トラバース装置。
  5. 【請求項5】前記計測支柱として、断面形状が流線型形
    状であり且つ先端へいく程断面積が減少する先細形状の
    計測支柱を用いてなる特許請求の範囲第1項又は第2項
    又は第4項記載の風洞試験用トラバース装置。
JP2153113A 1990-06-12 1990-06-12 風洞試験用トラバース装置 Expired - Fee Related JPH0625704B2 (ja)

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